JP2017165880A - 半導体加工用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】バンプ等の突起物の埋め込み性、およびバンプ等の突起物を有する被着体の剥離性に優れた半導体加工用シートを提供する。【解決手段】基材2と、基材2の一方の面側に積層された中間層3と、中間層3の基材2とは反対側に積層された最外層4とを備えた半導体加工用シート1であって、最外層4は、エネルギー線硬化性粘着剤からなり、中間層3の23℃における損失正接は、0.4以上であり、半導体加工用シート1のエネルギー線照射前の、シリコンミラーウエハに対する粘着力は、12000mN/25mm以上であり、中間層3は、エネルギー線が照射されてもレオロジー特性が実質的に変化しない材料からなる半導体加工用シート。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体加工用シートに関するものであり、特に突起物を有する半導体ウエハまたは半導体チップの加工に好適に用いられる半導体加工用シートに関するものである。
近年、回路形成がされた二次元パターンを有する半導体チップに限らず、立体的構造として突起物を有する半導体チップも見られるようになってきている。例えば、近年、半導体装置の製造において、ダイシングによって個片化されたチップを基板に設置する際、ワイヤレスボンディングという手法が用いられる。この手法は、チップと基板との電気的な接続を金属の細線を用いることなく行うものであり、一例として、チップに設けられたバンプとよばれる突起状電極と、基板上の電極とを接触させることで、電気的な接続が確保される。また、突起物をスペーサーとして用いることもある。
このような突起物が形成されたチップを製造する方法の一例では、半導体ウエハの表面に回路を形成し、裏面を研削加工して厚さを調整した半導体ウエハに対して、突起物を形成する。突起物形成後、半導体ウエハを支持体上に固定し、半導体ウエハをダイシングしてチップに個片化する。得られたチップの集合において、突起物が形成された面をデボンドシートに接触させて、チップの集合を支持体からデボンドシートに転写する。転写後、デボンドシート上で溶剤を用いてチップの集合を洗浄した後、チップの集合をピックアップシートに転写し、その後の基板へのマウント等の工程に供される。
ここで、引用文献1には、ダイシングの際に半導体ウエハを固定するためのダイシングシートが開示されている。このダイシングシートは、基材と、基材の上に形成された中間層と、中間層の上に形成された粘着剤層とからなり、粘着剤層の23℃における弾性率は5.0×10〜1.0×10Paであり、中間層の23℃における弾性率は粘着剤層の23℃における弾性率以下である。
特開2002−141309号公報
上記製造方法におけるデボンドシートといった、突起物が形成されたチップを取り扱うための半導体加工用シートには、チップを脱落させず、かつ、溶剤による洗浄の際に突起物の周囲に溶剤を浸入させないように、突起物の適切な埋め込み性が求められる。
また、突起物が形成されたチップでは、突起物の欠損が生じ易い。特に、突起物が樹脂を用いて形成されている場合や、突起物が金属から成る場合であっても複雑な構造を有する場合、それらの突起物は非常に壊れ易い。そのため、上記製造方法においてデボンドシートからピックアップシートへチップの集合を転写させるときのような、突起物が形成されたチップの面をシートから剥離する状況において突起物が欠損しないように、良好な剥離性が半導体加工用シートには求められる。
しかしながら、従来のデボンドシートや引用文献1に開示されるダイシングシートでは、突起物の埋め込み性、および突起物の剥離性が不十分である。
本発明は、上記のような実状に鑑みてなされたものであり、バンプ等の突起物の埋め込み性、およびバンプ等の突起物を有する被着体の剥離性に優れた半導体加工用シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、基材と、前記基材の一方の面側に積層された中間層と、前記中間層の前記基材とは反対側に積層された最外層とを備えた半導体加工用シートであって、前記最外層は、エネルギー線硬化性粘着剤からなり、前記中間層の23℃における損失正接は、0.4以上であり、前記半導体加工用シートのエネルギー線照射前の、シリコンミラーウエハに対する粘着力は、12000mN/25mm以上であり、前記中間層は、エネルギー線が照射されてもレオロジー特性が実質的に変化しない材料からなることを特徴とする半導体加工用シートを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係る半導体加工用シートでは、中間層の23℃における損失正接が、0.4以上であり、半導体加工用シートのエネルギー線照射前の、シリコンミラーウエハに対する粘着力が、12000mN/25mm以上であることで、バンプ等の突起物の埋め込み性が向上し、チップの脱落が抑制され、また、溶剤により洗浄する際には突起物周囲への溶剤の浸入が抑制される。さらに、中間層が、エネルギー線が照射されてもレオロジー特性が実質的に変化しない材料からなることで、チップをシートから剥離する際に突起物の欠損が抑制される。すなわち、上記半導体加工用シートはバンプ等の突起物を有する被着体の優れた剥離性を有する。
上記発明(発明1)において、前記材料は、非エネルギー線硬化性の材料、または、エネルギー線硬化性の材料を硬化させたものであることが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)において、前記最外層の厚さは、1〜10μmであることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明1〜3)において、前記最外層は、メタクリル酸メチルを単量体成分として含むアクリル系重合体を含有することが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜4)において、前記最外層は、エネルギー線硬化性基が導入されたアクリル系重合体を含有することが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)において、前記最外層のエネルギー線照射後の、23℃における貯蔵弾性率は、270MPa以下であることが好ましい(発明6)。
上記発明(発明1〜6)において、突起物を有する半導体ウエハまたは半導体チップの加工用シートであることが好ましい(発明7)。
上記発明(発明7)において、前記突起物は、樹脂製突起物であることが好ましい(発明8)。
上記発明(発明1〜8)においては、前記半導体加工用シートを半導体ウエハに貼付した状態で有機溶剤に接触させる工程を含む半導体ウエハの加工方法に使用されることが好ましい(発明9)。
上記発明(発明9)において、前記有機溶剤の溶解度パラメータは、10以下であることが好ましい(発明10)。
本発明に係る半導体加工用シートは、バンプ等の突起物の埋め込み性、およびバンプ等の突起物を有する被着体の剥離性に優れる。
本発明の一実施形態に係る半導体加工用シートの断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体加工用シートを使用した半導体加工方法の一例の一部を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る半導体加工用シートを使用した半導体加工方法の一例の一部を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る半導体加工用シートの断面図である。本実施形態に係る半導体加工用シート1は、基材2と、基材2の一方の面側(図1では上側の面側)に積層された中間層3と、中間層3の基材2とは反対側に積層された最外層4とを備えて構成される。本実施形態に係る半導体加工用シート1は、一例として、突起物を有する半導体ウエハまたは半導体チップの加工用シートとして好ましく用いられ、特に、突起物を有する半導体ウエハまたは半導体チップのためのデボンドシートなどとして好ましく用いられる。以下、本実施形態に係る半導体加工用シート1を、突起物を有する半導体ウエハまたは半導体チップの加工用シートとして用いる場合を例にとって説明する。
実施形態に係る半導体加工用シート1では、最外層4はエネルギー線硬化性粘着剤からなり、中間層3の23℃における損失正接は0.4以上であり、半導体加工用シート1のエネルギー線照射前の、シリコンミラーウエハに対する粘着力は、12000mN/25mm以上であり、中間層3は、エネルギー線が照射されてもレオロジー特性が実質的に変化しない材料からなる。実施形態に係る半導体加工用シート1を用いて、突起物付きチップを取り扱う場合、半導体加工用シート1の最外層4とチップの突起物を有する面とを接触させる。この際に、中間層3の損失正接および半導体加工用シート1の粘着力が上記の通りであることにより、最外層4への突起物の埋め込みが良好となり、突起物の周囲に空隙が生じにくくなる。このため、空隙に起因したチップの脱落や、突起物周囲への溶剤の浸入が防止される。また、半導体加工用シート1から突起物付きチップを剥離する際、エネルギー線硬化性粘着剤からなる最外層4に対してエネルギー線を照射することで、最外層4の粘着性を低下させることができ、突起物を有するチップの剥離が容易となる。さらに、中間層3は、エネルギー線が照射されてもレオロジー特性が実質的に変化しない材料からなることで、エネルギー線照射後も適度な柔らかさを有し、常温下または加熱下で突起物を最外層4の表面から引き離す際に、突起物を破壊するような力の発生を極力抑制することができる。その結果、突起物の欠落や破壊が生じることなく半導体加工用シート1を剥離することが可能となる。以上の通り、実施形態に係る半導体加工用シート1は、バンプ等の突起物の埋め込み性に優れ、およびバンプ等の突起物を有する被着体の剥離性に優れる。なお、損失正接および粘着力の測定方法は、後述する試験例に示す通りである。
1.最外層
本実施形態に係る半導体加工用シート1が備える最外層4は、エネルギー線硬化性粘着剤からなる。これにより、半導体加工用シートのエネルギー線照射前の、シリコンミラーウエハに対する粘着力を上述した範囲に調整することが容易となる。一方で、突起物を有するチップを最外層4から剥離する前に、エネルギー線硬化性粘着剤からなる最外層4に対してエネルギー線を照射することで、最外層4の粘着性を低下させることができる。したがって、突起物を欠損させることなく容易に剥離することが可能となる。
最外層4のエネルギー線照射後の、23℃における貯蔵弾性率は、270MPa以下であることが好ましく、さらには220MPa以下であることが好ましい。最外層4の貯蔵弾性率が270MPa以下であることで、最外層4は適度な柔らかさを有し、突起物を最外層4の表面から引き離す際に、突起物を破壊するような力の発生をさらに抑制することができる。
(1)エネルギー線硬化性粘着剤(A)
エネルギー線硬化性粘着剤(A)は、エネルギー線硬化性基が導入された重合体(A1)を含んでいてもよいし、エネルギー線硬化性基が導入された重合体(A1)を除くエネルギー線硬化性化合物(A3)を含有するものであってもよい。本実施形態におけるエネルギー線硬化性粘着剤(A)がエネルギー線硬化性化合物(A3)を含有する場合には、エネルギー線硬化性を有しない重合体(A2)等の重合体をも含有することが好ましい。特に、エネルギー線硬化性粘着剤(A)としては、貯蔵弾性率の制御を行い易く、塗工性および耐溶剤性が優れているという点で、エネルギー線硬化性基が導入された重合体(A1)を使用することが好ましい。
(1−1)エネルギー線硬化性基が導入された重合体(A1)
本実施形態におけるエネルギー線硬化性粘着剤(A)が、エネルギー線硬化性基が導入された重合体(A1)を含有する場合、かかる重合体(A1)は、最外層4にそのまま含有されていてもよく、また少なくともその一部が架橋剤と架橋反応を行って架橋物として含有されていてもよい。
エネルギー線硬化性基が導入された重合体(A1)としては、たとえば、官能基を含有する官能基含有モノマーを構成成分とする官能基含有アクリル系重合体(A1−1)と、当該官能基と反応する官能基およびエネルギー線硬化性炭素−炭素二重結合を有する硬化性基含有化合物(A1−2)とを反応させて得られるアクリル系重合体が挙げられる。
官能基含有アクリル系重合体(A1−1)は、官能基を含有するアクリル系モノマーと、官能基を含有しないアクリル系モノマーと、所望によりアクリル系モノマー以外のモノマーとを共重合したものであることが好ましい。すなわち、上記官能基含有モノマーは、官能基を含有するアクリル系モノマーであることが好ましい。
官能基を含有するアクリル系モノマーの官能基(官能基含有モノマーの官能基)としては、上記硬化性基含有化合物(A1−2)が有する官能基と反応可能なものが選択される。かかる官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、置換アミノ基、エポキシ基等が挙げられ、中でもヒドロキシ基が好ましい。なお、本実施形態におけるエネルギー線硬化性粘着剤(A)が、架橋剤を含有する場合には、官能基含有アクリル系重合体(A1−1)は、架橋剤と反応する官能基を有する官能基含有モノマーを構成成分として含有することが好ましく、当該官能基含有モノマーは、上記硬化性基含有化合物が有する官能基と反応可能な官能基を有する官能基含有モノマーが兼ねてもよい。
ヒドロキシ基を含有するアクリル系モノマー(ヒドロキシ基含有モノマー)としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルなどが挙げられる。これらの中でも、硬化性基含有化合物(A1−2)との反応性の点から(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
官能基を含有しないアクリル系モノマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを含むことが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの中でも、アルキル基の炭素数が1〜18であるものが好ましく、特に炭素数が1〜10であるものが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの中でも、最外層4を構成するアクリル系重合体は、単量体成分として(メタ)アクリル酸メチルを含むことが好ましく、特にメタクリル酸メチルを含むことが好ましい。これは、半導体加工用シート1が半導体ウエハに貼付された状態で、これらを有機溶剤に接触させる工程を含む半導体ウエハの加工方法に使用される場合において、半導体加工用シート1の有機溶剤に対する耐性、特に溶解度パラメータが10以下等の低い値を示す有機溶剤に対する耐性を達成し易いという観点に基づくものである。最外層4に、有機溶剤に対する耐性を達成し易い材料を用いることで、中間層3の材料として耐溶剤性が低いものを使用する場合であっても、半導体加工用シート1の耐溶剤性を高めることができる。
官能基を含有しないアクリル系モノマーは、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー以外にも、例えば、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル等のアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸フェニル等の芳香族環を有する(メタ)アクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミド等の非架橋性のアクリルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノプロピル等の非架橋性の3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどを含んでもよい。
アクリル系モノマー以外のモノマーとしては、例えば、エチレン、ノルボルネン等のオレフィン、酢酸ビニル、スチレン等が挙げられる。
官能基含有アクリル系重合体(A1−1)における、官能基含有アクリル系重合体(A1−1)全体の質量に占める官能基含有モノマー由来の構造部分の質量の割合は、0.1〜50質量%であることが好ましく、特に1〜40質量%であることが好ましく、さらには3〜30質量%であることが好ましい。これにより、硬化性基含有化合物(A1−2)による硬化性基の導入量(および架橋剤との反応量)を所望の量に調整して、得られる最外層4の硬化の程度を好ましい範囲に制御することができる。その結果、上述した最外層4のエネルギー線照射後の、23℃における貯蔵弾性率の調整が容易となる。
官能基含有アクリル系重合体(A1−1)は、上記各モノマーを常法によって共重合することにより得られる。官能基含有アクリル系重合体(A1−1)の重合態様は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
硬化性基含有化合物(A1−2)は、官能基含有アクリル系重合体(A1−1)が有する官能基と反応する官能基およびエネルギー線硬化性炭素−炭素二重結合を有するものである。官能基含有アクリル系重合体(A1−1)が有する官能基と反応する官能基としては、例えば、イソシアネート基、エポキシ基、カルボキシ基等が挙げられ、中でもヒドロキシ基との反応性の高いイソシアネート基が好ましい。
硬化性基含有化合物(A1−2)は、エネルギー線硬化性炭素−炭素二重結合を、硬化性基含有化合物(A1−2)の1分子毎に1〜5個含むことが好ましく、特に1〜2個含むことが好ましい。
このような硬化性基含有化合物(A1−2)としては、例えば、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタ−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネート、アリルイソシアネート、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート;ジイソシアネート化合物またはポリイソシアネート化合物と、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとの反応により得られるアクリロイルモノイソシアネート化合物;ジイソシアネート化合物またはポリイソシアネート化合物と、ポリオール化合物と、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとの反応により得られるアクリロイルモノイソシアネート化合物などが挙げられる。これらの中でも、特に2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートが好ましい。硬化性基含有化合物(A1−2)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
エネルギー線硬化性基が導入された重合体(A1)は、硬化性基含有化合物(A1−2)に由来する硬化性基を、官能基含有アクリル系重合体(A1−1)が有する官能基(硬化性基含有化合物(A1−2)の官能基と反応する官能基)に対して、20〜120モル%(モル%は、重合体(A1)が有する官能基のモル数に対する硬化性基含有化合物(A1−2)の硬化性基のモル数の割合を、百分率で表した数値を示す。)含有することが好ましく、特に35〜100モル%含有することが好ましく、さらには50〜100モル%含有することが好ましい。重合体(A1)が硬化性基をこのような範囲の量で有することにより、上述した最外層4のエネルギー線照射後の、23℃における貯蔵弾性率の調整が容易となる。なお、硬化性基含有化合物(A1−2)が一官能の場合は、上限は100モル%となるが、硬化性基含有化合物(A1−2)が多官能の場合は、100モル%を超えることがある。上記官能基に対する硬化性基の比率が上記範囲内にあることにより、エネルギー線硬化後の最外層4の貯蔵弾性率を適切な値にすることができる。
エネルギー線硬化性基が導入された重合体(A1)の重量平均分子量(Mw)は、10万〜200万であることが好ましく、30万〜150万であることがより好ましい。なお、本明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した標準ポリスチレン換算の値である。
(1−2)エネルギー線硬化性を有しない重合体(A2)
本実施形態におけるエネルギー線硬化性粘着剤(A)がエネルギー線硬化性を有しない重合体(A2)を含有する場合、当該重合体(A2)は、最外層4にそのまま含有されていてもよく、また少なくともその一部が架橋剤と架橋反応を行って架橋物として含有されていてもよい。重合体(A2)としては、フェノキシ樹脂、アクリル系重合体(A2−1)、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ゴム系樹脂、アクリルウレタン樹脂等が挙げられる。これらのうち、アクリル系重合体(A2−1)を用いる場合について詳しく説明する。
アクリル系重合体(A2−1)としては、従来公知のアクリル系の重合体を用いることができる。アクリル系重合体(A2−1)は、1種類のアクリル系モノマーから形成された単独重合体であってもよいし、複数種類のアクリル系モノマーから形成された共重合体であってもよいし、1種類または複数種類のアクリル系モノマーとアクリル系モノマー以外のモノマーとから形成された共重合体であってもよい。アクリル系モノマーとなる化合物の具体的な種類は特に限定されず、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、その誘導体(アクリロニトリル、イタコン酸など)が具体例として挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルについてさらに具体例を示せば、(メタ)アクリル酸メチル(メタ)、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の鎖状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸シクロへキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸イミド等の環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノエチル等のヒドロキシ基以外の反応性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。また、アクリル系モノマー以外のモノマーとして、エチレン、ノルボルネン等のオレフィン、酢酸ビニル、スチレンなどが例示される。なお、アクリル系モノマーが(メタ)アクリル酸アルキルエステルである場合には、そのアルキル基の炭素数は1〜18の範囲であることが好ましい。上記の(メタ)アクリル酸エステルの中でも、半導体加工用シート1の有機溶剤に対する耐性、特に溶解度パラメータが10以下等の低い値を示す有機溶剤に対する耐性を達成し易いという観点から、最外層4を構成するアクリル系重合体は、単量体成分として(メタ)アクリル酸メチルを含むことが好ましく、特にメタクリル酸メチルを含むことが好ましい。
本実施形態におけるエネルギー線硬化性粘着剤(A)が架橋剤を含有する場合には、アクリル系重合体(A2−1)は、架橋剤と反応する反応性官能基を有することが好ましい。反応性官能基の種類は特に限定されず、架橋剤の種類などに基づいて適宜決定すればよい。
例えば、架橋剤がポリイソシアネート化合物である場合には、アクリル系重合体(A2−1)が有する反応性官能基として、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基などが例示され、中でもイソシアネート基との反応性の高いヒドロキシ基が好ましい。また、架橋剤がエポキシ系化合物である場合には、アクリル系重合体(A2−1)が有する反応性官能基として、カルボキシ基、アミノ基、アミド基などが例示され、中でもエポキシ基との反応性の高いカルボキシ基が好ましい。
アクリル系重合体(A2−1)に反応性官能基を導入する方法は特に限定されず、一例として、反応性官能基を有するモノマーを用いてアクリル系重合体(A2−1)を形成し、反応性官能基を有するモノマーに基づく構成単位を重合体の骨格に含有させる方法が挙げられる。例えば、アクリル系重合体(A2−1)にヒドロキシ基を導入する場合は、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのヒドロキシ基を有するモノマーを用いてアクリル系重合体(A2−1)を形成すればよい。
アクリル系重合体(A2−1)が反応性官能基を有する場合には、架橋の程度を良好な範囲にする観点から、アクリル系重合体(A2−1)全体の質量に占める反応性官能基を有するモノマー由来の構造部分の質量の割合が、1〜20質量%程度であることが好ましく、2〜10質量%であることがより好ましい。
アクリル系重合体(A2−1)の重量平均分子量(Mw)は、塗工時の造膜性の観点から1万〜200万であることが好ましく、10万〜150万であることがより好ましい。
(1−3)エネルギー線硬化性化合物(A3)
エネルギー線硬化性粘着剤(A)は、エネルギー線硬化性基が導入された重合体(A1)を除くエネルギー線硬化性化合物(A3)を含有するものであってもよく、この場合、上述したエネルギー線硬化性を有しない重合体(A2)を合わせて含有することが好ましい。また、エネルギー線硬化性を有しない重合体(A2)に代えて、またはこれと共にエネルギー線硬化性基が導入された重合体(A1)を含有していてもよい。エネルギー線硬化性化合物(A3)は、エネルギー線硬化性基を有し、エネルギー線の照射を受けると重合する化合物である。
エネルギー線硬化性化合物(A3)が有するエネルギー線硬化性基は、例えばエネルギー線硬化性の炭素−炭素二重結合を含む基であり、具体的には、(メタ)アクリロイル基、ビニル基などを例示することができる。
エネルギー線硬化性化合物(A3)の例としては、上記のエネルギー線硬化性基を有していれば特に限定されないが、汎用性の観点から低分子量化合物(単官能、多官能のモノマーおよびオリゴマー)であることが好ましい。低分子量のエネルギー線硬化性化合物(A3)の具体例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジシクロペンタジエンジメトキシジアクリレート、イソボルニルアクリレートなどの環状脂肪族骨格含有アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシ変性アクリレート、ポリエーテルアクリレート、イタコン酸オリゴマーなどのアクリレート系化合物が挙げられる。
また、エネルギー線硬化性化合物(A3)の例として、エネルギー線硬化性基を有するエポキシ樹脂、エネルギー線硬化性基を有するフェノール樹脂等も挙げられる。このような樹脂は、たとえば、特開2013−194102号公報に記載されているものを用いることができる。
エネルギー線硬化性化合物(A3)は、通常は分子量が100〜30000、好ましくは300〜10000程度である。一般的に、重合体(A1)及び重合体(A2)の合計量100質量部に対し、エネルギー線硬化性化合物(A3)は10〜400質量部、好ましくは30〜350質量部程度の割合で用いられる。
本実施形態に係る最外層4は、エネルギー線硬化性粘着剤(A)を5〜89質量%含有することが好ましく、特に10〜80質量%含有することが好ましく、さらには20〜70質量%含有することが好ましい。エネルギー線硬化性粘着剤(A)の含有量が上記の範囲内であることで、エネルギー線照射によって適切に硬化可能なものとなる。
(2)架橋剤
架橋剤の種類としては、例えば、エポキシ系化合物、ポリイソシアネート系化合物、金属キレート系化合物、アジリジン系化合物等のポリイミン化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、金属アルコキシド、金属塩等が挙げられる。これらの中でも、架橋反応を制御し易いことなどの理由により、エポキシ系化合物またはポリイソシアネート化合物であることが好ましく、特にポリイソシアネート化合物であることが好ましい。
エポキシ系化合物としては、例えば、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物は、1分子当たりイソシアネート基を2個以上有する化合物である。具体的には、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネートなど、及びそれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体などが挙げられる。
架橋剤は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)を材料とする最外層4を形成する場合、使用される架橋剤の量は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)100質量部に対し、0.05〜15質量部であることが好ましく、特に0.1〜8質量部であることが好ましく、さらには0.2〜3質量部であることが好ましい。架橋剤の量がこのような範囲にあると、半導体加工用シート1のエネルギー線照射前のシリコンミラーウエハに対する粘着力や、最外層4のエネルギー線照射後の貯蔵弾性率を調整することが容易となり、半導体加工用シート1の製造後、過度に長い養生期間を要することなく粘着特性が安定する。
最外層4が架橋剤を使用して形成される場合には、その架橋剤の種類などに応じて、適切な架橋促進剤を使用することが好ましい。例えば、架橋剤がポリイソシアネート化合物である場合には、有機スズ化合物などの有機金属化合物系の架橋促進剤を使用することが好ましい。
(3)その他の成分
最外層4を形成する場合、上記の成分に加えて、光重合開始剤、染料や顔料等の着色材料、難燃剤、フィラーなどの各種添加剤を使用してもよい。
光重合開始剤としては、ベンゾイン化合物、アセトフェノン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、チタノセン化合物、チオキサントン化合物、パーオキサイド化合物等の光開始剤、アミンやキノン等の光増感剤などが挙げられ、具体的には、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどが例示される。エネルギー線として紫外線を用いる場合には、光重合開始剤を配合することにより照射時間、照射量を少なくすることができる。
(4)エネルギー線の照射
最外層4を硬化させるためのエネルギー線としては、電離放射線、すなわち、紫外線、電子線、X線などが挙げられる。これらのうちでも、比較的照射設備の導入の容易な紫外線が好ましい。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、取り扱いの容易さから波長200〜380nm程度の紫外線を含む近紫外線を用いることが好ましい。光量としては、最外層4が有するエネルギー線硬化性基の種類や、半導体加工用シート1の厚さに応じて適宜選択すればよく、通常50〜500mJ/cm程度であり、100〜450mJ/cmが好ましく、200〜400mJ/cmがより好ましい。また、紫外線照度は、通常50〜500mW/cm程度であり、100〜450mW/cmが好ましく、200〜400mW/cmがより好ましい。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、UV−LEDなどが用いられる。
電離放射線として電子線を用いる場合には、その加速電圧については、最外層4が有するエネルギー線硬化性基の種類や、半導体加工用シート1の厚さに応じて適宜選定すればよく、通常加速電圧10〜1000kV程度であることが好ましい。また、照射線量は、最外層4が適切に硬化する範囲に設定すればよく、通常10〜1000kradの範囲で選定される。電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
(5)最外層4の厚さ
本実施形態における最外層4の厚さは、30μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましく、特に8μm以下であることが好ましい。特に、最外層4の厚さが10μm以下である場合、チップを剥離する際の剥離性がさらに向上する。本実施形態では、上述のとおり半導体加工用シート1のエネルギー線照射前のシリコンミラーウエハに対する粘着力が高いことを必要とする。そのため、粘着性の強い粘着剤を用いる必要があり、エネルギー線照射後においても、突起物を有するチップの剥離性を高めることが容易でないことがある。しかしながら、最外層4の厚さを10μm以下程度まで低減することで、粘着性の強い粘着剤を用いた場合であっても、突起物を有するチップの剥離性を向上させることができる。一方、最外層4の厚さは、最外層4がエネルギー線硬化性粘着剤からなることによる効果を一層高める観点から、1μm以上であることが好ましく、特に3μm以上であることが好ましい。
2.中間層
本実施形態に係る半導体加工用シート1が備える中間層3では、23℃における損失正接が、0.4以上であり、0.5以上であることが好ましい。損失正接とは、tanδとも表記され、損失弾性率(G’’)の値を貯蔵弾性率(G’)の値で割った値として定義される。23℃における損失正接が0.4以上であることで、突起物の埋め込みの際に、突起物の周囲の空隙の発生を最小限に抑えることができ、チップの脱落および溶剤の突起物周囲への浸入が防止される。結果として、優れた突起物の埋め込み性が達成される。
中間層3は、エネルギー線が照射されてもレオロジー特性が実質的に変化しない材料からなる。例えば、中間層3の材料は、エネルギー線硬化性でない材料(非エネルギー線硬化性の材料)であるか、または、エネルギー線硬化性の材料であるものの、半導体加工用シート1として使用される段階では既にエネルギー線が照射され、硬化が完了している材料であること等によって、エネルギー線を受けても化学反応が生じにくく、レオロジー特性が実質的に変化しない。中間層3がこのような材料からなることで、チップを剥離する際、エネルギー線を照射して最外層4を硬化させたときに、中間層3までも硬化することを防ぐ。結果として、突起物を埋め込む層である最外層4及び中間層3が全体として過剰に硬化することなく、チップのより良好な剥離が可能となる。
中間層3の材料としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル重合体(アクリル系重合体)、ウレタン系重合体を含む組成物を硬化させたものまたは熱溶融性オレフィン等を使用できる。上記の中でもアクリル系重合体またはウレタン系重合体が好ましく、特にエネルギー線硬化性でないアクリル重合体が好ましい。これらの材料は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらの材料は、中間層3にそのまま含有されていてもよく、また少なくともその一部が架橋剤と架橋反応を行って架橋物として含有されていてもよい。
アクリル系重合体としては、従来公知のアクリル系の重合体を用いることができる。アクリル系重合体は、1種類のアクリル系モノマーから形成された単独重合体であってもよいし、複数種類のアクリル系モノマーから形成された共重合体であってもよいし、1種類または複数種類のアクリル系モノマーとアクリル系モノマー以外のモノマーとから形成された共重合体であってもよい。アクリル系モノマーとなる化合物の具体的な種類は特に限定されず、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、その誘導体(アクリロニトリル、イタコン酸など)が具体例として挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルについてさらに具体例を示せば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の鎖状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸シクロへキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸イミド等の環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノエチル等のヒドロキシ基以外の反応性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。また、アクリル系モノマー以外のモノマーとして、エチレン、ノルボルネン等のオレフィン、酢酸ビニル、スチレンなどが例示される。なお、アクリル系モノマーが(メタ)アクリル酸アルキルエステルである場合には、そのアルキル基の炭素数は1〜18の範囲であることが好ましい。
中間層3の材料において、架橋剤を用いて架橋反応させる場合には、アクリル系重合体は、架橋剤と反応する反応性官能基を有することが好ましい。反応性官能基の種類は特に限定されず、架橋剤の種類などに基づいて適宜決定すればよい。
例えば、架橋剤がエポキシ系化合物である場合には、アクリル系重合体が有する反応性官能基として、カルボキシル基、アミノ基、アミド基などが例示され、中でもエポキシ基との反応性の高いカルボキシル基が好ましい。また、架橋剤がポリイソシアネート化合物である場合には、アクリル系重合体が有する反応性官能基として、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基などが例示され、中でもイソシアネート基との反応性の高いヒドロキシ基が好ましい。
アクリル系重合体に反応性官能基を導入する方法は特に限定されず、一例として、反応性官能基を有するモノマーを用いてアクリル系重合体を形成し、反応性官能基を有するモノマーに基づく構成単位を重合体の骨格に含有させる方法が挙げられる。例えば、アクリル系重合体にカルボキシル基を導入する場合は、(メタ)アクリル酸などのカルボキシル基を有するモノマーを用いてアクリル系重合体を形成すればよい。
アクリル系重合体が反応性官能基を有する場合には、架橋の程度を良好な範囲にする観点から、アクリル系重合体全体の質量に占める反応性官能基を有するモノマー由来の構造部分の質量の割合が、1〜20質量%程度であることが好ましく、2〜10質量%であることがより好ましい。
アクリル系重合体の重量平均分子量(Mw)は、塗工時の造膜性の観点から1万〜200万であることが好ましく、10万〜150万であることがより好ましい。なお、本明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。また、アクリル系重合体のガラス転移温度Tgは、好ましくは−70℃〜30℃、さらに好ましくは−60℃〜20℃の範囲にある。ガラス転移温度は、Fox式より計算することができる。
ウレタン系重合体を含む組成物を硬化させたものとしては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとエネルギー線硬化性モノマーとを含む組成物をエネルギー線硬化させた硬化物が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、たとえばポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物とを反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られる。
末端イソシアナートウレタンプレポリマーおよびヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートを反応させるための条件としては、末端イソシアナートウレタンプレポリマーとヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートとを、必要に応じて溶剤、触媒の存在下、60〜100℃程度で、1〜4時間程度反応させればよい。
得られるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、分子内に光重合性の二重結合を有し、エネルギー線照射により重合硬化し、皮膜を形成する性質を有する。
上記のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは一種単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。上記のようなウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーのみの場合よりも製膜を容易とするため、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーにエネルギー線硬化性モノマーを混合して製膜した後、これを硬化して中間層3を得てもよい。エネルギー線硬化性モノマーは、分子内にエネルギー線重合性の二重結合を有し、(メタ)アクリル酸エステル系化合物が好ましく用いられ、特に、比較的嵩高い基を有する、脂環式構造を有する(メタ)アクリル酸エステル、芳香族構造を有する(メタ)アクリル酸エステル、複素環式構造を有する(メタ)アクリル酸エステル等が好ましく用いられる。
製膜方法としては、流延製膜(キャスト製膜)と呼ばれる手法が好ましく採用できる。具体的には、液状の組成物(上記成分の混合物を、必要に応じ溶媒で希釈した液状物)を、たとえば工程シート上に薄膜状にキャストした後に、塗膜にエネルギー線を照射して重合硬化させてフィルム化する。エネルギー線としては、具体的には、紫外線、電子線等が用いられる。また、その照射量は、エネルギー線の種類によって様々であり、たとえば紫外線を用いる場合には、紫外線強度は50〜300mW/cm、紫外線照射量は100〜1200mJ/cm程度が好ましい。
製膜時、紫外線をエネルギー線として使用する場合、該組成物に公知の光重合開始剤を配合することにより、効率よくウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーやエネルギー線硬化性モノマーを反応させることができる。また、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーやエネルギー線硬化性モノマーの反応性の制御のために、該組成剤に連鎖移動剤を配合してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、チオール化合物が挙げられる。
また、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの代わりに、非反応性のウレタン重合体を用いてエネルギー線硬化性モノマーとの混合物を調製し、この混合物から中間層3の製膜を行ってもよい。
中間層3の材料として、エネルギー線硬化性の材料であるものの、半導体加工用シート1として使用される段階では既にエネルギー線が照射され、硬化が完了している材料を使用する場合、最外層4に関して上述したエネルギー線硬化性粘着剤(A)を、エネルギー線を照射することで硬化させたものを使用してもよい。
中間層3に含まれる架橋剤としては、最外層4に含まれる架橋剤と同様のものを使用することができる。
また、中間層3は、上記の成分に加えて、光重合開始剤、染料や顔料等の着色材料、難燃剤、フィラーなどの各種添加剤を使用してもよい。光重合開始剤としては、最外層4に含まれる光重合開始剤と同様のものを使用することができる。
中間層3の厚さは、20〜200μmであることが好ましく、特に30〜100μmであることが好ましい。20μm以上であることで、突起物の埋め込み性が向上し、200μm以下であることで、半導体加工用シート1が厚くなりすぎることが回避され、製造コストを抑えることができる。
3.基材
本実施形態に係る半導体加工用シート1の基材2は、半導体ウエハまたは半導体チップの溶剤洗浄といった加工に適するものであれば、その構成材料は特に限定されず、通常は樹脂系の材料を主材とするフィルム(以下「樹脂フィルム」という。)から構成される。
樹脂フィルムの具体例として、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム、高密度ポリエチレン(HDPE)フィルム等のポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、エチレン−ノルボルネン共重合体フィルム、ノルボルネン樹脂フィルム等のポリオレフィン系フィルム;エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム等のエチレン系共重合フィルム;ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム等のポリ塩化ビニル系フィルム;ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系フィルム;ポリウレタンフィルム;ポリイミドフィルム;ポリスチレンフィルム;ポリカーボネートフィルム;フッ素樹脂フィルムなどが挙げられる。またこれらの架橋フィルム、アイオノマーフィルムのような変性フィルムも用いられる。上記の基材2はこれらの1種からなるフィルムでもよいし、さらにこれらを2種類以上組み合わせた積層フィルムであってもよい。上記の中でも、耐溶剤性等の観点から、ポリエステル系フィルムが好ましく、特に、ポリブチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
上記樹脂フィルムは、その表面に積層される中間層3との密着性を向上させる目的で、所望により片面または両面に、酸化法や凹凸化法などによる表面処理、あるいはプライマー処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ放電処理、クロム酸化処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン、紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶射処理法などが挙げられる。
基材2は、上記樹脂フィルム中に、着色剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、フィラー等の各種添加剤を含有してもよい。
最外層4を硬化させるために照射するエネルギー線として紫外線を用いる場合には、基材2は紫外線に対して透過性を有することが好ましい。なお、エネルギー線として電子線を用いる場合には、基材2は電子線の透過性を有していることが好ましい。
基材2の厚さは、半導体加工用シート1が使用される各工程において適切に機能できる限り、特に限定されない。好ましくは20〜450μm、より好ましくは25〜400μm、特に好ましくは50〜350μmの範囲である。
4.剥離シート
本実施形態に係る半導体加工用シート1は、被着体に最外層4を貼付するまでの間、最外層4を保護する目的で、最外層4の基材2側の面と反対側の面に、剥離シートが積層されていてもよい。剥離シートの構成は任意であり、プラスチックフィルムを剥離剤等により剥離処理したものが例示される。プラスチックフィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、およびポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。剥離剤としては、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等を用いることができるが、これらの中で、安価で安定した性能が得られるシリコーン系が好ましい。剥離シートの厚さについては特に制限はないが、通常20〜250μm程度である。
5.半導体加工用シートの物性
半導体加工用シート1のエネルギー線照射前の、シリコンミラーウエハに対する粘着力は、12000mN/25mm以上であり、15000mN/25mm以上であることが好ましい。最外層4のエネルギー線照射前の粘着力が12000mN/25mm以上であることで、最外層4への突起物の埋め込みが良好となり、また、突起物と最外層4とが十分に接着され、接着後に自然に剥離することが防止される。その結果、突起物の周囲に空隙が生じにくくなり、空隙に起因したチップの脱落や、突起物周囲への溶剤の浸入が防止され、優れた突起物の埋め込み性が達成される。
6.半導体加工用シートの製造方法
半導体加工用シート1は、例えば、次の通りに製造することができる。
中間層3の材料を含む組成物、および所望によりさらに溶媒または分散媒を含有する塗工用組成物を調製し、工程フィルム上に、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、スリットコーター、ナイフコーター等によりその塗工用組成物を塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥させることにより、工程フィルム上に中間層3を形成する。なお、工程フィルムとしては、剥離シートとして上述した構成と同じものを用いることができ、その構成における剥離面上に上記塗工用組成物を塗布することが好ましい。
次に、中間層3の工程フィルムとは反対の面と基材2の一の面とを貼付することで、工程フィルムと中間層3と基材2とが順に積層された積層体を得る。
一方、最外層4の材料を含む組成物、および所望によりさらに溶媒または分散媒を含有する塗工用組成物を調製し、上記工程フィルムとは別の剥離シートの剥離面上に、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、スリットコーター、ナイフコーター等によりその塗工用組成物を塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥させることにより、剥離シート上に最外層4を形成する。なお、塗工用組成物は、塗布を行うことが可能であればその性状は特に限定されず、最外層4を形成するための成分を溶質として含有する場合もあれば、分散質として含有する場合もある。
上記の通り作製した工程フィルムと中間層3と基材2との積層体において、工程フィルムを剥離して露出した中間層3の面と、上記の通り作製した最外層4の剥離シートとは反対の面とを貼付することにより、剥離シートと最外層4と中間層3と基材2とが順に積層された積層体、すなわち最外層4の中間層3とは反対の面が剥離シートにより保護された状態の半導体加工用シート1が得られる。
半導体加工用シート1の別の製造方法として、基材2に対して、中間層3および最外層4を順に積層することで製造することもできる。例えば、中間層3の材料を含む塗工用組成物を、基材2の一の面上にダイコーター等により塗布し、乾燥させることにより、基材2上に中間層3を形成することができる。さらに、最外層4の材料を含む塗工用組成物を、中間層3の基材2とは反対の面上にダイコーター等により塗布し、乾燥させることにより、中間層3上に最外層4を形成することができる。これによって、最外層4と中間層3と基材2とが順に積層された半導体加工用シート1が得られる。
半導体加工用シート1のさらに別の製造方法として、前述の剥離シートの剥離面上に最外層4のための塗工用組成物を塗布して塗膜を形成して乾燥させ、さらに最外層4の剥離シートと反対の面上に中間層3のための塗工用組成物を塗布して塗膜を形成して乾燥させて、中間層3、最外層4および剥離シートからなる積層体を形成し、この積層体の中間層3における剥離シート側の面と反対側の面を基材2に貼付して、半導体加工用シート1と剥離シートとの積層体を得てもよい。この積層体における剥離シートは工程材料として剥離してもよいし、半導体ウエハやチップ等の被着体に貼付するまでの間、最外層4を保護していてもよい。
塗工用組成物が架橋剤を含有する場合には、上記の乾燥の条件(温度、時間など)を変えることにより、または加熱処理を別途設けることにより、重合体と架橋剤との架橋反応を進行させ、中間層3および最外層4内に所望の存在密度で架橋構造を形成させればよい。この架橋反応を十分に進行させるために、通常は、上記の方法などによって基材2上に中間層3および最外層4を積層した後、得られた半導体加工用シート1を、例えば23℃、相対湿度50%の環境に数日間静置するといった養生を行う。
7.半導体加工用シートの使用方法
図2および図3を参照して、本実施形態に係る半導体加工用シート1を、突起物を有するチップを製造する際のデボンドシートとして使用する例を以下に説明する。
まず、図2(a)に示すように、硬質支持体22上に固定したウエハ21に対して、裏面研削工程を行い、ウエハ21の厚さを薄くする。
次に、図2(b)に示すように、ウエハ21上に突起物23を形成することで、突起物付きウエハ20Wとする。突起物23は、バンプである場合には金属製であることが好ましいが、他の用途においては樹脂製であってよい。本実施形態に係る半導体加工用シート1であれば、欠損し易い樹脂製突起物であっても、欠損させることなく取り扱うことができる。
次に、図2(c)に示すように、突起物付きウエハ20Wに対してダイシング工程を実施し、突起物付きウエハ20Wから複数のチップ20Cを得る。
次に、図2(d)に示すように、上下反転させて、硬質支持体22に支持されている複数のチップ20Cを、半導体加工用シート1の最外層4側の面(すなわち、最外層4の基材2と反対側の面)に貼付する。半導体加工用シート1の周縁部は、通常その部分に設けられた最外層4により、リングフレーム24aに貼付される。半導体加工用シート1の最外層4は、突起物の埋め込み性を有するため、チップ20Cの突起物23は、最外層4に良好に埋め込まれる。これにより、チップ20Cは、半導体加工用シート1の最外層4にぴったりと密着し、脱落が防止される。
次に、図3(a)に示すように、硬質支持体22を取り外す。このとき、例えば、硬質支持体22を、複数のチップ20Cから剥離することにより取り外す。
次に、図3(b)に示すように、洗浄装置25を使用して、チップ20Cを有機溶剤で洗浄する。実施形態にかかる半導体加工用シート1は、突起物が最外層4に良好に埋め込まれるため、突起物の周囲への有機溶剤の浸入が防止される。なお、このとき使用する有機溶剤の溶解度パラメータは、10以下であることが好ましく、特に9以下であることが好ましく、さらには8以下であることが好ましい。
次に、図3(c)に示すように、洗浄装置25を分離する。さらに、ピックアップシート26に複数のチップ20Cを貼付する。具体的には、複数のチップ20Cの突起物23が形成されていない面とピックアップシート26の一面とを貼付する。その後、半導体加工用シート1の基材2側からエネルギー線照射を行い、最外層4に含まれるエネルギー線硬化性基の重合反応を促進させ、粘着性を低下させる。これにより、最外層4からのチップ20Cの剥離が容易となる。
最後に、図3(d)に示すように、ピックアップシート26を、複数のチップ20Cごと、半導体加工用シート1から剥離する。なお、ピックアップシート26の周縁部には、通常リングフレーム24bが貼付される。剥離の際、必要に応じて半導体加工用シート1を加熱する。この場合、最外層4として、加熱された温度において、前述した23℃における貯蔵弾性率と同様の範囲にある貯蔵弾性率を有するものを選択することにより、突起物の加熱を伴った引き離しに適した柔らかさを付与することができる。そのため、突起物の欠落や破壊が生じることなく剥離することが容易となる。
以降、図示はしないが、個々のチップ20Cはピックアップシート26からピックアップされ、基板へのマウントの工程に供される。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上記半導体加工用シート1における基材2と中間層3との間および/または中間層3と最外層4との間には、他の層が介在していてもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(1)中間層の作製
アクリル酸n−ブチル90質量部(固形分換算値;以下同様に表記)と、アクリル酸10質量部とを共重合させて、アクリル系共重合体を得た。このアクリル重合体100質量部と、トリレンジイソシアネート(TDI)系架橋剤(東洋インキ社製,BHS8515)0.3質量部とを溶媒中で混合し、中間層用の塗布溶液を得た。
得られた塗布溶液を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した工程フィルムとしての剥離シート(リンテック社製,製品名「SP−PET381031」,厚さ:38μm)の剥離処理面にナイフコーターで塗布したのち、100℃で1分間処理して、厚さ50μmの中間層を形成した。
(2)中間層および基材の積層体の作製
得られた中間層と、基材としてのポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルム(厚さ:80μm)とを貼合することにより、中間層における基材側の面とは反対側の面に工程フィルムとしての剥離シートが積層された状態で、中間層および基材の積層体を得た。
(3)最外層の作製
アクリル酸2−エチルヘキシル69質量部(固形分換算値;以下同様に表記)と、メタクリル酸メチル10質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル20質量部と、アクリル酸1質量部とを共重合させて、アクリル系共重合体を得た。
次いで、得られたアクリル系共重合体と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI;A3)とを反応させて、側鎖にエネルギー線硬化性基(メタクリロイル基)が導入された重合体を得た。このとき、アクリル系共重合体100g当たり、MOIが21.4g(アクリル系共重合体のアクリル酸2−ヒドロキシエチル単位100モル当たり80モル(80モル%))となるように、両者を反応させた。得られた、エネルギー線硬化性基が導入された重合体の分子量を後述する方法で測定したところ、重量平均分子量(Mw)は60万であった。なお、以下のいずれの実施例・比較例においても、エネルギー線硬化性基が導入された重合体の重量平均分子量(Mw)は60万であった。
上記の通り得られた(メタ)アクリル酸エステル共重合体100質量部と、光重合開始剤(DKSH社製,製品名「ESACURE KIP 150」)3質量部と、架橋剤(B)としてのトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(東洋インキ社製,製品名「BHS−8515」)1質量部とを溶媒中で混合し、粘着剤組成物の塗布溶液を得た。
得られた粘着剤組成物の塗布溶液を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(リンテック社製,製品名「SP−PET381031」,厚さ:38μm)の剥離処理面にナイフコーターで塗布したのち、100℃で1分間処理して、厚さ20μmの最外層を形成した。
(4)半導体加工用シートの作製
工程(2)において得られた積層体の中間層に貼付されている工程フィルムとしての剥離シートを剥離し、露出した中間層の面と、工程(3)において得られた積層体の最外層の剥離シート側の面とは反対の面とを貼り合せることにより、剥離シートと最外層と中間層と基材とが順に積層された積層体、すなわち最外層の中間層とは反対の面が剥離シートにより保護された状態の半導体加工用シートを得た。
〔実施例2〕
最外層の厚さを5μmに変更する以外、実施例1と同様にして半導体加工用シートを作製した。
〔実施例3〕
エネルギー線硬化性基が導入された重合体のためのアクリル系共重合体として、アクリル酸2−エチルヘキシル74質量部と、メタクリル酸メチル10質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル15質量部と、アクリル酸1質量部とを共重合させたアクリル系共重合体を使用し、アクリル系共重合体のアクリル酸2−ヒドロキシエチル単位100モル当たり80モル(80モル%)のMOIが付加されるように、アクリル系共重合体100g当たり、MOIを16.1g使用する以外、実施例1と同様にして半導体加工用シートを作製した。
〔実施例4〕
エネルギー線硬化性基が導入された重合体のためのアクリル系共重合体として、アクリル酸n−ブチル69質量部と、メタクリル酸メチル10質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル20質量部と、アクリル酸1質量部とを共重合させたアクリル系共重合体を使用する以外、実施例1と同様にして半導体加工用シートを作製した。
〔実施例5〕
最外層の厚さを5μmに変更し、さらに、エネルギー線硬化性基が導入された重合体のためのアクリル系共重合体として、アクリル酸2−エチルヘキシル74質量部と、メタクリル酸メチル10質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル15質量部と、アクリル酸1質量部とを共重合させたアクリル系共重合体を使用し、アクリル系共重合体のアクリル酸2−ヒドロキシエチル単位100モル当たり80モル(80モル%)のMOIが付加されるように、アクリル系共重合体100g当たり、MOIを16.1g使用する以外、実施例1と同様にして半導体加工用シートを作製した。
〔実施例6〕
エネルギー線硬化性基が導入された重合体のためのアクリル系共重合体として、アクリル酸n−ブチル79質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル20質量部と、アクリル酸1質量部とを共重合させたアクリル系共重合体を使用する以外、実施例1と同様にして半導体加工用シートを作製した。
〔比較例1〕
中間層のためのアクリル系共重合体として、アクリル酸n−ブチル85質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル15質量部とを共重合させたアクリル系共重合体を使用する以外、実施例1と同様にして半導体加工用シートを作製した。
〔比較例2〕
エネルギー線硬化性基が導入された重合体のためのアクリル系共重合体として、アクリル酸2−エチルヘキシル70質量部と、メタクリル酸メチル10質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル20質量部とを共重合させたアクリル系共重合体を使用する以外、実施例1と同様にして半導体加工用シートを作製した。
〔比較例3〕
アクリル酸n−ブチル90質量部と、アクリル酸10質量部とを共重合させて、第1のアクリル系共重合体を得た。
また、アクリル酸2−エチルヘキシル62質量部と、メタクリル酸メチル10質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル28質量部とを共重合させて、第2のアクリル系共重合体を得た。さらに、当該第2のアクリル系共重合体と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)とを反応させて、側鎖にエネルギー線硬化性基(メタクリロイル基)が導入された重合体を得た。このとき、第2のアクリル系共重合体100g当たり、MOIが29.9g(アクリル系共重合体のアクリル酸2−ヒドロキシエチル単位100モル当たり80モル(80モル%))となるように、両者を反応させた。
得られた第1のアクリル系共重合体100質量部と、得られた側鎖にエネルギー線硬化性基が導入された重合体67質量部と、トリレンジイソシアネート(TDI)系架橋剤(東洋インキ社製,BHS8515)2.79質量部とを溶媒中で混合することで中間層用の塗布溶液を調製し、当該塗布溶液を使用する以外、実施例1と同様にして半導体加工用シートを作製した。なお、このように作製された半導体加工用シートは、エネルギー線を照射することで、最外層とともに中間層が硬化する。
ここで、前述した重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定(GPC測定)した標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
なお、各実施例・比較例における、中間層および最外層のそれぞれの組成、中間層および最外層のそれぞれの厚さ、および中間層と最外層と合せた厚さを表1に示す。表1に記載の略号等の詳細は以下の通りである。また、最外層の組成の欄において、2段目に記載された数値は、それぞれ1段目に記載された材料の量(質量部)を表す。
2−EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル
MMA:メタクリル酸メチル
HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル
MOI:2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
AA:アクリル酸
BA:アクリル酸n−ブチル
〔試験例1〕(エアー幅の測定および埋め込み性の評価)
突起物付きウエハとして、高さ25μm、直径30μmおよびピッチ50μmのエポキシ樹脂でできた円柱形状の構造物が設けられたシリコンウエハを用意した。このシリコンウエハに対して、実施例または比較例で作製した半導体加工用シートを、ラミネーター(リンテック社製,RAD−3510F/12)を用いて、貼付速度10mm/s、ウエハ突出量20μmおよびローラー圧力0.1MPaの条件で貼付した。このとき、シリコンウエハの突起物が設けられた面と、半導体加工用シートから剥離シートを剥離して露出した最外層の面とを貼付した。
その後、光学顕微鏡を用いて、貼付から1時間後および24時間後において、突起物外周におけるエアー幅を測定した。ここで、エアー幅とは、突起物周囲に生じた平面視円形状の空隙の直径から突起物直径を引いた値(μm)とした。表1にその測定値を示す。なお、エアー幅が10μm以上となった場合には、「完全浮き」と表記した。
さらに、24時間後のエアー幅を測定し、以下の基準で埋め込み性を評価した。結果を表1に示す。
S:24時間後のエアー幅が5μm以下である。
A:24時間後のエアー幅が5μmを超えるが「完全浮き」でない。
B:24時間後において「完全浮き」である。
〔試験例2〕(中間層の損失正接の測定)
ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にシリコーン系の剥離剤層が形成されてなる剥離シート(リンテック社製,SP−PET381031,厚さ38μm)を用意した。実施例および比較例において調製した中間層用の塗布溶液を、上記の剥離シートの剥離面上にナイフコーターにて塗布した。得られた塗膜を100℃の環境下に1分間経過させることにより塗膜を乾燥させて、各塗工用組成物から形成された厚さ40μmの試験用の中間層と剥離シートとが貼り合わされたものを複数準備した。
厚さ800μmとなるまでこれらの試験用の中間層を貼り合せ、得られた中間層の積層体を直径10mmの円形に打ち抜いて、中間層の粘弾性を測定するための試料を得た。粘弾性測定装置(ティー・エイ・インスツルメント社製,ARES)を使用して、上記の試料に周波数1Hzのひずみを与え、−50〜150℃の貯蔵弾性率G’および損失弾性率G’’を測定し、それらの値から23℃における損失正接tanδを算出した。結果を表1に示す。
〔試験例3〕(最外層のエネルギー線照射前の粘着力の測定)
シリコンミラーウエハに対して、実施例または比較例で作製した半導体加工用シートを25mmの幅に裁断したものを、ラミネーター(リンテック社製,RAD−3510F/12)を用いて、貼付速度10mm/s、ウエハ突出量20μmおよびローラー圧力0.1MPaの条件で貼付した。このとき、シリコンミラーウエハの一面と、半導体加工用シートから剥離シートを剥離して露出した最外層の面とを貼付した。これを、23℃、50%RHの雰囲気下に20分間放置した。
その後、上記の条件以外はJIS Z0237に準じ、万能型引張試験機(オリエンテック社製,テンシロンUTM−4−100)を用いて、剥離角度180°、剥離速度300mm/minでシートをシリコンミラーウエハから剥離して、粘着力を測定し、これをエネルギー線照射前の粘着力(mN/25mm)とした。測定結果を表1に示す。
〔試験例4〕(最外層の剥離力の測定および剥離性の評価)
試験例1と同様に、突起物付きウエハに対して、半導体加工用シートから剥離シートを剥離して露出した最外層の面を貼付した。その後、23℃、50%RHの雰囲気下に20分間放置した後、紫外線照射装置(リンテック社製,RAD−2000m/12)を用い、窒素雰囲気下にてシートの基材側から紫外線(UV)照射(照度230mW/cm,光量190mJ/cm)を行った。
紫外線照射後のシートについて、8mmの幅に裁断したシートを使用したこと以外は、試験例3と同様にして粘着力を測定し、エネルギー線照射後の剥離力(mN/8mm)とした。測定結果を表1に示す。
また、剥離後のウエハ表面の樹脂製突起物10個について、光学顕微鏡を用いて突起物の欠損数を数えた。結果を表1に示す。
さらに、剥離力および樹脂製突起物の欠損数に応じて、以下の基準で剥離性を評価した。結果を表1に示す。
S:剥離力が300mN/8mm以下であり、欠損数が0である。
A:剥離力が300mN/8mmを超え、欠損数が0である。
B:欠損数が1以上である。
なお、比較例1および2の半導体加工用シートについては、試験例1の結果が不良であったため、その時点で実用性評価のための試験を中止し、試験例4を行わなかった。
〔試験例5〕(最外層のエネルギー線照射後の貯蔵弾性率の測定)
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製基材フィルムの片面にシリコーン系の剥離剤層が形成されてなる剥離シート(リンテック社製:SP−PET381031)の剥離面上に、実施例および比較例において調製した最外層のための粘着剤組成物を、コンマコーターにて塗布した。これを100℃の環境下に1分間経過させることにより塗膜を乾燥させて、各塗工用組成物から形成された厚さ40μmの試験用の最外層と剥離シートとが貼り合わされたものを複数準備した。これらの試験用の最外層を貼り合わせることにより、厚さ200μmの最外層の積層体を得た。
この積層体に対して、紫外線照射装置(リンテック社製、RAD−2000m/12)を用いて、紫外線照射(照度230mW/cm、光量600mJ/cmで3回)を行い、測定試料とした。
この測定試料について、動的粘弾性自動測定器(オリエンテック社製,バイブロンDDV−01FP)を用いて、23℃における弾性率E’を周波数11Hzで測定し、エネルギー線照射後の貯蔵弾性率(MPa)とした。結果を表1に示す。
〔試験例6〕(耐溶剤性の評価)
実施例および比較例において製造した半導体加工用シートにおいて、剥離シートを剥離して露出した最外層の面と、片面がミラー研磨されたシリコンウエハ(直径8インチ,厚み50μm)のミラー面とを貼付した。貼付は、23℃の環境下で、貼付圧0.3MPa、貼付速度5mm/秒で行った。また、シートの外周部にリングフレーム(RF)を同条件で貼付した。
次に、半導体加工用シートにシリコンウエハを貼付したものを、溶剤としてのp−メンタン(溶解度パラメータ:7.2)に23℃で5分間浸漬した後、シリコンウエハと半導体加工用シートとの間の溶剤の浸み込み、および外観状態の観察を行った。シリコンウエハと半導体加工用シートとの間の溶剤の浸み込みが発生しておらず、最外層の剥がれや基材の皺の発生といった外観の変化が生じていないものには「問題なし」とし、それ以外の場合には、その状態を記録した。結果を表1に示す。
Figure 2017165880
表1から明らかなように、実施例の半導体加工用シートは、良好な突起物の埋め込み性を有するとともに、突起物を有する被着体の剥離性に優れている。
本発明に係る半導体加工用シートは、突起物、特に樹脂製突起物を有する半導体ウエハまたは半導体チップのためのデボンドシートとして好適に用いられる。
1…半導体加工用シート
2…基材
3…中間層
4…最外層
20W…突起物付きウエハ
20C…チップ
21…ウエハ
22…硬質支持体
23…突起物
24a,24b…リングフレーム
25…洗浄装置
26…ピックアップシート

Claims (10)

  1. 基材と、前記基材の一方の面側に積層された中間層と、前記中間層の前記基材とは反対側に積層された最外層とを備えた半導体加工用シートであって、
    前記最外層は、エネルギー線硬化性粘着剤からなり、
    前記中間層の23℃における損失正接は、0.4以上であり、
    前記半導体加工用シートのエネルギー線照射前の、シリコンミラーウエハに対する粘着力は、12000mN/25mm以上であり、
    前記中間層は、エネルギー線が照射されてもレオロジー特性が実質的に変化しない材料からなる
    ことを特徴とする半導体加工用シート。
  2. 前記材料は、非エネルギー線硬化性の材料、または、エネルギー線硬化性の材料を硬化させたものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体加工用シート。
  3. 前記最外層の厚さは、1〜10μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体加工用シート。
  4. 前記最外層は、メタクリル酸メチルを単量体成分として含むアクリル系重合体を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体加工用シート。
  5. 前記最外層は、エネルギー線硬化性基が導入されたアクリル系重合体を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体加工用シート。
  6. 前記最外層のエネルギー線照射後の、23℃における貯蔵弾性率は、270MPa以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体加工用シート。
  7. 突起物を有する半導体ウエハまたは半導体チップの加工用シートであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体加工用シート。
  8. 前記突起物は、樹脂製突起物であることを特徴とする請求項7に記載の半導体加工用シート。
  9. 前記半導体加工用シートを半導体ウエハに貼付した状態で有機溶剤に接触させる工程を含む半導体ウエハの加工方法に使用されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の半導体加工用シート。
  10. 前記有機溶剤の溶解度パラメータは、10以下であることを特徴とする請求項9に記載の半導体加工用シート。
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