JP2007047650A - 光学ユニットおよび光学機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光軸調節をより精度良く行うことが可能な光学ユニットを提供する。
【解決手段】 光学ユニットは、第1の部材34と、該第1の部材に対して光軸方向において当接する第1の面32bを有する第2の部材32と、該第1および第2の部材のうち少なくとも一方により保持された光学素子L2,L3を有する。また、第1の軸部55aおよび該第1の軸部に対して偏芯した第2の軸部55bを有する偏芯部材55を有する。第1の軸部は、第1および第2の部材に対して回転が可能であり、第2の軸部は、第2の部材に形成された光軸方向に延びる2つの面32c1,32c2間に挟まれている。第2の部材は、第1の面とは反対方向を向き、第1の部材との間で第1の軸部を光軸方向において挟む第2の面32eを有する。
【選択図】 図2
【解決手段】 光学ユニットは、第1の部材34と、該第1の部材に対して光軸方向において当接する第1の面32bを有する第2の部材32と、該第1および第2の部材のうち少なくとも一方により保持された光学素子L2,L3を有する。また、第1の軸部55aおよび該第1の軸部に対して偏芯した第2の軸部55bを有する偏芯部材55を有する。第1の軸部は、第1および第2の部材に対して回転が可能であり、第2の軸部は、第2の部材に形成された光軸方向に延びる2つの面32c1,32c2間に挟まれている。第2の部材は、第1の面とは反対方向を向き、第1の部材との間で第1の軸部を光軸方向において挟む第2の面32eを有する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、光学素子の光軸調節機能を有する光学ユニットおよびこれを備えた光学機器に関するものである。
レンズ装置等の光学機器における光学素子の保持構造として、例えば特許文献1にて提案されているものがある。
この保持構造では、それぞれレンズ等の光学素子を保持する複数の保持部材を光軸方向にて結合させて組み立てる際に、製造誤差に起因する各光学素子の光軸ずれを修正する機能を有する。
具体的には、2つの保持部材を結合させる結合部材による不完全な結合状態において、付勢部材の付勢力によって一方の保持部材を他方の保持部材に対して押圧することにより、これらの光軸方向での相対位置決めを行う。さらに、該不完全結合状態において、両保持部材間に構成された調節機構(偏芯ピンとこれを挟む光軸方向に延びた2面)によって両保持部材の光軸直交方向における相対位置決めを行う。これにより、各保持部材の相対位置調節(すなわち、光軸ずれ修正)を行うことができるとともに、相対位置の調節状態を維持したまま両保持部材を一体的に組み立てることができる。
特開2002−196205号公報(段落0049〜0058、図2等)
しかしながら、上記公報にて提案の光学機器では、偏芯部材を回転させた際に偏芯部材周面と光軸方向に延びた2つの面との間に摩擦力が発生する。そして、この摩擦力によって両保持部材が付勢部材の付勢力に抗して光軸方向に離間する可能性がある。この場合、各保持部材の光軸方向で相対位置や相対的な傾きが変化してしまい、光学性能の低下につながる。
本発明は、光軸調節をより精度良く行うことが可能な光学ユニットおよびこれを備えた光学機器を提供することを目的の1つとする。
本発明の一側面としての光学ユニットは、第1の部材と、該第1の部材に対して光軸方向において当接する第1の面を有する第2の部材と、該第1および第2の部材のうち少なくとも一方により保持された光学素子と、第1の軸部および該第1の軸部に対して偏芯した第2の軸部を有する偏芯部材とを有する。第1の軸部は、第1および第2の部材に対して回転が可能であり、第2の軸部は、第2の部材に形成された光軸方向に延びる2つの面間に挟まれている。そして、第2の部材は、第1の面とは反対方向を向き、第1の部材との間で第1の軸部を光軸方向において挟む第2の面を有することを特徴とする。
本発明によれば、第1の部材と該第1の部材に当接する偏心部材の第1の軸部とに対してそれぞれ、第2の部材の第1および第2の面が互いに反対方向に向かって当接する。このため、第1の部材と第2の部材との光軸方向での相対的な変位が阻止される。したがって、偏芯部材の回転によって第2の部材と偏芯部材の第2の軸部との間に光軸方向に作用する摩擦力が生じても、該摩擦力によって上記相対的変位を防止できる。これにより、偏芯部材を用いた光軸調節をより精度良く行うことができる。このため、該光学ユニットを搭載した光学機器の光学性能を向上させることができる。
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例である光学機器としてのズームレンズ鏡筒を示している。このズームレンズ鏡筒は、図1に示すように、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子101を備えた一眼レフデジタルカメラ(以下、カメラ本体という)100又はフィルムを使用する一眼レフフィルムカメラに対して着脱可能な交換レンズである。
図1は、該ズームレンズ鏡筒のWIDE端における内部構成を示す断面図である。本レンズ鏡筒は、ズームレンズであり、ズームリング7の回転操作に連動してカム環30を案内筒29に対して光軸方向定位置で回転させることにより、焦点距離が変化する。
L1は1群レンズユニットであり、1群保持枠19に保持されている。1群保持枠19は、その外周に配置された移動筒1に不図示のビスにより一体的に固定されている。
移動筒1は、直進筒24に不図示のビスで固定されている。案内筒29には、光軸方向に延びるように直進溝(図示せず)が形成されており、カム環30には第1のカム溝(図示せず)が形成されている。これら直進溝と第1のカム溝には、直進筒24に一体的に固定された直進カムフォロワ(図示せず)が係合している。これにより、カム環30の回転に伴い、WIDE端とTELE端との間で、移動筒1およびこれに保持された1群レンズユニットL1が光軸方向に移動する。なお、1群鏡筒19は移動筒1に対してビスで固定される前に、位置調整ができる構成となっている。
L2は2群レンズユニットであり、2群鏡筒27に保持されている。2群鏡筒27の外周部には、不図示のカムフォロワ部とキー連動部27aとが形成されており、それぞれフォーカスカム環28の内周に形成されたカム28aとフォーカスユニット40内のフォーカスキー50とに係合している。これにより、2群鏡筒27は、フォーカスユニット40の出力によりフォーカスキー50が回転した際に、これに連動したカム28aとカムフォロワ部とのカム作用によって、光軸回りで回転しながら光軸方向に移動する。
本実施例のレンズ鏡筒は、いわゆるインナーフォーカスレンズであり、焦点距離に応じて焦点調節のための2群レンズユニットL2の移動量を異ならせる必要がある。つまり、焦点距離に応じてフォーカスカム28aの使用位置を変える必要がある。
フォーカスカム環28に一体的に設けられたカムフォロア部(図示せず)は、カム環30に光軸方向に延びるように形成された連動溝(図示せず)と案内筒29に形成された補正カム(図示せず)とに係合している。これにより、フォーカスカム環28は、カム環30とともに光軸回りで回転しながら光軸方向に移動する。このような構成により、フォーカスカム28aの使用位置を焦点距離の変化に応じて変化させてもピントずれを生じさせない位置に2群レンズユニットL2を移動させることができる。
L3は3群レンズユニットであり、3群鏡筒32に保持されている。3群鏡筒32の被写体側(以下、前側ともいう)には、副絞りユニット31が固定されている。L4は4群レンズユニットであり、4群鏡筒34に保持されている。
4群鏡筒34の前側には、本レンズ鏡筒の開口径を決める絞りユニット33が固定されている。また、4群鏡筒34の像面側(以下、後側ともいう)には、周方向等間隔に設けられた3本の接続部34aが延びており、その後端には7群鏡筒36が不図示のビスにより固定されている。
また、4群鏡筒34の前側端面には、絞りユニット33を挟んで3群鏡筒32が固定されている。さらに、4群鏡筒34の外周面には、周方向等間隔の3箇所に不図示のカムフォロワが固定されている。このカムフォロワは、カム環30に形成された第2のカム溝(図示せず)と、案内筒29に形成された直進溝(図示せず)とに係合している。これにより、3群,4群および7群レンズユニットL3,L4,L7はカム環30の回転に伴って一体的に光軸方向に移動する。また、案内筒29に設けられたカムによって副絞りユニット31内の回転部材が回転し、副絞りの開口径が焦点距離によって変化してFナンバーの変動を抑えている。
L5はシフトレンズユニット(5群レンズユニット)であり、防振ユニット35を構成している鏡筒に保持されている。防振ユニット35は、コイルとマグネットにより構成されるアクチュエータによってシフトレンズユニットL5を光軸に略直交する方向(ピッチ方向およびヨー方向)に駆動する。また、防振ユニット35のベース部材の後側には、6群鏡筒35aが3本のビス35bによって固定されている。防振ユニット35の外周における周方向3箇所には、不図示のカムフォロワが固定されている。これらのカムフォロアは、カム環30に形成された第3のカム溝(図示せず)と、案内筒29に形成された直進溝(図示せず)とに係合している。これにより、カム環30の回転に伴い、5群および6群レンズユニットL5,L6が光軸方向に一体的に移動する。
7群レンズユニットL7は、7群鏡筒36によって保持されており、7群鏡筒36は、前述したように3群鏡筒34の接続部34aの後端に固定されている。
以上のように構成されたレンズ鏡筒では、撮影者がズームリング7を回転させると、不図示の連動キーによってカム環30が一緒に回転する。カム環30は、案内筒29とバヨネット結合しているため、案内筒に対しては定位置で回転する。
案内筒29は、本レンズ鏡筒における固定部を構成し、固定継筒5、外装環8およびカメラ本体100に装着するためのマウント9と一体的に構成されている。
17はマウント9の内側に配置された裏蓋であり、レンズ鏡筒内の内面反射を防止するための部材である。
10はシーリングゴムであり、マウント9がカメラ本体100に装着される際に、該カメラ本体100と当接して、マウント9付近の防水防滴性を確保する。
また、16はカメラ本体100側との通信を行う接点ブロックであり、レンズ鏡筒の制御を行うCPU(図示せず)が実装されているメイン実装基板37にフレキシブルプリント配線基板(FPC)38を介して接続されている。
いわゆる振動型モータを駆動源とするフォーカスユニット40は、案内筒29に固定されている。フォーカスユニット40のベース部材の先端には、固定筒23が固定されている。
固定筒23とフォーカスユニット40の間のスペースには、レンズ鏡筒の垂直(ピッチ)方向および水平(ヨー)方向の振動を検出するための2つの振動ジャイロ43がその周囲を固定筒23とフォーカスユニット40によって囲まれるように保持されている。このような配置により、振動ジャイロ43に対して騒音等の外乱の影響が及ぶことを防止している。なお、振動ジャイロ43は不図示のFPCによってメイン実装基板37と接続されている。メイン実装基板37は、該振動ジャイロ43からの信号に基づいて防振ユニット35を制御する。
固定筒23と固定継筒5の前側端面との間にはフォーカスリング3が配置されている。フォーカスリング3の後端部は、フォーカスユニット40内の連結部に係合しており、フォーカスリング3を回転させることで、前述したフォーカスキー50を回転させる。これにより、2群レンズユニットL2を光軸方向に移動させて、マニュアルフォーカスが行える。
フォーカスリング3の内周部にはその全周にわたって形成された溝3aがあり、この溝3aには、固定筒23の周方向等間隔の3箇所にビス26によって固定されたコロ25が係合している。これにより、フォーカスリング3は、固定筒23に対する光軸方向への移動が阻止された状態で回転操作が可能となっている。
4,6は操作ゴムであり、それぞれフォーカスリング3およびズームリング7の外周面上に形成された溝内に嵌め込まれ、各リングの操作を行い易く(滑らないように)している。
また、39は距離目盛が印刷されているシートであり、前述したフォーカスキー50が固定された回転環上に設けられている。該シート39上の距離目盛は、固定継筒5上に設けられた窓11を通して撮影者が確認することができる。
本レンズ鏡筒では、上記操作部には防水防滴構造としてシーリング部材41,42を設けたり、防水防滴油を塗布したりしている。これにより、レンズ鏡筒全体として防水防滴性能を発揮できる。また、本レンズ鏡筒はズーミングによって全長が変化する。
次に、前述した3群鏡筒32と4群鏡筒34とを一体的に連結するレンズ保持構造(光学ユニット)および光軸ずれ修正方法について、図2〜図4を用いて詳細に説明する。図2は、該レンズ保持構造を示す断面図、図3は該レンズ保持構造を分解して示している。また、図4には、該レンズ保持構造を後述する偏芯ピンの軸方向から見た様子を示している。
第1の部材としての4群鏡筒34には、4群レンズユニットL4を保持する円筒部の前側に、3群鏡筒32との当接面34nおよびビス下穴34p(いずれも図3に点線で示す)が形成されている。また、該円筒部前端における周方向等間隔の3箇所には、3つの接続部34mが前方に延出するように形成されている。各接続部34mには、円筒部の周方向にて対向するよう光軸方向に延びる2つの面34b1,34b2と、光軸方向前方および後方をそれぞれ向いた面(光軸方向後方および前方の面)34c1,34c2とを内面として有する穴34dが形成されている。
第2の部材としての3群鏡筒32には、3群レンズユニットL3を保持する円板部を有し、該円板部には、ビス穴32aおよび4群鏡筒34の当接面34nに当接するよう後方を向いた当接面(第1の面)32bが形成されている。この当接面32bと4群鏡筒34の当接面34nは、3群鏡筒32と4群鏡筒34の光軸方向での位置関係を決める基準面である。
また、円板部の外周には、円板部の周方向にて対向するよう光軸方向に延びる2つの面32c1,32c2を有する溝32dが周方向等間隔で3箇所に形成されている。
さらに、円板部の外周における上記溝部32dと同一位相の3箇所には、前方を向いた面(第2の面)32eと後方を向いた面32hとを互いに反対位置に有する突起32fが形成されている。
55は径が大きな第1の軸部55aと、該第1の軸部55aよりも小径で、かつ該第1の軸部55aに対して偏芯した第2の軸部55bとを有する偏芯ピンである。第1の軸部55aの中心には、六角レンチを用いてこの偏心ピンを回転させるための六角穴55cが形成されている。本実施例では、3つの偏心ピン55が使用される。
4群鏡筒34の接続部34mに形成された穴34d内には、当接面32bが第4群鏡筒34の当接面34nに当接した3群鏡筒32の突起32fが挿入される。このとき、3群鏡筒32の溝32dは穴34dに対して概ね位相が合うように配置される。
そして、各偏心ピン55が、4群鏡筒34の外周側から穴34dおよび溝32dに挿入される。各偏心ピン55の第2の軸部55bは、溝32d内において光軸方向に延びる2つの面32c1,32c2の間に圧入される。すなわち、2つの面32c1,32c2によって第2の軸部55bが挟まれた状態となる。第2の軸部55bは、溝32d内において回転が可能であるとともに、光軸方向に移動可能である。
一方、各偏心ピン55の第1の軸部55aは、穴34d内のうち後方を向いた面34c2と、これに対向する突起32fの面32eとの間に圧入される。すなわち、第1の軸部55aが、光軸方向にて互いに向かい合う4群鏡筒34の面34c2と突起32fの面32eとによって挟まれた状態となる。また、第1の軸部55aは、穴34d内のうち光軸方向に延びる2つの面34b1,34b2の間にも圧入される。これにより、偏心ピン55は、第1の軸部55aの中心軸O回りで定位置回転が可能となる。
なお、突起32fにおける後方を向いた面32hとこれに対向する穴34dの面34c1との間には、当接面32b,34n間の当接を妨げないように若干のすき間が形成されていてもよい。また、突起32fの周方向の幅は、穴34dの周方向の幅に対して、光軸ずれ修正量分、突起32f(3群鏡筒32)が移動できるように小さく設定されている。
偏心ピン55が第1の軸部55aの中心軸O回りで定位置回転すると、第2の軸部55bは第1の軸部55aの中心軸Oに対して前後および3群鏡筒32の周方向に偏芯しながら回転する。第2の軸部55bは、溝32d内において光軸方向に延びる2つの面32c1,32c2の間に圧入されているので、3群鏡筒32と4群鏡筒34は光軸直交面内方向において相対的に変位する。
光軸ずれ修正は、先に説明したズームリング7、フォーカスユニット40、固定継筒5、外装環8、マウント9、裏蓋17、メイン回路基板37、固定筒23、フォーカスリング3およびこれらに固定された部品を組み込む前に行われる。具体的には、案内筒29を調整治具(不図示)に固定し、3群レンズユニットL3を保持した3群鏡筒32を、4群レンズユニットL4を保持した4群鏡筒34に対して光軸直交面内方向での位置を調整した上で取り付ける。これにより、レンズユニットL1〜L7およびこれらを保持する部品の製造誤差によって生ずる光学性能の劣化を修正し、所望の光学性能を得ることができる。
3群鏡筒32と4群鏡筒34からなるレンズ保持構造は、以下のようにして組み立てられる。まず、4群鏡筒34の当接面34nに3群鏡筒32の当接面34bを突き当てる。このとき、3群鏡筒32の突起32fが4群鏡筒34の接続部34mに形成された穴34d内に挿入される。
次に、軸回りにばね部材51を取り付けたビス52を途中まで締め付けた(あるいは緩めた)状態とする。この状態では、3群鏡筒32を4群鏡筒34に対して完全に固定していないが、ばね部材51による付勢力によって3群鏡筒32を4群鏡筒34に対して押圧した状態となっている。この状態では、4群鏡筒34と3群鏡筒32は光軸方向には相対的に移動することはできないが、光軸直交面内方向には相対移動可能に保持された状態)とする。
次に、偏芯ピン55を4群鏡筒34の穴34dおよび3群鏡筒32の溝32dに対して外周側から圧入する。このとき、前述したように、偏芯ピン55の第2の軸部55bが溝32d内の光軸方向に延びる面32c1,32c2間に圧入される。また、第1の軸部55aは、穴34d内の光軸方向に延びる2つの面34b1,34b2の間、および穴34d内の後方を向いた面34c2と3群鏡筒32の突起32fの前方を向いた面32eとの間に圧入される。
この状態で、偏芯ピン55を回転させると、前述したように偏芯ピン55は第1の軸部55aの中心軸O回りで定位置回転する一方、第2の軸部55bは第1の軸部55aの中心軸Oを中心として偏芯回転する。このため、溝32d内の2面32c1,32c2間に挟まれた第2の軸部55bは溝32d内を光軸方向に移動しながら3群鏡筒32を4群鏡筒34に対して光軸直交面内方向に移動させる。
そして、3箇所に設けられた偏芯ピン55の回転位置の組み合わせによって、3群鏡筒32を光軸直交面内で所望の方向に所望の量だけ移動させることができ、4群レンズユニットL4に対する3群レンズユニットL3の光軸ずれを修正することができる。
ここで、3群鏡筒32に形成されたビス穴32aは、想定される光軸ずれ修正量分、3群鏡筒32が移動できるように、ビス52の軸外径に対して大きく設定されている。
以上のようにして組み立てられたレンズ保持構造では、偏芯ピン55とこれを挟持する複数の面間での摩擦保持力によって、偏芯ピン55の回転位置が保持され、3群鏡筒32と4群鏡筒34とが一体的に保持される。
ここで、偏芯ピン55を回転させたときに、例えば図4に示すように、3群鏡筒32の溝32d内の面32c1,32c2と第2の軸部55bの外周面との間にそれぞれ光軸方向に反対方向の摩擦力Fが発生し、この摩擦力Fは3群鏡筒32をねじれ変形させ、ばね部材51の付勢力に抗して3群鏡筒32を4群鏡筒34から離す力として作用する。
しかし、本実施例では、第1の軸部55aを光軸方向において3群鏡筒32の突起32f(面32e)と4群鏡筒34の穴34d内の面34c2との間で挟んでいる。このため、摩擦力Fによって3群鏡筒32(当接面32b)が4群鏡筒34(当接面34n)から離れることを阻止できる。また、このような離間阻止をしながら3群鏡筒32の4群鏡筒34に対する光軸直交面内方向(矢印B方向)での移動は許容している。このため、該レンズ保持構造の光軸ずれ修正をより精度良く行うことができる。その結果、該レンズ保持構造をズームレンズ鏡筒に組み込むことにより、高い光学性能を有したレンズ鏡筒を提供することが可能となる。
さらに、本実施例では、3箇所に設けられた偏芯ピン55の間のスペースにおいても、3群鏡筒32と4群鏡筒34の光軸方向位置関係を決定している。具体的には、ばね部材51の付勢力によって3群鏡筒32を4群鏡筒34に押圧している。このため、3群鏡筒32の変形等による4群鏡筒34との光軸方向間隔の変化をより確実に阻止でき、精度良く光軸ずれ修正することができる。
なお、本発明の具体的構成は、上記実施例で説明したものに限定されない。例えば、上記実施例では、レンズ保持構造を構成する第1および第2の部材としての4群鏡筒34と3群鏡筒32とが双方ともレンズユニットを保持している場合について説明したが、本発明では、いずれか一方が光学素子を保持していればよい。
また、上記実施例では、最終的な4群鏡筒34と3群鏡筒32との固定を偏芯ピン55とこれを挟持する面との摩擦保持力に依存しているが、他の構成も採用できる。例えば、偏芯ピン55を4群鏡筒34の穴34dあるいは3群鏡筒32の突起32fと接着して偏芯ピン55の回転位置を固定してもよい。また、3群鏡筒32(図3に示す切欠き32g)と4群鏡筒34(突起34e)とを接着してもよい。
また、ばね部材51としては、皿ばね、波形座金、板ばね、コイルばねといったばね性を有するいずれの部品でも用いることが可能である。
さらに、上記実施例では、一眼レフカメラ用の交換レンズ鏡筒について説明したが、本発明は、レンズ一体型のカメラ、ビデオカメラ等の光学機器のレンズ鏡筒部にも適用することができる。
なお、本実施例は、以下の光学ユニットも開示する。光学ユニットは、第1の部材と、該第1の部材に対して光軸方向において当接する第1の面を有する第2の部材を有する。また、第1および第2の部材のうち少なくとも一方により保持された光学素子と、第1の軸部および該第1の軸部に対して偏芯した第2の軸部を有する偏芯部材とを有する。第1の軸部は、第1の部材に対して回転が可能であり、第2の軸部は、第2の部材に形成された光軸方向に延びる2つの面間に挟まれている。第2の部材は、第1の面とは反対方向を向き、第1の部材との間で第1の軸部を光軸方向において挟む第2の面を有する。さらに、第1の部材と第2の部材の光軸方向端面を当接させた状態でこれらを結合させる結合部材(ビス52)と、結合部材による不完全な結合状態にて第1および第2の部材を光軸方向に押圧する付勢部材(ばね部材51)とを有する。
L1〜L7 レンズユニット
3 フォーカスリング
7 ズームリング
32 3群鏡筒
32b 当接面
32f 突起
32e 突起の面
34 4群鏡筒
35 防振ユニット
55 偏芯ピン
55a 第1の軸部
55b 第2の軸部
3 フォーカスリング
7 ズームリング
32 3群鏡筒
32b 当接面
32f 突起
32e 突起の面
34 4群鏡筒
35 防振ユニット
55 偏芯ピン
55a 第1の軸部
55b 第2の軸部
Claims (3)
- 第1の部材と、
該第1の部材に対して光軸方向において当接する第1の面を有する第2の部材と、
前記第1および第2の部材のうち少なくとも一方により保持された光学素子と、
第1の軸部および該第1の軸部に対して偏芯した第2の軸部を有する偏芯部材とを有し、
前記第1の軸部は、前記第1の部材に対して回転が可能であり、
前記第2の軸部は、前記第2の部材に形成された光軸方向に延びる2つの面間に挟まれ、
前記第2の部材は、前記第1の面とは反対方向を向き、前記第1の部材との間で前記第1の軸部を光軸方向において挟む第2の面を有することを特徴とする光学ユニット。 - 前記第1の部材は、前記第1の軸部が挿入され、光軸方向一方の内面に該第1の軸部の外周面が当接する穴部を有し、
前記第2の部材は、前記光軸方向一方を向いた前記第2の面が形成され、前記穴部内に挿入される突起部を有することを特徴とする請求項1に記載の光学ユニット。 - 請求項1又は2に記載の光学ユニットを備えたことを特徴とする光学機器。
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JP (1) | JP2007047650A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016006552A (ja) * | 2015-10-13 | 2016-01-14 | キヤノン株式会社 | 光学装置 |
-
2005
- 2005-08-12 JP JP2005234228A patent/JP2007047650A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016006552A (ja) * | 2015-10-13 | 2016-01-14 | キヤノン株式会社 | 光学装置 |
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