JP2007042869A - ステンシルマスクとその製造方法とその使用方法、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

ステンシルマスクとその製造方法とその使用方法、及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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    • H01J2237/31711Ion implantation characterised by the area treated patterned using mask

Abstract

【課題】 多様な表面側パターンを形成することが可能であり、且つ荷電粒子を導入する際の変形が抑制されたステンシルマスクを提供すること。
【解決手段】 ステンシルマスク10は半導体積層40を備えている。その半導体積層40の第1半導体層20にイオン導入領域に対応する第1開孔24が形成されており、第2半導体層30に第1開孔24の開孔幅以上の開孔幅を持つ第2開孔34が形成されている。第1開孔24と第2開孔34は連通して半導体積層40を貫通している。第2開孔34は開孔34と開孔34の間を梁部が伸びている複数の開孔34で形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体装置を製造する際に用いるステンシルマスクに関する。ここでいうステンシルマスクは、被処理基板の表面側の所定エリア内に荷電粒子(イオン、電子等)を導入して表面側パターンを形成する際に用いる遮蔽部材のことをいう。ステンシルマスクは、スイッチング素子、発光素子、受光素子、又はマイクロマシン等の半導体装置を製造する際に好適に用いることができる。
半導体装置を製造する工程では、半導体基板の表面側の局所的領域(本明細書でいう所定エリア)に、例えばイオン化した原子(一般的に不純物といわれる)を導入する一方、それ以外の領域にはイオン化原子を導入しない処理が多用される。所定エリアに不純物等を選択的に導入することによって、半導体装置の表面に所定パターンを作り出すことができる。この種の処理では、一般的に、半導体基板の表面に被覆膜を形成し、その被覆膜に開孔を形成し、その開孔から露出する半導体基板の表面にイオン化原子を導入する処理方法を利用することが多い。この処理方法では、半導体基板の表面に被覆膜を形成する工程と、被覆膜に開孔を形成する工程と、被覆膜を除去する工程等を必要とする。このため、半導体装置を製造する際に要する工程数が多くなるという問題がある。この問題を解決するために、ステンシルマスクの開発が進められている。
ステンシルマスクとは、開孔が予め形成されている遮蔽部材のことをいう。ステンシルマスクを用いる処理方法では、半導体基板の上方にステンシルマスクを設置した後に、そのステンシルマスク越しに半導体基板の表面側にイオン化原子を導入することによって、表面側パターンを形成する。ステンシルマスクは、複数の半導体基板に対して繰返し利用することができる。ステンシルマスクを用いる処理方法によると、半導体基板の表面に被覆膜を形成する工程と、被覆膜に開孔を形成する工程と、被覆膜を除去する工程を省略することができる。したがって、半導体装置を製造する際に要する工程数を大幅に削減することができる。
ステンシルマスクは一般に扁平な板で形成され、その板に開孔が形成されている。その開孔の形状は、イオン化原子を導入するエリアに対応する形状に形成されている。ステンシルマスクの開孔は、RIE(Reactive Ion Etching)法等を利用して、板状材料をエッチングすることによって形成されることが多い。エッチング加工のアスペクト比(開孔の深さを開孔の幅で除した値)の大きさには限界があるので、幅の狭い開孔、あるいは開孔と開孔の間の距離が狭いパターンを形成しようとすれば、薄いステンシルマスクを用いなければならない。
半導体基板に形成したい表面側パターンの形状は多様であり、それに対応してステンシルマスクに形成したい開孔の形状も多様である。このため、開孔の形状によっては、その開孔を画定している板状材料の周縁部分において変形が生じやすいという問題が生じることがある。この変形に対して対策を講じることが望まれている。
また、半導体基板の表面側に、ループ状に一巡するパターンを形成したいことがある。この場合、ステンシルマスクに形成する開孔もまたループ状に一巡させる必要がある。しかしながら、開孔を一巡させると、開孔よりも内側の板状材料が脱落してしまうことから、何らかの対策を講じる必要がある。
これらの問題に対策するために、ステンシルマスクの開孔に梁部を設ける技術が下記の特許文献1に開示されている。梁部は、開孔を横断して形成され、開孔によって隔てられている板状材料同士を連結する。梁部は、開孔を画定しているステンシルマスクの周縁部分を補強し、その部分における変形を抑えることができる。また、開孔が一巡している場合、梁部を設けることによって、開孔よりも内側のステンシルマスクと開孔よりも外側のステンシルマスクが分離することを防止できる。
特開2002−280290号公報
特許文献の技術を利用して梁部を設ければ、ステンシルマスクの変形を抑えながら、半導体基板の表面側に多様な形状の表面側パターンを作り込むことができ得る。しかしながら、この種のステンシルマスクを利用してイオン化原子を実際に導入してみると、梁部によって表面側パターンの一部が遮蔽され、表面側パターン内のイオン化原子の濃度にムラが生じてしまうことが分かってきた。ステンシルマスクと被処理基板の間の距離を大きくすれば、イオン化原子の発散現象によって梁部による遮蔽パターンを実質的に消失させることができ得る。しかしながら、この場合、発散現象によってイオン化原子が広範囲に導入されるので、微細な表面側パターンを得ることができなくなってしまう。半導体装置には、表面側パターンのイオン化原子の濃度が均一であるとともに、微細なパターンを形成したいことが多い。そのような場合には、従来のステンシルマスクを利用することが困難である。
また、この種のステンシルマスクを利用してイオン化原子を実際に導入してみると、ステンシルマスクに衝突するイオン化原子によってステンシルマスクの温度が上昇し、ステンシルマスクが変形するという事態が頻発することが分かってきた。ステンシルマスクに変形が生じると、イオン化原子の導入範囲がシフトするという問題や、イオン化原子の導入範囲の寸法が変動するという問題が発生する。
なかでも、イオン化原子を導入する表面側パターンを微細に形成したい場合、エッチング加工のアスペクト比の関係から薄いステンシルマスクを利用しなければならない。この場合には、衝突するイオン化原子によるステンシルマスクの温度上昇が大きくなり、ステンシルマスクの変形が顕著となることが分かってきた。薄いステンシルマスクは機械的強度が弱いので、変形を抑制するためには梁部の幅を広くする必要がある。梁部の幅を広くすると、表面側パターンのイオン化原子の濃度にムラが生じ易くなってしまう。薄いステンシルマスクを利用する場合、イオン化原子の濃度が均一な表面側パターンを得ることが益々困難になる。
なお、同様の問題は、イオン化原子を導入する場合に限らず、荷電粒子を導入する際に一般的に生じ得る。
本発明の目的は、多様かつ微細な表面側パターンを形成することが可能であり、且つ導入された荷電粒子の濃度分布を均一にすることが可能なステンシルマスクとその製造方法を提供することである。
本発明は、被処理基板の表面側の所定エリア内に荷電粒子を導入することによって被処理基板の表面側に表面側パターンを形成する際に用いるステンシルマスクに具現化することができる。
本発明のステンシルマスクの被処理基板側の層には前記所定エリアに対応する形状の第1開孔が形成されており、そのステンシルマスクの反対側の層には前記第1開孔の開孔幅以上の開孔幅を持つ第2開孔が形成されている。第1開孔と第2開孔は連通してステンシルマスクを貫通しており、第2開孔には開孔と開孔の間を梁部が伸びている複数の開孔で形成されている。
ここでいう被処理基板は、典型的には半導体基板のことをいう。しかしながら、本発明のステンシルマスクは、半導体基板以外の材料に荷電粒子を導入する際にも用いることができる。また梁部は、第2開孔を横断するものであり、第1開孔の上方において第1開孔を横断する。梁部は、第1開孔が形成されている高さでは存在していない。また所定エリアは、荷電粒子を導入したい被処理基板の表面側の範囲のことをいう。パターンは、被処理基板の表面における荷電粒子の存在範囲と非存在範囲のパターンを指すことが多いが、必要に応じて、被処理基板の表面からの深さ方向の分布を含めることもある。半導体層に形成されている第1開孔は、被処理基板の表面側における荷電粒子の深さ方向の分布をも加味して形成されることがある。
以下では、簡単のために、ステンシルマスクの被処理基板側の層を下層といい、その反対側の層を上層という。ステンシルマスク下層には、所定エリアの形状に対応する形状の第1開孔が形成されている。第1開孔の形状は、所定エリアの形状に完全に一致しているとは限らない。第1開孔の形状は、第1開孔を通過した荷電粒子の発散現象による広がりを考慮して設計されることもある。また、荷電粒子を第1開孔の斜め方向に通過させることによって、表面側パターンを形成することもある。第1開孔の形状は、そのような使用方法を考慮して設計されることもある。このような場合、第1開孔の形状は、荷電粒子を導入したい所定エリアの形状と厳密には一致しない。ただし、第1開孔の形状は、様々な要素を加味して所望の形状の表面側パターンが得られるように設計されており、本明細書ではこのことを「第1開孔の形状は所定アリアの形状に対応している」という。
第2開孔はステンシルマスク上層に形成されており、入射してくる荷電粒子を第1開孔に導くものである。そのパターンは表面側パターンに対応している必要はない。したがって、第2開孔のパターンは、第1開孔のパターンと大きく異なることもある。しかしながら、少なくとも第2開孔の開孔幅は、第1開孔の開孔幅以上に形成されている。これにより、第1開孔に多くの荷電粒子を導くことができる。なお、ここでいう開孔幅とは、開孔を画定しているステンシルマスクの側壁とそれに対向する側壁の間の距離をいう。梁部の側壁とそれに対向する梁部の側壁の間の距離は、ここでいう開孔幅ではない。
本発明のステンシルマスクでは、第2開孔に梁部が形成されており、第1開孔には梁部が形成されていない。第2開孔に梁部が設けられているので、第2開孔を画定しているステンシルマスク上層の変形が抑えられる。さらに、第2開孔を画定しているステンシルマスク上層の周縁部分と第1開孔を画定しているステンシルマスク下層の周縁部分は、接近している。第2開孔に梁部が設けられているので、第1開孔を画定しているステンシルマスク下層についても変形が抑えられる。第2開孔に梁部を設けることによって、ステンシルマスクに変形が生じ難い構造を実現することができる。このため、ステンシルマスク下層に多様な形状の第1開孔を備えることができる。多様な表面側パターンを形成することができる。
また、この構成のステンシルマスクは、荷電粒子の発散現象を有効に利用することができる。荷電粒子は帯電しているので、個々の荷電粒子の間には斥力が作用する。このため、荷電粒子はその進行方向に沿って発散しながら進む。上記のステンシルマスクは、ステンシルマスク上層に第2開孔が形成され、その第2開孔に梁部が形成されている。ステンシルマスク下層の第1開孔には梁部が形成されていない。このため、第2開孔を通過した荷電粒子は、第1開孔を通過するときに第1開孔内で発散することによって、第2開孔の梁部の下方に回り込むことができる。これにより、第1開孔を通過した荷電粒子は、第1開孔の形状に応じたパターンで出射することができる。第1開孔を通過した荷電粒子の照射パターンには、第2開孔の梁部による遮蔽パターンの影響があまり現れない。本発明のステンシルマスクによると、第2開孔に梁部が形成されていても、梁部による遮蔽パターンが形成されてしまうことを抑制することができる。このため、ステンシルマスクと被処理基板との間の距離を短くすることができる。ステンシルマスクと被処理基板の間の距離が短くなると、第1開孔を通過してからの荷電粒子の発散現象を抑えながら、被処理基板の表面側に荷電粒子を導入することができる。これにより、微細な表面側パターンを形成することができる。
また本発明のステンシルマスクは、第2開孔が形成されているステンシルマスク上層の厚みの分だけ、従来構造のステンシルマスクよりも厚みが厚いと評価することもできる。第1開孔を形成するステンシルマスク下層は、微細な第1開孔を形成できる薄さとすることができる。第2開孔が形成されているステンシルマスク上層には、微細な開口を形成することが求められない。エッチング可能なアスペクト比によって厚みの制限を受けない。ステンシルマスク上層は、必要に応じて厚くすることができる。このため、ステンシルマスクの機械的剛性を高めることができる。あるいはステンシルマスクの熱容量を大きくすることができる。熱容量が大きくなるので、荷電粒子を導入するときでも、ステンシルマスクの温度が過度に上昇してしまうことが抑制され、温度上昇によってステンシルマスクが変形するのを抑えることができる。
ステンシルマスクは、第1半導体層と第2半導体層の積層で形成することができる。この場合、第1開孔は第1半導体層に形成されており、第2開孔は第2半導体層に形成されている。
半導体積層構造を利用することによって、本発明のステンシルマスクを比較的簡単に製造することが可能となる。
本発明のステンシルマスクは、第1開孔が一巡するループ形状である場合に特に有用になる。第1開孔が一巡していても、第2開孔に形成されている梁部によって、第1開孔よりも内側のステンシルマスクを外側のステンシルマスクから支持することができ、ステンシルマスクの一部が脱落してしまうことを防止することができる。
本発明のステンシルマスクは荷電粒子の発散現象を利用することができるので、第2開孔の梁部の下方に対しても荷電粒子を導入することができる。本発明のステンシルマスクを利用すると、荷電粒子の照射を複数回に分ける必要がなく、荷電粒子を一回照射することによってループ状に一巡する表面側パターンを形成することができる。
ステンシルマスクの直交方向から第2開孔を形成する輪郭を観察したときに、物質の存在する側には頂角が180度未満の突出角部が形成されていないことが好ましい。
第2開孔を画定しているステンシルマスク上層に、180度未満の突出角部が形成されていると、その部分に応力が集中し易くなり、ステンシルマスク上層が変形し易くなる。本発明では、梁部の形状及び位置関係を調整し、ステンシルマスク上層に180度未満の突出角部が存在しないように梁部を形成する。これにより、ステンシルマスク上層の側壁に応力が集中し易い箇所が無くなり、ステンシルマスク上層の変形が顕著に抑制される。
梁部の断面積が、荷電粒子の進行方向に沿って縮小していることが好ましい。梁部の断面積とは、荷電粒子の進行方向に対して垂直な面内の断面積をいう。荷電粒子の進行方向とは、荷電粒子の発散現象による進行方向は含まず、荷電粒子の照射源と被処理基板の表面を結ぶ方向をいう。梁部を画定している側壁が、荷電粒子の進行方向に向けて逆テーパ状に加工されていると、梁部の断面積が荷電粒子の進行方向に沿って縮小する関係が得られる。
この場合、第2開孔に形成されている梁部が、反被処理基板側では幅広であり、被処理基板側では幅狭に形成されている。反被処理基板側では梁部が幅広に形成されているので、第2開孔によって隔てられているステンシルマスク上層同士を強固に連結することができる。これにより、第2開孔を画定しているステンシルマスク上層の周縁部分における変形を抑えることができる。また、被処理基板側では梁部が幅狭に形成されているので、荷電粒子が梁部の下方に回り込むのに必要な距離が短くなる。これにより、第2開孔を通過した荷電粒子は、第2開孔に形成されている梁部の下方に多量に回り込むことができる。したがって、梁部の下方に位置する被処理基板の表面側における荷電粒子の濃度が、他の被処理基板の表面側における濃度と同等になる。開孔を通過した荷電粒子は、開孔のパターンに沿って均一な濃度分布で被処理基板の表面側に導入される。
本発明のステンシルマスクを備えたイオン注入装置は極めて有用なものとなる。本発明のイオン注入装置は、イオンを生成するイオン生成手段と、生成されたイオンから必要なイオンを選択する質量分析手段と、選択されたイオンを加速する加速手段と、被処理基板が配置される注入室と、加速手段と被処理基板の間に設けられているステンシルマスクを備えている。
従来のイオン注入装置に備えられていたステンシルマスクでは、温度上昇に基づく変形等が深刻な問題となっていた。このため、イオン注入装置は、ステンシルマスクが変形しない範囲内でしか利用することができず、イオン注入装置の性能を十分に発揮できていないでいた。本発明のステンシルマスクは、温度上昇に基づく変形等に対して有効に対処することができる。このため、本発明のステンシルマスクを設けることによって、極めて有用なイオン注入装置を実現することができる。
本発明のステンシルマスクを被処理基板の上方に設置し、ステンシルマスク越しに荷電粒子を被処理基板の表面側に照射して使用するのが好ましい。
本発明のステンシルマスクを使用すると、被処理基板の表面側に多様な表面側パターンを形成することが可能となる。また、ステンシルマスクの温度上昇が抑制されていることから、機器の出力を大きくして多量の荷電粒子を照射することができる。
また、本発明のステンシルマスクを利用すると、有用な半導体装置を得ることができる。即ち、本発明の半導体装置の製造方法は、本発明のステンシルマスクを半導体ウェハの上方に設置し、ステンシルマスク越しに荷電粒子を半導体ウェハの表面側に照射する。これにより、半導体ウェハの表面側に多様な表面側パターンを形成することが可能となる。また、ステンシルマスクの温度上昇が抑制されていることから、機器の出力を大きくして多量の荷電粒子を照射することができる。したがって、本発明の製造方法によると、微細で多様な半導体領域を有する半導体装置を得ることができる。
本発明は、被処理基板の表面側の所定エリア内に荷電粒子を導入して被処理基板の表面側に所定パターンを形成する際に用いるステンシルマスクを製造する方法をも提供する。
本発明のステンシルマスクを製造する方法は、半導体下層に、開孔と開孔の間を梁部が伸びている複数の開孔を形成する工程と、その複数の開孔内に犠牲部材を充填する工程と、犠牲部材が充填された開孔と半導体下層の表面に半導体上層を形成する工程を備えている。さらに、本発明の製造方法は、半導体上層に、前記複数の開孔に連通するとともに前記所定エリアに対応する形状の開孔を形成する工程を備えており、さらに半導体下層と半導体上層を実質的にエッチングせずに、犠牲部材をエッチングするエッチング材を利用して、犠牲部材を選択的に除去する工程を備えている。
この方法によると、半導体下層によってステンシルマスク上層が形成され、半導体上層によってステンシルマスク下層が形成される。本発明のステンシルマスクを比較的簡単に製造することができる。
本発明のステンシルマスクを利用すると、荷電粒子を導入する際にステンシルマスクが変形することが抑制される。さらに、本発明のステンシルマスクを利用すると、被処理基板の表面側に多様で微細な表面側パターンを形成することができる。さらに、本発明の半導体装置の製造方法によると、有用な半導体装置を得ることができる。また本発明の製造方法によると、そのためのステンシルマスクを能率的に製造することができる。
まず、本発明の特徴を列記する。
(第1形態) ステンシルマスクは、第1半導体層と第2半導体層が積層している半導体積層構造を備えている。第1半導体層は被処理基板側に配置され、第2半導体層は荷電粒子の入射面側に配置される。第1半導体層には、被処理基板の表面に形成したいパターンに対応する第1開孔が形成されている。第2半導体層には、第1開孔に連通している第2開孔が形成されている。第2貫通孔の開孔幅は第1開孔の開孔幅よりも大きい。
半導体積層にはさらに、第2半導体層に積層する追加の半導体層が形成されていてもよい。この場合、追加の半導体層に開孔が形成されており、その開孔は第1開孔及び第2開孔に連通している。追加の半導体層の開孔にも、梁部が形成されていてもよい。
(第2形態) 第2半導体層は、第2開孔によって外側第2半導体層と内側第2半導体層に隔てられている。第2開孔には、外側第2半導体層と内側第2半導体層を連結する梁部が横断して形成されている。第1開孔には梁部が形成されていない。この場合、第1開孔内において荷電粒子を発散させることができるので、第2開孔の梁部による遮蔽パターンを消失させることができる。
(第3形態) 第2開孔に形成されている梁部の幅は、反被処理基板側において幅広であり、被処理基板側において幅狭であるのが好ましい。
被処理基板側において梁部が幅狭に形成されていると、荷電粒子が梁部の下方に回り込むのに必要な距離が短くなる。これにより、第1開孔内を発散する荷電粒子は、第2開孔に形成されている梁部の下方に多量に回り込むことができる。
(第4形態) 第2開孔に形成されている梁部は、半導体層内に複数の開孔を分散して形成したときの残部である。
(第1実施例)
以下、図面を参照して実施例のステンシルマスクに関して説明する。本実施例のステンシルマスクは、被処理半導体基板の表面側の所定エリアにイオン化した原子を導入してイオン導入領域(表面側パターンの一例)を形成する際に用いられる。本実施例のステンシルマスクを利用すると、被処理半導体基板の表面側にループ状に一巡するイオン導入領域を形成することができる。なお、ステンシルマスクに形成されているパターンを変更すれば、ループ状に一巡するイオン導入領域に限らず、様々な形状のイオン導入領域を形成することができる。
まず、各図面を簡単に説明する。図1は、ステンシルマスク10の基本的な構造を概略的に示した縦断面図である。図1は、本実施例のステンシルマスク10の基本的概念を模式的に示すものであり、図2に示す実施例を示すものではない。ステンシルマスク10は、第1半導体層(ステンシルマスク下層)20と第2半導体層(ステンシルマスク上層)30が積層している扁平状の半導体積層40を備えている。詳細は後述するが、半導体積層40には、被処理半導体基板の複数のイオン導入領域に対応する複数のパターンが形成されている。
図2は、実施例に係るステンシルマスク10の半導体積層40の要部拡大斜視図を示している。図2に示す構造は、半導体積層40に作り込まれている複数のパターンの一つを示している。図2は、ループ状に一巡するイオン導入領域に対応して半導体積層40に形成されているパターンの拡大斜視図である。半導体積層40には、図2に示すパターンと同様のパターンが複数作り込まれていることもあれば、図2に示すパターンとは異なるパターンが作り込まれていることもある。ステンシルマスク10は、一度の照射で複数のイオン導入領域を被処理半導体基板72の表面側に形成することができる。
図3は、半導体積層40のうちの第1半導体層20の要部拡大斜視図を示す。図4は、半導体積層40のうちの第2半導体層30の要部拡大斜視図を示す。図3と図4では、図示の明瞭化のために第1半導体層20と第2半導体層30を分離してそれぞれ別個に示している。図5は図2のV−V線に対応する矢視断面図であり、図6は図2のVI−VI線に対応する矢視断面図であり、図7は図2のVII−VII線に対応する矢視断面図である。
ステンシルマスク10を利用してイオン化原子を導入する場合、イオン化原子は、図1〜図7の紙面上側から照射される。ステンシルマスク10では、第2半導体層30が入射面側に配置されており、第1半導体層20が出射面側に配置されている。
ここで、図8を参照して、ステンシルマスク10が設けられたイオン注入装置100に関して説明する。イオン注入装置100は、イオンを生成するイオン源2(イオン生成手段の一例)と、必要なイオンを生成されたイオンから選択する質量分析器3(質量分析手段の一例)と、選択されたイオンを加速する加速器4(加速手段の一例)と、イオンが導入される被処理半導体基板72が配置される注入室6を備えている。被処理半導体基板72の上方(前方)位置にはステンシルマスク10が設置されている。ステンシルマスク10は、加速器4と被処理半導体基板72の間に設けられている。加速器4で加速されたイオンは、スキャナ装置5によって掃引され、ステンシルマスク10に向けてほぼ面的に照射される。ステンシルマスク10に形成されているパターンを通過したイオンは、被処理半導体基板72の表面側に導入される。本明細書では、ステンシルマスク10から見て加速器4の側を上方又は前方といい、被処理半導体基板72の側を下方又は後方という。
次に、各図面を詳細に説明する。
図1に示すように、ステンシルマスク10は、第1半導体層20と第2半導体層30が積層されている半導体積層40を備えている。半導体積層40の周辺部には、酸化シリコン層52を介して包囲支持層62が一巡して形成されている。包囲支持層62は、半導体積層40に比して十分に厚く形成されている。酸化シリコン層52及び包囲支持層62は、半導体積層40の機械的剛性を向上させており、ステンシルマスク10を製造する際のステンシルマスク10の破損を防止する。また、包囲支持層62は、ステンシルマスク10を被処理半導体基板72(図8参照)の上方(前方)に設置するときに、他の設置用装置に対する接触部としても利用される。包囲支持層62には、図示しない冷却装置が設けられていてもよい。この場合、半導体積層40の熱を酸化シリコン層52及び包囲支持層62を介して外部に逃がすことができる。
第1半導体層20には、被処理半導体基板72のイオン導入領域に対応する第1開孔24が形成されている。第2半導体層30には、第1開孔24に連通している第2開孔34が形成されている。第1開孔24と第2開孔34が連通して半導体積層40を貫通している。図1では、第1半導体層20が第2半導体層30によって支持されていることを図示するために、第1開孔24と第2開孔34が連通していない断面を図示している。図1の断面よりも紙面奥方向の所定位置における縦断面では、第1開孔24と第2開孔34が連通している。これにより、イオン化原子は、第2開孔34と第1開孔24を通過して被処理半導体基板72の表面側に到達することができる。
なお、図1は、ステンシルマスク10の基本的な構造の理解を助けるために、ステンシルマスク10を概略的に示したものであり、実際の構造とは大きく異なることに留意されたい。
図2に、半導体積層40に形成されている複数のパターンのうちの一つを示す。図2では、図示の明瞭化のために第2半導体層30の一部が切り欠かれており、第1半導体層20の第1開孔24の一部が露出するように図示されている。ステンシルマスク10の第1半導体層20は、被処理半導体基板72の表面から距離Dgだけ離れた上方(前方)に設置される。なお、後述するように、ステンシルマスク10は、この距離Dgを短くすることができるという利点を有する。このため、ステンシルマスク10を利用すると、第1開孔24を通過した後のイオン化原子の発散現象を抑えることができ、微細なイオン導入領域を形成することができる。
半導体積層40を構成している第1半導体層20及び第2半導体層30の構造の理解を助けるために、図3及び図4を参照して、第1半導体層20及び第2半導体層30をそれぞれ説明する。
図3に示すように、第1半導体層20には、第1半導体層20内を矩形状に一巡する第1開孔24が形成されている。第1開孔24は第1半導体層20を貫通している。第1半導体層20は、第1開孔24によって外側第1半導体層23と内側第1半導体層26に分割されている。第1半導体層20以外に支持するものがなければ、外側第1半導体層23と内側第1半導体層26は分離されてしまう。第1開孔24は、被処理半導体基板72のイオン導入領域に対応して形成されている。この例では、イオン導入領域は被処理半導体基板72の表面側をループ状に一巡するものであり、第1開孔24はそれに対応してループ状に一巡して形成されている。第1半導体層20の厚みT20は、被処理半導体基板72に作り込みたいイオン導入領域のパターンに応じて適宜に調整することができる。後述するように、第1半導体層20は第2半導体層30によって機械的強度が補強されるので、第1半導体層20の厚みT20を薄く調整することができる。このため、第1半導体層20はアスペクト比の内で微細な第1開孔24を形成することができる。本実施例の第1半導体層20の厚みT20は約20μmであり、第1開孔24の開孔幅W20は約1μmである。したがって、第1開孔24のアスペクト比は約20である。このアスペクト比ならば、RIE(Reactive Ion Etching)法等を利用して第1開孔24をエッチング加工して形成することができる。
なお、薄い第1半導体層20を利用したいという要求は、アスペクト比の関係の他にも存在する。厚い第1半導体層20を利用すると、第1開孔を通過するイオン化原子が第1開孔の側壁に導入され、通過量が減少することがある。薄い第1半導体層20を利用すると、イオン化原子が第1開孔の側壁に導入される現象が抑制され、イオン化原子の通過量を大きく確保することができる。即ち、第1半導体層20は、アスペクト比の関係及びイオン化原子の通過量の関係から、薄いものを利用したいという要求が存在する。
図4に示すように、第2半導体層30には、複数の第2開孔34が形成されている。各々の第2開孔34は、第1開孔24に連通している。第2開孔34郡は、一巡する第1開孔24に沿ってほぼ一巡して形成されている。第2開孔34群は、第2半導体層30内を矩形状に一巡しており、4つの角部開孔35を有している。角部開孔35には、変形を抑えるための工夫が施されているが、この点に関しては後に詳細する。
第2半導体層30は、第2開孔34群によって外側第2半導体層31と内側第2半導体層32に分割されている。第2開孔34は、開孔34と開孔34の間に外側第2半導体層31と内側第2半導体層32を連結する梁部33が伸びている開孔ということもできる。第2開孔34は、複数の開孔ということもできるし、複数の梁部33が形成されている一つの開孔ということもできる。第2開孔34群は、入射してくるイオン化原子を第1開孔24に導くものであり、その開孔幅W30は第1開孔24の開孔幅W20よりも広く形成されている。ここでいう開孔幅とは、開孔を画定している半導体層の側壁とそれに対向する半導体層の側壁の間の距離をいう。梁部33の側壁とそれに対向する梁部33の側壁の間の距離は開孔幅には含まない。図6に示すように、第2半導体層30の開孔幅W30は、第1半導体層20の開孔幅W20よりも広く形成されている。第1開孔24と第2開孔34の間には段差29が形成されている。第2半導体層30の開孔幅W30が第1半導体層20の開孔幅W20よりも広く形成されていると、第2半導体層30(梁部33は例外であるが、それについては後述する)によって遮蔽されることなく、イオン化原子は第1半導体層20の第1開孔24に導入される。第2開孔34郡を通過したイオン化原子の多くは、第1開孔24に導入される。
なお、第2半導体層30の厚みT30に関しては特に制限されるものではない。厚みT30は、所望する機械的強度、熱容量等が得られるように調整される。
図4に示すように、第2開孔34には複数の梁部33が形成されている。梁部33は、外側第2半導体層31と内側第2半導体層32を隔てている第2開孔34を横断して形成されている。梁部33は、ループ状に一巡する第2開孔34に沿って一定の間隔で形成されている。梁部33は、第1開孔24の上方を横断している。後述するように、本実施例のステンシルマスク10は、イオン化原子の発散現象を利用するものである。そのため、梁部33が第1開孔24の上方を横断していても、梁部33の下方のイオン導入領域に対しては、イオン化原子を発散させることによって導入することができる。ステンシルマスク10は、イオン化原子を複数回に分けて照射しなくても、一回の照射によってイオン導入領域を形成することができる。
内側第1半導体層26と内側第2半導体層32は固着しており、外側第1半導体層23と外側第2半導体層31は固着しており、内側第2半導体層32と外側第2半導体層31は梁部33を介して連結されている。したがって、内側第1半導体層26は、内側第2半導体層32及び梁部33を介して外側第2半導体層31から支持されている。このため、第1開孔24がループ状に一巡して形成されていても、内側第1半導体層26が脱落してしまうことが防止されている。
梁部33が設けられているので、第2開孔34を画定している第2半導体層30の周縁部分が補強され、その部分における変形が抑えられている。梁部33が一定の間隔で設けられているので、第2半導体層30の周縁部分の全体に亘って変形が抑えられている。また、第1半導体層20は第2半導体層30に積層されている。したがって、第2半導体層30の周縁部分が補強されることによって、第1開孔24を画定している第1半導体層20の周縁部分も補強され、第1半導体層20の周縁部分における変形も抑えられている。
ステンシルマスク10では、第1半導体層20及び第2半導体層30の両者の周縁部分における変形が、梁部33を設けることによって抑制されている。これにより、イオン導入領域の範囲がシフトするという問題や、イオン導入領域の寸法が変動するという問題が回避される。
なお、ステンシルマスク10の技術を利用すると、第1半導体層20の変形が抑えられることから、第1半導体層20に対して多様な第1開孔24を形成することができる。したがって、ステンシルマスク10の技術を利用すると、微細で多様な形状の第1開孔24を形成することができ、微細で多様なイオン導入領域を形成することができる。
ステンシルマスク10は、第1半導体層20と第2半導体層30が積層した半導体積層40を利用して形成されている。第1半導体層20と第2半導体層30を積層させることによって、第1半導体層20と第2半導体層30の合計の厚みを大きくすることができる。第1半導体層20の厚みT20を薄く維持したままで、第1半導体層20と第2半導体層30の合計の厚みを大きくすることができる。第1半導体層20がアスペクト比による厚みの制限を受け入れながら、第1半導体層20と第2半導体層30の合計の厚みを大きくすることができる。即ち、微細な第1開孔24によって微細なイオン導入領域を形成することが可能でありながら、第1半導体層20と第2半導体層30の合計の厚みを大きくすることができる。第1半導体層20と第2半導体層30の合計の厚みが大きくなると、第1半導体層20が単独の場合よりも、第1半導体層20と第2半導体層30を合計した半導体積層40の熱容量が大きくなる。熱容量が大きくなるので、イオン化原子を導入するときに、イオン化原子が半導体積層40に衝突したとしても、半導体積層40の温度が過度に上昇してしまうことが抑制されている。このため、半導体積層40の変形が抑えられている。
ステンシルマスク10の特徴は、次のように捉えることもできる。ステンシルマスク10では、第2半導体層30を利用することによって、第1半導体層20の機械的強度及び熱容量を改善することができる。このため、薄い第1半導体層20を利用することができるようになる。第1半導体層20が薄くなると、微細なイオン導入領域を形成することができる。ステンシルマスク10は、第1半導体層20に第2半導体層30を積層させることによって、微細なイオン導入領域を形成することに成功している。
ステンシルマスク10の技術を利用すると、微細で多様なイオン導入領域を被処理半導体基板72の表面側に形成することができ、且つイオン化原子を導入する際の第1半導体層20及び第2半導体層30の変形を顕著に抑制することができる。
次に、ステンシルマスク10は、被処理基板72との間の距離(図2、図5、図6、図7及び図8のDg参照)を短くして用いることができるという利点に関して、図面を参照して説明する。
図9に、従来のステンシルマスクの半導体層の要部平面図を示す。従来構造は、一枚の半導体層に開孔134及び梁部133の両者が形成されている例である。なお、図9は、開孔134の角部開孔135の近傍を拡大して示している。
図10に、従来構造のステンシルマスクを用いた場合に得られるイオン導入領域182の範囲(ハッチングによって図示されている範囲)を示す。イオン導入領域182に対応する開孔134、135も破線によって併せて示す。イオン化原子の発散現象を利用してイオン導入領域182を形成する場合、梁部133の下方に対してイオン化原子を回り込ませる必要がある。したがって、被処理半導体基板と半導体層の間の距離は離れていることが望ましい。両者の距離が大きく離れていれば、イオン化原子が梁部133の幅に相当する分だけ横方向に発散することができ、梁部133の下方に対してもイオン導入領域182を形成することできる。
ところが、被処理半導体基板と半導体層の間の距離が大きく離れていると、イオン化原子の発散現象によって、イオン導入領域182が広範囲に形成されるという問題が発生してしまう。図10に示すように、従来のステンシルマスクでは、被処理半導体基板の表面側に、開孔134のパターンよりも周辺に向けて距離L100だけ広範囲に広がるイオン導入領域182が形成されてしまう。このため、従来のステンシルマスクでは、イオン化原子を均一に導入すること(梁部133の下方に対してもイオン導入領域182を形成すること)と、イオン導入領域182を微細に形成することの両者を同時に得ることが本質的に難しい。
図11に、本実施例のステンシルマスク10の半導体積層40の要部平面図を示す。ステンシルマスク10の構造によると、イオン化原子の発散現象を有効に利用することができるのである。それによりイオン化原子を均一に導入すること(梁部33の下方に対してもイオン導入領域82を形成すること)と、イオン導入領域82を微細に形成することの両者を同時に得ることができるのである。
ステンシルマスク10は、第2開孔34に梁部33が形成されており、第1開孔24には梁部が形成されていない。このため、第2開孔34を通過したイオン化原子は、第1開孔24を通過するときに第1開孔24内を発散することによって、第2開孔34の梁部33の下方に回り込むことができる。これにより、第1開孔24を通過したイオン化原子は、第1開孔24のパターンに応じて出射することができる。第1開孔24を通過したイオン化原子の照射パターンには、第2開孔34の梁部33による遮蔽パターンの影響が大きく現れない。ステンシルマスク10によると、第2開孔34に梁部33が形成されているので、その遮蔽パターンが形成されてしまうことを抑制することができる。このため、第1半導体層20と被処理半導体基板との間の距離Dgを短くすることができる。
図12に示すように、ステンシルマスク10によると、第1半導体層20と被処理半導体基板との間の距離Dgを短くすることができるので、第1開孔24を通過してからのイオン化原子の発散現象が抑えられており、得られるイオン導入領域82は狭範囲なものとなる。ステンシルマスク10を利用すると、第1開孔24のパターンよりも周辺に向けて距離L10だけ広がるイオン導入領域82が形成される。図10のL100と図12のL10を比較すると明らかなように、ステンシルマスク10の場合は、距離Dgを短くすることができるので、周辺に拡散するイオン導入領域82の幅を小さく抑えることができる。このため、ステンシルマスク10を利用すると、得られるイオン導入領域82を極めて微細なものとすることができる。
次に、図13〜図19を参照して、イオン導入領域に導入されたイオンの濃度分布に関して、梁部33の構造による影響を説明する。なお、図13、図18及び図19に示す縦断面は、図5に示す縦断面に対応している。
図13は、梁部33の側壁がイオン化原子の進行方向に対して平行に形成されている例である。即ち、上記した実施例の場合に相当する。被処理半導体基板72の内部に示す実線74aは、被処理半導体基板72の表面に導入されたイオン化原子の濃度分布を示している。
イオンの濃度分布は、以下の4つの要素の影響を強く受ける。以下の要素を適宜に調整することによって、所望の濃度分布を得ることができる。
(1)梁部33の側壁33aとそれに対向する梁部33の側壁33aの間の距離D33。
(2)梁部33の幅W33。
(3)第1半導体層20と被処理基板72の間の距離Dg。
(4)ビーム(イオン化原子)の発散角σ[deg]
図14に、距離D33とイオン化原子の濃度分布の変動率を示す。変動率とは、導入されたイオン化原子の平均濃度に対して最大で変動した濃度の度合いを百分率で表したものである。図14に示すように、距離D33を大きくすることによって、変動率が低下することが分かる。距離D33は大きい方が望ましい。
図15に、幅W33とイオン化原子の濃度分布の変動率を示す。図15に示すように、幅W33を小さくすることによって、変動率が低下することが分かる。幅W33は小さい方が望ましい。
図16に、距離Dgとイオン化原子の濃度分布の変動率を示す。図16に示すように、距離Dgを大きくすることによって、変動率が低下することが分かる。ただし、前記したように、距離Dgを大きくすると、イオン化導入領域が広範囲に形成される。イオン化導入領域を微細に形成したい場合は注意を要する。
図17に、ビーム(イオン化原子)の発散角σ[deg]とイオン化原子の濃度分布の変動率を示す。図17に示すように、発散角σを大きくすることによって、変動率が低下することが分かる。ただし、発散角σを大きくすると、イオン化導入領域が広範囲に形成される。イオン化導入領域を微細に形成したい場合は注意を要する。
上記の(1)〜(4)の要素から梁部33の形状を適宜に調整すれば、所望のイオン化導入領域の濃度分布を得ることができる。上記の(1)〜(4)の要素を組合せた場合のイオン化原子の濃度分布の変動率は、次の数1によって表すことができる。
Figure 2007042869
図13に示すように、梁部33の側壁33aが平行な場合、梁部33の下方に位置する被処理半導体基板72において、導入されるイオンの濃度が他の領域に比して少なくなる(図示76a参照)。ただし、その変動率は図14〜図17に示すように概ね10%以下に抑えられている。
なお、梁部33によってイオンの濃度分布が不均一になる現象を積極的に利用することもある。イオン導入領域内においてイオンの濃度分布を不均一に形成することによって、半導体装置の特性が向上する場合がある。このような場合は、上記の(1)〜(4)の要素及び数1を利用して、梁部33の形状を適宜に調整すれば、所望の濃度分布を得ることもできる。
イオンの濃度分布をさらに均一化したい場合がある。この要求に対しては、梁部33の側壁の形状を工夫することによって応えることができる。
図18の梁部36は、その断面積がイオン化原子の進行方向に沿って縮小している。梁部36の側壁36aがテーパ状に形成されている。即ち、第2開孔34を画定している第2半導体層30の側壁36aが、第1半導体層20側に向けて広がるように逆テーパ状に加工されている。
この場合、第2開孔34に形成されている梁部36が、反被処理半導体基板72側では幅広であり、被処理半導体基板72側では幅狭に形成されている。このため、イオン化原子が梁部36の下方に対して横方向に発散するのに必要な距離が短くなる。第1開孔24内を発散するイオン化原子は、第2開孔34に形成されている梁部36の下方に対して多量に導入される。したがって、梁部36の下方において、被処理半導体基板72のイオン化原子の濃度分布74bが均一化される(図示76b参照)。また、梁部36の側壁36aをテーパ状に形成することによって、反被処理半導体基板72側では梁部36が幅広に形成されている。このため、外側第2半導体層から内側第2半導体層を支持する強度は十分に確保することができる。テーパ状の梁部36を利用すると、第2半導体層30の周縁部分を補強しながら、イオン化原子の濃度分布を均一化することができる。
図19に示すように、梁部37の側壁37aのテーパ面の角度をより大きくすると、被処理半導体基板72に導入されるイオンの濃度分布をより均一にすることができる。図19に示すように、被処理半導体基板72側の梁部37の端部が鋭角に形成されていると、被処理半導体基板72の濃度分布74cに濃度差がほぼ生じなくなる。
次に、ステンシルマスク10の他の特徴を説明する。
図45に、特開2002−280290号公報の図4に示されているステンシルマスク910を概略的に示す。ステンシルマスク910は、矩形状に一巡する開孔934を備えている。外側半導体層931と内側半導体層932は、梁部933を介して連結されている。梁部933は、内側半導体層932の周縁を成す4つの辺の略中心部分に形成されている。
ステンシルマスク910は、開孔934のうちの角部開孔935において、開孔934を画定している内側半導体層932の一方の側壁と他方の側壁が連結する直角部分935aが形成されている。ステンシルマスク910の直交方向から開孔934を形成する輪郭を観察したときに、直角な頂角が形成されている。この直角部分935aは応力が集中し易いことから、変形が生じ易いという問題がある。一般的に、頂角が180度未満となる突出角部が形成されていると、応力が集中し易くなる。
一方、図4に示すように、本実施例のステンシルマスク10の場合は、直角部分35aに対して梁部33が形成されている。このため、ステンシルマスク10の直交方向から第2開孔34を形成する輪郭を観察したときに、物質の存在する側(内側半導体上層32及び外側半導体上層31)の頂角は全て270度で形成されている。頂角が180度未満となる突出角部が形成されていない。したがって、内側半導体上層32及び外側半導体上層31には応力が集中し易い箇所が形成されておらず、内側半導体上層32及び外側半導体上層31の変形が顕著に抑制される。
図20は、ステンシルマスク10の一つの変形例である。図20は、変形例の第2半導体層20の要部平面図を示している。この変形例では、角部開孔235内に角梁部233が形成されている。角部開孔235は、他の開孔34に比して大面積になることが多い。このため、角部開孔235を画定している半導体層の周縁部分では、変形が生じ易いという問題や、角部開孔235の下方のイオン化原子の導入量が他の開孔34の下方の導入量に比して多くなり易いという問題がある。これを解決するために、角梁部233を形成する。これにより、角部開孔235においても、半導体層の変形、イオン導入量の偏りが抑制される。
図21は、ステンシルマスク10の他の一つの変形例である。図21は、変形例の第2半導体層20の要部平面図を示している。この変形例では、角部開孔335内に複数の角梁部333、334が形成されている。この場合、図21に示す変形例よりもさらに、角部開孔335における半導体層の変形、イオン導入量の偏りが抑制される。
図22は、ステンシルマスク10の他の一つの変形例である。図22は、変形例の第2半導体層20の要部平面図を示している。この変形例では、角部開孔435がカーブを描きながら形成されており、その角部開孔435内に内側半導体上層32から外側半導体上層31に向けて放射状に伸びる複数の角梁部433が形成されている。この変形例ではさらに、前者の変形例よりも角部開孔435における半導体層の変形、イオン導入量の偏りが抑制される。
図23は、ステンシルマスク10の他の一つの変形例である。図23は、変形例の第2半導体層20の要部平面図を示している。この変形例では、格子状の梁部533が開孔34を横断している。格子状にすることで、機械的強度を保ちながら、梁部533の幅を小さくすることができる。このため、梁部533による遮蔽の影響を小さくすることができる。
図24は、ステンシルマスク10の他の一つの変形例である。図24は、変形例の第2半導体層20の要部平面図を示している。この変形例では、開孔34を横断する梁部633が、複数の方向に伸びる複数の梁部633の組合せで構成されている。複数の方向に伸びる複数の梁部633は、その機械的強度を向上させることができる。このため、機械的強度を保ちながら、梁部633の幅を小さくすることができる。梁部633による遮蔽の影響を小さくすることができる。
図25は、ステンシルマスク10の他の一つの変形例である。図25は、変形例の第2半導体層20の要部平面図を示している。この変形例では、六角形状の梁部733が開孔34を横断している。六角形状にすることで、梁部733の機械的強度を顕著に向上させることができる。このため、機械的強度を保ちながら、梁部733の幅を小さくすることができる。梁部733による遮蔽の影響を小さくすることができる。
図26は、ステンシルマスク10とは異なるステンシルマスクの一つの変形例である。図26は、変形例の第2半導体層20の要部平面図を示している。このステンシルマスクは、x方向に伸びている開孔834がy方向に繰返し形成されているストライプ状のパターンを備えている。このステンシルマスクは、ストライプ状のイオン導入領域を形成する場合に利用される。
図26に示すように、開孔834に対して複数の梁部833が形成されている。一方方向に長く伸びて形成されている開孔834は、その開孔834を画定する半導体層の周縁部分が脆弱になり易い構造である。このような開孔834に対しては、一定の間隔毎に梁部833を設けることによって、半導体層の周縁部分の変形を抑えることができる。開孔がループ状に一巡していなくても、梁部を設けることが有益なことがある。
上記の各実施例では、いずれも第2半導体層20に対して対策が施された例である。しかしながら、図45に示すように一枚の半導体層に開孔が形成されているステンシルマスクに対しても、上記の技術を有効に利用することができる。
(ステンシルマスク10の製造方法)
次に、図27〜図36を参照して、ステンシルマスク10の製造方法を説明する。
まず、図27に示すように、貼り合わせSOI(Silicon On Insulator)基板を準備する。SOI基板は、シリコン支持基板62(その一部は包囲支持層62になる)と埋込み酸化シリコン層52(その一部は酸化シリコン層52になる)とシリコン層30(その一部は第2半導体層30となり、ステンシルマスク上層となる)を備えている。
図28に示すように、シリコン層30の表面に、第1フォトマスク92をパターニングする。第1フォトマスク92の開孔部は、出来上がりの第2開孔34に対応している。
次に、図29に示すように、RIE(Reactive Ion Etching)法を利用して、第1フォトマスク92から露出するシリコン層30をエッチングしてトレンチ34(出来上がりの第2開孔34)を形成する。ここで、トレンチ34の内壁を順テーパ構造に加工すると、図18及び図19に示す梁部の構造を得ることができる。トレンチ34の内壁をテーパ状に加工するには、エッチングガス流量比、RFパワー及び圧力等の製造条件を調整することによって加工可能である。
次に、図30に示すように、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を利用して、トレンチ34内にシリコン酸化膜39(犠牲部材の一例)を充填する。このとき、トレンチ34の内壁が順テーパ構造に加工されていると、シリコン酸化膜39の埋込み性も良好である。CVD法に代えて、スピン塗布法を利用して、SOG(Spin On Glass)材料を充填してもよい。
次に、図31に示すように、RIE法を利用して、シリコン層30の表面に形成されている第1フォトマスク92をエッチバッグする。エッチバッグを実施するには、RIE法に代えて、CMP(Chemical Mechanical Polish)法を利用してもよい。
次に、図32に示すように、これまでの工程で得られる構造体の表面の薄い酸化膜を希フッ酸等によって除去した後に(この工程は図示せず)、CVD法を利用して構造体の表面を覆うポリシリコン層20(第1半導体層20であり、ステンシルマスク下層となる。)を形成する。なお、CVD法に代えて、エピタキシャル成長法を利用してもよい。また、薄い酸化膜を除去するために、塩酸、水素ガス等を利用してもよい。
次に、図33に示すように、構造体の裏面に形成されているポリシリコン層20を、CDE(Chemical Dry Etching)法を利用して除去するか、又は表面全面をフォトマスクによって保護した後に除去することによって、ポリシリコン層20を構造体の表面のみに残存させる。残存させたポリシリコン層20の表面に、第2フォトマスク94をパターニングする。第2フォトマスク94の開孔部は、出来上がりの第1開孔24に対応している。
次に、図34に示すように、RIE(Reactive Ion Etching)法を利用して、第2フォトマスク94から露出するポリシリコン層20をエッチングして第1開孔24を形成する。第1開孔24を形成した後に、第2フォトマスク94をエッチング技術を利用して除去する。
図35に示すように、ポリシリコン層20の表面を熱酸化して熱酸化膜96を形成する。熱酸化膜96を形成した後に、裏面に第3フォトマスク98をパターニングする。
次に、図36に示すように、第3フォトマスク98から露出するシリコン支持基板62を、アルカリ溶液を利用して埋込み酸化シリコン層52が露出するまでエッチングする。アルカリ溶液には、水酸化カリウム(KOH)、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等を利用することができる。
最後に、露出する埋込み酸化シリコン層52をエッチング除去した後に、シリコン層30及びポリシリコン層20を実質的にエッチングせずに、シリコン酸化膜39及び熱酸化膜96をエッチングする緩衝フッ化水素酸(BHF)等を利用して、シリコン酸化膜39及び熱酸化膜96を選択的に除去する。
これらの工程を経て、図1に示すステンシルマスク10を得ることができる。
(第2実施例)
第2実施例では、ステンシルマスクを利用してスイッチング素子を有する半導体装置を製造する方法を説明する。本実施例の半導体装置は、高電位回路領域と低電位回路領域が一つの半導体基板に作り込まれているレベルシフト回路(複合デバイスの一例)である。図37に、レベルシフト回路1000の平面図を模式的に示す。
レベルシフト回路1000は、高電圧電力をスイッチングする半導体スイッチング素子が形成されている高電位回路領域1012と、その半導体スイッチング素子のオン/オフを切換えるために低電位で作動する制御回路が形成されている低電位回路領域1011と、両者間を接続する回路が形成されている媒介回路領域1010を備えている。高電位回路領域1012と低電位回路領域1011と媒介回路領域1010が一つの半導体基板に作り込まれている。
絶縁分離用外側トレンチ1015に沿って分離用イオン拡散領域1016が設けられており、これら絶縁分離用外側トレンチ1015及びp型の分離用イオン拡散領域1016によって周囲の低電位回路領域1011から絶縁分離された島状領域内に、高電位回路領域1012と媒介回路領域1010が形成されている。
島状領域内に、一巡する絶縁分離用内側トレンチ1013が形成されている。高電位回路領域1012は、絶縁分離用内側トレンチ1013に取り囲まれている。絶縁分離用外側トレンチ1015と絶縁分離用内側トレンチ1013の間に介在領域1014が形成されている。介在領域1014には回路等は形成されていない。なお、絶縁分離用内側トレンチ1013を形成しないこともあり、この場合は介在領域1014が高電位回路領域1012の周辺領域となる。この場合の周辺領域には、耐圧を確保するための構造が作り込まれることがある。絶縁分離用内側トレンチ1013を形成することによって、高電位回路領域1012を点対称な構造に調整することができる。
島状領域内には媒介回路領域1010が形成されている。媒介回路領域1010は、絶縁分離用外側トレンチ1015、絶縁分離用内側トレンチ1013及び絶縁分離用トレンチ1017によって取り囲まれている。媒介回路領域1010には、LDMOS(Lateral Diffused MOS)が形成されている。
図38に、媒介回路領域1010に形成されているLDMOSの縦断面図を模式的に示す。図38は、図37のA-A線の縦断面に対応している。
LDMOSは、p型の半導体下層1022と埋込み絶縁層1024とn型の半導体上層1026からなるSOI基板1028を利用して形成されている。LDMOSは、絶縁分離用トレンチ1013、1015、1017で取り囲まれた島状領域(媒介回路領域1010である)内に形成されている。図示左側の絶縁分離用外側トレンチ1015の外側の領域に、低電圧で作動する低電位回路領域1011が形成されている。図示右側の絶縁分離用内側トレンチ1013の外側の領域に、高電圧で作動する高電位回路領域1012が形成されている。絶縁分離用トレンチ1013、1015、1017には、酸化シリコンからなる絶縁体が充填されている。
なお、本実施例のSOI基板1028の半導体材料には、シリコンが用いられているが、他の半導体材料が用いられていてもよい。
LDMOSのドリフト領域1052は、SOI基板1028の半導体上層1026を利用して形成されている。ドリフト領域1052の表面側にp型のボディ領域1032が形成されている。ボディ領域1032内に、p型のボディコンタクト領域1034とn型のソース領域1036が形成されている。ソース領域1036はボディ領域1032によってドリフト領域1052から隔てられている。ボディコンタクト領域1034とソース領域1036はソース電極Sに接続している。ソース領域1036とドリフト領域1052を隔てているボディ領域1032に、ゲート絶縁膜1042を介してゲート電極1044が対向している。
ドリフト領域1052の表面側にn型のドレイン領域1072が形成されている。ボディ領域1032とドレイン領域1072はドリフト領域1052によって隔てられている。ドレイン領域1072はドレイン電極Dに接続している。ドリフト領域1052の表面にLOCOS酸化膜1062が形成されており、表面部の電界を緩和している。さらに、ゲート電極1044の一部がLOCOS酸化膜1062の表面に延設されており、フィールドプレート効果が得られるように工夫されている。
LDMOSのソース電極Sは、図示しない導体によって低電位回路領域1011に接続されており、LDMOSのドレイン電極Dは、図示しない導体によって高電位回路領域1012に接続されている。
絶縁分離用外側トレンチ1015を画定する側壁に、基板表面からボディ領域1032及びドリフト領域1052を貫通して埋込み絶縁層1024まで達するp型の分離用イオン拡散領域1016が形成されている。分離用イオン拡散領域1016は、絶縁分離用外側トレンチ1015を画定する側壁に沿って形成されている。
前記したように、分離用イオン拡散領域1016は絶縁分離用外側トレンチ1015の絶縁性を向上させる効果を有する。さらに、他の効果として、LDMOSがオフしたときに、埋込み絶縁層1024とドリフト領域1052の界面において、p型の反転層が形成されるのを抑制する効果を有する。即ち、分離用イオン拡散領域1016は、LDMOSがオフしたときに、p型の反転層に蓄積する正孔をソース電極Sへ排出するのを促進する。これにより、前記界面からドリフト領域1052内に向けて空乏層が伸びる現象を促進することができる。LDMOSがオフしたときに、ドリフト領域1052内の広範囲を空乏化することができる。したがって、高耐圧なLDMOSを得ることができる。また、分離用イオン拡散領域1016は、分離用イオン拡散領域1016からドリフト領域1052内に向けて横方向へ空乏層を伸ばすこともできる。この空乏層は、ボディ領域1032の屈曲部1032aに集中し易い電界を緩和する。
分離用イオン拡散領域1016は、図示右側の絶縁分離用内側トレンチ1013側に形成されていない。この部分にまで分離用イオン拡散領域1016に相当する領域が形成されていると、LDMOSの耐圧が低下する等の悪影響が生じる。耐圧を確保するためには、分離用イオン拡散領域1016に相当する領域が絶縁分離用内側トレンチ1013を画定する側壁には存在してはならない。
なお、本実施例では、分離用イオン拡散領域1016が埋め込み絶縁層1024に接する場合を例示しているが、両者が離間して形成されていても構わない。分離用イオン拡散領域1016から伸びる空乏層が、埋込み絶縁層1024から伸びる空乏層と接する範囲内に分離用イオン拡散領域1016が形成されていればよい。この範囲内であれば、p型の反転層に蓄積する正孔をソース電極Sへ排出するのを促進することができる。ドリフト領域1052の広範囲を空乏化し、高耐圧なLDMOSを得ることができる。
上記したように、レベルシフト回路1000では、一巡する分離用イオン拡散領域1016を半導体上層1026内に形成する技術が必要とされる。この一巡する分離用イオン拡散領域1016を形成する際に、第1実施例で説明したステンシルマスクの技術を有効に利用することができる。
図39の紙面下側に、分離用イオン拡散領域1016を形成する際に利用されるステンシルマスク110の要部拡大平面図を示す。図39は、ステンシルマスク110の開孔134のパターンと、紙面上側のレベルシフト回路1000の対応関係を示している。後述するように、本実施例では斜めイオン注入法を利用して、イオン化原子を半導体上層1026に導入する。したがって、ステンシルマスク110に形成されている開孔134は、絶縁分離用外側トレンチ1015に沿って形成されており、絶縁分離用外側トレンチ1015の側壁に位置する分離用イオン拡散領域1016に対応して形成されている。
次に、LDMOSの製造方法を図40〜44を参照して説明する。
まず、図40に示すSOI基板1028を準備する。SOI基板1028は、ボロンを含有する半導体下層1022(シリコンウェハ)の表面を熱酸化し、埋込み絶縁層1024を形成した後に、リンを含有する半導体上層1026(シリコンウェハ)を貼り合わせることで作成される。
次に図41に示すように、HTO(High Temperature Oxide)膜からなるマスク膜1092を、半導体層1026上に形成する。
次に、リソグラフィー技術を利用して、マスク膜1092をパターニングする。このとき、絶縁分離用トレンチ1013、1015を形成する部分に対応する位置のマスク膜1092を除去する。次に、異方性エッチングを利用して、マスク膜1092のトレンチエッチング用開孔から埋め込み絶縁層1024まで到達するトレンチ1013T、1015Tを形成する。
次に、図42に示すように、SOI基板1028の上方位置にステンシルマスク110を設置し、SOI基板の表面に向けて斜めイオン注入を実施する。図中の実線矢印が、注入されるイオンの注入方向を表している。ステンシルマスク110の開孔134を通過したイオン化原子は、トレンチ1015Tの側壁のみに選択的に導入される。トレンチ1013Tの上方はステンシルマスク110によって遮蔽されているので、トレンチ1013Tにはイオン化原子が導入されない。トレンチ1015Tを画定する側壁のみにイオン導入領域1016aを形成することができる。
次に、図43に示すように、マスク膜1092をウェットエッチングによって除去する。マスク膜1092を除去した後に、例えば減圧CVD法を利用してTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜をトレンチ部1013T、1015T内に充填する。
次に、図44に示すように、熱処理を実施すると、イオン導入領域1016aに導入されていた不純物は活性化され、分離用イオン拡散領域1016が形成される。なお、イオン導入領域16aを形成するための熱処理は、上記の段階に限らず、工程中に適宜実施することが可能である。
この後は、イオン注入法、熱酸化法等の既知の製造技術を利用して、各拡散領域や酸化膜、電極配線などを表面側に形成することで、図38に示すLDMOSを得ることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
上記の実施例では、ステンシルマスクに第1半導体層と第2半導体層が積層した半導体積層を利用する例を説明してきた。この例に代えて、本発明のステンシルマスクは一枚の半導体層を利用することもできる。この種のステンシルマスクを製造する場合、まず一方の面から第1開孔を形成する。第1開孔の深さは時間等によって制御され、半導体層を貫通しないように形成される。後に、他方の面から第1開孔に連通するとともに、第1開孔の開孔幅よりも開孔幅の大きい第2開孔を形成する。第2開孔は分散して形成され、残部が梁部になる。このような製造方法を利用すれば、一枚の半導体層であっても本発明のステンシルマスクを得ることができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
ステンシルマスクの基本的な構造を概略的に示す。 ステンシルマスクの半導体積層の要部拡大斜視図を示す。 第1半導体層の要部拡大斜視図を示す。 第2半導体層の要部拡大斜視図を示す。 図2のV−V線に対応する矢視断面図を示す。 図2のVI−VI線に対応する矢視断面図を示す。 図2のVII−VII線に対応する矢視断面図を示す。 イオン注入装置の構成を示す。 従来構造のステンシルマスクの要部平面図を示す。 従来構造のステンシルマスクの要部平面図とイオン導入領域を示す。 ステンシルマスクの要部平面図を示す。 ステンシルマスクの要部平面図とイオン導入領域を示す。 ステンシルマスクの要部縦断面図とイオン化原子の濃度分布を示す。 梁部と梁部の間の距離D33とイオン化原子の濃度分布の変動率を示す。 梁部の幅W33とイオン化原子の濃度分布の変動率を示す。 第1半導体層と被処理基板の間の距離Dgとイオン化原子の濃度分布の変動率を示す。 ビーム発散角σとイオン化原子の濃度分布の変動率を示す。と第1変形例のステンシルマスクの要部縦断面図とイオン導入領域を示す。 テーパ状の梁部を有するステンシルマスクの要部縦断面図とイオン化原子の濃度分布を示す。 テーパ状の梁部を有する他のステンシルマスクの要部縦断面図とイオン化原子の濃度分布を示す。 ステンシルマスクの一つの変形例の第2半導体層の要部平面図を示す。 ステンシルマスクの他の一つの変形例の第2半導体層の要部平面図を示す。 ステンシルマスクの他の一つの変形例の第2半導体層の要部平面図を示す。 ステンシルマスクの他の一つの変形例の第2半導体層の要部平面図を示す。 ステンシルマスクの他の一つの変形例の第2半導体層の要部平面図を示す。 ステンシルマスクの他の一つの変形例の第2半導体層の要部平面図を示す。 ステンシルマスクの他の一つの変形例の第2半導体層の要部平面図を示す。 ステンシルマスクの製造工程を示す(1)。 ステンシルマスクの製造工程を示す(2)。 ステンシルマスクの製造工程を示す(3)。 ステンシルマスクの製造工程を示す(4)。 ステンシルマスクの製造工程を示す(5)。 ステンシルマスクの製造工程を示す(6)。 ステンシルマスクの製造工程を示す(7)。 ステンシルマスクの製造工程を示す(8)。 ステンシルマスクの製造工程を示す(9)。 ステンシルマスクの製造工程を示す(10)。 レベルシフト回路の平面図を示す。 LDMOSの縦断面図を示す。 ステンシルマスクの要部拡大平面図を示す。 LDMOSの製造工程を示す(1)。 LDMOSの製造工程を示す(2)。 LDMOSの製造工程を示す(3)。 LDMOSの製造工程を示す(4)。 LDMOSの製造工程を示す(5)。 従来のステンシルマスクの平面図を示す。
符号の説明
20:第1半導体層
23:外側第1半導体層
24:第1開孔
26:内側第1半導体層
30:第2半導体層
31:外側第2半導体層
32:内側第2半導体層
33:梁部
34:第2開孔
35:角部開孔
40:半導体積層
52:酸化シリコン層
62:包囲支持層
72:被処理半導体基板

Claims (9)

  1. 被処理基板の表面側の所定エリア内に荷電粒子を導入する際に用いるステンシルマスクであり、
    そのステンシルマスクの被処理基板側の層に前記所定エリアに対応する形状の第1開孔が形成されており、そのステンシルマスクの反対側の層に前記第1開孔の開孔幅以上の開孔幅を持つ第2開孔が形成されており、第1開孔と第2開孔は連通してステンシルマスクを貫通しており、第2開孔は開孔と開孔の間を梁部が伸びている複数の開孔で形成されていることを特徴とするステンシルマスク。
  2. そのステンシルマスクは第1半導体層と第2半導体層の積層で形成されており、
    第1開孔は第1半導体層に形成されており、第2開孔は第2半導体層に形成されていることを特徴とする請求項1のステンシルマスク。
  3. 第1開孔が一巡するループ形状であることを特徴とする請求項1又は2のステンシルマスク。
  4. ステンシルマスクの直交方向から第2開孔を形成する輪郭を観察したときに、物質の存在する側には頂角が180度未満の突出角部が形成されていないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかのステンシルマスク。
  5. 第2開孔に形成されている梁部の断面積が、荷電粒子の進行方向に沿って縮小していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかのステンシルマスク。
  6. 請求項1〜5のいずれかのステンシルマスクを用いるイオン注入装置であり、
    イオンを生成するイオン生成手段と、
    生成されたイオンから必要なイオンを選択する質量分析手段と、
    選択されたイオンを加速する加速手段と、
    被処理基板が配置される注入室と、
    加速手段と被処理基板の間に設けられているステンシルマスクと、
    を備えているイオン注入装置。
  7. 請求項1〜5のいずれかのステンシルマスクを被処理基板の上方に設置し、ステンシルマスク越しに荷電粒子を被処理基板の表面側に照射することを特徴とするステンシルマスクの使用方法。
  8. 請求項1〜5のいずれかのステンシルマスクを半導体ウェハの上方に設置し、ステンシルマスク越しに荷電粒子を半導体ウェハの表面側に照射することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 被処理基板の表面側の所定エリア内に荷電粒子を導入する際に用いるステンシルマスクを製造する方法であり、
    半導体下層に、開孔と開孔の間を梁部が伸びている複数の開孔を形成する工程と、
    その複数の開孔内に犠牲部材を充填する工程と、
    犠牲部材が充填された開孔と半導体下層の表面に半導体上層を形成する工程と、
    半導体上層に、前記複数の開孔に連通するとともに前記所定エリアに対応する形状の開孔を形成する工程と、
    半導体下層と半導体上層を実質的にエッチングせずに、犠牲部材をエッチングするエッチング材を利用して、犠牲部材を選択的に除去する工程と、
    を備えていることを特徴とするステンシルマスクの製造方法。
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