JP6122060B2 - サイレントチェーン、ブッシュチェーンおよびローラチェーン - Google Patents

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Description

本発明はサイレントチェーン、ブッシュチェーンおよびローラチェーンに係り、特に、チェーンの伸びを抑制する技術に関する。
サイレントチェーンは、例えば特許文献1に示されているように、一対の歯部およびピン孔を有するリンクプレートを長手方向に互い違いに配列し、ピン孔に連結ピンを回転自在に挿入してリンクプレートを連結するとともに、リンクプレートの最外側に一対のピン固定孔を有するガイドプレートを配置し、そのピン固定孔に連結ピンを圧入して構成されている。ブッシュチェーンは、例えば特許文献2に示されるように、平行な一対の内プレートを有すると共にこれら内プレートに挿通して設けられた筒状のブッシュを有する内リンクと、上記内プレートの外側に配置される一対の外プレートを有し、かつ、これら外プレートに挿通して設けられると共に上記ブッシュ内に挿通されるピンを有する外リンクとを備え、上記内リンクと外リンクが交互に、かつ、無端状に連結されて構成される。
特開2014−224556号公報 特開2011−185297号公報
従来、サイレントチェーンにおいては、板厚方向に隣接する複数枚のリンクプレートが同時にスプロケットの歯と噛み合うことで接触面圧の適正化が図られ、連結ピンの摩耗及びリンクプレートの摩耗が抑制され、結果としてチェーンの伸びの抑制が図られている。しかし、板厚方向に隣接するリンクプレートのピン孔どうしの最外寸法(外々ピッチ)には製造上ばらつきが生じてしまうため、複数のリンクプレートを同時にスプロケットに噛み合わせるよう製造するのは非常に困難である。そのため、外々ピッチのバラツキにより結果的に伸びを抑制しきれないという問題がある。駆動軸からの駆動を被駆動部材に伝達するサイレントチェーンが伸びてしまうと、例えば内燃機関においてはサイレントチェーンが駆動しているバルブの開閉タイミングに狂いが生じ、燃費の悪化や出力不足等の原因となり得る。ブッシュチェーンやローラチェーンにおいても伸びた場合に同様の事象が発生する。
よって、本発明は、伸びを抑制したサイレントチェーン、ブッシュチェーンおよびローラチェーンを提供することを目的としている。
本発明のサイレントチェーンは、一対の第1ピン孔を有する1枚以上の第1リンクプレートから構成される第1リンクと、一対の第2ピン孔を有する1枚以上の第2リンクプレートから構成される第2リンクと、第1リンクプレートの第1ピン孔および第2リンクプレートの第2ピン孔にそれぞれ挿通される連結ピンとを有し、連結ピンが第1リンクと第2リンクをチェーン駆動方向に交互に屈曲可能に連結しているサイレントチェーンにおいて、第1リンクプレートおよび第2リンクプレートのピン孔の内周面に研磨粒子を埋収したことを特徴とする。なお、本発明において「埋収」とは、少なくとも研磨粒子の一部あるいは全部が表面に埋め込まれた状態で基材に分散されており、かつチェーン駆動時には連結ピンとの接触により研磨粒子がピン孔内周面より剥落するように埋設された状態のことを意味するものとする。
本発明のサイレントチェーンを駆動すると、第1、第2リンクプレートがスプロケット歯に噛み合うことで、第1、第2リンクプレートと連結ピンの間での屈曲動作が行われるが、スプロケットの駆動によりチェーンに掛かる引張り力に伴い、ピン孔の内周面と連結ピンの表面が駆動方向またはその反対方向に圧接した状態で摺動される。この時、リンクプレートのピン孔の内周面に埋収された研磨粒子が、連結ピンとの摩擦により剥落し、ピン孔と連結ピン表面のクリアランス間にこぼれ落ちる。このクリアランスには潤滑オイルが存在するため、こぼれ落ちた微粉の研磨粒子と混じり合うことで研磨に適した状態となる。ここで、外々ピッチの短いリンクプレートにおいては、連結ピンの長手方向の他のリンクプレートより先に荷重が加わり、これが原因で長手方向の他のリンクプレートより大きな荷重が加わる。この状態でチェーンが屈曲されると外々ピッチの短いリンクプレートのピン孔は研磨粒子により強く研磨され、外々ピッチの長いリンクプレートのピン孔は外々ピッチの短いリンクプレートより小さな荷重が加わるため弱く研磨される。このようなチェーンの駆動による屈曲作用により連結ピンの長手方向に配列された各々のリンクプレートのピン孔は、お互いの外々ピッチ寸法を等しくするように研磨され、外々ピッチ寸法がほぼ均一に調整された後は各リンクプレートにかかる荷重がほぼ均一となるため、それ以上の研磨は生じなくなる。その結果、リンクプレートにかかる荷重は、早期に均一化され、サイレントチェーンの初期伸びを抑制する。この潤滑オイルと研磨粒子により構成された研磨剤は連結ピンを鏡面化し、プレス打ち抜きされたピン孔の破断面の凹凸を滑らかに整えるので、その後のチェーン伸びを著しく改善し耐久性を向上できる。
ここで、研磨粒子の硬度は、連結ピンの外周面の硬度と同等かより低く、リンクプレートのピン孔の内周面の硬度より高いことが望ましい。つまり、各部材の硬度は、連結ピンの外周面>研磨粒子>ピン孔の内周面とする。これにより、連結ピンに磨耗を生じさせることなくピン孔の内周面を研磨してピッチばらつきを特殊な加工を行うことなく整えることができる。
研磨粒子としては、酸化物研磨剤のアルミナ(Al)が一般的である。そのような研磨粒子をピン孔の内周面に埋収する。リンクプレートのピン孔へのアルミナの埋収は、バレル研磨にて実施される。リンクプレートのピン孔より若干小さいアルミナボールとパウダー状のアルミナ(Al)とリンクプレートをバレル機に投入し、仕上げバレル研磨を実施する。スラリー状になった紛体アルミナとボールアルミナはピン孔に入りこみバレル研磨機の回転及び搖動により接触し、この時ボールアルミナが紛体アルミナをピン孔表面に打ちこんでいく。このようにして、粉体アルミナをピン孔の内周面に埋収していくことができる。アルミナのような酸化物研磨粒子の他、シリコンカーバイド(SiC)などの炭化物研磨粒子、あるいはダイアモンドなどの研磨粒子を用いることもできる。
ピン孔に研磨粒子を埋収することでピン孔の内周面の表層部に、母材中に研磨粒子の粒子が分散された研磨粒子層が形成される。本発明者等の検討によれば、研磨粒子層における研磨粒子の割合は、研磨粒子がAlの場合(EDXによりAlを分析し、Alの代替値として使用する。)Al=2.5質量%以上であることが望ましい。これにより、サイレントチェーンの伸びを効果的に抑制することができる。Alが2.5質量%のときのAl3の換算量は5.0質量%である。また、アルミナ研磨粒子の平均粒径は3μm以下であることが望ましい。このようなサイズの研磨粒子は摺動面を鏡面化しピンとピン孔内面の摺動環境を適正に保ち、その結果、チェーン伸びを抑制できる。一方で研磨粒子の粒径が大きいとチェーン伸びを好適に抑制できなくなる。この理由は以下のとおりである。研磨粒子が内周面から剥落する場合、研磨粒子の粒径が大きいほど、研磨粒子の剥落した後の内周面表面の凹部の深さが深くなる。研磨粒子は内周面に分散して埋収しているので、内周面表面の凹部が連続して形成され、図9に示すように、凹部同士の間で凸部分を形成する事となる。その凸部に粒径の大きい研磨粒子が摺擦すると、研磨ではなく、切削(凸部を折り取る)が起こり、径の大きな摩耗粉が発生し、凝着摩耗を引き起こしてしまい、チェーン伸びを好適に抑制出来なくなる。よって、アルミナの研磨粒子が3μm以下であれば、摩耗粉も3μm以下になり、凝着摩耗の発生を抑制できる。これらから、研磨粒子の粒径が小さければ小さいほど発生する摩耗粉の粒径は小さくなるので、研磨粒子の粒径が小さいほうがより好ましい。研磨粒子は1μm以下の微細粉でもよく、3μm以下の粒子であれば。粒径の異なる研磨粒子が混在してもよい。なお、その他の研磨粒子、例えばSiCやその他の研磨剤を用いた場合も同様である。
次に、本発明は、一対のブッシュ孔を有する一対のインナープレートと、ブッシュ孔に固定されピン孔を有するブッシュと、インナープレートの両外側に配置された一対のアウタープレートと、アウタープレートに固定され、ブッシュの前記ピン孔に回転自在に挿入された連結ピンとを備えたユニットを、無端状に複数連結したブッシュチェーンにおいて、ブッシュのピン孔の内周面に研磨粒子を埋収したことを特徴とする。
本発明のブッシュチェーンにおいては、隣接するインナープレートとアウタープレートとが屈曲すると、ブッシュのピン孔の内周面に埋収された研磨粒子が連結ピンとの摩擦により剥落し、ピン孔と連結ピンとの間で研磨粒子として機能する。一般には、インナープレートのブッシュ孔にブッシュは圧入されるが、締め代によりブッシュのピン孔の両端部は縮径される。そのためブッシュの内周面に対し連結ピンの両端部が連結ピンの中央側に比べてより強く接触することになる。本願発明によればピン孔の両端部の内周面が研磨粒子によって研磨され、連結ピンとブッシュ内周面との当たりを均一化することができるのでブッシュチェーンの伸びを抑制することが可能となる。さらに、所定の粒径の研磨粒子による研磨作用により、粗大な摩耗粉の発生が抑制されるため、磨耗粉による凝着磨耗が防止され、摩耗特性が向上される。なお、サイレントチェーンにおける上記値限定は、ブッシュチェーンにも適用することができる。また、本発明は、上記ブッシュチェーンのブッシュの外周にローラを回転時在に設けたローラチェーンにも適用することができる。
本発明によれば、サイレントチェーンおよびローラチェーンの伸びを抑制することができる等の効果を得ることができる。
本発明の第1実施形態のサイレントチェーンの一部を示す一部破切断面図である。 本発明の第1実施形態のサイレントチェーンの一部を示す側面図である。 (A)はガイドプレートを示す側面図、(B)はリンクプレートを示す側面図、(C)はピンを示す側面図である。 リンクプレートのピン孔の内部を示す断面図である。 本発明の第2実施例におけるブッシュチェーンの一部を示す平面図である。 本発明の第2実施例におけるブッシュチェーンの一部を示す側面図である。 本発明の実施例において埋収したアルミナのAl量とチェーンの伸び率との関係を示すグラフである。 (A)はアルミナを埋収した本発明の実施例において運転時間とリンクプレートの外々ピッチとの関係を示すグラフであり、(B)はアルミナを埋収しない比較例において運転時間とリンクプレートの外々ピッチとの関係を示すグラフである。を示すグラフである。 ピン孔の内周面から研磨粒子が剥落して凹部と凸部を形成している状態を示す断面図である。
1.第1実施形態
以下、図1〜図4を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は実施形態のサイレントチェーンの一部を示す一部破砕平面図、図2はその側面図である。図において符号10はリンクプレート(4枚の第1リンクプレートおよび3枚の第2リンクプレート)である。リンクプレート10は、板状をなし、その一側には、略三角形状をなして側方へ突出する歯部11が2個並んで形成されている。歯部11の外又11aと内又11bがスプロケット(図示略)に噛み合い、背面11cはチェーンガイド(図示略)等と摺接する。歯部11の中心線上には、円形の一対のピン孔12がそれぞれ形成されている。ピン孔12の内周面には、例えばアルミナ(Al)などの研磨粒子が埋収されている。すなわち、図4(A)に示すように、ピン孔12の内周面には、塊状の研磨粒子P1が少なくとも一部内周面に露出した状態で埋め込まれている。また、図4(B)は、粉体状の研磨粒子P2が少なくとも一部内周面に露出した状態で埋め込まれている状態を示し、図4(C)は、塊状の研磨粒子P1と粉体状の研磨粒子P2が少なくとも一部内周面に露出した状態で埋め込まれている状態を示す。塊状の研磨粒子P1の粒径は3μm以下である。
図において符号20はガイドプレートである。ガイドプレート20は、スプロケットをその板厚方向から挟み込んでサイレントチェーンがスプロケットから外れないようにする。ガイドプレート20は、板状をなし、その一側には、歯部11の突出方向に対して反対側の側方へ突出する凸部21が2個並んで形成されている。凸部21の内側には、ピン孔22が形成されている。ピン孔22のピッチは、上記リンクプレート10のピン孔12のピッチと同一とされている。
図1に示すように、リンクプレート10は、その板厚方向でピン孔12の位置が互い違いとなるように複数枚配列され、各ピン孔12に連結ピン30が回転自在に挿入されている。また、連結ピン30の端部は、ガイドプレート20のピン孔22に圧入やカシメ等の手段によって固定されている。連結ピン30は、鋼材の丸棒の表面をVCなどの硬質層で被覆したものである。
図3(B)に示すリンクプレート10の外々ピッチLには製造誤差があり、図1においてa〜dで示すリンクプレート10の外々ピッチLの最大値と最小値の差がピッチ段差である。上記構成のサイレントチェーンを駆動すると、隣接するリンクプレート10どうしが屈曲したときに、リンクプレート10のピン孔12の内周面に埋収された研磨粒子が連結ピン30に擦られて剥落し、ピン孔12と連結ピン30との間で研磨粒子として機能する。
外々ピッチLの短いリンクプレート10においては、連結ピン30によって長手方向に大きな力で引っ張られるから、ピン孔12は連結ピン30によって強く擦過される。この際ピン孔12の内周面が研磨粒子によって研磨されるため、リンクプレート10の外々ピッチLが他のリンクプレートの外々ピッチと同程度まで調整される。これにより、連結ピンに対するリンクプレート間のピッチ段差が小さくなるので、リンクプレート10の荷重分担が均一化され、結果としてサイレントチェーンの伸びを抑制することができる。さらに、所定の粒径の研磨粒子を用いた研磨作用により、外々ピッチ調整時に粗大な摩耗粉が発生するのを抑制できるため、チェーン駆動時に磨耗粉が連結ピンやピン孔内周面との間で凝着摩耗を引き起こすことが確実に防止でき、チェーン自体の摩耗特性が向上される。
2.第2実施形態
図5および図6は本発明の第2実施形態を示すものであり、本発明をブッシュチェーンに適用した例である。図において符号50はインナープレートである。インナープレート50は、両端部が半円状に形成された平板状をなすものであり、その両側にはブッシュ孔51がそれぞれ形成されている。ブッシュ孔51には、ブッシュ60の端部が圧入されて固定されている。
ブッシュ60は円筒状をなし、その中空部分がピン孔61とされている。ピン孔61の内周面には、例えばアルミナ(Al)などの研磨粒子が埋収されている。ピン孔61には、連結ピン70が回転自在に挿入されている。
インナープレート50の両外側にはアウタープレート80が配置されている。アウタープレート80は、両端部が半円状に形成された平板状をなすものであり、その両側にはピン固定孔81がそれぞれ形成されている。ピン固定孔81のピッチは、上記インナープレート50のブッシュ孔51のピッチと同一とされている。ピン固定孔81には、連結ピン70の端部が圧入やカシメ等の手段によって固定されている。
上記構成のブッシュチェーンにおいては、隣接するインナープレート50とアウタープレート80とが屈曲したときに、ブッシュ60のピン孔61の内周面に埋収された研磨粒子が連結ピン70に擦られて剥落し、ピン孔61と連結ピン70との間で研磨粒子として機能する。インナープレート50およびアウタープレート80においては、連結ピン70によって長手方向に大きな力で引っ張られると、図5(B)に示すように、ブッシュ60がブッシュ孔51に圧入されてピン孔61の両端部が縮径され、中央部が太鼓状に膨らむことから、ピン孔61の中央部においては連結ピン70とは当たらず、ピン孔61の両端部での当たりが強くなる。ピン孔61のこの部分では連結ピン70によって強く摺動された際に、ピン孔内周面に埋収された研磨粒子により研磨されることでピン孔61と連結ピン70の当たりが改善される。その結果、ブッシュチェーンの伸びを抑制することができる。さらに、研磨粒子による研磨作用により、粗大な摩耗粉の発生が抑制されるため、チェーン駆動時における磨耗粉による凝着摩耗が防止されるため、チェーン自体の摩耗特性が向上される。
上記実施形態は本発明をブッシュチェーンに適用したものであるが、ブッシュ60の外周面にローラが回転自在に支持されているローラチェーンに対しても適用することができる。
図1に示すサイレントチェーンにおいて、リンクプレート10のピン孔12の内周面に、平均粒径が3μmのアルミナ(Al)をその割合を変えて埋収し、このサイレントチェーンを一対のスプロケットに巻回し、所定時間運転を行った後、サイレントチェーンの伸びを測定した。また、ピン孔12の内周面をEDX(エネルギー分散型X線分析)装置により分析し、最表面からAlが存在する最深部までの領域(研磨粒子層)におけるAlの質量割合を測定した。得られたAlの質量割合をサイレントチェーンの伸びとともに図7に示す。
図7から分かるように、AlにおけるAlの割合が2.5質量%以上のときにサイレントチェーンの伸びが低減されている。またこの結果から、リンクピン穴研磨粒子層における研磨粒子の割合は5.0質量%以上が望ましく、伸びがより低減されていることが確認された。
次に、運転後のリンクプレート10の外々ピッチの変化を調査した。図8(A)は本発明のサイレントチェーンの図1において符号a〜dで示すリンクプレート10の運転前(0h)の外々ピッチと、134時間運転した後(134h)の外々ピッチを示すものである。運転前においては、bおよびcのリンクプレート10の外々ピッチがaおよびdのリンクプレートより短かったが、運転中に研磨粒子によってリンクプレート10のピン孔12の内周面が研磨された結果、外々ピッチが広がり、aおよびdのリンクプレート10の外々ピッチに近付いている。このように、本発明においては、特にピッチばらつきを修正するような後加工を行うことなく、チェーンの駆動初期において自ずとピッチ段差をほぼ均一に調整されるため、サイレントチェーンの伸びが抑制される。
図8(B)はリンクプレート10のピン孔12の内周面にアルミナを埋収しなかった比較例の外々ピッチを示すものである。図8(B)に示すように、運転前(0h)から134時間運転後(134h)と外々ピッチが全体的に大きく広がっており、かつリンクプレートのピッチ段差が大きくなっている。つまり研磨粒子を含まない通常のサイレントチェーンでは、外々ピッチのばらつきにより激しくチェーン伸びが発生することが確認された。
本発明は、運輸機械、産業機械等のあらゆる分野での動力伝達装置として用いられるサイレントチェーン、ブッシュチェーンおよびローラチェーンに適用可能である。
10 リンクプレート(第1、第2リンクプレート)
11 歯部
12 ピン孔(第1、第2ピン孔)
20 ガイドプレート
22 ピン孔
30 連結ピン
50 インナープレート
51 ブッシュ孔
60 ブッシュ
61 ピン孔
70 連結ピン
80 アウタープレート
81 ピン固定孔

Claims (5)

  1. 一対の第1ピン孔を有する1枚以上の第1リンクプレートから構成される第1リンクと、
    一対の第2ピン孔を有する1枚以上の第2リンクプレートから構成される第2リンクと、
    前記第1リンクプレートの第1ピン孔および第2リンクプレートの第2ピン孔にそれぞれ挿通される連結ピンとを有し、
    前記連結ピンが前記第1リンクと前記第2リンクをチェーン駆動方向に交互に屈曲可能に連結し、
    前記第1リンクプレートおよび第2リンクプレートの前記ピン孔の内周面に研磨粒子を埋収したサイレントチェーンにおいて、
    前記連結ピン外周面の硬度は、前記ピン孔内周面の硬度より高く、前記研磨粒子の硬度は、前記連結ピンの外周面の硬度より低く、前記ピン孔内周面の硬度より高いことを特徴とするサイレントチェーン。
  2. 一対のブッシュ孔を有する一対のインナープレートと、前記ブッシュ孔に固定されピン孔を有するブッシュと、前記インナープレートの両外側に配置された一対のアウタープレートと、前記アウタープレートに固定され、前記ブッシュの前記ピン孔に回転自在に挿入された連結ピンとを備えたユニットを、無端状に複数連結し、
    前記ブッシュの前記ピン孔の内周面に研磨粒子を埋収したブッシュチェーンにおいて、
    前記連結ピン外周面の硬度は、前記ピン孔内周面の硬度より高く、前記研磨粒子の硬度は、前記連結ピンの外周面の硬度より低く、前記ピン孔内周面の硬度より高いことを特徴とするブッシュチェーン。
  3. 一対のブッシュ孔を有する一対のインナープレートと、前記ブッシュ孔に固定されピン孔を有するブッシュと、前記ブッシュの外周に回転自在に支持されたローラと、前記インナープレートの両外側に配置された一対のアウタープレートと、前記アウタープレートに固定され、前記ブッシュの前記ピン孔に回転自在に挿入された連結ピンとを備えたユニットを、無端状に複数連結し、
    前記ブッシュの前記ピン孔の内周面に研磨粒子を埋収したローラチェーンにおいて、
    前記連結ピン外周面の硬度は、前記ピン孔内周面の硬度より高く、前記研磨粒子の硬度は、前記連結ピンの外周面の硬度より低く、前記ピン孔内周面の硬度より高いことを特徴とするローラチェーン。
  4. 前記研磨粒子はAlであり、前記ピン孔の最表面からAlが存在する最深部までの領域におけるAlの質量割合は2.5重量%以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のサイレントチェーン、ブッシュチェーンまたはローラチェーン。
  5. 前記研磨粒子のサイズは、平均で3μm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のサイレントチェーン、ブッシュチェーンまたはローラチェーン。
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