JP6839438B2 - 雨水浸透貯留槽の構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地中に埋設される雨水浸透カルバートボックスと、通路カルバートボックスとを組み合わせて、槽内をメンテナンス要員が通用することができると共に、敷地の形状に合わせて自在に配置することができる雨水浸透貯留槽の構築方法に関する。
近年、道路や敷地の舗装化が進むにつれて、地面が雨水不浸透な状態となり、大雨が降った時などは地表に水が溢れ出たり、流れ込む雨水によって河川が急激に増加するようになった。この大雨などによる道路・敷地の冠水や河川の急な増水をなくす対策として、透水性を有するコンクリート製や強化プラスチック製の貯留浸透槽を地中に埋設することが提案されている。かかる貯留浸透槽は、舗装地面に降った雨水を一時的に貯留し、徐々に地中に浸透排水させる貯留浸透システムとして機能したり、また、地中に埋設した貯留浸透槽に雨水を一時的に流入させることで、大量の降雨があったときに、道路側溝から雨水が道路などに流出するのを抑制し、且つ、中小河川の排水能力を上回る規模の雨水が河川に流れ込むのを防止するように機能するものである。しかしながら、このような従来の提案は、雨水等に混在するゴミや粉塵、土壌などが堆積することにより目詰まりを起こして透水機能が阻害される場合があり、かかる目詰まり箇所を掃除して機能復元を図るにも、槽内にメンテナンス要員が通用するのに充分な空間を備えていないため、メンテナンス性に問題があった。
従来より、貯留浸透槽に関する技術提案として、例えば、大型で強度が高く、耐久性にも優れた「貯留浸透槽」(特許文献1参照)が提案され、公知技術となっている。具体的には、地中に埋設され、一時的に貯留した雨水を地中に浸透排水する貯留浸透槽において、 非透水の鉄筋コンクリートにより形成され、雨水を貯留する槽本体と、この槽本体の少なくとも一の縦壁面部に形成された排水用開口部と、この排水用開口部のうち少なくとも前記縦壁面部の前記排水用開口部を閉鎖して設けられ、透水性コンクリートにより形成された透水板とを具備している構造となっている。
しかしながら、かかる「貯留浸透槽」の提案は、雨水の貯留浸透手段が透水性コンクリートにより形成された透水板による側面に限定されることから、浸透機能が著しく劣るものであり、さらに貯留浸透槽の形状が長尺のリフィーム管状であることから、施工配置形状が限定されるものであって、敷地面積の形状に沿って自在に施工することができない、といった問題があった。
また、複数の種類の貯水空間形成部材を用いて1つの地中に埋設された貯留浸透槽を形成する場合であっても、従来からある貯水空間形成部材をそのまま用いながら、鉛直荷重に対して十分な耐性を持つ「地中に埋設された貯留浸透槽」(特許文献2参照)が提案され、公知技術となっている。具体的には、地中に埋設された貯留浸透槽であって、少なくとも鉛直荷重を支持する鉛直荷重支持部材間の間隔が異なっている2種類以上の貯水空間形成部材が上下方向に積み上げられて形成されており、前記鉛直荷重支持部材間の間隔は下位の貯水空間形成部材が上位の貯水空間形成部材よりも広くされており、さらに下位の貯水空間形成部材と上位の貯水空間形成部材の間には荷重分散部材が配置されている構造となっている。
しかしながら、かかる「地中に埋設された貯留浸透槽」の提案は、雨水の貯留浸透手段が大量の且つ複数の貯水空間形成部材によって構成されていることから、施工効率ならびに施工コストが極めて悪い上、下位貯留浸透槽が一定の長さをもって形成されていることから、メンテナンス作業においても、貯水空間形成部材間に堆積した砂塵や土壌の撤去が非常に困難を極める、といった問題があった。
本出願人は、以上のような従来から提案されている雨水浸透貯留槽における透水性や施工性ならびにメンテナンス性に加えて安全性及び経済性に着目し、それらの問題点をメンテナンス要員が通用することができるカルバートボックスの組み合わせによって効率的且つ安全な手段で解決することができないかとの着想の下、地中に埋設される雨水浸透カルバートボックスと、通路カルバートボックスとを組み合わせて、槽内をメンテナンス要員が通用することができると共に、敷地の形状に合わせて自在に配置することができる雨水浸透貯留槽の構築方法を開発し、本発明にかかる「雨水浸透貯留槽の構築方法」の提案に至るものである。
実用新案登録第3125027号公報 特開2012−31613号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、槽内をメンテナンス要員が通用することができると共に、敷地の形状に合わせて自在に配置することができる雨水浸透貯留槽の構築方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、雨水浸透カルバートボックスと、通路カルバートボックスと、を用いて構成される雨水浸透貯留槽の構築方法であって、該雨水浸透カルバートボックスは、透水性コンクリートにより四角筒状に成形されることで内部水平方向に中空通路が形成されて成り、該通路カルバートボックスは、不透水性コンクリートにより四角筒状に成形されることで内部水平方向に中空通路が形成されると共に、一側壁面に該中空通路と連通する通用穴を有するものと有しないものとの二種から成り、敷地の埋設空間内において、平積み又は段重ねした状態で複数基連設した雨水浸透カルバートボックスを複数列配設し、且つ、少なくとも各列の両端に通路カルバートボックスを夫々連設することで、中空通路が水平方向に延設された状態を為し、該延設された中空通路の両端を閉塞部材で閉塞した構成を採用する。
また、本発明は、複数基連設される前記雨水浸透カルバートボックスの所定中間箇所に、該雨水浸透カルバートボックスに替えて前記通路カルバートボックスが連設された構成を採用し得る。
さらに、本発明は、最上段に配設される前記通路カルバートボックスの少なくとも一基若しくは複数基の上段に、上端に点検口が備えられたマンホール通路管が連設された構成を採用することができる。
またさらに、本発明は、前記閉塞部材が、不透水性コンクリートにより四角筒状に成形されることで内部垂直方向に中空通路が形成され且つ一側壁面に該中空通路と連通する通用穴を有するものと有しないものとの二種から成る縦穴カルバートボックスにより構成されて成り、該縦穴カルバートボックスにより垂直方向に延設された中空通路の上端を、不透水性コンクリートにより成形され上方に点検口を備える閉塞上蓋で閉塞すると共に、下端を不透水性コンクリートにより成形された閉塞下蓋で閉塞した構成を採用し得る。
さらにまた、本発明は、最上段に配設される前記縦穴カルバートボックスに、外部の排水路に連結される連通穴が備えられた構成を採ることもできる。
本発明にかかる雨水浸透貯留槽の構築方法によれば、メンテナンス要員が通路カルバートボックスを通って雨水浸透カルバートボックスの中空通路内を自由に行き来することができることから、中空通路内に堆積した土壌や砂塵、ゴミ等を効率よく除去することが可能であって、目詰まり防止に資し、メンテナンス性に優れた雨水浸透貯留槽を構築することができるといった効果を奏する。
また、本発明にかかる雨水浸透貯留槽の構築方法によれば、雨水浸透貯留槽が四角筒状に成形されたブロック状であることから、敷地の形状に合わせて自在に配置することができると共に、大幅な工期の短縮ならびに施工コストの削減が図れる、といった優れた効果を奏する。
さらに、本発明にかかる雨水浸透貯留槽の構築方法によれば、プレキャストコンクリート工法によって、現場で安全かつ簡単に組み立て・設置を行うことができると共に、工場などで予め製造しておくことができるため、低コストでの雨水浸透貯留槽の提供が可能になる、といった優れた効果を奏する。
またさらに、本発明にかかる雨水浸透貯留槽の構築方法によれば、雨水浸透貯留槽が合成樹脂成型品ではなくコンクリートブロックで形成されていることから、施工時における延焼火災や、経年劣化を阻止することができる、といった優れた効果を奏する。
さらにまた、本発明にかかる雨水浸透貯留槽の構築方法によれば、雨水の浸透を潤滑なものとし、さらに大雨時の大量の雨水の流入が可能であると共に、徐々に時間をかけて地中に浸透させることで液状化現象ならびにゲリラ豪雨による浸水被害の防止が図れる、といった優れた効果を奏する。
本発明にかかる雨水浸透貯留槽の構築方法に用いられる構成要素を示す全体斜視図である。(実施例1) 本発明にかかる雨水浸透貯留槽の構築方法の第一の実施形態を示す断面説明図である。 本発明にかかる雨水浸透貯留槽の構築方法の第二の実施形態を示す断面説明図である。(実施例2) 本発明にかかる雨水浸透貯留槽の構築方法の第三の実施形態を示す断面説明図である。(実施例3)
本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法は、地中Gに埋設される雨水浸透カルバートボックス20と、通路カルバートボックス23とを組み合わせて、中空通路21内をメンテナンス要員Hが通用することができると共に、敷地の形状に合わせて自在に配置することができる構成を採ったことを最大の特徴とする。
以下、本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法の実施形態を、図面に基づいて説明する。
尚、本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法は、以下に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状や寸法等の範囲内で、適宜変更することができる。
図1は、本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法に用いられる構成要素を示す全体斜視図であり、(a)は雨水浸透カルバートボックス20、(b)は閉塞部材22、(c)は通路カルバートボックス23を示している。
本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法は、雨水浸透カルバートボックス20と、通路カルバートボックス23と、を用いて構成されている。
図1(a)に示すように、雨水浸透カルバートボックス20は、透水性コンクリートにより四角筒状に成形されて成り、これにより内部の水平方向に中空通路21が形成される。中空通路21は、作業要員が、かがんだ状態で往来できる大きさを有するもので、その四隅コーナー部には三角状の鎹(かすがい)部を形成して、土壌による垂直過重ならびに横変形過重を軽減している。該雨水浸透カルバートボックス20の外形状・大きさ(外寸)については、特に限定はないが、例えば幅及び高さが約450〜1800mmの略正方形状であって長さが約1000mm程度とする態様が考え得る。また、中空通路21の形状・内径寸法についても特に限定はないが、略正方形状であって、雨水浸透カルバートボックス20の外寸及び用途に応じて約300〜1500mm程度に設定される。
図1(b)に示すように、通路カルバートボックス23は、不透水性コンクリートにより四角筒状に成形されて成り、これにより内部の水平方向に中空通路21が形成される。該通路カルバートボックス23及び中空通路21の形状・寸法については、前記雨水浸透カルバートボックス20と同様であるため、説明は省略する。
ところで、該通路カルバートボックス23は、一側壁面に中空通路21と連通する通用穴25を有するカルバートボックス24aと、該通用穴25を有しないカルバートボックス24bとの二種が存在する。通用穴25は、メンテナンス要員Hが中空通路21内を行き来するために設けられるもので、また、大雨や洪水時には雨水Sの流入口としても機能する。そして、通用穴25を有するカルバートボックス24aの内壁面には、必要に応じて手掛け階段28が設けられている。該手掛け階段28の具体的構造については特に限定はなく、例えば、内壁面を所定間隔で複数段にわたって凹状に刳り抜いたり、略U字状部材を配設する構造態様などが考え得る。
尚、上記雨水浸透カルバートボックス20及び通路カルバートボックス23により構成される雨水浸透貯留槽10において、水平方向に延設された状態を為す中空通路21の両端は、図1(b)に示す閉塞部材22により閉塞される。該閉塞部材22は、シートやコンクリートなどの透水性または不透水性材料から成り、中空通路21を閉塞する形状に形成される。
以上の各構成要素を組み合わせて、敷地における地中Gの埋設空間内に適宜敷設することで、本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法が構成される。図2は、本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法の第一の実施形態を示しており、(a)は平断面説明図、(b)は側断面説明図である。
すなわち、本実施形態にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法において、雨水浸透カルバートボックス20は、埋設空間の深さに応じて、平積み又は段重ねした状態で用いられる。また、埋設空間の平面敷地面積に応じて、該埋設空間を埋め尽くすように、複数基連設された雨水浸透カルバートボックス20が複数列配設される。そして、複数基の雨水浸透カルバートボックス20が連設された各列の少なくとも両端に、夫々通路カルバートボックス23が一基乃至複数基連設される。これにより、雨水浸透カルバートボックス20の中空通路21と通路カルバートボックス23の中空通路21とが、水平方向に一連に延設された状態を為すこととなる。そして最後に、延設された中空通路21の両端、すなわち通路カルバートボックス23における他のカルバートボックスと連設した側と反対の側に閉塞部材22が配設され、一連に延設された中空通路21が閉塞される。
一側壁面に中空通路21と連通する通用穴25を有するカルバートボックス24aと、該通用穴25を有しないカルバートボックス24bとの二種が存在する通路カルバートボックス23について、その配置箇所については特に限定はなく、メンテナンス要員Hが中空通路21内を行き来するためという通用穴25の機能に鑑みて、適宜選択配置される。但し、上下あるいは左右に互いに隣接する通路カルバートボックス23において、カルバートボックス24aにおける通用穴25を有する一側壁面には、同じくカルバートボックス24aの通用穴25を有する一側壁面が隣接され、互いの通用穴25が連通状態を為すように配置される。
また、最上段に配置される通路カルバートボックス23について、少なくとも一のカルバートボックス24aが上面に通用穴25を有する状態で配設されると共に、その上面の通用穴25を蓋体27で閉塞する態様を採用し得る。かかる態様を採用することにより、該通用穴25について、メンテナンス要員Hが中空通路21内に入るための点検口として機能させることができる。
ところで、図面では、雨水浸透カルバートボックス20が連設された各列の両端に通路カルバートボックス23を連設した構成態様について示しているが、複数基連設される雨水浸透カルバートボックス20の所定中間箇所に、通路カルバートボックス23を連設する構成態様も可能である。かかる態様を採用することで、一の列にかかる中空通路21から他の列にかかる中空通路21への移動について、通路カルバートボックス23(カルバートボックス24a)が連設された両端箇所まで行かずとも、各列の所定中間箇所にて移動が可能になると共に、雨水浸透カルバートボックス20より強度を有する通路カルバートボックス23について、敷地面積ならびに地盤の傾斜や軟弱度に合わせて任意の中間箇所に配設することで、雨水浸透貯留槽10全体の強度向上に資することとなる。
尚、雨水浸透カルバートボックス20及び通路カルバートボックス23の連設や閉塞部材22の配設における隣接する部材同士の連結に関しては、各部材に設けられた凹凸突起溝によって互いに嵌め合わされ、且つ、必要に応じてプレートやボルトで連結・固定される態様を採る。
以上の通り本発明にかかる構築方法によって構成される雨水浸透貯留槽10について、次に、地中Gに浸み込んだ雨水Sの浸透貯留状況について順に説明する。
(1)地表Fの雨水Sが、地中Gに浸み込む。
(2)地中Gに浸み込んだ雨水Sが、雨水浸透カルバートボックス20の上方若しくは側方の透水性コンクリート部分へ浸入する。
(3)透水性コンクリート部分に浸入した雨水Sは、中空通路21へ到達し、一時的に貯留される。
(4)中空通路21内で一時的に貯留された雨水Sは、時間をかけて雨水浸透カルバートボックス20の下方の透水性コンクリート部分から徐々に地中Gに放出される。
以上の通り、本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法は、構成要素(雨水浸透カルバートボックス20,通路カルバートボックス23)が定型のブロック状であることから、敷地の形状や埋設深さに合わせて自在に配置することができると共に、大幅な工期の短縮ならびに施工コストの削減ができ、また、プレキャストコンクリート工法によって、現場で安全かつ簡単に組み立て・設置を行うことができると共に、工場などであらかじめ製造することができるため低コストでの雨水浸透貯留槽10の提供が可能となり、さらに、雨水浸透貯留槽10が合成樹脂成型品ではなくコンクリートブロックで形成されていることによって、施工時における火災の延焼や、経年劣化を阻止することができると共に、雨水Sの浸透を潤滑なものとし、またさらに、大雨、大水時の大量の雨水Sの流入を可能なものとすると共に、徐々に時間をかけて地中Gに浸透させることで液状化現象ならびにゲリラ豪雨などによる浸水被害の防止ができ、さらにまた、メンテナンス要員Hが雨水浸透カルバートボックス20及び通路カルバートボックス23の中空通路21内を自由に行き来することができることから、該中空通路21内に堆積した土壌や砂塵、ゴミ等を効率よく除去することが可能であって、目詰まり防止並びにメンテナンス性に優れた雨水浸透貯留槽10を構築することができる、といった多くの特徴を有する。
本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法の第二の実施例について、図3を用いて説明する。上記実施例1と同様の部分は省略する。
図3は、本発明にかかる雨水浸透貯留槽の構築方法の第二の実施形態を示す側断面説明図である。
本実施形態にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法は、最上段に配設される通路カルバートボックス23の上段に、上端に点検口が備えられたマンホール通路管26が連設された構成となっている。
マンホール通路管26は、不透水性のコンクリートにより略円筒状に成形されて成る。かかるマンホール通路管26は、最上段に配設された通路カルバートボックス23の地表Fからの深さ位置に応じて、鉛直方向に一乃至複数段延設される。最上段のマンホール通路管26の上端であって地表Fに露出する位置には点検口が備えられ、該点検口は蓋体27によって閉塞される。
マンホール通路管26の内壁面には、必要に応じて手掛け階段28が設けられている。該手掛け階段28の具体的構造については特に限定はなく、例えば、内壁面を所定間隔で複数段にわたって凹状に刳り抜いたり、略U字状部材を配設する構造態様などが考え得る。
マンホール通路管26は、最上段に配設される通路カルバートボックス23の少なくとも一基若しくは複数基の上段に連設される。このとき、マンホール通路管26は、一側壁面(上面)に中空通路21と連通する通用穴25を有するカルバートボックス24aの上段に連設され、通用穴25とマンホール通路管26とが連通状態を為すように配置される。
尚、マンホール通路管26の連設における隣接する部材同士の連結に関しては、各部材に設けられた凹凸突起溝によって互いに嵌め合わされ、且つ、必要に応じてプレートやボルトで連結・固定される態様を採る。
以上の通り構成される本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法は、埋設位置が地表Fから深い位置に埋設されている場合であっても、マンホール通路管26を介してメンテナンス要員Hが雨水浸透カルバートボックス20及び通路カルバートボックス23の中空通路21内へ容易に行き来可能であり、さらなるメンテナンス性の向上に資する雨水浸透貯留槽10を構築することができることとなる。
本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法の第三の実施例について、図4を用いて説明する。上記実施例1並びに実施例2と同様の部分は省略する。
図4は、本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法の第三の実施形態を示す側断面説明図である。
本実施形態にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法は、水平方向に延設された状態を為す中空通路21の両端を閉塞する閉塞部材22として、縦穴カルバートボックス29を使用する構成を採用する。
縦穴カルバートボックス29は、不透水性コンクリートにより四角筒状に成形されて成り、これにより内部の垂直方向に中空通路21が形成される。該縦穴カルバートボックス29の外形状・大きさ(外寸)については、特に限定はないが、例えば幅及び長さが約450〜1800mmの略正方形状であって高さが約1000mm程度とする態様が考え得る。また、中空通路21の形状・内径寸法についても特に限定はないが、略正方形状であって、縦穴カルバートボックス29の外寸及び用途に応じて約300〜1500mm程度に設定される。
縦穴カルバートボックス29の内壁面には、必要に応じて手掛け階段28が設けられている。該手掛け階段28の具体的構造については特に限定はなく、例えば、内壁面を所定間隔で複数段にわたって凹状に刳り抜いたり、略U字状部材を配設する構造態様などが考え得る。
かかる縦穴カルバートボックス29は、雨水浸透貯留槽10が埋設された地表Fからの深さ位置に応じて、鉛直方向に一乃至複数段延設される。縦穴カルバートボックス29により垂直方向に延設された中空通路21の上端は、不透水性コンクリートにより成形され上方に点検口を備える閉塞上蓋29aにより閉塞されている。同様に中空通路21の下端は、不透水性コンクリートにより成形された閉塞下蓋29bによって閉塞されている。尚、閉塞上蓋29aの点検口は、蓋体27によって閉塞される。
該通路縦穴カルバートボックス29は、一側壁面に中空通路21と連通する通用穴25を有するものと、該通用穴25を有しないものとの二種が存在する。該通用穴25は、雨水浸透カルバートボックス20及び通路カルバートボックス23により水平方向に延設された中空通路21と連通するためのものであって、したがって通路縦穴カルバートボックス29における通路カルバートボックス23との隣接面にのみ設けられる。かかる通用穴25は、メンテナンス要員Hが中空通路21内を行き来するために設けられるもので、また、大雨や洪水時には雨水Sの流入口としても機能する。
縦穴カルバートボックス29の連設における隣接する部材同士の連結に関しては、各部材に設けられた凹凸突起溝によって互いに嵌め合わされ、且つ、必要に応じてプレートやボルトで連結・固定される態様を採る。
尚、かかる縦穴カルバートボックス29については、例えば、前記通路カルバートボックス23を垂直方向に配置することでも代用し得る。
ところで、図面で示すように、最上段に配設される縦穴カルバートボックス29に、地表F若しくは地中Gに配される外部の排水路30に連結される連通穴29cを備える態様も考え得る。これにより、地中Gへの浸透を待たずとも、雨水Sを効果的に雨水浸透貯留槽10内へ取り込むことが可能となる。
以上の通り本発明にかかる構築方法によって構成される雨水浸透貯留槽10について、次に、排水路30に流れ込んだ雨水Sの浸透貯留状況について順に説明する。
(1)雨水Sが、排水路30に流れ込む。
(2)排水路30に流れ込んだ雨水Sが、縦穴カルバートボックス29に集水される。
(3)縦穴カルバートボックス29に集水され溜まった雨水Sは、通用穴25を介して雨水浸透カルバートボックス20の中空通路21へ到達し、一時的に貯留される。
(4)中空通路21内で一時的に貯留された雨水Sは、時間をかけて雨水浸透カルバートボックス20の下方の透水性コンクリート部分から徐々に地中Gに放出される。
以上の通り構成される本発明にかかる雨水浸透貯留槽10の構築方法は、大量の雨水Sを地中浸透だけでなく排水路30を介して雨水浸透貯留槽10内に流入させることで、処理能力のさらなる向上が図られ、ゲリラ豪雨などによる浸水被害の防止に資する雨水浸透貯留槽10を構築することができることとなる。
本発明にかかる雨水浸透貯留槽の構築方法は、従来の雨水浸透貯留槽と比較して、機能性、施工性、メンテナンス性、安全性、経済性など多くの面で優れた特徴を有していることから、本発明の産業上の利用可能性は極めて大きいものと思料する。
10 雨水浸透貯留槽
20 雨水浸透カルバートボックス
21 中空通路
22 閉塞部材
23 通路カルバートボックス
24a カルバートボックス(通用穴有り)
24b カルバートボックス(通用穴無し)
25 通用穴
26 マンホール通路管
27 蓋体
28 手掛け階段
29 縦穴カルバートボックス
29a 閉塞上蓋
29b 閉塞下蓋
29c 連通穴
30 排水路
F 地表
G 地中
H メンテナンス要員
S 雨水

Claims (5)

  1. 雨水浸透カルバートボックスと、通路カルバートボックスと、を用いて構成される雨水浸透貯留槽の構築方法であって、
    前記雨水浸透カルバートボックスは、透水性コンクリートにより四角筒状に成形されることで内部水平方向に中空通路が形成されて成り、
    前記通路カルバートボックスは、不透水性コンクリートにより四角筒状に成形されることで内部水平方向に中空通路が形成されると共に、一側壁面に該中空通路と連通する通用穴を有するものと有しないものとの二種から成り、
    敷地の埋設空間内において、平積み又は段重ねした状態で複数基連設した前記雨水浸透カルバートボックスを複数列配設し、且つ、少なくとも各列の両端に通路カルバートボックスを夫々連設することで、中空通路が水平方向に延設された状態を為し、該延設された中空通路の両端を閉塞部材で閉塞したことを特徴とする雨水浸透貯留槽の構築方法。
  2. 複数基連設される前記雨水浸透カルバートボックスの所定中間箇所に、該雨水浸透カルバートボックスに替えて前記通路カルバートボックスが連設されて成ることを特徴とする請求項1に記載の雨水浸透貯留槽の構築方法。
  3. 最上段に配設される前記通路カルバートボックスの少なくとも一基若しくは複数基の上段に、上端に点検口が備えられたマンホール通路管が連設されて成ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の雨水浸透貯留槽構築方法。
  4. 前記閉塞部材が、不透水性コンクリートにより四角筒状に成形されることで内部垂直方向に中空通路が形成され且つ一側壁面に該中空通路と連通する通用穴を有するものと有しないものとの二種から成る縦穴カルバートボックスにより構成されて成り、
    該縦穴カルバートボックスにより垂直方向に延設された中空通路の上端を、不透水性コンクリートにより成形され上方に点検口を備える閉塞上蓋で閉塞すると共に、下端を不透水性コンクリートにより成形された閉塞下蓋で閉塞したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の雨水浸透貯留槽の構築方法。
  5. 最上段に配設される前記縦穴カルバートボックスに、外部の排水路に連結される連通穴が備えられていることを特徴とする請求項4に記載の雨水浸透貯留槽構築方法。
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