JP2003330116A - レンズ鏡筒支持装置および投影装置 - Google Patents

レンズ鏡筒支持装置および投影装置

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JP2003330116A
JP2003330116A JP2002134844A JP2002134844A JP2003330116A JP 2003330116 A JP2003330116 A JP 2003330116A JP 2002134844 A JP2002134844 A JP 2002134844A JP 2002134844 A JP2002134844 A JP 2002134844A JP 2003330116 A JP2003330116 A JP 2003330116A
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lens barrel
fixed
guide shaft
lens
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JP2002134844A
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English (en)
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Tadashi Renbutsu
忠志 蓮佛
Kazufumi Yashiki
和史 屋敷
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OKAYAMA MINOLTA SEIMITSU CO LT
OKAYAMA MINOLTA SEIMITSU CO Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
OKAYAMA MINOLTA SEIMITSU CO LT
OKAYAMA MINOLTA SEIMITSU CO Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ鏡筒をレンズの光軸に対して垂直な方
向に移動し得るように支持するレンズ鏡筒支持装置であ
って、特に高い精度を要さず、固定する相手物体の精度
の影響も受け難い、簡素な構成のものを提供する。 【解決手段】 他の物体に固定される第1の基台(10)
に、互いに平行な複数のガイド軸(11,12)を備えるとと
もに、レンズ鏡筒(50)を取り付けられる第2の基台(20)
に、第1の基台のガイド軸に接する複数の軸受け部(21
a,21b,22a,22b)を備えて、第2の基台を第1の基台によ
って移動可能に保持する。第1の基台の複数のガイド軸
のうちの少なくとも1つ(12)の端を自由端とすることに
より、第1の基台に歪みが生じたときの、ガイド軸の平
行からのずれを軽減するとともに、ガイド軸と軸受け部
間の摩擦力を軽減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズの光軸に対
して垂直な方向に移動し得るようにレンズ鏡筒を支持す
るレンズ鏡筒支持装置、およびこれを備える投影装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、会議等で一度に多数の人に画
像を提示するために、原稿画像をスクリーンに拡大投影
する投影装置が用いられており、近年では、映像を提供
するテレビとしても投影装置が実用化されている。投影
装置による像の提供では、投影装置を常時一定位置に配
設して使用する場合を除き、使用の都度、スクリーン上
での像の位置を調整する必要が生じる。また、テレビの
ようにスクリーンと投影装置との相対位置を不変とする
場合でも、あらかじめスクリーン上の所定位置に像が形
成されるように設定しておく必要がある。
【0003】スクリーン上の像の位置は投影装置全体を
移動させることで調整することができるが、使用の都
度、投影装置全体の位置を適切に設定することは煩雑な
作業となる。また、あらかじめスクリーン上の所定位置
に像が形成されるようにしておく場合でも、投影装置全
体の位置を調整するのは能率がよくない。
【0004】そこで、投影レンズを収容したレンズ鏡筒
を投影レンズの光軸に対して垂直な方向に移動し得るよ
うに支持して、像を表す光の投影レンズへの入射位置を
可変とすることで、スクリーン上の像の位置を調整する
ことが行われている。投影レンズの光軸に対して垂直な
方向に移動し得るようにレンズ鏡筒を支持する従来のレ
ンズ鏡筒支持装置の構成を、図14に模式的に示す。図
14において、(a)は投影レンズの光軸方向から見た
正面図であり、(b)は(a)のV−V線での断面図で
ある。
【0005】このレンズ鏡筒支持装置100は、第1の
基台110と第2の基台120より成る。第1の基台1
10は、投影装置の機械的骨格部分、例えばフレームに
取り付けられて固定される。レンズ鏡筒130はその一
端を第2の基台120に取り付けられて固定され、第2
の基台120は第1の基台110に保持される。図には
現れていないが、第1の基台110、第2の基台120
は共に投影レンズ131に対向する部位に開口を有し、
像を表す光はこれらの開口を通って投影レンズ131に
入射する。
【0006】第1の基台110には、互いに平行な2つ
のガイド軸111、112が設けられており、第2の基
台120には、4つの軸受け部121a、121b、1
22a、122bが設けられている。ガイド軸111、
112は円柱状であり、それぞれの両端において第1の
基台110に固定されている。斜線は固定されている部
位を表す。
【0007】軸受け部121a、121bは、断面が円
形の内面を有する筒状であり、その内径はガイド軸11
1の外径よりも僅かに大きい。軸受け部121a、12
1bには、ガイド軸111が通されている。軸受け部1
22a、122bは、断面がU字状であり、その内面に
は、互いに平行でガイド軸112の外径よりも僅かに大
きい距離だけ離間した部位が存在する。軸受け部122
a、122bにはガイド軸112が通されている。ガイ
ド軸111、112を含む第1の基台110、および、
軸受け部121a、121b、122a、122bを含
む第2の基台120は、剛性の高い材料、例えばアルミ
ニウム合金で作製されている。
【0008】このような構成により、レンズ鏡筒支持装
置100は、ガイド軸111、112に対して垂直なあ
らゆる方向への第2の基台120の移動を規制しなが
ら、ガイド軸111、112に平行な方向に第2の基台
120およびこれに取り付けられたレンズ鏡筒130を
移動させることができる。しかも、軸受け部122a、
122bは、ガイド軸111とガイド軸112を結ぶ方
向についてはガイド軸112に接しないので、温度変化
に伴う膨張または収縮によって、ガイド軸111、11
2間の距離と、軸受け部121a、121b、軸受け部
122a、122b間の距離とに差が生じたときでも、
ガイド軸111と軸受け部121a、121bとに過度
の摩擦力が生じることがなく、レンズ鏡筒130を円滑
に移動させることが可能である。
【0009】また、精度よく加工して、ガイド軸11
1、112の外面と軸受け部121a、121b、12
2a、122bの内面の間隙を10μm程度以下とする
ことにより、投影レンズ131の光軸をガイド軸11
1、112に対してきわめて垂直に近い状態とすること
ができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、レンズ鏡筒
支持装置100の第1の基台110は、剛性の高い材料
で作製されてはいるものの、完全な剛体ではないため、
多少の変形は避けられず、取り付ける相手物体の形状や
取り付けの際に加えられる力に応じて歪む。歪みが生じ
ると、平行であるべきガイド軸111とガイド軸112
が互いにねじれた位置関係になってしまう。このような
状態の1例を図15に模式的に示す。図15は、ガイド
軸111の中央とガイド軸112の中央とを結ぶ方向か
ら両者を見たものである。
【0011】ガイド軸111、112がこのようなねじ
れの位置関係になると、両者が平行であることを前提と
して同一平面を規定するように設定されている軸受け部
121a、121b、122a、122bには、ガイド
軸111、112との間に大きな摩擦力が生じる。第2
の基台120も完全な剛体ではないため、ガイド軸11
1、112のねじれに応じて歪み得るが、原形を維持し
ようとするため、第1の基台110の歪みが大きくなる
ほど、軸受け部121a、121b、122a、122
bとガイド軸111、112との摩擦力は大きくなる。
その結果、第1の基台110の歪みがある程度以上にな
ると、第2の基台120は移動し得なくなり、あるい
は、移動し得たとしても投影レンズ131の光軸が傾い
て、レンズ鏡筒支持装置100は機能を果たさなくな
る。
【0012】この不都合は、レンズ鏡筒支持装置100
の精度を高めて、ガイド軸111、112と軸受け部1
21a、121b、122a、122bの間隙を小さく
するほど顕著になる。精度よく作製したレンズ鏡筒支持
装置110がその機能を確実に発揮し得るようにするた
めには、第1の基台110を取り付ける相手物体の加工
精度も高める必要があり、その取り付けに際しても、第
1の基台110に偏った力が加わらないように配慮する
必要がある。
【0013】また、第1の基台110に歪みがない場合
でも、ガイド軸111の両端とガイド軸112の両端を
第1の基台110に固定する際に誤差が生じて、ガイド
軸111、112が平行でなくなれば、レンズ鏡筒13
0が移動し得なくなるか、投影レンズ131の光軸が傾
く結果となる。したがって、ガイド軸111、112の
固定も精度よく行わなければならない。
【0014】このように従来のレンズ鏡筒支持装置10
0では、それ自体を精度よく作製する必要がある上、固
定する相手物体も精度よく作製する必要が生じて、製造
に時間を要し、コスト高となる。
【0015】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、特に高い精度を要さず、固定する相手物体
の精度の影響も受け難い、簡素な構成のレンズ鏡筒支持
装置を提供することを目的とする。また、投影レンズの
光軸に対して垂直な方向にレンズ鏡筒を移動させること
が可能な、低コストの投影装置を実現することを目的と
する。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、他の物体に固定される第1の基台と、
第1の基台に保持されるとともに、レンズ鏡筒を取り付
けられる第2の基台より成り、第1の基台と第2の基台
の一方がレンズの光軸に対して垂直で互いに平行な複数
の軸を備え、第1の基台と第2の基台の他方が軸に接す
る複数の軸受け部を備えて、第2の基台が軸に垂直な方
向の動きを規制され、かつ軸に平行な方向に移動し得る
レンズ鏡筒支持装置において、複数の軸のうちの少なく
とも1つが自由端を有するものとする。
【0017】自由端つまり何処にも固定されていない端
部を有する軸は、基台に歪みが生じたときでも、両端が
固定されている軸とは異なり、基台の歪みどおりには歪
まず、基台に歪みがないときの方向を保とうとする。し
たがって、いずれかの軸が自由端を有するようにするこ
とで、基台の歪みに起因する複数の軸の平行からのずれ
を軽減することができる。また、自由端を有する軸は、
両端が固定されている軸よりも大きく撓み得る。このた
め、複数の軸が完全には平行でないときでも、あるい
は、複数の軸受け部が完全には同一平面上にないときで
も、全ての軸の両端が固定されている場合に比べて、軸
と軸受け部との間に生じる摩擦力が大きく軽減される。
したがって、第2の基台を移動させるために必要な軸の
平行度や軸受け部の平面度の程度が低くなる。
【0018】これらの理由により、レンズ鏡筒支持装置
自体の精度が特に高くなくても、また、第1の基台を固
定する相手物体の精度が特に高くなくても、レンズ鏡筒
を移動させることができ、レンズの光軸の方向を一定に
保つことも容易になる。自由端を有する軸は、他端を固
定端としてもよいし、両端以外の部位つまり両端の間の
部位で基台に固定してもよい。
【0019】ここで、自由端を有する軸が、両端以外の
部位で固定されて、2つの自由端を有し、その軸の一方
の自由端側と他方の自由端側のそれぞれに軸受け部が接
する構成とするとよい。自由端を有する軸が中央部で固
定されているこの構成では、その軸が基台に歪みのない
ときの方向を保ち易く、基台の歪みに起因する複数の軸
の平行からのずれが大きく軽減される。しかも、2つの
自由端が同じ方向に撓むことも逆方向に撓むこともでき
て、その軸と他の軸のねじれ具合によらず、また、複数
の軸受け部の平面からのずれ具合によらず、軸と軸受け
部間の摩擦力を確実に軽減することができる。
【0020】また、複数の軸のうちの少なくとも1つが
2つの固定端を有し、その軸に2つの軸受け部が接する
構成とするとよい。両端が固定された軸が存在すること
で、第2の基台の移動方向が確実に定まり、その軸に2
つの軸受け部が接することで、第2の基台の移動方向と
レンズの光軸の成す角が固定され、レンズ鏡筒の移動方
向を確実にレンズの光軸に対して垂直な方向にすること
ができる。
【0021】さらにまた、自由端を有する軸において、
固定されている部位から軸受け部が接する範囲のうちそ
の固定されている部位に最も近い点までの距離が、軸受
け部が接する範囲の長さの1/3以上かつ3倍以下であ
る設定とするとよい。自由端を有する軸が撓み得る量
は、固定されている部位に近いほど小さく、自由端に近
いほど大きい。したがって、軸が固定されている部位に
あまりに近い位置で軸受け部が軸に接するようにする
と、撓みによる摩擦力の軽減ができなくなり、逆に、軸
が固定されている部位からあまりに遠い位置で軸受け部
が軸に接するようにすると、レンズの光軸が傾き易くな
る。軸受け部が接する範囲を軸が固定されている部位か
ら離間させて、その離間距離を軸受け部が接する範囲の
長さの1/3以上かつ3倍以下とすることで、その範囲
内のどの部位に軸受け部が接するときでも、摩擦力を確
実に軽減しながら、レンズの光軸を一定方向に保つこと
ができる。
【0022】前記目的を達成するために、本発明ではま
た、像を表す光を生成する生成手段と、像を表す光を所
定の面に結像させる投影レンズと、投影レンズを収容す
るレンズ鏡筒と、投影レンズの光軸に対して垂直な方向
に移動し得るようにレンズ鏡筒を支持する支持手段を備
える投影装置は、支持手段として、上記のいずれかのレ
ンズ鏡筒支持装置を備えるものとする。レンズ鏡筒支持
装置自体を特に高精度に作製する必要がない上、第1の
基台を固定する相手物体の精度も特に高くしなくてもよ
いから、製造が容易になり、コストも抑えられる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。第1の実施形態のレンズ
鏡筒支持装置1の外観を図1に示す。図1において、
(a)はレンズ鏡筒支持装置1を斜め後方やや上方から
見た背面斜視図であり、(b)は斜め前方やや下方から
見た正面斜視図である。レンズ鏡筒支持装置1は、第1
の基台10と第2の基台20より成る。第1の基台10
には開口15が設けられており、第2の基台20にも開
口25が設けられている。
【0024】第1の基台10は、外部の物体、つまり、
このレンズ鏡筒支持装置1を使用する光学装置の機械的
骨格部分に固定される。第1の基台10にはネジ孔16
が形成されており、第1の基台10は、背面を外部の物
体に向けて、ネジによって固定される。なお、第1の基
台10の背面には、光学装置の一部の光学素子46を載
置するための素子載置台45が取り付けられている。
【0025】レンズ51を収容したレンズ鏡筒50は、
その一端を開口25に向けて、第2の基台20に取り付
けられる。レンズ鏡筒50の端部には外側に突出するフ
ランジ52が設けられており、フランジ52にはネジ孔
53が形成されている。第2の基台20の前面の開口2
5の周囲には、ネジ受け孔26が形成されており、レン
ズ鏡筒50は、第2の基台20の前面に、ネジによって
固定される。
【0026】第2の基台20は、背面を第1の基台10
に向けた状態で、第1の基台10によって保持される。
第1の基台10の開口15および第2の基台20の開口
25はレンズ鏡筒50に収容されたレンズ51に対向
し、光は開口15、25を通ってレンズ51に入射す
る。
【0027】第1の基台10は互いに平行な2つのガイ
ド軸11、12を前面に備えており、第2の基台20
は、同一直線上に位置する2つの軸受け部21a、21
bと、同一直線上に位置する2つの軸受け部22a、2
2bとを、2つの側縁に備えている。軸受け部21a、
21bには一方のガイド軸11が通されており、軸受け
部22a、22bには他方のガイド軸12が通されてい
る。このような構成で第2の基台20は第1の基台10
に保持されている。
【0028】ガイド軸11、12は円柱状であり、軸受
け部21a、21b、22a、22bは断面が円形の内
面を有する筒状である。軸受け部21a、21bの内径
はガイド軸11の外径よりも10〜20μm程度大きく
設定されており、軸受け部21a、21bはガイド軸1
1に接してガイド軸11上を自在に移動することができ
る。同様に、軸受け部22a、22bの内径はガイド軸
12の外径よりも10〜20μm程度大きく設定されて
おり、軸受け部22a、22bはガイド軸12に接して
ガイド軸12上を自在に移動することができる。
【0029】このよう形態で第1の基台10に保持され
た第2の基台20は、ガイド軸11、12に垂直なあら
ゆる方向についての動きを規制され、その一方で、ガイ
ド軸11、12に平行な方向に移動することが可能であ
る。
【0030】第1の基台10のガイド軸11側の側縁に
は、モータ41と1対の突起42a、42bを有する駆
動部40が取り付けられている。モータ41と突起42
a、42bとはピニオンとラックで結合されており、突
起42a、42bはモータ41の回転に応じてガイド軸
11に沿って移動する。第2の基台20の軸受け部21
a、21b側の側縁には突出部27が設けられており、
突出部27は突起42a、42bによってガイド軸11
に沿う方向から挟まれている。
【0031】第2の基台20は、突起42a、42bを
介して伝達されるモータ41からの駆動力によってガイ
ド軸11、12に沿って移動し、モータ41が停止した
ときは、その位置に保たれる。モータ41を停止させて
いるとき、ガイド軸11、12に沿う方向の力が第2の
基台20やレンズ鏡筒50に加わっても、第2の基台2
0は移動しない。したがって、レンズ鏡筒支持装置1
は、ガイド軸11、12が水平方向となる配置に限ら
ず、ガイド軸11、12が鉛直方向となる配置でも使用
することができる。
【0032】ガイド軸11、12を含む第1の基台10
および軸受け部21a、21b、22a、22bを含む
第2の基台20は、アルミニウム合金、マグネシウム合
金、ステンレス、硬質樹脂等の剛性の高い材料で作製さ
れている。第2の基台20は、軸受け部21a、21
b、22a、22bを含めて一体に作製されている。一
方、筒状の軸受け部21a、21b、22a、22bに
ガイド軸11、12を通すために、第1の基台10は一
体に作製することができず、ガイド軸11、12は別個
に作製して第1の基台10の本体部に取り付けられてい
る。
【0033】第1の基台10および第2の基台20を図
2に示す。図2において、(a)は第2の基台20の前
面側から見た正面図、(b)はガイド軸11、12に沿
う方向から見た側面部分透視図、(c)はガイド軸12
側から見た側面部分透視図である。また、(d)は
(a)のD−D線での側面断面図、(e)は(a)のE
−E線での側面断面図、(f)は(a)のF−F線での
側面断面図、(g)は(a)のG−G線での側面断面
図、(h)は(b)のH−H線での正面断面図、(i)
は(b)のI−I線での正面断面図である。
【0034】ガイド軸11は、その両端において固定さ
れている。(i)に示すように、第1の基台10には、
ガイド軸11の両端に対応する位置に固定台部17が設
けられており、(a)に示すように、ガイド軸11は、
固定台部17とこれにネジで取り付けられる板状の固定
部材17aとで挟んで固定されている。
【0035】一方、ガイド軸12は、その中央部におい
て固定されており、両端は自由端とされている。(e)
に示すように、第1の基台10には、ガイド軸12の中
央部に対応する位置に固定台部18が設けられており、
この固定台部18には断面がU字状の溝19が形成され
ている。ガイド軸12は溝19内に入れられ、(a)に
示すように、固定台部18とこれにネジで取り付けられ
る板状の固定部材18aとで挟んで固定されている。
【0036】第1の基台10を固定する相手物体の形状
精度が低く、第1の基台10が歪んだ場合の、ガイド軸
11、12の位置関係の例を図3に模式的に示す。な
お、図3は、ガイド軸11の中央とガイド軸12の中央
を結ぶ方向から両者を見たものである。また、斜線を付
した部分は、ガイド軸11、12の固定されている部
位、すなわちガイド軸11の両固定端と、ガイド軸12
の中央部とを示している。
【0037】(a)は、第1の基台10の2組の対角に
逆向きの力が加わって第1の基台10が歪み、ガイド軸
11とガイド軸12がねじれの位置関係になった状態を
示しており、図15の状態に類似している。しかし、こ
のような状態になったときでも、自由端を有するガイド
軸12は、第1の基台10の歪みのとおりには歪まず
に、第1の基台10に歪みがないときの方向を保とうと
する。このため、ガイド軸11とガイド軸12が平行か
らずれる程度は、ガイド軸11、12の双方が両端にお
いて固定されている場合に比べて、小さい。しかも、ガ
イド軸12は中央部において固定されているため、第1
の基台10に歪みがないときの方向を保ち易く、ガイド
軸11、12の平行度への第1の基台10の歪みの影響
は確実に軽減される。
【0038】また、ガイド軸12は剛性の高い材料で作
製されてはいるものの、自由端を有するため撓むことが
可能であり、これによって、少しねじれたガイド軸1
1、12と軸受け部21a、21b、22a、22bと
の摩擦力が大きく軽減され、第2の基台12の移動が容
易になる。さらに、ガイド軸12は、両端ともに自由端
であるため撓みの自由度が大きく、矢印Aで示したよう
に、両端が逆方向に撓んで、ガイド軸11に対して平行
に近づくことができる。これにより、摩擦力が確実に軽
減されるとともに、レンズ51の光軸の傾きも抑えられ
る。
【0039】(b)は、例えば第1の基台10を固定す
る相手物体が凸面となっていることにより、ガイド軸1
1の両端部に角度を生じさせる力が加わって、ガイド軸
11が円弧状になった状態を示している。このような状
態になったとき、ガイド軸12の一方の自由端と他方の
自由端は矢印Bで示したように同じ方向に撓む。これに
より、摩擦力が軽減されて第2の基台20を容易に移動
させることができ、また、レンズ51の光軸の傾きも抑
えられる。
【0040】このように、固定する相手物体の形状に起
因して第1の基台10が歪んだ場合でも、レンズ鏡筒5
0を容易に移動させることが可能であり、レンズ51の
光軸の傾きも抑えられるから、第1の基台10を固定す
る相手物体を特に高い精度で作製する必要はない。ま
た、固定台部17、18の形状誤差によりガイド軸1
1、12が平行からずれたときも同様に、レンズ鏡筒5
0を容易に移動させることが可能であり、レンズ51の
光軸の傾きも抑えられるから、固定台部17、18を特
に高い精度で作製する必要もない。
【0041】レンズ鏡筒支持装置1は、ガイド軸12の
両端を固定する構成と同程度の簡素な構成でありなが
ら、レンズ51の光軸の方向を一定に保ちつつレンズ鏡
筒50を可動に支持するという機能を十分に果たすこと
ができる。なお、ガイド軸11、12の固定は、ここに
示した一体形成やネジ止めに限らず、溶接をはじめ他の
どのような方法で行ってもよい。
【0042】レンズ鏡筒支持装置1自体および固定する
相手物体の精度が高く、ガイド軸11、12が完全に平
行であっても、温度変化によって第1の基台10および
第2の基台20が膨張または収縮し、ガイド軸11から
ガイド軸12までの距離と、軸受け部21a、21bか
ら軸受け部22a、22bまでの距離に差が生じる可能
性がある。その場合、ガイド軸11、12と軸受け部2
1a、21b、22a、22bとの間に摩擦力が生じる
が、ガイド軸12が撓むことで、その摩擦力は大きく軽
減される。
【0043】したがって、軸受け部21a、21bまた
は軸受け部22a、22bを、図14に示した従来の装
置100の軸受け部122a、122bのように、ガイ
ド軸11、12を結ぶ方向についてガイド軸11または
ガイド軸12に接しない構成としなくても、第2の基台
20およびレンズ鏡筒50を円滑に移動させることがで
きる。つまり、軸受け部21a、21bと軸受け部22
a、22bとを同じ形状にすることが可能であり、これ
により製造工程が簡略化する。なお、軸受け部22a、
22bを、図14の軸受け部122a、122bのよう
に、レンズ51の光軸方向についてのみガイド軸12に
接する構成としてもかまわない。
【0044】自由端を有するガイド軸12が撓み得る量
は、自由端において最も大きく、固定されている中央部
に近づくほど小さくなって、固定されている部位の近く
ではほとんど撓みが生じない。したがって、第2の基台
20の軸受け部22a、22bは、第2の基台20の移
動によりガイド軸12の固定された中央部に最も近くな
る位置においても、その固定された部位からある程度離
間するように設定するのがよい。一方、ガイド軸12が
撓むとレンズ鏡筒50に収容されているレンズ51の光
軸の向きが変動するから、軸受け部22a、22bは、
第2の基台20の移動によりガイド軸12の固定された
中央部から最も遠くなる位置においても、その固定され
た部位からあまりに大きく離間しないように設定するの
が好ましい。
【0045】自由端を有するガイド軸12が撓み得る量
は、その材質および直径にも依存するが、ガイド軸12
の固定された中央部から軸受け部22a、22bまでの
距離は、軸受け部22a、22bを移動させる距離範囲
(第2の基台20を移動させる距離範囲)の1/3以上
かつ3倍以下とするのがよい。このように設定すると、
ガイド軸11、12が平行から大きくずれた場合を除
き、レンズ51の光軸の向きに大きな変動を招くことな
く、レンズ鏡筒50を移動させることができる。
【0046】第2〜第7の実施形態のレンズ鏡筒支持装
置2〜7の構成を、それぞれ図4〜図9に模式的に示
す。これらの図において、ガイド軸のうち斜線を付した
部分が第1の基台10の本体部に固定されている部位で
ある。
【0047】図4、図5のレンズ鏡筒支持装置2、3
は、2つの固定端を有するガイド軸11のほかに、固定
端と自由端とを有する2つのガイド軸12、13を備え
たものである。ガイド軸12、13は同一直線上に位置
する。ガイド軸12には第2の基台20の軸受け部22
aが接し、ガイド軸13には軸受け部22bが接する。
【0048】図4のレンズ鏡筒支持装置2は、ガイド軸
12、13の互いに近い端が固定端、遠い端が自由端と
されており、中央部が固定されている上述のレンズ鏡筒
支持装置1のガイド軸12を、その中央部で2分した形
態である。図5のレンズ鏡筒支持装置3では、ガイド軸
12のうちガイド軸13に近い端が固定端とされてお
り、ガイド軸13のうちガイド軸12から遠い端が固定
端とされている。図示しないが、ガイド軸12、13の
互いに遠い端を固定端、近い端を自由端とすることもで
きる。
【0049】固定端と自由端とを有する2つのガイド軸
12、13を同一直線上に配置する場合、自由端と固定
端の位置関係はこのように3通りあり、どの位置関係を
選択することもできる。ただし、図5のレンズ鏡筒支持
装置3のように、ガイド軸12の固定端とガイド軸13
の自由端が近い設定では、軸受け部22aがガイド軸1
2の固定端に近づいたときに、軸受け部22bもガイド
軸13の固定端に近づくことになって、ガイド軸12、
13の双方の撓みが小さくなる事態が生じ得る。したが
って、軸受け部22aがガイド軸12の固定端に近づい
たときに軸受け部22bがガイド軸13の固定端から離
れる図4のレンズ鏡筒支持装置2のような構成とするの
が好ましい。
【0050】図6のレンズ鏡筒支持装置4は、図4のレ
ンズ鏡筒支持装置2を修飾して、ガイド軸12、13を
同一直線上ではなく、互いに平行に配置したものであ
る。レンズ鏡筒支持装置を使用する光学装置からの制約
により、第1の基台10を長方形状にできないときは、
ガイド軸12、13をこのように配置することで対応す
ることができる。
【0051】図7のレンズ鏡筒支持装置5は、2つの固
定端を有するガイド軸11のほかに、固定端と自由端と
を有するガイド軸12を1つのみ備えたものであり、第
1の実施形態のレンズ鏡筒支持装置1のガイド軸12
を、中央部ではなく一端で固定した形態である。ガイド
軸12には、軸受け部22aと軸受け部22bの双方が
接する。レンズ鏡筒支持装置5のガイド軸12は、その
全体が同一方向に撓むことになるため、レンズ鏡筒支持
装置1のガイド軸12に比べて、撓みの自由度は低い。
2つの軸受け部22a、22bが同じガイド軸12に接
する構成では、第1の実施形態のレンズ鏡筒支持装置1
のように、中央部で固定して両端を自由端とする方が、
より円滑に第2の基台20およびレンズ鏡筒50を移動
させることができる。
【0052】図8のレンズ鏡筒支持装置6は、レンズ鏡
筒支持装置5と同様に、2つの固定端を有するガイド軸
11のほかに、固定端と自由端とを有するガイド軸12
を1つのみ備えたものである。ただし、ガイド軸12に
接するのは1つの軸受け部22aのみである。この構成
では、レンズ鏡筒支持装置5よりも円滑に、第2の基台
20およびレンズ鏡筒50を移動させることができる。
【0053】図9のレンズ鏡筒支持装置7は、第1の実
施形態のレンズ鏡筒支持装置1と同様に、2つの固定端
を有するガイド軸11のほかに、2つの自由端を有する
ガイド軸12を備えている。ただし、2つの固定端を有
するガイド軸11に接するのは1つの軸受け部21aの
みである。この構成では、レンズ鏡筒支持装置1よりも
さらに円滑に第2の基台20およびレンズ鏡筒50を移
動させることができる。しかし、両端が固定されている
ガイド軸11に接する軸受け部を1つとするよりも2つ
とした方が、レンズ51の光軸が傾き難く、その点で
は、ガイド軸11に2つの軸受け部21a、21bが接
するレンズ鏡筒支持装置1の構成が好ましい。
【0054】第8の実施形態のレンズ鏡筒支持装置8の
構成を図10に模式的に示す。このレンズ鏡筒支持装置
8は、第1の実施形態のレンズ鏡筒支持装置1に、第3
の基台30を加えたものである。第3の基台30は第2
の基台20に保持され、レンズ鏡筒50は第2の基台2
0ではなく第3の基台30に取り付けられる。第2の基
台20は、第1の基台10のガイド軸11、12に垂直
で互いに平行な2つのガイド軸23、24を備えてお
り、第3の基台30は、ガイド軸23に接する軸受け部
31a、31bと、ガイド軸24に接する軸受け部32
a、32bを備えている。また、レンズ51に対向する
開口35も有する。
【0055】第2の基台20のガイド軸23は、第1の
基台10のガイド軸11と同様に、両端で固定されてお
り、ガイド軸24は、ガイド軸12と同様に、中央部で
固定されて両端を自由端とされている。ガイド軸23、
24および軸受け部31a、31b、32a、32bを
介して第2の基台20によって第3の基台30を保持す
る構成は、ガイド軸11、12および軸受け部21a、
21b、22a、22bを介して第1の基台10によっ
て第2の基台20を保持する構成と全く同様である。こ
のレンズ鏡筒支持装置8では、直交する2方向にレンズ
鏡筒50を移動させることが可能である。第2の基台2
0には、前述の駆動部40と同様の駆動部を取り付けて
おき、これによって第3の基台30をガイド軸23、2
4に沿って移動させる。
【0056】第9の実施形態のレンズ鏡筒支持装置9の
構成を図11に模式的に示す。このレンズ鏡筒支持装置
9は、他の物体に固定される第1の基台10に軸受け部
21a、21b、22a、22bを備え、第1の基台1
0に保持される第2の基台20に、軸受け部21a、2
1b、22a、22bの内面に接して移動する摺動軸1
1’、12’を備えたものである。斜線で示したよう
に、摺動軸11’はその両端において第2の基台20に
固定されており、摺動軸12’はその中央において第2
の基台20に固定されている。
【0057】第1の基台10が固定される相手物体の精
度が低く、第1の基台10が歪んで、軸受け部21a、
21b、22a、22bが同一平面上に位置しなくなっ
たときでも、摺動軸12’が撓むことにより摺動軸1
1’、12’と軸受け部21a、21b、22a、22
bとの摩擦力が軽減され、また、レンズ51の光軸の傾
きも抑えられる。なお、ここでは摺動軸11’、12’
を第2の基台20の側縁に設けているが、第1の基台1
0側の背面に設けることもできる。
【0058】上記第1〜第9の実施形態においては、レ
ンズ鏡筒50をその端部においてレンズ鏡筒支持装置1
〜9に取り付ける構成としたが、レンズ鏡筒50をその
中央部においてレンズ鏡筒支持装置1〜9に取り付ける
ようにしてもよい。また、ガイド軸11、12または摺
動軸11’、12’が規定する平面に対してレンズ51
の光軸を垂直にする配置を示したが、レンズ51の光軸
をガイド軸11、12や摺動軸11’、12’に対して
垂直にする限り、ガイド軸11、12や摺動軸11’、
12’が規定する平面とレンズ51の光軸の成す角度は
自由に設定してよい。例えば、ガイド軸11、12がレ
ンズ鏡筒50の側方に位置する配置とし、ガイド軸1
1、12が規定する平面とレンズ51の光軸を平行にす
ることもできる。
【0059】第10の実施形態の投影装置70の外観を
図12に示す。この投影装置70は、投影レンズ61を
収容したレンズ鏡筒60を支持するレンズ鏡筒支持装置
62として、第8の実施形態のレンズ鏡筒支持装置8を
備えたものである。レンズ鏡筒支持装置62は筐体63
内の前部において、投影装置70の機械的骨格を成すフ
レームに固定されている。
【0060】筐体63には、映像表示のための電力供給
を指示する電源スイッチ64aと、駆動部のモータへの
電力供給を指示するシフトスイッチ64b、64c、6
4d、64eが設けられている。レンズ鏡筒支持装置6
2は、第1の基台10のガイド軸11、12が鉛直方向
を向き、第2の基台20のガイド軸23、24が水平方
向を向くように配置されており、レンズ鏡筒60は、シ
フトスイッチ64b、64cの操作によって左右方向
に、シフトスイッチ64d、64eの操作によって上下
方向に移動する。
【0061】投影装置70の光学系を図13に模式的に
示す。投影装置70は、投影レンズ61のほか、3つの
ランプ65a、65b、65c、3つのリフレクタ66
a、66b、66c、3つのカラーフィルター67R、
67G、67B、3つの透過型の液晶表示器68R、6
8G、68B、およびダイクロイッククロスプリズム6
9より成る。ランプ65a〜65cは白色光を発し、リ
フレクタ66a〜66cはそれぞれランプ65a〜65
cが発した光を反射して平行光とする。カラーフィルタ
ー67R、67G、67Bはそれぞれ赤色(R)光、緑
色光(G)光、青色(B)光を選択的に透過させる。
【0062】液晶表示器68R、68G、68Bは、そ
れぞれ与えられる映像信号に応じた映像を表示し、表示
した映像によってカラーフィルター67R、67G、6
7Bを透過したR光、G光、B光を変調して、映像を現
す映像光とする。クロスダイクロイックプリズム69
は、R光を選択的に反射するダイクロイック膜69Rと
B光を選択的に反射するダイクロイック膜69Bを内蔵
しており、液晶表示器68R、68BからのR光、B光
を反射するとともに、液晶表示器68GからのG光を透
過させることにより、これらの色光を合成して投影レン
ズ61に導く。クロスダイクロイックプリズム69は、
図1に示した素子載置台45に取り付けられる。投影レ
ンズ61は、クロスダイクロイックプリズム69からの
光をスクリーンが配置される面に結像させ、液晶表示器
68R、68G、68Bに表示された映像の拡大像をカ
ラー像としてスクリーン上に形成する。
【0063】投影装置70は台の上に載置して使用する
ことも、壁あるいは天井に固定して使用することも可能
である。レンズ鏡筒60は投影レンズ61の光軸に対し
て垂直な方向に可動であるから、いずれの使用形態にお
いても、投影装置70の位置を大まかに定めた後に、ス
クリーン上に形成される像の位置を容易に調整すること
ができる。また、壁や壁面への取り付けに際してフレー
ムに不均一な力が加わった場合でも、ほとんど支障なく
レンズ鏡筒60を移動させることができる。
【0064】レンズ鏡筒支持装置62として、第1〜第
7または第9の実施形態のレンズ鏡筒支持装置1〜7、
9を備えることも可能である。その場合、シフトスイッ
チ64b、64cとシフトスイッチ64d、64eのう
ち、第1の基台10のガイド軸11、12、または第2
の基台20の摺動軸11’、12’の方向に対応するも
ののみを備えればよい。
【0065】
【発明の効果】他の物体に固定される第1の基台と、第
1の基台に保持されるとともに、レンズ鏡筒を取り付け
られる第2の基台より成り、第1の基台と第2の基台の
一方がレンズの光軸に対して垂直で互いに平行な複数の
軸を備え、第1の基台と第2の基台の他方が軸に接する
複数の軸受け部を備えて、第2の基台が軸に垂直な方向
の動きを規制され、かつ軸に平行な方向に移動し得るレ
ンズ鏡筒支持装置において、本発明のように、複数の軸
のうちの少なくとも1つが自由端を有する構成とする
と、基台が歪んだときでも、複数の軸が平行からずれる
程度が軽減され、また、軸と軸受け部間の摩擦力が軽減
されるため、レンズ鏡筒支持装置を特に高精度としなく
ても、レンズ鏡筒を移動させることが可能であり、レン
ズの光軸の方向も一定に保ち易い。また、第1の基台を
固定する相手物体も特に高精度とする必要がなくなる。
【0066】自由端を有する軸が、両端以外の部位で固
定されて、2つの自由端を有し、その軸の一方の自由端
側と他方の自由端側のそれぞれに軸受け部が接する構成
とすると、基台の歪みに起因する複数の軸の平行からの
ずれを軽減し易くなる上、自由端を有する軸の撓みの自
由度が高いため、その軸と他の軸のねじれの具合や、複
数の軸受け部の平面からのずれ具合によらず、軸と軸受
け部間の摩擦力を確実に軽減することができる。
【0067】複数の軸のうちの少なくとも1つが2つの
固定端を有し、その軸に2つの軸受け部が接する構成と
すると、第2の基台の移動方向が確実に定まり、また、
その移動方向を確実にレンズの光軸に対して垂直な方向
にすることができる。
【0068】自由端を有する軸において、固定されてい
る部位から軸受け部が接する範囲のうちその固定されて
いる部位に最も近い点までの距離が、軸受け部が接する
範囲の長さの1/3以上かつ3倍以下である設定とする
と、軸が完全には平行でないときの軸と軸受け部間の摩
擦力を確実に軽減しながら、レンズの光軸を一定方向に
保つことができる。
【0069】像を表す光を生成する生成手段と、像を表
す光を所定の面に結像させる投影レンズと、投影レンズ
を収容するレンズ鏡筒と、投影レンズの光軸に対して垂
直な方向に移動し得るようにレンズ鏡筒を支持する支持
手段を備える投影装置において、支持手段として、本発
明のいずれかのレンズ鏡筒支持装置を備えるようにする
と、レンズ鏡筒支持装置や第1の基台を固定する部材の
精度を特に高くしなくても、レンズ鏡筒を移動させるこ
とと、投影レンズの光軸の方向を一定に保つことが可能
であり、したがって、製造が容易で低コストの投影装置
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態のレンズ鏡筒支持装置の外観
を示す斜視図。
【図2】 第1の実施形態のレンズ鏡筒支持装置の第1
の基台および第2の基台の正面図。
【図3】 第1の実施形態のレンズ鏡筒支持装置の第1
の基台が歪んだ場合のガイド軸の位置関係とガイド軸が
撓む方向の例を模式的に示す図。
【図4】 第2の実施形態のレンズ鏡筒支持装置の第1
の基台および第2の基台の正面図。
【図5】 第3の実施形態のレンズ鏡筒支持装置の第1
の基台および第2の基台の正面図。
【図6】 第4の実施形態のレンズ鏡筒支持装置の第1
の基台および第2の基台の正面図。
【図7】 第5の実施形態のレンズ鏡筒支持装置の第1
の基台および第2の基台の正面図。
【図8】 第6の実施形態のレンズ鏡筒支持装置の第1
の基台および第2の基台の正面図。
【図9】 第7の実施形態のレンズ鏡筒支持装置の第1
の基台および第2の基台の正面図。
【図10】 第8の実施形態のレンズ鏡筒支持装置の第
1の基台、第2の基台および第3の基台の正面図。
【図11】 第9の実施形態のレンズ鏡筒支持装置の第
1の基台および第2の基台の正面図。
【図12】 第10の実施形態の投影装置の外観を示す
斜視図。
【図13】 第10の実施形態の投影装置の光学構成を
模式的に示す図。
【図14】 従来のレンズ鏡筒支持装置の構成を模式的
に示す図。
【図15】 従来のレンズ鏡筒支持装置の第1の基台が
歪んだ場合のガイド軸の位置関係の例を模式的に示す
図。
【符号の説明】
1、2、3、4、5、6、7、8、9 レンズ鏡筒支持
装置 10 第1の基台 11 ガイド軸 12 ガイド軸 13 ガイド軸 11’ 摺動軸 12’ 摺動軸 15 開口 16 ネジ孔 17 固定台部 17a 固定部材 18 固定台部 18a 固定部材 19 溝 20 第2の基台 21a、21b 軸受け部 22a、22b 軸受け部 23 ガイド軸 24 ガイド軸 25 開口 26 ネジ受け孔 27 突出部 30 第3の基台 31a、31b 軸受け部 32a、32b 軸受け部 40 駆動部 41 モータ 42a、42b 突起 45 素子載置台 46 光学素子 50 レンズ鏡筒 51 レンズ 52 フランジ 53 ネジ孔 60 レンズ鏡筒 61 投影レンズ 62 レンズ鏡筒支持装置 63 筐体 64a 電源スイッチ 64b、64c、64d、64e シフトスイッチ 65a、65b、65c ランプ 66a、66b、66c リフレクタ 67R、67G、67B カラーフィルター 68R、68G、68B 液晶表示器 69 クロスダイクロイックプリズム 69R、69B ダイクロイック膜 70 投影装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蓮佛 忠志 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 屋敷 和史 岡山県真庭郡落合町大字下市瀬1100 岡山 ミノルタ精密株式会社内 Fターム(参考) 2H044 AJ06 AJ07 2H088 EA14 EA15 EA18 EA19 HA13 HA24 HA28 MA20 2H091 FA02Z FA05X FA17Z FA26X FA41Z FD12 FD13 LA30 MA07 2K103 AA16 AB10 BC23 CA15 CA26 CA29 CA32

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 他の物体に固定される第1の基台と、第
    1の基台に保持されるとともに、レンズ鏡筒を取り付け
    られる第2の基台より成り、第1の基台と第2の基台の
    一方がレンズの光軸に対して垂直で互いに平行な複数の
    軸を備え、第1の基台と第2の基台の他方が軸に接する
    複数の軸受け部を備えて、第2の基台が軸に垂直な方向
    の動きを規制され、かつ軸に平行な方向に移動し得るレ
    ンズ鏡筒支持装置において、 複数の軸のうちの少なくとも1つが自由端を有すること
    を特徴とするレンズ鏡筒支持装置。
  2. 【請求項2】 自由端を有する軸が、両端以外の部位で
    固定されて、2つの自由端を有し、その軸の一方の自由
    端側と他方の自由端側のそれぞれに軸受け部が接するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒支持装置。
  3. 【請求項3】 複数の軸のうちの少なくとも1つが2つ
    の固定端を有し、その軸に2つの軸受け部が接すること
    を特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒支持装置。
  4. 【請求項4】 自由端を有する軸において、固定されて
    いる部位から軸受け部が接する範囲のうちその固定され
    ている部位に最も近い点までの距離が、軸受け部が接す
    る範囲の長さの1/3以上かつ3倍以下であることを特
    徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒支持装置。
  5. 【請求項5】 像を表す光を生成する生成手段と、像を
    表す光を所定の面に結像させる投影レンズと、投影レン
    ズを収容するレンズ鏡筒と、投影レンズの光軸に対して
    垂直な方向に移動し得るようにレンズ鏡筒を支持する支
    持手段を備える投影装置において、 支持手段として、請求項1から請求項4までのいずれか
    1項に記載のレンズ鏡筒支持装置を備えることを特徴と
    する投影装置。
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