JP2007046279A - 軽量盛土構造体の施工方法 - Google Patents

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Shigeyoshi Sakai
茂賀 酒井
Kazukiyo Yamada
一清 山田
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Abstract

【課題】軽量盛土構造体の施工現場において発泡ブロックとその露出面を覆う壁面材を、簡易な作業により高い精度で位置決めした状態で施工すると共に、工期及び経費を低減する。
【解決手段】軽量盛土構造体の露出面側に、少なくとも1段分に応じて水平方向に配列される複数個の壁面材を仮止めされた複数個の壁面材の背面側と支持地盤の間に形成される空間部に発泡ブロック剤を注入して所望の割合で発泡硬化させて発泡ブロックに壁面材が一体化された少なくとも1段分の壁面発泡ブロック体を成形する。必要段数分の壁面発泡ブロック体を多段形成して軽量盛土構造体とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば発泡スチロール樹脂や硬質発泡ウレタン樹脂等の発泡樹脂ブロックや発泡モルタル等の発泡ブロックを多段積みして施工される軽量盛土構造体の施工方法、詳しくは前面に壁面材が一体化された壁面発泡ブロック体による軽量盛土構造体の施工方法に関する。
近年、軟弱地盤や地滑り地(傾斜地)等の地盤を改良する軽量盛土工法として、整地された支持地盤上に発泡ウレタン樹脂等の発泡ブロックを直接敷設して形成される発泡ブロックを盛土材として使用したり、気泡が混入された気泡混合軽量土を直接敷設して軽量盛土構造体を施工する方法が知られている。
そして軽量盛土構造体にあっては、発泡ブロックや気泡モルタルの側面が露出して景観を損なうのを防止したり、荷重により発泡ブロックが位置ずれして崩落するのを防止したり、特に硬質発泡スチロール樹脂の発泡ブロックを盛土材として使用する場合には、発泡ブロック自体が熱により変形し易いため、周辺の火災等の熱による熱変形するのを防止したり、更に紫外線により発泡ブロックが劣化して耐久性が悪くなるのを防止する必要から、その側面のほぼ前面に壁面材を取付けた壁面構造体を施工する必要がある。
従来、壁面構造体を備えた軽量盛土構造体の施工方法としては、例えば施工される軽量盛土構造体の側面に沿ってH鋼等の鉄骨支柱を所定の間隔をおいて打ち込み、これら鉄骨支柱間にプレキャスト製のコンクリートパネルや押出し成形セメントパネル等の壁面パネルを嵌め込んで側面を覆った後に、支持地盤上に発泡ブロック材や気泡モルタル材を注入して発泡硬化させて施工する方法が一般に行われている。
しかし、H鋼等の鉄骨支柱を土中に打込んだり、高所から鉄骨支柱間に壁面パネルを嵌め込んだりするのに重機を使用する必要があるが、軽量盛土構造体が敷設される場所は、軟弱な地盤や、傾斜地等であるため、重機自体が入り込むことが困難であり、施工に先立って重機が進入できるように地盤を改良する必要があり、施工作業性が極めて悪かった。
特開平−号公報
解決しようとする問題点は、軽量盛土構造体を構成する発泡ブロックの露出面を覆う壁面を施工するには、施工作業性が悪く、経費が増大すると共に工期が長くなる点にある。
本発明の請求項1は、多数の発泡ブロックを段積みして盛土材とする軽量盛土構造体を施工する際に、該軽量盛土構造体の露出面側に、少なくとも1段分に応じて水平方向に配列される複数個の壁面材を仮止めする工程と、仮止めされた複数個の壁面材の背面側と支持地盤の間に形成される空間部に発泡ブロック材を注入して所望の割合で発泡硬化させて発泡ブロックに壁面材が一体化された少なくとも1段分の壁面発泡ブロック体を成形する工程と、上記工程を必要段数分、繰り返して壁面発泡ブロック体を多段形成して軽量盛土構造体とすることを特徴とする。
請求項4は、多数の発泡ブロックを段積みして盛土材とする軽量盛土構造体を施工する際に、軽量盛土構造体の露出面を覆う少なくとも1個の壁面材と該壁面材の背面側を囲む型枠により形成される空間部内に発泡ブロック材を注入して加熱軟化又は所望の割合で発泡硬化させて壁面材の背面側に発泡ブロックが一体化された多数の壁面発泡ブロック単位体を予め形成する工程と、上記工程により形成された多数の壁面発泡ブロック単位体を軽量盛土構造体の施工現場にて水平方向及び垂直方向へ配列して多段積みして軽量盛土構造体とすることを特徴する。
本発明は、軽量盛土構造体の施工現場において発泡ブロックとその露出面を覆う壁面材を、簡易な作業により高い精度で位置決めした状態で施工すると共に、工期及び経費を低減することができる。
本発明は、該軽量盛土構造体の露出面側に、少なくとも1段分に応じて水平方向に配列される複数個の壁面材を仮止めされた複数個の壁面材の背面側と支持地盤の間に形成される空間部に発泡ブロック材を注入して所望の割合で発泡硬化させて発泡ブロックに壁面材が一体化された少なくとも1段分の壁面発泡ブロック体を成形することを最良の形態とする。
以下に実施形態を示す図に従って本発明を説明する。
先ず、軽量盛土構造体1に付いて説明すると、図1において軽量盛土構造体1は、軟弱地盤や傾斜地盤に施工される発泡ブロックを用いた従来公知の軽量盛土工法で、造成された支持地盤3上に、例えば発泡ウレタン樹脂製、気泡混合軽量土製の発泡ブロック5の前面に壁面材7を一体化した、例えば1段分の壁面発泡ブロック体9を、所要の高さになるように順に多段状に形成して壁面発泡ブロック体群11を形成する。そして壁面発泡ブロック体群11上に、例えば所定の厚さからなるコンクリート床体13及び路盤を含む舗装体15をそれぞれ舗設して道路としている。
尚、コンクリート床体13上に土砂を敷設して構造物を構築する際の地盤としてもよい。また、壁面発泡ブロック体群11においては、適宜段数おきの壁面発泡ブロック体9間に図示しないコンクリート版(鉄筋入りを含む。)を敷設し、各層の各壁面発泡ブロック体9に対して荷重が均一にかかるようにしても良い。
図2に示すように、各段の壁面発泡ブロック体9は発泡ブロック5の前面に壁面材7を一体化して成形したものである。該壁面材7は多数の壁面発泡ブロック体9を多段成形して軽量盛土構造体1を施工する際に、各段の発泡ブロック5前面をほぼ完全に覆うことができるように組合せ可能な大きさで、例えば正面矩形状からなる。そして各壁面材7の背面両側には支持地盤3又は下段の壁面発泡ブロック体9の発泡ブロック5に対して壁面材7を仮止めするのに使用する棒状又は軸状の固定部材17を取付けるための固定部7aが形成されている。該固定部7aには固定部材17の上部を挿通して支持するための孔(図示せず)が形成されている。
各壁面材7の背面側における図示する上辺及び左辺には所要の幅で外方へ突出する重合せ片7c・7dが、また壁面材7の前面側における図示する下辺及び右辺には同じく所要の幅で外方へ突出する重合せ片7e・7fが一体形成されている。更に、壁面材7の後面中間部には発泡ブロック5の前面側に埋設されるアンカー部7gが一体に形成されている。該アンカー部7gは横断面が三角形状、又は複数のリブが上下方向及び水平方向に一体形成され、発泡ブロック5内に係止して抜け止め可能な形状に形成される。図は横断面が 三角形状のアンカー部7gを示す。
上記した各壁面材7は、アルミニウム材、ステンレス材及び塗装または表面処理された鉄材などの金属材料をダイキャストまたはプレス加工により形成したもの、または廃合成樹脂材及び廃無機フィラーを主原料として一体成形した複合廃合成樹脂材の何れであってもよい。各壁面材7を廃複合樹脂材及び廃無機フィラーを主原料として成形する場合、複合廃樹脂材料としては、廃棄物である熱可塑性樹脂材(以下、廃熱可塑性樹脂材という。)及び同じく廃棄物で、廃熱可塑性樹脂材より熱伝導率が高い無機フィラー(以下、廃無機フィラーという。)を主原料とし、これに必要に応じて難燃剤、強化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、抗菌剤等の助剤や廃熱可塑性樹脂材より熱伝導率が高い熱硬化性樹脂材を微粉砕した各種増量材を添加してなる。
廃熱可塑性樹脂材としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、脱塩化ビニール、ポリウレタン、メタクリル樹脂等の熱可塑性樹脂からなる。また、廃無機フィラーとしては、熱可塑性樹脂より熱伝導率が高い石炭灰、フライアッシュ、高炉スラグ、炭化物、珪藻土、貝殻粉、炭酸カルシウム、アルミナや一部フィラー換算された熱硬化性樹脂等が適している。
そして上記した廃熱可塑性樹脂材を約40〜70wt%、従って廃無機フィラーを30〜60wt%の割合で混合した複合廃樹脂材料を加熱溶融して壁面材7に成形する。上記複合廃樹脂材料により成形された壁面材7は、加工性、耐薬品性、耐強度性、耐候性、耐塩害性、耐寒冷性等においてコンクリートやセメントと同等或いはそれ以上の特性を有している。また、複合廃樹脂材料により成形された壁面材7はコンクリートパネルに比べて比重が1/2程度であり、更に中空部を増大してリブ構造とすることにより重量を1/4〜1/3に低減させることができる。
次に、軽量盛土構造体1の施工方法を説明する。
軽量盛土構造体1が施工される支持地盤3をほぼ水平になるように整地した後、図3に示すように施工される軽量盛土構造体1の露出面側に位置する支持地盤3上に1段分の配列数に応じた個数の壁面材7を仮止めする。壁面材7の仮止め方法としては、図4に示すように先端側が支持地盤3に突刺可能なように先端鋭利に形成されると共に上部側に弾性リング19が位置ずれ可能に挿嵌された固定部材17を壁面材7における固定部7aの孔内に挿入し、挿嵌された弾性リング19が固定部7aに押し当たるように位置調整して壁面材7を所要の角度で起立した状態になるように仮止めする。また、水平方向に壁面材7を仮止めする際に、図5に示すように隣接する壁面材7相互を、両側に位置する重合せ片17d・17fが隙間を設けた状態で重なり合うように配列させる。
支持地盤3上に複数個の壁面材7を水平方向に配列して仮止めする際には、上記した固定部材17の他に、一端部が支持地盤3の傾斜部に突き刺さって固定された鉄筋等の棒材(図示せず)の他端部を壁面材7の背面に固定してもよい。
次に、図6に示すように水平方向に配列された1段目の両側に位置する壁面材7の両側に、必要に応じて型枠側板21を取付けて壁面材7の背面と支持地盤3の傾斜部(図示せず)との間に、後述する発泡ブロック材が注入される注入空間部23を形成する。その際、型枠側板21と壁面材7の間や壁面材7と支持地盤3の間に隙間ができる場合があるが、その場合には可撓性の合成樹脂フィルムやゴムシート等のシール材25を取付けて注入された発泡ブロック剤が漏出するのを防止する。尚、シール材25は、必要に応じて壁面剤7相互の重なり箇所に設け、重なり箇所から注入された発泡ブロック材が漏出するのを防止してもよい。
尚、水平方向に配列された両側に位置する壁面材7が支持地盤3の傾斜部に達して注入空間部23の前面を塞いだ施工現場においては、型枠側板21を使用する必要がなく、1段目の壁面材7と支持地盤3の傾斜部により注入空間部23を形成することができる。
次に、上記のように水平方向に配列された1段目の壁面材7及び型枠側板21と支持地盤3の傾斜部で囲まれた注入空間部23内にスチロール樹脂又はウレタン樹脂に発泡剤を添加した発泡樹脂材や大量の気泡が混入された気泡混合軽量土等の発泡ブロック材を注入して発泡硬化させることにより、図7に示すように1段目の壁面材7の背面側に1段目の発泡ブロック5を一体成形して1段目の壁面発泡ブロック体9を形成する。注入空間部23内に発泡ブロック材が注入された際には、壁面材7下部と支持地盤3の間や壁面材7と型枠側板21の接続箇所から発泡ブロック材が漏出する恐れがあるが、その場合にあっては、必要に応じて取付けられてシール材25により発泡ブロック材が漏出するのを防止する。
注入空間部23内への発泡ブロック材の注入量は、発泡硬化した発泡ブロック5の上面が壁面材7の上部に達するように調整するのが望ましいが、本発明は形成された壁面発泡ブロック体9上面に形成される注入空間部23内に次段の発泡ブロック5を順に成形するものであるところから、発泡硬化した発泡ブロック5の上面が壁面材7の上部より低い場合であってもよい。
そして壁面材7及び発泡ブロック5が一体形成された壁面発泡ブロック体9にあっては、図8に示すように発泡ブロック5に対して壁面材7が、アンカー部7gが抜け止めされた状態で一体化されるため、発泡ブロック5から壁面材7が外れるのを防止し、長期に亘って壁面材7の固定状態を保つことができる。
次に、上記のように形成された1段目の壁面発泡ブロック体9上に対し、図9に示すように上記と同様にして2段目の壁面材7を、1段目の発泡ブロック5に突刺される固定部材17により仮止めしながら水平方向に配列する。その際、図10に示すように1段目の各壁面材7に対して2段目の壁面材7を、その重合せ片7c・17e相互が隙間を設けた状態で重合わさるように配列して仮止めする。次に、2段目の両側に位置する壁面材7の側部に対し、必要に応じて型枠側板21を取付けて壁面材7と型枠側板21及び支持地盤3の傾斜部の間に2段目の注入空間部23を形成する。
そして上記と同様に2段目の注入空間部23内に発泡ブロック材を注入して発泡硬化させることにより、図11に示すように2段目の壁面材7の背面側に2段目の発泡ブロック5を一体成形して2段目の壁面発泡ブロック体9を形成する。1段目の壁面発泡ブロック体9上に成形される上段の壁面発泡ブロック体9にあっては、その発泡ブロック5を発泡ブロック材の接着力により下段の発泡ブロック5に対して接着して一体化させることができる。
上記作業の繰返しにより施工された壁面発泡ブロック体群11上にコンクリート床体13及び舗装体15が敷設して軽量盛土構造体1を施工する。この状態において施工された壁面発泡ブロック体群11における各壁面発泡ブロック体9の発泡ブロック5は、敷設されたコンクリート床体13及び舗装体15の荷重によりそれぞれの壁面発泡ブロック体9が上下方向へ圧縮されると共に水平方向へ伸長されることになる。
その際、上記したように壁面発泡ブロック体9を施工する際に、水平方向に隣接する各壁面材7の重合せ片7dと重合せ片7f及び上下方向に隣接する各壁面材7の重合せ片7cと重合せ片7eとが若干の隙間を設けて重ね合わされているが、上記した荷重により壁面発泡ブロック体群11が上下方向へ圧縮されたり、水平方向へ伸長されると、図12に示すように重なり合った重合せ片7d・7f、7c・7eの隙間が狭くなる。この結果、各壁面発泡ブロック体9における壁面材7は軽量盛土構造体1の側面を覆い、発泡ブロック5を外部からほぼ完全に遮蔽させる。
本実施例は、壁面発泡ブロック体群11における各壁面発泡ブロック体9の発泡ブロック5相互を、発泡ブロック材の接着力により接着して強固に一体化することができる。また、注入空間部23内に注入された発泡ブロック材が下段側における発泡ブロック5の隙間内に充填されるため、各壁面発泡ブロック体9における発泡ブロック5を、密な状態で一体化し、強固で安定した地盤の軽量盛土構造体1に施工することができる。
上記説明は、壁面発泡ブロック体9を1段づつ形成して軽量盛土構造体1を施工する方法としたが、壁面発泡ブロック体9を複数段、例えば2段毎に同時に成形して軽量盛土構造体1を施工する方法であってもよい。その場合にあっては、図13に示すように同時に一体化される段数分の長さの固定部材17を使用し、先ず下方に位置する壁面材7の固定部7aに挿通される固定部材17の下部に挿嵌された弾性リングナット19を位置調整して下方に位置する壁面材7の固定部7a下面に押し当てて仮止めさせる。
次に、下方の固定部7aから上方に突出した固定部材17の上部に弾性リング19を挿嵌した後に、固定部材17の上部を上方に位置する壁面材7の固定部7a内に挿通した状態で弾性リング19を位置調整して上方の固定部7a下面に押し当てて上下2個の壁面材7を、互いの重合せ部7c・7eが隙間を設けた状態で重なり合うように位置決めした状態で仮止めし、この作業を水平方向に繰り返して多数の壁面材7を上下2段で配列する。そして仮止めされた複数段で、水平方向に隣接する各壁面材7の背面側に発泡ブロック5を一体に成形して複数段の壁面発泡ブロック体9を同時に成形する。
実施例2は、例えば工場や施工現場に仮設された作業所等において多数の壁面発泡ブロック単位体(図示せず)を予め成形し、これを施工現場において段積みして軽量盛土構造体1を施工する方法である。尚、実施例2の説明においては、実施例1と同様の部材については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
即ち、図14に示すように工場や施工現場に設けられる作業所等において、型枠53を使用して所定の規格に基づいた大きさからなる多数の壁面発泡ブロック単位体を成形する。 該型枠53は、例えば壁面発泡ブロック単位体(図示せず)における発泡ブロックの長手直交方向幅の間隔をおいて相対すると共に長手方向幅にほぼ一致して延出し、型枠底板53aにより連結された一対の型枠側板53b・53cと、型枠側板53b・53cの他方端部に取付けられて開口を閉鎖する型枠後板53dにより構成され、その上面及び一方の端部側が開放している。
そして各型枠側板53b・53cの開放側端部には壁面材7の取付け部57a・57bが設けられている。この取付け部57a・57bは壁面材7の厚さにほぼ一致する幅の係止部を有した平面横L字形で、型枠側板53b・53cの開放側端面に対して壁面材7を位置決めした状態で固定させる。
尚、型枠底板53a、型枠側板53b・53cと壁面材7との間に隙間ができる場合には、両者間に可撓性樹脂フィルム、ゴムシート等のシール材(図示せず)を取付けて気密化し、注入される発泡樹脂材が漏出するのを防止する。
そして壁面材7及び型枠底板53a,型枠側板53b・53c,型枠後板53dにより形成される空間部59内に、発泡剤が添加されたスチロール樹脂やウレタン樹脂又は気泡モルタル等の発泡ブロック材を注入して所望の発泡率で硬化させる。発泡ブロック剤中の樹脂をスチロール樹脂とする場合にあっては、型枠53内に注入した後に加熱してスチロール樹脂を溶融しながら発泡させる。
これにより壁面材7の背面に発泡ブロックを一体化した後に、それぞれの型枠底板53a,型枠側板53b・53c,型枠後板53dを取り外して壁面発泡ブロック単位体を成形する。この壁面発泡ブロック単位体は、図8に示す場合と同様に発泡ブロックの前面に対して壁面材7のアンカー部7gが埋設された状態で一体化されることにより壁面材7が離脱するのを防止する。
そして上記のようにして成形された多数の壁面発泡ブロック単位体を軽量盛土構造体1の施工現場に搬入し、施工現場の支持地盤3上に壁面発泡ブロック単位体を水平方向へ互いに密接するように配列して1段目を施工した後に、1段目の壁面発泡ブロック単位体51の上面に2段目以降の壁面発泡ブロック単位体を順に水平方向へ配列して壁面発泡ブロック単位体51が多段積みされた壁面発泡ブロック体群11を形成する。
その際、上下方向に隣接する各壁面発泡ブロック単位体における壁面材7の重合せ片7c及び重合せ片7e、水平方向に隣接する各壁面発泡ブロック単位体における壁面材7の重合せ片7d及び重合せ片7fは互いに若干の隙間を設けた状態で重なり合っているが、壁面発泡ブロック体群11上にコンクリート床体13及び舗装体15を敷設すると、コンクリート床体13及び舗装体15の荷重により壁面発泡ブロック体群11におけるそれぞれの壁面発泡ブロック単位体が、上下方向へ圧縮変形されると共に水平方向へ伸長変形される。
これにより図12に示す実施例1と同様に、若干の隙間を設けた状態で重なり合った互いに隣接する各壁面材7における重合せ片7c・7e,7d・7fは、上記した圧縮変形及び伸長変形に伴って互いに近接し、隙間のほとんどない状態で重ね合わされる。
これにより多段積みされた各壁面発泡ブロック単位体の発泡ブロックを、隙間のほとんどない状態で配列された壁面材7により外部からほぼ完全に遮蔽し、発泡ブロック55の一部が外部に露出して景観を損なったり、外部の熱により発泡ブロックが変形させられたり、紫外線等により耐候性が悪くなって劣化するのを防止する。
本実施例は、施工現場から離れた工場又は施工現場に仮設された作業所等において壁面材7に発泡ブロックを一体化して多数の壁面発泡ブロック単位体を成形し、これを軽量盛土構造体1の施工現場に搬入して多段積みすることにより軽量盛土構造体1を施工するため、発泡ブロックと壁面材7を高い位置精度で一体化することができ、施工する際には壁面材7相互の位置関係を正確に位置出しして多段積みして発泡ブロックを外部から確実に遮蔽することができる。
上記説明は、1個の壁面材7に対して対応する1個の発泡ブロックを一体化して壁面発泡ブロック単位体を成形するものとしたが、複数個の壁面材に対して対応する個数分の発泡ブロックを一体化した壁面発泡ブロック単位体を成形し、これらを多段積みして軽量盛土構造体を施工する方法であってもよい。
実施例1及び2の説明においては、壁面材の背面側に発泡ブロックを一体に成形した後に型枠底板、型枠側板、型枠後板をそれぞれ取外して壁面発泡ブロック体を成形する方法としたが、上記した型枠を合成樹脂板、特に発泡ブロックと同種の樹脂板やクラフト紙等の紙材とすることにより、成形後においても型枠を取外すことなく、そのままの状態で次の壁面発泡ブロック体を成形したり、型枠が一体化されたままの壁面発泡ブロック体を段積みして軽量盛土構造体を施工する方法であってもよい。尚、実施例2において型枠を取付けたままの壁面発泡ブロック体を段積みする場合には、型枠に接着剤を塗布して壁面発泡ブロック体相互を接着してもよい。
軽量盛土構造体の概略を示す説明図である。 壁面材の概略を示す背面側斜視図である。 1段目の壁面材を仮止めした状態を示す斜視図である。 壁面材と固定部材の取付け状態を示す説明図である。 水平方向に隣接する壁面材相互の重なり状態を示す横断面図である。 両側に位置する壁面材に型枠を取付けた状態を示す斜視図である。 1段目の壁面発泡ブロック体の成形状態を示す斜視図である。 発泡ブロックにおけるアンカー部の係合状態を示す横断面図である。 2段目の壁面材の仮止め状態を示す斜視図である。 上下方向に隣接する壁面材の重なり状態を示す縦断面図である。 2段目の壁面発泡ブロック体の形成状態を示す説明図である。 荷重に発泡ブロックが圧縮変形した際の壁面材相互の重なり状態を示す説明図である。 複数段を単位として壁面発泡ブロック体を形成する際の壁面材の仮止め状態を示す説明図である。 実施例2に係る壁面発泡ブロック単位体の形成状態を示す説明図である。
符号の説明
1 軽量盛土構造体
3 支持地盤
5 発泡ブロック
7 壁面材
9 壁面発泡ブロック体

Claims (15)

  1. 多数の発泡ブロックを段積みして盛土材とする軽量盛土構造体を施工する際に、(1).軽量盛土構造体の露出面側に、少なくとも1段分に応じて水平方向に配列される複数個の壁面材を仮止めする工程と、(2).仮止めされた複数個の壁面材の背面側と支持地盤の間に形成される空間部に発泡ブロック剤を注入して所望の割合で発泡硬化させて発泡ブロックに壁面材が一体化された少なくとも1段分の壁面発泡ブロック体を成形する工程と、上記(1)及び(2)を必要段数分、繰り返して壁面発泡ブロック体を多段形成して軽量盛土構造体とする軽量盛土構造体の施工方法。
  2. 請求項1において、仮止めされた壁面材に型枠を取付け、該型枠と壁面材により発泡ブロック材が注入される空間部を形成する軽量盛土構造体の施工方法。
  3. 請求項1において、複数段毎に壁面発泡ブロック体を形成する軽量盛土構造体の施工方法。
  4. 多数の発泡ブロックを段積みして盛土材とする軽量盛土構造体を施工する際に、軽量盛土構造体の露出面を覆う少なくとも1個の壁面材と該壁面材の背面側を囲む型枠により形成される空間部内に発泡ブロック材を注入して所望の割合で発泡硬化又はスチレン樹脂を加熱軟化しながら気体を発生させて壁面材の背面側に発泡ブロックが一体化された多数の壁面発泡ブロック単位体を予め形成する工程と、上記工程により形成された多数の壁面発泡ブロック単位体を軽量盛土構造体の施工現場にて水平方向及び垂直方向へ配列して多段積みして軽量盛土構造体とする軽量盛土構造体の施工方法。
  5. 請求項4において、水平方向へ配列された複数個の壁面材の背面側に発泡ブロックを一体化して壁面発泡ブロック単位体を形成する軽量盛土構造体の施工方法。
  6. 請求項1又は4の壁面材は、背面側にアンカー部を設け、背面側に発泡ブロックを発泡成形した際に、発泡ブロック内にアンカー部を一体化して壁面発泡ブロック体とした軽量盛土構造体の施工方法。
  7. 請求項6のアンカー部は、発泡ブロック内にて抜け止め可能な形状とした軽量盛土構造体の施工方法。
  8. 請求項6のアンカー部は、予め接着剤が塗布され、背面側に発泡ブロックを発泡成形した際に、発泡ブロック内にてアンカー部を接着可能にした軽量盛土構造体の施工方法。
  9. 請求項1又は4の壁面材は、合成樹脂材及び金属材のいずれかからなる軽量盛土構造体の施工方法。
  10. 請求項9の合成樹脂材は、廃熱可塑性樹脂材及び廃熱可塑性樹脂材より熱伝導率が高い廃無機フィラーを主原料とする軽量盛土構造体の施工方法。
  11. 請求項9の合成樹脂材は、廃熱可塑性樹脂材及び廃木質粉砕材、廃熱硬化性樹脂粉砕材、廃ガラス粉砕材の少なくともいずれかからなる廃粉砕材を主原料とする軽量盛土構造体の施工方法。
  12. 請求項1又は4の壁面材は、正面矩形状で隣接する一方の2辺背面側に側方へ突出する重合せ部を、また隣接する他方の2辺正面側に側方へ突出する重合せ部をそれぞれ形成し、多段積みされた発泡ブロックが圧縮変形された際に隣接する壁面材の重合せ部相互を重ね合せ可能にした軽量盛土構造体の施工方法。
  13. 請求項1又は4の発泡ブロックは、発泡合成樹脂材及び気泡混合軽量土のいずれかとした軽量盛土構造体の施工方法。
  14. 請求項4の型枠は、金属材、合成樹脂材、紙材のいずれかとした軽量盛土構造体の施工方法。
  15. 請求項14において型枠を合成樹脂材又は紙材とした時、型枠が取付けられたままの状態の壁面発泡ブロック体を段積みする軽量盛土構造体の施工方法。
JP2005230186A 2005-08-09 2005-08-09 軽量盛土構造体の施工方法 Withdrawn JP2007046279A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017223106A (ja) * 2016-06-14 2017-12-21 小野田ケミコ株式会社 壁面の汚れ防止方法

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