JP2007046771A - 自動平衡装置、回転装置及びディスク駆動装置 - Google Patents

自動平衡装置、回転装置及びディスク駆動装置 Download PDF

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Mutsuhiro Hanai
陸浩 花井
Takashi Mochida
貴志 持田
Yuji Shishido
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Abstract

【課題】回転のバランスを向上させることができ、特に姿勢によらず高いバランス能力を発揮することができる自動平衡装置、当該装置を搭載した回転装置及びディスク駆動装置を提供すること。
【解決手段】自動平衡装置10は、ハウジング5内部にマグネットでなるリング状のバランサ11を備えている。バランサ11は、従来の液体バランサに比べて比重が大きいものを用いているので、ディスクDの偏心量がごくわずかであっても、回転のバランスをとることができる。ハウジング5の回転上昇中には、磁性流体9がバランサ11から解放され、磁性流体9はハウジング5の外周側に移動し、移動した磁性流体9は、ケース2の内部4の側壁面2aに接触して均一に広がる。そしてアンバランスと逆方向に移動したバランサ11に、床面2fやボス部2b等に対する摩擦力等が働くことで、バランサ11は、ハウジング5に対してほぼ静止状態となり、平衡状態となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転のバランスを保つための自動平衡装置、当該装置を搭載した回転装置及びディスク駆動装置に関する。
近年、例えばデータを記録・再生する光ディスク装置や磁気ディスク装置等のディスク装置では、ディスクがターンテーブル上で回転するときに、回転がアンバランスとなり記録・再生の安定性が低下する場合がある。
ディスクの回転のバランスを向上させるための技術として、磁性流体をバランサとし、この磁性流体を収容可能な空間部を有する円板状部材が、モータ軸と一体に回転可能に設けられた技術がある(例えば、特許文献1参照。)。円板状部材はボス部を有しており、ボス部の側周面にはリングマグネットが設けられている。これにより、回転軸の回転数が小さいときに、磁性流体をリングマグネットに吸着しておきバランスを崩さないようにしている
ディスクの回転のバランスを向上させるための別の技術として、平板状でリング状の金属でなるバランサが用いられる技術もある(例えば、特許文献2参照。)。この技術では、バランサがアンバランスの方向とほぼ逆方向に移動して、バランサに挿通された駆動軸にバランサがひっかかることでバランスがとれるようになっている。
特開平4−312244号公報(段落[0006]、図1) 特開平10−243604号公報(段落[0104]、図14)
一般に、ディスクの回転時の振動の振幅は小さいので、つまり、ディスクの偏心量は小さいので、特許文献1の装置では、バランサによりバランスをとるための大きな力を得ることは難しい。したがって、このような小さい振動の振幅でディスクの平衡状態を確保することは難しい。例えば、回転半径r(=15mm)で、質量m(=1g)の水が偏芯量e(=0.1mm)で回転するときには、バランスを向上させる能力の近似値C=meとなり、例えばme=0.1(g・mm)となる。例えば直径12cmのDVD(Digital Versatile Disk)の回転のアンバランスの規格量は5(g・mm)程度あるので、上記のアンバランス量を克服することは難しい。
そこで、バランス能力を改善するために、高比重の液体を用い、あるいはバランサを収容する円板状部材の半径を大きくするといった考えもある。しかしながら、これらを採用すると、コスト高になったり、自動平衡装置が大型化してしまう。
また、ディスクの回転中心が偏る向きと略反対向きに液体が遠心力により移動すると、液体が中空環状部の外周に沿うように流れ、液体の偏りがなくなってしまい回転のバランスを向上させることが難しいという問題がある。また、特許文献1の技術では、例えばディスク装置を垂直姿勢にしたときに、つまりディスクの記録面を地面に対して垂直にしたときに、円板状部材の下部に溜まった磁性流体をリングマグネットに復帰させることが難しい。このため、装置の姿勢によっては、ディスクの回転のバランスを確保することが難しいという問題がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、回転のバランスを向上させることができ、特に姿勢によらず高いバランス能力を発揮することができる自動平衡装置、当該装置を搭載した回転装置及びディスク駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る自動平衡装置は、マグネットでなるバランサと、回転可能に設けられ、前記バランサを内部に収容するハウジングと、前記バランサの磁力により吸引されて該バランサの周囲の少なくとも一部を覆うことで該バランサを前記ハウジングの内部で浮遊させながらセンタリングさせるとともに、前記ハウジングの回転の遠心力により前記マグネットから解放されて前記ハウジングの内部の外周側に移動可能な磁性流体とを具備する。
本発明では、バランサがマグネットでなるので、磁性流体はバランサに引き付けられる。ハウジングが回転して、磁性流体が外周側へ移動するときは、バランサから磁性流体が解放されるので、ハウジング内部で浮遊していたバランサがバランスをとるようになる。動作終了時、あるいは非動作時等には、磁性流体がバランサの磁力により吸引されて該バランサの周囲の少なくとも一部を覆うことで、非動作時等にバランサを浮遊させる。
このように、例えば従来のような液体バランサに比べ比重の大きいバランサが用いられるので、回転のバランスを向上させることができる。その上、次回に自動平衡装置が動作するときには、バランサと磁性流体とが引き合って必ずバランサが浮遊しながらセンタリングされるので、姿勢によらず高いバランス能力を発揮することができる。
また、バランサの比重が大きければ、ハウジングの径が小さくなり、自動平衡装置の小型化を実現することができる。また、ハウジングの径が小さくなると、ハウジング内部の中心側と外周側の距離が小さくなり、自動平衡装置の動作の終了時に磁性流体を中心側に復帰させやすくなる。
本発明において、前記ハウジングは、所定の外径を有するボス部を回転のほぼ中心に有し、前記バランサは、前記ボス部に挿通されて設けられた、前記ボス部の外径より大きい内径を有するリング状でなり、前記磁性流体は、前記ボス部と前記バランサとの間に保持されることで前記バランサをセンタリングさせる。すなわち、平衡状態のとき、ボス部がバランサの移動を制限する部材となる。センタリングとは、自動平衡装置がどのような姿勢にあっても、バランサがハウジングのどの部分にも接触しないで浮遊している状態をいう。したがって、センタリングとは、必ずしもバランサが完全にハウジングの中心位置に位置していない状態であってもよい。
本発明において、前記バランサは、前記磁性流体の撥液加工が施された撥液面を有する。これにより、バランサから磁性流体が解放されやすくなり、非動作時からバランサが迅速にバランス動作に移行することができる。
本発明において、前記ハウジングは、前記磁性流体が前記ハウジング内部の外周側に移動したときに、前記バランサが接触する接触面と、前記接触面以外に設けられ、前記磁性流体の撥液加工が施された撥液面とを有する。接触面以外のハウジング内部の面が、磁性流体の撥液加工が施されていることにより、動作終了時に、磁性流体が迅速に中心側へ復帰することができる。一方、仮に接触面に撥液加工が施されると、バランサとハウジングとの摩擦抵抗が大きくなりすぎ、バランサの動作に悪影響を与えるおそれがある。
本発明において、当該自動平衡装置は、前記ハウジング内部の前記外周側に設けられ、該ハウジングが回転するときに前記磁性流体の周方向の移動を規制する規制部材をさらに具備する。これにより、磁性流体が均一に外周側に移動せず、規制部材で磁性流体の周方向の流れが規制されることで磁性流体が外周側の一部に溜まる。例えば、バランサの重さだけではバランスが取れない場合、そのように外周側の一部に溜められた磁性流体がバランサを補助する役割を果たすことができる。
本発明において、前記バランサは、前記回転の軸方向の厚さが前記ハウジングの内周側から外周側に向かうにしたがい徐々に厚くなるように設けられた内周部を有する。これにより、バランサの内周部に付着していた磁性流体が、自動平衡装置の動作開始時にハウジングの外周側へ向けて飛散しやすくなる。これにより、自動平衡装置は、確実にバランス動作を行うことができる。
「徐々に」とは、連続的、段階的、またはこれらの組み合わせを含む意味である。
本発明において、前記バランサは、前記回転の軸方向の厚さが、前記ハウジングの外周側から内周側に向かうにしたがい徐々に厚くなるように設けられた外周部を有する。これにより、バランサの外周部に付着していた磁性流体が、自動平衡装置の動作開始時にハウジングの外周側へ向けて飛散しやすくなる。これにより、自動平衡装置は、さらに確実にバランス動作を行うことができる。
本発明において、自動平衡装置は、前記バランサと一体的に、かつ、該バランサの内周側に設けられ、前記回転の軸方向の厚さが前記ハウジングの内周側から外周側に向かうにしたがい徐々に厚くなるように設けられた部分を有するリング体をさらに具備する。このような構成によれば、上述のように、磁性流体がハウジングの外周側へ向けて飛散しやすくなるとともに、バランサ及びリング体の製造が容易になる。すなわち、バランサとリング体とが別体となっているので、製造時には別々に製造することができ、製造が容易になる。
本発明において、前記ハウジングは、前記回転の軸方向に垂直な第1の内面と、該ハウジングの内周側から外周側に延びるように前記第1の内面に設けられた第1の溝とを有する。これにより、バランサや磁性流体が動いてもハウジング内部に圧力差を発生させることはなく、圧力差が発生することによるバランサや磁性流体の動きが規制されるといった問題を解決することができる。
本発明において、前記第1の溝の一端はボス部に接続され、他端は、前記バランサが動く範囲より前記外周側に位置する。これにより、バランサがハウジング内でどのように動いても、内周側と外周側とで確実に圧力を短絡することができる。
本発明において、前記ハウジングは、前記第1の内面に対面する第2の内面と、前記内周側から前記外周側へ、前記第1の溝とは異なる方向に延びるように前記第2の内面に設けられた第2の溝とを有する。これにより、バランサの動きによって、万が一、第1の溝が塞がっても、第2の溝はそのバランサの動きによっては塞がらないので、内周側と外周側とでより確実に圧力を短絡することができる。
本発明において、前記バランサは、複数対の磁極を有する。磁極数が多いほど、バランサの周りに均一に磁性流体が吸着するので、磁性流体が偏在することを防止し、確実なバランス動作が行われる。本発明において、着磁方向は、回転の径方向、周方向、またはこれら両方のうち、いずれでもよい。
本発明において、前記バランサは、第1の磁極数でなる内周部と、前記回転の周方向に着磁され、前記1の磁極数より多い第2の磁極数でなる外周部とを有する。バランサの回転時には外周側ほど遠心力が大きくなり、バランサに付着していた磁性流体もハウジングの外周側へ飛散しやすいが、内周側は外周側に比べて遠心力が小さいので磁性流体が飛散しにくいという性質がある。一方、磁極数が多いほど、磁性流体中を通るバランサの磁束が増えるので、結果的に、磁性流体に対するバランサの磁力が増すという性質がある。本発明では、内周部の磁極数が外周部の磁極数より少ないので、内周部で磁性流体がバランサに引き付けられる力が外周部に比べて弱まり、内周部に付着していた磁性流体が、バランサの回転開始時に、外周側へ飛散しやすくなる。これにより、確実なバランス動作が行われる。
本発明に係る回転装置は、マグネットでなるバランサと、前記バランサを内部に収容するハウジングと、前記ハウジングを回転駆動する駆動機構と、前記バランサの磁力により吸引されて該バランサの周囲の少なくとも一部を覆うことで該バランサを前記ハウジングの内部で浮遊させ、かつ、前記駆動機構により前記ハウジングが回転するときの遠心力により前記マグネットから解放されて前記ハウジングの内部の外周側に移動可能な磁性流体とを具備する。
本発明に係るディスク駆動装置は、信号を記録可能なディスクを保持する保持部と、マグネットでなるバランサと、前記バランサを内部に収容するハウジングと、前記保持部と前記ハウジングとを一体的に回転駆動する駆動機構と、前記バランサの磁力により吸引されて該バランサの周囲の少なくとも一部を覆うことで該バランサを前記ハウジングの内部で浮遊させ、かつ、前記駆動機構により前記ハウジングが回転するときの遠心力により前記マグネットから解放されて前記ハウジングの内部の外周側に移動可能な磁性流体とを具備する。
ディスクとは、例えばCD(Compact Disc)、DVD、ブルーレイディスク、その他ホログラム等の光学的な方法で信号の記録または再生が可能な光ディスク、MO(Magneto Optical disk)やMD(Mini-Disk)等の光磁気ディスク、ハードディスクのような磁気ディスク等が挙げられる。ディスク駆動装置とは、ディスクにデータを記録すること及び記録されたデータを再生することのうち少なくとも一方が可能な装置である。
以上のように、本発明によれば、回転のバランスを向上させることができ、特に姿勢によらず高いバランス能力を発揮することができる。また、確実なバランス動作を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る自動平衡装置を示す分解斜視図である。図2は、図1に示す自動平衡装置の断面図であり、図3は、図2におけるA−A線断面図である。
自動平衡装置10は、バランサ11を内部に収容するケース2を備えている。ケース2は上部に開口を有し、開口にカバー1が装着されてハウジング5が構成される。ハウジング5の内部4のほぼ中心には、上方に突出したボス部2bが形成されている。ボス部2bの上面にはフランジ2cが設けられ、フランジ2cに、カバー1のほぼ中心に形成された穴1aが嵌合している。カバー1とケース2とは、例えば、溶着、圧着、レーザ接合等により接合される。カバー1やケース2の構成材料としては、後述するバランサ11の磁気の影響を受けない材料で構成される。その材料としては、例えばポリカーボネイト等のプラスチック、アルミ合金、ブロンズ合金、セラミック等の材料がある。
図2及び図3に示すように、ボス部2bに形成された貫通孔2eに、回転軸部材16が挿入されて固定されている。バランサ11はリング状のマグネットでなる。バランサ11の内径は、ボス部2bの外径より大きく形成されおり、バランサ11はボス部2bを囲むように配置されている。バランサ11の比重は、例えば5〜8程度のものが好ましいが、この範囲に限られない。バランサ11として、例えばフェライト磁石、あるいはネオジウム磁石等が用いられるが、これらに限られるものではない。図4に示すように、バランサ11は、例えば上記回転軸部材16の軸方向(図1及び図2中、Z方向)に着磁されている。ハウジング5の内部4のZ方向の高さZ1は、バランサ11のZ方向の厚さZ2より大きく形成されている。
バランサ11の周囲には、磁性流体9がバランサ11の磁力により吸引されてまとわり付いている。磁性流体9の代わりに、磁気抵抗流体(MR流体(Magneto-Rheological Fluid))等が用いられてもよい。磁性流体9の溶媒としては、水、油、ポリタングステン酸ナトリウム等が用いられるが、これらに限られない。磁性流体9がバランサ11にまとわり付くことで、図2及び図3に示すような非動作時には、バランサ11がハウジング5の内部4で浮遊し、図2に示すようにX−Y平面内でセンタリングされる。
具体的には、バランサ11の上面とカバー1の裏面1bとの間、バランサ11の下面とハウジング内部4の床面2dとの間、及びバランサ11の内周部11aとボス部2bとの間に、磁性流体9が充填される。図3では、下方向に重力が働いている場合を示しており、必ずしもバランサ11の上面とカバー1の裏面1bとの間のスペースすべてに磁性流体9が充填されていなくてよい。当該スペースに充填されるか否かは、磁性流体9の量や粘性等による。磁性流体9は、バランサ11が図3に示すように浮遊可能になる程度の量があることが必要である。磁性流体9の粘性は比較的低いことが好ましい。これは、後述するように、動作終了時に外周側から中心側へ磁性流体9が戻りやすいようにするためである。
図5は、自動平衡装置10が搭載されるディスク駆動装置を示す断面図である。
ディスク駆動装置100は、モータ61を有しておりモータ61の回転軸部材16の上端部には、ディスクDが装着されるターンテーブル65が設けられている。モータ61は、例えば駆動電流が流れるコイル61dが備えられたステータ61bと、マグネット61eが備えられ軸受け61aを介して回転可能に設けられたロータ61cと、回転軸部材16とを有している。上述したように、回転軸部材16には上記自動平衡装置10が装着され、回転軸16と一体に自動平衡装置10が回転可能に構成されている。モータ61はサブシャーシ63により支持されサブシャーシ63はゴム等の高分子材料及び金属製の部材等により構成された弾性体62を介してメインシャーシ64に支持され振動系が構成されている。つまり、ここでいう振動系とは、メインシャーシ64を基準とした、メインシャーシ64より上方にある部材すべての振動である。例えば、弾性体62の変形による振動系の共振周波数は、ディスクDの回転周波数より小さく設定されている。
次に、自動平衡装置10の動作について説明する。図6は、その動作を順に示す図である。
ターンテーブル65にディスクDがセットされ、モータ61が回転し始めると、上記振動系が振動し始める。図6(A)に示すように、例えばディスクDにアンバランス15が存在し、ディスクDが偏心しているとする。なお、アンバランス15の要因は、ディスクDだけに限られず、ディスク駆動装置100中の他の部位にも存在する可能性がある。モータ61の回転初期(低速回転時)には、バランサ11と磁性流体とが一体となって回転し始める。これは、バランサ11の磁性流体9を吸引する吸引力が、ハウジング5の回転による遠心力より大きいこと、また、磁性流体9とハウジング5との間に摩擦力が働くこと等によるものである。
図6(B)に示すように、モータ61の回転数が上昇し、その回転周波数が振動系の共振周波数を超え、アンバランス15の位相と振動系の位相とがほぼ反転すると、弾性体62の変位方向A1が、アンバランス15がある位置とはほぼ反対となる。バランサ11もそのA1の方向へ力を受ける。
さらに回転数が上昇すると、バランサ11が磁性流体9を保持する力より、磁性流体9に働く遠心力が上回り、磁性流体9がバランサ11から解放される。図6(C)に示すように、磁性流体9はハウジング5の外周側に移動し、移動した磁性流体9は、ケース2の内部4の側壁面2aに接触して均一に広がる。また、磁性流体9が離れたバランサ11は、上記浮遊状態ではなくなる。つまり、回転による遠心力でA1の方向に移動したバランサ11に、床面2fやボス部2b等に対する摩擦力等が働くことで、バランサ11は、ハウジング5に対してほぼ静止状態となる。これにより平衡状態となる。このときのディスクDの回転数は、信号の記録または再生時の回転数であり、例えば3000〜7000rpmであるが、この範囲に限られない。
モータ61の回転数が低下し、動作が終了すると、磁性流体9はバランサ11の磁力によりバランサ11に吸引される。そうすると、磁性流体9は、バランサ11の磁力によりバランサ11の周囲に集まり、最終的には図3示すようにバランサ11が自動的にセンタリングされる。
以上のように、本実施の形態に係る自動平衡装置10は、バランサ11として、従来の液体バランサに比べて比重が大きいものを用いているので、ディスクDの偏心量がごくわずかであっても、回転のバランスをとることができる。その上、次回に自動平衡装置10が動作するときには、バランサ11と磁性流体9とが引き合ってバランサ11が必ずセンタリングされているので、姿勢によらず高いバランス能力を発揮することができる。
また、バランサ11の比重が大きければ、ハウジング5の径が小さくなり、自動平衡装置10の小型化を実現することができる。また、ハウジング5の径が小さくなると、ハウジング内部4において、ボス部2bと側壁面2aの距離が小さくなり、自動平衡装置10の動作の終了時に磁性流体9をボス部2b側に復帰させやすくなる。
さらに、ハウジング5の回転を開始時には、または、平衡状態の直前まで、バランサ11がハウジング内部4に接触していないので、かなりの静音性を確保することができる。この点、従来において固体のバランサが用いられる装置では、静音性を確保することが困難であった。
図7は、従来において、バランサが液体である場合(例えば特許文献1の装置)の動作原理を説明するためのディスク駆動装置の概略図である。図7(A)は平面図、図7(B)は側面図である。図7(B)に示すように、メインシャーシ164に、例えば弾性体162(バネ定数k、減衰係数c)を介してサブシャーシ163が設置されている。サブシャーシ163上にはモータ161、自動平衡装置110がある。ディスクDにアンバランス15が存在し偏心しているとする。
モータ161によりディスクDが回転すると、アンバランス15を打ち消すように、自動平衡装置110の内部の液体バランサ111が偏り、rOを半径として円運動変位が起こる。点Oは、アンバランスがないときのディスクDの中心(重心)である。ディスクDの回転数がさらに増加すると、液体バランサ111は、その遠心力によって外周側に均一に集まることとなり、アンバランス15を打ち消す術をなくしてしまう。しかしながら、本実施の形態に係る自動平衡装置10は、そのような問題はなく、上述したように、固体バランサ11によりアンバランス15を打ち消すことができる。
図8は、本発明の他の実施の形態に係る自動平衡装置を示す断面図である。
この自動平衡装置20が有するハウジング25を構成するケース22及びカバー21の一部に、図中、細かい斜線で示すように、磁性流体9の撥液加工等の表面処理28が施されている。つまり、この撥液面28では、磁性流体9の接触角が大きくなり濡れ性が低下した状態となっている。例えば、ハウジング25が回転動作するときに、バランサ11が移動してハウジング25の内部4で接する面(接触面)以外の面に撥液処理がなされている。すなわち、図8中、範囲dがバランサ11が移動する範囲であり、それ以外の面に撥液面28が設けられている。このような構成によれば、図6(C)に示したように外周側に集まっていた磁性流体9が、動作終了時に迅速に中心側へ復帰することができる。
なお、撥液面28のように表面処理がなされるのみに限らず、例えばフッ素系の材料等によって、当該ハウジングの外周側が構成されるようにしてもよい。
図9は、バランサの他の実施の形態を示す平面図である。上記実施の形態で示したバランサ11は、図4に示したように回転軸方向に着磁されていた。このバランサ31は、例えば回転軸方向にほぼ垂直な平面内の周方向に4極に着磁されている。磁性流体9は、バランサ31の磁束密度により、図9に示すように各極のエッジ付近に多く集まるようになる。ただし、磁性流体9の量によっては、当該4箇所のエッジ付近を主としてバランサ31の全体を覆うように集まる。図10に示すバランサ41は、同じく周方向で6極分着磁された例を示している。これらのバランサ31または41のような構成によっても、磁性流体9の量が適切に設定されれば、非動作時に、バランサ31または41がハウジング内部で浮遊させることができる。
図11は、ケースの他の実施の形態を示す斜視図である。このケース32は、その外周側の内壁面32aから中心側へ突出する複数の規制部材33が設けられている。各規制部材33は、壁状でなり、例えば図6(C)に示したように磁性流体9が外周側へ移動したときに、磁性流体9が周方向に均一に流れてしまうことを規制する機能を有する。このように磁性流体9が外周側の一部に局所的に溜まることで、例えば、バランサ11の重さだけではバランスが取れない場合、局所的に溜められた磁性流体9がバランサ11を補助する役割を果たすことができる。
また、規制部材33が設けられていることにより、例えば、ケース32が垂直姿勢にあるとき、つまり、ケース32の回転軸が地面に対して水平な状態にあるときに、さらに別の効果を奏する。具体的に説明すると、動作終了時に重力により下方の外周部に磁性流体が溜まっている場合に、ケース32を例えば1回転以下の回転をさせることで、規制部材33がいわば水車の羽のように磁性流体を持ち上げ中心側へ戻すことができる。規制部材33が図に示すように折れ曲がるように形成されていることにより、その効果は顕著になる。
本発明は以上説明した実施の形態には限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
バランサ11の断面は、図3に示すように矩形としたが、円形、または楕円形、あるいはこれら以外の形状でもよい。
バランサ11にヨークが取り付けられていてもよい。これにより、磁気回路の設計の自由度が増すとともに、バランサ全体の比重をさらに重くすることができる。
本実施の形態に係るディスク駆動装置100は、様々なディスク駆動装置を搭載した電子機器に応用することができる。ディスク駆動装置100を搭載した電子機器として、例えば、コンピュータ(パーソナルコンピュータの場合、ラップトップ型であっても、デスクトップ型であってもよい。)、ハンディ型のカメラ、ゲーム機器、カーナビゲーション機器等が挙げられる。特に、ユーザの使用方法によって姿勢が変わるハンディ型のカメラに搭載される場合、非常に効果的である。
図12は、本発明のさらに別の実施の形態に係る自動平衡装置を示す断面図である。本実施の形態に係るバランサ35の内周部は、その回転軸16の軸方向の厚さが、内周側から外周側に向かうにしたがい徐々に厚くなるように設けられている。すなわち、バランサの内周部にテーパ35aが設けられている。自動平衡装置30がバランスをとるためにはハウジング5を回転させ、その遠心力により、磁性流体9をハウジング5の外周側へ飛散させる必要がある。このようにバランサ35の内周部が徐々に厚くなるように形成されることにより、バランサ35の内周部のテーパ35aに付着した磁性流体9が外周側へ飛散しようとするときの抵抗を少なくすることができる。これにより、磁性流体9が、自動平衡装置30の動作開始時にハウジング5の外周側へ向けて飛散しやすくなり、自動平衡装置30は、確実にバランス動作を行うことができる。
図13(A)〜(F)は、図12に示したバランサ35の変形例をそれぞれ示す図である。これらの各図に示すバランサの内周部は、すべて、回転軸方向の厚さが内周側から外周側に向かうにしたがい徐々に厚くなるように設けられている。
具体的には、図13(A)に示すバランサ42は内周部に曲面42aを有する。
図13(B)に示すバランサ43は、内周部に上下のテーパ面43aと垂直面43bとを有する。
図13(C)に示すバランサ44は、内周部及び外周部にそれぞれ上下のテーパ面44a及び44bを有する。外周部にテーパ面44bが設けられることにより、バランサ44の外周部に付着していた磁性流体9が、ハウジング5の外周側へ向けて飛散しやすくなる。これにより、自動平衡装置は、さらに確実にバランス動作を行うことができる。
図13(D)に示すバランサ45は、内周部の上部だけにテーパ面45aを有する。
図13(E)に示すバランサ46は、内周部に突起46a及びテーパ面46bを有する。
図13(F)に示すバランサ47には、断面が矩形でリング状のバランサ47の内周面に、テーパ面36aを有するリング体36が取り付けられている。このような構成によれば、上述のように、磁性流体9がハウジング5の外周側へ向けて飛散しやすくなるとともに、バランサ47及びリング体36の製造が容易になる。すなわち、バランサ47とリング体36とが別体となっているので、製造時には別々に製造することができ、製造が容易になる。リング体36は樹脂が好ましいが、マグネットでもよい。あるいは、リング体36は非磁性材料の金属、その他の材料であってもよい。
図14は、本発明のさらに別の実施の形態に係る自動平衡装置を示す斜視図である。図15は、その断面図である。本実施の形態に係る自動平衡装置60のケース52の床面52d(回転軸方向に垂直な内面)には、内周側から外周側へかけて通気用の溝52fが延びるように設けられている。溝52fの延びる方向は、このように径方向でもよいが、多少径方向から斜めにずれていてもよい。溝52fは、例えば2つ形成されているが、1つでもよいし、3つ以上でもよい。なお、図14では、図を分かりやすくするため、バランサ11や磁性流体9の図示を省略している。
自動平衡装置60が動作を停止し、ハウジング55の回転が低下していくと、その回転の遠心力よりバランサ11の磁力が勝り、磁性流体9はバランサ11に吸引される。このように、磁性流体9がバランサ11に吸引されようとするとき、ハウジング55の内部の外周側が負圧ぎみになり、磁性流体9が迅速にバランサ11に吸引されないといった現象が起こる場合もある。しかしながら、本実施の形態のように溝52fが設けられることにより、バランサ11や磁性流体9が動いてもハウジング55の内部に圧力差を発生させることはなく、上記のような現象は起こらず、確実に磁性流体9が復帰する。
溝52fの断面形状は、V字状、U字状、これらの組み合わせ、あるいはこれら以外の形状であってもよい。すべての磁性流体9を効率良く用いることを考えるならば、磁性流体9が表面張力で留まりにくいU字状が好ましい。溝52fの幅や深さも、磁性流体9で塞がらないように、言い換えれば、空気が通るような幅や深さにすることが望ましい。溝52f内は磁性流体9に対して濡れ性の小さい、つまり撥液性の高い材料で構成され、または撥液性の高い表面処理がなされるとなおよい。
また特に、溝52fの一端52faはボス部52bに接続され、他端52fbは、リング状のバランサ11が動く範囲より外周側に位置することが好ましい。これにより、バランサ11がハウジング内でどのように動いても、一端52fa及び他端52fbをバランサ11が塞ぐことなく、内周側と外周側とで確実に圧力を短絡することができる。
また、本実施の形態に係る自動平衡装置60では、カバー51の裏面51b(回転軸方向に垂直な内面)にも溝51fが形成されている。しかも、この溝51fの延びる方向は、上記溝52fが延びる方向とは異なるように設定されている。このような構成によれば、バランサ11の動きによって、万が一、一方の溝52fが塞がっても、溝51fはそのバランサ11の動きによっては塞がらないので、内周側と外周側とでより確実に圧力を短絡することができる。平面で見た溝52fと溝51fが交わる角度は、直角でもよいし、直角でなくてもよい。このカバー51に設けられた溝51fも、溝52fと同一の長さに適宜設定可能であるが、必ずしも同一の長さでなくてもよい。溝51fの数も、1つに限らず、3つ以上でよもよい。
図16は、さらに別の実施の形態に係る自動平衡装置である。自動平衡装置70のケース72の床面72dには、径方向の溝72fのほかに、周方向の通気用のリング状の溝72gがさらに設けられている。このようにすれば、リング状の溝72gによって径方向の溝72f同士を連通させることができるので、より確実に圧力を短絡することができる。この場合、リング状の溝72gの外径(直径)を、バランサ11が動く範囲より小さな径に設定することが好ましい。つまり、バランサ11が動いても、バランサ11の下にリング状の溝72gが配置されるようにその直径が設定されればよい。リング状の溝72gの直径が大きすぎる場合、バランサ11の外周部のエッジがそのリング状の溝72gに引っかかって、バランサ11の動作を阻害するおそれがあるからである。
なお、溝72gはリング状ではなく、半円状であってもよく、径方向の溝の位置によって適宜変更可能である。
あるいは、溝72f、72g等がなく、ハウジング(ケース72)内が減圧状態にあれば、そのような圧力差発生の問題を解決することができる。
図17は、別の実施の形態に係るバランサの着磁の設定を説明するための図である。図18は、このバランサ37に磁性流体9が付着した様子を示す平面図である。このバランサ37は、内周部37aが1対の軸方向の磁極でなり、外周部37bが周方向の複数対の磁極、例えば5対の磁極でなる。バランサ37の回転時には外周側ほど遠心力が大きくなり、バランサ37に付着していた磁性流体9もハウジングの外周側へ飛散しやすいが、内周部37aは外周部37bに比べて遠心力が小さいので磁性流体9が飛散しにくいという性質がある。一方、磁極数(磁極対の数)が多いほど、磁性流体9中を通るバランサ37の磁束が増えるので、すなわち、空気中への漏れ磁束が減るので、結果的に磁性流体9に対するバランサ37の磁力が増すという性質がある。本実施の形態では、内周部37aの磁極数が外周部37bの磁極数より少ないので、内周部37aで磁性流体9がバランサ37に引き付けられる力が外周部37bに比べて弱まり、内周部37aに付着していた磁性流体9が、バランサ37の回転開始時に、外周側へ飛散しやすくなる。これにより、確実なバランス動作が行われる。
なお、図17に示した形態では、内周部37aの磁極数が1、外周部37bの磁極数が5であったが、これに限られず、内周部37aの磁極数が外周部37bの磁極数より小さければいくつであってもよい。
また、図17に示した形態では、内周部37aと外周部37bの2つに磁極が分かれていたが、3つ以上に分かれていてもよい。
本発明の一実施の形態に係る自動平衡装置を示す分解斜視図である。 図1に示す自動平衡装置の断面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 バランサを示す斜視図である。 自動平衡装置が搭載されるディスク駆動装置を示す断面図である。 自動平衡装置の動作を順に示す図である。 従来において、バランサが液体である場合の動作原理を説明するためのディスク駆動装置の概略図である。 本発明の他の実施の形態に係る自動平衡装置を示す断面図である。 バランサの他の実施の形態を示す平面図である。 バランサのさらに別の実施の形態を示す平面図である。 ハウジングが有するケースの他の実施の形態を示す斜視図である。 本発明のさらに別の実施の形態に係る自動平衡装置を示す断面図であり、内周部がテーパ状に形成されたバランサを備える自動平衡装置を示す図である。 図12に示したバランサの変形例をそれぞれ示す図である。 本発明のさらに別の実施の形態に係る自動平衡装置を示す斜視図であり、径方向の通気用の溝が設けられた形態を示す図である。 図14に示す自動平衡装置の断面図である。 さらに別の実施の形態に係る自動平衡装置であり、ケースの床面に周方向の通気用のリング状の溝がさらに設けられている形態を示す図である。 別の実施の形態に係るバランサの着磁の設定を説明するための図である。 図17に示すバランサに磁性流体が付着した様子を示す平面図である。
符号の説明
D…ディスク
1、21、51…カバー
2、22、32、52…ケース
2b、52b…ボス部
4…ハウジング内部
5、25、55…ハウジング
9…磁性流体
10、20、30、60、70…自動平衡装置
11、31、41、35、37、42〜47…バランサ
15…アンバランス
16…回転軸部材
28…撥液面
35a、36a
35a、36a…テーパ面
36…リング体
37a…内周部
37b…外周部
51b…裏面
51f、52f、72f、72g…溝
52d、72d…床面
52fa…一端
52fb…他端
61…モータ
100…ディスク駆動装置

Claims (14)

  1. マグネットでなるバランサと、
    回転可能に設けられ、前記バランサを内部に収容するハウジングと、
    前記バランサの磁力により吸引されて該バランサの少なくとも一部を覆うことで該バランサを前記ハウジングの内部で浮遊させ、かつ、前記ハウジングの回転の遠心力により前記マグネットから解放されて前記ハウジングの内部の外周側に移動可能な磁性流体と
    を具備することを特徴とする自動平衡装置。
  2. 請求項1に記載の自動平衡装置であって、
    前記ハウジングは、所定の外径を有するボス部を回転のほぼ中心に有し、
    前記バランサは、前記ボス部に挿通されて設けられた、前記ボス部の外径より大きい内径を有するリング状でなり、
    前記磁性流体は、前記ボス部と前記バランサとの間に保持されることで前記バランサをセンタリングさせることを特徴とする自動平衡装置。
  3. 請求項1に記載の自動平衡装置であって、
    前記バランサは、前記磁性流体の撥液加工が施された撥液面を有することを特徴とする自動平衡装置。
  4. 請求項1に記載の自動平衡装置であって、
    前記ハウジングは、
    前記磁性流体が前記ハウジング内部の外周側に移動したときに、前記バランサが接触する接触面と、
    前記接触面以外に設けられ、前記磁性流体の撥液加工が施された撥液面と
    を有することを特徴とする自動平衡装置。
  5. 請求項2に記載の自動平衡装置であって、
    前記バランサは、
    前記回転の軸方向の厚さが前記ハウジングの内周側から外周側に向かうにしたがい徐々に厚くなるように設けられた内周部を有することを特徴とする自動平衡装置。
  6. 請求項5に記載の自動平衡装置であって、
    前記バランサは、
    前記回転の軸方向の厚さが、前記ハウジングの外周側から内周側に向かうにしたがい徐々に厚くなるように設けられた外周部を有することを特徴とする自動平衡装置。
  7. 請求項2に記載の自動平衡装置であって、
    前記バランサと一体的に、かつ、該バランサの内周側に設けられ、前記回転の軸方向の厚さが前記ハウジングの内周側から外周側に向かうにしたがい徐々に厚くなるように設けられた部分を有するリング体をさらに具備することを特徴とする自動平衡装置。
  8. 請求項2に記載の自動平衡装置であって、
    前記ハウジングは、
    前記回転の軸方向に垂直な第1の内面と、
    該ハウジングの内周側から外周側に延びるように前記第1の内面に設けられた第1の溝と
    を有することを特徴とする自動平衡装置。
  9. 請求項8に記載の自動平衡装置であって、
    前記第1の溝の一端はボス部に接続され、他端は、前記バランサが動く範囲より前記外周側に位置することを特徴とする自動平衡装置。
  10. 請求項8に記載の自動平衡装置であって、
    前記ハウジングは、
    前記第1の内面に対面する第2の内面と、
    前記内周側から前記外周側へ、前記第1の溝とは異なる方向に延びるように前記第2の内面に設けられた第2の溝と
    を有することを特徴とする自動平衡装置。
  11. 請求項2に記載の自動平衡装置であって、
    前記バランサは、複数対の磁極を有することを特徴とする自動平衡装置。
  12. 請求項11に記載の自動平衡装置であって、
    前記バランサは、
    第1の磁極数でなる内周部と、
    前記回転の周方向に着磁され、前記1の磁極数より多い第2の磁極数でなる外周部と
    を有することを特徴とする自動平衡装置。
  13. マグネットでなるバランサと、
    前記バランサを内部に収容するハウジングと、
    前記ハウジングを回転駆動する駆動機構と、
    前記バランサの磁力により吸引されて該バランサの少なくとも一部を覆うことで該バランサを前記ハウジングの内部で浮遊させ、かつ、前記駆動機構により前記ハウジングが回転するときの遠心力により前記マグネットから解放されて前記ハウジングの内部の外周側に移動可能な磁性流体と
    前記ハウジングを回転駆動する駆動機構と
    を具備することを特徴とする回転装置。
  14. 信号を記録可能なディスクを保持する保持部と、
    マグネットでなるバランサと、
    前記バランサを内部に収容するハウジングと、
    前記保持部と前記ハウジングとを一体的に回転駆動する駆動機構と、
    前記バランサの磁力により吸引されて該バランサの周囲の少なくとも一部を覆うことで該バランサを前記ハウジングの内部で浮遊させ、かつ、前記駆動機構により前記ハウジングが回転するときの遠心力により前記マグネットから解放されて前記ハウジングの内部の外周側に移動可能な磁性流体と
    を具備することを特徴とするディスク駆動装置。
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