JP2007027124A - 発熱体 - Google Patents

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Abstract

【課題】その構造が改善されて、発熱部材と、該発熱部材を取り囲むチューブとの間の接触が、信頼性のあるように防止できる発熱体を提供する。
【解決手段】本発明の発熱体によれば、チューブと、該チューブ内に配置される発熱部材とを備えるものであって、前記発熱体の中心から前記発熱部材の外縁までの半径がrと定義されれば、前記チューブの半径が、1.6r以上に形成されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、発熱体に関する。
一般に、発熱体は、発熱部であるフィラメントと、該フィラメントが挿入される石英管と、前記フィラメントを外部電源と連結する連結部などで構成され、電気エネルギーを熱エネルギーに転換させて発熱するものである。
詳細に、前記石英管の中央部には、炭素からなるフィラメントが封入され、前記フィラメントは、前記連結部などにより外部電源と連結される。そして、前記石英管の内部は、真空又はハロゲンガスなどの不活性気体により充填され、前記炭素フィラメントが高温に発熱する際に、その酸化現象が抑制されることによって、前記発熱体の寿命が長くなる。
一方、前記炭素フィラメントは、螺旋状、板状、直線状などの形状をなす。そして、前記炭素フィラメントと電極との連結は、単にクリップが用いられる方式と、引張り力を維持させるためのスプリングが採用された方式などがある。上記のような方式により、前記炭素フィラメントは、前記石英管と接触されなくなり、前記石英管の内部に配置される。前記石英管は、略800℃以上で溶けるか、又は破損されるため、発熱中の炭素フィラメントと石英管とが接触すれば、前記石英管が損傷されて、前記発熱体の寿命が極めて短くなる。したがって、上記のように、クリップ又はスプリングを用いて、前記炭素フィラメントと前記石英管との接触を防止する。
しかしながら、従来の発熱体は、炭素フィラメントがその外部の力により引張られて、前記石英管との接触が防止される構造をなす。上記のような構造では、前記炭素フィラメントが高温に発熱する際に、前記炭素フィラメントは、その熱膨張係数に応じて膨脹される。すると、前記炭素フィラメントは伸びて、前記石英管と物理的に接触するようになり、前記石英管の損傷により、発熱体の寿命短縮を引き起こす。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、その構造が改善されて、発熱部材と、該発熱部材を取り囲むチューブとの間の接触が、信頼性のあるように防止できる発熱体を提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明に係る発熱体によれば、チューブと、該チューブ内に配置される発熱部材とを備えるものであって、前記発熱体の中心から前記発熱部材の外縁までの半径がrと定義されれば、前記チューブの半径が、1.6r以上に形成されることを特徴とする。
また、本発明の他の側面に係る発熱体によれば、チューブと、該チューブ内に配置される発熱部材とを備えるものであって、前記発熱体の中心から前記発熱部材の外縁までの半径がrと定義されれば、前記チューブの半径が、1.5r〜1.7rの範囲内にあることを特徴とする。
本発明に係る発熱体によれば、石英管の熱特性、チューブそのものの輻射熱伝逹特性及び反射率、チューブ表面の実際的な微細な対流熱伝逹などを考慮するとき、チューブの半径Rが1.6r以上に形成されれば、チューブの使用条件にその寿命が最適になるという効果がある。
本発明によれば、石英管の熱特性、チューブそのものの輻射熱伝逹特性及び反射率、チューブ表面の実際的な微細な対流熱伝逹などを考慮するとき、チューブの半径Rが1.6r以上に形成されれば、チューブの使用条件にその寿命が最適になるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係る発熱体を示す斜視図である。
同図に示すように、本実施の形態に係る発熱体100は、内部物品を収容する収容空間を形成し、その内部物品を保護するチューブ110と、前記チューブ110内に配置されて発熱できる発熱部材200とを備える。そして、前記発熱体100は、前記発熱部材200が前記チューブ110に接触されないように支持するリード棒(lead rod)150と、該リード棒150と前記発熱部材200とを連結する連結部160とを備える。また、前記発熱体100は、前記リード棒150の他方と連結され、外部電源と前記発熱部材200とを通電させる金属片140と、該金属片140を外部から絶縁させる絶縁部130とを備える。また、前記発熱体100は、前記金属片140と、前記絶縁部130と、前記チューブ110とを取り囲み、かつこれを支持する封止部120とを備える。
前記チューブ110は、前記発熱部材200などの物品が内部に収容される部分であり、そういう収容空間の形成と共に、前記物品を保護する機能を果たす。前記発熱体100は、数百℃の温度に発熱することから、前記チューブ110は、所定の剛性と耐熱性を有する物質からならなければならない。例えば、前記チューブ110は、石英管(quartz tube)であり得る。そして、前記チューブ110は、それ自体が密閉されて、前記発熱部材200を外部と隔離させる。上記のように構成されることによって、前記チューブ110の内部には、発熱による前記発熱部材200の消耗を減少させることが可能な不活性気体などを充填させることができる。
前記発熱部材200は、通電された電気エネルギーにより発熱する部分である。このような発熱部材200は、炭素、タングステン、ニッケル/クロムベース合金のうち、少なくとも1つの系の物質からなることができる。
前記連結部160は、複数個が備えられ、前記発熱部材200の両末端部とそれぞれ連結されることによって、前記発熱部材200を前記リード棒150と連結させる。すると、前記発熱部材200は引張られて、前記チューブ110と接触されていない状態を維持でき、外部電源と連結されて発熱できる。
前記リード棒150は、前記連結部160により前記発熱部材200と連結されて、前記発熱部材200を引張らせた状態を維持する。すると、前記発熱部材200は、発熱の際にも前記チューブ100と接触されず、安定して発熱できる。そして、前記リード棒150の一部は、前記チューブ110の外部まで伸びる。上記のように構成されれば、それ自体がが密閉された前記チューブ110の密閉状態が維持され、かつ、その内部に配置された前記発熱部材200と外部電源とが連結され得る。
前記金属片140は、外部電源と連通する部分である。そして、前記金属片140は、前記チューブ110の外部に伸びた前記リード棒150の末端部と連結され、前記外部電源の電気エネルギーを前記リード棒150を介して前記発熱部材200に伝達する。すると、前記発熱部材200は、前記電気エネルギーを伝達されて発熱するようになる。
前記絶縁部130は、前記金属片140のうち、外部に露出された部分を絶縁させて、前記金属片140から漏電が発生することを防止する。そして、前記絶縁部130は、前記発熱体100が締結される物品に信頼性のあるように結合できるように、前記物品の所定部分に嵌め込み得る形状をなす。
前記封止部120は、前記チューブ110の外部に伸びた前記リード棒150の末端部及び前記金属片140の連結部を外部から保護する。そして、前記封止部120は、前記絶縁部130及び前記チューブ110と1つのアセンブリー(assembly)を構成し、前記発熱体100が所定の形状を維持するように支持する。
図2は、図1に示すI−I´断面図である。
同図に示すに、チューブ110の内部には、発熱部材200が配置される。ここで、発熱体100の中心から前記発熱部材200の外縁までの半径がrと定義される。
本発明によれば、前記チューブ110の半径Rは、前記発熱体100の中心から前記発熱部材200の外縁までの半径rよりも1.6倍以上に形成される。すなわち、式で表すと、次の通りである。
R≧1.6×r
上記のような関係が成立すれば、前記チューブ110の寿命がその使用条件に最適になり得る。このような点は、計算流体力学(Computational fluid dynamics,CFD)により解析できる。これについては後述する。
一方、前記のようなチューブ110の寿命が、その使用条件にさらに最適になるように、前記チューブ110の半径は、前記チューブ110の長さ方向の全体に対して1.6r以上に形成されることが好ましい。前記チューブ110は、その長さ方向に対して同じ形状をなすことができる。
図3は、本発明に係る発熱体に対する計算流体力学の解析結果を示す図であり、図4は、図3に示す解析結果を図式化したグラフである。前記チューブ110周辺の対流が前記解析結果に及ぼす影響は微々たるものであるため、このような解析結果は、前記チューブ110の輻射を重点的に考慮して解析したものである。
図3及び図4を共に参照すれば、チューブ110の半径Rが1.5rの場合、800℃以上、1.5r〜1.7rの場合、600℃±100℃を表す。前記チューブ110として石英管が用いられる場合、前記石英管の熱特性を考慮すれば、前記チューブ110は、800℃未満のとき安定するものである。そして、前記チューブ110そのものの輻射熱伝逹特性及び反射率、前記チューブ110表面の実際的な微細な対流熱伝逹などを考慮すれば、前記チューブ110の半径Rは、1.6r以上に形成されることが好ましい。すると、前記チューブ110の使用条件にその寿命が最適になり得る。
上述した本発明の好ましい実施の形態は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形、及び変更が可能であり、このような置換、変更などは、特許請求の範囲に属するものである。
本発明に係る発熱体を示す斜視図である。 図1に示すI−I´断面図である。 本発明に係る発熱体に対する計算流体力学の解析結果を示す図である。 図3に示す解析結果を図式化したグラフである。

Claims (6)

  1. チューブと、該チューブ内に配置される発熱部材を備える発熱体であって、
    前記発熱体の中心から前記発熱部材の外縁までの半径がrと定義されれば、前記チューブの半径が、1.6r以上に形成されることを特徴とする発熱体。
  2. 前記チューブの半径が、前記チューブの長さ方向の全体に対して1.6r以上に形成されることを特徴とする請求項1に記載の発熱体。
  3. 前記チューブが、長さ方向に同じ形状をなすことを特徴とする請求項1に記載の発熱体。
  4. 前記チューブの半径が1.6r以上であることが、計算流体力学により解析されたことを特徴とする請求項1に記載の発熱体。
  5. 前記チューブの半径が、1.6r〜1.7rの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の発熱体。
  6. 前記チューブの半径が、前記チューブの長さ方向の全体に対して1.6r〜1.7rの範囲内にあることを特徴とする請求項5に記載の発熱体。
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