JP2007050340A - マイクロミキサー - Google Patents

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Abstract

【課題】 超低温を必要とせずアルキルエステル類と金属水素化物系還元剤の還元剤とを反応させてアルデヒドを高効率で製造する方法、及び該方法を可能にするマイクロミキサーを提供すること。
【解決手段】 少なくとも2本の反応試剤注入流路、反応混合物排出流路、及び反応試剤注入流路と反応混合物排出流路との間を連絡する多分岐流路とを含むマイクロミキサーであって、反応試剤注入流路は、互に対し側方から合流して合流点を形成し、合流点は多分岐流路と連絡し、多分岐流路は、複数の並列した縦方向流路とそれらを上流側末端において横方向に連絡する横方向流路とからなる櫛状流路の複数を、上流側の櫛状流路の縦方向流路の下流側末端が隣接する下流側の櫛状流路の横方向流路に開くように配列してなり、上流側の櫛状流路の縦方向流路が隣接する下流側の櫛状流路の縦方向流路を画する側壁の上流側端面に直面して開いている、マイクロミキサー。
【選択図】 図4

Description

本発明は、マイクロミキサーに、より詳しくは、分岐する多段の微細流路を集積したマイクロミキサー、及びこれを用いたアルデヒド類の合成方法に関する。
アルデヒド類は、その反応性の高さから、種々の医薬及び工業化学製品の中間体として用いられている。例えば、N−ベンジル−4−ホルミルピペリジンは、老年性痴呆症やアルツハイマー病の治療薬である塩酸ドネペジルの重要な合成中間体として利用されている。この化合物を例にとってアルデヒド類の合成方法をみると、次のものが挙げられる。
(1)N−ベンジルピペリジンカルボン酸エチルを超低温下(−78℃)に、水素化ジイソブチルアルミニウムと反応させる方法(特許文献1)
(2)N−ベンジルピペリジンカルボン酸エステルを、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムと環状アミンとアルカリ金属アルコラートから調製された還元剤を作用させる方法(特許文献2)
上記(1)の方法において−78という超低温を要するのは、反応温度がこれより高いと、還元が更に進行して、対応するアルコールを得る結果となるからである。しかしながら、反応条件としてこのような超低温を必要とすることは、アルデヒド類の工業的製法としては不適当である。これに対し、上記(2)の方法は、10℃という温度で反応を行うことができる。しかしながら、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムと環状アミンとアルカリ金属アルコラートから還元剤を調製しなければならず、工業的製法にとって重要な要素である利便性を欠いている。
一方、μmオーダーの、微小な流路(チャンネル)やチャンバーを用いることによって、2種以上の流体を効率よく混合し、又は、これによって化学反応を促進し、又は更に反応の温度制御をも容易にするマイクロミキサー又はマイクロリアクターと呼ばれる装置が知られている(以下、本明細書において合わせて「マイクロミキサー」という。)。例えば、一本の溝の一方の端から2種類の物質の注入し、他方の端から取り出すようにしたもの(特許文献3参照)、流体の流路を複数回交差させることにより、2種の流体の混合効率を高めようとするもの(特許文献4参照)、接触することなく互に交差させた流路を混合室内に開口させたもの(特許文献5参照)、スリット状の第1及び第2の各供給口、とこれらを横断するように開口する入液口、及びこれに繋がる混合部を有するもの(特許文献6参照)、Y字状の反応流路を有するもの(特許文献7参照)、供給口に繋がる環状の流路と、これに重なる放射状微小流路、及びその中央に位置する合流部及び流体溜室を有するもの(特許文献8参照)、微細な流路のグループを通して2種の反応物を2群の流体フィラメントに分割しジェットとして混合/反応室内に供給するもの(特許文献9参照)、流体を流路により分岐させ次いで分岐面に対して90℃回転させて合流させるもの(特許文献10参照)、複数の流体を同心軸で積層させて反応流路で合流させるもの(特許文献11参照)、反応流路中で多段の混合衝突を起こさせるようにしたもの(特許文献12参照)等が知られている。
また、有機物を金属水素化物やその誘導体により還元するための方法として、微小反応容器中で混合して滞留時間にわたって反応させ、還元された有機化合物を単離する方法が提案されている(特許文献13参照)。同文献には、例として、静的マイクロミキサー中で、メチル−3−(3−メチル−3H−イミダゾール−4−イル)アクリレートと水素化ジイソブチルアルミニウムとを、対応するアルコールを得る目的で、3.75〜30分間にわたって滞留させて反応させたとの記載があるが、還元をアルデヒドまでで止めることの記載はなく、「静的マイクロミキサー」の具体的構造も、反応試剤相互の当量比も、反応結果も、記載されていない。
米国特許第5428043号公報 特開2000−136183号公報 特表2001−520113号公報 特表2001−520112号公報 特表2003−502144号公報 特開2003−210957号公報 特開2004−74339号公報 特開2004−113968号公報 特許第3633624号公報 特許第3638151号公報 特開2005−46651号公報 特開2005−152702号公報 特表2003−528061号広報
上記背景において、本発明は、−78℃のような超低温を必要とせずにアルキルエステル類と金属水素化物又はその誘導体(例えば、アルキル誘導体)等の還元剤とを反応させてアルデヒドを製造する方法、特に副生成物であるアルコールの生成比率を抑制し、アルコールに比してアルデヒドを高い収率で製造することのできる、アルデヒド選択性を高めた製造方法、及び該方法を可能にする反応装置であるマイクロミキサーを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的のために検討を重ねる過程で、幅の狭く長さの短い複数の並列した縦方向流路とこれらを繋ぐ幅の狭い横方向流路とからなる櫛状の流路群を、全体としての流れの方向に沿って多段に備え、隣接する流路群の間において、一方の流路群の縦方向流路と他方の流路群の縦方向流路とが互い違いになるように配することによって、先行の流路群の縦方向流路を出た流体が後続の流路群の縦方向流路に流入する前に後続の流路群の縦方向流路を画する側壁の前面に衝突するようにし、且つ、液体の流入から順次縦方向流路の本数をある程度まで増加させることにより分岐させ、横方向に広がった流路群を形成した。これを用いて、アルキルエステル類と水素化アルキルアルミニウムとの反応を試みたところ、−78℃のような超低温を用いることなしに、高い反応効率が達成でき、しかも予想外にも、副反応であるアルコール生成が抑制されて、高い収率で目的のアルデヒドを得ることができることを見出し、更に検討を加えて本発明を完成させた。
すなわち本発明は以下を提供するものである。
(1)少なくとも2本の反応試剤注入流路、反応混合物排出流路、及び該反応試剤注入流路と該反応混合物排出流路との間を連絡する多分岐流路とを含んでなる、マイクロミキサーであって、
該少なくとも2本の反応試剤注入流路は、互に対し側方から合流して合流点を形成し、該合流点は該多分岐流路と連絡しており、
該多分岐流路は、複数の並列した縦方向流路とそれらをその上流側末端において横方向に連絡する横方向流路とからなる櫛状流路の複数を、上流側の櫛状流路の縦方向流路の下流側末端がこれに隣接する下流側の櫛状流路の横方向流路に開くように配列してなるものであり、
上流側の櫛状流路の縦方向流路がこれに隣接する下流側の櫛状流路の縦方向流路を画する側壁の上流側端面に直面して開いているものである、マイクロミキサー。
(2)該縦方向流路及び該横方向流路の幅が10〜1000μmである、上記1のマイクロミキサー。
(3)該縦方向流路の長さが該縦方向流路の幅の1〜10倍である、上記2のマイクロミキサー。
(4)該縦方向流路及び該横方向流路の深さが、縦方向流路の幅の1〜10倍である、上記2又は3のマイクロミキサー。
(5)該櫛状流路の個数が8以上である、上記1ないし4の何れかのマイクロミキサー。
(6)該櫛状流路あたりの縦方向流路の最多本数が、8以上である、上記1ないし5の何れかのマイクロミキサー。
(7)櫛状流路あたりの縦方向流路の本数が、最上流の櫛状流路の縦方向流路本数から該櫛状流路あたりの縦方向流路の最多本数に至るまで、最上流の櫛状流路から下流側の櫛状流路へと増加しているものである、上記6のマイクロミキサー。
(8)該櫛状流路あたりの縦方向流路の最多本数と最上流の櫛状流路の縦方向流路の本数との差が4以上である、上記1ないし7の何れかのマイクロミキサー。
(9)該反応試剤注入流路及び該多分岐流路を表面に掘り込んだ基板と、これに液密に固定される蓋体とを含んでなるものである、上記1ないし8の何れかのマイクロミキサー。
(10)カルボン酸とアルキルアルコールからなるアルキルエステルを還元して該カルボン酸に対応するアルデヒドを製造する方法であって、上記1ないし9の何れかのマイクロミキサーの該反応試剤注入流路の1つに該アルキルエステル又はその溶液を、別の1つに金属水素化物系還元剤の溶液を、それぞれ連続的に供給することにより、該マイクロミキサーの内部で該アルキルエステル及び該還元剤を接触させて反応させ、該反応混合物排出流路から流出する反応混合液をアルコールと混合することを特徴とする、該アルデヒドの製造方法。
(11)該アルキルエステルが、式R1−CO2−R2(式中、R1は、置換されていてよいアルキル基、置換されていてよいアラルキル基、置換されていてよいシクロアルキル基若しくは該シクロアルキル基のα位以外において環構成炭素原子の1つ又は2つ以上をヘテロ原子に置き換えてなる、置換されていてよいヘテロ環基、又は、エステルのカルボニル基が結合している部位以外の芳香環構成原子の1つ又は2つ以上がヘテロ原子であってよい、置換されていてよいアリール基を表し、R2は、アルキル基を表す。)で示されるものである、上記10のアルデヒドの製造方法。
(12)該還元剤が、水素化アルミニウム又はそのアルキル誘導体である、上記10又は11のアルデヒドの製造方法。
(13)該反応試剤注入流路のそれぞれへの該アルキルエステルと該還元剤との供給速度の比率が、時間当たり当量比で、該アルキルエステル:該還元剤=0.9:1.0〜1.0:1.0である、上記10ないし12の何れかのアルデヒドの製造方法。
(14)−50℃〜−10℃の温度にて反応させるものである、上記9ないし13の何れかのアルデヒドの製造方法。
上記構成になる本発明のマイクロミキサーは、種々の化学反応の促進に有利に用いることができる。すなわち、本発明のマイクロミキサーは、2本の反応試剤注入流路に供給された2種の反応試剤間の混合を促進して化学反応の効率を高め、バッチ式の反応に比して、目的の反応性生物を高い収率で得ることを可能とする。取り分け、アルキルエステル類を水素化アルキルアルミニウムやその誘導体(例えば、アルキル誘導体)等の金属水素化物系の還元剤により還元してアルデヒドを得る場合のように、目的生成物の反応性が非常に高く、反応試剤の一方と更に反応して副生成物を多く生成し得る場合に、これを抑制して目的化合物を高収率で得ることを可能にするため、工業生産上極めて有利である。この副反応抑制の理由は明らかでないが、反応試剤同士の高度に均一な混合が速やかに達成される結果、反応が混合物中で均一に生起し、目的物の生成とこれに作用し得る反応試剤の消費とが、混合液中で高度に均一に化されて進行するため、目的生成物とこれと反応し得る反応試剤との間の相互作用の確率が極度に低下するためと推定される。また、本発明のマイクロミキサーは、アルキルエステル類を水素化アルキルアルミニウム等の還元剤により還元してアルデヒドを製造するに際して、−78℃のような超低温を必要としないという特徴も有し、この点でも工業生産上の利点が大きい。
また、マイクロミキサーの台数を増やし単に並列に設置して同時に反応を行わせることで、目的とする生成物収量のスケールアップが可能である。このため、バッチ式の場合のような、実験室的スケールから工業生産的スケールを可能にするための移行研究が不要となり、実験室スケールでの成果をそのまま工業生産に用いることができるという点で、迅速な工業生産への移行を可能にする。また発熱反応と吸熱反応とを問わず、反応系の温度管理を、極めて均一且つ容易に行うことができる。更には、反応試剤を連続的に供給しつつ連続的に反応を行わせることができるため、バッチ式と異なり、反応混合物の取り出し及び反応容器の洗浄、再仕込みの必要がない。従って、目的とする生成物の量に応じて、必要な長さにわたって昼夜を問わず連続的に反応を続けることができ、制御システムに組み込んで自動化することも容易であるため、生産性の向上に資する。
本発明のマイクロミキサーは、微細な流路を通して反応試剤の混合液を流すことに加えて、微細な多数の流路の各々を画する側壁の上流側端面に混合液を繰り返し衝突させつつ流路の分岐を増すことによって、極めて効率よい混合を達成し、その結果反応を促進させる。
本発明のマイクロミキサーの櫛状流路を構成する縦方向流路及び横方向流路は、幅が通常1000μm以下、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下である。これは、幅が狭くなる程、櫛状流路内を流れる成分同士の混合が促進されるためである。但し、余り狭いと反応試剤や反応混合物の流れに対する抵抗が上昇するため、幅は通常10μm以上、好ましくは50μm以上、より好ましくは100μm以上である。
本発明のマイクロミキサーの櫛状流路における各縦方向流路の長さは、通常、縦方向流路の幅の1〜10倍であり、好ましくは2〜8倍、より好ましくは3〜7倍である。これは、長さを余り増やすと、一定サイズの中に収まる櫛状流路の個数が減り、衝突回数も減って、単位長さ当たりの混合の効率が減り好ましくないためであり、また、長さを余り切り詰めると、櫛状流路中の縦方向流路を通る液体の流れが前後方向に揃いにくくなり、後続の櫛状流路の縦方向流路を画する側壁の上流側端面への液体の衝突の効果を十分に高めるのが困難になるからである。
本発明のマイクロミキサーの櫛状流路を構成する縦方向流路及び横方向流路の深さは、それらの幅の1〜10倍、好ましくは2〜8倍、より好ましくは3〜7倍である。これは、深さを余り増やすと、流路を流れる液体の深度によって流れに差が生じるおそれがあり、また深さを余り浅くすると、流路の断面積が減って量的な処理能力が低下するからである。深さは、好ましくは3000μm以下、より好ましくは2000μm以下、更に好ましくは1500μm以下、特に好ましくは1200μm以下であり、好ましくは100μm以上、より好ましくは200μm以上、更に好ましくは500μm以上、特に好ましくは800μm以上である。但し、生成物を微量だけ得ることを目的とする場合には、深さを減らす(例えば10μm)ことは差し支えない。
本発明のマイクロミキサーの櫛状流路の個数は、好ましくは8以上、より好ましくは15以上であり、それらが一連に連結されて、連続した多段の流路を構成する。隣接する櫛状流路間において、縦方向流路は原則として互い違いとなるように配列される。これは、上流側の縦方向流路から流れ出た液体を、下流側の縦方向流路を画する側壁の上流側端面に一旦衝突させることによる、効率のよい混合を達成するためである。従って、本発明において、多分岐流路は、縦方向流路が互い違いとなるように配置された複数の櫛状流路を含んでなるものである。但し、一部において縦方向流路が互い違いでなく直線状に整列するように隣接の櫛状流路を配置することは排除しない。そのような整列させた配列が一部に存在しても、そうでない配列の部分で達成される混合に対して、悪影響を及ぼすことはないからである。また、櫛状流路の段数は、いくら多くしても反応に悪影響はないから、明確な上限はない。しかしながら、余り多いと下流の櫛状流路に反応完了後の反応混合物が流れるのみとなり実益がない。通常は、櫛状流路の個数は、30以下とすれば十分である。
また、各櫛状流路の縦方向流路の本数は、反応試剤注入流路に隣接する先頭の櫛状流路の縦方向流路の本数に比して、多分枝流路の中央部に位置する櫛状流路の縦方向流路の本数の方が多くなるように、隣接する各櫛状流路の縦方向流路の本数を調整することが好ましい。これは、例えば、先頭の櫛状流路C1の縦方向流路Lの本数(m1:2以上の自然数)に対し、2番目に位置する櫛状流路C2の縦方向流路Lの本数m2をm1+1、i番目に位置する櫛状流路Ciの縦方向流路Lの本数miをm1+(i−1)と漸増させることにより達成できる。
また、上記の方式により何番目かの櫛状流路Cの縦方向流路Lが所望の最多本数(mMAX、例えば8、12、20等)に達した後は、それ以上縦方向流路の本数を増やす必要はない。従って、後続の櫛状流路Cの縦方向流路Lの本数は順次、mMAX−1、mMAX、mMAX−1、mMAX、・・・のようにしてmMAX付近で維持してよく、若しくは、順次、mMAX−1、mMAX−2、mMAX−3、・・・と減らしてもよく、又は、複数の櫛状流路Cの縦方向流路Lの本数をmMAX付近で維持した後に、順次、mMAX−1、mMAX−2、mMAX−3、・・・と漸減させてもよい。最後尾の櫛状流路Cnに至るまでに、縦方向流路Lの本数をmMAXより減らしておくことが好ましく、より好ましくは最後尾の櫛状流路Cnの縦方向流路の本数Lnは2〜L1である。このように、最後尾の櫛状流路に向けて櫛状流路の縦方向流路の本数を漸減させることは、反応混合物排出流路との連絡点において櫛状流路が曝され得る局所的な液圧分布の影響を減らし、その結果としてより上流の櫛状流路における液流の速度分布の乱れを防止するのに役立つ。
上記において、先頭の櫛状流路の縦方向流路の本数L1は、2、3、4、5・・・と適宜な数であってよいが、通常は、10以下とするのが好ましく、8以下とするのがより好ましく、6以下とするのが更に好ましい。これは、L1を余り大きく採らない方が、液体の均一な混合に有利だからである。
本発明のマイクロミキサーの上記各流路は、例えば、平面状の基板に溝を掘り込むことによって形成することができる。基板の材料は、用いる反応試剤(溶媒を含む)に対して不活性で、溝を掘り込む精密加工が可能であり、繰り返しの使用に耐える強度があればよい。金属、ガラス、セラミック、合成樹脂などを用いて作成することができる。例えば合成樹脂の場合に表面を金属その他でコーティングしてもよい。また、発熱又は吸熱を伴う反応における温度管理を容易にするためには、熱伝導率が大きい材料を用いることが好ましく、金属はこれに特に適する。金属の具体例としては、アルミニウムが、好ましいものの一つとして挙げられる。流路の形成方法は、基盤の材料に応じて、及び形成しようとする流路の幅や深さに応じて決定すればよい。ドリル加工、電食法、レーザ加工、X線加工、レーザステレオリソグラフィー等、当業者に周知の適宜の手段を用いることができる。例えば金属性で流路幅が少なくとも200μm前後ある場合には、微細ドリル加工で形成できるため、安価な大量生産には好適である。
本発明のマイクロミキサーは、例えば、上記の溝を掘り込んだ基板の表面に、これを密着して覆う蓋体を固定することによって構成することができる。反応試剤注入流路及び反応混合物排出流路をマイクロミキサーの外部と連通させるには、基板又は蓋体に、外部と連通する適宜の流路を設け、それらの各末端を、反応試剤注入流路及び反応混合物排出流路と、それぞれ連結させておけばよい。基板と蓋体の材料は同一であっても異なっていてもよい。基板と蓋体の固定の仕方は適宜であってよく、永久的に固定しても、また取り外し可能に固定してもよい。例えば、基板の複数箇所にねじ穴を、そして蓋体の同じ箇所にボルト穴を設け、雄ねじつきボルトをボルト穴に通し基板のねじ穴に螺着して締め込んで、基板に蓋体を液密に圧着することができるほか、基板に蓋体を液密に押し当てた状態で表面同士を溶接、融着等させてもよい。
本発明のマイクロミキサー中での反応の温度管理が必要な場合には、所定の温度に設定した水あるいは溶媒中に、マイクロミキサー(この場合は金属製のものが好ましい)をそのまま浸漬させるだけで、正確且つ精密な温度管理が可能である。無論、基板及び/又は蓋体に水あるいは溶媒等の熱伝導媒体が通る流路を設けておくか、そのような熱伝導媒体を流すジャケットをマイクロミキサーと一体又は別体に作製しておいて、これに所定温度の熱伝導媒体を循環させてもよい。
本発明のマイクロミキサーは、例えば、アルキルエステル(ここに、「エステル」とは、カルボン酸エステルをいう。)と金属水素化物系還元剤とを反応させることによるアルデヒドの製造に、極めて好適に使用することができる。アルキルエステルとしては、式R1−CO2−R2(式中、R1は、置換されていてよいアルキル基、置換されていてよいアラルキル基、置換されていてよいシクロアルキル基若しくは該アルキル若しくはシクロアルキル基のα位以外において環構成炭素原子の1つ又は2つ以上をヘテロ原子に置き換えてなる、置換されていてよいヘテロ環基、又は、エステルのカルボニル基が結合している部位以外の芳香環構成原子の1つ又は2つ以上がヘテロ原子であってよい、置換されていてよいアリール基を表し、R2は、アルキル基を表す。)で示されるものが挙げられる。ヘテロ原子の好ましい例としては、窒素及び酸素が挙げられる。
1の例としては、アルキル基としては、好ましくはC1〜20の、より好ましくはC1〜10の、更に好ましくはC1〜8の、特に好ましくはC1〜C4のアルキル基が挙げられ具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ペンタデシル、エイコサニル等の基が挙げられる。アラルキル基の例としては、ヘテロ原子を含んでよい6〜10員環アリール基(フェニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、キノリル、イソキノリル等)とC1〜4アルキルとから構成されるものが挙げられ、特に好ましい具体例としては、ベンジル基、フェニルエチル基、ピリジルメチル基が挙げられる。シクロアルキル基の例としてはC5〜C7のものが挙げられ、好ましい具体例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルの各基が、ヘテロ環基の例としては、ピペリジル、テトラヒドリフラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニルの各基が挙げられる。アリール基の例としては、ヘテロ原子を含んでよい6〜10員環アリール基が挙げられ、具体例としては、フェニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、キノリル、イソキノリルの各基が挙げられる。上記の各基は、何れも置換されていてよく、置換基の例としては、ベンジル、フェニル、C1〜C6アルキル、アミノ、アルコキシカルボニルアミノ(ボック化アミノ等)、アルキルカルボニルアミノの各基が挙げられる。R1の特に好ましい具体例としては、ペンチル、シクロヘキシル、ベンジル、N−ベンジルピペリジル、ピリジル、1−ボック化アミノ−2−フェニルエチルの各基が挙げられる。但し、R1の具体例は上記に限定されない。本発明において使用されるマイクロミキサーは混合効率を高めるものであり、R1が金属水素化物系還元剤によるアルキルエステルの還元を妨害しないものである限り本発明を適用できるからである。R2の例としては、C1〜20のアルキル基が挙げられ、より好ましくはC1〜10のアルキル、更に好ましくはC1〜6、特に好ましくはC1〜C4のアルキル基が挙げられる。それらの具体例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ペンタデシル、エイコサニル等の基である。
金属水素化物系還元剤のうちアルミニウム系のものの例としては、水素化リチウムアルミニウム、水素化ナトリウムアルミニウム、水素化カリウムアルミニウム、又は、水素化アルミニウムの、アルキル(例:イソブチル)、アリール、アルコキシ、アリールオキシ若しくはアシルオキシ誘導体、又は水素化アルミニウム若しくはその前記誘導体のリガンドとしてのアミン、ホスフィン、エーテル若しくはスルフィドとの錯体が挙げられる。これらの還元剤剤は、1種を単独で用いても、2種以上を混合して使用してもよい。これらのうち特に好ましい一例は、水素化ジイソブチルアルミニウムである。
本発明において、アルキルエステルと金属水素化物系還元剤とは、当量比で0.9:1.0〜1.0:1.0を反応させるのが好ましい。これは、この当量比でアルキルエステルと還元剤とが同時にマイクロミキサーの2本の反応試剤注入流路に供給されるよう、それぞれの供給速度(ポンプ送り速度)を調節して、両者の時間当たり当量比が0.9:1.0〜1.0:1.0となるようにすればよい。そうすることにより、反応率(すなわち、原料であるアルキルエステルのうち還元剤と反応する割合)を高く維持しつつ、且つ、副反応であるアルコールの生成を抑制することができる。
アルキルエステルと金属水素化物系還元剤との供給速度は、マイクロミキサーの2本の反応試剤注入流路の合流点において、両者が混合されてから多分岐流路の最後尾の櫛状流路を出るまでの時間が、通常0.4〜60秒となるように調節すれば充分である。また、マイクロミキサーを−50℃以上の温度、好ましくは−50℃〜−10℃、より好ましくは−50〜−20℃、特に好ましくは−50〜−25℃の温度に保って反応を行わせることができる。このためには、例えば、マイクロミキサーをその温度に冷却した溶媒中に浸せばよい。流路内の反応混合物の量に比較して反応混合物と流路の内壁面との接触面積が非常に大きいため、反応混合物中で生じた反応熱の装置側への素早い拡散が達成でき、流路内の反応混合物を、所望の温度に容易に維持することができる。なお、所望により、マイクロミキサーを2個以上多段に連結して用いてもよい。
以下、実施例を参照して本発明を更に具体的に説明するが、本発明がそれら実施例に限定されることは意図しない。
〔実施例1〕 マイクロミキサー
図1は、本発明のマイクロミキサーの典型的な一例を構成する基板の平面図を示す。図において、基板1は、金属性であり、図面縦方向の長さ70mm、横幅40mmの、全体として直方体状で表面が平らなものである。基板1には、2本の反応試剤注入流路2、3が設けられている。反応試剤注入流路2、3は、基板1の表面に掘り込まれた幅200μm、深さ1000μmの溝である。2本の反応試剤注入流路2、3は、一点(合流点5)で合流しているが、合流点5において2本の反応試剤注入流路2、3は相互間に約90°の角度をなし、これにより、相互に側方から合流している。合流点5からは、当該角度を均等に2分する直線の方向に連絡流路7が延びて、各反応試剤注入流路2、3とあわせてY字形の流路を形成している。連絡流路7は、基板1の表面に掘り込まれた、幅200μm、深さ1000μm、長さ4000μmの溝である。連絡流路7は、合流点5の反対側(下流側)の末端において、後述の多分岐流路25の上流側末端に連絡している。
反応試剤注入流路2、3は、合流点5とは反対側(上流側)の末端において、それぞれ、反応試剤供給溝9、10内に開いている。反応試剤供給溝9、10はまた、反応試剤注入流路2、3とは反対側(上流側)に穴11、12をそれぞれ有し、これらの穴11、12は、基板1の表面に平行に基板1内に設けられた、反応試剤供給管接続用ソケット15、16内に開いている。反応試剤供給管接続用ソケット15、16は、内周に雌ねじ18、19をそれぞれ備えており、反応試剤供給管(図示せず)の先端側に取り付けられた対応する雄ねじをそれらに螺着することによって、反応試剤供給管と接続される。こうして、反応試剤供給管から反応試剤供給管接続用ソケット15、16内へと送られてきた各反応試剤は、穴11、12をそれぞれ通って、反応試剤供給溝9、10内に流入し、そこから反応試剤注入流路2、3に徐々に流入して、合流点5で合流により大まかに混合して連絡流路7に入る。
多分岐流路25の下流側末端29には、基板1に掘り込まれた溝である反応混合物排出流路31の上流側末端が連結している。反応混合物排出流路31は、下流側末端に穴33を備えており、穴33は、基板1の表面に平行に基板1内に設けられた、反応混合物取出し管接続用ソケット35内に開いている。反応混合物取出し管接続用ソケット35は、内周に雌ねじ37を備えており、反応混合物取出し管(図示せず)の先端側に取り付けられた対応する雄ねじがこれに螺着されることによって、反応混合物取出し管と接続される。こうして、多分岐流路25の下流側末端29から流出する反応混合物は、反応混合物排出流路31及び穴33を通って、反応混合物取出し管接続用ソケット35内へ、そして反応混合物取出し管内へと導かれる。
図2は、基板1の、反応試剤供給管接続用ソケット15、16側(すなわち上流側)の端面図であり、図3は、基板1の、反応混合物取り出し管接続用ソケット35側(すなわち下流側)の端面図である。
図4は、多分岐流路25の拡大平面図であり、図5は、その一部の更なる拡大図である。図4において、上側が多分岐流路25の上流側である。多分岐流路25は、基板1の表面に掘り込まれた多数の溝からなる流路の集合体である。本実施例において、それらの溝の深さは1000μmである。多分岐流路25は、多数の縦方向流路と、それらを横断方向に繋ぐ多数の横方向流路を含んでいる。より具体的には、多分岐流路は、例えば、その一部を図5に実線で例示するように、縦方向流路(L1〜L7)(本実施例では、幅200μm、長さ1000μm)と、それらを横断方向に繋ぐ横方向流路T(本実施例では、幅200μm、長さ1800〜3800μm)とからなる櫛状流路C3と同様の櫛状流路を単位として、これを多段に繋げることにより構成されている。各縦方向流路の間には、基板1に流路である溝を掘り込んだ後に残った部分が側壁Wとして存在し、それらの側面によって縦方向流路を、及びそれらの上流側端面EUと下流側端面EDによって横方向流路を、それぞれ画している。
図5に実線で示した櫛状流路C3は、7本の縦方向流路L1〜L7を有しているが、これに上流側で隣接する櫛状流路C2(破線で示す)の縦方向流路の本数は6本であり、下流側で隣接する櫛状流路C4(破線で示す)の縦方向流路の本数は8本である。図5に見られるように、櫛状流路は、それらの間で縦方向流路が互い違いになるように配置されており、例えば、櫛状流路C3の各縦方向流路は、それらの下流側において、隣接する櫛状流路C4の間を画する側壁Wの上流側端面に面している。上流側に位置する櫛状流路C2とその下流側の櫛状流路C3との間においても同様である。このため、図5に流線で示したように、櫛状流路の縦方向流路を下流へと流れる液体は、下流側の櫛状流路の縦方向流路を画する側壁の上流側端面に衝突し、この衝突がない場合に比してはるかに効率よく混合される。側壁の上流側端面に衝突した液体の流れは急激に左右に曲げられ、次いで、逆方向から対向してくる同様の液体の流れと合わさり、再度流れが急激に曲げられて下流側の櫛状流路の縦方向流路へと流入する。このようにして複数の櫛状流路を通過する過程で、液体の極めて効率的な混合が達成される。
図4に見られるように、本実施例では、多分岐流路を構成する櫛状流路は、それらの最上流側のものにおいて5本の縦方向流路を有する。縦方向流路の本数は、下流側の櫛状流路に移行するに連れて順次縦方向流路の本数が1本ずつ増加し、最多で10本の縦方向流路を櫛状流路(C6他)が有することになるように配列されている。より下流側では、櫛状流路の縦方向流路の本数は9と10とのいずれかで推移した後、1本ずつ減少し、最後尾の櫛状流路Cnにおいては、縦方向流路の本数は5である。
図1を再び参照し、基板1は、複数のねじ穴45、46、47等を備えている。これらに対応する位置に貫通穴を有し、基板1の表面に密着する金属板よりなる蓋体(図示せず)を、基盤1上に重ね合わせ、雄ねじつきのボルトを通し締め込むことにより、基板1と蓋体は相互の表面を密着させた形で固定されて、基板1に掘り込まれ各溝と蓋体の裏面とによって各流路が構成される。図1において黒丸で示した48は基板1に設けられた貫通穴であり、蓋体の同じ位置に設けられた貫通穴と重ね合わせアルミニウムの円柱を通すことにより、基板1と蓋体との精密な位置合わせを容易にするためのものである。こうして組み立てられた本実施例のマイクロミキサーにおける、多分岐流路の全流路の総容積は、約0.05mLである。
〔実施例2〕 製造実施例 アルデヒドの製造
実施例1のマイクロミキサーを用いて、アルキルエステルからのアルデヒドの製造を行い、バッチ式の反応、及びY字コネクターを用いた反応と、それぞれ比較した。本発明によるアルデヒドの製造方法を概要図として示す図6において、P1、P2は、それぞれ、反応原料であるアルキルエステル及び還元剤容器に接続されたポンプ、1は実施例1のマイクロミキサー、Bは冷却浴であり、3つ口フラスコには、反応混合物を後処理して目的のアルデヒドを取り出す工程で使用するアルコールとして、メタノールが入れられている(但し、エタノール、イソプロパノールなど、他のアルコールも全く同様に使用できる)。また図7は、比較例において用いたY字コネクター(テフロン(登録商標)製)式のマイクロミキサーの概要図であり、各流路の直径は約0.5mm、長さは約12mmである。
〔製造実施例1〕 N−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドの製造(−30℃)
−30℃に調節したメタノール浴中に浸したマイクロミキサー1へ、N−ベンジルイソニペコチン酸エチル(1)のトルエン溶液(濃度0.92M)と、水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(濃度1M)とを、それぞれ別のポンプから、共に0.5mL/分の流速で、テフロン(登録商標)チューブを通じて送液した。マイクロミキサー1から流出してきた反応混合液は、撹拌されているメタノール(室温)中に滴下させた。得られたスラリー液を減圧濾過し、濾液をガスクロマトグラフィー分析した。その結果、反応率は77%であり、反応生成物のうち目的物であるN−ベンジルイソニペコチニルアルデヒド(2)が95%を占め、副生成物のN−ベンジル−4−ピペリジルメタノール(3)は5%に過ぎなかった。
Figure 2007050340

〔比較例1〕 N−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドの製造(−30℃:バッチ式)
窒素置換された200mLのガラス製3つ口フラスコに、N−ベンジルイソニペコチン酸エチルのトルエン溶液(濃度0.92M)20mLを入れ、−30℃まで冷却した。これに、温度を−30℃に保った状態で、水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(濃度1.0M)20mLを、撹拌しつつ滴下した。滴下終了後、−30℃にて1時間撹拌を行い、メタノール150mLを添加した。得られたスラリー状の不溶物を減圧濾過で取り除き、濾液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、反応率は、79%であったが、反応生成物のうち目的物であるN−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドは39%しかなく、副生成物のN−ベンジル−4−ピペリジルメタノールが61%を占めていた。
〔比較例2〕 N−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドの製造(−30℃:Y字コネクター式)
マイクロミキサーの代わりに図7の1個のY字コネクターを用い各反応試剤の送液速度を0.1mL/分とした以外は、製造実施例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は90%であり、反応生成物のうち目的物質であるN−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドは67%、副生成物のN−ベンジル−4−ピペリジルメタノールは33%であった。
〔製造実施例2〕 N−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドの製造(−40℃)
−40℃で反応を行った以外は、製造実施例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は72%であり、反応生成物のうち目的物であるN−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドが99%を占め、副生成物のN−ベンジル−4−ピペリジルメタノールは、僅か1%であった。
〔製造実施例3〕 N−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドの製造(−20℃)
−20℃で反応を行った以外は、製造実施例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は41%であり、反応生成物のうち目的物であるN−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドが73%を占め、副生成物のN−ベンジル−4−ピペリジルメタノールは27%に止まった。
〔製造実施例4〕 N−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドの製造(−10℃)
−10℃で反応を行った以外は、製造実施例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は35%であり、反応生成物のうち目的物であるN−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドが69%を占め、副生成物のN−ベンジル−4−ピペリジルメタノールは31%に止まった。
〔製造実施例5〕 N−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドの製造(−50℃)
−50℃で反応を行った以外は、製造実施例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は71%であり、反応生成物のうち目的物であるN−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドが97%を占め、副生成物のN−ベンジル−4−ピペリジルメタノールは3%に過ぎなかった。
〔比較例3〕 N−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドの製造(−50℃:バッチ式)
−50℃で反応を行った以外は、比較例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は、93%であったが、反応生成物のうち目的物であるN−ベンジルイソニペコチニルアルデヒドは89%に止まり、副生成物のN−ベンジル−4−ピペリジルメタノールは11%であった。
〔製造実施例6〕 ヘキサナールの製造(−30℃)
N−ベンジルイソニペコチン酸エチルの代わりにヘキサン酸エチル(4)を用いた以外は、製造実施例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒド(ヘキサナール)(5)の製造を行った。その結果、反応率は、81%であり、反応生成物のうち目的物であるヘキサナール(5)が78%を占め、副生成物のヘキシルアルコール(6)は22%であった。
Figure 2007050340
〔比較例4〕 ヘキサナールの製造(−30℃:バッチ式)
製造実施例4と同一の原料を用いて、比較例1の条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は、67%であり、反応生成物のうち目的物であるヘキサナールは31%に過ぎず、副生成物のヘキシルアルコールが55%を占め、更に、構造不明の副生成物も14%含まれていた。
〔製造実施例7〕 シクロヘキシルアルデヒドの製造(−30℃)
N−ベンジルイソニペコチン酸エチルの代わりにシクロヘキシルカルボン酸メチル(7)を用いた以外は、製造実施例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は、40%で、反応生成物のうちシクロヘキシルアルデヒド(8)が35%、副反応生成物のシクロヘキシルメタノール(9)は65%であった。
Figure 2007050340
〔比較例5〕 シクロヘキシルアルデヒドの製造(−30℃:バッチ式)
製造実施例5と同一の原料を用いて、比較例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は51%であったが、反応生成物のうち目的物であるシクロヘキシルアルデヒドは得られず(0%)、副生成物のシクロヘキシルメタノールが78%を占め、更に、構造不明の副生成物も22%含まれていた。
〔製造実施例8〕 フェニルアセトアルデヒドの製造(−30℃)
N−ベンジルイソニペコチン酸エチルの代わりにフェニル酢酸エチル(10)を用いた以外は、製造実施例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は73%であり、反応生成物のうち目的物であるフェニルアセトアルデヒド(11)が90%を占め、副生成物の2−フェニルエタノール(12)は10%であった。
Figure 2007050340
〔比較例6〕 フェニルアセトアルデヒドの製造(−30℃:バッチ式)
製造実施例6と同一の原料を用いて、比較例1の条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は75%であり、反応生成物のうち目的物であるフェニルアセトアルデヒドは68%に止まり、副生成物の2−フェニルエタノールが32%も占めていた。
〔製造実施例9〕 イソニコチンアルデヒドの製造(−30℃)
N−ベンジルイソニペコチン酸エチルの代わりにイソニコチン酸エチル(13)を用いた以外は、製造実施例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は、40%であり、反応生成物のうち目的物であるイソニコチンアルデヒド(14)が93%を占め、副生成物の4−ピリジンメタノール(15)は7%に過ぎなかった。
Figure 2007050340
〔比較例7〕 イソニコチンアルデヒドの製造(−30℃:バッチ式)
製造実施例9と同じ試剤を用い同じ反応温度にて、比較例1の操作に従ってアルデヒドの製造を行った。その結果、反応は66%であったが、反応生成物のうち目的物であるイソニコチンアルデヒド(14)は24%に止まり、副生成物の4−ピリジンメタノール(15)が76%も占めていた。
〔製造実施例10〕 ピコリンアルデヒドの製造(−30℃)
N−ベンジルイソニペコチン酸エチルの代わりにピコリン酸エチル(16)を用いた以外は、製造実施例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は82%であり、反応生成物のうち目的物であるピコリンアルデヒド(17)が96%を占め、副生成物の2−ピリジンメタノールF(18)は4%に過ぎなかった。
Figure 2007050340
〔比較例8〕 ピコリンアルデヒドの製造(−30℃:バッチ式)
製造実施例10と同じ試剤を用い同じ反応温度にて、比較例1の操作に従ってアルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は74%であり、反応性生物のうち目的物であるピコリンアルデヒド(17)が70%、副生成物の2−ピリジンメタノールF(18)が30%を占めていた。
〔製造実施例11〕 N−ボック化フェニルアラニンアルデヒドの製造(−50℃)
N−ベンジルイソニペコチン酸エチルの代わりにN−ボック化フェニルアラニンメチルエステル(19)を用い、反応温度を−50℃とした以外は、製造実施例1と同じ材料、条件及び操作により、アルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は35%であり、目的物であるN−ボック化フェニルアラニンアルデヒド(20)が100%の収率で得られ、通常副生成物として得られるN−ボック化フェニルアラニノール(21)は、生成しなかった。
Figure 2007050340
〔比較例9〕 N−ボック化フェニルアラニンアルデヒドの製造(−50℃:バッチ式)
製造実施例11と同じ試剤を用い同じ反応温度にて、比較例1の操作に従ってアルデヒドの製造を行った。その結果、反応率は39%であったが、反応性生物のうち目的物であるピコリンアルデヒド(17)が95%に止まり、副生成物の2−ピリジンメタノールF(18)が5%を占めていた。
上記各製造実施例及び比較例の結果を次の表に対比して示す。表中A及びC〜Fの各群内では、反応試剤(アルキルエステル溶液及び還元剤溶液)、それらの濃度及び当量比、並びに反応温度、反応量は、何れも同一である。群B内では、反応温度以外は製造実施例1と同様であり、群G内では、反応試剤のエステルを異にする以外は製造実施例1と同様である。
Figure 2007050340
表1において、群A〜Iのそれぞれにつき、本発明の製造実施例での結果と比較例でのそれとを比べると明らかなように、本発明の各製造実施例では、反応生成物における目的生成物(アルデヒド)の比率が高く副生成物の比率が低い、すなわちアルデヒド選択性が高い。また、製造実施例1、2及び5(これらは反応温度のみ異なる)に見られるように、従来方法の−78℃という超低温の反応条件でなく、−50〜−30℃という比較的簡便な反応温度にも拘わらず、目的性生物の比率95〜99%という、優れた選択性が得られている。更には、−30℃の反応温度において、群Eに見られるとおり、比較例5では目的生成物(シクロヘキシルアルデヒド)は全く得られないのに対し、製造実施例7では、35%の比率で得られることが分かる。群G〜Iにおいても、本発明の製造実施例での選択性の高さは、比較例との対比から明らかである。
また、製造実施例1と比較例2(Y字コネクター使用)との比較に見られるように、従来タイプのマイクロミキサーに比べても、本発明の製造方法の高いアルデヒド選択性が示されている。
更に、表1に見られるように、反応温度を−20〜−10℃とした以外は製造実施例1と同様である製造実施例3及び4において、−50〜−30℃の場合(製造実施例1、2、5)よりは劣るものの、より低温(−30℃)における比較例1及び2(反応試剤は製造実施例と同一)と比べて、同等又はより優れたアルデヒド選択性が得られている。このことは、本発明の製造方法は、−20〜−10℃という高温条件でもアルデヒド選択性をもたらし、そのような高温でもアルデヒドの製造に用い得ることを示している。
加えて、実施例1のマイクロミキサーは、その多分岐流路の全容量が約0.05mLであり、マイクロミキサーへの両反応試剤の送液速度が合計で0.5mL+0.5mL=1.0mLであることから、反応混合液の各微小部分が多分岐流路中に流入してから流出するまでの、平均の通過時間(滞留時間ともいう)は、約0.05分=3秒である。すなわち、反応試剤混合物の各部においては、この3秒間に上記の還元反応が起こっていることを示す。このことから、本発明のマイクロミキサーが、極めて迅速で完全な混合による際立って迅速な反応を可能にしていることが分かる。
本発明のマイクロミキサーは、液体中での種々の化学反応における反応種の混合効率を著しく高めて迅速な反応を可能にし、且つ、副反応を抑制する作用を併せ持つため、新化合物の研究開発及び目的化合物の工業生産の双方において、有利に利用でき、幅広い用途を有する。また、これを利用した本発明のアルデヒドの製造方法は、−78℃のような超低温での反応を要さず、しかも目的のアルデヒドに対する高い選択性を有するため、工業生産において特に有利に利用することができる。
実施例のマイクロミキサーの基板の平面図 実施例のマイクロミキサーの基板の上流側端面図 実施例のマイクロミキサーの基板の下流側端面図 多分岐流路の拡大平面図 多分岐流路の一部の更なる拡大平面図 本発明によるアルデヒドの製造方法を概要図 比較例において用いたY字コネクター式マイクロミキサーの概要図
符号の説明
1=マイクロミキサー、2及び3=反応試剤注入流路、5=合流点、7=連絡流路、9及び10=反応試剤供給溝、11及び12=穴、15及び16=反応試剤供給管接続用ソケット、18及び19=雌ねじ、25=多分岐流路、29=下流側末端、31=混合物排出流路、33=穴、35=反応混合物取出し管接続用ソケット、37=雌ねじ、45、46及び47=ねじ穴、48=貫通穴、L1〜L7=縦方向流路、T=横方向流路、EU=上流側端面、ED=上流側端面、C1〜C4,Cn=櫛状流路、P1及びP2=ポンプ、B=冷却浴

Claims (14)

  1. 少なくとも2本の反応試剤注入流路、反応混合物排出流路、及び該反応試剤注入流路と該反応混合物排出流路との間を連絡する多分岐流路とを含んでなる、マイクロミキサーであって、
    該少なくとも2本の反応試剤注入流路は、互に対し側方から合流して合流点を形成し、該合流点は該多分岐流路と連絡しており、
    該多分岐流路は、複数の並列した縦方向流路とそれらをその上流側末端において横方向に連絡する横方向流路とからなる櫛状流路の複数を、上流側の櫛状流路の縦方向流路の下流側末端がこれに隣接する下流側の櫛状流路の横方向流路に開くように配列してなるものであり、
    上流側の櫛状流路の縦方向流路がこれに隣接する下流側の櫛状流路の縦方向流路を画する側壁の上流側端面に直面して開いているものである、マイクロミキサー。
  2. 該縦方向流路及び該横方向流路の幅が10〜1000μmである、請求項1のマイクロミキサー。
  3. 該縦方向流路の長さが該縦方向流路の幅の1〜10倍である、請求項2のマイクロミキサー。
  4. 該縦方向流路及び該横方向流路の深さが、縦方向流路の幅の1〜10倍である、請求項2又は3のマイクロミキサー。
  5. 該櫛状流路の個数が8以上である、請求項1ないし4の何れかのマイクロミキサー。
  6. 該櫛状流路あたりの縦方向流路の最多本数が、8以上である、請求項1ないし5の何れかのマイクロミキサー。
  7. 櫛状流路あたりの縦方向流路の本数が、最上流の櫛状流路の縦方向流路本数から該櫛状流路あたりの縦方向流路の最多本数に至るまで、最上流の櫛状流路から下流側の櫛状流路へと増加しているものである、請求項6のマイクロミキサー。
  8. 該櫛状流路あたりの縦方向流路の最多本数と最上流の櫛状流路の縦方向流路の本数との差が4以上である、請求項1ないし7の何れかのマイクロミキサー。
  9. 該反応試剤注入流路及び該多分岐流路を表面に掘り込んだ基板と、これに液密に固定される蓋体とを含んでなるものである、請求項1ないし8の何れかのマイクロミキサー。
  10. カルボン酸とアルキルアルコールからなるアルキルエステルを還元して該カルボン酸に対応するアルデヒドを製造する方法であって、請求項1ないし9の何れかのマイクロミキサーの該反応試剤注入流路の1つに該アルキルエステル又はその溶液を、別の1つに金属水素化物系還元剤の溶液を、それぞれ連続的に供給することにより、該マイクロミキサーの内部で該アルキルエステル及び該還元剤を接触させて反応させ、該反応混合物排出流路から流出する反応混合液をアルコールと混合することを特徴とする、該アルデヒドの製造方法。
  11. 該アルキルエステルが、式R1−CO2−R2(式中、R1は、置換されていてよいアルキル基、置換されていてよいアラルキル基、置換されていてよいシクロアルキル基若しくは該シクロアルキル基のα位以外において環構成炭素原子の1つ又は2つ以上をヘテロ原子に置き換えてなる、置換されていてよいヘテロ環基、又は、エステルのカルボニル基が結合している部位以外の芳香環構成原子の1つ又は2つ以上がヘテロ原子であってよい、置換されていてよいアリール基を表し、R2は、アルキル基を表す。)で示されるものである、請求項10のアルデヒドの製造方法。
  12. 該還元剤が、水素化アルミニウム又はそのアルキル誘導体である、請求項10又は11のアルデヒドの製造方法。
  13. 該反応試剤注入流路のそれぞれへの該アルキルエステルと該還元剤との供給速度の比率が、時間当たり当量比で、該アルキルエステル:該還元剤=0.9:1.0〜1.0:1.0である、請求項10ないし12の何れかのアルデヒドの製造方法。
  14. −50℃〜−10℃の温度にて反応させるものである、請求項9ないし13の何れかのアルデヒドの製造方法。
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