JP2007031431A - タンタル及びニオブ化合物並びにそれらの化学蒸着(cvd)での使用 - Google Patents

タンタル及びニオブ化合物並びにそれらの化学蒸着(cvd)での使用 Download PDF

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Abstract

【課題】従来技術の化合物が有する欠点のない、あるいは明らかな改良を少なくとももたらす、タンタル又はニオブ含有被覆形成用の新規前駆体化合物を提供する。
【解決手段】式:
Figure 2007031431

(式中、Mは、Ta又はNbを表す。R1及びR2は、(シクロ)アルキル基、アリール基、1-、2-又は3-アルケニル、トリオルガノシリル基又はアミノ基を表す。R3は、(シクロ)アルキル基、アリール基、又はSiR3又は NR2を表す。R4は、ハロゲン、NH-R5、O-R6、-SiR3、BH4、アリル基又はインデニル基、ベンジル基、シクロペンタジエニル基、又は-NR-NR'R''(ヒドラジド(-1)、若しくはCH2SiMe3、偽ハライド又はシリルアミドを表す。R7及びR8は、水素、(シクロ)アルキル基又はアリール基を表す。)
で示される化合物。
【選択図】なし

Description

本発明は、特別な新規タンタル及びニオブ化合物、化学蒸着によるタンタル又はニオブ含有化合物の堆積のためのそれら化合物の使用、及びそのような方法により製造されたタンタル又はニオブ含有被覆に関する。
シリコンマイクロエレクトロニクス(マイクロ電子器機)において使用するTa-及びTa-N 系混合被覆は、現在、プラズマ蒸着法(物理蒸着;physical vapor deposition (PVD))により製造されている。より高度に集積されたスイッチング回路、例えばテキスチャード加工表面への均一な被覆の堆積に対する極度の要求の観点から、PVD法は、技術的に実現可能な限界に益々近づきつつある。このような用途のために、化学気相蒸着(化学蒸着;chemical vapor deposition (CVD))や、原子層成長法(ALD)として知られている特別なCVD法を使用した原子層精度の膜堆積が、益々採用されるようになっている。これらのCVD法には、当然ながら、それぞれの場合に必要な被覆のための個々の元素について適切な出発化学物質が入手できなければならない。
現在のところ、TaCl5、TaBr5のようなハロゲン化物(WO 2000/065123 A1、A. E. Kaloyeros et al., J. Electrochem. Soc. 146 (1999)、p. 170-176、又は K. Hieber、Thin Solid Films 24 (1974)、p. 157-164 参照)が、Ta 系被覆構造のCVDの為に主として使用される。この技術には多くの欠点がある。第一に、複合被覆構造の形成には、多くの点で、ハロゲンラジカルは望ましくない。なぜなら、ハロゲンラジカルは苛性/腐食性であるからである。第二に、ハロゲン化タンタルは、高融点固体であるので、揮発性が低く、加工性が低いという、不利益がある。簡単なタンタル(V)アミド、例えば、((CH3)2N)5Ta も、同様に提案されている(例えば、Fix et al.、Chem. Mater.、5 (1993)、p. 614-619 参照)。しかしながら、簡単なアミドを用いた場合、ある程度のTa 対N 分解比が達成されるだけであるので、被覆中の元素の個々の濃度を正確に制御することが困難である。多くの場合、所望の導電性窒化タンタル(III)被覆(TaN)ではなく、窒化タンタル(V)膜が形成される(例えば Fix et al.参照: Ta3N5)。更に、上記のような出発物質を用いて製造した被覆は、多くの場合、望ましくない高炭素濃度を示す。このような理由から、Tsai et al.(Appl. Phys. Lett. 67(8)、(1995)、p. 1128-1130)は、600℃におけるTaN CVDにおいて、t-BuN=Ta(NEt2)3 を提案している。この化合物は、その比較的低い揮発性の故に、高いプラント温度を必要とし、従って、集積スイッチング回路を製造する典型的は方法とは適合性が低い。他の類似のタンタルアミドイミドも提案されている(例えば、Chiu et al.、J. Mat. Sci. Lett. 11 (1992)、p. 96-98 参照)。しかし、この化合物では、付加的な反応性ガスを用いないと、窒化タンタル被覆中の炭素含量が高くなる。ごく最近、他の窒化タンタル前駆体が、例えば、Bleau et al.、Polyhedron 24(3)、(2005)、p. 463-468 に提案されているが、その複雑で困難な製造方法の故に、最初から不利であり、あるいは、特別なシクロペンタジエニル化合物は、本質的にTaSiN(窒化タンタルではない)を生成し、又は特定されていない窒素源を必要とする(Kamepalli et al.、米国特許出願公開2004142555 A1(優先日:2003年1月16日、ATMI、Inc.)。米国特許第6 593 484号(Kojundo Chemicals Laboratory Co.、Ltd.、日本)には、適切な特別のタンタルアミドイミドが提案されているが、開示された合成方法は、困難で再現性が低い。
従って、上記のような欠点のない、あるいは明らかな改良を少なくとももたらす、TaN 被覆用の別の新規前駆体に対する少なからぬ要求が存在する。
従って、本発明の目的は、そのような前駆体を提供することである。
本発明は、そのような要求を満たすDAD配位子を持つ複合タンタルアミドに関する。DADは、1,4-ジアザブタジエン(1,4-DiAzabutaDiene)から誘導される一般構造式(A)を表わす:
Figure 2007031431
(式中、
R1 及びR2 は、互いに独立に、所望により置換されていてよいC1 - C12 アルキル、C5 - C12 シクロアルキル又はC6 - C10 アリール基、1-アルケニル、2-アルケニル、3-アルケニル、又はトリオルガノシリル基 -SiR3、又はアミノ基 NR2(ここで、R は、C1 - C4 アルキル基を表す。)を表す。
R7 及びR8 は、互いに独立に、 水素、所望により置換されていてよいC1 - C12 アルキル、C5 - C12 シクロアルキル 又は C6 - C10 アリール基を表す。)
また、本発明は、例えば、導電性窒化ニオブ被覆(NbN)の為のCVD前駆体として適している、類似のニオブ化合物にも関する。
本発明は、一般式(I):
Figure 2007031431
(式中、
M は、Ta 又はNb を表す。
R1 及びR2 は、互いに独立に、所望により置換されていてよいC1 - C12 アルキル、C5 - C12 シクロアルキル又はC6 - C10 アリール基、1-アルケニル、2-アルケニル、3-アルケニル、又はトリオルガノシリル基 -SiR3、又はアミノ基 NR2(ここで、R は、C1 - C4 アルキル基を表す。)を表す。
R3 は、所望により置換されていてよいC1 - C8 アルキル、C5 - C10 シクロアルキル、C6 - C14 アリール基、若しくはSiR3 又は NR2 (ここで、R は上記と同意義である。)を表す。
R4 は、Cl、Br、I からなる群から選択されるハロゲン、若しくはNH-R5 (ここで、R5 は、所望により置換されていてよいC1 - C8 アルキル、C5 - C10 シクロアルキル又はC6 - C10 アリール基である。)、O-R6 (ここで、R6 は、所望により置換されていてよいC1 - C11 アルキル、C5 - C10 シクロアルキル 又は C6 - C10 アリール基である。)、-SiR3、又はBH4、若しくは所望により置換されていてよいアリル基又はインデニル基、又は所望により置換されていてよいベンジル基、又は所望により置換されていてよいシクロペンタジエニル基、又は-NR-NR'R''(ヒドラジド(-1)(ここで、R、R' 及びR'' は、互いに独立に、 上記のR と同意義である。)、若しくはCH2SiMe3、偽ハライド(例えば-N3))又はシリルアミド-N(SiMe3)2 を表す。
R7 及びR8 は、互いに独立に、 水素、所望により置換されていてよいC1 - C12 アルキル、C5 - C12 シクロアルキル 又は C6 - C10 アリール基を表す。)
で示される化合物を提供する。
別途記載しない限り、本明細書において、置換されたとは、C1 - C4 アルコキシ基又はジ(C1 - C4 アルキル)アミノ基による置換を意味する。
実施例で使用する場合を含めて本明細書及び請求項で使用する場合、別途記載しない限り、全ての数値は、明示されていなくても、その前に「約」を付けて読むことにする。また、記載されているあらゆる数値範囲は、その中の狭い範囲全てを包含するものである。
本発明のタンタル及びニオブ化合物は、タンタル及び/又はニオブを含む、金属、合金、酸化物、窒化物及び炭化物、並びにこれらの混合物、及び/又は無定型及び/又は結晶形化合物を、CVD、ALD(原子層成長法)及び熱分解により製造するために、使用することができる。このような混合物及び化合物は、例えば、トランジスタのコンデンサ及びゲートにおける誘電性塗膜、マイクロウェーブセラミック、圧電セラミック、熱的又は化学的バリア被覆、拡散バリア被覆、硬質材料被覆、導電性被覆、反射防止被覆、光学被覆、及びIRミラー用被覆として、使用される。光学材料の例は、タンタル酸リチウム及びニオブ酸リチウムである。電極のための導電性及び耐腐食性被覆の例は、タンタル及び/又はニオブ含有チタン・ルテニウム混合酸化物である。本発明のタンタル及びニオブ化合物は、粉末を製造するための火炎熱分解用前駆体としても適している。
式(II)で示されるタンタル及びニオブイミドが好ましい:
Figure 2007031431
(式中、
M は、Ta 又はNb を表す。
R1 及びR2 は、同一のC1 - C5 アルキル又はC5 - C6 シクロアルキル基を表す。
R3 は、C1 - C5 アルキル、C5 - C6 シクロアルキル又は所望により置換されていてよいフェニル基、若しくはSiR3又はNR2(ここで、RはC1 - C4 アルキルを表す。)を表す。
R4 は、Cl、Br、I からなる群から選択されるハロゲン、基NH-R5 (ここで、R5 は、C1 - C5 アルキル、C5 - C6 シクロアルキル又は所望により置換されていてよいC6 - C10 アリール基である。)、又はBH4、又は所望により置換されていてよいアリル基、又はインデニル基、又は所望により置換されていてよいベンジル基、又は所望により置換されていてよいシクロペンタジエニル基又はオキシアルキル基を表す。)
式(III)で示されるt−ブチル置換DADを有するタンタルアミドイミドが特に好ましい:
Figure 2007031431
(式中、
R3 及びR4 は、互いに独立に、C1 - C5 アルキル基、又は1〜3個のC1 - C5 アルキル基により所望により置換されていてよいC6 - C10 アリール基、又はSiR3又はNR2を表す。)
式(IV)で示される化合物が、非常に好ましい:
Figure 2007031431
式(V)で示される類似の化合物、及びとりわけ通常は二量体で存在する式(VI)で示される類似の化合物も同様に、非常に好ましい。
Figure 2007031431
Figure 2007031431
他の非常に好ましい化合物は、式(VII)、(VIII)、(IX)及び(X)で示される構造を有する化合物である:
Figure 2007031431
Figure 2007031431
Figure 2007031431
Figure 2007031431
とりわけ好ましい化合物は、式(XI)で示される化合物である:
Figure 2007031431
(式中、R6 は、所望により置換されていてよいC1 - C12 アルキル基を表す。)
この群からは、式(XII)で示される化合物が、特に好ましい:
Figure 2007031431
他の好ましい化合物は、式(XIII)で示される化合物である:
Figure 2007031431
(式中、R9 は、式(XIV):
Figure 2007031431
(ここで、R10 は、C1 - C4 アルキル基を表し、R11 は、R10 と同一であるか又は互いに独立にOR10 を表す。)
で示されるエノラート基である。)
アルキル又はアルコキシは、それぞれの場合、直鎖、環式又は分岐鎖アルキル又はアルコキシ基を意味し、記載された基は、所望により更に置換されていてよい。これは、トリアルキルシリル若しくはモノ又はジアルキルアミノ基のアルキル部分、あるいはモノ又はジアルキルヒドラジン若しくはモノ、ジ、トリ又はテトラアルキルシランのアルキル部分にも当てはまる。
本発明において、C1-C4 アルキルは、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、t-ブチルを表し、C1-C5 アルキルは更に、例えば、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、ネオペンチル (2,2-ジメチルプロピル)、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピルを表し、C1-C6 アルキルは更に、例えば、n-ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル又は1-エチル-2-メチルプロピルを表し、C1-C12 アルキルは更に、例えば、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル及びn-ドデシルを表す。
1-アルケニル、2-アルケニル、3-アルケニルは、上記アルキル基に対応するアルケニル基を表す。C1-C4 アルコキシは、上記アルキル基に対応するアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、t-ブトキシを表す。
C5-C12 シクロアルキルは、所望により置換されていてよい、単環式、二環式又は三環式アルキル基を表す。それらの例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピナニル、アダマンチル、異性体メンチル、n-ノニル、n-デシル、n-ドデシルである。シクロペンチル及びシクロヘキシルが、C5-C6 シクロアルキルとして好ましい。
アリールは、それぞれの場合、独立して、6〜14個、好ましくは6〜10個の骨格炭素原子を有する芳香族基を表す。芳香族基において、環式化合物につき0〜3個の骨格炭素原子は、窒素、硫黄又は酸素からなる群から選択されるヘテロ原子により置き換えることができる。好ましくは、6〜14個、好ましくは6〜10個の骨格炭素原子を有する炭素環式芳香族基である。
所望により置換されていてよいC6-C10 アリールの例は、フェニル、2,6-ジイソプロピルフェニル、o-、p-、m-トリル又はナフチルである。
炭素環式芳香族基又はヘテロ原子基も、環式化合物あたり5個までの、同一又は異なる置換基により置換されていてもよく、置換基は、フッ素、シアノ、C1-C12 アルキル、C1-C12 フルオロアルキル、C1-C12 フルオロアルコキシ、C1-C12 アルコキシ又はジ(C1-C8 アルキル)アミノから選択される。
本発明の化合物は、式(B):
Figure 2007031431
(式中、R1、R2、R5 及びR6 は、前記と同意義である。)
で示されるDAD配位子前駆体を、少なくとも1種の還元剤の存在下で、式(C):
[M(NR3)(R4)Cl2L2]
(式中、
M は、Ta 又はNbを表す。
L は、脂肪族又は芳香族アミン、エーテル、ハロゲン化物、好ましくは塩化物、又はニトリル、好ましくはアセトニトリルから選択される配位子を表す。
R3 又はR4は、前記と同意義である。)
で示されるTa又はNb錯体と、適当な溶媒中、好ましくは−20〜120℃の温度で反応させることにより、簡単に製造することができる。
適当な還元剤の可能な例は、非貴金属(例えば、Mg、Zn、Li、Na、Al等)である。適当な溶媒例は、エーテル(例えば、THF、ジエチルエーテル又は1,2-ジメトキシエタン)、双極性非プロトン性溶媒(例えば、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド又は耐3級アミン)、若しくは脂肪族又は芳香族炭化水素(例えば、トルエン、ペンタン、ヘキサン)など、及びこれらの混合物、又はこれらと他の溶媒との混合物である。式(C)[M(NR3)(R4)Cl2L2] で示されるTa 又はNb 錯体は、単離された形で又は系中で、一般的に既知の方法により製造することができる。
更に、式(B)で示されるDAD配位子前駆体は、予め、適当な溶媒中で適当な還元剤により還元することもでき、例えば還元剤としてのリチウムにより予備還元されたDAD配位子(例えばLi[DAD] 又はLi2[DAD])を、式(C)で示される錯体の溶液と反応させる。反応温度を−20〜12℃の間で注意深く選択し、制御することにより、本発明の化合物を1段階合成により製造することもでき、この場合、例えばTaCl5 を、アミンH2NR3 又はH2NR4、還元剤及び式(B)で示されるDAD配位子前駆体と組み合わせ、反応させる。
本発明の化合物を単離する為に、溶媒を、例えば減圧下で留去するが、その後、洗浄とその後の乾燥により、更に精製することができる。このような適切な方法は、当業者に知られている。
本発明は、化学蒸着法によるTaN 被覆の為の前駆体としての式(I)で示される本発明化合物の使用、及び式(I)で示される化合物からCVDにより製造されたTaN 被覆をも提供する。このような方法において、好ましくは式(II)で示される化合物、特に好ましくは式(III)で示される化合物、最も好ましくは式(IV)〜(XIII)で示される化合物が使用される。式中の基の定義は先に記載した定義に相当する。
更に本発明は、種々の基として上記の定義を有する式(I)、好ましくは式(II)で示される化合物から製造されたTaN 又はNbN 被覆を有する基材も提供する。
以下のような点が、本発明において提案する化合物の技術的利点と見なされる:
1)揮発性タンタル及びニオブ化合物の合成は、高価なリチウムアルキル又はアミドを必要としない。
2)Ta(III) 又はNb(III) 被覆の為のCVD適合性出発基としてのDAD配位子の導入は、基材被覆への望ましくない炭素の混入の危険を小さくする。
3)付加的な安定出発基、例えばシクロペンタジエニル(Cp)又はボロネート(BH4)の導入により、CVDにおける炭素の混入が更に低減される。
4)窒素出発物質、例えばヒドラジン誘導体(例えば、1,1-ジメチルヒドラジン又はt-ブチルヒドラジン)との組み合わせにより、CVD中に被覆組成を選択的に変えることができる。
5)Ta(III) 又はTa(V) 化合物及びNb類似体の酸化状態の選択的作用。
加えて、本発明は、下記の方法工程を含む化学蒸着法(CVD)により、被覆中に種々の元素のある濃度を確立する為に他の化合物を所望により配合して、Ta 又はNb 含有被覆を堆積する為に、本発明のタンタル及びニオブ化合物を使用することにも関する:
適当な基材(例えば、シリコン系集積スイッチング回路の製造に典型的に使用されるようなシリコンウエハ又は既に表面加工単層又は多層被覆を有するシリコンウエハ)を、CVD装置に導入し、250〜700℃の範囲の被覆堆積に適した温度に加熱する。キャリアガスに、所定濃度の出発物質を含ませる。キャリアガスとして、不活性ガス(例えば、窒素及び/又はアルゴン)を、所望により蒸発させた不活性な溶媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン又は酢酸ブチル)と組み合わせて、使用することができ、反応性ガス、例えば還元性ガス(例えば、水素)を添加することもできる。出発物質を含むキャリアガスを、加熱した基材表面上に、所定の暴露時間で通過させるが、濃度は、出発物質及び暴露時間に合わせて変化させる。ただし、Ta 又はNb 含有被覆は、基材の表面上に所定の被覆厚さ及び所定の組成で、無定型、微結晶形又は多結晶形で、形成される。蒸着速度に依存して、典型的な暴露時間は、数秒から数分又は数時間である。典型的な蒸着速度は、例えば、0.1〜1nm/secであるが、他の蒸着速度も可能である。典型的な被覆厚さは、例えば0.1〜100nm、好ましくは0.5〜50nm、特に好ましくは1〜10nmである。
CVD技術では、純粋なタンタル又はニオブ金属被覆(タンタル又はニオブ系単独被覆)、高タンタル又はニオブ被覆及びTaN 又はNbN 含有混合被覆を製造する為の式(I)で示される出発物質、好ましくは式(II)〜(XIII)で示される出発物質に加えて、TaN 又はNbN 含有混合被覆内に窒素濃度を選択的に確立するために、下記の出発物質(以下において、N出発物質とも称する)を使用することもできる:アンモニア(NH3)又は C1-C8 モノアルキルヒドラジン、特にt-ブチルヒドラジン (t-Bu-NH-NH2)及び/又は C1-C5-1,1-ジアルキルヒドラジン、特に、1,1-ジメチルヒドラジン((CH3)2N-NH2)(ここで、アルキル基は直鎖又は分岐鎖であってよい)。特に後の高温完全硬化工程において製造される混合系被覆の安定性に影響を与える為に、CVD蒸着において他の元素を組み込むことは、形成された被覆の再結晶特性に影響を与える上で有益であり得る。元素Siは、珪素系集積スイッチング回路において使用するのに特に適している。上記出発物質に加えて、Siの為の下記の出発物質(以下では、Si出発物質とも称する)を、Ta(又はNb)-N-Si を含む混合系被覆の製造の為のCVD技術において有利に使用される:
シラン(SiH4)並びに/若しくはジシラン(Si2H6)及び/又はC1-C8 モノアルキルシラン、特にt-ブチルシラン(tBu-SiH3)、及び/又ははC1-C8 ジアルキルシラン、特にジ-t-ブチル(tBu2SiH2)、及び/又はC1-C8 トリアルキルシラン、特にトリエチルシラン((C2H5)3SiH)、及び/又ははC1-C8 テトラアルキルシラン、特にテトラエチルシラン((C2H5)4Si)(ここで、アルキル基は直鎖又は分岐鎖であり得る。)。
出発物質の正確な濃度は、基本的に、CVD法における個々の出発物質の熱分解特性により決定される。出発物質は、好ましくは、下記のモル比で使用される:
N出発物質/Ta 又はNb 出発物質 0〜20000;Si 出発物質/Ta 又はNb 出発物質 0〜100。
基材の表面温度は、好ましくは、300〜600℃の範囲に設定される。キャリアガス及び出発物質の全圧は、好ましくは、10〜1000hPaの範囲の圧力にされ、全出発物質の分圧対キャリアガスの分圧の比は、0.0001〜0.5の範囲である。蒸着速度は、好ましくは、0.05〜50nm/分である。
本発明のタンタル及びニオブ化合物は、酸化タンタル(Ta2O5)被覆及び酸化ニオブ(Nb2O5)被覆の前駆物質としても適しており、これらの被覆は、それらの高い誘電率の故に、マイクロ電子器機にとって興味ある材料である。
下記実施例は、本発明を詳細に説明するものであって、本発明を限定するものではない。
下記実施例において、略称及び略された化合物名は、以下の構造を意味する:
DtBuAD =1,4-ジ-t-ブチル-1,4-ジアザブタジエン
Figure 2007031431
tBu =t-ブチル
tBuN =t-ブチルイミノ =tBu-N =
Me =メチル
Py =ピリジン
Bz =ベンジル
AcAc =アセチルアセトンのエノレート形の一価基=
Figure 2007031431
Cp =シクロペンタジエニル
Ind =インデンの一価基
Figure 2007031431
Dip =2,6-ジ-イソプロピルフェニル
Figure 2007031431
all =アリル
本発明以外の中間体を製造する実施例
中間体製造例A:Li2DtBuAD の製造
リチウム870 mg(125 mmol) を、DtBuAD 10 g (60 mmol) のジエチルエーテル200 ml中溶液に、冷却しながら添加した。23℃で8時間攪拌した後、オレンジ色溶液を濾過した。次いで、溶媒を20mbarで留去し、残渣を、高減圧下48時間乾燥した。収量10.8 g(ほぼ定量的)。
分析:
1H-NMR (δ TMSに対して、C6D5CD3, 300 K, 200 MHz): 5.52 (s, 2H), 1.10 (s, 18H)。
中間体製造例B:[Ta(tBuN)(tBuNH)Cl2 2Py]の製造
CH2Cl2 50 ml 中のtBuNH2 61.3 ml (587 mmol) を、TaCl5 21.0 g (58.7 mmol) のCH2Cl2 200 ml中懸濁液に、冷却しながら滴下した。次いで、反応混合物を23℃に加熱し、四時間攪拌した。得られた懸濁液を、氷浴で再度冷却し。ピリジン23.7 ml (294 mmol) のCH2Cl2 50 ml中溶液を添加した。23℃で4時間攪拌した後、ヘキサン150 mlを反応混合物に添加し、得られた溶液をセライトにより濾過した。残渣を、CH2Cl2/ヘキサン(1:1)100 mlにより、洗浄液が無色になるまで、更に2回洗浄した。合わせた溶液から、20mbarで、全ての揮発性成分を除去し、残渣を、ヘキサンで洗浄し、乾燥した。淡黄色の微結晶生成物。収量25.9g(理論値の84%)。融点>120℃(分解)。
元素分析:
計算値(%)(C18H29N4Cl2Ta (分子量=553.31 g/mol) として):
C 39.07; H 5.29; N 10.13
測定値 (%):
C 40.15; H 5.17; N 10.02
MS-EI: 379 (M+ - 2 Py - Me, 20%), 323 (M+ - 2 Py - (CH3)2CCH2 - Me, 42%), 41 (100%)。
1H-NMR (300.1 MHz, CDCl3): δ = 1.28 (s, 9H, NHC(CH 3)3), 1.31 (s, 9H, NC(CH3)3), 7.44 (シュードt, 4H, m-Hpy), 7.86 (tt, J1 = 7.7 Hz, J2 = 1.5 Hz, 2H, p-Hpy), 8.60
(ブロードs, 1H, NHC(CH3)3), 9.40 (dd, J1 = 6.9 Hz, J2 = 1.5 Hz, 4H, o-Hpy)。
13C{1H}-NMR (CDCl3, 75 MHz, 300 K): 32.3 (NC(CH3)3), 33.9 (NHC(CH3)3), 56.4 (NHC(CH3)3), 64.8 (s, NC(CH3)3), 124.1 (m-Py), 139.2 (p-Py), 153.5 (o-Py)。
中間体製造例C:[(DtBuAD)(tBuN)Ta(μ-Cl)]2の製造
t-ブチルアミン43.8 ml (418.7 mmol) を、CH2Cl2 300 ml中のTaCl5 50.00 g (139.6 mmol) 懸濁液に、0℃で攪拌しながら滴下した。反応混合物を23℃に加熱し、この温度で3時間攪拌した。次いで、DtBuAD 23.49 g (139.6 mmol) を添加し、得られた懸濁液を8時間攪拌した。その後、混合物を濾過し、ヘキサン150 ml を添加した。揮発性成分を、20mbarで、濾液から除去し、残渣をTHF200 mlに溶解した。次いで、リチウム1.94 g (279.2 mmol) を、冷却しながらゆっくり添加した(直ちに暗褐色に着色)。8時間攪拌した後、20mbarで溶媒を留去し、残渣を、ジエチルエーテル(各150 ml)で2回抽出した。抽出物から20mbarで溶媒を留去した。残渣を、160℃/10-4 mbarで昇華させた。収量:38.8g(理論値の61%)。融点150.0℃。
元素分析:
計算値(%)(単量体C14H29N3ClTa(分子量=455.81 g/mol) として):
C 36.89; H 6.41; N 9.22
測定値:
C 36.39; H 6.37; N 9.18
MS-EI: 455 (M+, 9%), 440 (M+ - Me, 21%), 399 (M+ - Me2C=CH2, 7%), 384 (M+ - Me - Me2C=CH2, 5%), 328 (M+ - Me - 2・Me2C=CH2, 5%), 58 (100%)。
1H-NMR (C6D6, 300 MHz, 300 K): 6.07 (bs, 2H, CH-DtBuAD), 1.47 (s, 9H, NtBu), 1.35 (s, 18H), tBu-DtBuAD)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 103.8 (CH-DtBuAD), 65.7 (NCMe3), 56.9 (CMe3-DtBuAD), 33.8 (NCMe3), 31.1 (CMe3-DtBuAD)。
IR (KBr, cm-1): 3036(w), 1503(w), 1456(s), 1364(s), 1356(w), 1285(s), 1217(s), 1146(m), 1113(w), 1069(w), 1038(w), 1026(w), 1018(w), 964(w), 870(m), 810(m), 770(s), 723(w), 567(w), 544(w), 511(w), 453(w)。
中間体製造例D:[(DtBuAD)(tBuN)Nb(μ-Cl)]2の製造
実施例19で得たピリジン錯体500 mgを、150℃/10-4 mbarで昇華させた。収量:230 mg (56%)。融点188℃。分析結果は、中間体製造例Eと類似。
中間体製造例E:[(DtBuAD)(tBuN)Nb(μ-Cl)]2の製造
t-ブチルアミン23.2 ml (222 mmol)を、NbCl5 20.00 g (74 mmol) のCH2Cl2 300 ml中懸濁液に、攪拌しながら0℃で滴下した。反応混合物を23℃に加熱し、この温度で3時間攪拌した。次いで、DtBuAD12.5 g (74 mmol) を添加し、得られた懸濁液を8時間攪拌した。その後、混合物を濾過し、ヘキサン150 mlを添加した。濾液から、20mbarで揮発性成分を除去し、次いで、残渣をTHF200 mlに溶解した。リチウム粉末1.0 g (148 mmol) を、冷却しながらゆっくりと添加した。8時間攪拌した後、溶媒を20mbarで留去し、残渣を、ジエチルエーテル(各150 ml)で2回抽出した。抽出物から、溶媒を20mbarで留去した。残渣を、160℃/10-4 mbarで昇華させた。収量12.9g(理論値の47%)。融点188.4℃。
元素分析:
計算値 (%)(単量体C14H29N3ClNb (分子量=367.77 g/mol) として):
C 45.72; H 7.95; N 11.43
測定値 (%):
C 45.88; H 8.04; N 11.41
MS-EI: 367 (M+, 1%), 352 (M+ - Me, 1%), 296 (M+ - Me2C=CH2 - Me, 1%), 58 (100%)。
1H-NMR (C6D6, 300 MHz, 300 K): 6.08 (ブロードs, 2H, CH-DtBuAD), 1.45 (s, 9H, NtBu), 1.38 (s, 18H, tBu-DtBuAD)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 106.0 (CH-DtBuAD), 57.7 (CMe3-DtBuAD), 32.4 (NCMe3), 30.8 (CMe3-DAD)。
IR (KBr, cm-1): 3032(w), 1491(w), 1456(s), 1393(w), 1360(m), 1263(s), 1246(w), 1215(s), 1155(w), 1144(w), 1092(w), 1061(w), 1036(w), 1026(w), 1017(w), 951(w), 870(m), 810(m), 774(s), 723(w), 698(w), 669(w), 584(w), 569(m), 540(w), 515(w)。
本発明の実施例
実施例1:ピリジン錯体としての(DtBuAD)(tBuN)TaClの製造
中間体製造例Aで得たLi2DtBuAD1.76 g (9.7 mmol) のTHF20 ml中溶液を、(J. Sundermeyer, J. Putterlik, M. Foth, J. S. Field, N. Ramesar, Chem. Ber. 1994, 127, 1201-1212 に従って調製した)tBuN = TaCl3・2Py5.00 g (9.7 mmol) のTHF20 ml中溶液に、−80℃で滴下した。30分間攪拌した後、暗褐色反応混合物を加熱し、23℃でさらに10分間攪拌した。全ての揮発性成分を蒸発させた後、残渣を、ジエチルエーテル(各10 ml)で2回抽出した。エーテル相を合わせ、エーテルを留去し、黄色残渣をヘキサン(各10 ml)で2回抽出した。収量2.11 g;加えて、−80℃での母液の結晶化によりさらに 0.64 gを回収。合計収量2.75g (理論値の53.1 %) 。 融点142.8℃。
元素分析:
計算値 (%) (C19H34N4ClTa (分子量=534.91 g/mol) として):
C 42.66; H 6.41; N 10.47
測定値 (%):
C 42.27; H 5.97; N 10.19
MS-EI: 455 (M+ - Py, 15%), 440 (M+ - Py - Me, 39%), 399 (M+ - Py - Me2C=CH2, 13%), 384 (M+ - Py - Me - Me2C=CH2, 2%), 343 (M+ - Py - 2・Me2C=CH2, 1%), 328 (M+ - Py - Me - 2・Me2C=CH2, 7%), 287 (M+ - Py - 3・Me2C=CH2, 11%), 79 (Py+, 100%)。
1H-NMR (δ TMSに対して, C6D6, 300 MHz, 300 K): 8.57 (d, 3JHH = 4.9 Hz, 2H, o-Py), 6.77 (t, 3JHH = 7.7 Hz, 1H, p-Py), 6.45 (シュード-t, 3JHH = 6.7 Hz, 2H, m-Py), 6.17 (ブロードs, 2H, CH-DtBuAD), 1.55 (s, 9H, tBuN), 1.34 (ブロードs, 18H, tBu-DtBuAD)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 150.7, 137.5 及び 124.0 (Py), 65.5 (CMe3N), 56.6 (CMe3-DtBuAD), 34.2 (NCMe3), 30.9 (CMe3-DtBuAD)。
13C{1H}-NMR (d8-トルエン, 400 MHz, 230 K): 152.9, 139.9 及び 126.8 (Py), 111.8 及び 101.4 (CH-DtBuAD), 68.1 (NCMe3), 59.0 及び 58.8 (CMe3-DtBuAD), 36.7 (NCMe3), 33.5 及び 33.0 (CMe3-DtBuAD)。
IR (KBr, cm-1): 3075(w), 3040(w), 1604(w), 1504(w), 1458(s), 1444(m), 1359(m), 1354(m), 1275(s), 1251(w), 1217(s), 1145(m), 1145(w), 1064(w), 1045(w), 1012(w), 871(w), 814(w), 771(m), 761(m), 723(w), 698(m), 636(w), 567(w), 538(w), 507(w)。
実施例2:[(tBuN)(tBuNH)TaCl2(tBuNH2)]2 からの(DtBuAD)(tBuN)Ta(NHtBu)の製造
DtBuAD 1.26 g (7.5 mmol) を、(K. C. Javaratne, G. P. A. Yap, B. S. Haggerty, A. L. Rheingold, C. H. Winter, Inorg. Chem. 1996, 35, 4910-4920 に従って調製した) [(tBuN)(tBuNH)TaCl2(tBuNH2)]2 3.50 g (3.7 mmol) のTHF40 ml中の黄色溶液に添加した。次いで、混合物を23℃で約30分間攪拌した。その後、マグネシウム粉末0.19 g (7.8 mmol) を添加し、23℃でさらに10分間攪拌した。マグネシウムを完全に溶解させた後。THFを20mbarで留去し、残留した黄色油状物を、ヘキサン25 mlで抽出した。ヘキサンを留去した後、80℃/10-2 mbarで昇華して、淡黄色固体として生成物を得た。収量:1.54g (理論値の60%)。融点70℃。
分析:
1H-NMR (C6D6, 300 MHz, 300 K): 5.62 (s, 2H, CH-DtBuAD), 3.41 (s, 1H, NH), 1.56 (s, 9H, NtBu), 1.32 (s, 18H, tBu-DtBuAD), 1.27 (s, 9H, NHtBu)。
13C {1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 102.6 (CH-DtBuAD), 64.9 (NCMe3), 55.7 (CMe3-DtBuAD), 53.5 (NHCMe3), 35.3 (NCMe3), 35.2 (NHCMe3), 32.0 (CMe3-DtBuAD)。
IR (KBr, cm-1): 3246(w), 3030(w), 1504(w), 1456(s), 1388(w), 1361(s), 1352(m), 1280(s), 1221(s), 1140(m), 1107(w), 1072(w), 1037(w), 1024(w), 985(m), 960(w), 920(w), 870(m), 816(w), 781(w), 771(m), 756(w), 590(w), 567(m), 527(m), 445(w)。
実施例3:(tBuN)(tBuNH)TaCl2・2Pyからの(DtBuAD)(tBuN)Ta(NHtBu)の製造
出発物質として、[(tBuN)(tBuNH)TaCl2(tBuNH2)]2に代えて、(tBuN)(tBuNH)TaCl2・2PY (2.05 g=3.7 mmol, 中間体製造例B) を用いる以外は、上記実施例と同様に行った。収量1.22g (理論値の67%)。融点70℃.
元素分析:
計算値 (%) (C18H39N4Ta (分子量=492.49 g/mol) として):
C 43.90; H 7.98; N 11.38
測定値 (%):
C 42.56; H 7.89; N 10.88
MS-EI: 492 (M+, 33%), 477 (M+ - Me, 100%), 436 (M+ - Me2C=CH2, 10%), 421 (M+ - Me - Me2C=CH2, 10%), 380 (M+ - 2・Me2C=CH2, 1%), 365 (M+ - Me - 2・Me2C=CH2, 2%), 309 (M+ - Me - 3・Me2C=CH2, 1%)。
他の分光分析データ (1H-NMR, 13C {1H}-NMR 及び IR) は実施例2と同じ。
実施例4:(DtBuAD)(tBuN)Ta(NHtBu)の製造 (TaCl5からの直接合成)
t-ブチルアミン145.84 ml (1.40 mol) を、TaCl5 50.0 g (139.58 mmol) のトルエン500 ml中溶液に、冷却しながら滴下した。23℃で8時間攪拌した後、黄色溶液を濾過し、20mbarで溶媒を留去した。油状中間体をTHF250 mlに溶解し、さらに精製することなく、DtBuAD 23.49 g (139.6 mmol)、次いでマグネシウム粉末3.39 g (139.6 mmol) を添加した。反応混合物を、23℃で12時間攪拌し、次いで、溶媒を20mbarで留去した。残渣をヘキサン(各150 ml)で2回抽出して、黄色油状の粗生成物を得た。粗生成物を、80℃/10-2 mbarで昇華して精製した。収量35.7g (理論値の52%)。融点70℃。
分光分析データ (1H-NMR, 13C {1H}-NMR 及び IR) は実施例2と同じ。
実施例5:(DtBuAD)(tBuN)Ta(NHtBu)からの(DtBuAD)(tBuN)Ta(OtBu)の製造
t-ブタノール0.75 g (10.15 mmol) のヘキサン100 ml中溶液を、実施例2で得た(DtBuAD)(tBuN)Ta(NHtBu) 5.00 g (10.15 mmol) のヘキサン100 ml中溶液に、−80℃で滴下した。次いで、反応混合物を、23℃で3時間攪拌した。溶媒を20mbarで留去し、無色生成物を100℃/10mbarで昇華した。収量4.65 g (理論値の93%)。融点79℃.
元素分析:
計算値 (%) (C18H39N3OTa (分子量=493.47 g/mol) として):
C 43.81; H 7.76; N 8.52
測定値 (%):
C 42.89; H 7.88; N 8.29
MS-EI: 493 (M+, 44%), 478 (M+ - Me, 21%), 437 (M+ - Me2C=CH2, 5%), 422 (M+ - Me - Me2C=CH2, 100%), 381 (M+ - 2・Me2C=CH2, 60%), 366 (M+ - Me - 2・Me2C=CH2, 5%), 310 (M+ - Me 3・Me2C=CH2, 2%)。
1H-NMR (δ TMSに対して, C6D6, 300 MHz, 300 K): 5.82 (s, 2H, CH-DtBuAD), 1.54 (s, 9H, NtBu), 1.33 (s, 9H, OtBu), 1.32 (s, 18H, tBu-DtBuAD)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 104.4 (CH-DAD), 55.9 (CMe3-DtBuAD), 35.3 (s, NCMe3), 33.3 (OCMe3), 32.0 (CMe3-DtBuAD)。
IR: (ν, cm-1) 3034(w), 1586(w), 1361(s), 1286(s), 1261(w), 1223(s), 1188(s), 1142(m), 1072(w), 1008(s), 959(w), 920(w), 869(m), 806(m), 789(m), 772(m), 722(w), 563(w), 529(w), 514(w), 471(w)。
実施例6:(DtBuAD)(tBuN)TaCl(Py)からの(DtBuAD)(tBuN)Ta(OtBu)の製造
THF10 ml中のtBuOK 42 mg (0.37 mmol) を、実施例1で得た(DtBuAD)(tBuN)TaCl(Py) 200 mg (0.37 mmol) のTHF10 ml中溶液に、−80℃で添加した。23℃で5時間攪拌した後、溶媒を20mbarで留去した。茶色の油状残渣を、100℃/10-2 mbarで昇華させて、79℃の融点を有する生成物95mg (理論値の52%) を得た。
分光分析データ (1H-NMR, 13C-NMR, IR) は実施例5と同じ。
実施例7:(DtBuAD)(NtBu)Ta(NHtBu)からの(DtBuAD)(tBuN)Ta(AcAc)の製造
ヘキサン10 mlに溶解したアセチルアセトン0.20 gを、実施例4で得た(DtBuAD)(tBuN)Ta(NHtBu) 1.00 g (2.0 mmol) のヘキサン10 ml中溶液に、−80℃で添加した。次いで、反応混合物を、23℃で5時間攪拌した。溶媒を20mbarで留去しして、分析的に純粋な生成物0.97 g (理論値の92%) を、オレンジ色粉末として単離した。融点99.1℃。
MS-EI: 519 (M+, 74%), 504 (M+ - Me, 43%), 448 (M+ - Me2C=CH2, 3%), 57 (tBu+, 100%)
1H-NMR (δ TMSに対して, C6D6, 300 MHz, 300 K): 6.04 (s, 2H, CH-DtBuAD), 5.06 (s, 1H CH-AcAc), 1.60 (s, 6H, Me-AcAc), 1.56 (s, 18H, tBu-DtBuAD), 1.47 (s, 9H, NtBu)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 191.7 (CO-AcAc), 103.6 (CH-AcAc), 103.4 (CH-DtBuAD), 55.7 (CMe3-DtBuAD), 54.2 (NCMe3), 34.3 (NCMe3), 31.5 (CMe3-DtBuAD), 26.1 (Me-AcAc)。
IR (KBr, cm-1): 1590(m), 1530(m), 1281(m), 1262(w), 1223(m), 1137(w), 1093(w), 1026(w), 968(w), 933(w), 861(w), 804(w), 762(w), 722(w), 665(w), 566(w), 534(w), 432(w)。
実施例8:(DtBuAD)Ta(NtBu)Cl(Py)からの(DtBuAD)(tBuN)Ta(AcAc)の製造
実施例1で得た(DtBuAD)Ta(NtBu)Cl(Py) 640 mg (1.2 mmol) を、THF15 mlに溶解した。この溶液に、アセチルアセトナトナトリウムのTHF10 ml中溶液を、−80℃で添加した。23℃に加熱した後、この温度で10時間攪拌し、溶媒を、20mbarで留去した。茶色の油状残渣をヘキサンで抽出し、ヘキサンから結晶化して、99℃の融点を有するオレンジ色結晶0.28g (理論値の50%) を得た。
分析:
分光分析 (MS, 1H-NMR, 13C-NMR 及び IR) は実施例8と同じ。
実施例9:ピリジン錯体としての(DtBuAD)(tBuN)TaBzの製造
塩化ベンジルマグネシウム−THF錯体210 mg (0.94 mmol) のジエチルエーテル10 ml中懸濁液を、ジエチルエーテル10 mlに溶解した実施例1で得た[(DtBuAD)(tBuN)TaCl(Py)] 500 mg (0.94 mmol) に、−80℃で添加した。10分後、オレンジ色反応混合物を23℃に加熱し、この温度で5時間攪拌した。次いで、生成した黄色析出物を濾取し、ジエチルエーテル5 mlで洗浄した。乾燥し、続いてヘキサンから再結晶化して、融点117。7℃のオレンジ色結晶として、純生成物210 mg (理論値の38%) を得た。
MS-EI: 511 (M+ - Py, 3%), 52 (100%)
1H-NMR (δ TMSに対して, C6D6, 300 MHz, 300 K): 8.21 (d, 3JHH = 3.1 Hz, 2H, o-Py), 6.91 (t, 3JHH = 7.6 Hz, 1H, m-Bz), 6.72-6.62 (m, 4H, o- 及び p-Bz (p-Pyと重複)), 6.30 (シュード-t, 3JHH = 6.7 Hz, 2H, m-Py), 6.06 (s, 2H, CH-DtBuAD), 2.10 (ブロードs, 2H, CH2-Bz), 1.58 (s, 9H, NtBu), 1.26 (ブロードs, 18H, tBu-DAD)。
13C {1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300K): 153.8 (Ci-Bz), 150.2 (o-Py), 136.7 (p-Py), 127.2 (m-Bz), 126.5 (o-Bz), 123.8 (m-Py), 119.5 (p-Bz), 104.8 (CH-DtBuAD), 65.5 (NCMe3), 56.3 (CMe3-DtBuAD), 53.6 (CH2-Bz), 34.8 (NCMe3), 31.2 (CMe3-DtBuAD)。
IR (KBr, cm-1): 3057(w), 1602(w), 1591(w), 1361(w), 1276(m), 1262(w), 1218(m), 1172(w), 1152(w), 1137(w), 1094(w), 1071(w), 1058(w), 1040(w), 1028(w), 1014(m), 986(w), 960(w), 867(w), 805(m), 764(w), 747(w), 723(w), 693(w), 631(w), 592(w), 557(w), 538(w), 503(w)。
実施例10:(DtBuAD)(tBuN)Ta(OtBu)からの(DtBuAD)(tBuN)TaBzの製造
実施例6で得た(DtBuAD)(tBuN)Ta(OtBu)0.50 g (1.0 mmol) 及び塩化ベンジルマグネシウム−THF錯体 (BzMgCl-THF) 0.22 g (1.0 mmol) を、23℃で混合した。この固体混合物を、THF20 mlに溶解し、得られた溶液を23℃で12時間攪拌した。次いで、THFを減圧で(回転蒸発器)除去し、残留した油状物をヘキサン10 mlで抽出した。ヘキサンを留去し、生成物を蒸留した (150℃/10-4 mbar)。明黄色液体として、収量0.14g (27%)。
MS-EI: 511 (M+, 23%), 496 (M+ - Me, 32%), 420 (M+ - Bz, 5%), 363 ([DtBuAD)TaN]+, 13%), 57 (tBu+, 100%)。
1H-NMR (C6D6, 200 MHz, 300 K): 7.22 - 6.90 (m, 5H, Bz), 5.66 (s, 2H, CH-DtBuAD), 2.01 (s, 2H, CH2-Bz), 1.62 (s, 9H, NtBu), 1.18 (s, 18H, tBu-DtBuAD)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 50 MHz, 300 K): 143.2, 128.4, 127.4 及び 122.4 (芳香族Bz), 103.1 (CH-DtBuAD), 65.4 (NCMe3), 57.6 (CH2-Bz), 57.1 (CMe3-DtBuAD), 35.0 (NCMe3), 31.3 (CMe3-DtBuAD)。
IR (KBr, cm-1): 3071(w), 3051(w), 3015(m), 2965(s), 2940(s), 2924(s), 2897(s), 2866(m), 1593(s), 1483(s), 1470(m), 1456(m), 1402(w), 1391(m), 1375(m), 1363(s), 1354(s), 1283(s), 1221(s), 1179(w), 1138(s), 1107(w), 1076(w), 1030(m), 1018(m), 993(w), 963(m), 872(s), 820(m), 808(w), 787(w), 777(s), 747(s), 694(s), 625(w), 565(m), 523(s), 451(m)。
実施例11:[(DtBuAD)(tBuN)Ta(μ-Cl)]2からの(DtBuAD)(tBuN)TaBzの製造
出発物質として、(DtBuAD)(tBuN)Ta(OtBu)に代えて、中間体製造例Cで得た[(DtBuAD)(tBuN)Ta(μ-Cl)]20.46 g (1.00 mmol, モノマー化合物として計算) を使用した以外は、実施例14と同じ手順で行った。収量1.22 g (理論値の74%)。
分析データ (MS, 1H-NMR, 13C-NMR, IR) は実施例10と同じ。
実施例12:(DtBuAD)(NtBu)TaCl(Py)からの(DtBuAD)(tBuN)TaCpの製造
シクロペンタジエニルリチウム40 mg (0.56 mmol) のTHF5 ml中溶液を、実施例1で得た(DtBuAD)(NtBu)TaCl(Py) 300 mg (0.56 mmol)のTHF5 ml中溶液に、−80℃で滴下した。添加終了時に、反応混合物を23℃に加熱し、この温度でさらに3時間攪拌した。次いで、THFを20mbarで留去し、暗色の油状残渣をヘキサン15 mlで抽出した。ヘキサンを用いて再結晶化し、続いて90℃/10-2 mbarで昇華して、65.3℃の融点を有する分析的に純粋な生成物130 mg (理論値の48%) を得た。
元素分析:
計算値 (%) (C19H34N3Ta (分子量=485.45 g/mol) として):
C 47.01; H 7.06; N 8.66
測定値 (%):
C45.03; H 7.06; N 7.93
MS-EI: 485 (M+, 55%), 470 (M+ - Me, 100%), 429 (M+ - Me2C=CH2, 2%), 414 (M+ - Me - Me2C=CH2, 16%), 373 (M+ - 2・Me2C=CH2, 2%), 358 (M+ - Me - 2・Me2C=CH2, 8%), 317 (M+ - 3・Me2C=CH2, 10%), 302 (M+ - Me - 3・Me2C=CH2, 3%)。
1H-NMR (δ TMSに対して、C6D6, 300 MHz, 300 K): 5.67 (s, 2H, CH-DtBuAD), 5.66 (s, 5H, C5H5), 1.30 (s, 9H, NtBu), 1.25 (s, 18H, tBu-DtBuAD)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 108.3 (CH-DtBuAD), 100.8 (C5H5), 55.5 (CMe3-DtBuAD), 34.1 (NCMe3), 31.9 (CMe3-DtBuAD)。
IR (KBr, cm-1): 3028(w), 1506(w), 1358(m), 1274(s), 1221(s), 1156(w), 1095(w), 1061(w), 1013(w), 958(w), 865(w), 795(s), 766(m), 722(w)。
実施例13:CpTa(NtBu)Cl2からの(DtBuAD)(tBuN)TaCpの製造
Li2DtBuAD940 mg (5.15 mmol) のTHF20 ml中溶液を、(S. Schmidt, J. Sundermeyer, J. Organomet. Chem. (1994), 472(1-2), 127-38に従って調製した) CpTa(NtBu)Cl22.00 g (5.15 mmol)のTHF20 ml中溶液に、−80℃で滴下した。滴下終了時、冷却浴を除いてバッチを23℃に加熱し、この温度で8時間攪拌した。次いで、THF中溶液を20mbarで留去し、生成物を、ヘキサン30 mlで抽出した。120℃/0.01mbarで昇華して、黄色固体の(DtBuAD)(tBuN)TaCp500 mg (理論値の20.0%) を得た。
分光分析データ (1H-, 13C-NMR 及び IR スペクトル) は実施例12と同じ。
実施例14:(DtBuAD)(tBuN)TaIndの製造
インデニルリチウム (114 mg, 0.93 mmol) のTHF10 ml中溶液を、実施例1で得た(DtBuAD)(tBuN)TaCl(Py) 500 mg (0.93 mmol) のTHF10 ml溶液に、−80℃で添加し、反応混合物を23℃で8時間攪拌した。THFを20mbarで留去し、錯体を、ヘキサン(各15 ml)で2回抽出した。20mbarでヘキサンを留去して、分析的に純粋な生成物300 mg (理論値の60%) を得た。融点147.3℃。
元素分析:
計算値 (%) (C23H36N3Ta (分子量=535.51 g/mol) として):
C 51.59; H 6.78; N 7.85
測定値 (%):
C 50.39; H 6.79; N 7.56
MS-EI: 535 (M+, 44%), 520 (M+ - Me, 87%), 464 (M+ - Me - Me2C=CH2, 7%), 367 (M+ - 3・Me2C=CH2, 4%), 352 (M+ - Me - 3・Me2C=CH2, 3%), 57 (tBu+, 100%)。
1H-NMR (δ TMSに対して、C6D6, 300 MHz, 300 K): 7.17 (d, 2H, JH-H = 2.9 Hz, Ind), 6.92 (t, 1H, JH-H = 3.2 Hz, Ind), 6.92 (dd, 2H, JH-H = 3.2 Hz, JH-H = 2.9 Hz, Ind), 6.14 (d, 2H, JH-H = 3.2 Hz, Ind), 5.11 (s, 2H, CH-DtBuAD), 1.28 (s, 27H, NtBu (tBu-DtBuADと重複))。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 123.1, 122.8 及び 110.6 (Ind), 107.4 (CH-DtBuAD), 84.8 (Ind), 64.5 (NCMe3), 55.8 (CMe3-DtBuAD), 34 (NCMe3), 31.8 (CMe3-DtBuAD)。
IR (KBr, cm-1): 3075(w), 3038(w), 1504(w), 1464(s), 1360(m), 1329(w), 1279(s), 1248(w), 1221(s), 1157(w), 1095(w), 1064(w), 1038(w), 1026(w), 932(w), 868(m), 814(m), 783(s), 771(m), 740(w), 735(m), 600(w), 559(w)。
実施例15:(DtBuAD)(DipN)Ta(NHDip)の製造
DipNH20.72 g (4.0 mmol) のヘキサン10 ml中溶液を、実施例2で得た(DtBuAD)(tBuN)Ta(NHtBu) 1.00 g (2.0 mmol) のヘキサン10 ml中溶液に、0℃で添加した。反応混合物を23℃で24時間攪拌した。次いで、溶液を蒸留して5 mlに濃縮し、放置した。最初の結晶物を分離した後、溶液を−30℃に冷却すると、生成物は結晶化した。濾過して、149.8℃の融点を有する生成物0.64 g (理論値の45%) を得た。
元素分析:
計算値 (%) (C34H55N4Ta (分子量=700.79 g/mol) として):
C 58.27; H 7.91; N 7.99
測定値 (%):
C 57.43; H 7.93; N 7.90
MS-EI: 700 (M+, 100%), 524 (M+ - DipNH, 56%)。
1H-NMR (δ TMSに対して、C6D6, 300 MHz, 300 K): 7.19 - 6.92 (m, 6H, Dip), 5.67 (s, 2H, CH-DtBuAD), 4.69 (ブロードs, 1H, NH), 3.97 及び 3.47 (sept, 2H, 3JHH = 6.7 Hz, CH-DipN 及び CH-DipNH) 1.27 (s, 18H, tBu-DtBuAD), 1.24 及び 1.22 (d, 12H, 3JHH = 6.7 Hz, CH3-DipN (CH3-DipNHと重複))。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 145.8, 142.8, 141.0, 123.7, 122.9, 122.5 及び 122.0 (芳香族DipNH 及び DipN), 102.9 (CH-DtBuAD), 57.9 (CMe3-DtBuAD), 31.1 (CMe3-DtBuAD), 29.2 及び 27.9 (CH-DipNH 及び CH-DipN), 24.4 及び 23.6 (CH3-DipNH 及び CH3-DipN)。
IR (KBr, cm-1): 3270(m), 3048(w), 3032(w), 1620(w), 1588(w), 1431(m), 1364(s), 1323(w), 1296(w), 1251(w), 1221(s), 1159(w), 1142(m), 1115(w), 1099(w), 1074(w), 1057(w), 1045(w), 1024(w), 988(m), 963(w), 934(w), 889(w), 876(m), 864(w), 818(w), 802(w), 797(w), 777(w), 770(w), 750(m), 723(w), 698(w), 583(w), 567(w), 521(w), 446(w)。
実施例16:(DtBuAD)(tBuN)Ta(BH4)の製造
中間体製造例Cで得た[(DtBuAD)(tBuN)Ta(μ-Cl)]22.00 g (4.39 mmol, モノマー化合物として計算) 及びNaBH40.17 g (4.39 mmol) を、THF50 mlに懸濁し、23℃で12時間攪拌した。THFを20mbarで留去し、生成物をヘキサン20 mlで抽出した。抽出物から溶媒を留去し、残留した赤色油状物を、60℃/10-4 mbarで昇華させた。昇華により、69.5℃の融点を有する淡黄色固体生成物1.64 g (理論値の86%) を得た。
元素分析:
計算値 (%) (C14H33BN3Ta (分子量=435.20 g/mol) として):
C 38.64; H 7.64; N 9.66
測定値 (%):
C 38.86; H 7.71; N 9.47
MS-EI: 435 (M+, 11%), 420 (M+ - Me, 7%), 406 (M+ - Me - BH3, 13%), 378 (M+ - H - Me2C=CH2, 5%), 365 (M+ - BH3 - Me2C=CH2, 2%), 58 (tBuH+, 100%)。
1H-NMR (δ TMSに対して、C6D6, 500 MHz, 300 K): 5.91 (s, 2H, CH-DtBuAD), 1.73 (q, 4H, 1JBH = 85 Hz, BH4), 1.41 (s, 9H, NtBu), 1.24 (s, 18H, tBu-DtBuAD)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 125 MHz, 300 K): 105.8 (CH-DAD), 65.8 (NCMe3), 57.0 (CMe3-DtBuAD), 34.5 (NCMe3), 31.8 (CMe3-DtBuAD)。
11B-NMR (C6D5CD3, 160 MHz, 300 K): -20.2 (pent, 1JBH = 85 Hz, BH4)。
IR (KBr, cm-1): 3041(w), 2519(s), 2326(w), 2284(w), 2097(w), 2037(s), 1505(w), 1456(s), 1389(m), 1379(s), 1364(s), 1356(s), 1279(s), 1217(s), 1148(s), 1111(w), 1071(m), 1038(w), 1028(w), 961(m), 916(w), 874(s), 818(s), 810(w), 775(s), 723(w), 546(w)。
実施例17:(DtBuAD)(tBuN)Ta(η3-all)の製造
中間体製造例Cで得た [(DtBuAD)(tBuN)Ta(μ-Cl)]21.00 g (2.19 mmol, モノマー化合物として計算) 及び臭化アリルマグネシウム−THF錯体 (AllMgBr-THF) 0.48 g (2.19 mmol) を、THF20 mlに溶解し、23℃で12時間攪拌した。溶媒を20mbarで留去した。残留した黄色固体を、ヘキサン(各10 ml)で2回抽出した。減圧(20mbar)で溶媒を除去した後、80℃/10-4 mbarで昇華した。61.9℃の融点を有する黄色固体として、(DtBuAD)(tBuN)Ta(η3-all) を得た。収量0.74 g (理論値の73%)。
元素分析:
計算値 (%) (C17H34N3Ta (分子量=461.43 g/mol) として):
C 44.25; H 7.43; N 9.11
測定値 (%):
C 43.81; H 7.37; N 9.04
MS-EI: 461 (M+, 53%), 446 (M+ - Me, 25%), 420 (M+ - all, 22%), 363 ([(DtBuAD)(TaN]+, 21%), 57 (tBu+, 100%)。
1H-NMR (δ TMSに対して、C6D6, 300 MHz, 300 K): 6.44 (pent, 1H, 3JHH = 11.4 Hz, η3-all), 5.50 (s, 2H, CH-DAD), 2.31 (ブロードs, 4H, η3-all), 1.36 (s, 18H, tBu-DtBuAD), 1.26 (s, 9H, NtBu)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 133.0 (η3-all), 102.3 (CH-DtBuAD), 68.8 (η3-all), 65.4 (NCMe3), 56.2 (CMe3-DtBuAD), 34.4 (NCMe3), 31.8 (CMe3-DtBuAD)。
IR (KBr, cm-1): 3065(w), 3027(m), 1628(w), 1501(m), 1456(s), 1389(m), 1360(s), 1281(s), 1248(w), 1221(s), 1150(m), 1109(w), 1063(w), 1016(w), 1003(m), 961(w), 866(m), 841(s), 808(m), 768(s), 723(w), 694(w), 629(w), 563(w)。
実施例18:本発明によるタンタル含有CVD被覆の製造
通常の予備処理を行った後、シリコンウエハ (製造会社:Wacker又はVirginia Semiconductor) を、CVD装置 (Aix 200;Aixtron AG製) に配置した。まず、清浄化の為に、通常の方法により不活性キャリアガス流中750℃で、シリコンウエハに対して熱硬化工程を行った。次いで、ウエハを350℃の基材温度に冷却した。このようにして得た表面に、本発明のタンタル出発物質を含む被覆を蒸着した。その為に、窒素の不活性ガス流に種々の出発物質を含ませた。出発物質として以下の化合物を用いた:
(DAD)(tBuN)Ta(BH4)及び1,1-ジメチルヒドラジン(1,1-ジメチルヒドラジンは、CVD用に適した純度で(例えば、Akzo Nobel HPMOから)販売されている。
本発明のタンタル含有被覆を製造するために、下記の条件を選択した。例えば、CVD反応器の全圧を100 hPaとして、(DAD)(tBuN)Ta(BH4)0.0005 hPa、1,1-ジメチルヒドラジン3 hPa。よって、N/Ta比は6000であった。全圧100 hPaである出発物質含有窒素キャリアガス流を、350℃に加熱したシリコンウエハ表面上に1時間流した。145nmの厚さを有する本発明の被覆を得た。露出時間の終了時点で、CVD装置を、所望の更なる被覆についての蒸着条件に調節するか、又は、被覆を不活性キャリアガス流中で冷却して、CVD反応器から取り出した。
実施例19:ピリジン錯体としての(DtBuAD)(tBuN)NbClの製造
中間体製造例Aで得たLi2DtBuAD2.1 g (11.7 mmol) のTHF20 ml中溶液を、 (J. Sundermeyer, J. Putterlik, M. Foth, J. S. Field, N. Ramesar, Chem. Ber. 1994, 127, 1201-1212に従って調製した) tBuN=NbCl3・2Py5.0 g (11.7 mmol) のTHF20 ml中溶液に、−80℃で滴下した。30分間攪拌した後、暗褐色反応混合物を加熱し、23℃でさらに10時間攪拌した。蒸留により全ての揮発性成分を除去した後、残渣を、ジエチルエーテル(各10 ml)により2回抽出した。エーテル相を合わせ、エーテルを留去し、黄色残渣をヘキサン20 mlにより洗浄した。収量3.8g (理論値の72%)。融点115.4℃。
元素分析:
計算値 (%) (C19H34N4ClNb (分子量=446.87 g/mol) として):
C 51.07; H 7.67; N 12.54
測定値 (%):
C 49.26; H 7,64; N 11.84
MS-EI: 367 (M+ - Py, 30%), 352 (M+ - Py - Me, 46%), 296 (M+ - Py - Me2C=CH2 - Me, 3%), 240 (M+ - Py - Me - 2・Me2C=CH2, 2%), 199 (M+ - Py - 3・Me2C=CH2, 13%), 57 (100%)。
1H-NMR (δ TMSに対して、C6D6, 300 MHz, 300 K): 8.53 (シュード-d, 3JHH = 3.6 Hz, 2H, o-Py), 6.79 (シュード-t, 3JHH = 7.6 Hz, 1H, p-Py), 6.47 (シュード-t, 3JHH = 6.3 Hz, 2H, m-Py), 6.17 (ブロードs, 2H, CH-DtBuAD), 1.52 (s, 9H, tBuN), 1.35 (ブロードs, 18H, tBu-DtBuAD)。
1H-NMR (δ TMSに対して、d8-トルエン, 100 MHz, 230 K): 8.39 (dd, 3JHH = 6.4 Hz, 4JHH = 1.5 Hz, 2H, o-Py), 6.69 (tt, 3JHH = 7.6 Hz, 4JHH = 1.5 Hz, 1H, p-Py), 6.38 - 6.35 (m, 3H, m-Py (CH-DtBuADと重複)), 5.82 (d, 1H, 3JHH = 3.5 Hz, CH-DtBuAD), 1.64 (s, 9H, tBu-DtBuAD), 1.51 (s, 9H, tBuN), 0.96 (ブロードs, 9H, tBu-DtBuAD)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 150.6, 136.9 及び 123.7 (Py), 57.3 (CMe3-DtBuAD), 32.9 (NCMe3), 30.7 (CMe3-DtBuAD)。
13C{1H}-NMR (d8-トルエン, 400 MHz, 230 K): 150.1, 137.7 及び 123.9 (Py), 110.3 及び 101.2 (CH-DtBuAD), 67.0 (NCMe3), 57.0 及び 56.6 (CMe3-DtBuAD), 32.7 (NCMe3), 30.5 及び 30.2 (CMe3-DtBuAD)。
IR (KBr, cm-1): 3020(w), 1602(w), 1480(w), 1360(m), 1353(w), 1258(m), 1244(m), 1217(s), 1155(w), 1138(w), 1057(w), 1045(w), 1012(w), 875(m), 814(m), 775(m), 761(m), 723(w), 700(m), 634(w)。
実施例20:(DtBuAD)Nb(NtBu)BH4)の製造
中間体製造例Eで得た[(DtBuAD)(tBuN)Nb(μ-Cl)]21.6 g (4.35 mmol, モノマー化合物として計算) 及びNaBH40.37 g (9.78 mmol)を、THF50 mlに懸濁し、23℃で12時間攪拌した。溶液を20mbarで留去し、残渣を60℃/10-4 mbarで昇華した。昇華により、65.4℃の融点を有する黄色固体生成物0.96 g (理論値の67%) を得た。
元素分析:
計算値 (%) (C14H33BN3Nb (分子量=347.16 g/mol) として):
C 48.44; H 9.58; N 12.10
測定値 (%):
C 47.88; H 9.56; N 12.11
MS-EI: 347 (M+, 100%), 332 (M+ - Me, 8%), 318 (M+ - Me - BH3, 13%), 276 (M+ - Me2C=CH2 - Me, 42%)。
1H-NMR (d8-トルエン, 500 MHz, 300 K: 5.87 (s, 2H, CH-DtBuAD), 1.31 (s, 9H, NtBu), 1.19 (s, 18H, tBu-DtBuAD), 0.04 (q, 4H, 1JBH = 85 Hz, BH4)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 107.8 (CH-DtBuAD), 33.1 (NCMe3), 31.6 (CMe3-DtBuAD)。 11B-NMR (d8-トルエン, 160 MHz, 300 K): -21.3 (quint, 1JBH = 85 Hz, BH4)。
IR (KBr, cm-1): 3032(w), 2507(s), 2319(w), 2274(w), 2099(w), 2037(s), 1495(w), 1456(s), 1390(w), 1364(s), 1302(w), 1258(s), 1217(s), 1157(s), 1140(w), 1111(w), 1061(w), 1026(w), 1017(w), 947(w), 876(s), 816(s), 777(s), 723(w), 567(w), 516(w), 513(w), 494(w), 449(w)。
実施例21: (DtBuAD)Nb(NtBu)(NHtBu)の製造
t-ブチルアミン225 ml (2.15 mol) を、NbCl550.0 g (185 mmol) のトルエン300 ml中懸濁液に、冷却しながら滴下した。23℃で8時間攪拌した後、黄色溶液を濾過し、溶媒を20mbarで留去した。油状中間体を更なる精製は行わずにTHF250 mlに溶解し、DtBuAD31.2 g (185 mmol) を、続いてマグネシウム粉末4.5 g (185 mmol) を添加した。反応混合物を23℃で12時間攪拌し、次いで、溶媒を20mbarで留去した。残渣をヘキサン(各250 ml)で2回抽出して、黄色の油状粗生成物を得、これを、100℃/10-4 mbarで昇華して精製した。収量30.8g (理論値の41%)。融点70.6℃。
元素分析:
計算値 (%) (C18H39N4Nb (分子量=404.44 g/mol) として):
C 53.46; H 9.72; N 13.85
測定値 (%):
C 52.87; H 9.59; N 13.56
MS-EI: 404 (M+, 22%), 389 (M+ - Me, 10%), 332 (M+ - CH3CNH, 4%), 57 (100%)。
1H-NMR (C6D6, 300 MHz, 300 K): 5.86 (s, 2H, CH-DtBuAD), 4.10 (s, 1H, NH), 1.54 (s, 9H, NtBu), 1.33 (s, 18H, tBu-DtBuAD), 1.26 (s, 9H, NHtBu)。
13C{1H}-NMR (C6D6, 75 MHz, 300 K): 104.2 (CH-DtBuAD), 64.0 (NCMe3), 55.7 (CMe3-DtBuAD), 53.4 (NHCMe3), 35.1 (NCMe3), 34.1 (NHCMe3), 31.9 (CMe3-DtBuAD)。
IR (KBr, cm-1): 3021(w), 1456(w), 1389(w), 1361(m), 1260(s), 1242(w), 1221(s), 1148(w), 1136(w), 1107(w), 1064(w), 1024(w), 980(w), 950(w), 870(w), 814(w), 771(w), 754(w), 592(w), 572(w), 515(w)。
以上、本発明を、説明の目的で詳細に記述してきたが、このような詳細は記述は、説明の目的の為のみであり、当業者なら、請求項により限定される場合を除き、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく、種々の変形を行い得ることを理解すべきである。

Claims (13)

  1. 一般式(I):
    Figure 2007031431
    (式中、
    M は、Ta 又はNb を表す。
    R1 及びR2 は、互いに独立に、所望により置換されていてよいC1 - C12 アルキル、C5 - C12 シクロアルキル又はC6 - C10 アリール基、1-アルケニル、2-アルケニル、3-アルケニル、又はトリオルガノシリル基 -SiR3、又はアミノ基 NR2(ここで、R は、C1 - C4 アルキル基を表す。)を表す。
    R3 は、所望により置換されていてよいC1 - C8 アルキル、C5 - C10 シクロアルキル、C6 - C14 アリール基、若しくはSiR3 又は NR2 (ここで、R は上記と同意義である。)を表す。
    R4 は、Cl、Br、I からなる群から選択されるハロゲン、若しくはNH-R5 (ここで、R5 は、所望により置換されていてよいC1 - C8 アルキル、C5 - C10 シクロアルキル又はC6 - C10 アリール基である。)、O-R6 (ここで、R6 は、所望により置換されていてよいC1 - C11 アルキル、C5 - C10 シクロアルキル 又は C6 - C10 アリール基である。)、-SiR3、又はBH4、若しくは所望により置換されていてよいアリル基又はインデニル基、又は所望により置換されていてよいベンジル基、又は所望により置換されていてよいシクロペンタジエニル基、又は-NR-NR'R''(ヒドラジド(-1)(ここで、R、R' 及びR'' は、互いに独立に、 上記のR と同意義である。)、若しくはCH2SiMe3、偽ハライド(例えば-N3))又はシリルアミド-N(SiMe3)2 を表す。
    R7 及びR8 は、互いに独立に、 水素、所望により置換されていてよいC1 - C12 アルキル、C5 - C12 シクロアルキル 又は C6 - C10 アリール基を表す。)
    で示される化合物。
  2. 一般式(II):
    Figure 2007031431
    (式中、
    M は、Ta 又はNb を表す。
    R1 及びR2 は、同一のC1 - C5 アルキル又はC5 - C6 シクロアルキル基を表す。
    R3 は、C1 - C5 アルキル、C5 - C6 シクロアルキル又は所望により置換されていてよいフェニル基を表す。
    R4 は、Cl、Br、I からなる群から選択されるハロゲン、基NH-R5 (ここで、R5 は、C1 - C5 アルキル、C5 - C6 シクロアルキル又は所望により置換されていてよいC6 - C10 アリール基である。)、又はBH4、又は所望により置換されていてよいアリル基、又は所望により置換されていてよいベンジル基、又は所望により置換されていてよいシクロペンタジエニル基又はオキシアルキル基を表す。)
    で示される、請求項1に記載の化合物。
  3. 一般式(III):
    Figure 2007031431

    (式中、
    R3 及びR4 は、互いに独立に、C1 - C5 アルキル基、又は1〜3個のC1 - C5 アルキル基により所望により置換されていてよいC6 - C10 アリール基を表す。)
    で示される、請求項1に記載の化合物。
  4. Figure 2007031431
    Figure 2007031431
    Figure 2007031431
    Figure 2007031431
    Figure 2007031431
    Figure 2007031431
    Figure 2007031431
    からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
  5. 一般式(XI):
    Figure 2007031431
    (式中、R6 は、所望により置換されていてよいC1 - C12 アルキル基を表す。)
    で示される、請求項2に記載の化合物。
  6. 一般式(XII):
    Figure 2007031431
    を有する、請求項5に記載の化合物。
  7. 一般式(XIII):
    Figure 2007031431
    (式中、R9 は、式(XIV):
    Figure 2007031431
    (ここで、R10 は、C1 - C4 アルキル基を表し、R11 は、R10 と同一であるか又は互いに独立にOR10 を表す。)
    で示されるエノラート基である。)
    で示される、請求項2に記載の化合物。
  8. 化学蒸着法により堆積された、請求項1に記載の化合物を含んでなるタンタル含有被覆。
  9. 請求項1に記載の化合物から製造されたタンタル含有被覆を有する基材。
  10. 化学蒸着法により堆積された、請求項1に記載の化合物を含んでなるニオブ含有被覆。
  11. 請求項1に記載の化合物から製造されたニオブ含有被覆を有する基材。
  12. 化学蒸着法により堆積された、請求項1に記載の化合物を含んでなるTaN含有被覆。
  13. 化学蒸着法により堆積された、請求項1に記載の化合物を含んでなるNbN含有被覆。
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