JP2007046615A - サイレントチェーン - Google Patents

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Abstract

【課題】直噴型エンジンのタイミングチェーンとして用いた場合であってもリンクプレートのピン孔内面の摩耗を抑制してチェーン摩耗伸びを低減することができ、しかも、疲労強度を向上せしめたサイレントチェーンを提供すること。
【解決手段】スプロケットとの噛み合い面112,113、ピン孔内面111及び背面114を備えた多数のリンクプレート110が連結ピン120によってチェーン長手方向に編成されているとともに、前記リンクプレート110のピン孔内面111にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルDが形成されているサイレントチェーン100。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンのタイミングチェーンとして用いられるサイレントチェーンに関するものであって、特に、ディーゼル油やガソリン油などの燃料を高圧縮によって高温となった空気に直接注入して自動着火させる直噴型エンジンのタイミングチェーンとして用いられるサイレントチェーンに関する。
従来、エンジンのタイミングチェーンとして用いる、一対の歯部およびピン孔をそれぞれ有する多数のリンクプレートをピン孔内に挿入したピンにより連結してなるサイレントチェーンとして、歯部の内側フランクおよび外側フランクにおける噛み合い面をシェービング加工により形成してスプロケット歯面の摩耗を低減させるとともに屈曲不良の発生を防止したサイレントチェーンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−260536号公報
しかしながら、このような従来のサイレントチェーンは、リンクプレートの面粗度がシェービング加工によって著しく向上しているため、直噴型エンジンのタイミングチェーンとして用いた場合、エンジンのシリンダー内に直接噴射されたディーゼル油やガソリン油などの燃料の不完全燃焼によって発生するカーボン等の燃えカス、所謂、スーツ(carbon soot)がリンクプレートのピン孔内にエンジンオイルとともに混入すると、この燃えカス等からなるスーツの研摩剤的作用に起因してリンクプレートのピン孔内周面とピン外周面との間で摩耗が促進し易く、チェーン摩耗伸びが増大してタイミング駆動システムに重大な支障を来すという問題があった。
また、直噴型エンジンのシリンダー内に直接噴射されたディーゼル油やガソリン油などの燃料の不完全燃焼によって発生するカーボン等の燃えカスからなるスーツがリンクプレートの歯面、もしくは、背面にエンジンオイルとともに付着すると、この燃えカス等からなるスーツの研摩剤的作用に起因してリンクプレートの歯面とスプロケット歯面との間、もしくは、リンクプレートの背面とこれに摺接するチェーンガイドなどとの間で摩耗が促進し易く、これらの間の摩損によってタイミング部品の寿命を著しく早期に損なうという問題があった。
そこで、本発明は、前述したような従来の技術の問題点を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、直噴型エンジンのタイミングチェーンとして用いた場合であってもリンクプレートのピン孔内面の摩耗を抑制してチェーン摩耗伸びを低減することができ、しかも、疲労強度を向上せしめたサイレントチェーンを提供することにある。
まず、本請求項1に係る発明は、スプロケットとの噛み合い面、ピン孔内面、及び、背面を備えた多数のリンクプレートが連結ピンによってチェーン長手方向に編成されたサイレントチェーンにおいて、前記リンクプレートのピン孔内面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、スプロケットとの噛み合い面、ピン孔内面、及び、背面を備えた多数のリンクプレートが連結ピンによってチェーン長手方向に編成されたサイレントチェーンにおいて、前記リンクプレートのピン孔内面と噛み合い面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項3に係る発明は、スプロケットとの噛み合い面、ピン孔内面、及び、背面を備えた多数のリンクプレートが連結ピンによってチェーン長手方向に編成されたサイレントチェーンにおいて、前記リンクプレートのピン孔内面と背面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項4に係る発明は、スプロケットとの噛み合い面、ピン孔内面、及び、背面を備えた多数のリンクプレートが連結ピンによってチェーン長手方向に編成されたサイレントチェーンにおいて、前記リンクプレートのピン孔内面と噛み合い面と背面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることにより、前記課題を解決するものである。
さらに、本請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに係るサイレントチェーンの構成に加えて、前記ショットピーニング加工の前加工として前記リンクプレートの少なくともピン孔内面にシェービング加工が施されていることにより、前記課題を更に解決するものである。
なお、本発明で意味する「ショットピーニング加工」とは、ステンレス製鋼球などの投射材を用いて被加工部品の表面に多数の微細ディンプルからなる梨地状凹凸面を形成するとともに被加工部品の表面に圧縮残留応力を付与して硬化する加工をいう。
また、本発明で意味する「シェービング加工」とは、リンクプレート用ブランク材をポンチで打ち抜いて形成した打ち抜き部分の縁部の輪郭よりも、僅かに大きな輪郭を有する棒状又は柱状のシェービング工具を用い、前記ポンチと同様にして前記リンクプレート用ブランク材の打ち抜き部分を押し抜くことにより、前記縁部の輪郭を少量削り取り、ポンチの打ち抜き時に生じた粗面やダレを除去して、打ち抜き部分の表面粗さや表面精度を向上させる加工をいう。
本発明のサイレントチェーンは、スプロケットとの噛み合い面、ピン孔内面及び背面を備えた多数のリンクプレートが連結ピンによってチェーン長手方向に編成されていることにより、自動車用エンジンなどのタイミング駆動システムにおいて駆動側スプロケットと従動側スプロケットとの相互間で周回して循環走行しながら低騒音で動力伝達することができるとともに、以下のような特有の効果を奏することができる。
すなわち、本請求項1に係るサイレントチェーンは、リンクプレートの少なくともピン孔内面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることにより、直噴型エンジンのタイミングチェーンとして用いて、カーボンの燃えカス等からなるスーツ(carbon soot)がリンクプレートのピン孔内にエンジンオイルとともに侵入するような場合であっても、このような燃えカスなどのスーツをリンクプレートのピン孔内面に形成した微細ディンプル内に退避させてスーツが悪影響を及ぼす研摩剤的作用を回避することができるため、リンクプレートのピン孔内面の摩耗を抑制してチェーン摩耗伸びを低減することができ、しかも、リンクプレートのピン孔内面に圧縮残留応力を付与して硬化することができるため、タイミングチェーンとしての疲労強度を向上させることができる。
本請求項2に係るサイレントチェーンは、リンクプレートのピン孔内面と噛み合い面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることにより、リンクプレートのピン孔内面の摩耗を抑制してチェーン摩耗伸びを低減することができるばかりでなく、前述したような燃えカスなどのスーツをリンクプレートの噛み合い面に形成した微細ディンプル内に退避させてスーツが悪影響を及ぼす研摩剤的作用を回避することができるため、スプロケット歯の摩耗を大幅に抑制することもできる。
本請求項3に係るサイレントチェーンは、リンクプレートのピン孔内面と背面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることにより、リンクプレートのピン孔内面の摩耗を抑制してチェーン摩耗伸びを低減することができるばかりでなく、前述したような燃えカスなどのスーツをリンクプレートの背面に形成した微細ディンプル内に退避させてスーツが悪影響を及ぼす研摩剤的作用を回避することができるため、リンクプレートの背面と摺接するチェーンガイドの摩耗を大幅に抑制することができる。
本請求項4に係るサイレントチェーンは、リンクプレートのピン孔内面と噛み合い面と背面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることにより、リンクプレートのピン孔内面の摩耗を抑制してチェーン摩耗伸びを低減することができるばかりでなく、前述したような燃えカスなどのスーツをリンクプレートの噛み合い面と背面に形成した微細ディンプル内に退避させてスーツが悪影響を及ぼす研摩剤的作用を回避することができるため、スプロケット歯の摩耗を大幅に抑制することができるとともに、リンクプレートの背面と摺接するチェーンガイドの摩耗を大幅に抑制することができる。
そして、本請求項5に係るサイレントチェーンは、前述したような請求項1乃至請求項4のいずれかに係るサイレントチェーンが奏する効果に加えて、ショットピーニング加工の前加工として前記リンクプレートの少なくともピン孔内面にシェービング加工が施されていることにより、リンクプレートのピン孔内面と連結ピンの外周面との間の対向する距離精度や面精度が向上してピン孔内面のピン挿通方向に沿って均一な荷重分布状態を呈するため、リンクプレートのピン孔内面と連結ピンとの片当たりによる摩耗が低減し、サイレントチェーンの摩耗伸びを更に少なくすることができる。
本発明のサイレントチェーンは、スプロケットとの噛み合い面、ピン孔内面及び背面を備えた多数のリンクプレートが連結ピンによってチェーン長手方向に編成されているとともに、前記リンクプレートの少なくともピン孔内面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることにより、直噴型エンジンのタイミングチェーンとして用いた場合であってもリンクプレートのピン孔内面の摩耗を抑制してチェーン摩耗伸びを低減することができるとともに疲労強度を向上せしめたものであれば、その具体的な態様は何れのものであっても良い。
すなわち、本発明のサイレントチェーンは、スプロケットとの噛み合い開始時から噛み合い終了時にかけてリンクプレートの外側噛み合い面のみで噛み合うサイレントチェーン、あるいは、スプロケットとの噛み合い開始時にリンクプレートの内側噛み合い面で噛み合い、噛み合い終了時にリンクプレートの外側噛み合い面のみで噛み合うサイレントチェーンであっても良く、更には、スプロケットとの噛み合い開始時から噛み合い終了時にかけてリンクプレートの内側噛み合い面のみで噛み合うサイレントチェーンであっても良い。
また、本発明のサイレントチェーンにおける微細ディンプルは、ステンレス製鋼球などの投射材を用いて形成される微細な梨地状凹凸面であれば、その具体的な凹凸形態は大小の半球状凹部からなる連続面など、如何なる微細な凹凸形態でであっても構わない。
さらに、本発明のサイレントチェーンにおける連結ピンは、その表面にCr、Ti、V、Nbの少なくとも一つの硬質金属炭化物からなる硬化層が形成されていることが好ましく、このようなピン表面の硬化層が形成されている場合には、ピン表面の硬化層が極めて化学的に安定しているため、境界潤滑の条件下においてもピン孔内面と連結ピンとの間に凝着が生じにくく連結ピンの摩耗量も微小となって、上述したようなチェーン摩耗伸びを一段と減少させることができる。
以下、図面に基づいて本発明の一実施例であるサイレントチェーンを詳細に説明する。
まず、図1は、本発明の一実施例であるサイレントチェーンの編成状態を示す概略図であり、図2は、本発明のサイレントチェーンに用いたリンクプレートの斜視図であり、図3は、ショットピーニング加工を説明するための模式図であり、図4は、ショットピーニング加工とチェーン伸びとの関係を示す図であり、図5は、ショットピーニング加工とスプロケット摩耗量との関係を示す図であり、図6は、ショットピーニング加工とチェーンガイドのシュー摩耗量との関係を示す図である。
本発明の一実施例であるサイレントチェーン100は、図1に示すように、スプロケットとの噛み合い面112,113、ピン孔内面111、及び背面114を備えた多数のリンクプレート110が連結ピン120によってチェーン長手方向に編成されていることにより、自動車用エンジンなどのタイミング駆動システムにおいて駆動側スプロケットと従動側スプロケットとの相互間で周回して循環走行しながら低騒音で動力伝達することができるようになっている。なお、図1における符号130は、スプロケット(図示していない)との噛み合いに際して、スプロケットに蛇行進入せずに安定して噛み合うためのガイドプレートである。
そして、本実施例のサイレントチェーン100では、本発明が最も特徴とするショットピーニング加工の前加工としてシェービング加工を施している。
すなわち、このシェービング加工は、リンクプレート用ブランク材をポンチで打ち抜いて形成した打ち抜き部分の縁部の輪郭よりも、僅かに大きな輪郭を有する棒状又は柱状のシェービング工具を用い、前記ポンチと同様にしてリンクプレート用ブランク材の打ち抜き部分を押し抜くことにより、縁部の輪郭を少量削り取り、ポンチの打ち抜き時に生じた粗面やダレを除去する加工であり、打ち抜き形成したリンクプレート110の噛み合い面112,113とピン孔内面111と背面114のそれぞれに板厚の70%以上の範囲に亘って施している。
このようなシェービング加工により、リンクプレート110のピン孔内面111と連結ピン120の外周面との間の対向する距離精度や面精度を向上させてピン孔内面111のピン挿通方向に沿った均一な荷重分布状態とするとともに、リンクプレート110の噛み合い面112,113のリンクプレート平面に対する直角度を向上させてスプロケットとの噛み合い時にリンクプレート110をスプロケットの歯面に対して直角に当接状態とし、リンクプレート110のピン孔内面111と連結ピン120との間の偏荷重を解消して片当たりによるチェーン摩耗伸びの低減に寄与するようになっている。
さらに、リンクプレート110の背面114をシェービング加工することによって、背面114の平面精度が高められ、テンショナやチェーンガイドのシュー面とリンクプレート110の背面114との摺接が円滑になり、シュー面の摩耗も少なくなるようになっている。
つぎに、本発明のサイレントチェーンが最も特徴とするショットピーニング加工について以下に説明する。
本実施例のサイレントチェーン100は、図2に示すように、リンクプレート110のピン孔内面111と噛み合い面112,113と背面114にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルDが形成されている。
ここで、本実施例のサイレントチェーン100で採用したショットピーニング加工では、図3に示すように、ステンレス製鋼球などの投射材Sを用いてリンクプレート110のピン孔内面111と噛み合い面112,113と背面114に多数の微細ディンプルDからなる梨地状凹凸面を形成することができるとともに、リンクプレート110のピン孔内面111と噛み合い面112,113と背面114に圧縮残留応力を付与して硬化することができるようになっている。なお、図3における矢印は、投射材Sの投射方向の一例を示すものであって、ショットピーニング加工時に投射材Sが様々な投射方向から投射されて投射面に様々な多数の微細ディンプルDが形成されることは言うまでもない。
すなわち、リンクプレート110のピン孔内面111にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルDが形成されていることにより、直噴型エンジンのタイミングチェーンとして用いて、カーボンの燃えカス等からなるスーツ(carbon soot)がリンクプレートのピン孔内にエンジンオイルとともに侵入するような場合であっても、このような燃えカスなどのスーツをリンクプレート110のピン孔内面111に形成した微細ディンプルD内に退避させてスーツが悪影響を及ぼす研摩剤的作用を回避することができる。
このため、ショットピーニング加工のない従来のサイレントチェーンに比較すると、図4に示すように、リンクプレート110のピン孔内面111の摩耗を抑制してチェーン摩耗伸びを約30%程度低減することができ、しかも、リンクプレート110のピン孔内面111に圧縮残留応力を付与して硬化することができるため、タイミングチェーンとしての疲労強度を向上させることができる。
また、リンクプレート110の噛み合い面112,113にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルDが形成されていることにより、前述したような燃えカスなどのスーツをリンクプレート110の噛み合い面112,113に形成した微細ディンプルD内に退避させてスーツが悪影響を及ぼす研摩剤的作用を回避することができる。
この結果、ショットピーニング加工のない従来のサイレントチェーンに比較すると、図5に示すように、スプロケット歯の摩耗を約20%程度抑制することもできる。
さらに、リンクプレート110の背面114にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルDが形成されていることにより、前述したような燃えカスなどのスーツをリンクプレート110の背面114に形成した微細ディンプルD内に退避させてスーツが悪影響を及ぼす研摩剤的作用を回避することができる。
この結果、ショットピーニング加工のない従来のサイレントチェーンに比較すると、図6に示すように、リンクプレート110の背面114と摺接するチェーンガイドの摩耗を約20%程度抑制することができる。
さらに、本実施例のサイレントチェーン100における連結ピン120は、その表面に炭化バナジウムからなる硬化層が形成されている。
したがって、このピン表面の硬化層が極めて化学的に安定しているため、境界潤滑の条件下においてもピン孔内面111と連結ピン120との間に凝着が生じにくく連結ピン120の摩耗量も微小となって、上述したようなチェーン摩耗伸びを一段と減少させることができるようになっている。
なお、本実施例のサイレントチェーンでは、直噴型エンジンのタイミングチェーンとして用いた場合を対象に説明したが、これ以外のエンジンのタイミングチェーンとしても十分に活用し得ることは言うまでもない。
このようにして得られた本実施例のサイレントチェーン100は、リンクプレート110のピン孔内面111と噛み合い面112,113と背面114にシェービング加工が施された後、ショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルDが形成されていることにより、リンクプレート110のピン孔内面111と連結ピン120の外周面との間の対向する距離精度や面精度が向上してリンクプレート110のピン孔内面111と連結ピン120との片当たりによる摩耗を低減するとともに、直噴型エンジンのタイミングチェーンとして用いた場合であってもリンクプレート110のピン孔内面111の摩耗を抑制してチェーン摩耗伸びを低減することができ、しかも、疲労強度を向上することができるなど、その効果は甚大である。
本発明の一実施例であるサイレントチェーンの編成状態を示す概略図。 本発明のサイレントチェーンに用いたリンクプレートの斜視図。 ショットピーニング加工を説明するための模式図。 ショットピーニング加工とチェーン伸びとの関係を示す図。 ショットピーニング加工とスプロケット摩耗量との関係を示す図。 ショットピーニング加工とチェーンガイドのシュー摩耗量との関係を示す図。
符号の説明
100 ・・・ サイレントチェーン
110 ・・・ リンクプレート
111 ・・・ ピン孔内面
112,113・・・ 噛み合い面
114 ・・・ 背面
120 ・・・ 連結ピン
130 ・・・ ガイドプレート
S ・・・ 投射材
D ・・・ 微細ディンプル

Claims (5)

  1. スプロケットとの噛み合い面、ピン孔内面、及び、背面を備えた多数のリンクプレートが連結ピンによってチェーン長手方向に編成されたサイレントチェーンにおいて、
    前記リンクプレートのピン孔内面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることを特徴とするサイレントチェーン。
  2. スプロケットとの噛み合い面、ピン孔内面、及び、背面を備えた多数のリンクプレートが連結ピンによってチェーン長手方向に編成されたサイレントチェーンにおいて、
    前記リンクプレートのピン孔内面と噛み合い面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることを特徴とするサイレントチェーン。
  3. スプロケットとの噛み合い面、ピン孔内面、及び、背面を備えた多数のリンクプレートが連結ピンによってチェーン長手方向に編成されたサイレントチェーンにおいて、
    前記リンクプレートのピン孔内面と背面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることを特徴とするサイレントチェーン。
  4. スプロケットとの噛み合い面、ピン孔内面、及び、背面を備えた多数のリンクプレートが連結ピンによってチェーン長手方向に編成されたサイレントチェーンにおいて、
    前記リンクプレートのピン孔内面と噛み合い面と背面にショットピーニング加工を用いた多数の微細ディンプルが形成されていることを特徴とするサイレントチェーン。
  5. 前記ショットピーニング加工の前加工として前記リンクプレートの少なくともピン孔内面にシェービング加工が施されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のサイレントチェーン。
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