JP2007045637A - ナノカーボン材料の製造装置及び製造方法 - Google Patents

ナノカーボン材料の製造装置及び製造方法 Download PDF

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孝 伊奈
Shuichi Aoki
修一 青木
Hiroshi Takigawa
浩史 滝川
Hajime Shiki
肇 志岐
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Abstract

【課題】ナノカーボン材料を効率よく連続的に製造することができ、製造効率の向上が可能なナノカーボン材料の製造装置及び製造方法を提供すること。
【解決手段】ナノカーボン材料の製造装置1は、CVD反応を行う反応チャンバ2と、反応チャンバ2内を加熱するヒータ21と、基板6を冷却する冷却チャンバ4と、反応チャンバ2内に原料ガスを供給するガス供給手段と、反応チャンバ2内のガスを排気する排気手段と、基板6を支持すると共にCVD反応を行う反応位置202へ移送可能な基板支持部22と、基板6を反応チャンバ2から冷却チャンバ4へ移送する移送手段とを有している。反応チャンバ2と冷却チャンバ4との間には、両者の間を連通させる排出用気密連通路52が設けられており、排出用ゲート521の開閉により両者の間の連通状態と遮断状態とを切り替えることができるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、CVD反応を用いたナノカーボン材料の製造装置及び製造方法に関する。
ナノカーボン材料は、炭素で構成され、分子1個が10−9〜10−7m(1〜100nm)程度のサイズを持つ材料とされている。
ナノカーボン材料は、次世代材料として注目されており、例えば電子部品、ガス吸蔵材料、医薬品、触媒、構造材料等への応用が期待されている。
ナノカーボン材料の製造方法としては、アーク放電法、レーザ蒸発法、及びCVD法の3種に大別される。そのなかでCVD法は、大量製造に適した方法として主流になりつつある。
CVD法は、一般的に炭素化合物を含んだ原料を外部ヒータにより熱分解し、これにより生じた炭素蒸気を触媒上に析出成長させて、ナノカーボン材料を製造する(特許文献1)。
また、CVD法としては、触媒の投入方法により基板式と流動床式とに大別される。例えば、CVD法を用いた基板式のナノカーボン材料の製造装置91は、図18に示すごとく、CVD反応を行う反応チャンバ92と、反応チャンバ92内を加熱するヒータ921と、基板96を載置するための基板支持部922とを有している。また、反応チャンバ92には、反応チャンバ92内に原料ガスを供給するための供給管928と、反応チャンバ92内のガスを排気するための排気管929とが接続されている。
このような基板式の製造装置91は、反応諸条件(温度、圧力、ガス流量、反応時間等)の制御が比較的容易であるために、再現性を得られやすいという利点がある。しかしながら、製造装置91は、加熱状態におけるCVD反応と基板96の冷却とを反応チャンバ92で行っていた。そのため、1回の製造ごとに反応チャンバ92内の昇温、保温、降温を行わなければならず、製造に多くの時間を要していた。また、原料ガスを希釈するガスとして高価なヘリウム(He)等を用いていた。そのため、高い製造効率を有するナノカーボン材料の製造装置及び製造方法が求められていた。
特開2001−220674号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、ナノカーボン材料を効率よく連続的に製造することができ、製造効率の向上が可能なナノカーボン材料の製造装置及び製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、CVD反応により、表面に触媒を予め付着させた基板上にナノカーボン材料を析出成長させるナノカーボン材料の製造装置において、
CVD反応を行う反応チャンバと、
該反応チャンバ内を加熱するヒータと、
上記反応チャンバとは別に設けられ、上記基板を冷却する冷却チャンバと、
上記反応チャンバ内に原料ガスを供給するガス供給手段と、
上記反応チャンバ内のガスを排気する排気手段と、
上記反応チャンバ内において、上記基板を載置すると共にCVD反応を行う反応位置へ移送可能な基板支持部と、
上記基板を上記反応チャンバから上記冷却チャンバに移送する移送手段とを有しており、
上記反応チャンバと上記冷却チャンバとの間には、両者の間を連通させる排出用気密連通路が設けられており、該排出用気密連通路は、開閉可能な排出用ゲートを有し、該排出用ゲートの開閉により上記両者の間の連通状態と遮断状態とを切り替えることができるよう構成されていることを特徴とするナノカーボン材料の製造装置にある(請求項1)。
本発明のナノカーボン材料の製造装置は、上記のごとく、CVD反応を行う反応チャンバと基板を冷却する冷却チャンバとを有している。そして、上記反応チャンバと上記冷却チャンバとは、別々に設けてある。即ち、上記製造装置は、CVD反応を行う場所と基板を冷却する場所とを別々に設けてある。
これにより、上記製造装置は、上記冷却チャンバで基板を冷却しながら、上記反応チャンバで別の基板に対してCVD反応を行うことができる。それ故、ナノカーボン材料を効率よく連続的に製造することができる。
また、上記製造装置において、上記反応チャンバと上記冷却チャンバとの間には、両者の間を連通させる排出用気密連通路が設けられている。また、該排出用気密連通路は、開閉可能な排出用ゲートを有している。そして、該排出用ゲートの開閉により上記両者の間の連通状態と遮断状態とを切り替えることができるように構成されている。
これにより、上記排出用ゲートを開けるだけで、上記両者の間は、上記排出用気密連通路を介して連通状態にすることができる。そして、上記移送手段によって、基板を上記反応チャンバから上記冷却チャンバに円滑に移送することができる。それ故、ナノカーボン材料の製造効率を向上させることができる。
また、上記製造装置では、上記反応チャンバにおいてCVD反応を行うとき、上記ヒータによって上記反応チャンバ内を加熱しておく。そして、CVD反応を行った後、従来のように基板の冷却を上記反応チャンバで行うのではなく、該反応チャンバとは別に設けた上記冷却チャンバで行う。そのため、上記製造装置は、上記反応チャンバでCVD反応を行った後も、上記反応チャンバ内の加熱状態を維持しておくことができる。
これにより、上記製造装置は、上記反応チャンバ内を常にCVD反応が行える温度状態に維持しておくことができる。そして、上記反応チャンバ内の条件を大きく変動させることなく、CVD反応を連続的に行うことが可能となる。それ故、製造するナノカーボン材料の再現性が良好となる。また、連続的な製造、製造時間の短縮が可能となる。さらに、従来のように、上記反応チャンバ内の温度を上げ下げする必要がないため、上記反応チャンバ内の温度調節に必要なエネルギーコストを削減することができる。
また、上記製造装置は、上記のごとく、上記反応チャンバ内の加熱状態を維持しておくことができる。そのため、次の基板を低温状態のまま上記反応チャンバに導入しても、高温状態に維持された上記反応チャンバ内の雰囲気によって、基板表面に付着させた触媒が早期に活性化される。そのため、上記製造装置は、上記触媒が高温に晒されて粒成長することによる触媒活性の低下を生じることなく、CVD反応を早期に開始することができる。
これにより、ナノカーボン材料を効率よく製造することができる。また、従来使用できなかった窒素(N2)を上記原料ガスの希釈ガスとして使用したナノカーボン材料の製造が可能となり、高価なヘリウム(He)等を用いる場合に比べてコストを削減することができるという大きなメリットも得ることができる。なお、上記原料ガスの希釈ガスとして窒素を使用することができる理由については、現在のところ不明である。
このように、本発明によれば、ナノカーボン材料を効率よく連続的に製造することができ、製造効率の向上が可能なナノカーボン材料の製造装置を提供することができる。
第2の発明は、CVD反応により、表面に触媒を予め付着させた基板上にナノカーボン材料を析出成長させるナノカーボン材料の製造方法において、
上記基板を反応チャンバに導入する導入工程と、
上記反応チャンバ内に原料ガスを供給すると共に、上記反応チャンバにおいて、CVD反応により上記基板上にナノカーボン材料を析出成長させる反応工程と、
上記基板を上記反応チャンバの外部に移動させて冷却する冷却工程と、
上記反応工程において上記反応チャンバ内に生じた異物を除去するクリーニング工程とを有しており、
上記反応チャンバ内を加熱した状態のままで、上記導入工程、上記反応工程、上記冷却工程、及び上記クリーニング工程を順次、あるいは一部並行して行うことを特徴とするナノカーボン材料の製造方法にある(請求項3)。
ここで一部並行とは、例えば、1つの基板を導入する一方、別の基板を冷却する、あるいは、1つの基板を反応させる一方、別の基板を冷却する等のことである。
本発明のナノカーボン材料の製造方法は、上記のごとく、反応チャンバで反応工程を行った後、上記反応チャンバの外部で冷却工程を行う。即ち、上記反応工程と上記冷却工程とは、別々の場所で行う。
これにより、上記製造方法では、上記冷却工程を行いながら、上記導入工程及び上記反応工程を行うことができる。つまり、上記反応チャンバの外部でナノカーボン材料を生成させた基板を冷却しながら、上記反応チャンバに別の基板を導入し、CVD反応を行うことができる。それ故、ナノカーボン材料を効率よく連続的に製造することができる。
また、上記製造方法では、上記反応工程を行うとき、上記反応チャンバ内を加熱しておく。そして、上記反応工程を行った後、上記冷却工程を、従来のように上記反応工程を行った場所と同じ場所で行うのではなく、別の場所で行う。そのため、上記製造方法では、上記反応工程後も、上記反応チャンバ内の加熱状態を維持しておくことができる。
これにより、上記製造方法では、上記反応チャンバ内を常にCVD反応を行える温度状態に維持しておくことができる。そして、上記反応チャンバ内の条件を大きく変動させることなく、上記反応工程を連続的に行うことが可能となる。それ故、製造するナノカーボン材料の再現性が良好となり、また、連続的な製造、製造時間の短縮が可能となる。さらに、従来のように、上記反応チャンバ内の温度を上げ下げする工程を省くことができるため、上記反応チャンバ内の温度調節に必要なエネルギーコストを削減することができる。
また、上記製造方法では、上記のごとく、上記反応チャンバ内の加熱状態を維持しておくことができる。そのため、次の基板を低温状態のまま上記反応チャンバに導入しても、高温状態に維持された上記反応チャンバ内の雰囲気によって、基板表面に付着させた触媒が早期に活性化される。そのため、上記製造方法では、上記触媒が高温に晒されて粒成長することによる触媒活性の低下を生じることなく、CVD反応を早期に開始することができる。
これにより、ナノカーボン材料を効率よく製造することができる。また、従来使用できなかった窒素(N2)を上記原料ガスの希釈ガスとして使用したナノカーボン材料の製造が可能となり、高価なヘリウム(He)等を用いる場合に比べてコストを削減できるという大きなメリットも得ることができる。なお、上記原料ガスの希釈ガスとして窒素を使用することができる理由については、現在のところ不明である。
このように、本発明によれば、ナノカーボン材料を効率よく連続的に製造することができ、製造効率の向上が可能なナノカーボン材料の製造方法を提供することができる。
上記第1の発明においては、上記反応チャンバの隣には、上記基板を複数保持可能な基板保持部と、上記基板を上記反応チャンバに導入する導入手段とを有する導入チャンバが設けられており、
上記導入チャンバは、上記導入手段により、上記基板保持部に保持されている上記基板を上記反応チャンバに順次導入することができるように構成されており、
上記反応チャンバと上記導入チャンバとの間には、両者の間を連通させる導入用気密連通路が設けられており、該導入用気密連通路は、開閉可能な導入用ゲートを有し、該導入用ゲートの開閉により上記両者の間の連通状態と遮断状態とを切り替えることができるよう構成されていることが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記導入用ゲートを開けるだけで、上記反応チャンバと上記導入チャンバとの間は、上記導入用気密連通路を介して連通状態にすることができる。そして、上記導入手段によって、上記基板保持部に保持されている基板を、上記導入チャンバから上記反応チャンバに円滑に移送することができる。これにより、ナノカーボン材料の製造効率をさらに向上させることができる。
また、上記導入チャンバは、上述した上記冷却チャンバと同様な機能、すなわち、上記反応チャンバにてCVD反応を行った基板を移送して収容・冷却・回収する機能を兼ね備えたものとすることができる。この場合には、基板に生成させるナノカーボン材料の種類・形状等に応じて、上記冷却チャンバと上記導入チャンバのいずれを用いるかを選択することができる。
上記第2の発明においては、上記クリーニング工程は、例えば、CVD反応によって上記反応チャンバ内に生成したタール等を燃焼させ、除去する工程である。
また、上記反応工程では、CVD反応を行うときの上記反応チャンバ内の圧力を、0.03〜0.11MPaの範囲に調整することが好ましい。
この場合には、CVD反応を充分、かつ確実に行うことができる。
また、上記反応工程では、CVD反応を行うときの上記反応チャンバ内の温度を、400〜1000℃の範囲に調整することが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記基板上に、ナノカーボン材料を充分、かつ確実に析出成長させることができる。
上記温度が400℃よりも低い場合には、炭化水素の熱分解が充分に進行せず、上記基板上にナノカーボン材料が生成しないおそれがある。一方、上記温度が1000℃よりも高い場合には、炭化水素の熱分解が過剰に促進されるため、生成したものがナノカーボン材料とならないおそれがある。
また、上記反応工程では、上記原料ガスを窒素により希釈することが好ましい(請求項5)。
この場合には、上記原料ガスを希釈するガスとして、従来に比べて安価な窒素を用いることで、ナノカーボン材料の製造におけるコストを削減することができる。
また、上記触媒は、上記基板の表面に、塗布、メッキ、蒸着、スプレー、ディップコート、スピンコート、ミスト熱分解コート、又は散布して付着させることが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記基板の表面に、上記触媒を容易に付着させることができる。
また、上記触媒は、鉄、スズ、亜鉛、ニッケル、クロム、コバルト、インジウム、銅、硫黄、モリブデン、アルミニウム、チタン、及びそれらの酸化物のいずれか一種以上であることが好ましい(請求項7)。
この場合には、上記基板上に、ナノカーボン材料を充分に析出成長させることができる。
また、上記原料ガスは、主成分が、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、アセチレン、メタノール、及びエタノールのいずれか一種以上であることが好ましい(請求項8)。
この場合には、上記基板上に、ナノカーボン材料を充分に析出成長させることができる。
本発明の実施例にかかるナノカーボン材料の製造装置及び製造方法について、図1〜図17を用いて説明する。
本例のナノカーボン材料の製造装置1は、図1に示すごとく、CVD反応により、表面に触媒を予め付着させた基板6上にナノカーボン材料を析出成長させる装置である。
同図に示すごとく、本例の製造装置1は、CVD反応を行う反応チャンバ2と、反応チャンバ2とは別に設けられた導入チャンバ3と冷却チャンバ4とを有している。反応チャンバ2と導入チャンバ3との間には、両者の間を連通させる導入用気密連通路51が設けられており、反応チャンバ2と冷却チャンバ4との間には、同じく両者の間を連通させる排出用気密連通路52が設けられている。また、反応チャンバ2の上部外側には、反応チャンバ2内を加熱するためのヒータ21が設けられている。
同図に示すごとく、導入用気密連通路51は、開閉可能な導入用ゲート511を有している。導入用気密連通路51は、この導入用ゲート511を開閉することにより、反応チャンバ2と導入チャンバ3との間の連通状態と遮断状態とを切り替えることができる。
また、排出用気密連通路52は、開閉可能な排出用ゲート521を有している。排出用気密連通路52は、この排出用ゲート521を開閉することにより、反応チャンバ2と冷却チャンバ4との間の連通状態と遮断状態とを切り替えることができる。
また、導入用ゲート511及び排出用ゲート521が閉じられている状態では、反応チャンバ2、導入チャンバ3、及び冷却チャンバ4の各チャンバ内を密閉した状態にすることができるように構成されている。
また、各チャンバ内は、後述するガス供給装置からのガスの供給や各チャンバ内の排気、内圧の調整を個々に自由に行えるように構成されている。
同図に示すごとく、反応チャンバ2には、後述の不活性ガスG1、原料ガスG2等を供給するための反応チャンバ供給管28と、反応チャンバ2内のガスを排気するための反応チャンバ排気管29とが設けられている。また、反応チャンバ供給管28は、ガス供給装置(図示略)と接続されている。ガス供給装置は、制御装置(図示略)によって種々のガスの供給を制御することができるように構成されている。
また、反応チャンバ2は、基板6を支持すると共にCVD反応を行う反応位置202に移送するための基板支持部22を有している。基板支持部22は、反応チャンバ2内を上下方向に移動することができるように構成されている。また、基板支持部22の先端には、基板6を支持するための支持台221が設けられている。これにより、基板支持部22は、基板6を支持台221に支持し、反応チャンバ2内の反応位置202に移送することができる。
同図に示すごとく、導入チャンバ3には、不活性ガスG1を供給するための導入チャンバ供給管38と、導入チャンバ3内のガスを排気するための導入チャンバ排気管39とが設けられている。また、導入チャンバ供給管38は、上記ガス供給装置と接続されている。
また、導入チャンバ3は、複数の基板6を上下方向に整列させて保持することができる基板保持部31と、基板保持部31に保持されている基板6を反応チャンバ2に導入するための基板導入部32を有している。
基板導入部32は、導入用気密連通路51を介して、導入チャンバ3と反応チャンバ2との間を水平方向に移動することができるように構成されている。また、基板導入部32の先端には、基板6を載置するための載置部321が設けられている。そして、基板導入部32は、基板保持部31に保持されている複数の基板6のうち、任意の基板6を載置部321に載置し、反応チャンバ2に移送することができるように構成されている。
なお、本例の基板導入部32は、排出用気密連通路52を介して、反応チャンバ2と冷却チャンバ4との間も水平方向に移動することができるように構成されている。即ち、基板導入部32は、導入用気密連通路51及び排出用気密連通路52を介して、各チャンバ内を水平方向に移動することができるように構成されている。
同図に示すごとく、冷却チャンバ4には、不活性ガスG1を供給するための冷却チャンバ供給管48と、冷却チャンバ4内のガスを排気するための冷却チャンバ排気管49とが設けられている。また、冷却チャンバ供給管48は、上記ガス供給装置と接続されている。
また、冷却チャンバ4は、支点部411を支点として回動可能に構成された跳ね上げ部41を有している。また、冷却チャンバ4の底部には、回収部42が設けられており、冷却チャンバ4から回収部42のみを取り外すことができるように構成されている。
また、上記ガス供給装置は、上述したように制御装置を有しており、この制御装置によって種々のガスの供給を制御することができるように構成されている。また、ガス供給装置は、反応チャンバ供給管28を介して反応チャンバ2と、導入チャンバ供給管38を介して導入チャンバ3と、冷却チャンバ供給管48を介して冷却チャンバ4と接続されている。そして、ガス供給装置は、反応チャンバ2内に不活性ガスG1、原料ガスG2等、導入チャンバ3内及び冷却チャンバ4内に不活性ガスG1を供給することができる。
次に、ナノカーボン材料の製造方法について説明する。
本例のナノカーボン材料61の製造方法は、図2〜図17に示すごとく、少なくとも、基板6を反応チャンバ2に導入する導入工程と、反応チャンバ2内に原料ガスを供給すると共に、CVD反応により基板6上にナノカーボン材料61を析出成長させる反応工程と、基板6を反応チャンバ2の外部に移動させて冷却する冷却工程と、上記反応工程において反応チャンバ2内に生じた異物を除去するクリーニング工程とを有する。
そして、反応チャンバ2内を加熱した状態のままで、上記導入工程、上記反応工程、上記冷却工程、及び上記クリーニング工程を順次、あるいは一部並行して行う。
以下、これを詳説する。
まず、ナノカーボン材料61を生成させる基板6を準備する。基板6の表面には、触媒を予め散布して付着させておく。そして、図2に示すごとく、複数枚の基板6を導入チャンバ3内の基板保持部31に保持しておく。
なお、本例では、基板6として、カーボンを用いた。これ以外にも、ステンレス鋼、鉄、耐熱鋳鋼、アルミニウム、銅、ガラス、石英等を用いることができる。
また、触媒として、鉄、酸化スズ粉末を用いた。触媒としては、鉄、スズ、亜鉛、ニッケル、クロム、コバルト、インジウム、銅、硫黄、モリブデン、アルミニウム、チタン、及びそれらの酸化物を用いることができる。
また、触媒は、基板6の表面に散布して付着させたが、これ以外にも、塗布、メッキ、蒸着、スプレー、ディップコート、スピンコート、ミスト熱分解コート等の方法によって付着させることができる。
また、本例では、触媒そのものを基板6の表面に付着させたが、触媒担体に触媒を担持させたもの等を付着させてもよい。触媒を担持させたものとして、例えば、高温で熱分解する性質を有する担体を触媒に被覆したもの等を用いることができる。高温で熱分解する担体としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、樟脳、デンプン等を用いることができる。
次に、同図に示すごとく、反応チャンバ2内に不活性ガスG1を上記ガス供給装置から供給し、反応チャンバ2内の圧力を0.03〜0.11MPaに保つと共に、反応チャンバ2内をヒータ21によって400〜1000℃の温度範囲まで加熱する。
なお、本例では、不活性ガスG1として窒素(N)を用いた。これ以外にも、アルゴン、ヘリウム等を用いることができる。
次に、図3に示すごとく、反応チャンバ2内の温度が上記温度範囲内で安定したら、不活性ガスG1の供給を停止し、反応チャンバ2内のガスを排気し、真空引きする。このとき、導入チャンバ3内も真空引きを行い、反応チャンバ2内と導入チャンバ3内とが等圧となるように調整する。
なお、各チャンバ内のガスの排気は、図中において、各排気管にVac.と記すことによって表している。
次に、図4に示すごとく、反応チャンバ2内及び導入チャンバ3内の真空引きが完了し、両チャンバ内が等圧となった後、導入用気密通路51内の導入用ゲート511を開いて反応チャンバ2と導入チャンバ3との間を連通状態とする。そして、基板保持部31に保持されている複数の基板6のうち、任意の基板6を、基板導入部32の載置部321に載置する。
次に、導入工程を行う。
図5に示すごとく、基板6を載置部321に載置した状態で、基板導入部32を導入用ゲート511から反応チャンバ2に移動させる。そして、基板導入部32の載置部321を反応チャンバ2内の受け渡し位置201に位置させる。
これにより、基板6は、導入チャンバ3から反応チャンバ2に導入される。
次に、図6に示すごとく、基板支持部22の支持台221が受け渡し位置201にくるように、基板支持部22を上方に移動させる。そして、受け渡し位置201において、基板6を載置部321から支持台221に受け渡す。その後、基板6を支持台221に支持した状態で、基板支持部22をさらに上方に移動させ、CVD反応を行う反応位置202に支持台221を位置させる。
基板支持部22を上方に移動させている間に、図7に示すごとく、基板導入部32を導入チャンバ3に戻し、導入用ゲート511を閉じる。そして、反応チャンバ2内及び導入チャンバ3内を密閉状態とする。その後、導入チャンバ3内に不活性ガスG1を供給し、導入チャンバ3内を常圧とする。また、これと同時に、反応チャンバ2内に不活性ガスG1及び微量の水素(H2)(または水蒸気、アンモニア、硫化水素等)を供給し、基板6上に付着している触媒の表面を還元・活性化させる。
次に、反応工程を行う。
図8に示すごとく、加熱された状態の反応チャンバ2内に不活性ガスG1及び原料ガスG2を供給し、CVD反応を所定時間行う。このとき、反応チャンバ2内の圧力は0.03〜0.11MPa、温度は400〜1000℃の範囲である。
なお、本例では、原料ガスG2の主成分として、炭化水素ガスであるアセチレンを用いた。これ以外にも、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、メタノール、エタノール等を主成分原料として用いることができる。また、原料ガスG2の希釈ガスとして、安価な工業用の窒素(N2)を用いた。これ以外にも、アルゴン、ヘリウム等を用いることができる。
同図に示すごとく、上記の条件の下、反応チャンバ2でCVD反応を開始する。このCVD反応では、原料ガスG2であるアセチレンを加熱分解し、これにより生じた炭素蒸気を、基板6に付着した触媒上に析出成長させる。以上により、基板6上にナノカーボン材料61を生成させる。このとき、副生成物として生成されるタール62は、反応チャンバ2の内壁に付着する。
次に、図9に示すごとく、CVD反応を所定時間行った後、反応チャンバ2内への不活性ガスG1及び原料ガスG2の供給を停止し、反応チャンバ2内を真空引きする。これと同時に、導入チャンバ3内及び冷却チャンバ4内も真空引きする。
また、反応チャンバ2内は、CVD反応を行った後も、ヒータ21によって400〜1000℃の温度範囲となるように加熱しておく。
図10に示すごとく、反応チャンバ2内、導入チャンバ3内、及び冷却チャンバ4内の真空引きが完了したことを確認した後、各チャンバ内の排気を停止する。そして、導入用ゲート511及び排出用ゲート521の両方を開け、反応チャンバ2と導入チャンバ3との間及び反応チャンバ2と冷却チャンバ4との間を連通状態とする。その後、基板導入部32を導入用ゲート511から反応チャンバ2に移動させ、載置部321を反応チャンバ2内の受け渡し位置201に位置させる。
次に、図11に示すごとく、ナノカーボン材料61を生成させた基板6を支持台221に支持した状態で、基板支持部22を下降させる。そして、受け渡し位置201において、基板6を支持台221から載置部321に受け渡す。その後、基板支持部22をさらに下降させ、元の位置に戻す。
次に、冷却工程を行う。
図12に示すごとく、基板6を載置部321に載置した状態で、基板導入部32を排出用ゲート521から冷却チャンバ4に移動させる。そして、基板導入部32の載置部321を冷却チャンバ4内の回収位置401に位置させる。
次に、図13に示すごとく、回収位置401において、支点部411を支点として跳ね上げ部41を上方に回動させ、載置部321に載置された基板6を跳ね上げ部41上に回収する。
次に、図14に示すごとく、基板導入部32を導入チャンバ3に戻し、導入用ゲート511及び排出用ゲート521を閉じる。これにより、反応チャンバ2内、導入チャンバ3内、及び冷却チャンバ4内を密閉状態とする。そして、跳ね上げ部41を元の位置に戻すことにより、跳ね上げ部41上の基板6を冷却チャンバ4の底部に設けられた回収部42に落下させる。ナノカーボン材料61を生成させた基板6は、この冷却チャンバ4で冷却される。
次に、クリーニング工程を行う。
図15に示すごとく、導入チャンバ3内及び冷却チャンバ4内に不活性ガスG1を供給し、両チャンバ内を常圧に戻す。また、反応チャンバ2内に不活性ガスG1及び適量の酸素(O2)(または空気)を供給し、反応チャンバ2の内壁に付着したタール62を燃焼させ、除去する。
この後、続けてナノカーボン材料61を製造する場合には、図16に示すごとく、反応チャンバ2内を真空引きする。そして、図2の状態とした後、冷却チャンバ4で基板6を冷却しながら、上述した工程を同様に行う。
このとき、反応チャンバ2内は、ヒータ21によって400〜1000℃の温度範囲となるように加熱された状態で維持されている。つまり、反応チャンバ2は、いつでもCVD反応を行える温度状態に維持されている。そのため、次の製造を直ちに実施することができ、連続的にナノカーボン材料61を製造することができる。
また、図15の状態からナノカーボン材料61の製造を終了する場合には、図17に示すごとく、ヒータ21の加熱を停止する。そして、反応チャンバ2内、導入チャンバ3内、及び冷却チャンバ4内に不活性ガスG1を供給し、各チャンバ内を常圧に戻す。各チャンバを常温常圧とした後、冷却チャンバ4から回収部42を取り外し、ナノカーボン材料61を生成させた基板6を回収する。
以上により、ナノカーボン材料61の製造を終了する。
本例では、ナノカーボン材料61として、主にカーボンナノコイルを得ることができた。カーボンナノコイルは、螺旋状の構造を有する炭素繊維であり、繊維径は50〜500nm、全径は200〜700nm、螺旋ピッチは100〜900nm、長さは1〜150μmであった。
また、諸条件を変えてナノカーボン材料61を製造することにより、上記のカーボンナノコイル以外にも、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノツイスト等を得ることができる。
なお、本例の製造装置1は、例えば、ナノカーボン材料61を基板6上に膜状(厚さ1mm程度以下)に生成させる等の場合には、ナノカーボン材料61を生成させた基板6を、基板導入部32によって冷却チャンバ4ではなく導入チャンバ3に移動させ、基板保持部31に保持して冷却・回収することもできるように構成されている。この場合には、基板6を冷却チャンバ4の回収部42に落下させて回収しないため、基板6上に生成させたナノカーボン材料61に損傷を与えることなく回収することができる。
本例のナノカーボン材料の製造装置1の作用効果を説明する。
本例の製造装置1は、CVD反応を行う反応チャンバ2と基板6を冷却する冷却チャンバ4とを有している。そして、反応チャンバ2と冷却チャンバ4とは、別々に設けてある。即ち、製造装置1は、CVD反応を行う場所と基板6を冷却する場所とを別々に設けてある。
これにより、製造装置1は、冷却チャンバ4で基板6を冷却しながら、反応チャンバ2で別の基板6に対してCVD反応を行うことができる。それ故、ナノカーボン材料61を効率よく連続的に製造することができる。
また、製造装置1において、反応チャンバ2と冷却チャンバ4との間には、両者の間を連通させる排出用気密連通路52が設けられている。また、排出用気密連通路52は、開閉可能な排出用ゲート521を有している。そして、排出用ゲート521の開閉により上記両者の間の連通状態と遮断状態とを切り替えることができるように構成されている。
これにより、排出用ゲート521を開けるだけで、上記両者の間は、排出用気密連通路52を介して連通状態にすることができる。そして、基板導入部32によって、基板6を反応チャンバ2から冷却チャンバ4に円滑に移送することができる。それ故、ナノカーボン材料61の製造効率を向上させることができる。
また、製造装置1では、反応チャンバ2においてCVD反応を行うとき、ヒータ21によって反応チャンバ2内を加熱しておく。そして、CVD反応を行った後、従来のように基板6の冷却を反応チャンバ2で行うのではなく、反応チャンバ2とは別に設けられた冷却チャンバ4で行う。そのため、製造装置1は、反応チャンバ2でCVD反応を行った後も、反応チャンバ2内を加熱状態で維持しておくことができる。
これにより、製造装置1は、反応チャンバ2内を常にCVD反応が行える温度状態に維持しておくことができる。そして、反応チャンバ2内の条件を大きく変動させることなく、CVD反応を連続的に行うことが可能となる。それ故、製造するナノカーボン材料61の再現性が良好となる。また、連続的な製造、製造時間の短縮が可能となる。さらに、従来のように、反応チャンバ2内の温度を上げ下げする必要がないため、反応チャンバ2内の温度調節に必要なエネルギーコストを削減することができる。
また、製造装置1は、反応チャンバ2内の加熱状態を維持しておくことができる。そのため、次の基板6を低温状態のまま反応チャンバ2に導入しても、高温状態に維持された反応チャンバ2内の雰囲気によって、基板6表面に付着させた触媒が早期に活性化される。そのため、製造装置1は、上記触媒が高温に晒されて粒成長することによる触媒活性の低下を生じることなく、CVD反応を早期に開始することができる。
これにより、ナノカーボン材料61を効率よく製造することができる。また、原料ガスG2の希釈ガスとして、従来使用していたヘリウム(He)等に比べて安価な工業用の窒素(N2)を利用し、ナノカーボン材料61を製造することができる。そのため、ナノカーボン材料61の製造におけるコストを削減することができる。
また、本例の製造装置1は、反応チャンバ2の隣には、基板6を複数保持可能な基板保持部31と、基板6を反応チャンバ2に導入する導入手段としての基板導入部32とを有する導入チャンバ3が設けられている。また、導入チャンバ3は、基板導入部32により、基板保持部31に保持されている基板6を反応チャンバ2に順次導入することができるように構成されている。そして、反応チャンバ2と導入チャンバ3との間には、両者の間を連通させる導入用気密連通路51が設けられており、導入用気密連通路51は、開閉可能な導入用ゲート511を有し、導入用ゲート511の開閉により上記両者の間の連通状態と遮断状態とを切り替えることができるよう構成されている。
そのため、導入用ゲート511を開けるだけで、上記両者の間は、導入用気密連通路52を介して連通状態にすることができる。そして、基板6を、基板導入部32によって、導入チャンバ3から反応チャンバ2に円滑に移送することができる。それ故、製造装置1は、ナノカーボン材料61の製造効率をさらに向上させることができる。
また、製造方法においては、上記反応工程では、CVD反応を行うときの反応チャンバ2内の圧力を0.03〜0.11MPa、温度を400〜1000℃の範囲に調整する。そのため、基板6上に、ナノカーボン材料61を充分、かつ確実に析出成長させることができる。
このように、本例によれば、ナノカーボン材料を効率よく連続的に製造することができ、製造効率の向上が可能なナノカーボン材料の製造装置及び製造方法を提供することができる。
実施例における、ナノカーボン材料の製造装置の構成を示す説明図。 実施例における、反応チャンバ内の圧力・温度を調整する工程を示す説明図。 実施例における、反応チャンバ内及び導入チャンバ内を真空引きする工程を示す説明図。 実施例における、基板を基板保持部から基板導入部に載置させる工程を示す説明図。 実施例における、基板を反応チャンバに導入する工程を示す説明図。 実施例における、基板を基板導入部から基板支持部に受け渡し、反応位置に支持する工程を示す説明図。 実施例における、基板上の触媒表面を還元・活性化させる工程を示す説明図。 実施例における、反応チャンバ内に原料ガスを供給すると共に、CVD反応により基板上にナノカーボン材料を析出成長させる工程を示す説明図。 実施例における、各チャンバ内を真空引きする工程を示す説明図。 実施例における、基板導入部を反応チャンバに移動する工程を示す説明図。 実施例における、基板を基板支持部から基板導入部に受け渡す工程を示す説明図。 実施例における、基板を冷却チャンバに移動させる工程を示す説明図。 実施例における、基板を基板回収部によって回収する工程を示す説明図。 実施例における、基板を回収部に落下させる工程を示す説明図。 実施例における、反応チャンバの内壁に付着したタールを燃焼させる工程を示す説明図。 実施例における、反応チャンバ内を真空引きする工程を示す説明図。 実施例における、ナノカーボン材料の製造装置の使用を終了する工程を示す説明図。 従来における、ナノカーボン材料の製造装置の構成を示す説明図。
符号の説明
1 製造装置
2 反応チャンバ
201 受け渡し位置
202 反応位置
21 ヒータ
22 基板支持部
221 支持台
28 反応チャンバ供給管
29 反応チャンバ排気管
3 導入チャンバ
31 基板保持部
32 基板導入部
321 載置部
38 導入チャンバ供給管
39 導入チャンバ排気管
4 冷却チャンバ
401 回収位置
41 跳ね上げ部
411 支点部
42 回収部
48 冷却チャンバ供給管
49 冷却チャンバ排気管
51 導入用気密連通路
511 導入用ゲート
52 排出用気密連通路
521 排出用ゲート
6 基板
61 ナノカーボン材料
62 タール
91 製造装置
92 反応チャンバ
921 ヒータ
922 基板支持部
928 供給管
929 排気管
96 基板
G1 不活性ガス
G2 原料ガス

Claims (8)

  1. CVD反応により、表面に触媒を予め付着させた基板上にナノカーボン材料を析出成長させるナノカーボン材料の製造装置において、
    CVD反応を行う反応チャンバと、
    該反応チャンバ内を加熱するヒータと、
    上記反応チャンバとは別に設けられ、上記基板を冷却する冷却チャンバと、
    上記反応チャンバ内に原料ガスを供給するガス供給手段と、
    上記反応チャンバ内のガスを排気する排気手段と、
    上記反応チャンバ内において、上記基板を支持すると共にCVD反応を行う反応位置へ移送可能な基板支持部と、
    上記基板を上記反応チャンバから上記冷却チャンバに移送する移送手段とを有しており、
    上記反応チャンバと上記冷却チャンバとの間には、両者の間を連通させる排出用気密連通路が設けられており、該排出用気密連通路は、開閉可能な排出用ゲートを有し、該排出用ゲートの開閉により上記両者の間の連通状態と遮断状態とを切り替えることができるよう構成されていることを特徴とするナノカーボン材料の製造装置。
  2. 請求項1において、上記反応チャンバの隣には、上記基板を複数保持可能な基板保持部と、上記基板を上記反応チャンバに導入する導入手段とを有する導入チャンバが設けられており、
    上記導入チャンバは、上記導入手段により、上記基板保持部に保持されている上記基板を上記反応チャンバに順次導入することができるよう構成されており、
    上記反応チャンバと上記導入チャンバとの間には、両者の間を連通させる導入用気密連通路が設けられており、該導入用気密連通路は、開閉可能な導入用ゲートを有し、該導入用ゲートの開閉により上記両者の間の連通状態と遮断状態とを切り替えることができるように構成されていることを特徴とするナノカーボン材料の製造装置。
  3. CVD反応により、表面に触媒を予め付着させた基板上にナノカーボン材料を析出成長させるナノカーボン材料の製造方法において、
    上記基板を反応チャンバに導入する導入工程と、
    上記反応チャンバ内に原料ガスを供給すると共に、上記反応チャンバにおいて、CVD反応により上記基板上にナノカーボン材料を析出成長させる反応工程と、
    上記基板を上記反応チャンバの外部に移動させて冷却する冷却工程と、
    上記反応工程において上記反応チャンバ内に生じた異物を除去するクリーニング工程とを有しており、
    上記反応チャンバ内を加熱した状態のままで、上記導入工程、上記反応工程、上記冷却工程、及び上記クリーニング工程を順次、あるいは一部並行して行うことを特徴とするナノカーボン材料の製造方法。
  4. 請求項3において、上記反応工程では、CVD反応を行うときの上記反応チャンバ内の温度を、400〜1000℃の範囲に調整することを特徴とするナノカーボン材料の製造方法。
  5. 請求項3又は4において、上記反応工程では、上記原料ガスを窒素により希釈することを特徴とするナノカーボン材料の製造方法。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項において、上記触媒は、上記基板の表面に、塗布、メッキ、蒸着、スプレー、ディップコート、スピンコート、ミスト熱分解コート、又は散布して付着させることを特徴とするナノカーボン材料の製造方法。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項において、上記触媒は、鉄、スズ、亜鉛、ニッケル、クロム、コバルト、インジウム、銅、硫黄、モリブデン、アルミニウム、チタン、及びそれらの酸化物のいずれか一種以上であることを特徴とするナノカーボン材料の製造方法。
  8. 請求項3〜7のいずれか1項において、上記原料ガスは、主成分が、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、アセチレン、メタノール、及びエタノールのいずれか一種以上であることを特徴とするナノカーボン材料の製造方法。
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