JP2007035750A - 半導体ウエハ加工用粘着テープおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フィルム基材1の一方面側に、主として酢酸ビニルモノマーの重合体を含むベース樹脂と、少なくとも1種以上のエネルギー線硬化型樹脂と、架橋剤とを含む樹脂組成物で構成されている粘着層2を有し、半導体ウエハに貼着して使用される半導体ウエハ加工用粘着テープ10であって、前記ベース樹脂100重量部に対して前記架橋剤を8重量部以上含有する。
【選択図】図1
Description
特に厚さが200μm程度以下の薄型の半導体素子では、ピックアップする際にニードルが突き刺さったり、「半導体素子のしなり」によって、チップが割れてしまったりする場合があった。
また、液晶ドライバ等に用いられるような半導体ウエハでは、例えば1mm×15mm、2mm×20mm等の異型(長尺)の半導体素子が必要となっている。そのため、半導体素子と粘着テープとの接着面積が大きくなり、ピックアップ時の半導体素子の傾きが生じてしまう場合があった。
また、本発明の別の目的は、上述の半導体ウエハ加工用粘着テープを用いた半導体装置の製造方法を提供するものである。
(1)フィルム基材の一方面側に、主として酢酸ビニルモノマーの重合体を含むベース樹脂と、少なくとも1種以上のエネルギー線硬化型樹脂と、架橋剤とを含む樹脂組成物で構成されている粘着層を有し、半導体ウエハに貼着して使用される半導体ウエハ加工用粘着テープであって、前記ベース樹脂100重量部に対して前記架橋剤を8重量部以上含有することを特徴とする半導体ウエハ加工用粘着テープ。
(2)前記ベース樹脂は、アクリル系モノマーおよび前記酢酸ビニルモノマーとの共重合体である上記(1)に記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
(3)前記ベース樹脂は、アクリル系モノマー、前記酢酸ビニルモノマーおよび官能基含有モノマーとの共重合体である上記(1)または(2)に記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
(4)前記酢酸ビニルモノマーの重合体の含有量は、前記ベース樹脂全体の50〜90重量%である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
(5)前記エネルギー線硬化型樹脂は、分子量の異なる2つ以上のエネルギー線硬化型樹脂の混合物である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
(6)前記エネルギー線硬化型樹脂は、第1エネルギー線硬化型樹脂と、前記第1エネルギー線硬化型樹脂よりも重量平均分子量が高い第2エネルギー線硬化型樹脂とを含んでいるものである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
(7)前記ベース樹脂100重量部に対して、前記エネルギー線硬化型樹脂が80〜130重量部である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
(8)JIS Z 0237に準じて測定する24時間後の保持力が、10mm以下である上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
(9)製造後7日間以上経過した後の前記半導体ウエハ加工用粘着テープを前記半導体ウエハに貼着して20分間経過後の半導体ウエハに対する粘着力をA[cN/25mm]とし、該半導体ウエハ加工用粘着テープに200mJ/cm2の紫外線照射した直後の半導体ウエハに対する粘着力をB[cN/25mm]としたときの比(A/B)は、5〜30である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
(10)製造後7日間以上経過した後の前記半導体ウエハ加工用粘着テープを前記半導体ウエハに貼着して20分間経過後の該半導体ウエハに対する粘着力をA[cN/25mm]とし、貼着してから常温、常圧で暗所に30日間以上放置後の該半導体ウエハに対する粘着力をB1[cN/25mm]としたときに、粘着力の差(B1−A)が、100[cN/25mm]以下となるものである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
(11)前記粘着力Aは、50〜300[cmN/25mm]である上記(10)に記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
(12)上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープを用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
また、前記ベース樹脂としてアクリル系モノマーと、酢酸ビニルモノマーとの共重合体を用いる場合、硬さ、粘着力、凝集力およびタックのバランスに優れる粘着層を得ることができる。
また、前記ベース樹脂100重量部に対して、前記エネルギー線硬化型樹脂が80〜130重量部とした場合、エネルギー線照射後の粘着力を適度に低下することができ、半導体素子のピックアップ性を特に向上することができる。
本発明の半導体ウエハ加工用粘着テープは、フィルム基材の一方面側に、主として酢酸ビニルモノマーの重合体を含むベース樹脂と、少なくとも1種以上のエネルギー線硬化型樹脂と、架橋剤とを含む樹脂組成物で構成されている粘着層を有し、半導体ウエハに貼着して使用される半導体ウエハ加工用粘着テープであって、前記ベース樹脂100重量部に対して前記架橋剤を8重量部以上含有することを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、上記に記載の半導体ウエハ加工用粘着テープを用いることを特徴とする。
図1は、半導体ウエハ加工用粘着テープを模式的に示す断面図である。
図1に示すように、半導体ウエハ加工用粘着テープ10は、フィルム基材1と、フィルム基材1の一方の面側に設けられた粘着層2とで構成されている。
フィルム基材1を構成する材料は、紫外線、電子線等のエネルギー線を透過するものであれば特に限定されない。具体的にはポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のオレフィン系共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポチエチレンテレフタレート系樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ビニルイソプレン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂およびこれらの熱可塑性樹脂の混合物を用いることができる。これらの中でもポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートから選ばれる1種以上が好ましく、特にオレフィン系共重合体とスチレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーとの混合物が好ましい。これにより、フィルム基材1を透明にすることができ、それによってエネルギー線の照射による粘着層2の硬化を容易にすることができる。さらに、後述する図5に示すような半導体ウエハ加工用粘着テープ10をエキスパンドした時の半導体ウエハ加工用粘着テープ10の緩みを防止することができる。
このような機能を有するために、粘着層2は次のようなもので構成されている。
このようなエネルギー線硬化型樹脂としては、例えば紫外線、電子線等のエネルギー線の照射によって、三次元架橋可能な重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上分子内に有する低分子量化合物が広く用いられる。そのようなエネルギー線硬化型樹脂として、具体的にはトリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート等、芳香族系、脂肪族系等のウレタンアクリレート(オリゴマー)等を挙げることができる。これらの中でもウレタンアクリレートが好ましい。これにより粘着力を向上することができる。
このように、前記樹脂組成物では、通常の半導体ウエハ加工用粘着テープに用いられるエネルギー線硬化型樹脂の含有量よりも、多くのエネルギー線硬化型樹脂を含有することができる。これは、前記ベース樹脂が前記酢酸ビニルモノマーの重合体を主成分として有しているために初期の剛性に優れており、多くのエネルギー線硬化型樹脂を含有しても半導体ウエハ加工用粘着テープ10に要求される特性を充足することができるからである。
前記エネルギー線重合開始剤としては、例えば2−2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノン等が挙げられる。
従来の架橋剤は、ベース樹脂に対して2〜3重量部または多くても5重量部程度含有するものであった。これは、従来の半導体ウエハ加工用粘着テープでは、ベース樹脂としてアクリル系樹脂を主成分とするものであるため、多くの架橋剤を添加すると紫外線等のエネルギー線照射前の剛性が不十分となるものであった。ゆえに、エネルギー線照射後の粘着力が比較的強いものであった。そのため、サイズが10mm以上の長尺のチップや、厚さが100μm以下の薄型のチップ等ではチップをピックアップする際にチップが割れてしまうことがあった。
これに対して、本発明の半導体ウエハ加工用粘着テープ10では、ベース樹脂として前記酢酸ビニルモノマーの重合体を主として含んでいるため、前記架橋剤をベース樹脂に対して8重量部以上含有しても初期の剛性が十分維持されているものである。さらに、通常よりも多い架橋剤を含有しているため、エネルギー線照射後に、前述した長尺のチップおよび薄型のチップ等に対してもピックアップすることが容易な粘着力とすることができる。さらに、初期の高い剛性およびエネルギー線照射後に粘着力が大きく低下することにより、通常のサイズのチップから前述した特殊な形状のチップまでを1つの半導体ウエハ加工用粘着テープ10で対応することが可能となる。さらに、ベース樹脂100重量部に対して8重量部以上の架橋剤を含んでいるため、初期の粘着力の低下する割合が大きく、一度粘着力が低下した後の粘着力の経時変化が小さくなるものである。
前記エネルギー線硬化重合開始剤としては、例えば2−2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノン等が挙げられる。
フィルム基材1に粘着層2を形成する方法としては、例えば前記樹脂組成物を溶剤に溶解して、コンマコーター、グラビアコーター、ダイコーター、リバースコーター等の公知の方法で塗布する方法が挙げられる。
具体的には上述の方法でフィルム基材1に前記樹脂組成物を塗布して、80〜100℃×30秒間〜10分間程度、乾燥することにより粘着層2を形成することができる。
また、7日間以上経過した後の上記粘着力Aは経過日数により変化することがあるが、本発明での主として酢酸ビニルモノマーの重合体を含むベース樹脂と、少なくとも1種以上のエネルギー線硬化型樹脂と、架橋剤とを含む樹脂組成物で構成されている粘着層を有し、半導体ウエハに貼着して使用される半導体ウエハ加工用粘着テープであって、前記ベース樹脂100重量部に対して前記架橋剤を8重量部以上含有することにより、この変化を抑制することができる。
図2ないし図5に基づいて、本発明の半導体装置の製造方法について説明する。
図2に示すように、ダイサーテーブル4の上に半導体加工ウエハ用粘着テープ10を設置し、その中心部に半導体ウエハ5を設置すると共に、半導体ウエハ5の周囲にリング6を設置して半導体ウエハ5を固定する。そして、ブレード7で半導体ウエハ5を切断して、図3に示すように半導体ウエハ5を個片化する。この際、半導体ウエハ加工用粘着テープ10は、緩衝作用を有しており、半導体ウエハ5を切断する際の半導体素子の割れ、欠け等を防止している。なお、半導体ウエハ加工用粘着テープ10に半導体ウエハ5およびリング6を予め貼着した後に、ダイサーテーブル4に設置しても良い。
具体的には、まず図4に示すように個片化した半導体ウエハ5(半導体素子)を半導体ウエハ加工用粘着テープ10に搭載した状態で紫外線照射装置によって紫外線8を照射して、粘着層2を硬化させる。これにより、粘着層2を構成するエネルギー線硬化型樹脂が硬化して粘着力を低下させる。このように、半導体ウエハ5に対する半導体ウエハ加工用粘着テープ10の粘着力を低下させることで個片化された半導体ウエハ5(半導体素子)をピックアップするのが容易となる。次に、半導体ウエハ5を半導体ウエハ加工用粘着テープ10に貼着した状態でエキスパンド装置9に設置する。次に、エキスパンド装置9で半導体ウエハ加工用粘着テープ10を伸ばして個片化した半導体ウエハ5を一定間隔(A方向)に開く。そして、一定間隔に開かれた半導体ウエハ5(半導体素子)をエジェクターヘッド91のニードル92で突き上げる。
そして、半導体素子をニードル92で突き上げるとともに、真空コレット、エアピンセット等で吸着する方法によってピックアップして所定の基板等に搭載することによって半導体装置を得ることができる。
例えば、リングの形状は円形でなくても良く、照射するエネルギー線も紫外線に限定されない。
(実施例1)
1.粘着層の製造
2−エチルヘキシルアクリレート29.7重量%、酢酸ビニル69.3重量%および2−ヒドロキシエチルメタクリレート1重量%を常法によりトルエン溶媒中にて溶液重合させ重量平均分子量150,000のベース樹脂Aを得た。
このベース樹脂100重量部に対して、エネルギー線硬化型樹脂として2官能ウレタンアクリレート100重量部(三菱レイヨン社製、重量平均分子量が11,000)と、架橋剤としてトリレンジイソシアネートの多価アルコール付加体(コロネートL、日本ポリウレタン社製)15重量部と、エネルギー線重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン5重量部とを酢酸エチルに溶解した後、剥離処理したポリエステルフィルム(厚さ38μm)に乾燥後の厚さが10μmになるように塗工し、80℃で5分間乾燥して粘着層を得た。
基材フィルムとして軟質塩ビフィルム(可塑剤30重量部、厚さ80μm)を用いた。この基材フィルムに、上述の粘着層を30℃でラミネートロールを用いてラミネートして半導体ウエハ加工用粘着テープを得た。
粘着層の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤の配合量を8重量部とした。
粘着層の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤の配合量を30重量部とした。
粘着層の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
エネルギー線硬化型樹脂の配合量を70重量部とした。
粘着層の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
エネルギー線硬化型樹脂の配合量を140重量部とした。
ベース樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ベース樹脂として、2−エチルヘキシルアクリレート49.5重量%、酢酸ビニル49.5重量%および2−ヒドロキシエチルメタクリレート1重量%を常法によりトルエン溶媒中にて溶液重合させ重量平均分子量150,000のベース樹脂Bを得たものを用いた。
粘着層の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
エネルギー線硬化型樹脂の配合量を120重量部とし、架橋剤の配合量を8重量部とした。
粘着層の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
エネルギー線硬化型樹脂の配合量を80重量部とし、架橋剤の配合量を30重量部とした。
粘着層の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
架橋剤の配合量を5重量部とした。
ベース樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
ベース樹脂として、2−エチルヘキシルアクリレート99重量%および2−ヒドロキシエチルメタクリレート1重量%を常法によりトルエン溶媒中にて溶液重合させ重量平均分子量150,000のベース樹脂Cを得たものを用いた。
また、実施例1〜6および8は、前記粘着力Aと前記粘着力Bとの比が5〜30の範囲内であり、半導体ウエハ加工用粘着テープに紫外線照射前および照射後の両方の特性に優れていることが予想される。
JIS G 4305に規定されるSUS304鋼板に、ポリエステルフィルムを剥離した後の半導体加工用粘着テープを貼り付けて23℃、24時間保持した後にズレ量をJIS Z 0237に準拠して測定した。
4インチの半導体ウエハ(厚さ625μm)に、ポリエステルフィルムを剥離した後の半導体加工用粘着テープを貼り付けた後に、1mm×1mmのサイズに個片化した。この際に半導体素子が飛ぶか否かで、半導体素子の飛びを評価した。なお、個片化は同じ半導体加工用粘着テープについて5回繰り返した。各符号は、以下の通りである。
◎:5回のいずれにおいても半導体素子の飛びが1つも無かった。
○:半導体素子の飛びが1つも無かったのが、3回以上で5回未満であった。
△:半導体素子の飛びが1つも無かったのが、1〜2回であった。
×:5回のいずれにおいても半導体素子の飛びが有った。
4インチの半導体ウエハ(厚さ625μm)に、ポリエステルフィルムを剥離した後の半導体加工用粘着テープを貼り付けた後に、1mm×1mmのサイズに個片化した後、105%エキスパンドした際のリングからの半導体加工用粘着テープのズレを、当初の貼り付け位置からのズレで評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:ズレが無い。
○:ズレが1mm未満。
△:ズレが1mm以上。
×:剥がれる。
4インチの半導体ウエハ(厚さ100μm)に、ポリエステルフィルムを剥離した後の半導体加工用粘着テープを貼り付けて、10×10mmのサイズに個片化した。紫外線を照射して105%エキスパンドした後、ニードルの突き上げ量を変えて半導体素子のピックアップ性を評価した。なお、評価は、N=100で行なった。各符号は、以下の通りである。
◎:全ての半導体素子が、2mm未満の突き上げ量でピックアップ可能であった。
○:70〜99個の半導体素子が、2mm未満の突き上げ量でピックアップ可能であった。
△:1〜69個の半導体素子が、2mm未満の突き上げ量でピックアップ可能であった。
×:全ての半導体素子が、2mm未満の突き上げ量でピックアップ不可であった。
なお、ここで「ピックアップ不可」には、「チップの割れ」を含む。
また、実施例1A、2Aおよび5A〜7Aは、半導体素子の飛びが1つも無かった。
また、実施例1A、3Aおよび8Aは、ピックアップ性にも特に優れていた。
2 粘着層
10 半導体ウエハ加工用粘着テープ
4 ダイサーテーブル
5 半導体ウエハ
6 リング
7 ブレード
8 紫外線
9 エキスパンド装置
91 エジェクターヘッド
92 ニードル
Claims (12)
- フィルム基材の一方面側に、
主として酢酸ビニルモノマーの重合体を含むベース樹脂と、少なくとも1種以上のエネルギー線硬化型樹脂と、架橋剤とを含む樹脂組成物で構成されている粘着層を有し、半導体ウエハに貼着して使用される半導体ウエハ加工用粘着テープであって、
前記ベース樹脂100重量部に対して前記架橋剤を8重量部以上含有することを特徴とする半導体ウエハ加工用粘着テープ。 - 前記ベース樹脂は、アクリル系モノマーおよび前記酢酸ビニルモノマーとの共重合体である請求項1に記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
- 前記ベース樹脂は、アクリル系モノマー、前記酢酸ビニルモノマーおよび官能基含有モノマーとの共重合体である請求項1に記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
- 前記酢酸ビニルモノマーの重合体の含有量は、前記ベース樹脂全体の50〜90重量%である請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
- 前記エネルギー線硬化型樹脂は、分子量の異なる2つ以上のエネルギー線硬化型樹脂の混合物である請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
- 前記エネルギー線硬化型樹脂は、第1エネルギー線硬化型樹脂と、前記第1エネルギー線硬化型樹脂よりも重量平均分子量が高い第2エネルギー線硬化型樹脂とを含んでいるものである請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
- 前記ベース樹脂100重量部に対して、前記エネルギー線硬化型樹脂が80〜130重量部である請求項1ないし6のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
- JIS Z 0237に準じて測定する24時間後の保持力が、10mm以下である請求項1ないし7のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
- 製造後7日間以上経過した後の前記半導体ウエハ加工用粘着テープを前記半導体ウエハに貼着して20分間経過後の半導体ウエハに対する粘着力をA[cN/25mm]とし、該半導体ウエハ加工用粘着テープに200mJ/cm2の紫外線を照射した直後の半導体ウエハに対する粘着力をB[cN/25mm]としたとき、粘着力の比(A/B)が5〜30である請求項1ないし8のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
- 製造後7日間以上経過した後の前記半導体ウエハ加工用粘着テープを前記半導体ウエハに貼着して20分間経過後の該半導体ウエハに対する粘着力をA[cN/25mm]とし、貼着してから常温、常圧で暗所に30日間以上放置後の該半導体ウエハに対する粘着力をB1[cN/25mm]としたときに、粘着力の差(B1−A)が、100[cN/25mm]以下となるものである請求項1ないし9のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
- 前記粘着力Aは、50〜300[cmN/25mm]である請求項10に記載の半導体ウエハ加工用粘着テープ。
- 請求項1ないし11のいずれかに記載の半導体ウエハ加工用粘着テープを用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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