本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。以下においては、本発明の好適な実施形態として、本発明をパチスロ遊技装置に適用した場合について説明することとする。
図1は、パチスロ遊技装置の一例を模式的に示す斜視図である。
このパチスロ遊技装置1は、コイン、メダル又はトークン等の他、遊技者に付与されたか、若しくは、付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技を行うことが可能な遊技機であるが、以下においては、メダルを用いるものとして説明することとする。
パチスロ遊技装置1の全体を形成している筐体2の正面には、液晶表示装置5が設置されている。この液晶表示装置5は、透明液晶パネル34(図示せず)を備えており、この透明液晶パネル34は、その一部又は全部を透明/非透明の状態に切り替えることが可能であるとともに、遊技に関する演出画像を表示可能である。
また、液晶表示装置5の背面側には、変動表示手段としての3個の回転リール3L、3C、3Rが設けられている。3個の回転リール3L、3C、3Rは、それぞれその外周面に複数の図柄等の識別情報(以下、シンボルともいう)が表示されており、回転可能に横一列に設けられている。
また、回転リール3の全面には、図示しない横3本と斜め2本の計5本の入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A、L3Bが設けられている。
液晶表示装置5の下方には、水平面を有する台座部10が形成されており、台座部10の右側には、メダル投入口22が設けられ、台座部10の左側には、1−BETスイッチ11及び最大BETスイッチ13が設けられている。
ゲーム開始に先立って、遊技者がメダル投入口22から1枚のメダルを投入したときは、中央の横1本の入賞ラインL1が有効化される。また、2枚投入したときは、これに上下の横2本の入賞ラインL2A、L2Bが加わって横3本の入賞ラインが有効化される。また、3枚投入したときは、これに斜め2本の入賞ラインL3A、L3Bが加わって5本の入賞ラインの全てが有効化される。なお、以降、有効化された入賞ラインを有効化入賞ラインという。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者が遊技で獲得したメダルのクレジット/払い出しを押し操作により切り替える貯留メダル精算スイッチ14が設けられている。
この貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより「払い出し」が選択された場合には、正面下部のメダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受部16に溜められる。一方、「クレジット」が選択された場合には、パチスロ遊技装置1が備えるメモリ(例えば、後述するRAM43等)にメダル数がクレジットとして記憶される。
貯留メダル精算スイッチ14の右側には、遊技者の操作により回転リール3L、3C、3Rを回転させるためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部10の前面部中央には、3個の回転リール3L、3R、3Cの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
台座部10の前面部の右寄りには、決定ボタン26及び取消ボタン27が設けられている。この決定ボタン26及び取消ボタン27を操作することにより、液晶表示装置5の表示画面の切替や指示の入力等を行うことができる。
台座部10の前面部の右寄りには、さらに、ドア開閉及び打ち止め解除装置29が設けられており、所定の鍵をこのドア開閉及び打ち止め解除装置29の鍵穴に差し込み、右に回すことにより前面ドアの開閉を行い、左に回すことにより打ち止め解除を行う。
筐体2の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L、21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を示す配当表パネル23が設けられている。
本発明におけるパチスロ遊技装置1の遊技状態には、「一般遊技状態」、「BB(ビッグボーナス)内部当選状態」及び「RB遊技状態」がある。これらの各遊技状態は、基本的に、内部当選する可能性のある役の種類、及び、成立させることが可能なボーナスの種別により区別される。
また、BB1又はBB2に対応するシンボルの組合せが有効化入賞ライン上に表示されたことを契機として発生し得る、「RB遊技状態」により構成される遊技状態を総称して、以下「BB遊技状態」という。「BB内部当選状態」は、ボーナスに内部当選して未だそのボーナスに対応するシンボルの組合せが有効化入賞ラインに表示されていない状態であり、以下「内部当選状態」という。「BB1」のボーナス当たり要求フラグ、又は、「BB2」のボーナス当たり要求フラグは、フラグが立てられた以降の遊技に持ち越され、「BB1」又は「BB2」のシンボル組合せが有効化入賞ラインに実際に成立すると、ボーナス当たり要求フラグはクリアされる。また、ボーナス当たり要求フラグ以外のフラグは、フラグが立てられた遊技においてのみ有効であり、その遊技終了時にはクリアされて次遊技以降には持ち越されない。なお、内部当選役を持ち越すとは、内部抽選処理(図20、ステップS8)で決定された内部当選役としての機能を次以降の単位遊技において発揮できるようにすれば足り、適宜種々の態様で構成することが可能である。例えば、本実施形態のように、所定内部当選役のフラグをクリアし、他のフラグを利用して、内部当選役の機能が発揮されるまで、持ち越すことができる。
図2は、図1に示したパチスロ遊技装置が備える液晶表示装置近傍を示す拡大正面図である。
図2に示すように、液晶表示装置5の背面側には、各々の外周面に複数の識別情報である図柄が描かれた3個の回転リール3(3L、3C、3R)が回転可能に横一列に設けられている。
液晶表示装置5は、正面パネル31と、正面パネル31の裏面に設けられた透明液晶パネル34(図示せず)とを備えている。正面パネル31は、透明な表示窓31aと、絵柄が描かれた絵柄形成領域31bとからなり、正面パネル31の裏面に設けられた透明液晶パネル34に表示される画面画像は、正面パネル31の表示窓31aを介して視認可能である。
液晶表示装置5の左側の背面側には、当選役報知ランプ92、93、遊技開始表示ランプ25、WINランプ17、メダル投入ランプ24、最大BETランプ9c、2−BETランプ9b及び1−BETランプ9aの各種ランプと、払出枚数表示部18、メダル貯留枚数表示部19及び役物作動回数表示部20の各種表示部とが設けられている。なお、正面パネル31の絵柄形成領域31bは、上述した各種ランプと各種表示部との前方部分が透明であり、各種ランプと各種表示部とを視認可能となっている。
当選役報知ランプ92、93は、夫々異なる発行色を表示可能なランプであり、内部抽選により決定された当選役に応じて点灯する演出手段として機能するものである。2つ備えられた当選役報知ランプの左側にある当選役報知ランプ92は、例えば、赤色であり、小役が内部抽選により決定された場合に点灯し得る。また、2つ備えられた当選役報知ランプの右側にある当選役報知ランプ93は、例えば、黄色であり、特別役が内部抽選により決定された場合に点灯し得る。
なお、本実施形態においては、BB1とBB2とが特別役である場合について説明するが、本発明における特別役は、例えば、一度の入賞で大量のメダル等が獲得可能な、所謂ジャックポット等であってもよく、一般的な遊技状態である通常遊技状態よりも相対的に遊技者にとって有利な遊技状態に移行させるものであれば特に限定されない。
1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9cは、一のゲーム(遊技)を行うために賭けられたメダルの数(以下、BET数ともいう)に応じて点灯する。一のゲームは、全ての回転リールが停止したとき、又は、メダルの払い出しが行われる場合には、メダルが払い出されたときに終了する。
WINランプ17は、BB1又はBB2の入賞が成立した場合にも点灯する。遊技メダル投入ランプ24は、メダルの投入が受け付け可能であるときに点滅する。遊技開始表示ランプ25は、少なくとも1本のラインが有効化されたときに点灯する。
払出枚数表示部18は、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示するものであり、メダル貯留枚数表示部19は、貯留されているメダルの枚数を表示するものであり、役物作動回数表示部20は、RBゲーム可能回数及びRBゲーム入賞可能回数等を表示する。これらの表示部は、7セグメント表示器からなるものである。
図3は、図1に示したパチスロ遊技装置が備える液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。図4は、図3に示した液晶表示装置の一部の構成の展開図である。
液晶表示装置5は、保護ガラス32と表示板33とからなる正面パネル31、透明液晶パネル34、導光板35、反射フィルム36、所謂白色光源である蛍光ランプ37a、37b、38a、38b、ランプホルダ39a〜39h、及び、透明液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージ(TCP)からなり、TCPは、透明液晶パネル34の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。
この液晶表示装置5は、回転リール3L、3C、3Rにより手前側に設けられている。また、この回転リール3L、3C、3Rと液晶表示装置5とは、所定の間隔をあけて設けられている。
保護ガラス32及び表示板33は、透明な部材で構成されている。
表示板33には、BETランプ9a〜9cに対応する位置等に絵柄等が形成されている。すなわち、表示板33の絵柄等が形成されている領域が、正面パネル31における絵柄形成領域31bであり、表示板33の絵柄等が形成されていない領域が、正面パネル31における表示窓31aである(図3参照)。なお、正面パネル31に絵柄形成領域31bを形成せず、正面パネル31の全面を表示窓31aとしてもよい。この場合、表示板33に絵柄を形成しないか、又は、表示板33を省略すればよい。
なお、表示板33の裏面側に配置される各種ランプ及び各種表示部を動作させる電気回路等は図示していない。
透明液晶パネル34は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板等の透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。
この透明液晶パネル34の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態で白表示(表示面側に透過した光が外部より視認可能である)となる構成である。ノーマリーホワイトに構成された透明液晶パネル34を採用することにより、液晶を駆動することができない事態が生じた場合であっても、回転リール3L、3C、3Rに表示された図柄等の識別情報の可変表示及び停止表示を視認することができ、遊技を継続することができる。すなわち、そのような事態が発生した場合でも、回転リール3L、3C、3Rに表示された識別情報の変動表示態様及び停止表示態様を中心とした遊技を行うことができる。
導光板35は、蛍光ランプ37a、37bからの光を透明液晶パネル34へ導き出す(透明液晶パネル34を照明する)ためのものであり、透明液晶パネル34の裏側に設けられ、例えば、2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂等の透明部材(導光機能を有する)で構成されている。
反射フィルム36は、例えば、白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板35に導入された光を導光板35の正面側へ向けて反射させる。この反射フィルム36は、反射領域36A及び非反射領域(透過領域)36Bにより構成されている。
蛍光ランプ37a、37bは、導光板35の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ39(図3参照)により支持されている。この蛍光ランプ37a、37bから照射される光は、反射フィルム36の反射領域36Aで反射して透明液晶パネル34を照明する。
蛍光ランプ38a、38bは、反射フィルム36の裏側の上方位置及び下方位置に回転リール3L、3C、3Rに向かって配置されている。この蛍光ランプ38a、38bから出て回転リール3L、3C、3Rの表面で反射して非反射領域36Bへ入射した光は、透明液晶パネル34を照明する。
このように、液晶表示装置5においては、蛍光ランプ37a、37bから照射され、反射フィルム36の反射領域36Aで反射した光と、蛍光ランプ38a、38bから照射され、回転リール3L、3C、3Rの表面で反射して非反射領域36Bへ入射した光とが、透明液晶パネル34を照明するのである。
従って、反射フィルム36の非反射領域36Bに対応する液晶表示装置5の領域は、液晶を駆動しているか否かによって、透明/非透明の状態に切り替わる領域であり、反射フィルム36の反射領域36Aに対応する液晶表示装置の領域は、液晶を駆動しているか否かに拘わらず非透明状態となる。
パチスロ遊技装置1では、液晶表示装置の一部の領域のみが、透明/非透明の状態に切り替わる領域であるが、本発明の遊技機において、液晶表示装置の表示画面は、その全領域が透明/非透明の状態に切り替わる領域であってもよい。この場合、パチスロ遊技装置1において、液晶表示装置5の全領域を透過状態又は非透過状態に切り替わる領域とする場合、反射フィルム36を全て非反射領域36Bとするか、反射フィルム36を省略すればよい。
図5は、図1に示したパチスロ遊技装置の内部構成を示すブロック図である。
主制御回路81は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ40を主たる構成要素とするものである。マイクロコンピュータ40は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU41と、ROM42及びRAM43とを含む。CPU41には、基準クロックパルスを設定するクロックパルス発生回路144及び分周器145と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器146及びサンプリング回路147とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、CPU41の動作プログラム上で乱数のサンプリングを実行するように構成してもよい。
ROM42には、副制御回路82へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路82へ送信するためのコマンドとしては、例えば、液晶表示装置5に対する表示制御に関するコマンドや、スピーカ21に対する音声制御に関するコマンド等を挙げることができる。また、RB、BBの設定又は解除に関するコマンドも、ROM42に格納されており、当該コマンドによってRB又はBBの設定又は解除が副制御回路82に通知される。
上述したような各種のコマンドは、所定条件の成立を契機としてCPU41によってROM42から呼び出されてRAM43にセットされる。そして、RAM43にセットされたコマンドは所定のタイミングで副制御回路82に供給される。副制御回路82は、供給されたコマンドに基づいて各種の処理を実行する。
なお、副制御回路82が主制御回路81へコマンド等が入力されることはなく、主制御回路81から副制御回路82への一方向で通信が行われる。
また、ROM42には、各種テーブル(例えば、図7〜図14参照)やシーケンスプログラム等を格納するように記憶部が区分されている。ROM42には、回転リール3L、3C、3Rの回転位置と回転リール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、シンボル配置テーブルが格納されており、また、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応付けられた図示しない入賞シンボル組合せテーブルや、内部当選役を決定する抽選を行うために必要な内部抽選テーブル等が格納される。
RAM43には、上述したコマンド以外に、例えば、メダルの数に相当するクレジット数等、遊技進行に係る変数やフラグ等が格納される。
また、ROM42には、周辺装置(アクチュエータ)の動作を制御する各回路に対して送信するための各種制御指令(コマンド)等が記憶されている。例えば、各ランプ駆動回路55に対して送信するコマンドとしては、例えば、当選役報知ランプ92、93の表示制御に関する小役報知コマンド、特別役報知コマンド等を挙げることができる。
小役報知コマンドは、内部抽選において小役が当選役として決定された場合に送信されるコマンドであり、これを受信した各ランプ駆動回路55は、当選役報知ランプ92の点灯に係る処理を行う。特別役報知コマンドは、内部抽選において特別役が当選役として決定された場合に所定の条件が満たされると送信されるコマンドであり、これを受信した各ランプ駆動回路55は、当選役報知ランプ93の点灯に係る処理を行う。
マイクロコンピュータ40からの制御信号により動作が制御される主要な周辺装置(アクチュエータ)としては、当選役報知ランプ92、93、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、WINランプ17、遊技メダル投入ランプ24、遊技開始表示ランプ25)と、各種表示部(払出枚数表示部18、メダル貯留枚数表示部19、役物作動回数表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路51の命令により所定枚数のメダルの払い出しを行うホッパー(払い出しのための駆動部を含む)50と、回転リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ59L、59C、59Rとがある。
さらに、ステッピングモータ59L、59C、59Rを駆動制御するモータ駆動回路49、ホッパー50を駆動制御するホッパー駆動回路51、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路55、及び、各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路58が、I/Oポート48を介してCPU41の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU41から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ40が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生させる主な入力信号発生装置としては、遊技開始指令手段としてのスタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13、貯留メダル精算スイッチ14、投入メダルセンサ22S、リセットスイッチ62、設定用鍵型スイッチ63、リール停止信号回路56、リール位置検出回路60、払い出し完了信号回路61がある。これらもI/Oポート48を介してCPU41に接続されている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路56は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。決定ボタン26及び取消ボタン27は、これらの操作により、液晶表示装置5の表示画面の切替や指示の入力等を行うことができる。
リール位置検出回路60は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各回転リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU41に送信する。
払出完了信号回路61は、メダル検出部50Sの計数値(ホッパー50から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数に達したとき、メダル払出完了信号を発生する。CPU41がこのメダル払出完了信号を受信すると、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、メダルの払出を完了させる。このメダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルを検出するための物理センサ等からなるメダルセンサを備えており、このメダルセンサにより払い出されるメダルの枚数の計数を行うことができる。
図5に示した回路において、乱数発生器146は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路147は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM42内に格納されている内部抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ59L、59C、59Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM43の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路60を介してCPU41に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM43で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM43内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、シンボル配置テーブルが、ROM42内に格納されている。このシンボル配置テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(内部抽選処理)により内部当選した場合には、CPU41は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路56から送られる操作信号、及び、停止テーブルに基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路49に送る。
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となった場合、貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより「払い出し」が選択されているときには、CPU41は、払い出し指令信号をホッパー駆動回路51に供給してホッパー50から所定個数のメダルの払い出しを行う。その際、メダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払い出し完了信号がCPU41に入力される。これにより、CPU41は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、「メダルの払い出し処理」を終了する。
一方、貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより「クレジット」が選択されているときには、払い出されるべきメダルの数がクレジットとしてRAM43に記憶されることになる。
CPU41を備えた主制御回路81には、副制御回路82が接続されている。
副制御回路82は、主制御回路81からの制御指令(コマンド)に基づいて、液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L、21Rからの音の出力制御を行う。
図6は、図5に示した副制御回路の構成を示すブロック図である。
尚、本実施形態においては、主制御回路81から副制御回路82に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路82から主制御回路81に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路82から主制御回路81に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路82は、サブCPU206、プログラムROM208及びワークRAM210を備えている。また、副制御回路82には、インターフェイス回路240を介して、決定ボタン26及び取消ボタン27が接続されている。
また、副制御回路82は、液晶表示装置5における表示制御を行う表示制御回路250と、スピーカ21から発生させる音に関する制御を行う音声制御回路230とを備えている。
サブCPU206は、プログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有し、CPU41から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路82の制御を行う。
プログラムROM208には、サブCPU206により、液晶表示装置5における遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。
また、プログラムROM208には、液晶表示装置5に表示される画面画像に対応した複数種類の演出パターンと、停止ボタン7が操作された際に液晶表示装置5に表示される画面画像に対応した複数種類の演出変更パターンと、全てのリール3が停止した際に液晶表示装置5に表示される画面画像に対応した複数種類の終了演出パターンとが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶媒体としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、CPU等を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、プログラムROM208に記憶されるものをROM42に記憶することとしてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
また、本実施形態において、CPU41及びROM42を含む主制御回路81と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路82と、を別々に構成したが、これに限らず、CPU41及びROM42を含む主制御回路81のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをROM42に記憶させ、CPU41により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路82のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したROM42に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。特に、ワークRAM210は、計時データを記憶する機能を有する。尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ21から発生させる音声の制御を行う。
サブCPU206は、CPU41から供給されるコマンドに基づいて、音声データROM234に記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。その後、サブCPU206は、選択された音声データを音声データROM234から読み出し、音源IC232に供給する。音声データを受け取った音源IC232は、その音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMP236に供給する。AMP236は、音声信号を増幅させ、スピーカ21(21L及び21R)から音声を発生させる。
表示制御回路250は、CPU41により決定された遊技結果に応じて、画面画像を生成し、液晶表示装置5に上記画面画像を表示する制御を行うものであり、画像データプロセッサ(以下、VDPという。)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218から構成されている。VDP212は、サブCPU206、画像データが記憶されている画像データROM216、画像データを画像信号に変換するD/Aコンバータ218と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の各種の回路を含み、液晶表示装置5に画面画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置5に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置5の透明液晶パネル34に画面画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置5の透明液晶パネル34に画面画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、複数種類の演出画像データが記憶されている。演出画像データには、例えば、背景画像を構成する背景画像データ、キャラクタを示すキャラクタ画像データ等が含まれる。
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、演出画像データを読み出す。
また、VDP212は、画像データROM216から読み出した各種の画像データを、後方に位置する画像データから順に、例えば、背景画像データ、キャラクタ画像データ、の順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。D/Aコンバータ218は、この画面画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置5に供給することにより、液晶表示装置5に画面画像を表示させる。
図7〜図14は、主制御回路81のプログラムROM42に記憶された各種テーブルを示す図である。
図7は、シンボル組合せテーブルの一例を示す図である。
シンボル組合せテーブルは、後述するメインフローチャート(図20参照)のS15において、表示役およびメダル払出枚数を特定する際に用いられる。シンボル組合せテーブルは、左リール3L、中リール3C、右リール3Rについて有効化入賞ラインに表示されたシンボル組合せとメダル払出枚数(配当)と表示役との関係を記憶している。同図において各リール3L、3C、3Rの欄に表されるシンボルの組合せが有効化入賞ライン上に表示されると、対応する払出枚数欄に表される枚数および表示役欄に表される表示役が、メダル払出枚数および表示役として特定される。
同図に示すように、“チェリー−ANY−ANY”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「チェリー」の小役が表示役として特定され、投入枚数が1枚および2枚の場合にはそれぞれ15枚、投入枚数が3枚の場合には4枚が払出枚数として特定される。なお、「ANY」はどのシンボルでもよいことを表す。また、投入枚数は単位遊技に賭けられているメダル枚数のことをいう。また、“ベル−ベル−ベル”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「ベル」の小役が表示役として特定され、投入枚数が1枚および2枚の場合にはそれぞれメダル15枚、投入枚数が3枚の場合には6枚が払出枚数として特定される。また、“スイカ−スイカ−スイカ”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「スイカ」の小役が表示役として特定され、投入枚数が1枚〜3枚のいずれの場合にも、12枚が払出枚数として特定される。
また、“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、「リプレイ」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定されてその単位遊技で遊技に賭けられた枚数と同じ枚数のメダルが、次の単位遊技で自動投入される。また、“赤7−赤7−赤7”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「BB1」が表示役として特定され、投入枚数が1枚〜3枚の何れの場合にも、払出枚数としてメダル0枚が特定されて、BB遊技状態が作動する。また、“BAR−BAR−BAR”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと「BB2」が表示役として特定され、投入枚数が1枚〜3枚の何れの場合にも、払出枚数としてメダル0枚が特定されて、BB遊技状態が作動する。
図8は、内部抽選テーブル決定テーブルの一例を示す図である。
この内部抽選テーブル決定テーブルは、後述する内部抽選処理(図20,S8)において、内部当選役を抽選する回数を決定する際に用いられる。このテーブルでは、一般遊技状態及びRB遊技状態の各遊技状態毎に、抽選回数及び抽選に用いる内部抽選テーブルの種別を表す数値データが割り当てられている。後述する内部抽選処理では、各遊技状態に対応する内部抽選デーブルを用いて、数値データが表す抽選回数だけ抽選が行われる。一般遊技状態には、抽選回数6回および一般遊技状態用内部抽選テーブルを表すデータが割り当てられており、一般遊技状態中の各単位遊技では、抽選回数として6回、内部抽選テーブルとして一般遊技状態用内部抽選テーブルが決定される。RB遊技状態には、抽選回数3回およびRB遊技状態用内部抽選テーブルを表すデータが割り当てられており、RB遊技状態中の各単位遊技では、抽選回数として3回、内部抽選処理に用いられる内部抽選テーブルとしてRB遊技状態用内部抽選テーブルが決定される。
図9は、内部抽選テーブルの一例を示す図である。
内部抽選テーブルは、後述するメインフローチャートの内部抽選処理(図20,S8)において、内部当選役を抽選する際に用いられる。内部抽選テーブルは、乱数発生器146で発生してサンプリング回路147で抽出された0〜65535の所定範囲の乱数を、各当選番号1〜6に区分けする数値データ下限値および上限値として記憶している。各当選番号は内部当選役に対応づけられており、数値データは各投入枚数毎に記憶されている。各当選番号1〜6には、0〜65535の数値データの中から各数値範囲を規定する上限値および下限値が対で各遊技状態毎に割り当てられており、抽出された乱数値が属する数値範囲内に割り当てられた当選番号が選択される。
図9(a)に示す一般遊技状態用内部抽選テーブルでは、「チェリー」の小役に対応する当選番号1には、投入枚数が1枚および2枚の場合にはそれぞれ下限値0、上限値0、投入枚数が3枚の場合には下限値0、上限値599の数値範囲が割り当てられている。投入枚数が1枚および2枚の場合の当選確率は1/65536、投入枚数が3枚の場合の当選確率は600/65536である。また、「ベル」の小役に対応する当選番号2には、投入枚数が1枚の場合には、下限値28、上限値2027、投入枚数が2枚の場合には下限値118、上限値3117、投入枚数が3枚の場合には、下限値2184、上限値7883の数値範囲がそれぞれ割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の当選確率は2000/65536、投入枚数が2枚の場合の当選確率は3000/65536、投入枚数が3枚の場合の当選確率は5700/65536である。また、「スイカ」の小役に対応する当選番号3には、投入枚数が1枚の場合には下限値28、上限値28、投入枚数が2枚の場合には下限値118、上限値118、投入枚数が3枚の場合には下限値1785、上限値2184の数値範囲がそれぞれ割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の当選確率は1/65536、投入枚数が2枚の場合の当選確率は1/65536、投入枚数が3枚の場合の当選確率は400/65536である。また、「リプレイ」に対応する当選番号4には、投入枚数が1枚の場合には、下限値2027、上限値11006、投入枚数が2枚の場合には、下限値3117、上限値12096、投入枚数が3枚の場合には、下限値7883、上限値16862の数値範囲がそれぞれ割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の当選確率は8980/65536、投入枚数が2枚の場合の当選確率は8980/65536、投入枚数が3枚の場合の当選確率は8980/65536、である。また、「BB2」に対応する当選番号5には、投入枚数が1枚の場合には下限値1、上限値10、投入枚数が2枚の場合には下限値1、上限値40、投入枚数が3枚の場合には下限値579、上限値661の数値範囲がそれぞれ割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の当選確率は10/65536、投入枚数が2枚の場合の当選確率は40/65536、投入枚数が3枚の場合の当選確率は83/65536である。また、「BB1」に対応する当選番号6には、投入枚数が1枚の場合には、下限値19、上限値28、投入枚数が2枚の場合には下限値79、上限値118、投入枚数が3枚の場合には下限値1730、上限値1812の数値範囲がそれぞれ割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の当選確率は10/65536、投入枚数が2枚の場合の当選確率は40/65536、投入枚数が3枚の場合の当選確率は83/65536である。なお、サンプリング回路147で抽出された乱数値が当選番号1〜当選番号6に割り当てられた数値範囲に含まれない場合には、「ハズレ」が内部当選役として決定される。
図9(b)に示すRB遊技状態用内部抽選テーブルでは、「チェリー」の小役に対応する当選番号1には、投入枚数が1枚の場合に下限値0、上限値0の数値範囲が割り当てられており、抽出された乱数値がこの数値範囲に属すると当選番号1が選択される。当選番号1の当選確率は1/65536である。また、「ベル」の小役に対応する当選番号2には、
投入枚数が1枚の場合に下限値28、上限値65535の数値範囲割り当てられており、当選確率は65508/65536である。また、「スイカ」の小役に対応する当選番号3には、投入枚数が1枚の場合に下限値28、上限値28の数値範囲が割り当てられており、当選確率は1/65536である。なお、サンプリング回路147で抽出された乱数がこれらの当選番号に割り当てられた数値範囲に含まれない場合には、「ハズレ」が内部当選役として決定される。また、「リプレイ」に対応する当選番号4、「BB2」に対応する当選番号5、「BB1」に対応する当選番号6には、数値範囲が割り当てられておらず、このRB遊技状態用内部抽選テーブルが用いられた場合には、「リプレイ」、「BB1」、および「BB2」が内部当選役として選択されることはない。
プログラムROM42に記憶された上記の内部抽選テーブルでは、ある当選役(本実施形態では、当選番号1のチェリーの小役)に応じた数値範囲(0〜599)と、ある当選役とは異なる他の当選役(本実施形態では、当選番号5のBB2)に応じた数値範囲(579〜661)とを、少なくとも一部(579〜599)において重複させており、ある当選役(本実施形態では、当選番号3のスイカの小役)に応じた数値範囲(1785〜2184)と、ある当選役とは異なる他の当選役(本実施形態では、当選番号6のBB1)に応じた数値範囲(1730〜1812)とを、少なくとも一部(1785〜1812)において重複させている。このような内部抽選テーブルを採用することにより、1の遊技において複数の当選役に同時に当選することを可能としている。
このように、本実施形態では、1の乱数値に基づいて小役、及び、特別役の両方を当選役として決定するため、特別役が持ち越されていない場合でも、小役、及び、特別役の両方を当選役として決定することが可能である。
サンプリング回路147は、スタートレバー6への開始操作の検出に基づいて、所定の乱数範囲の中から乱数を抽出する。メインCPU41は、抽出された乱数の値を下限値と上限値との双方と比較して、抽出された乱数が、数値範囲に属するか否かを判断する。また、メインCPU41は、抽出された乱数が数値範囲に属すると判断された場合には、その数値範囲に応じた当選役を決定する。マイクロコンピュータ40は、当選役として決定されたある当選役(例えば、スイカ)および他の当選役(例えば、BB1)に対応するいずれかのシンボル組合せが停止表示されない場合には、停止表示されない当選役に対応するシンボル組合せが図柄表示により停止表示されるまで、その当選役に関する情報を持ち越す。マイクロコンピュータ40は、持ち越された当選役に基づき、図柄表示手段によるシンボルの変動表示を停止制御する。
図10は、内部当選役決定テーブルの一例を示す図である。
内部当選役決定テーブルは、後述するメインフローチャートの内部抽選処理(図20,S8)において、内部当選役を決定する際に用いられる。内部当選役決定テーブルは、ナイフ抽選テーブル(図9)を用いて決定される各当選番号0〜6と、内部当選役の当選フラグとを対応づける16ビット・データを記憶している。この内部当選役決定テーブルでは、当選番号0には、「ハズレ」に対応する内部当選役1および内部当選役2として“00000000”がそれぞれ対応づけられている。また、当選番号1には、「チェリー」の小役に対応する内部当選役1として“00000000”,内部当選役2として“00000001”が対応づけられている。また、当選番号2には、「ベル」に対応する内部当選役1として“00000000”,内部当選役2として“00000010”が対応づけられている。また、当選番号3には、「スイカ」に対応する内部当選役1として“00000000”,内部当選役2として“00000100”が対応づけられている。また、当選番号4には、「リプレイ」に対応する内部当選役1として“00000001”,内部当選役2として“00000000”が対応づけられている。また、当選番号5には、「BB2」に対応する内部当選役1として“00000010”,内部当選役2として“00000000”が対応づけられている。また、当選番号6には、「BB1」に対応する内部当選役1として“00000100”,内部当選役2として“00000000”が対応づけられている。
図11は、停止テーブル決定テーブルの一例を示す図である。
停止テーブル決定テーブルは、リール停止初期設定処理(図20,S9)において、左,中,右の各リール(3L、3C、3R)の停止制御に用いる停止テーブルを決定する際に用いられる。停止テーブル決定テーブルは、各内部当選役と、ストップ用セレクトカウンタの値と、リール3(3L、3C、3R)の停止制御に用いる停止テーブルとを対応づけるデータを記憶している。
同図で示すように、内部当選役「ハズレ」には、ストップ用セレクトカウンタの値として“0”、停止テーブルとしてハズレ用停止テーブルが対応づけられている。ハズレ用停止テーブルは、「ハズレ」を停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当選役「チェリー」には、ストップ用セレクトカウンタの値として“1”、停止テーブルとしてチェリー用停止テーブルが対応づけられている。チェリー用停止テーブルは、「チェリー」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当選役「ベル」には、ストップ用セレクトカウンタの値として“2”、停止テーブルとしてベル用停止テーブルが対応づけられている。ベル用停止テーブルは、「ベル」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当選役「スイカ」には、ストップ用セレクトカウンタの値として“3”、停止テーブルとしてスイカ用停止テーブルが対応づけられている。スイカ用停止テーブルは「スイカ」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当選役「リプレイ」には、ストップ用セレクトカウンタの値として“4”、停止テーブルとしてリプレイ用停止テーブルが対応づけられている。リプレイ用停止テーブルは、「リプレイ」のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当選役「BB2」には、ストップ用セレクトカウンタの値として“5”、停止テーブルとしてBB2用停止テーブルが対応づけられている。BB2用停止テーブルは、「BB2」のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。また、内部当選役「BB1」には、ストップ用セレクトカウンタの値として“6”、停止テーブルとしてBB1用停止テーブルが対応づけられている。BB1用停止テーブルは、「BB1」のシンボル組合せを停止表示させることができる停止テーブルである。
図12は、引込優先順位テーブルの一例を示す図である。
引込優先順位テーブルは、内部抽選処理(図20,S8)において、内部当選役が複数決定された場合に、リール停止制御処理(図20,S14)において優先する停止テーブルを決定する際に用いられる。引込優先順位テーブルは、内部当選役の種別と、優先順位とを対応づけるデータを記憶している。同図に示すように、優先順位1には内部当選役「リプレイ」、優先順位2には内部当選役「BB1」および「BB2」、優先順位3には内部当選役「チェリー」および「ベル」、優先順位4には内部当選役「スイカ」が対応づけられている。このため、内部抽選処理(図12,S8)で内部当選役が複数決定され、リール停止初期設定処理(図20,S9)で停止テーブルが複数決定された場合には、リプレイ用停止テーブル、BB1用停止テーブル又はBB2用停止テーブル、チェリー用停止テーブル又はベル用停止テーブル、スイカ用停止テーブルの優先順位で、停止テーブルが参照される。
図13は、RB作動時テーブルの一例を示す図である。
このRB作動時テーブルは、後述するボーナス作動監視処理(図21)で用いられる。
このテーブルは、データの格納領域と、この格納領域に格納されるデータとを対応づけて記憶している。同図に示すように、このテーブルでは、作動中フラグ格納領域には遊技状態を表すRB作動中フラグがデータとして対応づけられており、遊技可能回数格納領域にはRB遊技状態中に行える単位遊技数12回を表す数値、入賞可能回数格納領域にはRB遊技状態中に小役の入賞を成立させることができる回数6回を表す数値がデータとして対応づけられている。
図14は、BB作動時テーブルの一例を示す図である。
このBB作動時テーブルは、表示役がBB1またはBB2の場合に後述するボーナス作動チェック処理(図20,S21)で用いられる。このテーブルでも、データの格納領域と、この格納領域に格納されるデータとを対応づけて記憶している。同図に示すように、このテーブルでは、作動中フラグ格納領域には、遊技状態を表すBB作動中フラグ、ボーナス終了枚数カウンタ格納領域にはBB遊技状態中に払い出される上限のメダル枚数350枚を表す数値がデータとして対応づけられている。
次に、図15〜図19を参照して、メインCPU41が実行する遊技処理に用いられる制御RAM43の格納領域について説明する。
図15、図16は、内部当選役1格納領域,内部当選役2格納領域の一例を示す図である。
この内部当選役格納領域1,2には、図10に示す内部当選役決定テーブルを参照して内部抽選処理(図20,S8)で決定された内部当選役1,2の種別を表すデータが格納される。同図に示すように、各内部当選役格納領域1,2はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。
図15に示す内部当選役1格納領域では、内部当選役1が「BB1」を表す“0000100”である場合、内部当選役1格納領域のビット0,ビット1,ビット3〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。また、内部当選役1が「BB2」を表す“00000010”である場合、内部当選役1格納領域のビット0,ビット2〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット1には数値“1”がセットされる。また、内部当選役1が「リプレイ」を表す“00000001”である場合、内部当選役1格納領域のビット1〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット0には数値“1”がセットされる。
図16に示す内部当選役2格納領域では、内部当選役2が「スイカ」を表す“0000100”である場合、内部当選役2格納領域のビット0,ビット1,ビット3〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。また、内部当選役1が「ベル」を表す“00000010”である場合、内部当選役2格納領域のビット0,ビット2〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット1には数値“1”がセットされる。また、内部当選役1が「チェリー」を表す“00000001”である場合、内部当選役2格納領域のビット1〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット0には数値“1”がセットされる。
図17は、持越役格納領域の一例を示す図である。
この持越役格納領域には、内部抽選処理(図20,S8)で決定された持越役の種別を表す持越役フラグのデータが格納される。同図に示すように、持越役格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。
同図に示すように、持越役フラグが「BB1」を表す“0000100”である場合、持越役格納領域のビット0,ビット1,ビット3〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。また、持越役フラグが「BB2」を表す“00000010”である場合、持越役格納領域のビット0,ビット2〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット1には数値“1”がセットされる。また、持越役フラグがセットされていない場合には、持越役格納領域の全てのビット0〜ビット7には数値“0”がセットされる。
図18は、ストップ用セレクトカウンタ格納領域の一例を示す図である。
このストップ用セレクトカウンタ格納領域には、リール停止初期設定処理(図20,S9)において、主として内部抽選処理(図20,S8)で決定された当選番号を表すデータが、ストップ用セレクトカウンタの値として格納される。ストップ用セレクトカウンタの値が「ハズレ」に対応する当選番号0の場合、ストップ用セレクトカウンタ格納領域には数値“0”を表すデータがセットされる。ストップ用セレクトカウンタの値が「チェリー」に対応する当選番号1,「ベル」に対応する当選番号2,「スイカ」に対応する当選番号3,「リプレイ」に対応する当選番号4,「BB2」に対応する当選番号5,または「BB1」に対応する当選番号6の各場合、ストップ用セレクトカウンタ格納領域には、それぞれ数値“1”,数値“2”,数値“3”,数値“4”,数値“5”,または数値“6”を表すデータがセットされる。
また、内部抽選結果情報格納領域もこのストップ用セレクトカウンタ格納領域と同様の構成を有しているが、格納されデータの内容は必ずしも一致しない。例えば、BB1やBB2が持ち越された場合には、内部抽選結果情報格納領域とストップ用セレクトカウンタ格納領域とでは、格納されるデータの内容がそれぞれ異なる。
図19は、乱数値格納領域の一例を示す図である。
この乱数値格納領域には、図20,S6の処理で抽出された乱数値が格納される。同図に示すように、乱数値格納領域には、サンプリング回路147でサンプリングされた0〜65535のうちの何れかの乱数値を表すデータがセットされる。
次に、図20に示すメインルーチンを示すフローチャートを参照して、主制御回路81のメインCPU41の制御動作について説明する。
初めに、メインCPU41は、遊技開始時の初期化処理を行う(ステップS1)。具体的には、制御RAM43の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。次に、1ゲーム(1の遊技)終了時用初期化格納領域をセットする(ステップS2)。
次に、メインCPU41は、前回の遊技に使用された制御RAM43における指定格納領域(例えば、内部当選役2格納領域等)のクリア処理を行い(ステップS3)、後述するボーナス作動監視処理を行い(ステップS4)、後述するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS5)。次に、メインCPU41は、乱数発生器146で発生した抽選用の乱数値をサンプリング回路147によって抽出し、抽出した乱数値を乱数値格納領域(図19参照)に格納する(ステップS6)。このとき、メインCPU41は、乱数を抽出する乱数抽出手段として機能する。次に、メインCPU41は、後述する遊技状態監視処理を行い(ステップS7)、続いて、後述する内部抽選処理を行う(ステップS8)。
次に、メインCPU41は、ステップS8の内部抽選処理での抽選結果に基づき、今回の単位遊技のリール停止制御処理(ステップS14)で用いる停止テーブルの決定等をするリール停止初期設定処理を行う(ステップS9)。続いて、メインCPU41は、スタートコマンドを、副制御回路82側へ送信する(ステップS10)。スタートコマンドは、ステップS7で識別した遊技状態、ステップS8の内部抽選処理で抽選した当選役等の情報を含むコマンドである。その結果、液晶表示装置5やスピーカ21により遊技状態に応じた遊技開始に係る演出が行われることになる。
続いて、メインCPU41は、前回のリール回転開始から4.1秒が経過したか否かを判断する(ステップS11)。4.1秒が経過していないと判断した場合、4.1秒が経過するまで待ち時間消化処理(ステップS12)が行われる。待ち時間消化処理では、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効化する処理(ここでは、リール3の回転の開始を待機させる処理)が行われる。
前回のリール回転開始から4.1秒が経過すると、メインCPU41は、全リール3(3L3、3C、3R)の回転開始を要求し(ステップS13)、全リール3(3L3、3C、3R)の回転を開始させ、後述する制御RAM43にセットされた報知コマンドを各ランプ駆動回路55に送信する。続いて、メインCPU41は、後述するリール停止制御処理を行う(ステップS14)。次に、メインCPU41は、後述する表示役検索処理を行う(ステップS15)。
次に、メインCPU41は、「表示役コマンド」を副制御回路82側へ送信する(ステップS16)。表示役コマンドは、有効化入賞ライン上に実際に揃って表示されるシンボルの組合せの種類等を含んだコマンドである。その結果、液晶表示装置5やスピーカ21により表示役に応じた演出が行われることになる。
次に、メインCPU41は、メダル払出処理を行う(ステップS17)。この処理では、クレジットで遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得したメダル数分、メダル貯留枚数表示部19に表示される貯留枚数が増加され、また、メダル投入口22へのメダル投入で遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得した枚数のメダルがメダル受部16へ払い出される。
ステップS17の処理の後、メインCPU41は、メダルの払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(ステップS18)。すなわち、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する。次に、BB作動中フラグ又はRB作動中フラグが“オン”であるか否かを判断し(ステップS19)、何れのフラグも“オン”ではない場合、後述するボーナス作動チェック処理を行う(ステップS21)。ステップS21の処理の後、又は、ステップS19において、BB作動中フラグ又はRB作動中フラグの何れかフラグが“オン”であると判断した場合、後述するボーナス終了チェック処理を行い(ステップS20)、処理をステップS2に戻し、新たな単位遊技を開始する。
次に、図21を参照して、ステップS4(図20参照)で行われるボーナス作動監視処理について説明する。
このボーナス作動監視処理では、まず、メインCPU41は、BB作動中フラグが“オン”であるか否かを判断する(ステップS31)。BB作動中フラグが“オン”ではないと波判断した場合、本サブルーチンを終了する。一方、BB作動中フラグが“オン”であると判断した場合、メインCPU41は、RB作動中フラグが“オン”であるか否かを判断する(ステップS32)。RB作動中フラグが“オン”であると判断した場合、メインCPU41は、本サブルーチンを終了する一方、RB作動中フラグが“オン”ではないと判断した場合、RB作動時テーブルに基づいてRB作動時処理を行い、本サブルーチンを終了する。
次に、図22を参照して、ステップS5(図20参照)で行われるメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
このメダル受付・スタートチェック処理では、まず、メインCPU41は、自動投入カウンタの値が“0”であるか否かを判断する(ステップS41)。この処理において、メインCPU41は、前回の単位遊技において表示役が「リプレイ」ではなく、且つ、メダルの自動投入が行われていないか否かを判断する。自動投入カウンタの値が“0”であると判断した場合、メインCPU41は、メダル投入口22からのメダル投入及びBETスイッチ(1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13)の操作を許可するメダル投入許可処理を行う(ステップS42)。一方、自動投入カウンタの値が“0”ではないと判断した場合、メインCPU41は、自動投入カウンタに基づいて投入枚数を更新し(ステップS43)、続いて、ベットコマンドを副制御回路82側へ送信する。このベットコマンドは、自動投入されたメダル枚数の情報を含むコマンドである。
ステップS42又はステップS44の処理の後、メインCPU41は、メダル投入が許可されているか否かを判断する。この処理において、メインCPU41は、メダル投入口22からのメダルの投入、又は、BETスイッチ(1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13)の操作が許可されているか否かを判断する(ステップS45)。メダル投入が許可されていると判断した場合、メインCPU41は、メダルセンサ8S及びBETスイッチ(1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13)のチェックを行う(ステップS46)。
ステップS47において、メインCPU41は、メダルセンサ8Sがメダル投入を検出し、又は、BETスイッチ(1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13)の操作を検出したか否かを判断する。メダル投入を検出し、又は、BETスイッチ(1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13)の操作を検出したと判断した場合、メインCPU41は、検出結果に基づいて投入枚数カウンタの値を更新する(ステップS48)。この処理において貯留メダル清算スイッチ14の操作によってメダル投入口22からメダルの投入が禁止されている場合には、クレジットされているメダル枚数に検出したBETスイッチ(1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13)に応じたメダル枚数が加算される。続いて、ステップS49において、ベットコマンドを副制御回路82側へ送信する。
このベットコマンドは、メダル投入口22からのメダル投入又はBETスイッチ(1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13)の操作により単位遊技に賭けられたメダル枚数の情報を含むコマンドである。
次に、メインCPU41は、RB作動中フラグが“オン”であるか否かを判断し(ステップS50)、RB作動中フラグが“オン”ではないと判断した場合、メインCPU41は、投入枚数カウンタの値が“3”であるか否かを判断する。投入枚数カウンタの値が“3”であると判断した場合、メインCPU41は、処理をステップS52に移す一方、投入枚数カウンタの値が“3”ではないと判断した場合、処理をステップS532に移す。
ステップS50においてRB作動中フラグが“オン”であると判断した場合、又は、ステップS51において投入枚数カウンタの値が“3”であると判断した場合、メインCPU41は、メダル投入禁止処理を行う(ステップS52)。この処理では、投入枚数カウンタの更新が禁止され、以降にメダルが投入された場合には、投入されたメダル枚数分だけクレジットメダル枚数が更新される。
ステップS45においてメダル投入口22からのメダルの投入又はBETスイッチ(1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13)の操作が許可されていないと判断した場合、ステップS47においてメダルセンサ8Sがメダル投入を検出し又はBETスイッチ(1−BETスイッチ11、最大BETスイッチ13)の操作を検出していない場合、ステップS51において投入枚数カウンタの値が“3”ではないと判断した場合、又は、ステップS52の処理の後、メインCPU41は、メダル投入枚数、すなわち、単位遊技に賭けられているメダル枚数が1枚以上であるか否かを判断する(ステップS53)。メダル投入枚数が1枚以上ではないと判断した場合、処理をステップS45に戻す。一方、メダル投入枚数が1枚以上であると判断した場合、スタートスイッチが“オン”であるか否かを判断する(ステップS54)。この処理において、メインCPU41は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの遊技開始指令信号の入力があるか否かを判断する。スタートスイッチが“オン”ではないと判断した場合、処理をステップS45に戻す一方、スタートスイッチが“オン”であると判断した場合、本サブルーチンを終了する。
次に、図23を参照して、ステップS7(図20参照)で行われる遊技状態監視処理について説明する。
この遊技状態監視処理では、まず、メインCPU41は、RB作動中フラグが“オン”であるか否かを判断する(ステップS61)。RB作動中フラグが“オン”であると判断した場合、メインCPU41は、RB遊技状態の識別子を制御RAM43の所定領域にセットし(ステップS62)、RB作動中フラグが“オン”ではないと判断した場合、メインCPU41は、一般遊技状態の識別子を制御RAM43の所定領域にセットする(ステップS63)。ステップS62又はステップS63の処理の後、本サブルーチンを終了する。
次に、図24、図25を参照してステップS8(図20参照)で行われる内部抽選処理について説明する。
この内部抽選処理では、まず、メインCPU41は、内部抽選テーブル決定テーブル(図8)を参照して、ステップS7でセットした遊技状態に基づいて、内部抽選テーブルの種別と抽選回数を決定する(ステップS70)。続いて、メインCPU41は、持越役格納領域(図17参照)にセットされた値が“0”であるか、すなわち、持越役がないか否かを判断する(ステップS71)。セットされた値が“0”ではないと判断した場合、すなわち、持越役があると判断した場合、制御RAM43の所定領域に記憶している持越回数を1加算し(ステップS72)、抽選回数を“4”に変更する(ステップS73)。
ステップS73の処理の後、又は、ステップS71において、セットされた値が“0”であると判断した場合、すなわち、持越役がないと判断した場合、処理をステップS74に移す。
ステップS74において、メインCPU41は、抽選回数と同じ値を当選番号としてレジスタにセットする。従って、一般遊技状態時には“6”、RB遊技状態時には“3”、内部当選状態(持越状態)時には“4”がセットされることになる。
次に、ステップS75において、ステップS70で決定した内部抽選テーブル(図9参照)を参照して、セットした当選番号と投入枚数カウンタの値に対応する下限値Lを取得する。続いて、制御RAM43における乱数値格納領域に格納されている乱数値Rから下限値Lを減算(R−L)する(ステップS76)。
次に、ステップS77において、メインCPU41は、減算の結果、桁かりが行われたか否かを判断する。桁かりが行われていないと判断した場合、処理をステップS78に移す一方、桁かりが行われたと判断した場合、処理をステップS87に移す。なお、桁かりが行われていない場合には、下限値より乱数値の方が大きい、又は、下限値と乱数値が等しい(L≦R)。
ステップS78において、メインCPU41は、ステップS70で決定した内部抽選テーブル(図9)を参照して、当選番号と投入枚数カウンタに対応する上限値Uを取得する。続いて、乱数値格納領域に格納されている乱数値Rから上限値Uを減算(R−U)し(ステップS79)、処理をステップS80に移す。
ステップS80において、減算の結果得られた値が“0”ではなく(ステップS80:NO)、桁かりが行われていない場合(ステップS81:NO)、処理をステップS87に移す。
一方、減算の結果得られた値が“0”である場合(ステップS80:YES)、又は、桁かりが行われた場合(ステップS81:YES)、下限値L及び上限値Uによって規定される数値範囲に抽出乱数値Rが属するため(L≦R≦U)、メインCPU41は、当選番号を制御RAM43の内部抽選結果情報格納領域に格納する(ステップS82)。続いて、内部当選役決定テーブル(図10)を参照し、当選番号に基づいて内部当選役1と内部当選役2とを決定する(ステップS83)。
次に、ステップS84において、メインCPU41は、ステップS83で決定された内部当選役2と内部当選役2格納領域(図16)との論理和を内部当選役2格納領域に格納し、内部当選役2格納領域に当選した小役の種類に応じたビット立てる。
次に、ステップS85において、メインCPU41は、ステップS83で決定された内部当選役1とボーナスチェックデータ(00000110)の論理積をとり、これと持越役格納領域(図17)との論理和を持越役格納領域に格納する。これにより、決定されたBB1又はBB2が持越役格納領域に格納される。この処理において、メインCPU41は、特別役に関する情報を持ち越す持越手段として機能する。なお、このようにして格納された持越役は、BB1又はBB2に当選したとメインCPU41が判断するまでクリアされない(図30、ステップS155)。
次に、ステップS86において、メインCPU41は、内部当選役1と持越役格納領域との論理和を内部当選役1格納領域(図15)に格納し、内部当選役1格納領域に当選したボーナス又はリプレイに応じたビットを立てる。
ステップS77において乱数値Rが下限値Lより小さい(R<L)場合(ステップS77:YES)、ステップS81において乱数値Rの方が上限値Uより大きい(U<R)場合(ステップS81:NO)、又は、ステップS86の処理の後、メインCPU41は、抽選回数を“1”減算した後(ステップS87)、抽選回数が“0”であるか否かを判断する(ステップS88)。抽選回数が“0”ではないと判断した場合(ステップS88:NO)、ステップS74に処理を戻し、上述の処理を繰り返す。
抽選回数が“0”であると判断した場合(ステップS88:YES)、すなわち、抽選回数分だけ乱数値Rと下限値L、上限値Uとの大きさが比較された場合には、メインCPU41は、内部当選役決定テーブルを参照し、当選番号“0”に基づいて内部当選役1と内部当選役2とを決定する(ステップS89)。続いて、決定された内部当選役2と内部当選役2格納領域の論理和を内部当選役2格納領域に格納する(ステップS90)。これにより、乱数値Rがいずれの数値範囲にも属さず、ステップS82〜ステップS86が行われなかった場合には、基本的に、内部当選役2格納領域にハズレがセットされる。次に、メインCPU41は、内部当選役1とボーナスチェックデータとの論理積をとり、これと持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し(ステップS91)、ボーナスの持越役を持越役格納領域にセットする。次に、メインCPU41は、内部当選役1と持越役格納領域との論理和を内部当選役1格納領域(図15)に格納し(ステップS92)、内部当選役1格納領域にハズレ又は持ち越されているボーナスをセットして処理をステップS200に移す。ステップS70〜ステップS92において、メインCPU41は、当選役を決定する当選役決定手段として機能する。
ステップS200において、メインCPU41は、内部当選役1格納領域を参照して、少なくとも小役に当選したか否かを判断する。小役に当選したと判断した場合、メインCPU41は、小役報知コマンドを制御RAM43の所定領域にセットする(ステップS201)。その結果、小役報知コマンドが所定のタイミングで各ランプ駆動回路55に送信され、小役報知ランプ92(赤色)が点灯することとなる。ステップS201の処理の終了後、本サブルーチンを終了する。
ステップS200において小役に当選していないと判断した場合(ステップ200:NO)、メインCPU41は、特別役に当選したか否かを判断する。特別役に当選したと判断した場合(ステップS202:YES)、持越回数が“0”である場合には(ステップS203:YES)、特別役報知コマンドを制御RAM43の所定領域にセットし(ステップS204)、本サブルーチンを終了する。
その結果、特別役報知コマンドが所定のタイミングで各ランプ駆動回路55に送信され、当選役報知ランプ93(黄色)が点灯することとなる。一方、特別役に当選していないと判断した場合(ステップS202:NO)、持越回数が“0”ではない場合には(ステップS203:NO)、本サブルーチンを終了する。
なお、本実施形態では、持ち越しがなく、特別役に当選したときには、特別役報知演出を行うこととして説明するが、本発明では、持ち越しがなく、特別役に当選したときには、特別役を報知しなくともよい。
次に、図26を参照して、ステップS9(図20参照)で行われるリール停止初期設定処理について説明する。
このリール停止初期設定処理において、まず、メインCPU41は、持越役格納領域(図17)にセットされている値が“0”であるか否かを判断する(ステップS101)。持越役格納領域にセットされている値が“0”ではないと判断した場合、処理をステップS102に移す一方、持越役格納領域にセットされている値が“0”であると判断した場合、処理をステップS104に移す。
ステップS102において、メインCPU41は、持越役格納領域のデータを番号化し、“3”を加算して、得られた値をストップ用セレクトカウンタに格納する。すなわち、持越役格納領域のビット0がオンの場合には1、ビット1がオンの場合には2、ビット2がオンの場合には3と番号化し、番号化したこの値に3を加え、ビット0がオンの場合には4(リプレイ)、ビット1がオンの場合には5(BB2)、ビット2がオンの場合には6(BB1)と整数化した値をストップ用セレクトカウンタに格納する。
次に、ステップS103において、メインCPU41は、停止テーブル決定テーブル(図11)を参照して、ストップ用セレクトカウンタに格納した当選番号に基づいて停止テーブルを決定し、決定した停止テーブルを制御RAM43の所定領域に格納し、処理をステップS104に移す。
ステップS104において、メインCPU41は、内部抽選処理(図20、ステップS8)で決定された当選番号をストップ用セレクトカウンタに格納する。
次に、ステップS105において、メインCPU41は、停止テーブル決定テーブル(図11)を参照して、ストップ用セレクトカウンタに格納した当選番号に基づいて停止テーブルを決定し、決定した停止テーブルを制御RAM43の所定領域に格納し、本サブルーチンを終了する。このように、リール停止初期設定処理においては、持越役がある場合には、持越役に基づく停止デーブルと、当該遊技における当選役に基づく停止デーブルとの両方が格納されることになる。
次に、図27を参照して、ステップS14(図20参照)で行われるリール停止制御処理について説明する。
このリール停止制御処理において、まず、メインCPU41は、リール3(3L、3C、3R)の回転が定速になっていずれかの停止ボタン7(7L、7C、7R)が押圧操作され、有効なストップスイッチが“オン”されたか否かを判断する(ステップS111)。有効なストップスイッチが“オン”されていないと判断した場合、メインCPU41は、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判断する(ステップS112)。自動停止タイマの値が“0”ではないと判断した場合、処理をステップS111に戻し、上述の処理を繰り返す。
有効なストップスイッチが“オン”されたと判断した場合(ステップS111:YES)、又は、自動停止タイマの値が“0”であると判断した場合(ステップS112:YES)、リール停止初期設定処理(図20、ステップS9)で決定された停止デーブルと、内部抽選処理(図20、ステップS8)で決定された内部当選役1及び内部当選役2と、引込優先順位テーブル(図12)に基づいて滑りコマ数を決定する(ステップS114)。すなわち、2つの停止テーブルが決定されている場合には、ストップスイッチが“オン”されたタイミングが、いずれの当選役にも当選し得るタイミングである場合には、引込優先順位テーブルの優先順位に応じた停止テーブルに基づいて滑りコマ数が決定される。
次に、メインCPU41は、ステップS114で決定した滑りコマ数と現在のシンボル位置に基づいて、シンボルの停止予定位置を決定し(ステップS115)、決定した停止予定位置にシンボルが移動するのを待つ停止予定位置待ち状態に処理を移行する(ステップS116)。
次に、ステップS117において、メインCPU41は、リール停止コマンドを副制御回路82側へ送信する。その結果、液晶表示装置5やスピーカ21によりリール停止時の演出が行われることになる。
次に、ステップS118において、メインCPU41は、当該リール停止が、第2停止であるか(回転している全リールを2番目に停止させる操作であるか)否かを判断する。第2停止であると判断した場合、メインCPU41は、内部当選役1格納領域及び内部当選役2格納領域を参照して、小役と特別役との両方に当選したか否かを判断する(ステップS119)。小役と特別役との両方に当選したと判断した場合、メインCPU41は、持越回数が“0”であるか否かを判断し(ステップS120)、持越回数が“0”である場合には(ステップS120:YES)、処理をステップS121に移す。
ステップS121において、メインCPU41は、シンボル格納領域を参照し、第1停止及び第2停止により有効化入賞ライン上に表示されたシンボルが、“7”“7”又は“Bar”“Bar”であるか否かを判断する。シンボル格納領域の各アドレスには、停止表示された際に各入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A、L3Bに揃えられるシンボルがセットされる。
第1停止及び第2停止により有効化入賞ライン上に表示されたシンボルが、“7”“7”又は“Bar”“Bar”であると判断した場合、メインCPU41は、特別役報知コマンドを制御RAM43の所定領域にセットする(ステップS122)。その結果、特別役報知コマンドが所定のタイミングで各ランプ駆動回路55に送信され、特別役報知ランプ93(黄色)が点灯することとなる。ステップS122の処理の終了後、ステップS123に処理を移す。
次に、ステップS123において、メインCPU41は、現在回転中のリールがあるか否かを判断し、現在回転中のリールがあると判断した場合、処理をステップS11に戻す一方、現在回転中のリールがないと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
このように、図25、ステップS200〜ステップS204の処理により、少なくとも小役が当選役として決定された場合には、小役当選報知が行われる(ステップS201)。また、持ち越しがなく、且つ、特別役のみが当選役として決定された場合には、特別役報知が行われる(ステップS204)。
さらに、図27、ステップS118〜122の処理により、第1停止及び第2停止により有効化入賞ライン上に表示されたシンボルが、“7”“7”又は“Bar”“Bar”であると判断した場合には、特別役当選報知が行われる(ステップS122)。
ステップS200〜ステップS204及びステップS118〜ステップS122の処理において、メインCPU41は、当選報知ランプ92、93が実行する演出を制御する演出制御手段として機能する。
次に、図28を参照して、ステップS15(図20参照)で行われる表示役検索処理について説明する。
この表示役検索処理において、まず、メインCPU41は、シンボル格納領域の先頭アドレスを取得する(ステップS121)。
次に、ステップS122において、メインCPU41は、有効ラインカウンタの値が“0”であるか否かを判断する。有効ラインカウンタの値が“0”ではないと判断した場合、メインCPU41は、当該アドレスに格納されているシンボル組合せと、シンボル組合せテーブル(図7)とに基づいて、表示役と払出枚数とを特定する(ステップS123)。
次に、ステップS124において、メインCPU41は、有効ラインカウンタの値を“1”減算するとともに、シンボル格納領域の次のアドレスを取得する。その後、処理をステップS122に戻し、上述の処理を繰り返し、有効化入賞ライン1本毎に表示役に対応するシンボル組合せが揃っているか否かを判断する。
一方、ステップS122において有効ラインカウンタの値が“0”であると判断した場合、全ての有効化入賞ラインについて表示役と払出枚数とが特定されたことになり、本サブルーチンを終了する。なお、特定された表示役と内部当選役とが異なる場合、又は、表示役が表示役判定データに含まれない場合には、配当枚数表示部20及び液晶表示装置22にイリーガルエラーが表示される。
次に、図29を参照して、ステップS20(図20参照)で行われるボーナス終了チェック処理について説明する。
このボーナス終了チェック処理において、まず、メインCPU41は、RB作動中フラグが“オン”であるか否かを判断する(ステップS131)。RB作動中フラグが“オン”ではないと判断した場合、メインCPU41は、BB遊技状態中に払出可能なメダル枚数350枚をカウントするボーナス終了枚数カウンタ(図14参照)の値が“0”であるか否かを判断する(ステップS132)。ボーナス終了枚数カウンタの値が“0”であると判断した場合、メインCPU41は、BB作動中フラグやボーナス終了枚数カウンタをクリアする等のBB終了時処理を行い(ステップS136)、本サブルーチンを終了する。一方、ボーナス終了枚数カウンタの値が“0”ではないと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
ステップS131においてRB作動中フラグが“オン”であると判断した場合、メインCPU41は、小役の入賞が成立したか否かを判断する(ステップS133)。この処理において、メインCPU41は、表示役検索処理(図20、ステップS15)において表示役として小役が特定されたか否かを判断する。小役の入賞が成立したと判断した場合、メインCPU41は、ボーナス終了枚数カウンタの値が“0”であるか否かを判断し(ステップS134)、ボーナス終了枚数カウンタの値が“0”であると判断した場合、RB作動中フラグやボーナス終了枚数カウンタをクリアする等のRB終了時処理を行い(ステップS135)本サブルーチンを終了する。一方、ボーナス終了枚数カウンタの値が“0”ではないと判断した場合、処理をステップS137に移す。
ステップS134において、ボーナス終了枚数カウンタの値が“0”ではないと判断した場合、メインCPU41は、入賞可能回数を“1”減算し(ステップS137)、続いて、入賞可能回数が“0”であるか否かを判断する(ステップS138)。入賞可能回数が“0”であると判断した場合、処理をステップS141に移す。
ステップS138において入賞可能回数が“0”ではないと判断した場合、又は、ステップS133において小役の入賞が成立していないと判断した場合、メインCPU41は、遊技可能回数を“1”減算し(ステップS139)、続いて、遊技可能回数が“0”であるか否かを判断する(ステップS140)。遊技可能回数が“0”ではないと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
ステップS140において遊技可能回数が“0”であると判断した場合、又は、ステップS138において入賞可能回数が“0”であると判断した場合、上記のRB終了時処理を行い(ステップS141)、本サブルーチンを終了する。
次に、図30を参照して、ステップS21(図20参照)で行われるボーナス作動チェック処理について説明する。
このボーナス作動チェック処理において、まず、メインCPU41は、リール3(3L、3C、3R)に実際に揃って表示されている表示役が「リプレイ」であるか否かを判断する(ステップS151)。表示役が「リプレイ」であると判断した場合、メインCPU41は、投入枚数を自動投入カウンタに複写する(ステップS152)。すなわち、当該単位遊技に賭けられていた枚数と同数のメダルを表す数値データを自動投入カウンタの値にセットする。この処理の終了した後、本サブルーチンを終了する。
ステップS151において表示役が「リプレイ」ではないと判断した場合、メインCPU41は、表示役が「BB1」又は「BB2」であるか否かを判断する(ステップS153)。表示役が「BB1」又は「BB2」であると判断した場合、メインCPU41は、ボーナス作動時テーブルに基づいてBB作動中フラグやボーナス終了枚数カウンタをセットする等のBB作動時処理を行う(ステップS154)。次に、ステップS155において、メインCPU41は、持越回数を“0”として制御RAM43の所定領域に記憶する。続いて、メインCPU41は、持越役をクリアした後(ステップS156)、本サブルーチンを終了する。
以上、本実施形態に係るパチスロ遊技装置1によれば、小役、及び、特別役の両方を当選役として決定した場合、小役報知演出を実行し、回転する3つの回転リール3のすべてが停止するまでの間に、2つの回転リールが“7”“7”又は“Bar”“Bar”で停止表示されたことを契機として、特別役報知演出を実行する。従って、演出内容の変化により、内部抽選において小役と特別役との両方が当選役として決定されたことを報知することができ、遊技者は、小役と特別役との両方が当選役として決定されたことを知ることができる。このように、本実施形態に係るパチスロ遊技装置1によれば、演出内容の変化により、小役と特別役との両方に当選したことを報知するという新たな演出を付加して、当該遊技機の面白みを増大させることが可能である。
また、小役報知演出が実行された後、特別役報知演出が実行されるので、遊技者の期待感を段階的に高めることが可能である。
また、本実施形態に係るパチスロ遊技装置1によれば、小役、及び、特別役の両方を当選役として決定した場合、小役報知演出を実行するため、遊技者に対して少なくとも小役が当選役として決定されたことを報知することができる。そして、回転する3つの回転リールの2つが、“7”“7”又は“Bar”“Bar”で停止されたことを契機として、特別役報知演出を実行するため、遊技者に対して特別役も同時に当選役として決定されたことを報知することができる。このように、小役報知演出が表示された後、特定の識別情報が停止表示されると、特別役報知演出が表示されるので、遊技者の期待感を段階的により高めることが可能である。
また、本実施形態に係るパチスロ遊技装置1によれば、特別役を持ち越している間に、小役が当選役として決定された場合には、小役報知演出が実行されるため、特別役が持ち越されている場合であっても、小役が当選役として決定されたことを報知することができる。従って、遊技者は、特別役と小役とのいずれかの当選役を狙うかを決定して遊技を行うことができる。すなわち、当該遊技において、小役を狙い、所定枚数(例えば、15枚)のメダル等を獲得した後、次の遊技において特別役を狙うのか、小役は狙わずに特別役を狙うのかを選択することができ、戦略性の高い遊技を行うことが可能になる。
また、本実施形態に係るパチスロ遊技装置1によれば、それぞれ異なる発光色を表示可能な当選報知ランプ92、93により内部当選役の当選態様を報知する演出を行うため、他の演出と混在することを減少させ、遊技者が当選態様を把握し易くすることができる。
本実施形態では、小役、及び、特別役の両方を当選役として決定した場合、小役報知演出を実行し、回転する3つの回転リール3のすべてが停止するまでの間に、2つの回転リールが“7”“7”又は“Bar”“Bar”で停止表示されたことを契機として、特別役報知演出を実行する場合について説明したが、本発明においては、例えば、小役、及び、特別役の両方を当選役として決定した場合、特別役報知演出を実行し、2つの回転リールが例えば、“ベル”“ベル”等で停止表示されたことを契機として、小役報知演出を実行することとしてもよく、1の遊技の進行に応じて報知態様が変化すればこの例に限定されない。
また、本実施形態では、回転する3つの回転リール3のすべてが停止するまでの間に、2つの回転リールが“7”“7”又は“Bar”“Bar”で停止表示されたことを契機として、特別役報知演出を実行する場合について説明したが、本発明においては、1つの回転リールが“7”又は“Bar”で停止表示されたことを契機として特別役報知演出を実行することとしてもよい。
また、本実施形態では、停止操作に応じて報知演出が変化する場合について説明したが、本発明における所定の条件は、例えば、所定期間が経過したこと等であってもよい。
また、本実施形態では、内部抽選テーブルにおいて、ある当選役に応じた数値範囲と、ある当選役とは異なる他の当選役に応じた数値範囲とを、少なくとも一部において重複させることにより、抽出した1の乱数に基づいて小役、及び、特別役の両方を当選役として決定し得るように構成したが、本発明においてはこの例に限定されるものではない。本発明において、1の乱数に基づいて小役、及び、特別役の両方を当選役として決定し得るように構成する方法としては、例えば、各乱数値夫々に対して、小役、特別役、はずれ、小役及び特別役の両方当選を対応させておくといった方法を挙げることができる。
また、本実施形態では、当選報知ランプ92、93が主制御回路81に接続され、メインCPU41によりその演出が制御されている場合について説明したが、例えば、副制御回路82に接続されていてもよい。
また、本実施形態では、2つの当選報知ランプ92、93により当選役を報知する場合について説明したが、本発明においては2つに限らず、1つであっても3つ以上であってもよい。
また、本実施形態では、当選報知ランプ92、93により、小役、及び、特別役の両方を当選役として決定した場合、小役報知演出を実行し、回転する3つの回転リールの2つが、“7”“7”又は“Bar”“Bar”で停止されたことを契機として、特別役報知演出を実行する場合について説明したが、本発明はこの例に限定されず、液晶表示装置5に表示する画像や、スピーカ21から出力される音声等で報知演出を実行することとしてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。