JP2006216773A - ダイシングシートおよび電子部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バンプ形成面において高低差100μm以上の凹凸がある電子部品集合体を、ダイシング時の衝撃によって電子部品がはずれることがないように確実に固定することができて、しかも、ダイシングによって個片化された電子部品のバンプ周辺などに、粘着剤が付着したまま残存してしまうことがないダイシングシートを提供すること。
【解決手段】基材とその上に形成された紫外線硬化型粘着剤層とからなり、該紫外線硬化型粘着剤層の紫外線硬化前の粘着力が10,000mN/25mm以上であり、該紫外線硬化型粘着剤層の粘着力において、被着体に未貼付状態で紫外線硬化した後被着体に貼付して測定した粘着力が100〜1,000mN/25mmであり、該紫外線硬化型粘着剤層の紫外線硬化後の23℃における貯蔵弾性率が1.0×108MPa以上であるダイシングシート。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子部品を製造する際に好適に用いられるダイシングシートおよび当該ダイシングシートを用いた電子部品の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、バンプを有する電子部品集合体をダイシングすることによって電子部品を製造する際に好適に用いられるダイシングシートおよび当該ダイシングシートを用いた電子部品の製造方法に関する。
電子部品の製造においては、まず基板上に多数の電子部品が形成された電子部品集合体が製造され、次いで、当該電子部品集合体をダイシングすることで、個々の電子部品が製造される。電子部品集合体においては、一方の面は樹脂封止されており、他方の面にはバンプが形成されている。ダイシングの際には、通常、平滑な封止樹脂側にダイシングシートが貼付され個別の電子部品に分割されるが、バンプ側に貼付しなければならない場合がある。
ところで、バンプ形成面において高低差100μm以上の凹凸がある電子部品集合体は、ダイシングシートとの接触面積が小さく、密着性が低いため、ダイシング時の衝撃によって電子部品がダイシングシートからはずれることがあった。したがって、このような用途においてはダイシングシートには高い粘着力が求められ、ダイシングシートとしては紫外線硬化型粘着剤層を有するものが用いられていた。このようなダイシングシートは、ダイシング時には高い粘着力を示すが、ダイシング後には紫外線照射によって粘着力が低下するので、個片化された電子部品の剥離は容易である。
紫外線硬化型粘着剤層を有するダイシングシートとしては、紫外線硬化型粘着剤層が、粘着性ポリマーと紫外線重合性化合物とからなるもの(特許文献1)、粘着性ポリマーに紫外線重合性化合物を付加してなるもの(特許文献2)などが知られている。
特開昭62−153376 特開平5−32946
しかしながら、特許文献1のダイシングシートを使用した場合には、ダイシング時に電子部品が飛散しないように紫外線硬化前の粘着力を大きくすると、紫外線硬化前にバンプ形成面に貼付されると粘着剤が大きく変形する。この粘着剤の変形部分は紫外線照射により硬化すると脆くなり、剥離操作により加えられる力によって破壊してしまう。これが電子部品のバンプ周辺などに糊残りとして残存してしまうということがあった。特許文献2のダイシングシートを使用した場合については、前記のような問題はないが、紫外線硬化前の粘着力を大きくすることが困難であり、ダイシング時に電子部品が粘着保持しきれず、飛散してしまうことが多かった。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためのものである。すなわち、本発明は、バンプ形成面において高低差100μm以上の凹凸がある電子部品集合体を、ダイシング時の衝撃によって電子部品がはずれることがないように確実に固定することができて、しかも、ダイシングによって個片化された電子部品のバンプ周辺などに、粘着剤が付着したまま残存してしまうことがないダイシングシートを提供することを目的としている。
上記した課題を解決するための手段は以下のとおりである。
(1) 基材とその上に形成された紫外線硬化型粘着剤層とからなり、該紫外線硬化型粘着剤層の紫外線硬化前の粘着力が10,000mN/25mm以上であり、該紫外線硬化型粘着剤層の粘着力において、被着体に未貼付状態で紫外線硬化した後被着体に貼付して測定した粘着力が100〜1,000mN/25mmであり、該紫外線硬化型粘着剤層の紫外線硬化後の23℃における貯蔵弾性率が1.0×108MPa以上であるダイシング
シート。
(2) (1)のダイシングシートを、高低差100μm以上のバンプを有する電子部品集合体のバンプ形成面に貼付し、個別の電子部品にダイシングを行う電子部品の製造方法。
本発明のダイシングシートを用いれば、バンプ形成面において高低差100μm以上の凹凸がある電子部品集合体を、ダイシング時の衝撃によって電子部品がはずれることがないように確実に固定することができて、しかも、ダイシングによって個片化された電子部品のバンプ周辺などに、粘着剤が付着したまま残存してしまうことがない。
以下、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明に係るダイシングシートは、基材とその上に形成された紫外線硬化型粘着剤層とからなり、当該紫外線硬化型粘着剤層は、次に示す特定範囲の粘着力および貯蔵弾性率を有している。
紫外線硬化型粘着剤層の紫外線硬化前の粘着力(α)は10,000mN/25mm以上であり、好ましくは10,000〜30,000mN/25mm、特に好ましくは15,000〜25,000mN/25mmである。このような紫外線硬化前の粘着力を有する紫外線硬化型粘着剤層であれば、バンプ形成面において高低差100μm以上の凹凸がある電子部品集合体に貼付してダイシングを行った場合に、ダイシングの衝撃によって電子部品がはずれることがない。
紫外線硬化型粘着剤層の粘着力において、被着体に未貼付状態で紫外線硬化した後被着体に貼付して測定した粘着力(β)は100〜1,000mN/25mmであり、好ましくは300〜800mN/25mm、特に好ましくは400〜600mN/25mmである。また、紫外線硬化型粘着剤層の紫外線硬化後の23℃における貯蔵弾性率は1.0×108MPa以上であり、好ましくは1.0×108〜1.0×109MPa、特に好まし
くは2.0×108〜5.0×108MPaである。このような特定の測定方法による紫外線硬化後の粘着力および貯蔵弾性率を有する紫外線硬化型粘着剤層であれば、ダイシングによって個片化された電子部品のバンプ周辺などに、粘着剤が付着したまま残存してしまうことがない。
さらに、本発明に係るダイシングシートの紫外線硬化型粘着剤層の好ましい物性を次に示す。
被着体貼付状態での紫外線硬化型粘着剤層の紫外線硬化後の粘着力(γ、いわゆる通常の紫外線硬化後の粘着力)は、好ましくは500〜2,000mN/25mmであり、より好ましくは700〜1500mN/25mm、特に好ましくは900〜1200mN/25mmである。また、紫外線硬化型粘着剤層の紫外線硬化後の破断伸度は、好ましくは50%以上であり、より好ましくは50〜100%、特に好ましくは50〜70%である。ダイシング時に電子部品が飛散しないように紫外線硬化前の粘着力が大きい場合、粘着剤層の紫外線硬化後の破断伸度が50%未満であると粘着剤がバンプ周辺に付着する傾向が強くなる。
上記した特定範囲の被着体貼付状態での紫外線硬化後の粘着力および紫外線硬化後の破断伸度を有する紫外線硬化型粘着剤層であれば、ダイシングによって個片化された電子部品のバンプ周辺などに、粘着剤が付着したまま残存してしまう問題をさらに確実に防ぐことができる。
本発明のダイシングシートの紫外線硬化型粘着剤層としては、上記の物性を満たしていれば特に限定されず、種々の紫外線硬化型粘着剤を用いることができるが、特に好適に用いることができるのは、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体に、イソシアネート基および(メタ)アクリロイル基を合わせ持つ化合物を反応させることによって得られる紫外線硬化性ポリマーからなる紫外線硬化型粘着剤である。
カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体としては、カルボキシル基を有する重合性モノマーと、(メタ)アクリル酸エステルと、所望により用いられる他の単量体との共重合体が挙げられる。カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体において、カルボキシル基を有する重合性モノマー由来のモノマー単位の含有量は、当該共重合体を構成する全モノマー単位を100重量%として、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%、特に好ましくは10〜30重量%である。
カルボキシル基を有する重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸;クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸が挙げられ、中でも(メタ)アクリル酸が特に好ましく用いられる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、エステル部分の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸プロポキシプロピル、(メタ)アクリル酸ブトキシプロピル、(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸エトキシブチル、(メタ)アクリル酸プロポキシブチル、(メタ)アクリル酸メトキシペンチル、(メタ)アクリル酸エトキシペンチル、(メタ)アクリル酸メトキシヘキシルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノプロピルなどの(メタ)アクリル酸モノアルキルアミノアルキル;(メタ)アクリル酸グリシジルなどの(メタ)アクリル酸グリシジルエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
所望により用いられる他の単量体の具体例としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)ア
クリルアミド類;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのN,N−ジアルキル置換(メタ)アクリルアミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエン系単量体;(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル系単量体などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イソシアネート基および(メタ)アクリロイル基を合わせ持つ化合物としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートなどが挙げられる。イソシアネート基および(メタ)アクリロイル基を合わせ持つ化合物を反応させる量は、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体に含まれるカルボキシル基に対し、好ましくは0.05〜0.8当量、より好ましくは0.1〜0.6当量、特に好ましくは0.2〜0.4当量である。
この反応では、反応させたイソシアネート基および(メタ)アクリロイル基を合わせ持つ化合物のうち30〜60モル%程度が、イソシアネート基とカルボキシル基との結合形成によって当該共重合体に付加する。残りについてはそのような結合は形成されず、反応系に存在する微量水分とイソシアネート基が反応し二量化しているか、未反応モノマーとして存在しているものと考えられる。いずれの場合であっても、(メタ)アクリロイル基の失活はないので、紫外線硬化性物質として働くことができる。
このような紫外線硬化性ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは100,000以上、より好ましくは300,000〜1,200,000、特に好ましくは500,000〜900,000である。
さらに、上記紫外線硬化型粘着剤には、重合硬化時間ならびに光線照射量を少なくするために、光重合開始剤を添加することができる。このような光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、α-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノンあるいは2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。このような光重合開始剤は、前記紫外線硬化性ポリマー100重量部に対して、0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜15重量部程度の割合で用いる。
さらに、上記紫外線硬化型粘着剤には、紫外線硬化前の初期接着力および凝集力を調節するために、有機多価イソシアネート化合物、有機多価イミン化合物等の架橋剤などを添加することもできる。
有機多価イソシアネート化合物としては、芳香族多価イソシアネート化合物、脂肪族多価イソシアネート化合物、脂環族多価イソシアネート化合物およびこれらの多価イソシアネート化合物の三量体、ならびにこれら多価イソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマー等を挙げることができる。有機多価イソシアネート化合物のさらに具体的な例としては、たとえば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシ
アネート、ジフェニルメタン−2,4'−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,
4'−ジイソシアネート、リジンイソシアネートなどが挙げられる。
有機多価イミン化合物の具体例としては、N,N'−ジフェニルメタン−4,4'−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン-トリ-β-アジリジニルプロピオナート、テトラメチロールメタン-トリ-β‐アジリジニルプロピオナート、N,N'-ト
ルエン‐2,4‐ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)トリエチレンメラミン等を挙げることができる。
このような紫外線硬化型粘着剤層の厚さは、好ましく5〜100μm、より好ましくは10〜80μm、特に好ましくは30〜70μmである。
本発明のダイシングシートの基材としては、紫外線を透過するものであればよく、たとえばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢ビフィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等の透明フィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。このような基材の厚さは、好ましくは50〜500μm、より好ましくは80〜300μm、特に好ましくは100〜200μmである。
このような本発明に係るダイシングシートは、紫外線硬化型粘着剤をコンマコーター、グラビアコーター、ダイコーター、リバースコーターなど一般に公知の方法にしたがって基材上に適宜の厚さで塗工して乾燥させて紫外線硬化型粘着剤層を形成し、次いで必要に応じ紫外線硬化型粘着剤層上に剥離シートを貼り合わせることによって得られる。
本発明に係るダイシングシートの使用方法は、特に限定されないが、本発明に係る製造方法において好適に使用することができる。
本発明に係る製造方法は、本発明に係るダイシングシートを、高低差100μm以上のバンプを有する電子部品集合体のバンプ形成面に貼付し、個別の電子部品にダイシングを行う電子部品の製造方法である。具体的には、電子部品集合体のバンプ形成面に本発明のダイシングシートを貼付し、電子部品集合体の他方の面(通常、樹脂封止等が施されている)からダイシングを行い、個々の電子部品への分割を行う。ダイシングの際、電子部品には、回転しているダイシングブレードが直接接触するため強い衝撃が加わるが、上述したように紫外線硬化前の紫外線硬化型粘着剤層は十分な粘着力を有しているため、電子部品がはずれることはない。
ダイシング終了後、基材側から紫外線を照射し、紫外線硬化型粘着剤層を硬化させた後、個々の電子部品のピックアップが行われる。上述したように紫外線硬化後の紫外線硬化型粘着剤層は特定の粘着力および貯蔵弾性率を有しているため、個片化された電子部品のバンプ周辺などに粘着剤が付着したまま残存してしまうことはない。
本発明のダイシングシートを用いれば、バンプ形成面において高低差100μm以上の凹凸がある電子部品集合体を、ダイシング時の衝撃によって電子部品がはずれることがないように確実に固定することができて、しかも、ダイシングによって個片化された電子部品のバンプ周辺などに、粘着剤が付着したまま残存してしまうことがない。したがって、粘着剤による汚染のない高品質の電子部品を、効率よく製造することができる。
<実施例>
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における「粘着力」、「貯蔵弾性率」、「破断伸度」は以下のようにして測定した。
(粘着力)
実施例、比較例に示したダイシングシートをJIS Z0237に準じ、次の手順によ
り各粘着力を測定した。
ダイシングシートを23℃50RH%の環境下で、被着体としてSUS#304鏡面板(算術平均粗さRa=0.05μm)に2kgゴムローラーを用いて貼付し、20分経過後、万能型引張試験機(オリエンテック社製 テンシロンUTM−4−100)を用いて
剥離角度180°、剥離速度300mm/minで剥離力を測定し、紫外線硬化前の粘着力(α)とした。
剥離シートを剥がさない状態でダイシングシートの基材側より紫外線照射(リンテック社製 RAD−2000/m8、照度220mW/cm2、光量160mJ/cm2)を行
い、これを上記と同様の手順で被着体に貼付して剥離力を測定し、被着体に未貼付状態で紫外線硬化した後被着体に貼付して測定した粘着力(β)とした。
ダイシングシートを23℃50RH%の環境下で、被着体としてSUS#304鏡面板(算術平均粗さRa=0.05μm)に2kgゴムローラーを用いて貼付し、20分経過後、基材側より紫外線照射(RAD−2000/m8、照度220mW/cm2、光量1
60mJ/cm2)を行った後剥離力を測定し、被着体貼付状態での紫外線硬化後の粘着
力(γ)とした。
(貯蔵弾性率)
実施例、比較例に使用する粘着剤A、B、Cをそれぞれ剥離シート上に製膜し、厚さ300μm程度まで積層し、続いて紫外線照射(リンテック社製、RAD-2000/m8、照度22
0mW/cm2、光量160mJ/cm2)を行い、紫外線硬化した粘着剤層を作成した。これを幅4mm、長さ(チャック間距離)30mmのサイズとし、動的粘弾性測定装置(オリエンテック社製、RHEOVIBRON DDV-II-EP)により、周波数11Hzで23℃における貯蔵弾性率を測定した。
(電子部品の飛散の評価)
実施例、比較例に示したダイシングシートに模擬パッケージを固定しダイシングし個片化した模擬デバイスが、ダイシング終了までの間にダイシングシートの粘着剤層に粘着し続けることができなくなった個数を数え、これが10%未満のものを「○」、10%以上のものを「×」とした。
(糊残りの評価)
ダイシングの後、模擬デバイスをピックアップしバンプ面を光学顕微鏡により観察して、径が100μm以上の異物が見つかったものを「×」、見つからなかったものを「○」とした。
(破断伸度)
剥離フィルム上に、実施例および比較例に示した粘着剤を用いて40μm厚の薄層を成形し、紫外線照射(リンテック社製 RAD−2000/m8、照度220mW/cm2、光量160mJ/cm2)を行うことによりシート化した。その後、JIS K 7161
に基づき引張試験を行った。
(実施例1)
剥離シート(リンテック社製、SP−PET3801)上に、下記組成の粘着剤Aの配合物を乾燥後の厚さが50μmとなるように塗布乾燥し、これを基材フィルムとしてのエチレン−メタクリル酸共重合体フィルム(厚さ140μm)に積層し、ダイシングシートを作製した。
長さ60mm、幅45mm、厚さ800μmのエポキシ樹脂板を基部とし、その1面に径300μmのはんだバンプが縦横500μmピッチで形成された模擬パッケージを用意した。上記で作成したダイシングシートを、この模擬パッケージのバンプ面に貼付しリングフレーム(ディスコ社製、2−6−1)に固定した。ダイシング装置(東京精密社製、A−WD−4000B)、ブレード(ディスコ社製、NBC−Z1 11OL S3)を使用し、ブレード回転数30,000rpm、カッティング速度100mm/sec、ブレード高さ70μmの条件で、模擬パッケージを5mm×5mmのサイズにダイシングし、模擬デバイスとした。
(粘着剤A)
アクリル酸ブチル80重量部およびアクリル酸20重量部(21.6モル%)からなる共重合体のカルボキシル基に対し、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを0.3当量※反応させ、それにより得られた重量平均分子量600,000の共重合体の30%トルエン溶液100重量部に対し、多価イソシアネート化合物37.5%トルエン溶液(オリバインBHS8515(東洋インキ製造製))1重量部を混合し、粘着剤配合物を得た。
(※・・・NMR測定で確認した実際の付加率は、共重合体のカルボキシル基に対して9.3〜16.3(中心14.0)モル%程度。)
(比較例1)
粘着剤配合物を粘着剤Bに変更した以外は、実施例1と同様にしてダイシングシートを作製した。
(粘着剤B)
アクリル酸ブチル80重量部およびアクリル酸2−ヒドロキシエチル20重量部からなる共重合体のヒドロキシル基に対し、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート0.8当量を反応させ、それにより得られた重量平均分子量600,000の共重合体の30%トルエン溶液100重量部に対し、多価イソシアネート化合物37.5%トルエン溶液(オリバインBHS8515(東洋インキ製造製))0.4重量部を混合し、粘着剤配合物を得た。
(比較例2)
粘着剤配合物を粘着剤Cに変更した以外は、実施例1と同様にしてダイシングシートを作製した。
(粘着剤C)
アクリル酸ブチル91重量部およびアクリル酸9重量部からなる重量平均分子量600,000の共重合体の35%トルエン溶液100重量部に対し、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(カラヤッドDPHA、MAX−3510(日本化薬))60%トルエン溶液70重量部、多価イソシアネート化合物37.5%トルエン溶液(オリバインBHS8515(東洋インキ製造製))10重量部を混合し、粘着剤配合物を得た。
以上の実施例および比較例の結果を表1に示す。
Figure 2006216773

Claims (2)

  1. 基材とその上に形成された紫外線硬化型粘着剤層とからなり、
    該紫外線硬化型粘着剤層の紫外線硬化前の粘着力が10,000mN/25mm以上であり、
    該紫外線硬化型粘着剤層の粘着力において、被着体に未貼付状態で紫外線硬化した後被着体に貼付して測定した粘着力が100〜1,000mN/25mmであり、
    該紫外線硬化型粘着剤層の紫外線硬化後の23℃における貯蔵弾性率が1.0×108
    MPa以上であるダイシングシート。
  2. 請求項1のダイシングシートを、高低差100μm以上のバンプを有する電子部品集合体のバンプ形成面に貼付し、個別の電子部品にダイシングを行う電子部品の製造方法。
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