JP2005267886A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡易な構成で安全性の確保、電池寿命の向上が図ることができる二次電池を提供する。
【解決手段】 正極と負極との間に非水電解質を挟んで成る二次電池であって、正極を構成する正極端子22Aと負極を構成する負極端子22Bとの間で順方向電圧が印加される向きにダイオード群50を接続する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、充電時に電圧が異常に上昇したときや、放電時に電圧が異常に低下したときでも、過充電や過放電から自己保護する機能を持つ二次電池に関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりを受けて、ハイブリッド電気自動車(HEV)が実用化され始めた。HEVが搭載しているモータの動力源には二次電池が使用されているが、小型、軽量化の要請を受けて、高エネルギー密度の薄型電池が使用されるようになってきている。薄型電池は、シート状の正極と負極との間に非水電解質を介在させてなる電池セルを複数積層して成るものである。
薄型電池を構成する各電池セルの容量はできるだけ均一になるように製造されるが、それでも正極、負極、非水電解質の厚みや面積を同一にすることはできないので、電池セルの容量には若干のばらつきが生じてしまう。電池セルの容量にばらつきが生じていると、充電時には容量の小さいものから満充電になるため、容量の小さい電池セルは過充電気味になる。一方、放電時には容量の小さいものから放電が完了するため、容量の小さい電池セルは過放電気味になる。電池の過充電、過放電は電池寿命を大きく左右するので、下記特許文献1〜3ではこの不具合をなくすように、電池セルの電圧に応じて電池セルをバイパスさせたり遮断させたりする制御を行っている。
特開2002−369399号公報 特開2002−25628号公報 特許第3331529明細書
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載されている技術を二次電池に適用した場合には、切り離された電池セルの影響で二次電池全体のインピーダンスが変化して性能の低下を引き起こす恐れがあり、また、各電池セルの電圧を常時監視し、電圧が異常となった電池セルの切り離し又は遮断を制御する複雑な制御回路が必要である。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みて成されたものであり、二次電池の正極端子と負極端子との間にダイオード群を接続して、簡易な構成で安全性の確保、電池寿命の向上を図ることができる二次電池の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る二次電池は、正極と負極との間に非水電解質を挟んで成る二次電池であって、当該正極を構成する正極端子と当該負極を構成する負極端子との間で順方向電圧が印加される向きにダイオード群を接続したことを特徴とするものである。
本発明に係る二次電池によれば、正極端子と負極端子との間に順方向電圧が印加される向きにダイオード群を接続したので、正極端子と負極端子との間の電圧が、ある電圧よりも高くなったときに、当該ダイオード群の抵抗値が低下して電流のバイパス回路が形成され、安全性の確保、電池寿命の向上を図ることができる。
以下に、本発明に係る二次電池についてその構造を[実施の形態1]〜[実施の形態3]に分けて、およびそのダイオード群の製造過程の一例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
二次電池の構造
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態に係る二次電池の外観図、図2は、図1に示した二次電池のA−A断面図、図3は図2に示したバイポーラ電極の具体的な構成図である。本実施の形態の二次電池では、正極を構成する正極端子と負極を構成する負極端子との間で順方向電圧が印加される向きにダイオード群が接続されている。
図1に示すように、本実施の形態に係る二次電池10は長方形状の薄型電池であり、対向する短辺側から正極タブ12と負極タブ14とが引き出されている。正極タブ12と負極タブ14は、図2に示すように、二次電池10の外装材であるラミネートフィルム16内の電池要素20に接続されている。電池要素20は、集電体の両面に正極層と負極層とが形成された複数のバイポーラ電極の間に固体電解質を介在させて積層してなるものであり、集電体(負極端子)−負極層−固体電解質−正極層−集電体(正極端子)の積層体からなる電池セルが複数直列に接続された構成となる。
図3に示すように、バイポーラ電極30を構成する集電体22の片面には、ダイオード群を形成するためのダイオード形成領域24が設けてある。ダイオード群は半導体形成技術を用いて集電体22上に形成するが、ダイオード群は正極端子と負極端子との間で順方向電圧が印加される向きに接続される。集電体22の一方の面には絶縁を確保するシール部25を避けて負極層26が形成され、集電体22の他方に面にはその面に設けられているシール部(図示せず)を避けて正極層(図示せず)が形成される。
図3ではダイオード形成領域24をバイポーラ電極30の両側に設けたが、ダイオード群を流れる電流があまり大きくなければ、どちらか片方にのみ設けるようにしても良い。バイポーラ電極30の場合、集電体と正極層とで正極が形成され、集電体と負極層とで負極が形成される。また、正極の集電体は正極端子となり、負極の集電体は負極端子となる。
図4は、電池セルとダイオード群との構造を模式的に示した図である。電池セル40は、正極端子となる集電体22A、正極層28、固体電解質(非水電解質)27、負極層26、負極端子となる集電体22Bが積層されて成る。また、ダイオード群50は、集電体22Bのダイオード形成領域24上に、N型半導体層32、P型半導体層33および金属層34が積層されて成るダイオード素子35を5段積層し、導電性接着剤層36を介して正極端子となる集電体22Aに接続されてなる。ダイオード群50はシール部25によって正極および負極と電気的に絶縁されている。電池セル40の厚みは50〜100μm程度であり、導電性接着剤層36を除く5個のダイオード素子35の厚みは20μm程度である。
図4に示した構造の電気的な等価回路は図5に示すようなものとなる。つまり、電池セル40の正極側にダイオード群50のアノードをその負極側にダイオード群50のカソードを接続したものとなる。
ダイオード群50は電池セル40に対して順方向に接続されるが、ダイオード群50は5個のダイオード素子35が直列に接続されたものとなっているので、ダイオード群50に大きな電流が流れ始める電圧は、それぞれのダイオード素子35において大きな電流が流れ始める電圧の5倍の電圧となる。一般的なダイオード素子35は、順方向電圧0.6V程度まではほとんど電流が流れない(ほぼ絶縁体とみなすことができる)。したがって、5個のダイオード素子35が直列に接続されてなるダイオード群50は、図6に示すように、3.0V程度の電圧まではほとんど電流が流れない。
つまり、電池セル40の電圧が3Vを超え、3.5V以上になると、ダイオード群50に徐々に電流が流れるようになって(絶縁体から導体に変化する)、その電池セルの充電速度は徐々に低下していく(電流がパイパスされる)、さらに電圧が上がって4Vを超えるようになるとほとんどの電流がダイオード側に流れるようになり電池セル40の電圧がダイオード群50の電圧−電流特性に従う電圧に制限されることになる。
従来の二次電池は、複数の電池セル40が直列に接続された構造を有しているため、充電時に各電池セル40に印加される電圧は、充電電圧を各電池セル40の容量に応じて分割した電圧となる。したがって、容量の大きな電池セルと容量の小さな電池セルとでは充電時の印加電圧が異なるため、中には過大な電圧が印加されて過充電になってしまう電池セルも存在することになる。ところが、本実施の形態に係る二次電池は、各電池セルにダイオード群50が設けられているので、充電時に各電池セルに印加される電流がどうであれ、結果的には電池電圧が3.5V程度に達してから充電が抑制されはじめ、最終的には図6に示される電流に対応する電圧に制限される。このため、各電池セル40の容量が相違していたとしても、規定の電流を超えない限りすべての電池セルは過充電を起こさなくなる。さらに、規定の電流を超えたとしても、ダイオードの電流立ち上がりは急峻なため、安全な領域を大きく越えた過充電になって異常を発生させるのは極めて困難である。また、特にハイブリッド電気自動車のように短期間で充電、放電を繰り返すような使われ方をする場合、4V近辺まではダイオードをバイパスする電流が大きなものではないので、電池のエネルギーが瞬時にダイオードで消費されてしまうことは無く、次回の放電が要求されるタイミングに電池に一旦蓄えられたエネルギーを有効に放出することができる。このときにどの程度の電圧で、どれだけの電流を流すかは、ダイオードの直列数と、並列数、面積などで自由に決めることができ、
たとえば、電池セル40の最適な充電電圧を4V弱程度にするのには、図7Aに示すように6個のダイオード素子35を直列接続することによってダイオード群50を構成すれば良い。また、電池セル40の最適な充電電圧を2V弱程度にするのには、図7Bに示すように3個のダイオード素子35を直列接続することによってダイオード群50を構成すれば良い。さらに、電池セル40の最適な充電電圧を変化させる必要はないが、大きな電流をバイパスさせる必要があれば、図7Cに示すように5個のダイオード素子35を直列接続して成るダイオード群50を2個並列に接続するようにすればよい。具体的には、図3に示したように集電体22Bの2箇所のダイオード形成領域24にダイオード群50を形成し、1つの電池セル40に対して2個のダイオード群50を形成するか、ダイオード形成領域24の面積を2倍に増やしその領域にダイオード群50を形成するようにすれば良い。さらに、ダイオード群50の電圧−電流特性を微調整するためには、ダイオード群50を構成するダイオード素子35の種類を混在させることによって実現しても良い。たとえば、シリコンダイオードの場合、順方向に接続して電流が流れ始める電圧は0.6V程度であるが、ゲルマニウムダイオードの場合、その電圧は0.1V程度である。したがって、シリコンダイオードとゲルマニウムダイオードとを混在させてダイオード群50を形成すれば、任意の電圧−電流特性を得ることができる。
バイポーラ構造の電池は1セルで高電圧を発生しかつ低抵抗であるという特徴をもつが、電池セル単位で電圧の制御を行うのは困難であった。本発明により複数のダイオード素子を電池セルに組み込むことによって、作成時に多少の容量ばらつきがあっても自動的に充電状態を揃えることができるので、極めて安価に信頼性の高いバイポーラ構造電池を作ることができる。
なお、ダイオード素子はn型半導体とp型半導体を接合しただけの素子であるので、複数個用いる場合には単一の素子に組み込んでしまうのが良い。また、ダイオード素子を電池セルの集電体上に形成すると、二次電池の外部に別体として保護回路を設ける必要が無く、極めて単純な構造になるので、好ましい。また、ダイオード素子に大電流が流れる際にも、集電体が放熱板となるために、異常発熱を回避できる。
以上、本実施の形態では、バイポーラ電極30を用いた二次電池、すなわちバイポーラ二次電池について述べたが、本発明は、電池セルが並列に接続される図8に示したような形態の二次電池に対しても適用することができる。
図8に示すように、負極集電体23A、23B、23Cの片面にはそれぞれ負極層26A、26B、26Cおよびダイオード形成領域24A、24C、24Eが形成されている。また、正極集電体21A、21B、21Cの片面にはそれぞれ正極層28A、28B、28Cおよび24B、24D、24Fが形成されている。ダイオード群50は半導体形成技術を用いてこれらの集電体上に形成するが、ダイオード群50は正極端子と負極端子との間で順方向電圧が印加される向きに接続される。それぞれの負極集電体23A、23B、23Cと正極集電体21A、21B、21Cとは、図示されているように交互に積層されるが、負極層または正極層と集電体との間には非水電解質が介在される。また、負極集電体23A、23B、23Cは図中の右側において一括して束ねられ、図1に示すように負極タブ14が取り付けられる。一方、正極集電体21A、21B、21Cは図中の左側において一括して束ねられ、図1に示すように正極タブ12が取り付けられる。したがって、このタイプの二次電池は電池セル(正極集電体と負極集電体間で形成される)を並列に接続したものとなる。ダイオード群50は、並列に接続されている各電池セルの充電時の電圧をダイオード群50の特性に応じて制限することになり、電池セル単位で電圧を制限することができる。
前述のバイポーラ二次電池は複数の電池セルが直列に接続されたものであるので、比較的高い電圧が要求される負荷に対して最適な電池となるが、上記のタイプの二次電池は複数の電池セルが並列に接続されたものであるので、比較的大きな電流が要求される負荷に対して最適な電池となる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、ダイオード素子35を電池セルの積層方向と同一の方向に積層してダイオード群を形成したものを例示したが、本実施の形態ではダイオード素子35を集電体の面の長手方向に沿って直列に接続してダイオード群50を形成している。
図9は、電池セルとダイオード群との構造を模式的に示した図である。電池セル40は、正極端子となる集電体22A、正極層28、固体電解質(非水電解質)27、負極層26、負極端子となる集電体22Bが積層されて成る。また、ダイオード群50は、集電体22Bのダイオード形成領域24上に、絶縁層31を介してN型半導体層32、P型半導体層33、金属層34および絶縁層31を図示されているように順に積層して形成した、直列に接続された5個のダイオード素子35が金属層34および導電性接着剤層36を介して正極端子となる集電体22Aに接続されてなる。ダイオード群50はシール部25によって正極および負極と電気的に絶縁されている。
図9に示した構造の電気的な等価回路は実施の形態1と同様図5に示すようなものとなる。つまり、電池セル40の正極側にダイオード群50のアノードをその負極側にダイオード群50のカソードを接続したものとなる。
ダイオード群50の作用は実施の形態1で説明した通りであるのでここでの説明は省略する。
[実施の形態3]
実施の形態1および2では、ダイオード群50を構成するすべてのダイオード素子35が順方向に接続されているものを例示したが、本実施の形態では逆方向に接続されているダイオード素子35を含んだダイオード群50を形成している。
図10は、電池セルとダイオード群との構造を模式的に示した図である。電池セル40は、正極端子となる集電体22A、正極層28、固体電解質(非水電解質)27、負極層26、負極端子となる集電体22Bが積層されて成る。また、ダイオード群50は、集電体22Bのダイオード形成領域24上に、N型半導体層32、P型半導体層33および金属層34が積層されて成るダイオード素子35を5段積層したものと、これに並列にP型半導体層33およびN型半導体層32を1段だけ積層したものとを導電性接着剤層36を介して正極端子となる集電体22Aに接続されてなる。ダイオード群50はシール部25によって正極および負極と電気的に絶縁されている。
図10に示した構造の電気的な等価回路は図11に示すようなものとなる。つまり、電池セル40の正極側に直列接続された5個のダイオード素子35のアノードを、その負極側にそのカソードを接続するとともに、これと並列に、電池セル40の正極側に1個のダイオード素子35のカソードを、その負極側にそのアノードを接続したものとなる。
充電時、ダイオード群50を構成するダイオード素子35の内、直列に接続された5個のダイオード素子35は電池セル40に対して順方向に接続されたものとなっているので、ダイオード群50に大きな電流が流れ始める電圧は、それぞれのダイオード素子35において大きな電流が流れ始める電圧の5倍の電圧となる。一般的なダイオード素子35は、順方向電圧0.6V程度まではほとんど電流が流れない。したがって、5個のダイオード素子35が直列に接続されてなるダイオード群50は、図6に示すように、3.0V程度の電圧まではほとんど電流が流れない。一方、ダイオード群50を構成するダイオード素子35の内、1個のダイオード素子35は電池セル40に対して逆方向に接続されたものとなっているので、当然のことながら3.0V程度の電圧では全くと言っていい位電流は流れない。
つまり、充電時に、電池セル40の電圧が3Vを超え、3.5V以上になると、ダイオード群50に急激に電流が流れるようになって、その電池セルには電流が供給されなくなり(電流がパイパスされる)、電池セル40の電圧がダイオード群50の電圧−電流特性に従う電圧に制限されることになる。
従来の二次電池は、複数の電池セル40が直列に接続された構造を有しているため、充電時に各電池セル40に印加される電圧は、充電電圧を各電池セル40の容量に応じて分割した電圧となる。したがって、容量の大きな電池セルと容量の小さな電池セルとでは充電時の印加電圧が異なるため、中には過大な電圧が印加されて過充電になってしまう電池セルも存在することになる。ところが、本実施の形態に係る二次電池は、各電池セルに直列接続されたダイオード素子35を含むダイオード群50が設けられているので、充電時に各電池セルに印加される電圧がどうであれ、結果的には3.5V程度の電圧に制限される。このため、各電池セル40の容量が相違していたとしても、すべての電池セルは過充電を起こさなくなる。
逆に、放電時、ダイオード群50を構成するダイオード素子35の内、1個のダイオード素子35は電池セル40に対して逆方向に接続されたものとなっているので、−0.6V程度の電圧まではほとんど電流が流れないが、これを超える負の電圧が印加されるようになると、大きな電流が流れ始める。一方、ダイオード群50を構成するダイオード素子35の内、直列に接続された5個のダイオード素子35は電池セル40に対して順方向に接続されたものとなっているので、当然のことながら−0.6V程度の電圧では全くと言っていい位電流は流れない。
つまり、放電時に、電池セル40の電圧が−0.6Vを超えると、ダイオード群50に急激に電流が流れるようになって、その電池セルからは電流が供給されなくなり(電流がパイパスされる)、電池セル40の電圧がダイオード群50の電圧−電流特性に従う電圧に制限されることになる。したがって、本実施の形態に係る二次電池は、各電池セルに逆方向に接続されたダイオード素子35を含むダイオード群50が設けられているので、最悪でも放電時に−0.6V程度の電圧に制限される。このため、各電池セル40の容量が相違していたとしても、すべての電池セルは過放電を起こさなくなる。
ダイオード素子を順方向に接続した場合、充電時、容量バランスの崩れた電池セルが過充電されるという危険性はなくなるが、充電が終了して放電時になった場合、容量が少ない電池は放電に伴い過放電状態に陥る。この際に電池電圧が正負逆転した状態を続けると電池電解液が分解しつづけ、集電体の溶出なども起こるため、容量が急激に悪化する。これに対し、電池セルにダイオード素子を1つ逆方向に接続することにより、電池に対し−0.6V以下の電位が印加されることはなくなるので、急激な劣化を回避することができる。なお、流れる電流に応じてダイオード素子を複数直列に接続したものを用いても良い。
ダイオード群の製造過程
次に、ダイオード群50の製造過程の概略を図12A〜図14Bに基づいて説明する。ダイオード群50は一般的に使用されている半導体装置の製造工程を応用して形成される。
図12Aおよび図12Bに示す製造工程は、実施の形態1(図4)で示したように、ダイオード素子35を積層してダイオード群50を形成するための工程である。
まず、(a)に示すような集電体22Bを準備して、集電体22Bのダイオード形成領域24上に(b)に示すような絶縁層31A、31Bを所定の距離だけ離間させて形成する。次に、(c)に示すように絶縁層31A、31Bの間を埋めるようにしてN型半導体層32を形成する。そして、(d)に示すようにN型半導体層32を覆うようにしてP型半導体層33を形成する。さらに、(e)に示すようにP型半導体層33を覆うようにして金属層34を形成する。そして(f)に示すように上側のN型半導体層32とのコンタクトホール37の部分を残し金属層34を覆うように絶縁層31C、31Dを形成する。ここまでの工程で1つのダイオード素子35が形成されることになる。このダイオード素子35の上にさらにダイオード素子35を積層させて形成するときには、上記(a)〜(f)の工程を繰り返して(g)に示すように積層する。実施の形態1の場合には、5個のダイオード素子35を積層しているので、上記(a)〜(f)の工程を5回繰り返すことになる。
図13Aおよび図13Bに示す製造工程は、実施の形態2(図9)で示したように、ダイオード素子35を集電体の横方向に並べてダイオード群50を形成するための工程である。
まず、(a)に示すような集電体22Bを準備して、集電体22Bのダイオード形成領域24上に万遍なく(b)に示すような絶縁層31を形成する。次に、一定の間隔を置いてN型半導体層32A〜32Eを形成する。N型半導体層32Aは集電体22Bと絶縁層31を跨ぐような位置に形成し、残りのN型半導体層32B〜32Eは絶縁層31上に形成する。なお、N型半導体層を5箇所に形成しているのは、5個のダイオード素子35を形成するからである。そして、(d)に示すようにN型半導体層32A〜32Eのそれぞれと絶縁層31を跨ぐような位置にP型半導体層33A〜33Eを形成する。次に、(e)に示すように隣接するP型半導体層とN型半導体層とが電気的に接続されるように金属層34を形成する。具体的には、P型半導体層33AとN型半導体層32Bとを覆うように金属層34Aが、P型半導体層33BとN型半導体層32Cとを覆うように金属層34Bが、P型半導体層33CとN型半導体層32Dとを覆うように金属層34Cが、P型半導体層33DとN型半導体層32Eとを覆うように金属層34Dがそれぞれ形成される。そして、(f)に示すようにN型半導体層32Eの一部を残しそれ以外の積層体の全体を覆うように絶縁層31を形成する。そして、(g)に示すように最後にN型半導体層32Eと接続するために絶縁層31を覆うように金属層34Eを形成する。
以上の工程を実施すると、集電体22B、N型半導体層32A、P型半導体層33A、金属層34Aで1個のダイオード素子35が形成される。したがって、この製造工程の場合、5個のダイオード素子35は集電体22Bの長手方向に沿って形成されることになる。
図14Aおよび図14Bに示す製造工程は、実施の形態2(図9)で示したように、ダイオード素子35を集電体の横方向に並べてダイオード群50を形成するための工程であり、図13A、13Bに示した工程とは異なる工程である。
まず、(a)に示すような集電体22Bを準備して、集電体22Bのダイオード形成領域24上に(b)に示すような絶縁層31A、31Bを形成する。次に、(c)に示すように絶縁層31Bの2箇所にエッチングによって窪みを形成し、その窪みから上に金属層34A、34Bを形成する。そして、(d)に示すように絶縁層31Aと31Bとの間および金属層34Aと34Bとの一部にN型半導体層32A〜32Cを形成する。次に、(e)に示すようにN型半導体層32A〜32Cの上、およびN型半導体層32B、32Cが形成されていない金属層34A、34Bの領域にP型半導体層33A〜33Eを形成する。次に、(f)に示すようにP型半導体層33B、33Dとの上にだけ選択的にN型半導体層32Dと32Eを形成する。そして、(g)に示すように積層体39の窪んでいる部分を絶縁物で埋め積層体の上面を平面にする。次に、(h)に示すように隣り合うP型半導体層とN型半導体層を接続する金属層34を形成する。具体的には、P型半導体層33AとN型半導体層32Dとを覆うように金属層34Cが、P型半導体層33CとN型半導体層32Eとを覆うように金属層34Dが、P型半導体層33E上に金属層34Eがそれぞれ形成される。そして、(i)に示すように積層体39の窪んでいる部分を絶縁物で埋め積層体の上面を平面にする。そして、(j)に示すように最後に金属層34Eと接続するために絶縁層を覆うように金属層34Fを形成する。
以上の工程を実施すると、集電体22B、N型半導体層32A、P型半導体層33A、金属層34Cで1個のダイオード素子35が形成される。したがって、この製造工程の場合も、5個のダイオード素子35は集電体22Bの長手方向に沿って形成されることになる。
以上、ダイオード群50の製造過程の一例を示したが、上記の製造工程以外の工程でもダイオード群50を形成することは可能である。また、集電体上に直接形成するのではなく、単一の半導体素子として形成し、これを電池セル内(集電体間)に介在させるようにしても良い。
本発明では、上記の扁平型の二次電池10(図1参照)を、少なくとも2以上直列または並列に接続して組電池とすることができる。具体的には、例えば、図15に示すように、二次電池10を4枚並列に接続し(図15B参照のこと)、4枚並列にした二次電池10をさらに6枚直列にして金属製の組電池ケース60に収納し(図15A〜C参照)組電池70とすることができる。このように、二次電池10を任意の個数直並列に接続することによって、所望の電流、電圧、容量に対応できる組電池70を提供することができる。
なお、組電池ケース60上部の蓋体に設けられた組電池70の正極端子62、負極端子64と、各二次電池10の正極タブ12、負極タブ14とは、組電池70の正極端子用リード線66および負極端子用リード線68を用いて電気的に接続されている。また、二次電池10を4枚並列に接続する際には、スペーサのような適当な接続部材を用いて各二次電池10の電極タブ12、14端子を電気的に接続すればよい。同様に、4枚並列にした各二次電池10をさらに6枚直列に接続する際には、バスバー72のような適当な接続部材を用いて各二次電池10の電極タブ12、14を順次電気的に接続すればよい(図15C)参照)。
組電池においては、本発明の適用によって充電時における電圧平均化の効果があり、従来制御回路を用いていた部分が大幅に簡素化される。複数個の電池を用いている組電池の場合、容量のばらつきが生じると、過充電、過放電を生じる可能性が高く、電池の容量をいかに揃えるかが重大な課題であったが、本発明の適用によってこの課題が解決できる。
次に、上記の組電池70を、少なくとも2以上直列、並列または直並列に接続し、組電池モジュールとすることで、使用目的ごとの電池容量や出力に対する要求に、新たに組電池を作製することなく、比較的安価に対応することが可能になる。組電池を複数直並列接続されてなる組電池モジュールは、一部の電池、組電池が故障しても、その故障部分を交換するだけで修理が可能である。
組電池70を、電気自動車に搭載するには、図16に示したように、電気自動車80の車体中央部の座席下に搭載する。座席下に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広く取ることができるからである。なお、電池を搭載する場所は、座席下に限らず、後部トランクルームの下部でもよいし、車両前方のエンジンルームでも良い。特に本発明は、比較的短時間に充放電を繰り返す電気自動車において特に効果的であり、多数の電池を使用する電気自動車を安価に、高信頼性を保ちつつ製造するために有効である。
本実施例では、図1に示した構造の二次電池、すなわち、複数のダイオード素子を直列に順方向に接続した二次電池を用いている。二次電池の作動電圧にあわせて直列段数を増減させる。直列段数は電池の種類にもよるが、特にリチウム二次電池の場合は、電池セルに対して3〜6段程度の直列段を持つことが好ましい。また、二次電池に流れる電流の大きさに応じてダイオード素子の並列数を増減させる。並列数を増やすことと同様な効果のある方法として、ダイオード素子の断面積を増加させるという方法がある。特に高出力、高入力の電池は、電池に流れる電流が多いため、バイパス用のダイオード素子にも大電流が流れうる。このため、通常よりは大面積のダイオード素子が必要とされることが多い。複数のダイオード素子を電池セルに直列順方向に接続することに加え、逆方向に1個のダイオード素子を接続しておくことも過放電を防止する意味で効果的である。
[実施例1]
ゼネラル セミコンダクター社製の6Aダイオードを5個直列に接続してダイオード群を作成した。このダイオード群に電圧を徐々に印加して流れる電流を測定したら、図6と同様の結果が得られた。次に、このダイオード群を20個用意し、別に20個用意した1600mAhの缶型リチウムイオン電池(通常充電時4.2V、放電時2.5V)にそれぞれ1個ずつ順方向接続した後に、各電池を直列接続することによって20直にしたモジュール電池を作成した。このモジュール電池に特に保護回路は設けなかった。さらにこのモジュール電池を20個用意し、3200mA、カットオフ電圧下限50V、上限80Vとして充電及び放電を100回繰り返した。この後モジュール電池の異常の確認と、72Vからの1C放電容量測定を行なった。
その結果は、20個のモジュール電池のうち漏液を起こしたものは0個であり、また、発煙したものも0個であった。モジュール電池のサイクル前容量(平均値)は752mAhであったが、サイクル後容量(平均値)は665mAhとなった。また、最終サイクルでの充電容量に対する放電容量の比は、96%であった。
[実施例2]
実施例1の各モジュール電池に対し、ゼネラル セミコンダクター社製の6Aダイオードを1個ずつ逆方向に接続した。そのモジュール電池を20個用意し、3200mA、カットオフ電圧下限50V、上限80Vとして充電及び放電を100回繰り返した。この後モジュール電池の異常の確認と、72Vからの1C放電容量測定を行なった。
その結果は、20個のモジュール電池のうち漏液を起こしたものは0個であり、また、発煙したものも0個であった。モジュール電池のサイクル前容量(平均値)は748mAhであったが、サイクル後容量(平均値)は681mAhとなった。また、最終サイクルでの充電容量に対する放電容量の比は、95%であった。
[比較例1]
実施例1のモジュール電池において、ダイオード群を使用せずに組み立てたモジュール電池を20個用意し、3200mA、カットオフ電圧下限50V、上限80Vとして充電及び放電を100回繰り返した。この後モジュール電池の異常の確認と、72Vからの1C放電容量測定を行なった。
その結果は、20個のモジュール電池のうち漏液を起こしたものが6個もあり、また、発煙したものも1個あった。モジュール電池のサイクル前容量(平均値)は758mAhであったが、サイクル後容量(平均値)は420mAhとなった。また、最終サイクルでの充電容量に対する放電容量の比は、98%であった。
実施例1および実施例2と比較すると、ダイオード群を設けていない比較例1の場合には、漏液や発煙の発生が懸念され、また、繰り返し充放電後の容量低下の度合いも大きいことがわかる。したがって、ダイオード群を設けることによって電池寿命が延びることがわかる。また、ダイオードの付加によるエネルギーの空費はごく少量であることがわかる。
[実施例3]
厚み20μmで20cm×30cmのSUS316ステンレスシートを用意し、片面の中央部18cm×26cmに直径10μmのマンガン酸リチウムLiMn2O4とアセチレンブラックとPVDFバインダー、それぞれ90:5:5の組成でN−メチルピロリドンに溶解した塗料を塗布し、乾燥して50μmの正極活物質層を調整した。
次に,裏面の中央部18cm×26cmに直径10μmのハードカーボンとPVDFバインダー、それぞれ90:10の組成でN−メチルピロリドンに溶解した塗料を塗布し、乾燥して50μmの負極活物質層を調整した。
このステンレスシートの正極活物質層側の短辺20cmの両端には端から10mmの位置に20cm×0.1cmの大きさで、銀、pドープシリコン、nドープシリコンを各1μmスパッタすることを5回繰り返して5層のダイオード群を形成した。
ダイオード群に隣接するエリアには0.2cm幅で酸化アルミの絶縁層をスパッタにより形成した。最上層はさらに銀を1μmスパッタし、更にこの上に銀ペースト塗布した。このときペーストが酸化アルミ絶縁層からはみ出さないように塗布を行なった。
ダイオード群が形成されておらず、電極も形成されていないステンレス露出部には、カルボン酸変性ポリプロピレンを貼り付けた。
セパレータとして20umポリプロピレン微多孔膜20.5cm×30.5cmを用意し、これにポリエチレンオキシドマクロモノマーと2,2−アゾビスイソブチロニトリル、1mol/L六フッ化リン酸LiPF6の炭酸エチレン:炭酸プロピレン(1:1vol)溶液を含浸させた後、紫外線照射を行なって、電解液成分90wt%、ポリエチレンオキシド10wt%のゲル電解質含有セパレータを作成した。
このセパレータをステンレスシートの正極活物質上にかぶせ、さらに同様のステンレスシートを20枚重ねて20直列400mAhのバイポーラ二次電池を作成した。
ダイオード形成部は、銀ペースト塗布部が、対向する電極に張り付くように形成した。このとき、上下の最外層のステンレスシートは、片面塗布のものを用意し、それぞれ外側がステンレスとなるように積層し、リード用の銅箔と接合した。
このバイポーラ電池は最後にアルミラミネートフィルム外装で包み、完成させた。このバイポーラ電池を20個用意し、800mA、カットオフ電圧下限50V、上限80Vとして充電及び放電を100回繰り返した。この後モジュール電池の異常の確認と、72Vからの1C放電容量測定を行なった。
その結果は、20個のモジュール電池のうち漏液を起こしたものは0個であり、また、発煙したものも0個であった。モジュール電池のサイクル前容量(平均値)は202mAhであったが、サイクル後容量(平均値)は171mAhとなった。また、最終サイクルでの充電容量に対する放電容量の比は、96%であった。
[比較例2]
実施例3と同様なバイポーラ二次電池においてダイオード群の形成を省いたものを作成した。このバイポーラ二次電池を20個用意し、800mA、カットオフ電圧下限50V、上限80Vとして充電及び放電を100回繰り返した。この後モジュール電池の異常の確認と、72Vからの1C放電容量測定を行なった。
その結果は、20個のモジュール電池のうち漏液を起こしたものが7個もあり、また、発煙したものも2個あった。また、電池が内部で発生したガスによって膨らんでしまう電池膨れが10個もあった。モジュール電池のサイクル前容量(平均値)は202mAhであったが、サイクル後容量(平均値)は89mAhとなった。また、最終サイクルでの充電容量に対する放電容量の比は、98%であった。
実施例3と比較すると、ダイオード群を設けていない比較例2の場合には、漏液や発煙の発生、さらには電池膨れの発生が懸念され、また、繰り返し充放電後の容量低下の度合いも格段に大きいことがわかる。したがって、ダイオード群を設けることによって電池寿命が延びることがわかる。また、ダイオードの付加によるエネルギーの空費はごく少量であることがわかる。
以上のように、電池セルに対してダイオード群を接続すると、二次電池を極めて安全に動作させることができることがわかる。また、ダイオードを付属させても、短期的な充放電を行なう際の容量の減少は小さく、性能低下に及ぼす影響は極めて僅かである。
本発明に係る二次電池は、外部に複雑な制御装置を設けることなく安定した充放電を行わせることができるので、充放電を頻繁に繰り返す電気自動車の駆動用電池の分野で応用可能である。
本実施の形態に係る二次電池の外観図である(実施の形態1)。 図1に示した二次電池のA−A断面図である。 図2に示したバイポーラ電極を用いた二次電池の具体的な構成図である。 電池セルとダイオード群との構造を模式的に示した図である。 図4に示した構造の電気的な等価回路図である。 図5に示したダイオード群の電圧−電流特性線図である。 他のダイオード群の態様を示す図である。 電池セルが並列に接続された形態の二次電池の具体的な構成図である。 電池セルとダイオード群との構造を模式的に示した図である(実施の形態2)。 電池セルとダイオード群との構造を模式的に示した図である(実施の形態3)。 図10に示した構造の電気的な等価回路図である。 ダイオード群の製造過程の概略を示す図である。 ダイオード群の製造過程の概略を示す図である。 ダイオード群の製造過程の概略を示す図である。 ダイオード群の製造過程の概略を示す図である。 ダイオード群の製造過程の概略を示す図である。 ダイオード群の製造過程の概略を示す図である。 組電池の概略構成図である。 車両に組電池を搭載した状態を示す図である。
符号の説明
10 二次電池、
12 正極タブ、
14 負極タブ、
16 ラミネートフィルム、
20 電池要素、
22、22A、22B 集電体、
24 ダイオード形成領域、
25 シール部、
26 負極層、
27 固体電解質、
28 正極層、
30 バイポーラ電極、
31 絶縁層、
32 N型半導体層、
33 P型半導体層、
34 金属層、
35 ダイオード素子、
36 導電性接着剤層、
37 コンタクトホール、
39 積層体、
40 電池セル、
50 ダイオード群、
60 組電池ケース、
62 正極端子、
64 負極端子、
66 正極端子用リード線、
68 負極端子用リード線、
70 組電池、
72 バスバー、
80 電気自動車。

Claims (9)

  1. 正極と負極との間に非水電解質を挟んで成る二次電池であって、
    当該正極を構成する正極端子と当該負極を構成する負極端子との間で順方向電圧が印加される向きにダイオード群を接続したことを特徴とする二次電池。
  2. 当該ダイオード群は、複数のダイオード素子が直列接続されているか、並列接続されているか、または直列接続と並列接続とが混在して接続されているかのいずれかの接続形態を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記ダイオード群は、前記正極端子と前記負極端子との間で逆方向電圧が印加される向きに接続されたダイオード素子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池。
  4. 前記ダイオード群は単一の半導体素子内に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池。
  5. 前記ダイオード群は、前記正極端子または前記負極端子を構成する集電体上に半導体材料を積層することによって形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池。
  6. 前記二次電池はバイポーラ二次電池であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池が複数積層されて成ることを特徴とする二次電池。
  8. 請求項7に記載の二次電池を複数直列に、並列に、または直列と並列とを混在させて接続して組電池が形成されることを特徴とする。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の二次電池または請求項8に記載の組電池は車両に搭載されることを特徴とする。
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