JP2007033591A - プロジェクタのレンズシフト機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 常にスムーズなスライド移動を確保し、長期使用における信頼性及び耐久性を高めるとともに、動作の安定性及び低コスト性、更には汎用性を向上させる。
【解決手段】 投射レンズ2の両側にそれぞれ配設した一対のガイドシャフト3,4と、投射レンズ2を支持するフレーム部材5と、このフレーム部材5の両側に設けることによりガイドシャフト3,4にスライド自在に装填するスライダ部6,7と、フレーム部材5を移動させる移動機構部8とを備えるとともに、少なくとも一方のスライダ部6を、ガイドシャフト3にスライド自在に装填する離間した一対の軸受孔部6u,6dにより構成し、かつこの軸受孔部6u,6dにおけるガイドシャフト3に接触する内面6ui,6diの軸方向断面形状Sを円弧状に形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、投射レンズの位置を横方向及び/又は縦方向へシフトさせるプロジェクタのレンズシフト機構に関する。
一般に、スクリーンに画像を投影するプロジェクタでは、スクリーンの正確な位置に画像を投影する必要がある。
このため、投射レンズの位置を横方向及び/又は縦方向へシフトさせて画像位置を調整するレンズシフト機構を内蔵するプロジェクタも知られており、例えば、特開2005−173460号公報には、投射レンズをレンズ台により支持するとともに、このレンズ台の一側に配したシフト用レールに、レンズ台の一方に設けた一対の離間した装填部をスライド自在に装填するとともに、レンズ台の他側に配したシフト用スクリュに、レンズ台の他方に設けた一対の離間した螺合部を螺合させ、シフト用スクリュをシフト駆動部で回転させてレンズ台をシフト用レールに沿って移動させるようにしたレンズシフト機能付プロジェクタが開示されている。
特開2005−173460号
しかし、上述した従来のレンズシフト機構(レンズシフト機能付プロジェクタ)は、次のような問題点があった。
第一に、レンズ台の一側に配したシフト用レールに一対の離間した軸受孔部をスライド自在に装填するため、レンズ台の軸平行方向に対して僅かに傾斜した応力が付加されてもレールと軸受孔部間の作動抵抗(摩擦抵抗等)が急激に大きくなり、スムーズなスライド移動を確保しにくいとともに、軸受孔部やレールに摩耗を生じやすく、長期使用における信頼性及び耐久性を確保しにくい。
第二に、レンズ台の他側に配したシフト用スクリュに一対の離間したナット部(螺合部)を螺合させるため、比較的細かいフライトピッチが要求されるシスト調整用のスクリュの場合、全移動ストローク範囲でスムーズな移動を確保するには、高度の部品精度が要求され、コスト面において不利になるとともに、シフト駆動部に他の駆動方式(ベルト伝達機構等)を採用できないなど、汎用性に劣る。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決したプロジェクタのレンズシフト機構の提供を目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するため、投射レンズ2の位置を横方向及び/又は縦方向へシフトさせるプロジェクタPのレンズシフト機構1を構成するに際して、投射レンズ2に対して両側にそれぞれ配設した一対のガイドシャフト3,4と、投射レンズ2を支持するフレーム部材5と、このフレーム部材5の両側に設けることによりガイドシャフト3,4にスライド自在に装填するスライダ部6,7と、フレーム部材5を移動させる移動機構部8とを備えるとともに、少なくとも一方のスライダ部6を、ガイドシャフト3にスライド自在に装填する離間した一対の軸受孔部6u,6dにより構成し、かつこの軸受孔部6u,6dにおけるガイドシャフト3に接触する内面6ui,6diの軸方向断面形状Sを円弧状に形成してなることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、軸受孔部6u,6dにおけるガイドシャフト3,4に接触する内面6ui,6diは、フレーム部材5に対して一体に形成することができるとともに、フレーム部材5とは異なる材料Mxにより形成することもできる。一方、他方のスライダ部7は、フレーム部材5とは異なる材料Myにより形成した筒形の補助スライダ11を使用し、フレーム部材5を補助スライダ11に連結して構成することができる。この際、補助スライダ11とフレーム部材5間には、軸垂直方向Fvに対する相対位置の誤差を吸収する相対位置吸収部12を介設することができるとともに、補助スライダ11には、この補助スライダ11をガイドシャフト4に対して軸垂直方向における一方向Fvsから付勢する付勢機構部13を付設することができる。
このような構成を有する本発明に係るプロジェクタPのレンズシフト機構1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 離間した一対の軸受孔部6u,6dにおけるガイドシャフト3に接触する内面6ui,6diの軸方向断面形状Sを円弧状に形成したため、フレーム部材5の軸平行方向に対して傾斜した応力が付加されてもガイドシャフト3と内面6ui,6di間の作動抵抗はさほど増加せず、常にスムーズなスライド移動を確保できるとともに、軸受孔部6u,6dやガイドシャフト3に摩耗を生じにくく、長期使用における信頼性及び耐久性に優れる。
(2) 投射レンズ2の両側にそれぞれ配設した一対のガイドシャフト3,4と、投射レンズ2を支持するフレーム部材5と、このフレーム部材5の両側に設けることによりガイドシャフト3,4にスライド自在に装填するスライダ部6,7と、フレーム部材5を移動させる移動機構部8とを備える基本構成を有するため、フレーム部材5に対するガイド機能は、離間した一対のガイドシャフト3,4により担保される。この結果、移動機構部8は、単純移動機能、即ち、単一の螺合部(ナット部)で足り、動作の安定性及び低コスト性の向上に寄与できるとともに、ベルト伝達機構等の他の駆動方式を採用できるなど、汎用性に優れる。
(3) 好適な態様により、軸受孔部6u,6dにおけるガイドシャフト3,4に接触する内面6ui,6diを、フレーム部材5に対して一体に形成すれば、別途の部品が不要となり、低コスト性向上に寄与できる。
(4) 好適な態様により、軸受孔部6u,6dにおけるガイドシャフト3,4に接触する内面6ui,6diを、フレーム部材5とは異なる材料Mxにより形成すれば、フレーム部材5に耐摩耗性の低い軽量材料等を用いた場合であっても、内面6ui,6diには、耐摩耗性の高い材料Mxを選定することにより、最適な軸受孔部6u,6dを構成することができる。
(5) 好適な態様により、他方のスライダ部7を、フレーム部材5とは異なる材料Myにより形成した筒形の補助スライダ11を備え、フレーム部材5を補助スライダ11に連結するようにすれば、フレーム部材5に耐摩耗性の低い軽量材料等を用いた場合であっても、補助スライダ11には、耐摩耗性の高い材料Myを選定することにより、最適なスライダ部7を構成することができる。
(6) 好適な態様により、補助スライダ11とフレーム部材5間に、軸垂直方向Fvに対する相対位置の誤差を吸収する相対位置吸収部12を介設すれば、部品精度及び組付精度にバラツキがあっても当該バラツキを吸収することにより、常にスムーズかつ安定したスライド移動を確保できる。
(7) 好適な態様により、補助スライダ11に、この補助スライダ11をガイドシャフト4に対して軸垂直方向における一方向Fvsから付勢する付勢機構部13を付設すれば、補助スライダ11とガイドシャフト4間のガタツキを抑制することにより、常にスムーズかつ安定したスライド移動を確保できる。
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係るレンズシフト機構1の構成について、図1〜図7を参照して説明する。
図7は、本実施形態に係るレンズシフト機構1を備えるプロジェクタPを示す。プロジェクタPは、キャビネット21の正面パネル部21fから投射レンズ2が露出し、この投射レンズ2の前方に設置したスクリーンに画像を投影することができる。図中、22はリモコン用受信部を示す。したがって、本実施形態に係るレンズシフト機構1は、リモコンにより操作可能である。なお、プロジェクタPのタイプは、液晶タイプやDLPタイプなど、その種類は問わない。そして、このプロジェクタPには本実施形態に係るレンズシフト機構1を内蔵する。
レンズシフト機構1は、図1及び図2に示すように、キャビネット21の内部に固定して取付けるベースフレーム31を備える。ベースフレーム31は、上フレーム部31u,下フレーム部31d,右フレーム部31p(図中左側)及び左フレーム部31q(図中右側)により枠状に一体形成する。そして、仮想線で示す投射レンズ2に対して右側に位置する上フレーム部31uと下フレーム部31d間には、ステンレス材等により形成した丸棒状のガイドシャフト3を架設するとともに、投射レンズ2に対して左側に位置する上フレーム部31uと下フレーム部31d間には、ステンレス材等により形成した丸棒状のガイドシャフト4を架設する。
5は投射レンズ2を支持するアルミニウム材等の軽量金属により形成したフレーム部材であり、投射レンズ2の外周面を支持可能な筒状のレンズ支持部32を有する。そして、レンズ支持部32の右側には、連結フレーム部33を介して一方のガイドシャフト3にスライド自在に装填するスライダ部6を設けるとともに、レンズ支持部32の左側には、他方のガイドシャフト4にスライド自在に装填する他方のスライダ部7を設ける。
スライダ部6の構成を図3及び図4に示す。スライダ部6は、所定の厚さを有する上板部34uと下板部34dを含む矩形枠状の装填体部34を有し、上板部34u及び下板部34dには、それぞれガイドシャフト3が貫通する軸受孔部6u及び6dを形成する。これにより、離間した一対の軸受孔部6u及び6dが上下に配される。この場合、軸受孔部6u,6dにおけるガイドシャフト3に接触する内面6ui,6diの軸方向断面形状Sは、図3に示すように、所定の曲率Rを有する円弧状に形成する。この際、ガイドシャフト3の外周面から軸受孔部6d(6u)の開口縁までの間隔Lと曲率Rの関係は、L<Rの条件を満たすことが望ましい。なお、この条件は、例示のように、内面6ui,6diの全範囲を一定の曲率Rにより形成した場合の条件である。例示の軸受孔部6u,6dは、内面6ui,6diをフレーム部材5に対して一体に形成したため、別途の部品が不要となり、低コスト性向上に寄与できる。
一方、スライダ部7の構成を図5及び図6に示す。スライダ部7は、所定の厚さを有する係合板部36を有し、この係合板部36を補助スライダ11を介してガイドシャフト4に装填する。補助スライダ11は、フレーム部材5とは異なる材料My、例えば、真鍮材等により一体形成する。また、ガイドシャフト4に沿ってスライド自在となる円筒形に形成し、上端部に位置する上規制部11u,この上規制部11uの下側に位置するフレーム係合部11c,このフレーム係合部11cの下側に位置するネジ部11n及びこのネジ部11nの下側であって下端部に位置する下筒部11dを有する。この場合、上規制部11uは、フレーム係合部11cに対して段差を介して大径に形成するとともに、ネジ部11n及び下筒部11dは、フレーム係合部11cに対して小径に形成する。他方、係合板部36には、図6に示すような小判形の挿通孔37を形成することにより、相対位置吸収部12を設ける。挿通孔37は、左右方向の長さWを前後方向の長さDよりも長くする(D<W)。これにより、挿通孔37にフレーム係合部11cを係合(連結)させた場合、係合板部36は、フレーム係合部11cに対して左右方向にのみ所定範囲の相対変位が許容される。図6において、仮想線で示す係合板部36が左方向(図中右方向)へ相対変位した状態を示している。
更に、挿通孔37にフレーム係合部11cを係合させた際は、別途のナット部材38をネジ部11nに螺着し、フレーム係合部11cに対する係合板部36の組付けを行う。この場合、挿通孔37にフレーム係合部11cを係合させ、挿通孔37(係合板部36)とフレーム係合部11c間の相対変位が調整されたなら、ナット部材38により係合板部36と補助スライダ11を固定してもよいし、係合板部36が補助スライダ11に対して変位が許容される状態で取付けてもよい。この際、係合板部36が上下方向に動かないように、係合板部36と上規制部11u間又は係合板部36とナット部材38間に皿バネ等の弾性部材を介在させることができる。
このように、補助スライダ11とフレーム部材5間に、軸垂直方向Fvに対する相対位置の誤差を吸収する相対位置吸収部12を介設すれば、部品精度及び組付精度にバラツキがあっても当該バラツキを吸収することにより、常にスムーズかつ安定したスライド移動を確保できる。また、スライダ部7は、フレーム部材5とは異なる材料Myにより形成した筒形の補助スライダ11を備えるとともに、フレーム部材5を補助スライダ11に連結するため、フレーム部材5に耐摩耗性の低い軽量材料等を用いた場合であっても、補助スライダ11には、耐摩耗性の高い材料Myを選定することにより、最適なスライダ部7を構成することができる。なお、図5中、仮想線で示す符号51は、後述する板バネ部材を示す。
他方、フレーム部材5の連結フレーム部33には、このフレーム部材5を昇降移動させる移動機構部8を付設する。移動機構部8は、図2に示すように、連結フレーム部33が位置するベースフレーム31の上フレーム部31uと下フレーム部31d間に回動自在に取付けたスクリュ部41と、上フレーム部31uの上面に取付けた駆動モータ42と、この駆動モータ42とスクリュ部41間に介在させたウォーム歯車43及び平歯車44を有する回転伝達ギア機構を備えるとともに、スクリュ部41に螺合し、連結フレーム部33に固定したナット部45を備える。なお、46はフレーム部材5が上昇移動した際の上限位置を検出する上限検出スイッチを示すとともに、47はフレーム部材5が下降移動した際の下限位置を検出する下限検出スイッチを示す。
次に、このような構成を有するレンズシフト機構1の使用方法及び動作について、図1〜図7を参照して説明する。
今、プロジェクタPを所定の場所に設置した場合を想定する。レンズシフト機構1は、リモコンにより操作することができる。即ち、リモコンのアップキーを操作すれば、駆動モータ42が正転作動し、この回転は、ウォーム歯車43及び平歯車44を介してスクリュ部41に減速伝達される。この結果、スクリュ部41に螺合するナット部45が上昇し、このナット部45と一体のフレーム部材5が上昇するため、フレーム部材5に支持される投射レンズ2を上方へシフトさせることができる。この際、フレーム部材5は、左右に配したスライダ部6,7の装填するガイドシャフト3,4に沿ってガイドされる。
同様に、リモコンのダウンキーを操作すれば、駆動モータ42が逆転作動し、フレーム部材5が下降するため、フレーム部材5に支持される投射レンズ2を下方へシフトさせることができる。図1において仮想線で示すフレーム部材5が下方へシフトさせた状態を示している。
よって、このようなレンズシフト機構1によれば、離間した一対の軸受孔部6u,6dにおけるガイドシャフト3に接触する内面6ui,6diの軸方向断面形状Sを円弧状に形成してなるため、フレーム部材5の軸平行方向に対して傾斜した応力が付加されてもガイドシャフト3と内面6ui,6di間の作動抵抗はさほど増加せず、常にスムーズなスライド移動を確保できるとともに、軸受孔部6u,6dやガイドシャフト3に摩耗を生じにくく、長期使用における信頼性及び耐久性を向上させることができる。また、投射レンズ2の両側にそれぞれ配設した一対のガイドシャフト3,4と、投射レンズ2を支持するフレーム部材5と、このフレーム部材5の両側に設けることによりガイドシャフト3,4にスライド自在に装填するスライダ部6,7と、フレーム部材5を移動させる移動機構部8とを備える基本構成を有するため、フレーム部材5に対するガイド機能は、離間した一対のガイドシャフト3,4により担保される。この結果、移動機構部8は、単純移動機能、即ち、単一の螺合部(ナット部)で足り、動作の安定性及び低コスト性の向上に寄与できるとともに、フレーム部材5をタイミングベルト等に結合して移動させるベルト伝達機構等の他の駆動方式を採用できるなど、汎用性に優れる。
次に、レンズシフト機構1における各部の変更実施形態について、図8〜図10を参照して説明する。
図8は、補助スライダ11に、この補助スライダ11をガイドシャフト4に対して軸垂直方向における一方向Fvsから付勢する付勢機構部13を付設したものである。付勢機構部13は、U形に折曲した板バネ部材51を使用し、板バネ部材51の一側をネジ52等により左フレーム部31qの内面に固定するとともに、板バネ部材51の他側を前述した補助スライダ11の下筒部11dの外周面に圧接させる。この場合、板バネ部材51における下筒部11dの外周面に圧接する面は、図5に示すように湾曲形成する。
これにより、補助スライダ11は、板バネ部材51に圧接されつつガイドシャフト4に沿ってスライド移動可能となる。このような付勢機構部13を付設することにより、補助スライダ11とガイドシャフト4間のガタツキが抑制されるため、常にスムーズかつ安定したスライド移動を確保できる。なお、図8において図1〜図6と同一部分には同一符号を付してその構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
また、図9及び図10は、軸受孔部6u,6dにおけるガイドシャフト3,4に接触する内面6ui,6diを、フレーム部材5とは異なる材料Mxにより形成したものである。この場合、図10に示すように、予め、ステンレス材や真鍮材等の耐摩耗性の高い材料Mxにより形成したリング状の軸受部材61…を用意するとともに、装填体部34の上板部34u及び下板部34dに、当該軸受部材61…が嵌合する嵌合凹部62u及び62dをそれぞれ形成し、この嵌合凹部62u及び62dに、用意した二つの軸受部材61…をそれぞれ嵌着した後、ネジ63…により上板部34u及び下板部34dにそれぞれ固定すればよい。軸受部材61…は、軸受孔部6u(6d)を有しており、この軸受孔部6u(6d)におけるガイドシャフト3に接触する内面6ui(6di)の軸方向断面形状Sは円弧に形成する。図9に示す変更実施形態は、内面6ui(6di)の一部範囲のみを一定の曲率Rにより形成した場合を示し、この点が図3に示す内面6ui(6di)の全範囲を一定の曲率Rにより形成した場合と異なる。
これにより、フレーム部材5を前述したような耐摩耗性の低いアルミニウム材等の軽量金属で形成した場合であっても、内面6ui,6diには、耐摩耗性の高い材料Mxを選定することにより、最適な軸受孔部6u,6dを構成することができる。その他、図10において、64…はネジ63…の挿通孔を示す。なお、図9及び図10において図1〜図6と同一部分には同一符号を付してその構成を明確にするとともに、その詳細な説明は省略する。
以上、最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,材料等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、実施形態は、投射レンズ2の位置を縦方向へシフトさせる場合を例示したが、投射レンズ2の位置を横方向へシフトさせる場合にも同様に適用することができる。また、例示の移動機構部8は、フレーム部材5を移動させることができる任意の移動機構部(ベルト伝達機構等)に置換することができる。さらに、本発明において、内面6ui,6diの軸方向断面形状Sを円弧状に形成するとは、正確な円弧を意味するものではなく、楕円状の円弧も含むなど、要は丸みを持たせるという概念である。その他、相対位置吸収部12や付勢機構部13等は同様の機能を有する他の異なる構成により置換することができる。なお、プロジェクタPは、業務用であってもよいし家庭用であってもよく、各種用途のプロジェクタ及び類似機器(映写機等)を含む概念である。
本発明の最良の実施形態に係るレンズシフト機構の要部を抽出して示す断面正面図、 同レンズシフト機構の正面図、 同レンズシフト機構における一方のスライダ部の断面正面図、 図3中A−A線断面図、 同レンズシフト機構における他方のスライダ部の断面正面図、 図5中B−B線断面図、 同レンズシフト機構を備えるプロジェクタの外観斜視図、 本発明の変更実施形態に係るレンズシフト機構に備える付勢機構部の平面方向から見た断面構成図、 同レンズシフト機構に備える一方のスライダ部の断面正面図、 同スライダ部に用いる軸受部材の平面図、
符号の説明
1 レンズシフト機構
2 投射レンズ
3 ガイドシャフト
4 ガイドシャフト
5 フレーム部材
6 スライダ部
6u 軸受孔部
6d 軸受孔部
6ui 軸受孔部の内面
6di 軸受孔部の内面
7 スライダ部
8 移動機構部
11 補助スライダ
12 相対位置吸収部
13 付勢機構部
P プロジェクタ
S 内面の軸方向断面形状
Mx フレーム部材とは異なる材料
My フレーム部材とは異なる材料
Fv 軸垂直方向
Fvs 軸垂直方向における一方向

Claims (6)

  1. 投射レンズの位置を横方向及び/又は縦方向へシフトさせるプロジェクタのレンズシフト機構において、前記投射レンズに対して両側にそれぞれ配設した一対のガイドシャフトと、前記投射レンズを支持するフレーム部材と、このフレーム部材の両側に設けることにより前記ガイドシャフトにスライド自在に装填するスライダ部と、前記フレーム部材を移動させる移動機構部とを備えるとともに、少なくとも一方のスライダ部を、前記ガイドシャフトにスライド自在に装填する離間した一対の軸受孔部により構成し、かつこの軸受孔部における前記ガイドシャフトに接触する内面の軸方向断面形状を円弧状に形成してなることを特徴とするプロジェクタのレンズシフト機構。
  2. 前記軸受孔部における前記ガイドシャフトに接触する内面は、前記フレーム部材に対して一体に形成することを特徴とする請求項1記載のプロジェクタのレンズシフト機構。
  3. 前記軸受孔部における前記ガイドシャフトに接触する内面は、前記フレーム部材とは異なる材料により形成することを特徴とする請求項1記載のプロジェクタのレンズシフト機構。
  4. 他方のスライダ部は、前記フレーム部材とは異なる材料により形成した筒形の補助スライダを備え、前記フレーム部材を前記補助スライダに連結してなることを特徴とする請求項1記載のプロジェクタのレンズシフト機構。
  5. 前記補助スライダと前記フレーム部材間には、軸垂直方向に対する相対位置の誤差を吸収する相対位置吸収部を介設することを特徴とする請求項4記載のプロジェクタのレンズシフト機構。
  6. 前記補助スライダには、この補助スライダを前記ガイドシャフトに対して軸垂直方向における一方向から付勢する付勢機構部を付設することを特徴とする請求項4又は5記載のプロジェクタのレンズシフト機構。
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