JP2007024816A - 放射性廃液のガラス固化処理方法 - Google Patents

放射性廃液のガラス固化処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007024816A
JP2007024816A JP2005211096A JP2005211096A JP2007024816A JP 2007024816 A JP2007024816 A JP 2007024816A JP 2005211096 A JP2005211096 A JP 2005211096A JP 2005211096 A JP2005211096 A JP 2005211096A JP 2007024816 A JP2007024816 A JP 2007024816A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
waste liquid
radioactive waste
radioactive
platinum group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005211096A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Aoshima
厚 青嶋
Koji Fujiwara
孝治 藤原
Yoshiyuki Ito
義之 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Atomic Energy Agency
Original Assignee
Japan Nuclear Cycle Development Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Nuclear Cycle Development Institute filed Critical Japan Nuclear Cycle Development Institute
Priority to JP2005211096A priority Critical patent/JP2007024816A/ja
Publication of JP2007024816A publication Critical patent/JP2007024816A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 ガラス通電による溶融が十分に行えるようにすると共に、貴重な有価金属資源の有効利用を図ることができるようにする。
【解決手段】 放射性廃液をガラス原料22と共にガラス溶融炉24に供給し、ガラスに直接通電することによりガラス溶融を行い、溶融ガラスを排出してガラス固化する処理方法において、放射性廃液をガラス溶融炉に供給する前段で、放射性廃液に還元剤を添加して白金族イオンを還元し析出させて磁気フィルタ14により捕集し、白金族元素を除去した放射性廃液をガラス原料と共にガラス溶融炉に供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放射性廃液のガラス固化処理方法に関し、更に詳しく述べると、予め白金族元素を除去した放射性廃液をガラス原料と共にガラス溶融炉に供給しガラス固化することにより、ガラス通電への悪影響を防止するようにした放射性廃液のガラス固化処理方法に関するものである。
再処理工場などの原子力施設から発生する放射性廃液は、濃縮した後、ガラス原料と共にガラス溶融炉に供給され、溶融処理した後、ガラス固化処理される。得られたガラス固化体は、放射性廃棄物保管施設で保管される。ガラス溶融炉としては、通常、炉の側壁に対向するように主電極を設置し、ガラスに直接通電することにより溶融させる直接通電型が採用されている。
ところで、再処理工場などから発生する放射性廃液には、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)等の白金族元素が微量に混入していることが知られている。これらの白金族元素は、ウランの核分裂生成物として生成し、そのため使用済燃料を再処理した後の放射性廃液に混入している。
放射性廃液に含まれる白金族元素は、ガラスに対する溶解度が低く、且つガラスよりも密度が大きいことから、ガラス溶融する際、炉底部に沈降し堆積する。炉内に堆積した白金族元素は、ガラスよりも抵抗値が低いことから、直接通電によるガラス溶融を行う際に電流が白金族元素に回り込むようになり、そのためガラス通電による溶融が十分に行えなくなる問題がある。また、それに伴って、ガラス取り出し口からの溶融ガラスの取り出しに支障を来す問題もある。
このような問題を解決できる技術として、放射性廃液とガラス原料をガラス溶融炉で溶融する際に、ガラス原料に鉛(Pb)を混ぜ、放射性廃液に混入している白金族元素を鉛に取り込んでガラス溶融する白金族堆積防止方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法によれば、溶融ガラス内の白金族元素は、金属鉛によって取り込まれて溶融ガラスと共に排出され、そのため白金族元素が炉底部付近で堆積する現象は生じなくなるとされている。しかし、多量の鉛を必要とし、溶融処理後に得られるガラス固化体の重量が増大する欠点がある。また、有用な白金族元素が閉じ込められて廃棄処分されるため、分離回収できず、資源の有効利用を図ることができない問題もある。
特開2002−328197号公報
本発明が解決しようとする課題は、ガラス通電による溶融を十分に行えるようにすると共に、貴重な有価金属資源の有効利用を図ることができるようにすることである。
本発明は、放射性廃液をガラス原料と共にガラス溶融炉に供給し、ガラスに直接通電することによりガラス溶融を行い、溶融ガラスを排出してガラス固化する処理方法において、放射性廃液をガラス溶融炉に供給する前段で、放射性廃液に還元剤を添加して白金族イオンを還元し析出させて磁気フィルタにより捕集し、白金族元素を除去した放射性廃液をガラス原料と共にガラス溶融炉に供給することを特徴とする放射性廃液のガラス固化処理方法である。
より具体的には、放射性廃液を一時貯槽に送り、該一時貯槽に還元剤を加えて白金族元素を析出させ、その廃液を、磁気フィルタが充填されている配管に流し、配管外部から電磁石で磁界を印加して磁化率の違いにより白金族元素を捕集する。還元剤としては、例えば硫酸第一鉄を用いることができる。磁気フィルタとしては、例えば金メッキを施したステンレス細線のように、耐腐食性の高い磁性金属細線材料を用いる。ここで、白金族元素を除去した放射性廃液をガラス原料に供給し、該放射性廃液が染みこんだガラス原料をガラス溶融炉に供給するのが好ましい。
本発明に係る放射性廃液のガラス固化処理方法は、溶融炉内で堆積し易い白金族元素を予め廃液供給段階において分離除去するので、ガラス通電異常の原因となる溶融炉内での白金族元素の堆積を防止でき、安定したガラス溶融運転が可能となる。また本発明は、白金族元素を廃液供給段階において磁気フィルタにより分離するので、簡単な設備でよく、長期間にわたって運転でき、貴重な有価金属資源の回収・再利用が可能となる。
図1は、本発明方法で用いる放射性廃液のガラス固化処理装置の概略説明図である。再処理工場から発生する放射性廃液は、廃液供給槽10に貯められている。この放射性廃液は、一定量ずつ一時貯槽12に導入され、それに還元剤(例えば硫酸第一鉄)が加えられて混合攪拌される。これによって、廃液中の白金族イオンは還元されて析出する。このようにして得られる白金族元素を含む放射性廃液は、磁気フィルタ14が充填されている配管16を流下する。磁気フィルタ14としては、例えばステンレス細線に金メッキを施した材料を用いる。配管16の外周には電磁石18が配設されており、該電磁石18による磁界が配管内の磁気フィルタ14に印加される。還元剤の添加によって析出した白金族元素は磁化率が大きいことから、それらは流下中に磁気フィルタ14で捕集され除去されることになる。
白金族元素が除去された放射性廃液は、ガラス原料供給系20に送られる。そして、この放射性廃液を予めガラス原料22に染みこませ、その放射性廃液が染みこんだガラス原料をガラス溶融炉24に供給する。ガラス溶融炉24は、耐食・耐火物で構成される炉本体26と、その側壁に対向するように配置された主電極28を具備し、上部に放射性廃液を含むガラス原料の供給口30及びガス排出口32が形成されると共に、底部に溶融ガラス排出口34が形成されている構造である。対向する主電極28の間に交流電力を供給することにより、放射性廃液を含むガラス原料に電流が流れて発熱し、ガラス原料が溶融する。なお、図示していないが、初期の段階でガラス原料が円滑に溶融し始めるように、炉壁には、通常、補助電極などを設ける。溶融の過程で発生したガスは、ガス排出口32からオフガス処理系に送られて処理される。溶融したガラスには放射性廃液が取り込まれており、溶融ガラス排出口34から容器に取り出され、ガラス固化体となる。
このように、供給する放射性廃液中から予め白金族元素を取り除いておくことで、それら白金族元素がガラス溶融炉には入らず、そのため主電極間に印加された交流電力によるガラス通電を確実に行うことができ、十分にガラス溶融処理が行える。白金族元素の堆積があれば、電流がガラスではなく白金族元素に回り込むようになり、ガラス通電による溶融が十分に行えなくなるのであるが、本発明ではガラス溶融炉内に白金族元素が堆積していないため、供給した電流は必ずガラスを通るからである。
なお、本実施例では、磁気フィルタ14が充填されている配管16の上下位置に、三方弁40,42が組み込まれている。上方の三方弁40には浄水を供給できるような浄水供給系を接続し、下方の三方弁42からは回収槽44に至る回収系を設ける。
放射性廃液の送液操作終了後、電磁石18への通電を停止し、三方弁40,42を操作して浄水を磁気フィルタ14に流し、該磁気フィルタ14で捕集した白金族元素を洗い流して回収槽44に回収する。この操作によって磁気フィルタ14が洗浄されるため、長期間にわたって繰り返し運転することが可能となる。
本発明方法で用いる放射性廃液のガラス固化処理装置の概略説明図。
符号の説明
10 廃液供給槽
12 一時貯槽
14 磁気フィルタ
16 配管
18 電磁石
20 ガラス原料供給系
22 ガラス原料
24 ガラス溶融炉
26 炉本体
28 主電極
30 ガラス原料の供給口
32 ガス排出口
34 溶融ガラス排出口
40,42 三方弁
44 回収槽

Claims (4)

  1. 放射性廃液をガラス原料と共にガラス溶融炉に供給し、ガラスに直接通電することによりガラス溶融を行い、溶融ガラスを排出してガラス固化する処理方法において、放射性廃液をガラス溶融炉に供給する前段で、放射性廃液に還元剤を添加して白金族イオンを還元し析出させて磁気フィルタにより捕集し、白金族元素を除去した放射性廃液をガラス原料と共にガラス溶融炉に供給することを特徴とする放射性廃液のガラス固化処理方法。
  2. 放射性廃液を一時貯槽に送り、該一時貯槽に還元剤を加えて白金族元素を析出させ、その廃液を、磁気フィルタが充填されている配管に流し、配管外部から電磁石で磁界を印加して磁化率の違いにより白金族元素を捕集する請求項1記載の放射性廃液のガラス固化処理方法。
  3. 磁気フィルタとして、耐腐食性の磁性金属細線を用いる請求項1又は2記載の放射性廃液のガラス固化処理方法。
  4. 白金族元素を除去した放射性廃液をガラス原料に供給し、該放射性廃液が染みこんだガラス原料をガラス溶融炉に供給する請求項1乃至3のいずれかに記載の放射性廃液のガラス固化処理方法。
JP2005211096A 2005-07-21 2005-07-21 放射性廃液のガラス固化処理方法 Pending JP2007024816A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005211096A JP2007024816A (ja) 2005-07-21 2005-07-21 放射性廃液のガラス固化処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005211096A JP2007024816A (ja) 2005-07-21 2005-07-21 放射性廃液のガラス固化処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007024816A true JP2007024816A (ja) 2007-02-01

Family

ID=37785761

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005211096A Pending JP2007024816A (ja) 2005-07-21 2005-07-21 放射性廃液のガラス固化処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007024816A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010037143A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Central Res Inst Of Electric Power Ind ガラス溶融炉
JP2010169415A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Japan Atomic Energy Agency 放射性廃液の処理方法
JP2011209144A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Toshiba Corp 燃料処理計画方法、燃料処理計画システムおよび燃料処理計画プログラム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010037143A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Central Res Inst Of Electric Power Ind ガラス溶融炉
JP2010169415A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Japan Atomic Energy Agency 放射性廃液の処理方法
JP2011209144A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Toshiba Corp 燃料処理計画方法、燃料処理計画システムおよび燃料処理計画プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8753518B2 (en) Concentrate treatment system
JP2007286037A (ja) 金属ウラニウム生産方法及び同方法に使用される装置
JPS5851977A (ja) 化学除染液の再生方法
JP4438988B2 (ja) 放射性物質による汚染を除去するための電気化学的方法、そのシステム及び装置。
JP5924895B2 (ja) 金属製フィルタの洗浄方法及び金属製フィルタ洗浄装置、並びに金属製フィルタ用洗浄液
JP2007024816A (ja) 放射性廃液のガラス固化処理方法
JP2007211315A (ja) 重金属類を含む被汚染物の浄化装置
JP2007063591A (ja) ジルコニウム廃棄物処理方法及び溶融塩精製装置
WO1989001224A1 (en) Nuclear fuel reprocessing plant
SA08290448B1 (ar) وسيلة وطريقة لصهر الأسفلت
JP3872873B2 (ja) 使用済み燃料の溶融塩電解再処理方法
JP4959408B2 (ja) 錫めっき液供給設備
JP5776178B2 (ja) ガラス溶融炉の堆積物除去方法
JP4309596B2 (ja) 化学洗浄装置
JP5682289B2 (ja) ガラス溶融炉の堆積抑制方法
CN110408784A (zh) 一种锡回收设备及其工作方法
JP5558232B2 (ja) 高放射性レベル廃液からの希少金属の回収方法及び回収装置
JP3653609B2 (ja) 原子力発電プラントとその運転方法
JP2002328197A (ja) ガラス溶融炉の白金族堆積防止方法
JPH0312599A (ja) 放射能汚染金属廃棄物の除染方法
US8147746B2 (en) Apparatus for precipitation/separation of excess copper in lead-free solder
WO2014058407A1 (ru) Способ очистки водных растворов электроэрозионной коагуляцией
JP2012207972A (ja) ガラス溶融炉の堆積物除去方法
CN208791404U (zh) 去除水中金属离子的装置及净水器
CN211386066U (zh) 一种用于降低排放量处理设备

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070530

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20070618

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080401

A521 Written amendment

Effective date: 20080529

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080806