JP2007046753A - 自動車電装・補機用転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】
水素脆性による転走面での剥離を効果的に防止できる自動車電装・補機用転がり軸受の提供を目的とする。
【解決手段】
自動車電装・補機用転がり軸受であって、該転がり軸受に封入するグリース組成物が、基油と、増ちょう剤とからなるベースグリースに添加剤を配合してなり、上記添加剤は、無機マグネシウムおよび有機マグネシウムから選ばれた少なくとも一つのマグネシウム系添加剤を含有し、該マグネシウム系添加剤の配合割合はベースグリース 100 重量部に対して 0.05〜10 重量部であり、上記無機マグネシウムはマグネシウム粉末であり、上記有機マグネシウムはステアリン酸マグネシウムであり、上記増ちょう剤はウレア系増ちょう剤であり、上記基油はアルキルジフェニルエーテル油およびポリ-α-オレフィン油から選ばれた少なくとも1つの油である。
【選択図】 図1
水素脆性による転走面での剥離を効果的に防止できる自動車電装・補機用転がり軸受の提供を目的とする。
【解決手段】
自動車電装・補機用転がり軸受であって、該転がり軸受に封入するグリース組成物が、基油と、増ちょう剤とからなるベースグリースに添加剤を配合してなり、上記添加剤は、無機マグネシウムおよび有機マグネシウムから選ばれた少なくとも一つのマグネシウム系添加剤を含有し、該マグネシウム系添加剤の配合割合はベースグリース 100 重量部に対して 0.05〜10 重量部であり、上記無機マグネシウムはマグネシウム粉末であり、上記有機マグネシウムはステアリン酸マグネシウムであり、上記増ちょう剤はウレア系増ちょう剤であり、上記基油はアルキルジフェニルエーテル油およびポリ-α-オレフィン油から選ばれた少なくとも1つの油である。
【選択図】 図1
Description
本発明は自動車電装・補機用転がり軸受に関し、特にファンカップリング装置、オルタネータ、アイドラプーリ、カーエアコン用電磁クラッチ、電動ファンモータ等の自動車電装部品、補機用の転がり軸受に関する。
近年、自動車の小型化、軽量化および静粛性向上の要求に伴ない、その電装部品や補機部品の小型化、軽量化およびエンジンルーム内の密閉化が図られているが、その一方、装置の性能自体には高出力、高効率化の要求が増大し、エンジンルーム内の電装補機においては、小型化に伴なって生じる出力の低下を高速回転させることで補う手法が採られている。
以下に、自動車電装・補機用転がり軸受の例として、ファンカップリング装置用転がり軸受、自動車用オルタネータ用転がり軸受およびアイドラプーリ用転がり軸受について概要を説明する。
以下に、自動車電装・補機用転がり軸受の例として、ファンカップリング装置用転がり軸受、自動車用オルタネータ用転がり軸受およびアイドラプーリ用転がり軸受について概要を説明する。
自動車用ファンカップリング装置は、内部に粘性流体を封入し、外周面に送風用のファンが取り付けられたハウジングを、軸受を介してエンジンに直結するロータに連結され、雰囲気温度に感応して増減する粘性流体の剪断抵抗を利用して、エンジンからの駆動トルク伝達量およびファンの回転数を制御することにより、エンジン温度に対応した最適な送風を行なう装置である。
このためファンカップリング装置用転がり軸受は、エンジン温度の変動に伴い回転数が 1000 rpm から 10000 rpm まで変動する回転ムラの他に、夏場の高速運転時には 180℃以上の高温下で、回転数 10000 rpm 以上の高速回転という極めて過酷な環境に耐えられる耐熱性、グリースシール性、耐久性が要求される。
このためファンカップリング装置用転がり軸受は、エンジン温度の変動に伴い回転数が 1000 rpm から 10000 rpm まで変動する回転ムラの他に、夏場の高速運転時には 180℃以上の高温下で、回転数 10000 rpm 以上の高速回転という極めて過酷な環境に耐えられる耐熱性、グリースシール性、耐久性が要求される。
自動車用オルタネータは、エンジンの回転をベルトで受けて発電し、車両の電気負荷に電力を供給するとともに、バッテリーを充電する機能を有する。このためオルタネータ用転がり軸受は、180℃以上の高温下で、回転数 10000 rpm 以上の高速回転という極めて過酷な環境に耐えられる耐熱性、グリースシール性、耐久性が要求される。
耐熱、耐久性が求められるシール部材の弾性体としてフッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−プロピレンの3元共重合体、またはテトラフルオロエチレン−プロピレン2元共重合体を採用することにより、ウレア系グリースとの組み合わせにおいて、転がり軸受の耐久性を向上させる方法が知られている(特許文献1参照)。
耐熱、耐久性が求められるシール部材の弾性体としてフッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−プロピレンの3元共重合体、またはテトラフルオロエチレン−プロピレン2元共重合体を採用することにより、ウレア系グリースとの組み合わせにおいて、転がり軸受の耐久性を向上させる方法が知られている(特許文献1参照)。
また本出願人は、ファンカップリング装置用転がり軸受およびオルタネータ用転がり軸受として、ウレア化合物を含有するグリースを用い、このグリースを封止するためのシール部材に、少なくとも該グリースに接触するゴム成形体を有し、該ゴム成形体がテトラフルオロエチレンと、プロピレンと、水素原子の一部がフッ素原子で置換された炭素 2〜4 の不飽和炭化水素からなる架橋用単量体とを含む共重合体からなる加硫可能なフッ素ゴム組成物の成形体を用いた転がり軸受に関して出願をしている(特願2004−7084および特願2004−67092)。
自動車用アイドラプーリは、エンジンの回転を自動車の補機に伝える駆動ベルトのベルトテンショナーとして使用されるものであり、軸間距離が固定されているような場合のベルトにテンショナーとして張力を与えるためのプーリとしての機能と、ベルトの走行方向を変えるため、または障害物を避けるために用いてエンジン室内容積の減少を図るアイドラーとしての機能とを合わせもつものである。
このためアイドラプーリ用転がり軸受は、180℃以上の高温下で、回転数 10000 rpm 以上の高速回転という極めて過酷な環境に耐えられる耐熱性、グリースシール性、耐久性が要求される。
高温、高速回転で使用される転がり軸受に好適なグリース組成物として、基油に対する酸化防止能を有する融点 80℃以上のアミド系ワックスをグリース組成物に 0.5〜10 重量%配合し、かつ 40℃における動粘度が 20〜150 mm2/sec の基油を用い、グリース組成物の増ちょう剤がウレア系増ちょう剤であリ、グリース組成物全体に対して 5〜30 重量%配合されたグリース組成物が知られている(特許文献2参照)。
このためアイドラプーリ用転がり軸受は、180℃以上の高温下で、回転数 10000 rpm 以上の高速回転という極めて過酷な環境に耐えられる耐熱性、グリースシール性、耐久性が要求される。
高温、高速回転で使用される転がり軸受に好適なグリース組成物として、基油に対する酸化防止能を有する融点 80℃以上のアミド系ワックスをグリース組成物に 0.5〜10 重量%配合し、かつ 40℃における動粘度が 20〜150 mm2/sec の基油を用い、グリース組成物の増ちょう剤がウレア系増ちょう剤であリ、グリース組成物全体に対して 5〜30 重量%配合されたグリース組成物が知られている(特許文献2参照)。
ところが、使用条件が過酷になることで、転がり軸受の転走面に白色組織変化を伴った特異的な剥離が早期に生じ、問題になっている。
この特異的な剥離は、通常の金属疲労により生じる転走面内部からの剥離と異なり、転走面表面の比較的浅いところから生じる破壊現象で、水素が原因の水素脆性と考えられている。
このような早期に発生する白色組織変化を伴った特異な剥離現象を防ぐ方法として、例えばグリース組成物に不動態化剤を添加する方法や、ビスマスジチオカーバメートを添加する方法が知られている(特許文献3および特許文献4参照)。
しかしながら、近年の自動車電装・補機に用いられる転がり軸受の使用条件の過酷化に伴い、不動態化剤を添加する方法では充分な対策ができなくなってきている。
特開2001−65578号公報
特開2003−105366号公報
特開平3−210394号公報
特開2005−42102号公報
この特異的な剥離は、通常の金属疲労により生じる転走面内部からの剥離と異なり、転走面表面の比較的浅いところから生じる破壊現象で、水素が原因の水素脆性と考えられている。
このような早期に発生する白色組織変化を伴った特異な剥離現象を防ぐ方法として、例えばグリース組成物に不動態化剤を添加する方法や、ビスマスジチオカーバメートを添加する方法が知られている(特許文献3および特許文献4参照)。
しかしながら、近年の自動車電装・補機に用いられる転がり軸受の使用条件の過酷化に伴い、不動態化剤を添加する方法では充分な対策ができなくなってきている。
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、自動車電装・補機に用いられる転がり軸受の使用条件下において、水素脆性による転走面での剥離を効果的に防止できる自動車電装・補機用転がり軸受の提供を目的とする。
本発明の自動車電装・補機用転がり軸受は、エンジン出力で回転駆動される回転軸を静止部材に回転自在に支持する自動車電装・補機用転がり軸受であって、上記転がり軸受は、内輪および外輪と、この内輪および外輪間に介在する複数の転動体と、この転動体の周囲にグリース組成物を封止するため上記内輪および外輪の軸方向両端開口部に設けられたシール部材とを備えてなり、上記グリース組成物は基油と、増ちょう剤とからなるベースグリースに添加剤を配合してなるグリース組成物であり、上記添加剤は、無機マグネシウム(以下、マグネシウムをMgと記す)および有機Mgから選ばれた少なくとも一つのMg系添加剤を含有し、該Mg系添加剤の配合割合はベースグリース 100 重量部に対して 0.05〜10 重量部であることを特徴とする。
上記無機Mgは、Mg粉末であることを特徴とする。
上記有機Mgは、ステアリン酸Mgであることを特徴とする。
上記増ちょう剤は、ウレア系増ちょう剤であることを特徴とする。
上記基油は、アルキルジフェニルエーテル油およびポリ-α-オレフィン油から選ばれた少なくとも1つの油であることを特徴とする。
上記有機Mgは、ステアリン酸Mgであることを特徴とする。
上記増ちょう剤は、ウレア系増ちょう剤であることを特徴とする。
上記基油は、アルキルジフェニルエーテル油およびポリ-α-オレフィン油から選ばれた少なくとも1つの油であることを特徴とする。
自動車電装・補機用転がり軸受に封入するグリース組成物は、基油と増ちょう剤とからなるグリースに、無機Mgまたは有機Mgから選ばれた少なくとも一つのMg系添加剤を配合してなるので、自動車や産業機械に使用される軸受で見られる水素脆性による特異な剥離の発生を抑制することができ、自動車電装・補機用転がり軸受の長寿命化が図れる。
エンジン出力で回転駆動される回転軸を静止部材に回転自在に支持する自動車電装・補機用転がり軸受の一例を図1に示す。図1はグリース組成物が封入されている深溝玉軸受の断面図である。
深溝玉軸受1は、外周面に内輪転走面2aを有する内輪2と内周面に外輪転走面3aを有する外輪3とが同心に配置され、内輪転走面2aと外輪転走面3aとの間に複数個の転動体4が配置される。この複数個の転動体4を保持する保持器5および外輪3等に固定されるシール部材6が内輪2および外輪3の軸方向両端開口部8a、8bにそれぞれ設けられている。少なくとも転動体4の周囲にグリース組成物7が封入される。
深溝玉軸受1は、外周面に内輪転走面2aを有する内輪2と内周面に外輪転走面3aを有する外輪3とが同心に配置され、内輪転走面2aと外輪転走面3aとの間に複数個の転動体4が配置される。この複数個の転動体4を保持する保持器5および外輪3等に固定されるシール部材6が内輪2および外輪3の軸方向両端開口部8a、8bにそれぞれ設けられている。少なくとも転動体4の周囲にグリース組成物7が封入される。
自動車電装・補機の一例を図2に示す。図2はファンカップリング装置の構造の断面図である。ファンカップリング装置は、冷却用ファン9を支持するケース10内にシリコーンオイル等の粘性流体が充填されたオイル室11とドライブディスク18が組込まれた撹拌室12とを設け、両室11、12間に設けられた仕切板13にポート14を形成し、そのポート14を開閉するスプリング15の端部を上記仕切板13に固定している。
また、ケース10の前面にバイメタル16を取付け、そのバイメタル16にスプリング15のピストン17を設けている。バイメタル16はラジエータを通過した空気の温度が設定温度、例えば 60℃以下の場合、扁平の状態となり、ピストン17はスプリング15を押圧し、スプリング15はポート14を閉じる。また、上記空気の温度が設定温度をこえると、バイメタル16は図2(b)に示すように、外方向にわん曲し、ピストン17はスプリング15の押圧を解除し、スプリング15は弾性変形してポート14を開放する。
上記の構成からなるファンカップリング装置の運転状態において、ラジエータを通過した空気の温度がバイメタル16の設定温度より低い場合、ポート14はスプリング15によって閉じられているため、オイル室3内の粘性流体は撹拌室12内に流れず、その撹拌室12内の粘性流体は、ドライブディスク18の回転により仕切板13に設けた流通穴19からオイル室11内に送られる。
このため、撹拌室12内の粘性流体の量はわずかになり、ドライブディスク18の回転による剪断抵抗は小さくなるので、ケース10への伝達トルクは減少し、ファン9は低速回転する。
また、ケース10の前面にバイメタル16を取付け、そのバイメタル16にスプリング15のピストン17を設けている。バイメタル16はラジエータを通過した空気の温度が設定温度、例えば 60℃以下の場合、扁平の状態となり、ピストン17はスプリング15を押圧し、スプリング15はポート14を閉じる。また、上記空気の温度が設定温度をこえると、バイメタル16は図2(b)に示すように、外方向にわん曲し、ピストン17はスプリング15の押圧を解除し、スプリング15は弾性変形してポート14を開放する。
上記の構成からなるファンカップリング装置の運転状態において、ラジエータを通過した空気の温度がバイメタル16の設定温度より低い場合、ポート14はスプリング15によって閉じられているため、オイル室3内の粘性流体は撹拌室12内に流れず、その撹拌室12内の粘性流体は、ドライブディスク18の回転により仕切板13に設けた流通穴19からオイル室11内に送られる。
このため、撹拌室12内の粘性流体の量はわずかになり、ドライブディスク18の回転による剪断抵抗は小さくなるので、ケース10への伝達トルクは減少し、ファン9は低速回転する。
ラジエータを通過した空気の温度がバイメタル16の設定温度をこえると、図2(b)に示すように、バイメタル16は外方向にわん曲し、ピストン17はスプリング15の押圧を解除する。このとき、スプリング15は仕切板13から離れる方向に弾性変形するため、ポート14は開放し、オイル室11内の粘性流体はポート14から撹拌室12内に流れる。
このため、ドライブディスク18の回転による粘性流体の剪断抵抗が大きくなり、ケース10への回転トルクが増大し、転がり軸受に支持されているファン9が高速回転する。
ファンカップリング装置は温度の変化に応じてファン9の回転速度が変化するため、ウォーミングアップを早めると共に、冷却水の過冷却を防止し、エンジンを効果的に冷却することができる。エンジン温度が低いとファン9はドライブ軸20と切り離されているに等しく、高温の場合は連結されているに等しい。このように、転がり軸受1は低温から高温まで広い温度範囲および広い回転範囲で使用される。
このため、ドライブディスク18の回転による粘性流体の剪断抵抗が大きくなり、ケース10への回転トルクが増大し、転がり軸受に支持されているファン9が高速回転する。
ファンカップリング装置は温度の変化に応じてファン9の回転速度が変化するため、ウォーミングアップを早めると共に、冷却水の過冷却を防止し、エンジンを効果的に冷却することができる。エンジン温度が低いとファン9はドライブ軸20と切り離されているに等しく、高温の場合は連結されているに等しい。このように、転がり軸受1は低温から高温まで広い温度範囲および広い回転範囲で使用される。
自動車電装・補機のオルタネータの一例を図3に示す。図3はオルタネータの構造の断面図である。オルタネータは、静止部材であるハウジングを形成する一対のフレーム21a、21bに、ロータ22を装着されたロータ回転軸23が、一対の玉軸受1で回転自在に支持されている。ロータ22にはロータコイル24が取り付けられ、ロータ22の外周に配置されたステータ25には、120°の位相で3巻のステータコイル26が取り付けられている。
ロータ回転軸23は、その先端に取り付けられたプーリ27にベルト(図示省略)で伝達される回転トルクで回転駆動されている。プーリ27は片持ち状態でロータ回転軸23に取り付けられており、ロータ回転軸23の高速回転に伴って振動も発生するため、特にプーリ27側を支持する玉軸受1は、苛酷な負荷を受ける。
ロータ回転軸23は、その先端に取り付けられたプーリ27にベルト(図示省略)で伝達される回転トルクで回転駆動されている。プーリ27は片持ち状態でロータ回転軸23に取り付けられており、ロータ回転軸23の高速回転に伴って振動も発生するため、特にプーリ27側を支持する玉軸受1は、苛酷な負荷を受ける。
自動車の補機駆動ベルトのベルトテンショナーとして使用されるアイドラプーリの一例を図4に示す。図4はアイドラプーリの構造の断面図である。
このプーリは、鋼板プレス製のプーリ本体28と、プーリ本体28の内径に嵌合された単列の深溝玉軸受1とで構成される。プーリ本体28は、内径円筒部28a、内径円筒部28aの一端から外径側に延びたフランジ部28b、フランジ部28bから軸方向に延びた外径円筒部28c、内径円筒部28aの他端から内径側に延びた鍔部28dからなる環体である。内径円筒部28aの内径には、玉軸受1の外輪3が嵌合され、外径円筒部28cの外径にはエンジンによって駆動されるベルトと接触するプーリ周面28eが設けられている。このプーリ周面28eをベルトに接触させることにより、プーリがアイドラとしての役割を果たす。
このプーリは、鋼板プレス製のプーリ本体28と、プーリ本体28の内径に嵌合された単列の深溝玉軸受1とで構成される。プーリ本体28は、内径円筒部28a、内径円筒部28aの一端から外径側に延びたフランジ部28b、フランジ部28bから軸方向に延びた外径円筒部28c、内径円筒部28aの他端から内径側に延びた鍔部28dからなる環体である。内径円筒部28aの内径には、玉軸受1の外輪3が嵌合され、外径円筒部28cの外径にはエンジンによって駆動されるベルトと接触するプーリ周面28eが設けられている。このプーリ周面28eをベルトに接触させることにより、プーリがアイドラとしての役割を果たす。
玉軸受1はプーリ本体28の内径円筒部28aの内径に嵌合された外輪3、図示されていない固定軸に嵌合される内輪2、内・外輪2、3の転送面2a、3a間に組み込まれた複数の転動体4、転動体4を円周等間隔に保持する保持器5、グリースを密封する一対のシール部材6で構成され、内輪2および外輪3はそれぞれ一体に形成されている。
上記自動車電装・補機について使用するグリース組成物に、無機Mgおよび有機Mgから選ばれた少なくとも1つのMg系添加剤を配合することにより、摩擦摩耗面または摩耗により露出した金属新生面でMg化合物が反応し、酸化鉄とともにMg化合物被膜が軸受転走面に生成される。軸受転走面に生成した酸化鉄およびMg化合物被膜は、グリースの分解による水素の発生を抑制して、水素ぜい性による特異な剥離を防止できる。
本発明の自動車電装・補機用転がり軸受に使用できる無機Mgとしては、Mg粉末、炭酸Mg、塩化Mg、硝酸Mgおよびその水和物、硫酸Mg、フッ化Mg、臭化Mg、ヨウ化Mg、オキシフッ化Mg、オキシ塩化Mg、オキシ臭化Mg、オキシヨウ化Mg、酸化Mgおよびその水和物、水酸化Mg、セレン化Mg、テルル化Mg、リン酸Mg、オキシ過塩素酸Mg、オキシ硫酸Mg、サリチル酸Mg、チタン酸Mg、ジルコン酸Mg、モリブデン酸Mg等が挙げられるが、本発明において、特に好ましいのは、耐熱耐久性に優れ、熱分解しにくいため、極圧性効果の高いMg粉末である。
これら無機Mgは、1 種類、または 2 種類を混合してグリースに添加してもよい。
これら無機Mgは、1 種類、または 2 種類を混合してグリースに添加してもよい。
本発明の自動車電装・補機用転がり軸受に使用できる有機Mgとしては、有機酸Mg塩であることが好ましい。有機酸Mg塩を構成する有機酸としては、芳香族系有機酸、脂肪族系有機酸、または脂環族系有機酸等の塩であればいずれも使用できる。
有機酸の具体例を例示すれば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、2-エチルヘキシル酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキン酸等の1価飽和脂肪酸、アクリル酸、クロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、ガドレイン酸等の1価不飽和脂肪酸、マロン酸、メチルマロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、ジメチルマロン酸、エチルマロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ジメチルコハク酸、ピメリン酸、テトラメチルコハク酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸等の2価飽和脂肪酸、フマル酸、マレイン酸、オレイン酸等の2価不飽和脂肪酸、酒石酸、クエン酸等の脂肪酸誘導体、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族有機酸、ナフテン酸等の脂環族有機酸が挙げられる。
これらの中で潤滑性に優れたステアリン酸を用いることが好ましい。これらは単独でも混合物としても使用できる。
有機酸の具体例を例示すれば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、2-エチルヘキシル酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキン酸等の1価飽和脂肪酸、アクリル酸、クロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、ガドレイン酸等の1価不飽和脂肪酸、マロン酸、メチルマロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、ジメチルマロン酸、エチルマロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ジメチルコハク酸、ピメリン酸、テトラメチルコハク酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸等の2価飽和脂肪酸、フマル酸、マレイン酸、オレイン酸等の2価不飽和脂肪酸、酒石酸、クエン酸等の脂肪酸誘導体、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族有機酸、ナフテン酸等の脂環族有機酸が挙げられる。
これらの中で潤滑性に優れたステアリン酸を用いることが好ましい。これらは単独でも混合物としても使用できる。
本発明に使用できる基油は、スピンドル油、冷凍機油、タービン油、マシン油、ダイナモ油等の鉱油、高精製度鉱油、流動パラフィン、フィッシャー・トロプシュ法により合成されたGTL油、ポリブテン、ポリ-α-オレフィン油、アルキルナフタレン、脂環式化合物等の炭化水素系合成油、または、天然油脂、ポリオールエステル油、リン酸エステル油、ポリマーエステル油、芳香族エステル油、炭酸エステル油、ジエステル油、ポリグリコール油、シリコーン油、ポリフェニルエーテル油、アルキルジフェニルエーテル油、アルキルベンゼン油、フッ素化油等の非炭化水素系合成油等を使用できる。
これらの中で、耐熱性と潤滑性に優れたアルキルジフェニルエーテル油、ポリ-α-オレフィン油を用いることが好ましい。
これらの中で、耐熱性と潤滑性に優れたアルキルジフェニルエーテル油、ポリ-α-オレフィン油を用いることが好ましい。
本発明に使用できる増ちょう剤としては、ベントン、シリカゲル、フッ素化合物、リチウム石けん、リチウムコンプレックス石けん、力ルシウム石けん、カルシウムコンプレックス石けん、アルミニウム石けん、アルミニウムコンプレックス石けん等の石けん類、ジウレア化合物、ポリウレア化合物等のウレア系化合物が挙げられる。耐熱性、コスト等を考慮するとウレア系化合物が望ましい。
ウレア系化合物は、イソシアネート化合物とアミン化合物を反応させることにより得られる。反応性のある遊離基を残さないため、イソシアネート化合物のイソシアネート基とアミン化合物のアミノ基とは略当量となるように配合することが好ましい。
基油にウレア系化合物を配合して各種配合剤を配合するためのベースグリースが得られる。ベースグリースは、基油中でイソシアネート化合物とアミン化合物とを反応させて作製する。
基油にウレア系化合物を配合して各種配合剤を配合するためのベースグリースが得られる。ベースグリースは、基油中でイソシアネート化合物とアミン化合物とを反応させて作製する。
ジウレア化合物は、例えば、ジイソシアネートとモノアミンとの反応で得られる。ジイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、オクタデカンジイソシアネート、デカンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネー卜等が挙げられ、モノアミンとしては、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、アニリン、p−トルイジン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。ポリウレア化合物は、例えば、ジイソシアネートとモノアミン、ジアミンとの反応で得られる。ジイソシアネート、モノアミンとしては、ジウレア化合物の生成に用いられるものと同様のものが挙げられ、ジアミンとしては、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ブタンジアミン、ヘキサンジアミン、オクタンジアミン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。
ベースグリースにおける増ちょう剤の配合割合は、ベースグリース 100重量部 に対して増ちょう剤が 1〜40 重量部、好ましくは 3〜25 重量部配合される。増ちょう剤の含有量が 1 重量部未満では、増ちょう効果が少なくなり、グリース化が困難となり、40 重量部をこえると得られたベースグリースが硬くなりすぎ、所期の効果が得られ難くなる。
無機Mgおよび有機Mgから選ばれた少なくとも1つのMg系添加剤の配合割合は、上記ベースグリース 100 重量部に対して 0.05〜10 重量部である。すなわち、(1)Mg系添加剤が無機Mgのみである場合、ベースグリース 100 重量部に対して無機Mgを0.05〜10 重量部、(2)Mg系添加剤が有機Mgのみである場合、ベースグリース 100 重量部に対して有機Mgを0.05〜10 重量部、(3)Mg系添加剤が無機Mgと有機Mgとである場合、ベースグリース 100 重量部に対して、無機Mgと有機Mgとを合せて0.05〜10 重量部配合する。
Mg系添加剤の配合割合は、好ましくは 0.05〜5 重量部である。配合量が 0.05 重量部未満であると水素脆性による転走面での剥離を効果的に防止できない。また、配合量が 10 重量部をこえると剥離抑制効果が頭打ちになりコストが高くなるとともに、潤滑不良を引き起こし、表面起点型の疲労剥離が生じ易くなる。
Mg系添加剤の配合割合は、好ましくは 0.05〜5 重量部である。配合量が 0.05 重量部未満であると水素脆性による転走面での剥離を効果的に防止できない。また、配合量が 10 重量部をこえると剥離抑制効果が頭打ちになりコストが高くなるとともに、潤滑不良を引き起こし、表面起点型の疲労剥離が生じ易くなる。
また、Mg系添加剤とともに、必要に応じて公知のグリース用添加剤を含有させることができる。この添加剤として、例えば、有機亜鉛化合物、アミン系、フェノール系化合物等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾールなどの金属不活性剤、ポリメタクリレート、ポリスチレン等の粘度指数向上剤、二硫化モリブデン、グラファイト等の固体潤滑剤、金属スルホネート、多価アルコールエステルなどの防錆剤、有機モリブデンなどの摩擦低減剤、エステル、アルコールなどの油性剤、リン系化合物などの摩耗防止剤等が挙げられる。これらを単独または 2 種類以上組み合せて添加できる。
実施例1〜4
表1に示した基油の半量に、4,4−ジフェニルメタンジイソシアナート(日本ポリウレタン工業社製商品名のミリオネートMT、以下、MDIと記す)を表1に示す割合で溶解し、残りの半量の基油にMDIの2倍当量となるモノアミンを溶解した。それぞれの配合割合および種類は表1のとおりである。
MDIを溶解した溶液を撹拌しながらモノアミンを溶解した溶液を加えた後、100〜120℃で 30 分間撹拌を続けて反応させて、ジウレア化合物を基油中に生成させた。
これにMg系添加剤および酸化防止剤を表1に示す配合割合で加えてさらに 100〜120℃で 10 分間撹拌した。その後冷却し、三本ロールで均質化し、グリース組成物を得た。
表1に示した基油の半量に、4,4−ジフェニルメタンジイソシアナート(日本ポリウレタン工業社製商品名のミリオネートMT、以下、MDIと記す)を表1に示す割合で溶解し、残りの半量の基油にMDIの2倍当量となるモノアミンを溶解した。それぞれの配合割合および種類は表1のとおりである。
MDIを溶解した溶液を撹拌しながらモノアミンを溶解した溶液を加えた後、100〜120℃で 30 分間撹拌を続けて反応させて、ジウレア化合物を基油中に生成させた。
これにMg系添加剤および酸化防止剤を表1に示す配合割合で加えてさらに 100〜120℃で 10 分間撹拌した。その後冷却し、三本ロールで均質化し、グリース組成物を得た。
表1において、基油として用いた合成炭化水素油は 40℃における動粘度 47 mm2/sec の新日鉄化学社製シンフルード801を、アルキルジフェニルエーテル油は 40℃における動粘度 97 mm2/sec の松村石油社製モレスコハイルーブLB100を、それぞれ用いた。また、酸化防止剤は住友化学社製ヒンダートフェノールを用いた。
得られたグリース組成物の急加減速試験を行なった。試験方法および試験条件を以下に示す。また、結果を表1に示す。
急加減速試験
電装補機の一例であるオルタネータの回転軸を支持する内輸回転の転がり軸受において、急加減速試験を行なった。急加減速試験条件は、回転軸先端に取り付けたプーリに対する負荷荷重を 3234 N 、回転速度は 0〜18000 rpm で運転条件を設定した。そして、軸受内に異常剥離が発生し、振動検出器の振動が設定値以上になって発電機が停止する時間を、剥離発生寿命時間として計測した。
この剥離発生寿命時間が 300 時間以上ある転がり軸受は、剥離の発生を防止する性能が優れていると評価した。
電装補機の一例であるオルタネータの回転軸を支持する内輸回転の転がり軸受において、急加減速試験を行なった。急加減速試験条件は、回転軸先端に取り付けたプーリに対する負荷荷重を 3234 N 、回転速度は 0〜18000 rpm で運転条件を設定した。そして、軸受内に異常剥離が発生し、振動検出器の振動が設定値以上になって発電機が停止する時間を、剥離発生寿命時間として計測した。
この剥離発生寿命時間が 300 時間以上ある転がり軸受は、剥離の発生を防止する性能が優れていると評価した。
比較例1〜4
実施例1に準じる方法で、表1に示す配合割合で、増ちょう剤、基油を選択してベースグリースを調整し、さらに添加剤を配合してグリース組成物を得た。得られたグリース組成物を実施例1と同様の試験を行なって評価した。結果を表1に示す。
実施例1に準じる方法で、表1に示す配合割合で、増ちょう剤、基油を選択してベースグリースを調整し、さらに添加剤を配合してグリース組成物を得た。得られたグリース組成物を実施例1と同様の試験を行なって評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、各実施例の剥離発生寿命時間は全て 300 時間以上を示した。よって、各実施例のグリース組成物を用いた転がり軸受は転走面で生じる白色組織変化を伴った特異的な剥離を効果的に防止できることがわかる。
本発明の自動車電装・補機用転がり軸受は、転がり軸受に封入するグリース組成物が、転がり軸受の転走面で生じる白色組織変化を伴った特異的な剥離を効果的に防止でき軸受寿命に優れるのでカーエアコン用電磁クラッチ、電動ファンモータ等の自動車電装部品、補機等の転がり軸受、モータ用軸受に利用できる。
1 グリース封入軸受(転がり軸受)
2 内輪
3 外輪
4 転動体
5 保持器
6 シール部材
7 グリース組成物
8a、8b 開口部
9 冷却用ファン
10 ケース
11 オイル室
12 撹拌室
13 仕切板
14 ポート
15 スプリング
16 バイメタル
17 ピストン
18 ドライブディスク
19 流通穴
20 ドライブ軸
21a、21b フレーム
22 ロータ
23 ロータ回転軸
24 ロータコイル
25 ステータ
26 ステータコイル
27 プーリ
28 プーリ本体
2 内輪
3 外輪
4 転動体
5 保持器
6 シール部材
7 グリース組成物
8a、8b 開口部
9 冷却用ファン
10 ケース
11 オイル室
12 撹拌室
13 仕切板
14 ポート
15 スプリング
16 バイメタル
17 ピストン
18 ドライブディスク
19 流通穴
20 ドライブ軸
21a、21b フレーム
22 ロータ
23 ロータ回転軸
24 ロータコイル
25 ステータ
26 ステータコイル
27 プーリ
28 プーリ本体
Claims (5)
- エンジン出力で回転駆動される回転軸を静止部材に回転自在に支持する自動車電装・補機用転がり軸受であって、
前記転がり軸受は、内輪および外輪と、この内輪および外輪間に介在する複数の転動体と、この転動体の周囲にグリース組成物を封止するため前記内輪および外輪の軸方向両端開口部に設けられたシール部材とを備えてなり、前記グリース組成物は基油と、増ちょう剤とからなるベースグリースに添加剤を配合してなるグリース組成物であり、
前記添加剤は、無機マグネシウムおよび有機マグネシウムから選ばれた少なくとも一つのマグネシウム系添加剤を含有し、該マグネシウム系添加剤の配合割合はベースグリース 100 重量部に対して 0.05〜10 重量部であることを特徴とする自動車電装・補機用転がり軸受。 - 前記無機マグネシウムは、マグネシウム粉末であることを特徴とする請求項1記載の自動車電装・補機用転がり軸受。
- 前記有機マグネシウムは、ステアリン酸マグネシウムであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の自動車電装・補機用転がり軸受。
- 前記増ちょう剤は、ウレア系増ちょう剤であることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の自動車電装・補機用転がり軸受。
- 前記基油は、アルキルジフェニルエーテル油およびポリ-α-オレフィン油から選ばれた少なくとも1つの油であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項記載の自動車電装・補機用転がり軸受。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005234119A JP2007046753A (ja) | 2005-08-12 | 2005-08-12 | 自動車電装・補機用転がり軸受 |
US11/918,566 US7910525B2 (en) | 2005-04-20 | 2006-04-20 | Grease composition, grease-enclosed bearing, and rotation-transmitting apparatus with built-in one way clutch |
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DE112006000987T DE112006000987T5 (de) | 2005-04-20 | 2006-04-20 | Schmierfettzusammensetzung, Lager mit eingeschlossenem Schmierfett und Rotationsübertragungsvorrichtung mit eingebauter Einwegkupplung |
CN2006800136221A CN101163781B (zh) | 2005-04-20 | 2006-04-20 | 润滑脂组合物、润滑脂封入式轴承与单向离合器内装型旋转传动装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005234119A JP2007046753A (ja) | 2005-08-12 | 2005-08-12 | 自動車電装・補機用転がり軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007046753A true JP2007046753A (ja) | 2007-02-22 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005234119A Pending JP2007046753A (ja) | 2005-04-20 | 2005-08-12 | 自動車電装・補機用転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007046753A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007262300A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Kyodo Yushi Co Ltd | 潤滑剤組成物 |
EP2597141A1 (en) | 2011-11-25 | 2013-05-29 | Nippon Grease Co., Ltd. | Grease composition and bearing |
US9394500B2 (en) | 2006-02-16 | 2016-07-19 | Ntn Corporation | Grease composition, grease-enclosed bearing, and one-way clutch |
-
2005
- 2005-08-12 JP JP2005234119A patent/JP2007046753A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9394500B2 (en) | 2006-02-16 | 2016-07-19 | Ntn Corporation | Grease composition, grease-enclosed bearing, and one-way clutch |
JP2007262300A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Kyodo Yushi Co Ltd | 潤滑剤組成物 |
US9376644B2 (en) | 2006-03-29 | 2016-06-28 | Kyodo Yushi Co., Ltd. | Lubricant composition |
EP2597141A1 (en) | 2011-11-25 | 2013-05-29 | Nippon Grease Co., Ltd. | Grease composition and bearing |
US8993497B2 (en) | 2011-11-25 | 2015-03-31 | Nippon Grease Co., Ltd. | Grease composition and bearing |
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