JPH1025455A - 剥離用粘着テープ - Google Patents

剥離用粘着テープ

Info

Publication number
JPH1025455A
JPH1025455A JP18293396A JP18293396A JPH1025455A JP H1025455 A JPH1025455 A JP H1025455A JP 18293396 A JP18293396 A JP 18293396A JP 18293396 A JP18293396 A JP 18293396A JP H1025455 A JPH1025455 A JP H1025455A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peeling
protective film
pressure
sensitive adhesive
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18293396A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Minami
真二 南
Satoru Hirota
覚 広田
Yumi Yamazaki
由美 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP18293396A priority Critical patent/JPH1025455A/ja
Publication of JPH1025455A publication Critical patent/JPH1025455A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離装置を用いて被保護体から保護フィルム
を剥がす際に、連続的に、かつ確実に保護フィルムを剥
がすことができる剥離用粘着テープを提供する。 【解決手段】 被保護体から保護フィルムを剥離するた
めの剥離用粘着テープにおいて、JIS Z 0237
に基づく前記剥離用粘着テープの粘着力が800〜50
00g/25mmであり、かつ前記剥離用粘着テープの
前記保護フィルムの背面に対する粘着力が、前記保護フ
ィルムの前記被保護体に対する粘着力の7〜100倍で
ある剥離用粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンタクトレンズ
やシリコンウエハなどの裏面研磨の際に使用される保護
フィルムを、研磨後連続的に剥離装置で剥がすために使
用される剥離用粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】コンタクトレンズやシリコンウエハなど
の裏面研磨を行うために、被研磨物の表面(ウエハ回路
面)を真空プレートなどで吸引固定を行ったのち裏面を
水流中にて研磨剤を用いて回転研磨している。特公昭6
3−241086号公報、特公昭64−64772号公
報等によれば、真空プレートなどで吸引固定を行う際、
被研磨物が擦れ等により傷や破損を生じるのを防ぐため
に、保護フィルムを被研磨物の表面(ウエハ回路面)に
貼着する方法が行われている。
【0003】保護フィルムは被研磨物を水流中で研磨す
るため、保護フィルムが水流中で被研磨物から保護フィ
ルムがズレたり剥がれたりしないように該保護フィルム
の粘着剤は耐水性が必要であり、他方で被研磨物から保
護フィルムを剥離した後は被研磨物表面に粘着剤の糊が
残らず、万が一糊残りがあっても水洗などの工程により
簡単に洗浄可能なことが要求されている。
【0004】また保護フィルムの基材は裏面研磨時にか
かる被研磨物への外力を緩和するため、ポリエチレンフ
ィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィ
ルム、エチレン酢酸ビニルフィルム、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブタジ
エンフィルムや、発泡フィルムなどが用いられる。さら
に、保護フィルムは、シリコンウエハの工程間輸送でロ
ボットアームによる搬送がしやすいように、あるいは、
光電管または目視による保護フィルムの有無の検知を行
いやすくするために保護フィルム背面をマット化させる
場合もある。
【0005】保護フィルムを剥がす方法としては、特開
平2−81456号公報において、ウエハの表面に保護
フィルムを貼付して裏面を研磨後、裏面側を吸引テーブ
ル上に真空吸引により固定し、ウエハ上の保護フィルム
の上面に剥離用粘着テープを貼着し、剥離用粘着テープ
と共に保護フィルムを剥離する方法などが示されてい
る。
【0006】従来、保護フィルムを剥離するテープとし
ては、例えば、二軸延伸ポリプロピレンフィルムにゴム
系あるいはアクリル系粘着剤を塗工したOPPテープで
代表される包装用テープが使用されてきたが、保護フィ
ルムの基材としてオレフィン系基材が主に使用され、保
護フィルムの背面がマット処理されていることや、裏面
研磨後の保護フィルム背面に研磨くずが付着するなどの
理由により剥離用粘着テープの保護フィルムの背面に対
する粘着力が低下し、保護フィルムが被研磨物から確実
には剥離できないという問題があった。また、剥離用粘
着テープの保護フィルムに対する初期の粘着力が、保護
フィルムの被研磨物に対する粘着力よりある程度大きい
場合でも、保護フィルムが被研磨物から剥離できない場
合もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の上
記問題を解消し、剥離装置を用いて被保護体から保護フ
ィルムを剥がす際に、連続的に、かつ確実に保護フィル
ムを剥がすことができる剥離用粘着テープを提供しよう
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の剥離用粘着テー
プは、被保護体から保護フィルムを剥離するための剥離
用粘着テープにおいて、JIS Z 0237に基づく
前記剥離用粘着テープの粘着力が800〜5000g/
25mmであり、かつ前記剥離用粘着テープの前記保護
フィルムの背面に対する粘着力が、前記保護フィルムの
前記被保護体に対する粘着力の7〜100倍であること
を特徴とするものである。さらに、本発明の剥離用粘着
テープは、基材と、この基材の片面に形成された粘着剤
層とを有し、JIS Z 0237に基づく前記剥離用
粘着テープの粘着力が2000〜5000g/25mm
であり、JIS K 7127に基づく前記基材の引っ
張り強度が10〜100kg/15mmであることが好
ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の粘着テープは、被研磨物
(被保護体)から保護フィルムを連続的に剥離するため
の剥離用粘着テープであり、例えば、コンタクトレンズ
や、表面に回路パターンが形成されたシリコンウエハ
(Siウエハ)などの裏面を研磨する際に、被研磨物の
表面(ウエハ回路側)に保護フィルムを貼付して裏面側
を研磨した後、被研磨物の裏面側を剥離装置の真空テー
ブルに吸引固定し、次いで本発明の剥離用粘着テープを
被研磨物上の保護フィルムの上面に貼着し、この剥離用
粘着テープと共に保護フィルムを剥離する方法において
用いられる。保護フィルム剥離用装置の具体例として
は、例えば、リンテック(株)製のウエハ表面保護テー
プ剥離装置(商標:RAD−3200)などが挙げられ
る。
【0010】本発明の剥離用粘着テープにおいては、J
IS Z 0237に基づき、ステンレススチール(S
US)板に対する粘着力が800〜5000g/25m
mであり、かつ剥離用粘着テープの保護フィルムの背面
に対する粘着力が、保護フィルムの被保護体に対する粘
着力の7〜100倍であることが必要であり、好ましく
は7〜60倍である。ここで、保護フィルム背面に対す
る剥離用粘着テープの粘着力は、被着体としてSUS板
に固定された保護フィルムの背面を使用し、またSiウ
エハに対する保護フィルムの粘着力は、被着体としてS
US板に固定されたSiウエハを使用する以外は、それ
ぞれJIS Z 0237に準じて測定される。
【0011】剥離装置を用いて被保護体から保護フィル
ムを剥がす工程に用いられる剥離用粘着テープについて
鋭意検討した結果、剥離用粘着テープの保護フィルムの
背面に対する粘着力〔A〕と、保護フィルムの被保護体
に対する粘着力〔B〕の比〔A/B〕を7以上とするこ
とにより、全くミスがなく確実に保護フィルムを剥がす
ことができることが判明したものある。前記粘着力の比
〔A/B〕が7未満であると被保護体から保護フィルム
を剥がせない場合が起こり、連続的に保護フィルムを剥
がす工程において、操業効率が著しく低下する。また、
前記粘着力の比〔A/B〕の上限については、剥離用粘
着テープ用の粘着剤成分、あるいは剥離剤などの選択に
おいて、スムーズなテープ巻き戻し性が要求され、経済
性など実用的な範囲で定まる。
【0012】本発明の剥離用粘着テープは、基材の片面
に粘着剤層が設けられており、JIS Z 0237に
基づき、SUS板に対する粘着剤層の粘着力が、800
〜5000g/25mmであり、剥離装置を用いて被保
護体から保護フィルムを剥がす工程において、確実に保
護フィルムを剥がすことができるものである。剥離用粘
着テープの粘着力は、好ましくは2000〜5000g
/25mmである。また、保護フィルムの背面の基材と
してはポリオレフィン系フィルムが好ましく用いられ、
本発明の剥離用粘着テープとしては、ポリオレフィン系
フィルムに対する粘着力が500〜2500g/25m
mであることが好ましい。
【0013】剥離用粘着テープの粘着剤層用組成物に用
いられるベースポリマー(もしくはベースエラストマ
ー)としては、天然ゴム、スチレン−イソプレン−スチ
レンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエ
ン−スチレン共重合体(SBS)等を主体とするゴム系
粘着剤、2−エチルヘキシルアクリレートまたはブチル
アクリレートなどのアクリル酸エステル、またはメタク
リル酸エステルなどを主体として共重合させたアクリル
系粘着剤などから適宜選択される。十分な粘着性能を発
現させるために、上記の粘着剤の中でも、天然ゴム、ス
チレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SI
S)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体(SBS)、2−エチルヘキシルアクリレート、また
はブチルアクリレートを主体として共重合させたアクリ
ル系粘着剤などが好ましく用いられる。剥離用粘着テー
プの粘着剤層は20〜100μm、好ましくは30〜7
0μmの厚さとなるように塗布されていることが好まし
い。
【0014】剥離用粘着テープ用として、さらに高い粘
着力を得るためには、上記粘着剤に対して、粘着付与
剤、可塑剤、架橋剤などが添加され、好ましくは70〜
180℃で流動性を示す粘着付与剤や、50℃以下で流
動性を示す可塑剤や架橋剤などが添加される。上記粘着
剤の中でも、混合ガラス転移点が150〜300°Kの
範囲の粘着剤が好ましく、210〜275°Kの範囲の
粘着剤がより好ましい。この混合ガラス転移点が150
°K未満、あるいは300°Kを越える場合には、剥離
用粘着テープが使用される室温(−30〜40℃程度)
で充分な粘着物性が発現しない。ここで混合ガラス転移
点は、各成分のガラス転移点をDSC(例えば、商標:
DSC22、セイコー電子工業(株)製)にて測定し、
粘着剤のガラス転移点をFOX式{1/混合ガラス転移
点=Σwi/Tgi(wiは、各成分の重量分率、Tg
iは、各成分のガラス転移温度)}にて算出される。混
合ガラス転移点は粘着剤を単独または併用し、適宜、粘
着付与剤、可塑剤、架橋剤などを添加することにより調
整される。
【0015】剥離用粘着テープの背面にはテープの巻き
戻しがスムーズでかつテープの粘着力が低下しないよう
な剥離剤を塗布する事が好ましい。剥離剤としては3次
元化したオルガノポリシロキサンに代表されるシリコー
ン系剥離剤、ビニル基に長鎖アルキル基を付加させた非
シリコーン系剥離剤が適宜選択され、その塗工量は0.
01〜2.0g/m2 、好ましくは0.02〜1.0g
/m2 塗布される。剥離用粘着テープ基材と粘着剤界面
の密着性すなわち投錨性を高めるために、テープ基材の
フィルム表面にコロナ処理を行うことや、テープ基材の
フィルム表面にAC剤(アンカーコート剤)を塗工する
ことなども適宜選択して行ってもよい。
【0016】剥離用粘着テープは基材巻取り内側の面は
粘着面であり、反対側には剥離剤を塗布してありテープ
状に巻き取られている。被保護体から保護フィルムを剥
がす際に、連続的に、かつ確実に保護フィルムを剥がす
ためには、剥離用粘着テープの基材としては保護フィル
ム背面に対して厚みのばらつきがなく、引張り強度が大
きく、伸びの小さな基材が望ましい。実際に保護フィル
ム裏面に貼着、搬送する工程において、問題となるよう
な伸びを生じないためには、剥離用粘着テープ用基材の
引張り強度は、JIS K 7127に準じて測定し、
10〜100kg/25mm巾が好ましく、20〜10
0kg/25mm巾がより好ましい。基材については、
特に限定するものではないが、例えば二軸延伸ポリエス
テルフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどか
ら選択される。この基材の厚さは10〜1000μmが
好ましく、30〜100μmの厚さがより好ましい。
【0017】また、剥離用粘着テープを保護フィルムへ
貼付する際、貼付に要する荷重付加が保護フィルムを貼
付されたウエハなどの被着体を破損させないために、剥
離用粘着テープ基材に緩衝性のあるもの例えば発泡ウレ
タンシート、発泡ポリエチレンシートなどを使用しても
よい。この剥離用粘着テープを使用する際には保護フィ
ルム剥離装置はクリーンルーム内に設置されており、被
研磨物のコンタクトレンズやシリコンウエハはほこりを
嫌うため、剥離用粘着テープの基材には紙粉などの粉塵
が発生しないことも要求される。
【0018】被研磨物(被保護体)の表面を保護するた
めの保護フィルムに使用される粘着剤としては、一般に
公知のアクリル系粘着剤が用いられ、アクリル酸エステ
ルあるいはメタクリル酸エステルを主たる構成単位とす
る単独重合体および共重合体から選ばれたアクリル系重
合体その他の官能性単量体との共重合体およびこれらの
重合体の混合物が好ましく用いられる。アクリル酸エス
テルモノマーとして例えば、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸グリシジル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル等
が用いられ、又上記のアクリル酸をメタクリル酸に代え
たもの等も好ましく使用できる。アクリル酸エステルを
主体として共重合させる粘着剤中にはアクリル酸、アク
リロニトリル、酢酸ビニルなどのモノマーを50重量%
以下であれば適宜選択して共重合させてもよい。SUS
板に対する保護フィルムの粘着力は、JIS Z 02
37に基づき、50〜1000g/25mmが好まし
く、50〜700g/25mmがより好ましい。またS
iウエハに対する保護フィルムの粘着力は20〜300
g/25mmが好ましい。
【0019】保護フィルムは被研磨物を破損せず剥離
し、剥離後には粘着剤の付着がないような粘着剤を選択
する必要があり、放射線重合性粘着剤や水膨潤性粘着剤
あるいは水溶性粘着剤が好ましく用いられる。放射線重
合性粘着剤とは、放射線の照射により粘着剤が重合反応
を起こし、硬化することで粘着力を失う粘着剤である。
尚、ここでの放射線とは、紫外線等の光線または電子線
の電離性放射線を意味する。水膨潤性粘着剤あるいは水
溶性粘着剤とは、水と接触すると有限膨張あるいは溶解
する粘着剤のことである。放射線重合性粘着剤は、公知
の粘着剤と放射線重合性オリゴマー、放射線重合性化合
物、放射線開始剤、増感剤、その他の安定剤を配合して
調製された粘着剤が使用される。
【0020】例えば、電子線硬化型粘着剤、あるいはU
V硬化型粘着剤を用いた保護フィルムの場合には、保護
フィルムを被研磨物に貼ったまま被照射面の垂直方向
へ、EB、あるいはUV光など(エネルギー光)を照射
して保護フィルムの粘着剤層を硬化させることにより、
照射前のSiウエハに対する粘着力が50〜90%低下
して、20〜100g/25mmとなり、剥離用粘着テ
ープを用いて容易に保護フィルムを剥がすことが可能で
ある。また、Siウエハ回路面などUV照射ができない
ものについては水膨潤型粘着剤などが選択され、研磨後
のSiウエハに対する粘着力は通常150〜300g/
25mmである。
【0021】放射線重合性化合物としては、光照射によ
って三次元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二
重結合を少なくとも2個以上有する低分子量アクリル系
化合物が用いられる。例えば、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレ
ングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレ
ート、オリゴエステルアクリレート等が用いられる。こ
のほかに放射線重合性化合物として、炭素−炭素二重結
合を少なくと1個以上有するウレタンアクリレート系オ
リゴマーも用いることが出来る。ウレタンアクリレート
系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型
等のポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物、
例えば2,4−トリレンジイソシアナート、1,3−キ
シレンジイソシアナート、1,4−キシレンジイソシア
ナート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアナートな
どを反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプ
レポリマーに、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリ
レート、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどを反
応させて得られる。
【0022】水膨潤性粘着剤は、不飽和カルボン酸含有
モノマーとアクリル酸エステル系モノマーを構成単位と
する共重合体において、その共重合体同士がからみあっ
たり、架橋していて、水と接触すると有限膨張する粘着
剤である。また、実用上、その粘着剤の水溶性あるいは
粘着特性を変化させる必要がある場合には、通常使用さ
れる親水性可塑剤あるいは親水性エポキシ化合物を上記
水膨潤性粘着剤と組み合わせて用いてもよい。係る水膨
潤性粘着剤あるいは水溶性粘着剤としては、例えば特公
昭49−23294号公報に記載されているような粘着
剤を用いることができる。
【0023】保護フィルムの基材としては、裏面研磨時
にかかる被研磨物への外力を緩和するため、ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニル
フィルム、エチレン酢酸ビニルフィルム、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブ
タジエンフィルムや、発泡フィルムなどが用いられ、こ
れらの中でも、ポリオレフィン系フィルムが好ましく用
いられる。
【0024】粘着剤層、剥離剤層、その他の塗工層等の
形成方法は特に限定されないが、例えばグラビアコート
法、リバースコート法、リバースグラビアコート法、キ
スコート法、コンマコート法、ダイコート法、バーコー
ト法、ナイフコート法等の適当な塗布方法を適用でき
る。尚、塗布速度、塗膜乾燥条件は特に限定されるもの
ではないが、塗布乾燥条件は粘着剤層、剥離剤層、基材
の諸物性に悪影響を及ぼさない範囲で行うことが望まし
い。
【0025】
〔粘着剤層用塗布液〕
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS) (商品名:クレイトンD1112、Shell Chemical co.製) 44重量部 粘着付与樹脂: 石油系樹脂(商品名:アルコンP−100、荒川化学工業(株)製) 30重量部 石油系樹脂(商品名:エスコレッツ1304、トーネックス(株)製) 18重量部 軟化剤(ナフテン系オイル) 7重量部 老化防止剤(フェノール系) 1重量部
【0026】実施例2 粘着剤として2−エチルヘキシルアクリレートを主体と
する粘着剤(商品名:KP−977、日本カーバイド
(株)製)を使用した以外は実施例1と同様にして剥離
用粘着テープを得た。
【0027】実施例3 基材として60μm厚の二軸延伸ポリプロピレンフィル
ム(商品名:パイレンフィルムP2261、東洋紡績
(株)製、引っ張り強度23kg/25mm)を使用し
た以外は実施例1と同様にして剥離用粘着テープを得
た。
【0028】実施例4 基材として60μm厚の二軸延伸ポリプロピレンフィル
ム(商品名:パイレンフィルムP2261、東洋紡績
(株)製)を使用した以外は実施例2と同様にして剥離
用粘着テープを得た。
【0029】実施例5 粘着剤として下記の粘着剤層用塗布液を使用した以外は
実施例1と同様にして剥離用粘着テープを得た。 〔粘着剤層用塗布液〕 天然ゴム(ペールクレープ) 35重量部 粘着付与樹脂: 石油系樹脂(商品名:クイントンD−100、日本ゼオン(株)製) 40重量部 石油系樹脂(商品名:アルコンP−125、荒川化学工業(株)製) 10重量部 軟化剤(液状テルペン樹脂) 5重量部 老化防止剤(フェノール系) 1重量部
【0030】実施例6 粘着剤層用塗布液において、天然ゴム(ペールクレー
プ)の配合部数を35重量部から45重量部に変えた以
外は実施例5と同様にして剥離用粘着テープを得た。
【0031】実施例7 基材として60μm厚の二軸延伸ポリプロピレンフィル
ム(商品名:パイレンフィルムP2261、東洋紡績
(株)製)を使用した以外は実施例5と同様にして剥離
用粘着テープを得た。
【0032】実施例8 基材として60μm厚の二軸延伸ポリプロピレンフィル
ム(商品名:パイレンフィルムP2261、東洋紡績
(株)製)を使用した以外は実施例6と同様にして剥離
用粘着テープを得た。
【0033】比較例1 粘着剤として2−エチルヘキシルアクリレートを主体と
する粘着剤(商標:ATR−71、サイデン化学(株)
製)を使用した以外は実施例1と同様にして剥離用粘着
テープを得た。
【0034】比較例2 基材として60μm厚の二軸延伸ポリプロピレンフィル
ム(商品名:パイレンフィルムP2261、東洋紡績
(株)製)を使用した以外は比較例1と同様にして剥離
用粘着テープを得た。
【0035】テスト 上記各実施例および比較例で得られた剥離用粘着テープ
に関連して、それぞれ下記の方法により評価を行い、そ
れらの結果を表1に示した。 〔粘着力測定〕剥離用粘着テープのステンレススチール
(SUS)板に対する粘着力は、JIS Z 0237
に準じて、粘着テープの剥離速度300mm/分におけ
る180゜ピール試験を行い測定した。剥離用粘着テー
プの保護フィルム背面に対する粘着力[A] は、被着体と
してSUS板に固定された保護フィルム(商品名:Ad
will P−1605,水膨潤型粘着剤塗工品、およ
びAdwill E−6131,UV硬化型粘着剤塗工
品、共にリンテック(株)製)の背面を使用した以外は
JIS規格に準じて測定した。また、保護フィルムのS
iウエハに対する粘着力[B] は、被着体としてSUS板
に固定されたSiウエハを使用した以外はJIS規格に
準じて測定した。なお、UV硬化型粘着剤を使用した保
護フィルム(商品名:Adwill E−6131)の
場合には、保護フィルムをSiウエハに貼り付け、30
分後に、UVを1秒間照射した後に粘着力を測定した。
前記の測定方法により求められた剥離用粘着テープの保
護フィルム背面に対する粘着力[A] を、保護フィルムの
Siウエハに対する粘着力[B] で除して、剥離用粘着テ
ープと保護フィルムの粘着力の比[A/B] とした。
【0036】〔保護フィルム剥離適性〕Siウエハの表
面側に保護フィルム(商品名:Adwill P−16
05、、またはAdwill E−6131、共にリン
テック(株)製)を貼付し、バックグラインド後、この
Siウエハの裏面側を、リンテック(株)製のウエハ表
面保護テープ剥離装置(商標:RAD−3200)を用
いて真空テーブルに吸引固定し、次いで、Siウエハの
保護フィルム面上に、剥離用粘着テープを1000mm
/分の速度で貼付直後に、1000mm/分の速度にて
剥離用粘着テープを巻き取ることにより剥離用粘着テー
プと共に保護フィルムをSiウエハ表面より剥離する操
作を行い、剥離状態を観察した。保護フィルムをSiウ
エハ表面より剥がす操作を100回行った時、100回
全て正常に剥離した時を○とし、1回以上剥離ミスがあ
る時は×とした。
【0037】
【表1】
【0038】表1より明らかなように各実施例において
は、いずれも剥離用粘着テープのSUS板に対する粘着
力が800〜5000g/25mmであり、かつ前剥離
用粘着テープと保護フィルムの粘着力の比[A/B] が7〜
100の範囲内であり、それぞれ保護フィルムを確実に
剥がせることが分かる。特に実施例1〜4においては、
剥離用粘着テープの粘着力が2000〜5000g/2
5mmであり、保護フィルムに使用する粘着剤がUV硬
化型、水膨潤型のどちらに対しても、保護フィルムを確
実に剥がせることが分かる。一方、比較例1、2では剥
離用粘着テープは、SUS板に対する粘着力が800g
/25mm未満であり、また、保護フィルムに使用する
粘着剤がUV硬化タイプ、水膨潤型のどちらに対して
も、剥離用粘着テープと保護フィルムの粘着力の比[A/
B] が7未満であり、剥離ミスを生じ、操業上問題とな
るものであった。
【0039】
【発明の効果】本発明の剥離用粘着テープは、剥離装置
を用いて被保護体から保護フィルムを剥がすのに適して
おり、連続的に、確実に保護フィルムを剥がすことが可
能となり、産業界に寄与するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明の剥離用粘着テープを用いて
保護フィルムを剥がす概略図である。但し、本発明はこ
れによって限定されるものではない。
【符号の説明】
1─剥離用粘着テープ 2─保護フィルム 3─被保護体(シリコンウエハ) 4─吸引テーブル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被保護体から保護フィルムを剥離するた
    めの剥離用粘着テープにおいて、JIS Z 0237
    に基づく前記剥離用粘着テープの粘着力が800〜50
    00g/25mmであり、かつ前記剥離用粘着テープの
    前記保護フィルムの背面に対する粘着力が、前記保護フ
    ィルムの前記被保護体に対する粘着力の7〜100倍で
    あることを特徴とする剥離用粘着テープ。
  2. 【請求項2】 前記剥離用粘着テープが、基材と、この
    基材の片面に形成された粘着剤層とを有し、JIS Z
    0237に基づく前記剥離用粘着テープの粘着力が2
    000〜5000g/25mmであり、JIS K 7
    127に基づく前記基材の引っ張り強度が10〜100
    kg/25mmである請求項1記載の剥離用粘着テー
    プ。
JP18293396A 1996-07-12 1996-07-12 剥離用粘着テープ Pending JPH1025455A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18293396A JPH1025455A (ja) 1996-07-12 1996-07-12 剥離用粘着テープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18293396A JPH1025455A (ja) 1996-07-12 1996-07-12 剥離用粘着テープ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1025455A true JPH1025455A (ja) 1998-01-27

Family

ID=16126921

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18293396A Pending JPH1025455A (ja) 1996-07-12 1996-07-12 剥離用粘着テープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1025455A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009046647A (ja) * 2007-08-16 2009-03-05 Toray Saehan Inc 経時剥離力安定性に優れたポリエステルフィルム及びその製造方法
JP2010150512A (ja) * 2008-11-20 2010-07-08 Sekisui Chem Co Ltd 研磨材固定用両面粘着テープ
JP2014019774A (ja) * 2012-07-18 2014-02-03 Nitto Denko Corp 塗膜保護シート
JP2014019775A (ja) * 2012-07-18 2014-02-03 Nitto Denko Corp 表面保護シート
US11262381B2 (en) 2020-01-10 2022-03-01 International Business Machines Corporation Device for positioning a semiconductor die in a wafer prober

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009046647A (ja) * 2007-08-16 2009-03-05 Toray Saehan Inc 経時剥離力安定性に優れたポリエステルフィルム及びその製造方法
JP2010150512A (ja) * 2008-11-20 2010-07-08 Sekisui Chem Co Ltd 研磨材固定用両面粘着テープ
JP2014019774A (ja) * 2012-07-18 2014-02-03 Nitto Denko Corp 塗膜保護シート
JP2014019775A (ja) * 2012-07-18 2014-02-03 Nitto Denko Corp 表面保護シート
US9902876B2 (en) 2012-07-18 2018-02-27 Nitto Denko Corporation Paint film protection sheet
US11262381B2 (en) 2020-01-10 2022-03-01 International Business Machines Corporation Device for positioning a semiconductor die in a wafer prober

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3383227B2 (ja) 半導体ウエハの裏面研削方法
JP4230080B2 (ja) ウエハ貼着用粘着シート
JP3388674B2 (ja) エネルギー線硬化型感圧接着剤組成物およびその利用方法
TWI303656B (en) Heat-peelable double-faced pressure-sensitive adhesive sheet, method of processing adherend
JP4800778B2 (ja) ダイシング用粘着シート及びそれを用いた被加工物の加工方法
JP5513866B2 (ja) 電子部品加工用粘着シート
JP2009064975A (ja) ダイシング用粘着シート及びダイシング方法
JP2001240842A (ja) 紫外線硬化型粘着剤組成物とその粘着シ―ト類
JP2001203255A (ja) 半導体ウエハ保持保護用粘着シート
JP4822885B2 (ja) 半導体用粘着シート
JP2008214386A (ja) 粘着シート
JP3620810B2 (ja) ウエハ保護用粘着シート
JP4674836B2 (ja) ダイシング用粘着シート
JP2004331743A (ja) 粘着シートおよびその使用方法
JP5560965B2 (ja) エネルギー線易剥離型粘着剤組成物
KR20180105568A (ko) 다이싱용 점착 테이프, 다이싱용 점착 테이프의 제조 방법, 및 반도체 칩의 제조 방법
JP2006216773A (ja) ダイシングシートおよび電子部品の製造方法
JP2002141306A (ja) ダイシングシート
JP3330851B2 (ja) ウエハ研削方法
JPH1025455A (ja) 剥離用粘着テープ
JP2005235795A (ja) 半導体ウエハ加工用粘着テープ
JP2005281419A (ja) 粘着シート
JPH09328663A (ja) 半導体ウエハ固定用シート
KR20070019572A (ko) 점착 시이트, 그의 제조 방법 및 제품의 가공 방법
JPH1053746A (ja) 保護フィルム剥離方法