JPH09110775A - 1−ナフトアルデヒドの製造方法 - Google Patents

1−ナフトアルデヒドの製造方法

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JPH09110775A
JPH09110775A JP27219795A JP27219795A JPH09110775A JP H09110775 A JPH09110775 A JP H09110775A JP 27219795 A JP27219795 A JP 27219795A JP 27219795 A JP27219795 A JP 27219795A JP H09110775 A JPH09110775 A JP H09110775A
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JP
Japan
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naphthoic acid
reaction
naphthaldehyde
formula
compound
Prior art date
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Pending
Application number
JP27219795A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Iwao
徹也 岩尾
Rika Uchimiya
理佳 内宮
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/41Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by hydrogenolysis or reduction of carboxylic groups or functional derivatives thereof

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】1−ナフトエ酸を還元して1−ナフトアルデヒ
ドを合成する。 【解決手段】1−ナフトエ酸をイソプロピル基以上の分
岐したアルキル基のアルコールとのエステルにした後、
水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナト
リウムにより還元処理する。 【効果】医薬、農薬等の有機合成用の中間原料として有
用な1−ナフトアルデヒドを、安価な1−ナフトエ酸か
ら容易に高収率で得ることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、農薬の中間
原料として使用されている1−ナフトアルデヒドの製造
に関する。
【0002】
【従来の技術】1−ナフトエ酸を出発原料として、水素
化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウ
ムで還元して1−ナフトアルデヒドを合成する方法につ
いては全く知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】1−ナフトエ酸より1
−ナフトアルデヒドを得る方法がないので、新しい還元
条件を開発する必要がある。1−ナフトエ酸のカルボキ
シル基が存在する1の位置はペリ位ともいわれ、他の位
置と異なって特異的反応性を示し、そのため有機化学の
常識が通用しないことが知られている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決するため、鋭意研究を行い、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明の1−ナフトアルデヒド製造方法
は、1−ナフトエ酸を原料として還元反応を行って1−
ナフトアルデヒドを得る反応において、1−ナフトエ酸
を一般式〔1〕で表されるアルキルエステルとして後、
水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナト
リウム(以下、SAHと略する。)で還元することを特
徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。本発明の反応は以下の反応式(化2)で表さ
れる。
【0006】
【化2】
【0007】即ち、1−ナフトエ酸アルキルエステルを
SAHで還元して、1−ナフトアルデヒドを製造する反
応である。原料の1−ナフトエ酸を上記アルキルエステ
ルにする方法は、従来公知のどのような方法を用いても
よい。例えば、1−ナフトエ酸とアルキルアルコールを
酸の存在下で直接反応させてもよいし、また、1−ナフ
トエ酸を酸塩化物にした後、アミンの存在下にアルキル
アルコールと反応させてもよい。
【0008】合成の際に用いるアルキルアルコールは、
炭素数3以上の枝分かれしたアルコールであって、例え
ば、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、
sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、ネ
オペンチルアルコール、3−ヘキサノール、シクロヘキ
サノール、シクロヘキシルメタノール、1−シクロヘキ
シルエタノール、4−tert−ブチルシクロヘキサノール
等が挙げられる。
【0009】還元剤SAHは、どのような方法で合成さ
れたものでもかまわないが、一般的には、トルエン中金
属アルミニウム、金属ナトリウム、2−メトキシエタノ
ールを水素圧力下反応させたものや、あるいは、ナトリ
ウムアルミニウムハイドライドとテトラ(2−メトキシ
エトキシ)アルミニウムナトリウムとを等モルずつ反応
させたものが用いられる。SAHでの還元反応は、反応
温度が高いと副反応やアルコールへの過剰還元が起こる
ため、−40℃未満で行った方がよく、ドライアイス温
度付近、−60℃ないしは−70℃で行うのが好まし
い。
【0010】本発明で用いる溶剤としては、芳香族炭化
水素、たとえばベンゼン、トルエン、キシレン等、ある
いは、エーテル類、たとえばエチルエーテル、ブチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等が挙げ
られる。
【0011】攪拌の方法は、通常のガラスフラスコで、
マグネチックスターラーまたは、スリーワンモーターを
使用してもよいし、あるいは、攪拌機付きオートクレー
ブを用いてもよい。その際に用いる羽根としては、一般
に知られているどのような羽根でもよいが、例えばプロ
ペラ、タービン、あるいはマックスブレンド型、フルゾ
ーン型等の羽根が挙げられる。また、ホモジナイザーで
高速攪拌してもよい。SAHの滴下は、反応器内の温度
があまり変化しないような方法で通常は15分ないし4
時間で行う。また熟成反応は15分ないしは10時間行
う。
【0012】本発明の反応は、まず1−ナフトエ酸を一
般式〔1〕で表されるアルキルエステルにかえて後、還
元剤としてSAHを用いて、還元反応を行うことが特徴
であり、SAHを用いることが必須の条件である。カル
ボン酸やそのエステルを還元できる還元剤としては、リ
チウムアルミニウムハイドライド、ナトリウムアルミニ
ウムハイドライドが知られているが、これらは、1−ナ
フトエ酸を1−ナフタレンメタノールまで還元してしま
うので、中間の還元状態にある1−ナフトアルデヒドを
得ることができない。
【0013】次に、1−ナフトエ酸はそのままでは上記
の還元剤SAHを用いても、−70℃において還元が進
行しないことが判った。又、カルボン酸をそのエステル
に変えて後還元を行うことはよく知られている。しかし
驚くべきことに、最も簡単な構造をもつ1−ナフトエ酸
メチルエステルや、1−ナフトエ酸エチルエステルでは
反応の進行は極めて不充分であることを本発明者らは発
見した。そして、嵩高いアルキル基をもつ1−ナフトエ
酸アルキルエステル、例えば、1−ナフトエ酸イソプロ
ピルエステル、1−ナフトエ酸イソブチルエステル、1
−ナフトエ酸ネオペンチルエステル等のような場合のみ
満足しうる反応率、選択率で還元反応が進行し、1−ナ
フトアルデヒドが得られることを見出し、本発明を完成
した。即ち、1−ナフトエ酸の嵩高いエステルをつくる
ことによって、SAHによる還元反応において、アルデ
ヒドへの選択率を高めることが出来た。
【0014】反応終了後、生成した錯体を分解するに
は、公知のどのような方法を用いてもよい。たとえば、
飽和塩化アンモニウム水溶液を、−40℃ないしは室温
において滴下する等である。反応溶液の濾過は、通常の
ガラスフィルターを用いて行い濾液を洗浄、乾燥、濃縮
後、蒸留または再結晶の方法によって1−ナフトアルデ
ヒドを分離する。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に具体的に
説明するが、本発明の範囲はそれによって限定されるも
のではない。
【0016】実施例1 1−ナフトエ酸イソプロピルは、1−ナフトエ酸とイソ
プロピルアルコールから、従来公知の方法により合成し
た。温度計、三方コックのついた100mlフラスコに
スターラーバーを入れ、窒素置換した。次いで、1−ナ
フトエ酸イソプロピル1.1g(5.1ミリモル)とト
ルエン60mlを入れ、攪拌しながらドライアイス−エ
タノールバスに浸して−70℃に冷却した。そこに、S
AHの70%トルエン溶液1.0g(SAHとして0.
7g(3.5ミリモル))を、20分に亘って、−70
℃を保ちながら滴下し、滴下終了後、−70℃で1時間
熟成反応を行った。反応液を−25℃まで昇温して、飽
和塩化アンモニウム水溶液6.8gを滴下した後室温に
戻し、濾過を行った。濾液を5%炭酸水素ナトリウム水
溶液で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮して、黄
色油状物0.8gを得た。
【0017】得られた黄色油状物の組成は、液体クロマ
トグラフィーで分析すると、1−ナフタレンメタノール
16モル%、1−ナフトアルデヒド59モル%、1−ナ
フトエ酸イソプロピル22モル%であった。1−ナフト
エ酸イソプロピルの反応率は78%であり、1−ナフト
アルデヒドの選択率は76%であった。
【0018】比較例1 実施例1と同様にして、トルエン70ml中、1−ナフ
トエ酸メチル1.9g(10.2ミリモル)にSAHの
70%トルエン溶液2.0g(SAHとして1.4g
(6.9ミリモル))を滴下することによって、還元反
応を行った。得られた黄色油状物1.8gの組成は、液
体クロマトグラフィーで分析すると、1−ナフタレンメ
タノール58モル%、1−ナフトアルデヒド0、1−ナ
フトエ酸メチル38モル%であり、目的とする1−ナフ
トアルデヒドを得ることができなかった。
【0019】比較例2 実施例1と同様にして、トルエン70ml中、1−ナフ
トエ酸エチル2.0g(10.0ミリモル)に、SAH
の70%トルエン溶液2.0g(SAHとして1.4g
(6.9ミリモル))を滴下することによって、還元反
応を行った。得られた黄色油状物1.6gの組成は、液
体クロマトグラフィーで分析すると、1−ナフタレンメ
タノール48モル%、1−ナフトアルデヒド19モル
%、1−ナフトエ酸エチル30モル%であった。1−ナ
フトエ酸エチルの反応率は70%、1−ナフトアルデヒ
ドの選択率は27%であった。
【0020】実施例2〜3 1−ナフトエ酸イソプロピルのかわりに、エステルのア
ルキル基(R)をtert−ブチル、またはネオペンチルと
したものを用いた以外は実施例1に準じて反応を行っ
た。結果を表1に示す。
【0021】比較例3 1−ナフトエ酸イソプロピルのかわりに、エステルのア
ルキル基(R)をn−ブチルとしたものを用いた以外は
実施例1に準じて反応を行った。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明の方法により、医薬、農薬の中間
原料として有用な1−ナフトアルデヒドを1−ナフトエ
酸の還元により高収率で容易に得ることが出来る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1−ナフトエ酸を還元して、1−ナフトア
    ルデヒドを合成する反応において、1−ナフトエ酸を、
    下記一般式〔1〕(化1) 【化1】 (式中、Rは炭素数3以上の枝分かれしたアルキル基)
    で表される1−ナフトエ酸アルキルエステルに変えた
    後、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウム
    ナトリウムを還元剤として用いて還元反応を行うことを
    特徴とする1−ナフトアルデヒドの製造方法。
JP27219795A 1995-10-20 1995-10-20 1−ナフトアルデヒドの製造方法 Pending JPH09110775A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007050340A (ja) * 2005-08-18 2007-03-01 National Institute Of Advanced Industrial & Technology マイクロミキサー
US9389352B2 (en) 2012-02-27 2016-07-12 Nitto Denko Corportation Retardation film and production method therefor, polarizing plate, and display device

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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