JP2007032048A - ボックスカルバート及び水路構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 地下に埋設され水の流れる水路Cを形成するとともに底壁12に底壁12を流れる水を地下に浸透させるための透水口20を形成し、底壁12内面に透水口20に連通する所定高さの筒体21を立設し、透水口20を底壁12に貫通して設けられる樹脂管25で構成し、筒体21を樹脂管25に一体に設け、筒体21に、水路Cから筒体21に流入する水を濾すための濾部材30を設けた。
【選択図】 図1
Description
天井壁1には、導入口4が適宜位置に穿設されている。導入口4からは雨水等が導入される。
両側壁2には、所要数の透水口5が穿設されている。底壁3には、透水口6が設けられている。両側壁2の透水口5及び底壁3の透水口6からは、ボックスカルバートBaの底壁3を流れる水が地下浸透される。
この際、ボックスカルバートの底壁を水とともに流れる土砂や泥が透水口内に入り込もうとしても、透水口に連通する筒体が所定高さを有しているので、土砂や泥は筒体の周囲に堆積し、筒体及び透水口は土砂や泥でほとんど塞がれないようになる。そのため、水路から透水口を通って外部に流出していく水の流れが円滑になり、水路の水を地下側に効率よく浸透させることができる。
これにより、筒体は樹脂管に一体に設けられているので、筒体を底壁に設けるには、貫通孔に樹脂管を挿通するだけでよく、容易に設けることができるようになる。
筒体がコンクリートなので、安価に製造することができる。
これにより、濾部材が水路から筒体に流れ込む水を濾すので、筒体を越えて筒体の開口から筒体の内部に入ろうとする土砂や泥が阻止される。そのため、水路内の水中に含まれる土,砂,石等の異物が透水口を塞ぐ事態を防止できる。濾部材で濾し取られた異物は、水路の水流によって水路の下流側に流されていく。
水路構造を構築するには、まず、地面を掘削し、掘削した穴に砕石を投入し、砕石層を形成し、砕石層の上にボックスカルバートを載置して、穴を埋め戻す。
この水路構造の水路に、雨水等の地上からの水が流れ込むと、水は、水路を通って河川に流出していく一方、筒体に流れ込み透水口を通って砕石層側に流出していく。
そして、砕石層に溜まった水は徐々に透水性シートを介して地下に浸透していく。
更に、砕石層の外側は、透水性シートで覆われているので、砕石層の外側から地下の土砂や泥等が砕石層側に流入しにくくなり、砕石層の砕石同士の隙間が土砂や泥等で埋まりにくくなり、水路設置当初の砕石層に溜められる量を維持できる。
これにより、地下に埋設されたボックスカルバートが複数あっても、これらのボックスカルバートは、板状体で支持され、この板状体に均等に荷重がかかるようになるので、各ボックスカルバートの姿勢を安定させることができる。
これにより、万が一、砕石層側から透水口を通って水路内に入り込もうとしても、ネットがこれを遮るので、砕石が水路を通って流出する事態を防止でき、砕石層を安定させることができる。
このボックスカルバートB1は、地下に埋設され水の流れる水路Cを形成するもので、前もってコンクリートで一体に成形された天井壁10,両側壁11及び底壁12により角筒状に形成されている。ボックスカルバートB1の両端には、天井壁10,両側壁11及び底壁12により角筒状で形成される開口13を有している。開口13の開口端縁14は、別のボックスカルバートB1の開口端縁14と連設可能に形成され、連設時に開口13からこれらのボックスカルバートB1同士の内部が連通する。
透水口20は、底壁12に貫通して設けられ、例えば、塩化ビニル等の樹脂で形成される樹脂管25で構成されるとともに、底壁12に複数列設されている。樹脂管25は、底壁12に設けた貫通孔23に挿通されている。透水口20は、例えば、その内径が、15cm〜25cmに形成されている。
筒体21は樹脂管25に一体に設けられているので、筒体21を底壁12に設けるには、貫通孔23に樹脂管25を挿通するだけでよく、容易に設けることができるようになる。
また、筒体21には、水路Cから筒体21に流入する水を濾すための濾部材30が設けられている。濾部材30は、筒体21に挿通可能な筒状の筒状体31と、この筒状の上端側に設けた網目状の格子32とを備えて構成されている。
図1,図2,図5乃至図7に示すように、水路構造は、地面Jを掘削した穴40に砕石層50を設け、砕石層50に、ボックスカルバートB1を設置し、穴40を埋め戻してなる。
この水路構造は、下流側が、例えば、河川等に連通されてあり、水路C内を流れる水は河川等に流出させられる。
更に、この水路構造には、砕石層50とボックスカルバートB1との間にボックスカルバートB1の長手方向両側に沿ってボックスカルバートB1を支持する板状体54が設けられている。板状体54間には、ボックスカルバートB1の透水口20が臨むように所定間隔離間させられている。
更に、水路構造は、ボックスカルバートB1の底壁12外面を覆うネット52を付設した構成としている。
また、水路Cは、図示しないが、例えば、雨水等の地上の水が流入する管路が接続されている。
そして、この板状体54及び砕石の上側にネット52を敷設するとともに、この透水性シート51の上に複数のボックスカルバートB1を載置する一方隣の別のボックスカルバートB1と連設し、穴40を埋め戻す(図7)。
地下に埋設されたボックスカルバートB1は、板状体54で支持されているので、板状体54に均等に荷重がかかるようになり、各ボックスカルバートB1の姿勢を安定させることができる。また、複数のボックスカルバートB1で水路が構成されていても、板状体54で、ある程度の数のボックスカルバートB1がまとめて支持されるので、隣り合うボックスカルバートB1同士をずれたりし難くできる。
この際、濾部材30が水路Cから筒体21に流れ込む水を濾すので、水路C内の水中に含まれる土,砂,石等の異物が透水口20を塞ぐ事態を防止できる。濾部材30で濾し取られた異物は、水路Cの水流によって水路Cの下流側に流されていく。
そして、砕石層50に溜まった水は徐々に透水性シート51を介して地下に浸透していく。
更に、砕石層50の外側は、透水性シート51で覆われ、地下の土砂や泥等が砕石層50側に流入しにくくなるので、地下の土砂や泥等が砕石層50を通って透水口20に至りこれを塞ぐ事態を防止できるようになるとともに、砕石層50の砕石同士の隙間が土砂や泥等で埋まりにくくなり、水路C設置当初の砕石層50に溜められる水の量を維持できる。
また、ボックスカルバートB1の底壁12外面のネット52が、砕石層50側から透水口20を通って水路C内に入り込もうとする砕石を遮るので、砕石が水路Cを通って流出する事態を防止でき、砕石層50を安定させることができる。
図8及び図9に示すように、このボックスカルバートB2は、上記の実施の形態のボックスカルバートB1と同様に、天井壁10,両側壁11及び底壁12により角筒状に形成されているが、これと異なり、透水口20が、底壁12に設けられた貫通孔23で構成されている。また、筒体21は、コンクリートで形成されるとともに、底壁12に接着されている。更に、筒体21には、濾部材30が設けられていない。
筒体21がコンクリートなので、安価に製造することができる。
このボックスカルバートB2及びボックスカルバートB2を用いた水路構造のその他の作用効果は上記の実施の形態のものと同様である。
このボックスカルバートB2の透水口20の底壁12の内面側には、透水口20の内面の一般部よりも内径の大きな第1大径部26及び第1大径部よりも内径の大きな第2大径部27が設けられている。また、筒体21の下端には、筒体21外面の一般部よりもその外径が小さな小径部28が設けられている。そして、第2大径部27には、筒体21の一般部の下端が、第1大径部26には、小径部28が夫々内嵌するようになっている。
C 水路
J 地面
10 天井壁
11 両側壁
12 底壁
13 開口
14 開口端縁
20 透水口
21 筒体
23 貫通孔
25 樹脂管
30 濾部材
31 筒状体
32 格子
40 穴
50 砕石層
51 透水性シート
52 ネット
Claims (7)
- 地下に埋設され水の流れる水路を形成するとともに底壁に該底壁を流れる水を地下に浸透させるための透水口を形成してなるコンクリート製のボックスカルバートにおいて、
上記底壁内面に上記透水口に連通する所定高さの筒体を立設したことを特徴とするボックスカルバート。 - 上記透水口を上記底壁に貫通して設けられる樹脂管で構成し、上記筒体を上記樹脂管に一体に設けたことを特徴とする請求項1記載のボックスカルバート。
- 上記筒体をコンクリートで形成するとともに、上記底壁に接着したことを特徴とする請求項1記載のボックスカルバート。
- 上記筒体に、濾部材を設けたことを特徴とする請求項1,2または3記載のボックスカルバート。
- 地面を掘削した穴に砕石層を設け、該砕石層に、水の流れる水路を形成するとともに底壁に該底壁を流れる水を地下に浸透させるための透水口を形成してなるコンクリート製のボックスカルバートを設置し、上記穴を埋め戻してなる水路構造において、
上記ボックスカルバートをその底壁内面に上記透水口に連通する所定高さの筒体を立設して構成し、上記砕石層の外側を透水性シートで覆ったことを特徴とする水路構造。 - 上記砕石層と上記ボックスカルバートとの間に該ボックスカルバートの長手方向両側に沿って当該ボックスカルバートを支持する板状体を設けたことを特徴とする請求項5記載の水路構造。
- 上記ボックスカルバートの底壁外面を覆うネットを付設したことを特徴とする請求項5または6記載の水路構造。
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