JP2007050392A - 方向切換弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作動油の流量で作動油の流れを切換える油圧回路の方向切換弁を提供する。
【解決手段】 本発明に係る方向切換弁は、バルブ7と連通する入力ポート2とから流入してくる油溜室8の作動油の流量が第1分岐通路5と第2分岐通路6、または第1分岐通路5を通過する圧力差によりスプール10を移動させ、スプール10の移動で第1出力ポート3と第2出力ポート4を切換えるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、破砕機の送込装置を駆動する油圧モータへの作動油の流れを切換える方向切換弁に関するものである。
従来、破砕機として樹木破砕機がある。この樹木破砕機は、被破砕物を破砕する刃を回転軸の外周に取付けた破砕装置と、破砕装置の刃の回転軌跡内に連通し被破砕物を投入口から破砕装置に送込む送込装置と、破砕装置を駆動する回転軸を備えたエンジンと、エンジンの回転軸と破砕装置の回転軸とを連結する動力伝達手段とを備えていた。そして、送込装置を油圧モータで駆動するものであった。
樹木破砕機は、破砕装置に処理量以上の被破砕物が投入された場合、負荷が大きくなり破砕装置の回転数が減少して破砕性能が低下しないように、送込装置の油圧モータを停止し、破砕装置の回転数が復帰すれば、油圧モータを作動させるという制御を取っていた。この制御は、破砕装置の高負荷に伴い、破砕装置やエンジンの回転数が減少することに着目して、破砕装置やエンジンの回転数を電気的に感知して油圧モータに供給する作動油を電磁弁の開閉動作で供給・停止させるものであった。そのため、電気センサー、電気制御回路、電磁弁等高価なものを使用していた。
本発明に係る方向切換弁は、破砕部と、油圧ポンプから供給される作動油で回転する油圧モータで作動し被破砕物を前記破砕部に送込む送込装置とを有し、前記破砕部と油圧ポンプがエンジンやモータ等の単一駆動源にて駆動される破砕機に取付けられ、前記油圧ポンプから吐出される作動油の供給を切換える方向切換弁であって、バルブ内の一端側に形成されて作動油がバルブの入力ポートから供給される油溜室と、バルブ内の他端側に配設されたばねと、バルブ内に往復動可能に配設され前記ばねによって前記油溜室側に附勢されたスプールと、前記スプール内に形成された連通路であって、一端が少なくとも二股に分岐してそのうちの第1分岐通路がスプールの端面において前記油溜室に臨んで常時開口し、第2分岐通路がスプールの周面に開口してスプールが前記油溜室側に往動した状態で油溜室に臨んで開口すると共にスプールがばねに抗して復動した状態で閉塞され、かつ、連通路の他端がスプールの周面の所定位置に開口した連通路と、バルブの内周面に連通して形成された第1出力ポートおよび第2出力ポートであって、前記スプールの往動位置と復動位置で前記連通路の他端を第2出力ポートまたは第1出力ポートに択一的に切換連通させるようにしたものである。
本発明に係る破砕機は、上記方向切換弁によって駆動制御する破砕機であって、前記入力ポートを油圧ポンプの吐出口に接続し、前記第1出力ポートを駆動源となる油圧モータに供給接続し、前記第2出力ポートをオイルリザーバを経由して油圧ポンプに環流接続し、前記スプールがばねに抗して復動した状態で前記連通路を第1出力ポートに連通して油圧モータを駆動するようにしたものである。
本発明の方向切換弁によれば、破砕部と、油圧ポンプから供給される作動油で回転する油圧モータで作動し被破砕物を前記破砕部に送込む送込装置とを有し、前記破砕部と油圧ポンプがエンジンやモータ等の単一駆動源にて駆動される破砕機に取付けられ、前記油圧ポンプから吐出される作動油の供給を切換える方向切換弁であって、バルブ内の一端側に形成されて作動油がバルブの入力ポートから供給される油溜室と、バルブ内の他端側に配設されたばねと、バルブ内に往復動可能に配設され前記ばねによって前記油溜室側に附勢されたスプールと、前記スプール内に形成された連通路であって、一端が少なくとも二股に分岐してそのうちの第1分岐通路がスプールの端面において前記油溜室に臨んで常時開口し、第2分岐通路がスプールの周面に開口してスプールが前記油溜室側に往動した状態で油溜室に臨んで開口すると共にスプールがばねに抗して復動した状態で閉塞され、かつ、連通路の他端がスプールの周面の所定位置に開口した連通路と、バルブの内周面に連通して形成された第1出力ポートおよび第2出力ポートであって、前記スプールの往動位置と復動位置で前記連通路の他端を第2出力ポートまたは第1出力ポートに択一的に切換連通させるようにしたものである。このことにより、油溜室への作動油の供給量が減少し所定値以下に低下したとき、スプールを往動させて油溜室側へ移動させて第1出力ポートからの作動油の吐出を停止し、第2出力ポートから作動油を吐出する方向に切換え、油溜室への作動油の供給量が増大したときに、ばねの力に抗してスプールを復動させて第1出力ポートから作動油を吐出し、第2出力ポートからの作動油の吐出を停止する方向にスプールを移動させることができる。
また、本発明の破砕機によれば、上記方向切換弁によって駆動制御する破砕機であって、前記入力ポートを油圧ポンプの吐出口に接続し、前記第1出力ポートを駆動源となる油圧モータに供給接続し、前記第2出力ポートをオイルリザーバを経由して油圧ポンプに環流接続し、前記スプールがばねに抗して復動した状態で前記連通路を第1出力ポートに連通して油圧モータを駆動するようにしたもので、油圧ポンプの流量の変動により、方向切換弁の油溜室の作動油の流量も変動し、この油溜室の作動油の流量でスプールを往復動させて、方向切換弁から吐出される作動油を第2出力ポートと第1出力ポートのどちらか一方に自動的に切換えて、油圧モータの運転、停止を行える。したがって、電気部品等の高価な電気部品を用いることなく、油圧制御で電気制御と同様の制御を実現することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る油圧回路の方向切替弁を図面に基づいて説明する。
油圧回路の方向切換弁1は、中立状態と作動状態とに移動する2位置切換弁である。この方向切換弁1は、図1に示すように、作動油の流入側となる入力ポート2と、作動油の流出側となる第1出力ポート3,および第2出力ポート4と、第1分岐通路5と、第2分岐通路6と、圧縮ばね9とから構成されている。
方向切換弁1は、この実施形態では、図2、図3に示すように、入力ポート2、第1出力ポート3、第2出力ポート4がバルブ7に形成され、バルブ7内の一端側に油溜室8、他端側にばね9を配設して、スプール10をバルブ7内に往復動可能に配設している。具体的には、この実施形態では、スプール10を往復動可能に内嵌するバルブ7の内周壁に、図2、図3の左から右へ入力ポート2と連通する第1油室11、第1出力ポート3と連通する第2油室12、第2出力ポート4と連通する第3油室13を設けている。バルブ7の両端はプラグ14,15をねじ込んで取付けている。前記油溜室8は、入力ポート2から供給される作動油が溜まる室で、前記プラグ14とスプール10の端部間並びにスプール10の端部側に形成された室8a、8b、8c及びバルブ7の空間8dで形成されている。スプール10は、ばね9により油溜室8側に附勢されている。
スプール10内には、連通路16が形成されており、一端16aが少なくとも二股に分岐してそのうちの第1分岐通路5がスプール10の端面において前記油溜室8に臨んで常時開口している。また、連通路16の第2分岐通路6がスプール10の周面に開口してスプール10が前記油溜室8側に往動した状態で油溜室8に臨んで開口すると共にスプール10がばね9に抗して復動した状態でバルブ7の内周壁によって閉塞されるようになっている。また、連通路16の他端16bにスプール10の周面の所定位置に開口17,18を形成している。開口17は第2油室12と連通し、開口18は第3油室13と連通する。開口18は、前記ばね9の挿入用の開口にもなっていて、ばね9の一端が連通路16内に挿入されている。
方向切換弁1の中立状態とは、スプール10がばね9の力により油溜室8側へ移動している状態で、プラグ14とスプール10の端部が当接している。この時、開口17がバルブ7の内周壁で閉じられており、開口18と第3油室13が連通する。また、方向切換弁1の作動状態とは、図3に示すように、作動油の供給量が増大して、第1分岐通路5と第2分岐通路6を通過する流量による圧力差が増大し、スプール10がばね9の力に抗して反油溜室8側へ移動している状態で、プラグ15とスプール10の開口18の端部が当接して第3油室13との連通を閉じ、開口17と第2油室12が連通する。したがって、スプール10が中立状態に位置する時には、油溜室8に、第1分岐通路5と第2分岐通路6とで連通し、スプール10が作動状態に位置する時には、第2分岐通路6をバルブ7の内周壁で閉じて、第1分岐通路5だけを連通する。
次に、方向切換弁1を採用した破砕機として樹木破砕機を例に説明する。樹木破砕装置101は、図4に示すように、フレーム102の上に、投入口103と、破砕装置104と、駆動源105とを備えている。
フレーム102は、この実施形態では、図4に示すように、前進方向に延びており、下部に無端状の走行輪106を前進方向に対して左右に備えているとともに、前進方向の最後部に樹木破砕機101を操縦するためのハンドル107を備えている。
破砕装置104は、この実施形態では、図6に示すように、破砕ケース108内に軸受110で水平方向に軸支された回転軸109を取付けている。回転軸109の外周には刃111が取付けられている。この実施形態では、図4に示すように、回転軸109に回転板112を取付、この回転板112の一側面に被破砕物(例えば、樹木)を破砕する刃111を取付けている。破砕ケース108の一側面側で、回転軸109からやや離れた位置に被破砕物の投入口103を連通させて取付けており、被破砕物を回転板112にほぼ直角に押しつけて刃111でチップ状に破砕するようにしている。この破砕されたチップは、回転板112の回転時に発生する風圧でダクト113から排出している。この破砕装置104は、回転軸109の向きを、図4に示すように、樹木破砕機101の前進方向と直角にして、回転板112を前進方向に沿った面内で回転するようにフレーム102上に取付けている。この実施形態では、図5に示すように、前進方向に向ってフレーム102の右側に破砕装置104を前後方向に配置している。このことにより、図5に示すように、投入口103は、前進方向に向かって、フレーム102の左側の後部に位置している。
駆動源105は、この実施形態では、エンジンで形成され、走行輪106や破砕装置104等をエンジンで回転駆動するものである。駆動源105は前進方向に向かって回転軸116を左右方向に配置している(図6参照)。この駆動源105の回転軸116と、破砕装置104の回転軸109との間には、駆動ベルト117が掛け渡されている。駆動ベルト117は、この実施形態では、図4に示すように、回転軸109,116にプーリ118,119をそれぞれ取付け、プーリ118,119間に掛け渡して取付けられ、駆動源105の回転力を破砕装置104の回転軸109に伝える。
また、投入口103と破砕装置104との間には、投入された被破砕物を破砕装置104に送る送込装置121(図5参照)を設けている。この実施形態では、送込装置121は、被粉砕物を破砕装置104の回転板112に押しつける送りローラ122と、送りローラ122を回転させる油圧モータ123とから構成している。油圧モータ123は、図7に示すように、駆動源105に連結された油圧ポンプ124から送出される作動油で回転を制御する。油圧ポンプ124は、吸込側をオイルリザーバ125に接続し、吐出側を油圧モータ123の作動油供給管路126に接続する。
油圧モータ123の作動油供給管路126には、図7に示すように、手動切換弁127と、方向切換弁1とを設けている。手動切換弁127は、3位置切換弁であり、そのレバーを操作することにより、油圧ポンプ124からの作動油を油圧モータ123の正転側、または逆転側に供給するか、あるいは、戻り管路129側へアンロードする。手動切換弁127により、油圧モータ123の正転、逆転、停止を制御できるようになっている。
方向切換弁1は、この実施形態では、油圧ポンプ124の吐出口と入力ポート2を接続している。そして、方向切換弁1の第1出力ポート3を手動切換弁127を介して油圧モータ123に接続し、第2出力ポート4を手動切換弁127を介してオイルリザーバ125へ接続している。
このような樹木破砕機101は、図7に示すように、駆動源105と破砕装置104、油圧ポンプ124は連動しており、駆動源105の回転軸116の回転が速ければ、破砕装置104の回転軸109の回転速度、油圧ポンプ124の回転速度も速くなる。また、破砕装置104の回転軸109の回転速度が被破砕物を破砕する抵抗等で遅くなれば、駆動源105の回転軸116の回転も遅くなり、油圧ポンプ124の回転も遅くなる。すなわち、駆動源105、破砕装置104、油圧ポンプ124は、連動して回転数が早くなったり、遅くなったりする。
被破砕物を投入していない状態では、駆動源105の回転軸116を一定回転数で運転すると、駆動ベルト117により破砕装置104の回転軸109は回転数R1以上で回転して刃111を回転する。また、同時に油圧ポンプ124も回転させられて作動油を流量Q1以上で吐出する。この回転数R1により作動油の流量がQ1以上となると、方向切換弁1の油溜室8に流量Q1が流れて、第1分岐通路5,第2分岐通路6を通過する作動油の流量による圧力差が増大し、ばね9の力に抗してスプール10を復動させて方向切換弁1を作動状態にする。この結果、油圧ポンプ124から流量Q1以上の作動油を油圧モータ123に供給して油圧モータ123を回転させ、送込装置121を作動させる。
そして、この状態で伐採された樹木や剪定された枝などの被破砕物を投入口103に投入すると、被破砕物が送込装置121によって破砕装置104の回転板112に押しつけてられ刃111によりチップ状に破砕され、ダクト113から排出される。
この時、破砕作業時に破砕装置104の負荷が増大すると破砕装置104と同期して駆動源105の回転が落ち、回転軸116の回転がR2に下がり、油圧ポンプ124から吐出される作動油の流量がQ2以下にまで下がる。作業油の流量がQ2以下となると、作動油の第1分岐通路5を通過する流量による圧力差が減少し、方向切換弁1のスプール10を押圧する力が弱くなり、ばね8の力でスプール10が往動し中立状態に移動する。方向切換弁1が中立状態になると、作動油は方向切換弁1の第2出力ポート4から手動切換弁127に流れて、オイルリザーバ125へと流れる。この結果、油圧モータ123への作動油の供給が停止して、送込装置121が一時的に停止する。
送込装置121が停止することにより、破砕装置104の回転軸109の負荷が低下するので、これにより、駆動源105の回転軸116の回転が上昇に転じて回転数R1以上に回復すると、油圧ポンプ124から流量Q1以上の作動油を方向切換弁1の入力ポート2に吐出する。方向切換弁1の入力ポート2と連通している油溜室8に作動油の流量Q1以上が流入すると、油溜室8から第1分岐通路5,第2分岐通路6、連通路16、開口18、第3油室13、第2出力ポート4へと作動油が流れるが、油溜室8側の第1分岐通路5,第2分岐通路6を通過する作動油の流量による圧力差による力が、ばね9の力よりも大きくなると、スプール10をばね9の力に抗して復動させ方向切換弁1を再び作動状態にする。
油圧ポンプ124から吐出される作動油の流量Qは、駆動源105の回転軸116の回転数の増減により、増減する。このため、方向切換弁1の作動は、図8に示すようになる。
a;作動油の流量が増加する場合(回転軸116の回転数が上がる場合)
a−1;作動油の流量がQ1未満の場合
作動油は、入力ポート2→第1油室11→油溜室8→第1分岐通路5,第2分岐通路6→連通路16→開口18→第3油室13→第2出力ポート4へと流れて、手動切換弁127を介してオイルリザーバ125へ作動油を戻している。この時、第1分岐通路5,第2分岐通路6の圧力損失をP1、スプール10の断面積をAとすると、P1×A<ばね力Fb1(Fb1は、方向切換弁1を中立状態に保持するばね9の力)の関係にある。
a−2;作動油の流量がQ1以上の場合
作動油は、入力ポート2→第1油室11→油溜室8→第1分岐通路5→連通路16→開口17→第2油室12→第1出力ポート3と流れて、手動切換弁127を介して油圧モータ123→オイルリザーバ125へと流れる。この時、第1分岐通路5の圧力損失をP2、スプール10の断面積をAとすると、P2×A>ばね力Fb2(Fb2は、方向切換弁1を作動状態から中立状態に戻すばね9の力)の関係にある。
b;作動油の流量が減少する場合(回転軸116の回転数が下がる場合)
b−1;作動油の流量がQ2以上の場合
作動油は、入力ポート2→第1油室11→油溜室8→第1分岐通路5→連通路16→開口17→第2油室12→第1出力ポート3と流れて、手動切換弁127を介して油圧モータ123→オイルリザーバ125へと流れる。この時、第1分岐通路5の圧力損失をP3、スプール10の断面積をAとすると、P3×A>ばね力Fb2(Fb2は、方向切換弁1を作動状態から中立状態に戻すばね9の力)の関係にある。
b−1;作動油の流量がQ2未満の場合
作動油は、入力ポート2→第1油室11→油溜室8→第1分岐通路5,第2分岐通路6→連通路16→開口18→第3油室13→第2出力ポート4へと流れて、手動切換弁127を介してオイルリザーバ125へ作動油を戻している。この時、第1分岐通路5,第2分岐通路6の圧力損失をP4、スプール10の断面積をAとすると、P4×A<ばね力Fb1(Fb1は、方向切換弁1を中立状態に保持するばね9の力)の関係にある。
また、方向切換弁1から自動的に作動油を供給している状態の時には、手動切換弁127を操作することにより、油圧モータ123の正転、逆転、停止の操作をすることができる。
以上説明したように、方向切換弁1は、油溜室8への作動油の供給量が減少し所定値以下に低下したとき、スプール10を往動させて油溜室8側へ移動させて第1出力ポート3からの作動油の吐出を停止し、第2出力ポート4から作動油を吐出する方向に切換え、油溜室8への作動油の供給量が増大したときに、ばね9の力に抗してスプール10を復動させて第1出力ポート3から作動油を吐出し、第2出力ポート4からの作動油の吐出を停止する方向にスプール10を移動させることができるので、電気部品等の高価な電気部品を用いることなく、油圧制御で電気制御と同様の制御を実現することができる。また、エンジンのように負荷によって回転数が変化するような破砕機に方向切換弁1を使用すると、回転数の変動により増減する作動油の流量に応じて自動的に作動油の流れを切換えることができる。
例えば、このような方向切換弁1を樹木破砕機101に採用することにより、破砕装置104の負荷が増大し、油圧ポンプ124からの作動油の流量がQ2以下に減少したときは、油圧モータ123への作動油の供給を停止し、破砕装置104の負荷を軽減する。破砕装置104の負荷が軽減されると、駆動源105の回転軸116の負荷も軽減されて、回転軸116の回転数が上昇し、この回転数の上昇が所定値R1以上となると、方向切換弁128の油溜室8の作動油の流量がQ1以上となってばね9の力に抗してスプール10を切換えて、油圧モータ123へ作動油を流量Q1以上で供給して、油圧モータ123を回転させる。したがって、破砕装置104の破砕性能低下を防止でき、安定した破砕ができる。
以上、本発明の一実施形態に係る樹木破砕機を説明したが、本発明に係る樹木破砕機は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。
例えば、実施形態では、油圧制御式送り装置として、送込装置121,油圧モータ123,油圧ポンプ124、作動油供給回路126より構成したが、送込装置121は、送りローラ122に限定されるものでない。また、破砕装置104の回転軸109を駆動源105の回転軸116で回転させたが、油圧ポンプ124の作動油で回転する油圧ポンプの回転軸と破砕装置104の回転軸109を動力伝達手段で連結することもできる。また、送込装置121を送りローラと油圧モータで構成したが、コンベアと油圧モータで構成してもよい。また、方向切換弁1において、分岐通路を一つにしてバネ力を2段階に変化させてもよし、分岐通路を細長い通路で断面積を変化させてもよい。
方向切換弁の記号回路図である。 方向切換弁の中立状態を示す断面図である。 方向切換弁の作動状態を示す断面図である。 樹木破砕機の概略側面図である。 樹木破砕機の概略平面図である。 樹木破砕機の概略背面図である。 樹木破砕機のシステム概要図である。 油圧ポンプに流れる作動油の流量と駆動源回転軸の回転数との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 方向切換弁
2 入力ポート
3 第1出力ポート
4 第2出力ポート
5 第1分岐通路
6 第2分岐通路
8 油溜室
9 ばね
10 スプール
16 連通路
101 樹木破砕機
104 破砕装置
105 駆動源
121 送込装置
123 油圧モータ
124 油圧ポンプ


Claims (2)

  1. 破砕部と、油圧ポンプから供給される作動油で回転する油圧モータで作動し被破砕物を前記破砕部に送込む送込装置とを有し、前記破砕部と油圧ポンプがエンジンやモータ等の単一駆動源にて駆動される破砕機に取付けられ、前記油圧ポンプから吐出される作動油の供給を切換える方向切換弁であって、
    バルブ内の一端側に形成されて作動油がバルブの入力ポートから供給される油溜室と、
    バルブ内の他端側に配設されたばねと、
    バルブ内に往復動可能に配設され前記ばねによって前記油溜室側に附勢されたスプールと、
    前記スプール内に形成された連通路であって、一端が少なくとも二股に分岐してそのうちの第1分岐通路がスプールの端面において前記油溜室に臨んで常時開口し、第2分岐通路がスプールの周面に開口してスプールが前記油溜室側に往動した状態で油溜室に臨んで開口すると共にスプールがばねに抗して復動した状態で閉塞され、かつ、連通路の他端がスプールの周面の所定位置に開口した連通路と、
    バルブの内周面に連通して形成された第1出力ポートおよび第2出力ポートであって、前記スプールの往動位置と復動位置で前記連通路の他端を第2出力ポートまたは第1出力ポートに択一的に切換連通させるようにしたことを特徴とする方向切換弁。
  2. 請求項1の方向切換弁によって駆動制御する破砕機であって、前記入力ポートを油圧ポンプの吐出口に接続し、前記第1出力ポートを駆動源となる油圧モータに供給接続し、前記第2出力ポートをオイルリザーバを経由して油圧ポンプに環流接続し、前記スプールがばねに抗して復動した状態で前記連通路を第1出力ポートに連通して油圧モータを駆動するようにしたことを特徴とする破砕機。

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