JP2007041768A - マルチプロセッサシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 半導体チップ内に、演算プロセッサ11と、内蔵メモリ12と、外部バスIF13とを有して成る各プロセッサ1の内部に、データの共有・交換に使用する記憶容量を有して内蔵メモリ12内に配備した仮想共有メモリ121と、データの共有・交換に使用される共通バスIF15と、演算プロセッサ11とは独立に指定された仮想共有メモリ121の記憶領域から他の記憶領域へ複写動作を行うDMAプロセッサ14とを備える。更に、プロセッサ1の外部に、共通バスIF15同士を接続してデータの共有・交換に使用される共通バスIF15と、DMAプロセッサ14を起動するトリガ信号を発生するトリガ信号発生器7と、このトリガ信号を各プロセッサ1のDMAプロセッサ14に伝達するトリガ信号伝達バス8とを備える。
【選択図】 図1
Description
図10に示すマルチプロセッサシステムは、各々が半導体チップにより形成されたn個のプロセッサ1A〜1Nと、これらプロセッサ1A〜1Nの各内部に、半導体チップ内のCPU(中央処理装置)である演算プロセッサ11A〜11Nと、これら演算プロセッサ11A〜11Nに接続された読書き可能な内蔵メモリ12A〜12Nと、外部バスIF13A〜13Nとを有し、また、各外部バスIF(インタフェース)13A〜13Nにローカルバス4A〜4Nを介して接続されたイネーブル付バスドライバ41A〜41N、E2PROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等のローカルメモリ42A〜42N及びローカルI/O(Input/Output)43A〜43Nと、更に、イネーブル付バスドライバ41A〜41Nから共通バス9を介して接続された共有メモリ2と、各外部バスIF13A〜13Nに接続されたアクセス調停装置3とを備えて構成されている。
更に説明すると、外部バスIF13A〜13Nは、各プロセッサ1A〜1N、即ち半導体チップの外部のバスへのアクセス制御を行う半導体チップ内のインタフェースコントローラである。共通バス9は、各プロセッサ1A〜1Nが共有メモリ2へアクセスする時に使用する共通のバスである。
このマルチプロセッサシステムでは、n個のプロセッサ1A〜1Nで共通に使用する共有メモリ2を備え、各プロセッサ1A〜1Nによって共有メモリ2の予め約束されたアドレスに書込み又は読出しを行うことで、データの共有と交換を行っている。
各プロセッサ1A〜1Nで同時に2つ以上のアクセス要求が重なった場合には、アクセス調停装置3が決められた規則に従いアクセス要求の内の1つを選択して、それに対するアクセス許可信号を返答するようになっており、共通バス9と共有メモリ2を複数のプロセッサが同時に使用しないようになっている。
「マイクロプロセッサ技術:昭和54年5月10日初版発行、編集兼発行者・電気学会、発売元・オーム社」の「4.3マルチプロセッサシステム/4.3.3具体例/(7)プロセス制御システム」
これらの理由により、マルチプロセッサシステムにて必須となる共有メモリ2への読み書きが、プログラム処理効率を低下させるという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、共有メモリへの読書きに起因するプログラム処理効率の低下を防止することができるマルチプロセッサシステムを提供することを目的としている。
この構成によれば、各プロセッサは、予め定められたデータの書込み及び読出しの動作の形式に従って、仮想共有メモリに対する書込み・読出しを行うことができる。
この構成によれば、第1のトリガ信号のタイミングで自プロセッサからデータを共通バスへ出力すると、この出力されたデータは、第2のトリガ信号のタイミングで他プロセッサにて読込まれるので、データを適正に交換することができる。
この構成によれば、演算プロセッサは、自プロセッサ内の仮想共有メモリの自領域へのデータ書込みと他領域からのデータの読出しで、他プロセッサとデータの共有・交換を行うことができる。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るマルチプロセッサシステムの構成を示すブロック図である。
図1に示すマルチプロセッサシステムが、図10に示した従来のマルチプロセッサシステムと異なる構成点を説明する。
各プロセッサ1A〜1Nに、バスへのアクセス用のインタフェース回路である共通バスIF15A〜15Nを設け、これら共通バスIF15A〜15Nに共通バス92を接続した。更に、DMAプロセッサ14A〜14Nを設け、共通バスIF15及びDMAプロセッサ14を、演算プロセッサ11、内蔵メモリ12及び外部バスIF13と共に内部バス19A〜19Nで接続した。
仮想共有メモリ121の容量は、図10に示した共有メモリ2で実際にデータ共有を行うために使用される記憶容量と同じであり、記憶領域の割付けは、図2(a)に示すように、各プロセッサ1A〜1Nの専用書込み領域A〜Nが割付けられている。
他の領域B〜Nは、自プロセッサ1AのDMAプロセッサ14Aが共通バス92を介して他のプロセッサ1B〜1Nからデータを読み込んで書込み、この書込まれたデータを自プロセッサ1Aの演算プロセッサ11Aが読み出す領域である。
この他、各プロセッサ1A〜1Nにトリガ信号伝達バス8を介して接続されたトリガ発生器7を設けた。トリガ発生器7は、DMAプロセッサ14を起動するためのトリガ信号を発生する。トリガ信号伝達バス8は、トリガ発生器7から発生されたトリガ信号を伝達する。なお、トリガ信号伝達バス8は、複数の信号線で構成される場合もある。
更に、トリガ信号発生器7からトリガ信号伝達バス8へは、図3及び図4に示すように、各DMAプロセッサ14A〜14Nが、仮想共有メモリ121の指定される領域からデータを読み出して共通バス92に出力するか、共通バス92からデータを読込んで仮想共有メモリ121の指定される領域へ書込むかの動作を指定するタイプ指定信号832も発生されて伝達されるようになっている。
また、(1)〜(5)で示すタイミング順のトリガ信号831のトリガによって、予め各DMAプロセッサ14A〜14Nに設定された規則に従って各DMAプロセッサ14A〜14Nが、仮想共有メモリ121のタイプ指定信号832で指定されるメモリ領域のオフセットアドレスからのデータを読出して共通バス92へ出力するか、或いは、共通バス92からデータを読み込んで仮想共有メモリ121のタイプ指定信号832で指定されるメモリ領域のオフセットアドレスヘの書込みを行う。
また、従来のように、共通バス92へのアクセスの際に、ローカルバス4A〜4Nへのアクセスと時分割で実行されることもなくなる。本実施の形態の場合、共通バス92へのアクセスと、ローカルバス4A〜4Nへのアクセスとを並列に行うことができる。
(実施例1)
本実施例1のマルチプロセッサシステムの構成は、上記実施の形態で説明したマルチプロセッサシステムと同構成である。
本実施例1では、各DMAプロセッサ14A〜14Nは、次に図3及び図4を参照して説明する設定が成されている。
DMAプロセッサ14Aは、トリガタイプXの場合の(1)で示すタイミングのトリガ信号831の時は、時刻t1〜t2間のS1行に示すように、仮想共有メモリ121Aの領域Aのオフセットアドレス0のデータを読み出して共通バス92へ出力する。(2)で示すタイミングのトリガ信号831の時は、仮想共有メモリ121Aの領域Aのオフセットアドレス1のデータを読み出して共通バス92へ出力する。即ち、トリガ信号831のカウント数に従って読み出す仮想共有メモリ121Aの領域Aのオフセットアドレスをインクリメント或いはデクリメントするような設定が成されている。
更に、DMAプロセッサ14Aは、トリガタイプXXX等の場合も、時刻t3〜t4間のS1行に示すように、上記同様に、トリガ信号831のカウント数に従って、書込む仮想共有メモリ121Aの領域Nのオフセットアドレスをインクリメント或いはデクリメントするような設定が成されている。
更には、DMAプロセッサ14Nにも、時刻t1〜t4間のSn行に示すように、上記DMAプロセッサ14A,14Bと同様な動作を行う設定が成されている。
他のプロセッサ1B〜1Nの演算プロセッサ11B〜11Nも同様に、自プロセッサ内の仮想共有メモリ121の自領域へのデータ書込みと他領域B〜Nからのデータの読出しとによって、他のプロセッサ1A〜1Nとデータの共有・交換を行うことができる。
本実施例2のマルチプロセッサシステムの構成も、上記実施例1の構成と基本的には同じであるが、トリガ信号伝達バス8が図5に示すように構成され、また共通バスIF15が図6に示すように構成されている。
上記実施例1では、同一のトリガ信号831で各DMAプロセッサ14A〜14Nが同時に動作していた。例えば、DMAプロセッサ14Aによる共通バス92への出力と、DMAプロセッサ14B〜14Nによる共通バス92からの読込みが同時に動作していた。しかし、プロセッサ内部バス19A〜19Nの使用状況如何では、各DMAプロセッサ14A〜14Nが同時に動作できるとは限らない。実施例2はそれを次に説明するように考慮した例である。
ラッチレジスタ151は、内部バス19からの書込み時にデータがセットされると、次に当該ラッチレジスタ151ヘ書込みが行われるまで同じデータを共通バスIF15へ出力する。よって、各DMAプロセッサ14が共通バス92ヘデータを出力する場合は、動作が終了しても次の動作までは共通バス92へ同じデータの出力が継続される。
トリガ信号831A〜831Nは、図7の(1)に示すように、共通バス92ヘデータを出力するDMAプロセッサ14に対するトリガ信号831Aが、共通バス92からデータを読込むDMAプロセッサ14に対するトリガ信号831B,831Nより先に、トリガ信号発生器7から出力される。このトリガ信号831A〜831Nの時間差は、トリガ信号831x受信後、DMAプロセッサ14xの動作終了までの時間はプロセッサ内部バス19の使用状況で変化するが、その最大時間から決定される。
そして、上記実施例1の時刻t1〜t4間のS1〜Sn行に示したと同様の動作(図7にも対応する動作を同符号で示した)により、演算プロセッサ11A〜11Nは、自プロセッサ内の仮想共有メモリ121の自領域へのデータ書込みと他領域からのデータの読出しで、プロセッサ1A〜1Nとデータの共有・交換を行うことができる。
本実施例3のマルチプロセッサシステムは図8に示すように構成されており、トリガ信号伝達バス8は図9に示すように構成されている。
まず、図9に示すトリガ信号伝達バス8は、図5に示したトリガ信号伝達バス8のタイプ指定信号832を拡張することによって、領域指定信号(上位アドレス信号)833と、領域内のオフセットアドレス信号(下位アドレス信号)834とが伝達されるようにした。即ち、トリガ信号発生器7は、領域指定信号833及びオフセットアドレス指定信号834を発生する。
また、図8のマルチプロセッサシステムにおいては、各プロセッサ1A〜1Nにおいて共通バス用DMAプロセッサ17A〜17Nを更に備え、これらを内部バス19A〜19Nに接続すると共に、仮想共有メモリ16A〜16Nの下位アドレスをオフセットアドレス指定信号834に応じた制御信号で指定する線路に接続されている。
演算プロセッサ11A〜11Nは、自プロセッサ内の仮想共有メモリ16の自領域へのデータ書込みと他領域からのデータの読出しで、プロセッサ1A〜1Nとデータの共有・交換を行うことができる。
一般的に、同じ半導体チップ上にある内蔵メモリ対する読込み・書込み動作に要する時間は、外部バスIF13A〜13Nを介して半導体チップ外部に対する読込み・書込み動作に要する時間よりも遥かに短い。
よって、マルチプロセッサシステムにおいて必須となる共有メモリヘの読書きによるプログラム処理効率の低下を防止することができる。
2 共有メモリ
3 アクセス調停装置
4A〜4N ローカルバス
7 トリガ信号発生器
8 トリガ信号伝達バス
12A〜12N 内蔵メモリ
13A〜13N 外部バスIF
14A〜14N DMAプロセッサ
15A〜15N 共通バスIF
16A〜16N,121A〜121N 仮想共有メモリ
17A〜17N 共通バス用DMAプロセッサ
19A〜19N 内部バス
31A〜31N アクセス要求信号
32A〜32N アクセス許可信号
41A〜41N イネーブル付バスドライバ
42A〜42N ローカルメモリ
43A〜43N ローカルI/O
92 共通バス
151 ラッチレジスタ
152 トライステート出力バッファ
153 入力バッファ
831,831A〜831N トリガ信号
832 タイプ指定信号
833 領域指定信号
834 オフセットアドレス指定信号
Claims (5)
- 半導体チップ内に、演算プロセッサと、データ読書き可能な内蔵メモリと、当該半導体チップ外部のローカルバスとの間でデータの入出力を行う外部バスインタフェースとを有して成る複数のプロセッサが、互いにデータの共有・交換を行うマルチプロセッサシステムにおいて、
前記複数のプロセッサの内部に、前記データの共有・交換に使用する記憶容量を有して前記内蔵メモリ内に配備された仮想共有メモリと、前記データの共有・交換に使用される共通バスインタフェースと、前記演算プロセッサとは独立に指定された前記仮想共有メモリの記憶領域から他の記憶領域へ複写動作を行うDMAプロセッサとを備え、
前記複数のプロセッサの外部に、前記共通バスインタフェース間を接続して前記データの共有・交換に使用される共通バスと、前記DMAプロセッサを起動するトリガ信号を発生する発生手段と、この発生手段からのトリガ信号を各プロセッサのDMAプロセッサに伝達する伝達バスとを備えた
ことを特徴とするマルチプロセッサシステム。 - 前記仮想共有メモリは、前記複数のプロセッサ毎の書込み用の領域に区分けされ、前記演算プロセッサは自プロセッサ内の仮想共有メモリの自プロセッサ用書込み領域へ他プロセッサに通知したいデータを書込み、当該仮想共有メモリの自プロセッサ用書込み領域以外の領域から他のプロセッサが通知したデータを読み出すことで、データの共有・交換を行う
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチプロセッサシステム。 - 前記発生手段は、前記トリガ信号に加え、前記仮想共有メモリに対するデータの書込み及び読出しの動作の形式を指定する指定信号を発生し、前記DMAプロセッサは、前記トリガ信号及び前記指定信号に応じて前記仮想共有メモリからのデータの書込み及び読出しの動作を行う
ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチプロセッサシステム。 - 前記発生手段は、前記トリガ信号として、前記仮想共有メモリに書込まれた他プロセッサに通知したいデータを前記共通バスヘ出力するタイミング用の第1のトリガ信号と、前記共通バスで伝達される他プロセッサから通知されたデータを前記共通バスから読込むタイミング用の第2のトリガ信号とを、前記第1のトリガ信号が前記第2のトリガ信号よりも早いタイミングで生成する
ことを特徴とする請求項3に記載のマルチプロセッサシステム。 - 前記仮想共有メモリを前記内蔵メモリの外部から出して前記プロセッサ内に備え、前記発生手段は、前記指定信号として前記仮想共有メモリに対する上位アドレスの指定を行う第1の指定信号と、下位アドレスの指定を行う第2の指定信号とを生成し、前記DMAプロセッサは、前記第1及び第2の指定信号に応じて前記仮想共有メモリに対する上位及び下位アドレスの指定を行ってデータの書込み及び読出しの動作を行う
ことを特徴とする請求項3に記載のマルチプロセッサシステム。
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2005
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