JP2007048746A - バイポーラ電池、組電池及びそれらの電池を搭載した車両 - Google Patents

バイポーラ電池、組電池及びそれらの電池を搭載した車両 Download PDF

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Abstract

【課題】容量バランスを自動調整する充電回路が内蔵されたバイポーラ電池を提供する。
【解決手段】集電体の一方の面には正極層が形成されその他方の面には負極層が形成されたバイポーラ電極200と、バイポーラ電極200相互間でイオン交換を行う電解質層208とを交互に複数積層して発電要素160を形成するバイポーラ電池であって、正極層200、負極層200、または電解質層208の内の少なくとも1つの層の同一平面内に、隣接するバイポーラ電極200同士に電気的に導通されて充電回路210の2次側要素410が形成され、2次側要素410の近傍には、これに交流磁場を付与する1次側要素510が具備されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、容量バランスを自動的にとることができる充電回路を内蔵したバイポーラ電池、組電池及びそれらの電池を搭載した車両に関する。
バイポーラ電池は、下記特許文献1及び2にも記載されているように、複数のバイポーラ電極を積層して構成した電池であり、薄型、軽量で放熱性が良好であるなど、種々の優れた特性を備えている。
バイポーラ電池を車両の動力源として使用する場合には、信頼性と安定性が要求される。バイポーラ電池を構成する複数の単電池(バイポーラ電極間で1つの単電池が形成される)がそれぞれ同一の充電量でない場合には、要求されている出力性能および容量性能を発揮できない。したがって、単電池それぞれの容量は常に均一にしておく必要がある。そのため、単電池ごとに電圧検出線(単電池の電圧を検出するために用いられる)及びバイパス線(単電池をバイパスするために用いられる)を接続し、その電圧接続線から検出される電圧に応じてバイパス線の接続を制御しそれぞれの単電池の充放電を個別に制御できるようにしている。
特開2000−195495号公報 特開2000−106220号公報
ところが、電圧検出線とバイパス線は、バイポーラ電極間に設けられた絶縁層から引き出さなければならないためその引き出しに工数がかかるのと、外装材のシール部分の密閉性を確保しなければならないという点においてその省略が望まれていた。
本発明は、以上のような従来の技術の問題点を解消するために成されたものであり、電圧検出線やバイパス線を用いることなく、最適な容量バランスをとることができる充電回路が内蔵されたバイポーラ電池、組電池及びそれらの電池を搭載した車両の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るバイポーラ電池は、集電体の一方の面には正極層が形成されその他方の面には負極層が形成されたバイポーラ電極と、当該バイポーラ電極相互間でイオン交換を行う電解質層とを交互に複数積層してなるバイポーラ電池において、前記正極層、負極層、または前記電解質層の内の少なくとも1つの層の同一平面内に、隣接する前記バイポーラ電極同士と電気的に導通された充電回路の2次側要素が形成され、該2次側要素の近傍には、これに交流磁場を付与する1次側要素が具備されていることを特徴とする。
本発明に係るバイポーラ電池においては、充電回路の2次側要素がバイポーラ電極の正極層または負極層、または電解質層の内の少なくとも1つの層の同一平面内に形成されているので、1次側要素から交流磁場を付与することにより、電圧検出線およびバイパス線を外部に引き出すことなく、非接触で単電池それぞれを一定の電圧まで充電でき、最適な容量バランスをとることができる。
また、上記目的を達成するための本発明に係る他のバイポーラ電池は、集電体の一方の面には正極層が形成されその他方の面には負極層が形成されたバイポーラ電極と、当該バイポーラ電極相互間でイオン交換を行う電解質層とを交互に複数積層して発電要素を形成するバイポーラ電池において、前記正極層、負極層、または前記電解質層の内の少なくとも1つの層の同一平面内に、隣接する前記バイポーラ電極との間で電圧のバランスを図るバランス手段を設け、前記バランス手段の近傍には、前記バランス手段との間で前記電圧のバランスを図るための通信を行なう通信手段が具備されていることを特徴とする。
本発明に係る他のバイポーラ電池においては、隣接するバイポーラ電極間で構成される電池の電圧のバランスを図るバランス手段がバイポーラ電極の正極層または負極層、または電解質層の内の少なくとも1つの層の同一平面内に形成されているので、通信手段からの信号によって、電池間の電圧のバランスを容易に図ることができるようになり、電圧検出線およびバイパス線を外部に引き出すことなく、非接触で単電池それぞれを一定の電圧まで充電でき、最適な容量バランスをとることができる。
以上のように構成された本発明に係るバイポーラ電池によれば、集電体の正極層、負極層、または電解質層の内の少なくとも1つの層の同一平面内に、隣接する前記バイポーラ電極間に形成される単電池に充電する充電回路の2次側要素が設けられているので、該2次側要素の近傍に具備された1次側要素から交流磁場を付与することにより、電圧検出線及びバイパス線をバイポーラ電池外に引き出さなくとも、非接触で各単電池の容量バランスをとることができるようになり、製造工数および製造コストの低減、並びにバイポーラ電池の信頼性の向上を図ることができる。
また、以上のように構成された本発明に係る他のバイポーラ電池によれば、集電体の正極層、負極層、または電解質層の内の少なくとも1つの層の同一平面内に、隣接する前記バイポーラ電極との間の電圧のバランスを図るバランス手段が設けられているので、バランス手段の近傍に具備された通信手段からの信号によって、電圧検出線及びバイパス線をバイポーラ電池外に引き出さなくとも、非接触で各単電池の容量バランスをとることができるようになり、製造工数および製造コストの低減、並びにバイポーラ電池の信頼性の向上を図ることができる。
以下に、本発明に係るバイポーラ電池、組電池及びそれらの電池を搭載した車両の実施形態を、「実施形態1」と「実施形態2」に分けて、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態で引用する図面では、バイポーラ電池を構成する各層の厚みや形状を誇張して描いているが、これは発明の内容の理解を容易にするために行っているものであり、実際のバイポーラ電池の各層の厚みや形状と整合しているものではない。
「実施形態1」
図1は本実施の形態に係るバイポーラ電池の外観図である。バイポーラ電池100は、図に示すように長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極タブ120A、負極タブ120Bが引き出されている。発電要素160はバイポーラ電池100の外装材(たとえばラミネートフィルム)180によって包まれ、その周囲は熱融着されており、発電要素160は正極タブ120A及び負極タブ120Bを引き出した状態で密封されている。
図2及び図3はバイポーラ電池100内部の概略構成図、図4はバイポーラ電池100の発電要素に内蔵される充電回路の2次側要素を示す要部平面図である。バイポーラ電池100は、インクジェット方式等の印刷法および真空蒸着等の蒸着法などの種々の積層法を用いて形成することができるが、本実施の形態ではインクジェット方式を用いて説明する。すなわち、本実施の形態に係るバイポーラ電池100は、インクジェットプリンタを用いて画像を印刷するのと同様に、複数のノズルからそれぞれの層の形成に必要な材料を選択的に吐出させ、1層ずつ絵を描くようにして下の層から順番に層を形成していくことによって作成したものである。また、バイポーラ電池100は後述する充電回路210を構成する整流回路410および2次側コイル411を有しているが、この整流回路411および2次側コイル412もインクジェット方式で描かれる。
図2はバイポーラ電池100の内部構造を説明するための分解斜視図である。この図では、説明の便宜上各層を分解しているが、本実施の形態では上記のようにインクジェット方式で層を下から上に順番に描いていくので、実際には層を分解することはできない。
本実施の形態においては、発電要素160を、インクジェット方式で層ごとに所定の付着パターンを重ね塗りすることによって形成する。つまり、本実施の形態では図2に示すように基材200に第1層目から第5層目に示す付着パターンをインクジェットプリンタでカラー画像を形成するときのように順番に重ね塗りして単電池150を形成し、この単電池150を繰り返し7回積層させるように形成して図3に示すような発電要素160を形成している。
すなわち、図2に示す基材としての導電材200上には、図示してあるとおり、その中央部分に負極活物質202を印刷すると共に、その一部に導電材204、その外周部分に絶縁材206を印刷する。導電材200のどの部分に負極活物質202、導電材204A、絶縁材206などの材料を印刷するのかといった付着パターンは層ごとにあらかじめ設定しておき、材料の噴射を制御するプリンタはこの付着パターンに応じて導電材や絶縁材をそれぞれの領域において選択的に噴射する。
第1層目の印刷が終了すると、第2層目の印刷が開始される。第1層の上には、その中央部分にリチウムイオンの交換を行う電解質層としてのイオン伝導材208を印刷すると共に、その一部に導電材204B、204C、その外周部分に絶縁材206を印刷する。本実施の形態では、第2層の同一平面内に導電材204B及び204Cに挟まれるように充電回路210を形成している。充電回路210は単電池150毎に個別に充電を行うものであり、図4に示してあるとおり、この充電回路210の2次側要素(出力側要素)410である整流回路411および2次側コイル(出力側コイル)412を形成している。充電回路210の具体的構造などは図4以降の図面に基づいて後で説明する。
第2層目の印刷が終了すると、第3層目の印刷が開始される。第2層の上には、その中央部分にバイポーラ電極の正極層を形成する正極活物質212を印刷すると共に、その一部に導電材204D、その外周部分に絶縁材206を印刷する。
第3層目の印刷が終了すると第4層目の印刷が開始される。第3層の上にはその全面に集電体となる導電材214を印刷する。
第4層目の印刷が終了すると第5層目の印刷が開始される。第4層の上には第5層目の印刷が行われるが、第5層目の印刷は上記の第1層目の印刷と同一である。つまり、第4層の上には、その中央部分にバイポーラ電極の負極層を形成する負極活物質202を印刷すると共に、その一部に導電材204A、その外周部分に絶縁材206を印刷する。
なお、導電材200と第4層の導電材214およびその間の層が単電池150となり、第3層から第5層がバイポーラ電極220となる。
上記のような印刷を合計7回繰り返し行って、図2に示すような発電要素160が形成される。発電要素160の最下層の基材である導電材200は負極タブ120Bに接続され、その最上層の基材である導電材200は正極タブ120Aに接続される。発電要素160は単電池150が7個直列に接続されたものとなるので、正極タブ120Aと負極タブ120Bとの間には単電池150の7倍の電圧が現れる。
なお、本実施の形態では充電回路210の2次側要素410をイオン伝導材208が印刷される層と同一の平面に設けたが、負極活物質202又は正極活物質212が印刷される層と同一の平面に設けても良い。
次に、上記図4および図5〜図8を用いて、充電回路の具体的構成について説明する。図5は図4のa−a線断面図である。また、図6は充電回路を備えたバイポーラ電池の外観図、図7は充電回路の全体構成の概略図である。さらに、図8は単電池が備える充電回路の電気回路図である。
図4および図7に示してあるとおり、上記発電要素160の各単電池150には、充電回路210の2次側要素(出力側要素)410である整流回路411および2次側コイル412が設けられ、2次側コイル412は整流回路411を介して隣接するバイポーラ電極220同士に接続されている。また、発電要素160の外部には、上記2次側コイル412に交流磁場を与える1次側要素(入力側要素)510が備えられている。1次側要素510は、上記2次側コイル412の積層方向に磁気的に結合された1次側コイル512と、該1次側コイル512に交流電圧を付与する電源コントローラ(バッテリコントローラ)511と、を備えている。
すなわち、図8に示してあるとおり、本実施の形態の充電回路210の2次側要素410は、4個のダイオード421、422、423、424でブリッジが組まれた全波整流回路411を備えており、この整流回路411は隣接するバイポーラ電極220同士(正極層と負極層)に電気的に接続されている。また、この整流回路411を介して、隣接するバイポーラ電極220同士に2次側コイル412が接続されている。他方、本実施の形態の充電回路210の1次側要素510は、上記2次側コイル412に対して、その積層方向に磁気的に結合する1次側コイル512と、該1次側コイル512に接続されて交流電圧を付与する電源コントローラ511と、を備えている。
ここで「全波整流回路」とは、交流の全サイクルを利用するものであり、整流回路に1個のダイオードを用いたのでは交流の正弦波電圧のプラス側またはマイナス側のいずれかしか使用できないが、4個のダイオードでブリッジを組むことにより全波整流を行うことができる。
上記整流回路411は、アセン系、チオフェン系、フェニレン系、ビニレン系、金属置換フタロシアニン、PEDOT、TCNQ、PTCDA、NTCDA、PTCDI、NTCDI、C60およびC70のいずれかの有機半導体層を含むダイオードでブリッジを組むことにより構成され、有機半導体層を用いて整流回路411を形成することにより、薄く、小さい整流回路の形成を実現することができる。また、この整流回路411は、有機半導体と金属とを積層して成るショットキダイオード層を含んで構成することが好ましく、ショットキダイオード層で整流回路411を構成することにより、より単純な構成となり、低コスト化を実現することができる。
このような充電回路210では、電源コントローラ511から1次側コイル512に交流電圧を加えると、2次側コイル412にその巻線比に応じて変圧された交流電圧が生じ、整流回路411によって直流電圧に整流されて上記単電池150に充電されることになる。
すなわち、充電回路210は、イオン伝導材208、負極活物質202又は正極活物質212が印刷される層と同一の平面に、発電要素160の積層体の一部として整流回路411および2次側コイル412を形成すると共に、該2次側コイル412に交流磁場を与える1次側コイル512および電源コントローラ511を備えている。したがって、2次側要素410に1次側要素510から交流磁場を与えることによって、隣接するバイポーラ電極220間に形成される単電池150は個別に任意の電圧で充電される。このように、充電回路210の2次側要素410を発電要素160に内蔵させ、非接触の1次側要素510を具備することによって、単電池150の電圧を検出するための電圧検出線および単電池150をバイパスさせるためのバイパス線をバイポーラ電池100の内部から外部に引き出す必要がなくなり、外装材180のシール性が向上して信頼性が向上する。もちろん、電圧検出線およびバイパス線を設けなくて済む分部品点数が削減されて、組立工数の低減と製造コストの低減を図ることができる。さらに、各電圧検出線および各バイパス線をバイポーラ電池100の内外において絶縁する処理も不要となるので、内部短絡などの故障の恐れがなくなり、絶縁性の確保の面でも信頼性が向上する。さらには、バイポーラ電池100の外部に容量バランス調整回路を別体で設ける必要もなくなるので、バイポーラ電池100の設置面積の縮小化を図ることもできる。
また、整流回路411と単電池150との間には、単電池150を充電する時に流れる電流で発光する発光素子430を備え、この発光素子430の近傍にはその発光に感応する光センサ530が設けられている。この光センサ530の設置場所は発光素子の発光が検知可能な部位であればよい。本実施の形態では、発光素子430はインクジェット方式により発光層として形成が可能なエレクトロルミネッセンス素子(EL素子)を採用し、光センサ530にはCCDを採用しており、該光センサ530は電源コントローラ511に接続されている。
このように整流回路411と単電池150との間に発光素子430としてEL発光層を有し、上記発電要素160の外部に当該発光層430からの光に感応する光センサ530が設けられているので、CCDにより単電池150の発光素子毎の光を検知することにより、単電池150の電圧異常を把握することができ、単電池150を過放電から保護することができる。また、本実施の形態では、上記発光層430は単電池毎に備えられ、上記光センサ530は発光層430に対応する数以上に備えられている。このように単電池毎に充電されていることを確認することができるので、電源コントローラ511により交流磁場の大きさを変化させて発光層430が光って充電が開始された磁場の大きさから各単電池150の最小電圧を知ることができ、各単電池150の電圧を測定し、また電圧異常を把握することができる。
さらに、上記電源コントローラ511には、充電電圧を高精度化するための発生電圧モニター540が接続されている。この発生電圧モニター540は、上記充電回路210の2次側要素410と同一の回路により構成され、2次側コイル542、整流回路および発光素子(発光層)543を備えている。そして、発生電圧モニター540の2次側コイル542は、上記1次側要素510の1次側コイル512に対して、上記2次側要素410の2次側コイル412と反対側に位置し、積層方向に磁気的に結合している。このように、単電池毎に充電している電圧を各回路の2次側要素410と同一の回路で構成された発生電圧モニター540によってモニターリングすることにより、各単電池150の電圧をより高精度に検出することができる。なお、上記発生電圧モニター540の2次側コイル542の近傍にも、不図示の光センサ(CCD)が備えられている。
すなわち、電源コントローラ511は10Hz〜1kHz程度の周波数の交流電圧を1次側コイル512に印加し、交流電圧を変化させながら発光素子430の光を、CCD530を介してモニターリングし、発光素子430が光り始めたときの交流電圧、および発生電圧モニター540の電圧測定結果から、各単電池150の電圧を測定する。次に、電圧のばらつきを判定して、ばらつきが閾値以上の場合は、各単電池150の電圧測定結果における最大電圧以上の交流電圧を1次側コイル512に印加して、各単電池150をそれぞれ充電する。ここで、各2次側コイル412に発生する交流電圧は、コイルの巻き線比で定まるため、各コイル412の巻き線比を同一に設定しておくことにより、単電池毎に揃った交流電圧が得られる。また、整流回路(ダイオードブリッジ)411による電圧降下は、使用している半導体のバンドギャップで定まるため、本実施の形態によれば、単電池毎に非常に揃った充電電圧を得ることができる。
バイポーラ電極220、イオン導電材208および充電回路210の2次側要素410は、外装材としてのラミネートフィルム(光反射性の)180で覆われて密封され、図1に示したように、正極タブ120Aおよび負極タブ120Bを引き出した状態でラミネートフィルム180の外周部分が熱融着される。さらに、図6に示してあるとおり、上記電源コントローラ511以外の発電要素160、光センサ(CCD)530などの各要素は、箱体状のケーシング600内に収納される。
そして、上記発電要素160から引き出された正極タブ120Aと負極タブ120Bとは、不図示の電圧測定回路を介して電源コントローラ511に接続され、バイポーラ電池100の総電圧を測定可能に構成されている。このように全ての単電池150を直列接続したバイポーラ電池100の総電圧をモニターリングして、この総電圧と、上記光センサ530で発光素子430の光を検出することにより測定した各単電池150の電圧の合算値と、を照合することにより、上記電圧測定回路の異常を検出することができる。
図8に示したような全波整流回路は、図2および図4に示したようにイオン導電材208が印刷されたイオン導電層208と同一平面内に形成されているが、この整流回路411もやはり積層技術を用いて形成する。整流回路411の具体的な層構造を、図5を用いて説明する。なお、積層技術には様々なものが存在するが、本実施の形態ではインクジェット方式を用いて形成している。
図5に示すように、導電材(集電体)260の上に負極層261、絶縁・シール材262、263、絶縁材264、Au265、266を所定のパターンにしたがって噴射するAu265、266の厚みが確保できたら、Au265、266の上にP型半導体267、268を噴射し、さらにP型半導体267、268の厚みが確保できたら、P型半導体267、268の上にAl269、270を噴射する。Al269、270の厚みが確保できたら、さらにAu271、272を噴射する。Au271、272が所定の厚みになる前に、絶縁・シール材263が所定の厚みに達したら、この絶縁・シール材263とともに導電材273を所定のパターンにしたがって噴射する。Au271、272の厚みが確保できたら、Au271、272の上にP型半導体274、275を照射する。P型半導体274、275が所定の厚みになる前に、負極層261の上に電解質層276を噴射する。P型半導体274、275の厚みが確保できたら、P型半導体274、275の上にAl277、278を噴射する。電解質層276が所定の厚みになる前に、Al277、278および絶縁材264が所定の厚みに達したら、これらAl277、278および絶縁材264の上にAu279を噴射する。Au279が所定の厚みになる前に、電解質層276の厚みが所定の厚みに達したら、電解質層276の上に正極層280を噴射する。Au279の厚みが確保できたら、Au279の上にP型伝導材料(正孔伝導材料)281を噴射する。P型伝導材料281の厚みが確保できたら、P型伝導材料281の上にEL(エレクトロルミネセンス)材料282噴射する。EL材料282の厚みが確保できたら、N型伝導材料(電子伝導材料)283を噴射する。正極層280、絶縁・シール材262、263およびN型伝導材料283が全て所定の厚みに達したら、最後に導電材(集電体)284を噴射して、単電池、充電回路の2次側要素および発光層を形成する。
図5において、Au、P型半導体およびAlを1組とする積層体がショットキダイオード層であり、本実施の形態では、上下左右に4組のショットキダイオード層によってダイオードブリッジが形成されている。AlとP型半導体との接合部がショットキ接合部であり、P型半導体とAuとの接合部がオーミック接合部である。ショットキダイオード層は、金属(Al)と半導体との接触により整流効果をもち、順方向電圧が低いという特性を有する。
ここで、全波整流用のダイオードに、金属と半導体のショットキ障壁を利用したショットキダイオードを採用したが、これに限定されるものではなく、P型半導体とN型半導体との接合を利用したPNダイオードや、P型半導体、真性半導体およびN型半導体の順で積層したPINダイオードなどを用いてもよく、その他の形式のダイオードを使用してもよい。図5において、2次側コイルは金属から成る導電材273で示したが、導電性有機物により形成してもよい。
また、図5において、P型伝導材料283、EL材料282およびN型伝導材料281を1組とする積層体がEL発光層、すなわち発光素子430である。EL材料282は、少なくとも有機発光層を有し、その他に正孔輸送層、電子注入層および電子輸送層などを備えていてもよい。
以上のように構成した本実施の形態のバイポーラ電池100によれば、単電池150を積層して直列接続されたバイポーラ電池100の各層に、2次側コイル412、整流回路411および発光素子430を有する充電回路210の2次側要素410を備えることにより、1次側要素510の1次側コイル512から2次側コイル412に交流磁場を付与することによって、各単電池150を所定の電圧に充電して電圧を揃えることができる。この充電回路210の回路構成が簡素で済み、直列電池の各端子を外部に引き回す必要が無いため、電圧バランスを揃えるための絶縁電圧測定回路を省略し、電池保護回路のコストを大幅に低減でき、製造工数および製造コストの低減、並びにバイポーラ電池の信頼性の向上を図ることができる。また、充電中に光る発光素子430を備えているので、交流磁場の大きさを変化させて充電が開始された磁場の大きさから、各単電池の最小電圧を知ることができ、単電池150の電圧異常を知ることができる。また、CCD530により各単電池150の発光素子毎の光を検知することにより、単電池毎の電圧異常を知ることができる。
「実施形態2」
本実施の形態は、単に一次コイルから充電を行なうことができるようにした実施形態1とは異なり、通信手段によって単電池150の充放電をさらにきめ細かく制御できるようにしたものである。
図9は、本実施の形態に係るバイポーラ電池の概略構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係るバイポーラ電池の外観は実施形態1の場合と同様に、図1に示したような長方形状の扁平な形状を有している。
図9に示すように、バイポーラ電池100は、複数の単電池150が直列に接続されて構成されている。バイポーラ電池100を構成する全ての単電池150にはバランス手段として機能する電池保護IC700が並列に取り付けられている。電池保護IC700は、単電池150間の電圧のバランスを図る機能を有しているものであり、外部からの指示により単電池150を充電させたり、放電させたりする機能を有している。
バイポーラ電池100は、その正極タブ120Aと負極タブ120B(図1参照)がリレーボックス710に接続され、リレーボックス710はバイポーラ電池100を、外部の回路(図9ではインバータ)に接続したり、外部の回路から切り離したりする。
リレーボックス710に接続されているインバータ720は、バイポーラ電池100の電圧を上位コントローラとして機能するECU(エンジンコントロールユニット)の動作に必要な大きさの電圧に変換して供給するものであり、直流の場合と交流の場合とがある。
ECU730は単電池150の合計電圧であるバイポーラ電池100の電圧が入力され、常にこの電圧を監視している。また、ECU730には通信部740が接続されており、通信部740にはアンテナ750またはコイル760の少なくともいずれか一方が接続されている。アンテナ750またはコイル760は電池保護ICの近傍に配置される。なお、通信部740、アンテナ750によって通信手段が構成される。
電池保護IC700は単電池150の電圧を検出し、その検出した電圧をアンテナ750、通信部740を介してECU730に知らせることができるようになっている。したがって、ECU730は、どの単電池150の電圧が基準電圧よりも高く、どの単電池150の電圧が基準電圧よりも低いのかを個別的に知ることができる。ECU730は、検出された各単電池の電圧から、個々の単電池150に対して個別的に充電または放電を指示することができる。電池保護IC700は、ECU730からの指示を受けて、単電池150を充電させ、または放電させる。
図10はアンテナを介して通信を行なうタイプの電池保護IC700の取り付け位置の説明に供する図である。
単電池150を構成する要素を透視してみると、図10に示すように、一番下にセパレータ770が配置され、その上に、片面ずつ正極材料と負極材料が塗布された集電箔772(バイポーラ電極)が配置されている。集電箔772には電力を外部に取り出すためのタブ(図示せず)が取り付けられる。本実施の形態では電池保護IC700はセパレータ770と同一平面780の位置に取り付けている。電池保護IC700は、セパレータ770以外にも、バイポーラ電極を形成する正極材料または負極材料と同一平面に取り付けることができる。
図11は、図10の同一平面780の部分の拡大図である。電池保護IC700が配置される部分のセパレータ770は上下の集電箔772が直接電池保護IC700の電極パッド(後述する)を挟み込むことができるように一部切り欠かれており、その切り欠かかれた部分にセンサ基板774が配置される。センサ基板774には電池保護IC700が埋め込まれており、センサ基板774の表裏面には、隣接する集電箔772と接触される電極パッド776が取り付けられている。
したがって、バイポーラ電極を積層していくことによって、単電池が構成される部分に電池保護IC700が自動的に介在されていくことになる。
また、センサ基板774には、単電池の電流が流れる方向と直交するようにアンテナ778が設けられ、このアンテナ778によって単電池150の電圧がアンテナ750を介して通信部740に通信される。単電池の電流が流れる方向と直交するようにアンテナ778を設けるのは、アンテナ778に入るノイズを軽減するためである。また、アンテナ778は、バイポーラ電池100の外装材の外側に出しており、アンテナ778に入る信号の減衰を防止している。
図12はトランスを介して通信および単電池15の充電を行なうタイプの電池保護IC700の取り付け位置の説明に供する図10の同一平面780の部分の拡大図である。
このタイプのものも図11に示したタイプのものと同様に、電池保護IC700が配置される部分のセパレータ770は上下の集電箔772が直接電池保護IC700の電極パッド776を挟み込むことができるように一部切り欠かれており、その切り欠かかれた部分にセンサ基板774が配置される。センサ基板774には電池保護IC700が埋め込まれており、センサ基板774の表裏面には、隣接する集電箔772と接触される電極パッド776が取り付けられている。センサ基板774には、実施形態1で説明したような形態のコイル790が形成されており、図9に示した外部のコイル760との間でトランスのように働き、コイル760に交流電流を流すことによって単電池150の充電が可能になる。
図13は図12の側面図である。コイル790は上側の基板774Aと下側の基板774Bとによって挟み込まれるように支持されている。電池保護IC700は上側の基板774A側に埋め込まれ、コイル790の一端は電池保護IC700に接続されている。また、電池保護IC700の電極パッド776には、下側の基板774Bを貫通して設けられた導電材料パターン292が接続されている。
したがって、バイポーラ電極を積層していくことによって、単電池が構成される部分に電池保護IC700が自動的に介在され、同時に単電池の充電を司るトランスも形成されていくことになる。
図14及び図15は、電池保護IC700の具体的な構成を示した図である。
図14に示す電池保護IC700は以下のように構成されている。
集電箔772A上の全面にプラスチック層800が形成されており、プラスチック層800の一部が切り欠かれて、プラスチック基板800上に導電層802が形成されている。この導電層802は電池保護IC700のアンテナ778として機能する。導電層802を取り囲むように保護絶縁層804が形成されており、プラスチック層800の切り欠きに対応する部分が切り欠かれて導電材806が埋め込まれている。保護絶縁膜804の切り欠き部分には、数μm程度の厚みをもって形成されたICチップ700Aが取り付けられている。さらに、保護絶縁層804の上にはICチップ700Aの対応位置が切り欠かれたセパレータ層808が形成され、セパレータ層808の切り欠き部分には導電性接着剤810が流し込まれている。そして、セパレータ層808と導電性接着剤810には密着するように集電箔772Bが配置される。
したがって、ICチップ700Aは導電性接着剤810によって保護絶縁膜804に堅固に固定され、同時にICチップ700Aの両面が導電性接着剤810および導電材806を介して集電箔772Aと集電箔772Bとに電気的に接続される。
集電箔772Aと集電箔772Bとの間は、部品としての強度を保たなければならないため、最低でも25μm程度の厚みを確保する必要がある。したがって、各層の厚みは、それらの層の厚みの和が集電箔間の距離25μm以上となることを考慮して決める。
図15に示す電池保護IC700は以下のように構成されている。
集電箔772A上の全面にプラスチック層800が形成されており、プラスチック層800の一部が切り欠かれて、プラスチック基板800上に導電層802が形成されている。この導電層802は電池保護IC700のアンテナ778として機能する。導電層802を取り囲むように保護絶縁層804が形成されており、プラスチック層800の切り欠きに対応する部分が切り欠かれて導電材806が埋め込まれている。保護絶縁膜804の切り欠き部分には、数μm程度の厚みをもって形成されたICチップ700Aが取り付けられている。そして、セパレータ層808と導電性接着剤810には密着するように集電箔772Bが配置される。
この構成の場合も、各層の厚みは、それらの層の厚みの和が集電箔間の距離25μm以上となることを考慮して決める。
図16は放電機能を有している電池保護IC700の制御系の構成を示すブロック図である。
ICチップ700A(図14および図15参照)は、電圧検出手段として機能するA/D変換部850、基準電圧記憶部852、放電器854、ID記憶部856、ID照合部858、通信部860を備えている。A/D変換部850、基準電圧記憶部852、放電器854には電極パッド776が接続されている。電極パッド776は単電池150を構成する集電箔772Aと772Bとの間に接続されているため、A/D変換部850は、単電池の電圧をデジタルデータに変換して通信部860に送ることができる。基準電圧記憶部852は、単電池150の基準となる電圧を記憶している部分であって、この電圧は放電器854が単電池150の放電を行う際に参照される。放電器854は、抵抗器とトランジスタとから構成され、通信部860から送られてくる放電指令に基づいてトランジスタをONし、抵抗器で消費されるジュール熱で単電池150の放電を行なって単電池150の電圧を調整する。
ID記憶部856は単電池ごとの固有のIDを記憶している。ID照合部856は、アンテナ778を介して通信部860に入力された情報(ID+充放電に関する情報)を、自分(単電池)に対する指示であるのか、自分に対する指示でないのかを判別するものである。通信部860は自分に対する指示であると、ID照合部856が判別した場合にのみ放電器854に放電の指示をする。
電極パッド776を介して検出された単電池150の電圧は、通信部860によりアンテナ778に向けて送信される。アンテナ750はこの送信された単電池の電圧を受信し、通信部740を介してECU730に送信する。アンテナ750は、図9に示したように、バイポーラ電池100を構成する全ての単電池の電圧を受信することができるようになっており、ECU730は、各単電池150の電圧をリアルタイムで把握できるようになっている。
図17は、ECU730の動作と電池保護ICの動作を示したフローチャートである。図の左側がECU730の動作を示したフローチャート、右側が電池保護ICの動作を示すフローチャートである。
以下に、両フローチャートの処理を、実際に行われる手順に従って説明する。
まず、ECU730から電圧測定の開始指示が出されると、IDが00にセットされ(S1)、このIDに電圧送信指示が付加された情報が、通信部740、アンテナ750を介して、全ての電池保護IC700が有するアンテナ778に向けて送信される(S2)。アンテナ778が何らかの情報を受信したときには、全ての電池保護IC700の通信部860は割り込み処理を開始する。全ての電池保護IC700の通信部860は、アンテナ778を介して入力したECU730からのIDを照合部858に出力する。そして、照合部858はこのIDをID記憶部856に記憶されているIDと照合する(S100)。照合の結果、自分のIDと同一のIDであると判別された場合には(S100:YES)、該当する電池保護IC700によりそのIDに付加されている情報が電圧送信であるか否かが判断される(S101)。一方、照合の結果、自分のIDと同一のIDでないと判断された場合には、割り込み処理を終了する(S102)。
今回送信されてきた情報は電圧送信に関する情報であるので(S101:YES)、該当する電池保護IC700によりID00に該当する単電池150の電圧を、A/D変換部850が電極パッド776を介して測定し(S103)、測定した単電池150の電圧を、IDを付して、通信部860、アンテナ778、アンテナ750、通信部740を介してECU730に送信する(S104)。そして、電池保護IC700は割り込み処理を終了する(S105)。
IDが00に対応する単電池150の電圧が測定されると、その測定された電圧はECU730が受信して(S3)、ECU730が有しているメモリにIDと共に格納される(S4)。
以上までの処理で、1つの単電池150の電圧測定の処理が終了する。次に、ECU730は、IDがバイポーラ電池100を構成する単電池の最後(単電池の積層順に付されている)のものであるか否かを判断する(S5)。IDが最後のものでなければ(S5:NO)、ECU730は、IDの値を1だけインクリメントして(S6)、次の単電池の電圧を上記と同様の手順を経て取得する。
ECU730は、バイポーラ電池100を構成する全ての単電池の電圧の取得が終了したら(S5:YES)、取得した全ての単電池の電圧の分散、平均、最大、最小を計算する(S7)。次に、ECU730は、各単電池150が、測定された最小電圧になるまでに必要な放電時間を計算する(S8)。ECU730は、放電が必要な単電池のIDを選択し、そのIDに放電指示を付加した情報を、通信部740、アンテナ750を介して、全ての電池保護IC700が有するアンテナ778に向けて送信する(S9)。
前述のように、アンテナ778が何らかの情報を受信したときには、全ての電池保護IC700の通信部860は割り込み処理を開始する。全ての電池保護IC700の通信部860は、アンテナ778を介して入力したECU730からのIDを照合部858に出力する。そして、照合部858はこのIDをID記憶部856に記憶されているIDと照合する(S100)。照合の結果、自分のIDと同一のIDであると判別された場合には(S100:YES)、該当する電池保護IC700によりそのIDに付加されている情報が電圧送信であるか否かが判断される(S101)。一方、照合の結果、自分のIDと同一のIDでないと判断された場合には、割り込み処理を終了する(S102)。
今回送信されてきた情報は放電指示に関する情報であるので、ステップS101ではNOと判断され、また、ステップS106ではYESと判断され(S106)、該当する電池保護IC700がその内部に設けられている放電器854をONさせて(S107)、単電池を放電させる。放電器をONさせた旨の情報は、IDを付して、通信部860、アンテナ778、アンテナ750、通信部740を介してECU730に送信する(S108)。そして、電池保護IC700は割り込み処理を終了する(S109)。
ECU730は、該当単電池の放電が開始されたことを知ると、時間カウントを開始して、各単電池に対して計算した放電時間の経過と同時に、放電時間が経過した単電池のIDに放電停止指示を付加した情報を、通信部740、アンテナ750を介して、全ての電池保護IC700が有するアンテナ778に向けて送信する(S10)。
この放電停止指示の送信によって全ての電池保護IC700の通信部860は割り込み処理を開始する。全ての電池保護IC700の通信部860は、アンテナ778を介して入力したECU730からのIDを照合部858に出力する。そして、照合部858はこのIDをID記憶部856に記憶されているIDと照合する(S100)。照合の結果、自分のIDと同一のIDであると判別された場合には(S100:YES)、該当する電池保護IC700によりそのIDに付加されている情報が電圧送信であるか否かが判断される(S101)。一方、照合の結果、自分のIDと同一のIDでないと判断された場合には、割り込み処理を終了する(S102)。今回送信されてきた情報は放電停止指示に関する情報であるので、ステップS101、ステップ106ではNOと判断され、また、ステップS110ではYESと判断され(S110)、該当する電池保護IC700がその内部に設けられている放電器854をOFFさせて(S111)、単電池の放電を停止させる。放電器をOFFさせた旨の情報は、IDを付して、通信部860、アンテナ778、アンテナ750、通信部740を介してECU730に送信する(S112)。そして、電池保護IC700は割り込み処理を終了する(S113)。一方、自分に対するIDであるのに、電圧送信、放電、放電停止のいずれの指示でもなかった場合には(S113:NO)、指定された処理を該当する電池保護IC700にさせた後(S114)、割り込み処理を終了する(S115)。
ECU730は、放電をさせるべき全ての単電池についての放電が終了すると、電圧測定指示の処理を終了する。
図18は充電機能を有している電池保護IC700の制御系の構成を示すブロック図である。
このブロック図において、図16のブロック図と異なるのは、アンテナ778、アンテナ750がトランス779、751に置き換わっていることと、放電手段として機能する放電器854が充電手段として機能する充電器853に置き換わっていることと、整流手段として機能する全波整流部862が充電器853に接続されていることだけである。トランス779、751は、コイルが巻かれて構成されているものであるが、実質的には、トランス779、トランス751の両方で1つのトランスを構成する。その他のA/D変換部850、基準電圧記憶部852、ID記憶部856、ID照合部858、通信部860、電極パッド776、トランス778、トランス750、通信部740の機能は、図16に記載したものと全く同一であるので、ここでのこれらの説明は省略する。
全波整流部862は、トランス778で発生した交流電流を直流電流に変換する機能を有するものであり、直流に変換された電流は充電器853に提供され、単電池150を充電する。
図19は、ECU730の動作と電池保護ICの動作を示したフローチャートである。図の左側がECU730の動作を示したフローチャート、右側が電池保護ICの動作を示すフローチャートである。
以下に、両フローチャートの処理を、実際に行われる手順に従って説明する。
まず、ECU730から電圧測定の開始指示が出されると、IDが00にセットされ(S20)、このIDに電圧送信指示が付加された情報が、通信部740、トランス751を介して、全ての電池保護IC700が有するトランス779に向けて送信される(S21)。
トランス779が何らかの情報を受信したときには、全ての電池保護IC700の通信部860は割り込み処理を開始する。全ての電池保護IC700の通信部860は、トランス779を介して入力したECU730からのIDを照合部858に出力する。そして、照合部858はこのIDをID記憶部856に記憶されているIDと照合する(S200)。照合の結果、自分のIDと同一のIDであると判別された場合には(S200:YES)、該当する電池保護IC700によりそのIDに付加されている情報が電圧送信であるか否かが判断される(S201)。一方、照合の結果、自分のIDと同一のIDでないと判断された場合には、割り込み処理を終了する(S202)。
今回送信されてきた情報は電圧送信に関する情報であるので(S201:YES)、該当する電池保護IC700によりID00に該当する単電池150の電圧を、A/D変換部850が電極パッド776を介して測定し(S203)、測定した単電池150の電圧を、IDを付して、通信部860、トランス779、トランス751、通信部740を介してECU730に送信する(S204)。そして、電池保護IC700は割り込み処理を終了する(S205)。
IDが00に対応する単電池150の電圧が測定されると、その測定された電圧はECU730が受信して(S23)、ECU730が有しているメモリにIDと共に格納される(S24)。
以上までの処理で、1つの単電池150の電圧測定の処理が終了する。次に、ECU730は、IDがバイポーラ電池100を構成する単電池の最後(単電池の積層順に付されている)のものであるか否かを判断する(S25)。IDが最後のものでなければ(S25:NO)、ECU730は、IDの値を1だけインクリメントして(S26)、次の単電池の電圧を上記と同様の手順を経て取得する。
ECU730は、バイポーラ電池100を構成する全ての単電池の電圧の取得が終了したら(S25:YES)、取得した全ての単電池の電圧の分散、平均、最大、最小を計算する(S27)。次に、ECU730は、各単電池150が、測定された最大電圧になるまでに必要な充電時間を計算する(S28)。ECU730は、充電が必要な単電池のIDを選択し、そのIDに充電指示を付加した情報を、通信部740、トランス751を介して、全ての電池保護IC700が有するトランス779に向けて送信する(S29)。
前述のように、トランス779が何らかの情報を受信したときには、全ての電池保護IC700の通信部860は割り込み処理を開始する。全ての電池保護IC700の通信部860は、トランス779を介して入力したECU730からのIDを照合部858に出力する。そして、照合部858はこのIDをID記憶部856に記憶されているIDと照合する(S200)。照合の結果、自分のIDと同一のIDであると判別された場合には(S200:YES)、該当する電池保護IC700によりそのIDに付加されている情報が電圧送信であるか否かが判断される(S201)。一方、照合の結果、自分のIDと同一のIDでないと判断された場合には、割り込み処理を終了する(S202)。
今回送信されてきた情報は充電指示に関する情報であるので、ステップS201ではNOと判断され、また、ステップS206ではYESと判断され(S206)、該当する電池保護IC700がその内部に有している全波整流部862で整流した直流電流を、充電器853をONさせることによって単電池に提供し(S207)、単電池を充電させる。充電器をONさせた旨の情報は、IDを付して、通信部860、トランス779、トランス751、通信部740を介してECU730に送信する(S208)。そして、電池保護IC700は割り込み処理を終了する(S209)。
ECU730は、該当単電池の充電が開始されたことを知ると、時間カウントを開始して、各単電池に対して計算した充電時間の経過と同時に、充電時間が経過した単電池のIDに充電停止指示を付加した情報を、通信部740、トランス751を介して、全ての電池保護IC700が有するトランス779に向けて送信する(S30)。
この充電停止指示の送信によって全ての電池保護IC700の通信部860は割り込み処理を開始する。全ての電池保護IC700の通信部860は、トランス779を介して入力したECU730からのIDを照合部858に出力する。そして、照合部858はこのIDをID記憶部856に記憶されているIDと照合する(S200)。照合の結果、自分のIDと同一のIDであると判別された場合には(S200:YES)、該当する電池保護IC700によりそのIDに付加されている情報が電圧送信であるか否かが判断される(S201)。一方、照合の結果、自分のIDと同一のIDでないと判断された場合には、割り込み処理を終了する(S202)。今回送信されてきた情報は充電停止指示に関する情報であるので、ステップS201、ステップ206ではNOと判断され、また、ステップS210ではYESと判断され(S210)、該当する電池保護IC700がその内部に設けられている充電器853をOFFさせて(S211)、単電池の充電を停止させる。充電器をOFFさせた旨の情報は、IDを付して、通信部860、トランス779、トランス751、通信部740を介してECU730に送信する(S212)。そして、電池保護IC700は割り込み処理を終了する(S213)。一方、自分に対するIDであるのに、電圧送信、充電、充電停止のいずれの指示でもなかった場合には(S213:NO)、指定された処理を該当する電池保護IC700にさせた後(S214)、割り込み処理を終了する(S215)。
以上のように、本実施形態では、バイポーラ電池100を構成する各単電池の電圧を検出し、単電池の中でも最低の電圧を有している単電池の電圧に他の単電池の電圧を合わせる場合には、最低の電圧よりも高い電圧を有している単電池を放電させることによって電圧の均一化を図り、一方、単電池の中でも最高の電圧を有している単電池の電圧に他の単電池の電圧を合わせる場合には、最高の電圧よりも低い電圧を有している単電池を充電させることによって電圧の均一化を図っている。本実施の形態では、以上のように、最低または最高の電圧に全ての単電池の電圧を合わせる場合について説明したが、基準電圧を決めておき、全ての単電池の電圧をその基準電圧になるように、個々の単電池を充電又は放電させるようにすることも可能である。
以上説明してきたバイポーラ電池は、複数、直列に又は並列に接続して組電池モジュール250(図20参照)を形成し、この組電池モジュール250をさらに複数、直列に又は並列に接続して組電池300を形成することもできる。図20は、組電池300の平面図(図A)、正面図(図B)、側面図(図C)を示しているが、作成した組電池モジュール250は、バスバーのような電気的な接続手段を用いて相互に接続し、組電池モジュール250は接続治具310を用いて複数段積層される。何個のバイポーラ電池110を接続して組電池モジュール250を作成するか、また、何段の組電池モジュール250を積層して組電池300を作成するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決めればよい。なお、充電器853、放電器854のそれぞれが充放電制御手段として機能し、アンテナ778、750およびトランス779、751は送受信手段として機能する。
このように、組電池モジュール250を複数直並列接続されてなる組電池300は、高容量、高出力を得ることができ、一つ一つの組電池モジュール250の信頼性が高いことから、組電池300としての長期的な信頼性の維持が可能である。また一部の組電池モジュール250が故障しても、その故障部分を交換するだけで修理が可能になる。
組電池300の場合、多数のバイポーラ電池100が直列接続されているので、一つのバイポーラ電池100の微小短絡などによる自己放電が加速すると充電状態のバランスが崩れてしまう。最悪の場合、充電状態0%のバイポーラ電池と100%のバイポーラ電池とが直列に接続されている状態であれば、充電すれば片方のバイポーラ電池が過充電、放電すれば片方のバイポーラ電池が過放電になるため、電流を流せなくなる。本発明に係るバイポーラ電池は、隣接するバイポーラ電極200間に形成される単電池150に充電する充電回路210を備えているので、単電池毎に充放電容量のバランスがとられており、組電池としての信頼性と耐久性を向上させることができる。電池の外からエネルギーを供給して構成される定置型充電回路の最小構成を備えているので、組電池の小型化を図ることもできる。
組電池300を、電気自動車400に搭載するには、図21に示したように、電気自動車400の車体中央部の座席下に搭載する。座席下に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広く取ることができるからである。なお、組電池300を搭載する場所は、座席下に限らず、後部トランクルームの下部でもよいし、車両前方のエンジンルームでも良い。以上のような組電池300を用いた電気自動車400は高い耐久性を有し、長期間使用しても十分な出力を提供しうる。さらに、燃費、走行性能に優れた電気自動車、ハイブリッド自動車を提供できる。
なお、本発明では、組電池300だけではなく、使用用途によっては、組電池モジュール250のみを搭載するようにしてもよいし、これら組電池300と組電池モジュール250を組み合わせて搭載するようにしてもよい。また、本発明の組電池または組電池モジュールを搭載することのできる車両としては、上記の電気自動車やハイブリッドカーが好ましいが、これらに制限されるものではない。
本発明によれば、電圧検出線及びバイパス線を外部に引き出すことなく、単電池それぞれの電圧に基づいて最適な容量バランスを確保することができるので、バイポーラ電池の量産化と信頼性向上に大いに役立つ。
本実施形態に係るバイポーラ電池の外観図である。 バイポーラ電池内部の概略構成図である。 バイポーラ電池内部の概略構成図である。 バイポーラ電池に内蔵される充電回路の2次側要素の概略図である。 図4のa−a線断面図である。 充電回路を備えたバイポーラ電池の外観図である。 充電回路の全体構成の概略図である。 単電池に備えた充電回路の電気回路図である。 本実施の形態に係るバイポーラ電池の概略構成を示すブロック図である。 アンテナを介して通信を行なうタイプの電池保護ICの取り付け位置の説明に供する図である。 図10の一部の部分拡大図である。 トランスを介して通信および単電池の充電を行なうタイプの電池保護ICの取り付け位置の説明に供する一部の部分の拡大図である。 図12に示した部分の側面図である。 電池保護ICの具体的な構成を示した図である。 電池保護ICの具体的な構成を示した図である。 放電機能を有している電池保護ICの制御系の構成を示すブロック図である。 ECUの動作と電池保護ICの動作を示したフローチャートである。 充電機能を有している電池保護ICの制御系の構成を示すブロック図である。 ECUの動作と電池保護ICの動作を示したフローチャートである。 組電池の概略構成図である。 組電池が車両に搭載された状態を示す図である。
符号の説明
100 バイポーラ電池、
120A 正極タブ、
120B 負極タブ、
150 単電池、
160 発電要素、
180 ラミネートフィルム、
200 導電材、
202 負極活物質、
204A〜204D 導電材、
206 絶縁材、
208 イオン伝導材、
210 充電回路、
212 正極活物質、
214 導電材、
220 バイポーラ電極、
250 組電池モジュール、
260 導電材(集電体)、
261 負極層、
262、263 絶縁・シール材、
264 絶縁材、
265、266 Au、
267、268 P型半導体、
269、270 Al、
271、272 Au、
273 導電材、
274、275 P型半導体、
276 電解質層、
277、278 Al、
279 Au、
281 P型伝導材料、
282 EL材料、
283 N型伝導材料、
284 導電材(集電体)
300 組電池、
310 接続治具、
400 電気自動車、
410 2次側要素(出力側要素)、
411 整流回路(ダイオードブリッジ)、
412 2次側コイル、
421、422、423、424 ダイオード、
430 発光素子(発光層)、
510 1次側要素(入力側要素)、
511 電源コントローラ(バッテリコントローラ)、
512 1次側コイル、
530 光センサ(CCD)、
540 発生電圧モニター、
542 2次側コイル、
543 発光素子(発光層)、
700 電池保護IC、
700A ICチップ、
730 ECU、
740 通信部、
750、778 アンテナ
853 充電器、
854 放電器、
751、779 トランス、
790 コイル。

Claims (20)

  1. 集電体の一方の面には正極層が形成されその他方の面には負極層が形成されたバイポーラ電極と、当該バイポーラ電極相互間でイオン交換を行う電解質層とを交互に複数積層して発電要素を形成するバイポーラ電池において、
    前記正極層、負極層、または前記電解質層の内の少なくとも1つの層の同一平面内に、隣接する前記バイポーラ電極同士と電気的に導通された充電回路の2次側要素が形成され、該2次側要素の近傍には、これに交流磁場を付与する1次側要素が具備されていることを特徴とするバイポーラ電池。
  2. 前記充電回路の前記2次側要素は、隣接するバイポーラ電極同士に電気的に接続された整流回路と、該整流回路を介して前記バイポーラ電極同士に接続された2次側コイルと、を備え、前記1次側要素は、前記2次側コイルの積層方向に磁気的に結合された1次側コイルと、該1次側コイルに交流電圧を付与する電源コントローラと、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のバイポーラ電池。
  3. 前記整流回路は、アセン系、チオフェン系、フェニレン系、ビニレン系、金属置換フタロシアニン、PEDOT、TCNQ、PTCDA、NTCDA、PTCDI、NTCDI、C60およびC70のいずれかの有機半導体層を含むことを特徴とする請求項2に記載のバイポーラ電池。
  4. 前記整流回路は、前記有機半導体と金属とを積層して成るショットキダイオード層を含むことを特徴とする請求項3に記載のバイポーラ電池。
  5. 前記整流回路は発光層を含み、その近傍には当該発光層からの光に感応する光センサが設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のバイポーラ電池。
  6. 前記発光層は隣接するバイポーラ電極間に形成される単電池毎に備えられ、前記光センサは前記発光層に対応する数以上に備えられていることを特徴とする請求項5に記載のバイポーラ電池。
  7. 前記電源コントローラには、前記充電回路の2次側要素と同一の回路を有する発生電圧モニターが備えられていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載のバイポーラ電池。
  8. 前記発電要素の最下層および最上層に位置する電極は、電圧測定回路を介して前記電源コントローラに接続されていることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載のバイポーラ電池。
  9. 前記バイポーラ電極、前記電解質層および前記充電回路の2次側要素は、外装材によって覆われて密封されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のバイポーラ電池。
  10. 集電体の一方の面には正極層が形成されその他方の面には負極層が形成されたバイポーラ電極と、当該バイポーラ電極相互間でイオン交換を行う電解質層とを交互に複数積層して発電要素を形成するバイポーラ電池において、
    前記正極層、負極層、または前記電解質層の内の少なくとも1つの層の同一平面内に、隣接する前記バイポーラ電極との間で電圧のバランスを図るバランス手段を設け、前記バランス手段の近傍には、前記バランス手段との間で前記電圧のバランスを図るための通信を行なう通信手段が具備されていることを特徴とするバイポーラ電池。
  11. 前記バランス手段は、
    前記隣接するバイポーラ電極との間の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記隣接するバイポーラ電極との間の充電または放電の少なくともいずれか一方を制御する充放電制御手段と、
    検出した電圧を前記通信手段に送信する一方、充電または放電を制御するための信号を受信する送受信手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項10に記載のバイポーラ電池。
  12. 前記電圧検出手段は前記正極層と負極層に接続され、前記電圧検出手段によって検出された電圧は、前記送受信手段及び前記通信手段を介して、前記発電要素の充放電状態を管理する上位コントローラに送られるように構成されていることを特徴とする請求項11に記載のバイポーラ電池。
  13. 前記送受信手段は、前記バイポーラ電極間に配置されて積層された複数のコイルを備え、
    前記通信手段は、前記送受信手段を構成する複数のコイルに対しそれぞれのコイルが対応するように積層され、前記送受信手段との間で、電磁的に結合したトランスとして機能するように構成されていることを特徴とする請求項11に記載のバイポーラ電池。
  14. 前記通信手段は、前記発電要素への通電方向に対して直交するように配置されたアンテナとして機能し、前記アンテナは、前記発電要素の集電体外側に設けられていることを特徴とする請求項13に記載のバイポーラ電池。
  15. 前記充放電制御手段は、前記トランスとして機能するコイルから送られる交流電気エネルギーを直流電気エネルギーに変換する整流手段と、正極と負極とに接続され変換された直流電気エネルギーにより充電を行なう充電手段とを備えていることを特徴とする請求項11に記載のバイポーラ電池。
  16. 前記充放電制御手段は、正極と負極とに接続され放電を行なう放電手段を備えていることを特徴とする請求項11に記載のバイポーラ電池。
  17. 前記充放電検出手段は、各コイルに割り当てられている識別子を記憶する識別子記憶手段を備え、前記通信手段から送信されてくる信号の識別子を識別子記憶手段に記憶されている識別子と照合することによって、対応するコイルを介しての充電または放電を制御することを特徴とする請求項11に記載のバイポーラ電池。
  18. 前記発電要素の最下層および最上層に位置する電極は、前記外装材の外側に取り出され、前記電源コントローラに接続されていることを特徴とする請求項10に記載のバイポーラ電池。
  19. 請求項1〜18のいずれかに記載のバイポーラ電池が複数接続されて構成されることを特徴とする組電池。
  20. 請求項1〜18のいずれかに記載のバイポーラ電池、または請求項19に記載の組電池を電源として搭載したことを特徴とする車両。
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