JP2007042709A - 樹脂封止金型及び樹脂封止型電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 各キャビティ内部において封止樹脂の滞留等による充填性の劣化を抑制するトランスファ樹脂封止金型、及び表面外観が良好で高信頼性を有する樹脂封止型電子部品を提供する。
【解決手段】 ポット13と各キャビティ15a〜15cが、それぞれランナ14とゲート17a,17bを介して、図示する中心線P1を基軸として直列に連通して接続されている樹脂封止金型10において、ランナ14は、キャビティ15aの中心線P1よりも一方のコーナー寄りの位置に接続され、封止樹脂の注入側になっている。キャビティ15aの排出側に接続されるゲート17aは、ランナ14の接続部分の中心線P1をはさんで対角の位置に接続され、中心線P1と平行に延びてキャビティ15bに接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トランスファモールド法により個別電子部品あるいは半導体集積回路(IC)装置等の樹脂封止に用いる樹脂封止金型、及びそれにより製造される樹脂封止型電子部品に関する。
個別の電子部品やそれを複数搭載した電子デバイス、あるいは半導体集積回路装置等を、使用環境における衝撃や腐蝕から保護する方法として、トランスファ樹脂封止法による樹脂封止(パッケージ化)が広く行なわれている。トランスファ樹脂封止においては、例えば半導体集積回路を等間隔ピッチで実装したリードフレーム(多数個取り基板)を樹脂封止する際には、図5に示すトランスファ樹脂封止金型(以下、樹脂封止金型と記す)が従来より用いられている。樹脂封止金型は上金型と下金型とで構成されており、図5は下金型の平面略図である。下金型51は、金属等の本体51Aに略円形の凹部であるポット53が設けられ、その中には図示しないプランジャが設置されている。封止樹脂はこのポット53から注入されるので、ここではポット53を上流側として説明する。ポット53から延びるランナ54が、一つめのキャビティ55aと接続し、一つめのキャビティ55aの下流に二つめのキャビティ55bが配設され、両者の間はゲート57aで連絡されている。二つめのキャビティ55bは、さらにゲート57bによって下流に設けられた三つめのキャビティ55cと連絡している。同様に、三つめのキャビティ55cの下流側にはゲート57cが接続されて延びているが、それより下流側は図示を省略している。なお、上金型は上記した下金型51と同じ位置に、同一の平面積のポット53及びキャビティ55a,55b,55cが形成されており、下金型51と重ね合わせて固定することにより、容器状の空間であるポット53及び直方体形状の空間であるキャビティ55a,55b,55cと、それらを連通させて直列に結んで封止樹脂の連絡路となるランナ54及びゲート57a,57b,57cとを形成するようになっている。
このように形成された樹脂封止型の使用方法を述べる。まず、下金型51の上面に、半導体素子(図示せず)が実装されたリードフレームを図中に点線で示す基板載置位置1aに位置決めして載置してから、上金型(図示せず)を下金型51に重ねて固定し、リードフレームを挟持する。このとき、リードフレーム上の各半導体素子を、上金型と下金型それぞれの各キャビティ55a,55b,55cの中央部に位置させるようにする。そして、固形状の封止樹脂をポット53に入れ、ポット53を加熱することによって封止樹脂を溶融し、プランジャを操作してポット53から溶融した封止樹脂を射出すると、封止樹脂はランナ54を経て、リードフレームに実装された半導体素子が挟持された一つめのキャビティ55aに注入され、充填される。キャビティ55aから溢れ出た封止樹脂は、下流に隣接する二つめのキャビティ55bへゲート57aを通過して注入されて充填され、さらに、同様にして、二つ目のキャビティ55bから溢れ出た封止樹脂はゲート57bを通過してキャビティ55cに注入されて充填される(特許文献1)。以上述べた樹脂封止型を用いたトランスファ樹脂封止法によれば、個別の電子部品や半導体素子等を多数個取りにて実装して形成したリードフレーム等の基板を、バッジ処理にて一括して樹脂封止できるため、樹脂封止型電子部品を効率よく生産することが可能である。
特許第3114706号公報
しかしながら、特許文献1に記載の樹脂封止金型のように、樹脂注入側であるランナや複数のキャビティの連絡路であるゲートを上流側から下流側へ直線上に配置した場合、封止樹脂の未充填やボイドの発生を十分に防げるものではなかった。すなわち、封止樹脂が上流のキャビティから下流のキャビティに充填されていく過程で、直線上に配置されたランナやゲートの延長線上に樹脂の強い流れが起こり、各キャビティ内における封止樹脂の流速の部分的な差が比較的大きくなって、コーナー部等の流れの滞留しやすい部分が未充填となったり、ボイドや表面外観不良(フローマーク)等が起こりやすいという問題があった。
図6は、上記の従来の樹脂封止金型による樹脂封止時における、封止樹脂の流れの様子を示す概念図である。封止樹脂の流れは、各キャビティを連通して接続されたゲートの上流側と下流側を結ぶ領域にて極端に速くなり、この他の部分では樹脂の流れが弱くなるため滞留しがちとなる。特に、各キャビティの上流側のランナまたはゲートの両脇のコーナー部分(図中点線円で示す領域)は滞留しやすいため、封止樹脂の充填不足や、気泡の巻き込みなども起こりやすく、ボイドも発生しやすい。上述した樹脂の滞留や気泡の巻き込みは、樹脂封止することによって得られた樹脂封止パッケージにおいてフローマーク等の表面外観不良の原因となるとともに、気泡を内包した場合には、使用環境の温度差等によって水分を溜めやすくなり、内部の電子部品等の信頼性を劣化させたり、後工程にて加熱した際に気泡が膨張して破裂する等の不具合を引き起こす可能性があった。
本発明は、上記問題を解消するためになされたものであって、その目的は、各キャビティ内部において封止樹脂の滞留等による充填性の劣化を抑制するトランスファ樹脂封止金型、及び表面外観が良好で高信頼性を有する樹脂封止型電子部品を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、直列に配設された複数のキャビティを有し、直列に配設された複数のキャビティのうち一つめのキャビティとを連通して接続されるランナと、一つめのキャビティ以降の隣接する各キャビティ間を連通して接続されるゲートとで連結されたキャビティ群を少なくとも一列有して構成される上金型及び下金型を有する樹脂封止金型であって、キャビティに接続されるランナ及びゲートの注入側と排出側の位置が、各キャビティの直列して配列される方向と平行な中心線をはさんで対角の位置に配列されていることを主旨とする。
この構成によれば、各キャビティに注入される封止樹脂は、上流側(注入側)から注入されて直進しようとする流れと、キャビティの出口となるゲートに向かう流れを主に形成するとともに、この二つの主な流れの間にも封止樹脂の流れが生じ、また、その流れに対して排出側のゲートに向かう流れの反対側にも封止樹脂の流れが生ずる。また、これらの封止樹脂の流れは、キャビティの内壁にぶつかってキャビティ内部で内壁に沿って回るような流れを形成し、キャビティ内部に封止樹脂をまんべんなく行き渡らせることが可能となる。したがって、封止樹脂の未充填やボイドの発生、及び表面外観不良(フローマーク)等が低減でき、気泡を内包すること等による信頼性低下を抑制することができるので、良好な外観と高信頼性を有する樹脂封止型電子部品、及びそれを製造可能なトランスファ樹脂封止型を提供することができる。
本発明では、複数のキャビティのそれぞれに接続されたランナまたはゲートの注入側または排出側の少なくともどちらか一方の、中心線をはさんで反対側の位置にエア抜き口が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、キャビティ内に封止樹脂が充填される際に、エア抜き口から気泡を抜くことが可能であるため、ボイドや内包気泡の発生をより抑えることが可能となり、封止樹脂の均一な充填性が確保できるという顕著な効果を奏する。
本発明の樹脂封止型電子部品は、上記発明の樹脂封止金型を用いて製造されることを特徴とする。
この構成によれば、封止樹脂の充填性が良好で優れた外観品質を備えているとともに、気泡の内包も抑えることが可能なので、高い信頼性を有した樹脂封止型電子部品として提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明に係る樹脂封止金型の第1の実施形態について図面に従って説明する。
図1は樹脂封止金型10を構成する下金型11の正面図であり、図2は樹脂封止金型10の全体構成を説明するための、図1の下金型11に半導体装置基板1をはさんで上金型12を取り付けた状態でのA−A線断面図である。また、図3は樹脂封止金型10内部の樹脂の流れを概念的に示す下金型11の正面図である。
(樹脂封止金型)
樹脂封止金型10は、上金型12と下金型11とで構成されている。ここでは、樹脂封止金型10の封止樹脂注入経路等の構成をわかりやすく説明する便宜上、図1に従って下金型11の構成を説明する。下金型11は、金属等による下金型本体11Aに複数の凹部が形成され、それら複数の凹部が、やはり凹部である連結通路によりそれぞれ連通して直列に接続された構成を有している。まず、下金型11には、下金型本体11Aに円筒状の凹部であるポット13が設けられおり、その中には図示しないプランジャが設置されている。ポット13の側壁の一部は開放されており、そこから連絡通路として延びるランナ14が、直方立方形状の凹部である一つめのキャビティ15aと接続されている。一つめのキャビティ15aのポット13との接続部分の反対側には、二つめのキャビティ15bが配設され、両者の間はゲート17aで連通して接続されている。さらに、二つめのキャビティ15bの一つめのキャビティ15aとの接続部分の反対側にはゲート17bが延びており、三つめのキャビティ15cと連通して接続されている。すなわち、ポット13と各キャビティ15a〜15cは、それぞれランナ14とゲート17a,17bを介して、図示する中心線P1を基軸として直列に連通して接続されている。なお、図中三つめのキャビティ15cの二つめのキャビティ15bとの接続部分の反対側にはゲート17cが延びており、次のキャビティが配設されるが、図示を省略する。
ポット13と各キャビティ15a〜15cの連絡経路及び接続位置について詳述すると、ポット13から延びたランナ14は、キャビティ15a〜15cの配列方向の中心線P1よりも一方のコーナー寄りの位置に接続されている。キャビティ15aの、ランナ14との接続部分と反対側に接続されるゲート17aは、ランナ14の接続部分の中心線P1をはさんで対角の位置に接続され、中心線P1と平行に延びてキャビティ15bに接続されている。同様に、キャビティ15bのゲート17aとの接続部分の中心線P1をはさんで対角の位置にゲート17bが接続されて、中心線P1と平行に延びてキャビティ15cに接続されている。さらに、キャビティ15cのゲート17bとの接続部分の中心線P1をはさんで対角の位置にはゲート17cが接続され、中心線P1と平行に延びている。後述する樹脂封止金型10を用いた樹脂封止方法においては、封止樹脂はポット13から各キャビティに向かって射出されるので、ポット13が封止樹脂の流れの上流となる。つまり、各キャビティ15a〜15cを連結しているランナ14及び各ゲート17a〜17cは、各キャビティ15a,15b,15cにおいて、上流側(注入側)と下流側(排出側)が中心線P1をはさんで対角の位置に接続されるようになっている。なお、図中点線の直方形の領域は、樹脂封止する際の基板載置位置1aを示している。
上金型12は、金属等による上金型本体12Aに、上記した下金型11と同じ位置に同一の平面積を有した凹部であるポット13及びキャビティ15a,15b,15cが形成されている。この上金型12と下金型11と重ね合わせて固定することにより、容器状の空間であるポット13及び直方体形状の空間であるキャビティ15a,15b,15cと、それらを連通させて直列に結んで封止樹脂の連絡路となるランナ14及びゲート17a,17b,17cとがそれぞれ形成されるようになっている。
(樹脂封止方法)
次に、上記のように形成された樹脂封止金型10を使った樹脂封止方法について説明する。先ず、図1の点線で示した下金型11の上面の基板載置位置1aに、半導体装置基板1を配置する。詳述すると、図2に示すように、半導体装置基板1は、基板上に形成されたダイパッド4上に固定されたIC5の表面に配置された複数の電極パッド(図示せず)と、それぞれ対応する電極リード3とを金線等のボンディングワイヤ6によりワイヤボンディングした構成の半導体装置2a,2b,2cが等間隔に配置されている多数個取り基板である。この半導体装置基板1を、各半導体装置2a,2b,2cがそれぞれ対応するキャビティ15a,15b,15cの中央部に保持されるように位置決めして下金型11上に配置されるようになっている。次に、上金型12を下金型11に重ねて、半導体装置基板1を挟持して固定する。そして、固形状の封止樹脂をポット13内に入れて加熱して溶融させ、ポット13内のプランジャを操作して、ポット13内の溶融した封止樹脂を射出する。封止樹脂は、ランナ14を経て一つめのキャビティ15aに充填され、キャビティ15aから溢れ出た封止樹脂は、下流に隣接する二つめのキャビティ15bへゲート17aを通過して流入して充填される。同様に、キャビティ15bから溢れ出た封止樹脂が下流に隣接する三つめのキャビティ15cへゲート17bを通過して流入して充填され、これら一連の封止樹脂の充填によって、三つの半導体装置2a,2b,2cが順次樹脂封止されるようになっている。
次に、前記の構成を有する樹脂封止金型10による樹脂封止時の作用を説明する。図3において、図示を省略したポット13内のプランジャを操作することにより、ランナ14を経てキャビティ15aの注入側から射出された封止樹脂は、キャビティ内部にて、ランナ14から射出されて直進しようとする流れ(図中矢印F1)と、キャビティ15aの封止樹脂の排出側となるゲート17aに向かう流れ(図中矢印F2)を主に形成するとともに、この二つの主な流れの間にも流れ(図中矢印F3)が生じるとともに、その流れ(図中矢印F3)とゲート17aに向かう流れをはさんだ反対側にも封止樹脂の流れが生ずる(図中矢印F4)。また、これらの封止樹脂の流れは、キャビティ15aの内壁に当たると跳ね返って進路を変え、キャビティ15aの内部に半時計回りの流れ(図中矢印F5,F6)を形成して、キャビティ15aの内部に封止樹脂を行き渡らせる作用を呈する。
キャビティ15aから溢れ出した封止樹脂は、ゲート17aに出て二つめのキャビティ15bに流入する。すると、上記のキャビティ15aの時と同様に、封止樹脂は、ゲート17aから流入して直進しようとする流れと、キャビティ15bの封止樹脂の排出側となるゲート17bに向かう流れを主に形成するとともに、この二つの主な流れの間と、その二つの主な流れをそれぞれはさんだ反対側にも流れが生じ、キャビティ15bの内部に時計回りの流れを形成して、キャビティ15bに封止樹脂封止樹脂を行き渡らせる作用を呈する。なお、キャビティ15cの封止樹脂の注入側(ゲート17b)と排出側(ゲート17c)の位置関係はキャビティ15aと同一であるため、キャビティ15bからゲート17bを経てキャビティ15cに流入される封止樹脂の流れは、上記のキャビティ15aの封止樹脂の流れと同一に複数形成され、キャビティ15c内に封止樹脂を行き渡らせる。
次に、上記実施形態の効果を以下に記載する。
上記実施形態では、樹脂封止金型10の一つめのキャビティ15aの封止樹脂の注入側となるランナ14を、キャビティ15aの中心線P1よりも一方のコーナー寄りの位置に接続した。そして、それを基準として、各キャビティ15a,15b,15cの封止樹脂の注入側または搬出側となるゲート17a,17b,17cを、各キャビティ15a〜15cにおける注入側と排出側を中心線P1をはさんで対角に配置させた。そして、樹脂封止金型10の上金型12と下金型11を、半導体装置基板1を挟持して重ね合わせて固定し、ポット13から溶融した封止樹脂を射出して、連絡通路となるランナ14とゲート17a,17bとを介してキャビティ15a,15b,15cに順次充填して樹脂封止していく構成とした。
これによれば、各キャビティ15a〜15cの封止樹脂の注入側と排出側が中心線P1をはさんで対角に位置されていることにより、封止樹脂を充填していくときに、各キャビティ15a,15b,15c内に、注入側から直進しようとする流れと排出側に向かおうとする流れを中心として、複数の封止樹脂の流れが形成される。また、それらの流れが各キャビティ15a〜15c内の内壁に当たってはね返されることによって、封止樹脂の注入側と排出側の対角方向と同じ回転方向の液流が生じ、各キャビティ15a,15b,15c内で封止樹脂の滞留が起こりにくくなり、まんべんなく行き渡らせることが可能となる。したがって、封止樹脂の充填性が向上して、封止樹脂の未充填によるボイドや表面外観不良(フローマーク)等が起こりにくくなり、また、気泡を内包すること等による信頼性低下を抑制することができるので、良好な外観と高信頼性を有する電子部品パッケージを製造することが可能となる。
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、各キャビティの封止樹脂の出入り口の配置位置のみについて規定したが、これに限定されない。封止樹脂の出入り口の位置に加えて、各キャビティにエア抜き口を設ける構成としてもよい。
図4は、各キャビティにエア抜き口を設けた樹脂封止金型の概略構成をわかりやすく説明するための下金型21の平面図である。なお、本第2の実施形態の樹脂封止金型の構成のうち、上述した第1の実施形態と同一の構成については説明を省略する。
図4において、下金型21には、内部に図示しないプランジャが設置されているポット23と、ポット23から延びるランナ24が、一つめのキャビティ25aと接続されている。一つめのキャビティ25aのランナ24との接続部分の反対側には、二つめのキャビティ25bが配設され、両者の間はゲート27aで連通して接続されている。さらに、二つめのキャビティ25bのゲート27aとの接続部分の反対側にはゲート27bが延びており、三つめのキャビティ25cと連通して接続されている。したがって、ポット23と各キャビティ25a〜25cは、それぞれランナ24とゲート27a,27bを介して、図示する中心線P2を基軸として直列に連通して接続されている。
さらに、下金型21には、一つめのキャビティ25aのランナ24の接続部分の中心線P2をはさんだ反対側のコーナー部近傍にエア抜き口28aが形成され、ゲート27aの中心線P2をはさんだ反対側のコーナー部近傍にはエア抜き口28bが形成されている。同じように、二つめのキャビティ25bの、ゲート27aの接続部分の中心線P2をはさんだ反対側のコーナー部近傍にはエア抜き口28cが形成され、ゲート27bの中心線P2をはさんだ反対側のコーナー部近傍にエア抜き口28dが形成されている。さらに、三つめのキャビティ25cの、ゲート27bの接続部分の中心線P2をはさんだ反対側のコーナー部近傍にエア抜き口28eが形成され、ゲート27cの中心線P2をはさんだ反対側のコーナー部近傍にはエア抜き口28fが形成されている。
この構成によれば、各キャビティ25a〜25cに封止樹脂が注入される際に、各キャビティ25a〜25cのコーナー部近傍に配設されたエア抜き口28a〜28fから空気が抜けるので、封止樹脂の未充填部分や気泡をより抑制することが可能となるので、キャビティ内の隅々まで封止樹脂を行き渡らせることができる。したがって、良好な表面外観と高信頼性を有する電子部品パッケージを製造することが可能となる。
(第3の実施形態)
上記第1及び第2の実施形態では、樹脂封止金型10の構成、及びそれを用いた樹脂封止方法について説明した。これに限らず、樹脂封止金型10を用いた樹脂封止方法により、外観及び信頼性に優れた樹脂封止型電子部品を提供することができる。
図7は、本発明の樹脂封止金型10によって製造可能な樹脂封止型電子部品の一例としてのICパッケージ100の斜視図である。
図7において、ICパッケージ100は、ガラスエポキシ樹脂やセラミック等の基板101の上面に一端部が支持され、多端部が略同一形状に整形されて延出された複数の電極リード103が形成されている。また、基板101の上面の略中央には、電極リード103と同じ導電性材料で形成されたダイパッド104の上に、IC105が接着剤等によって固定されている。そのIC105の上面に配設された複数の電極パッド(図示せず)と、対応する電極リード103の基板101に支持された一端部との間は金線106でそれぞれワイヤボンディングされている。基板101上で各電極リード103と金線106でワイヤボンディングされたIC105からなる半導体装置102は、合成樹脂等からなる封止樹脂30(モールド材)で四角錘形に覆われている。そして、複数の電極リード103の整形された多端部側は、封止樹脂30の外側に規則性を有した形状に延出され、ICパッケージ100の外部接続端子となっている。
上記のICパッケージ100は、前述した第1及び第2の実施形態の樹脂封止金型10及びそれを用いた樹脂封止方法によって形成されているので、封止樹脂30は充填性が良好で優れた外観品質を備えているとともに、気泡の内包も抑えられているので、高い信頼性を有した樹脂封止型電子部品として提供することができる。
本発明は、前記第1及び第2の実施形態に限定されるものではなく、以下の変形例を実施することもできる。
(変形例1)上記第1及び第2の実施形態では、ポット13(23)及び複数のキャビティ15a〜15c(25a〜25c)が、直列に一列並べられた例について述べたが、これに限らない。例えば、ポット13(23)の少なくとも2方向からランナを延出させて、それぞれのランナに上述の構成を有する樹脂封止金型10を接続する構成としてもよい。
この構成によれば、多数の半導体装置基板等の電子部品搭載基板を一括して樹脂封止することができるので、ICパッケージ等の樹脂封止型電子部品を効率よく製造でき、製造コストの低減をはかることも可能となる。
(変形例2)上記第2の実施形態では、エア抜き口28a〜28fを、各キャビティ25a〜25cの、封止樹脂の注入側または排出側となるランナ24または各ゲート27a〜27cのそれぞれの接続位置の、中心線P2に対して、およそ線対称の位置に設ける例を図示したが、これに限らない。それぞれ対応するコーナー部の近傍であれば、コーナー部に形成してもよいし、平面視でコーナーを基点として垂直方向の辺のコーナー部近傍に形成してもよい。
第1の実施形態の樹脂封止金型の下金型の正面図。 図1の下金型に基板をはさんで上金型を取り付けた状態でのA−A線断面図。 本発明の樹脂封止金型内部の封止樹脂の流れを概念的に示す下金型の平面図。 第2の実施形態の樹脂封止金型の下金型の正面図。 従来の樹脂封止金型の下金型の正面図。 従来の樹脂封止金型内部の封止樹脂の流れを概念的に示す下金型の平面図。 本発明の樹脂封止金型10によって製造可能な樹脂封止型電子部品の一例としてのICパッケージの斜視図。
符号の説明
1…電子部品を搭載した基板としての半導体装置基板、5…電子部品としてのIC、10…樹脂封止金型、11,21…下金型、12,22…上金型、13,23…ポット、14,24…ランナ、15a〜15c,25a〜25c…キャビティ、17a〜17c,27a〜27c…ゲート、28a〜28f…エア抜き口、30…封止樹脂、P1,P2…複数のキャビティの配列方向に対しての中心線。

Claims (3)

  1. 直列に配設された複数のキャビティを有し、前記直列に配設された複数のキャビティのうち一つめのキャビティとを連通して接続されるランナと、前記一つめのキャビティ以降の隣接する各キャビティ間を連通して接続されるゲートとで連結された前記キャビティ群を少なくとも一列有して構成される上金型及び下金型を有する樹脂封止金型であって、
    前記キャビティに接続される前記ランナ及び前記ゲートの注入側と排出側の位置が、前記各キャビティの直列して配列される方向と平行な中心線をはさんで対角の位置に配列されていることを特徴とする樹脂封止金型。
  2. 請求項1に記載の樹脂封止金型において、
    前記複数のキャビティのそれぞれに接続された前記ランナまたは前記ゲートの注入側または排出側の少なくともどちらか一方の、前記中心線をはさんで反対側の位置にエア抜き口が形成されていることを特徴とする樹脂封止金型。
  3. 請求項1または請求項2に記載の樹脂封止金型を用いて製造される樹脂封止型電子部品。
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