JP2007023568A - 耐震壁及び耐震壁の構築方法 - Google Patents

耐震壁及び耐震壁の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 建設、解体、撤去が容易な耐震壁を提供する。
【解決手段】 フレーム2の開口部に設けられる耐震壁であって、複数のブロック体12を積み上げてなる壁本体11と、この壁本体11の表裏面に密着して設けられる補強部材20と、壁本体11と補強部材20とを締結する締結部材25とを備える。締結部材25は、ボルトとナットとワッシャとからなり、ボルトを表面側の補強部材20、ブロック体12、及び裏面側の補強部材20を挿通させ、裏面側の補強部材20から突出させたボルトのねじの部分にナットを螺合させ、所定のトルクで締め付けることにより、壁本体11と補強部材20とが締結部材25を介して一体化される。解体する際には、締結部材25のボルト、ナットを取り外し、補強部材20を取り外すことにより、壁本体11の各ブロック体12を解体、撤去することが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、耐震壁及び耐震壁の構築方法に関し、特に、構造物の寿命による解体・撤去が容易な耐震壁及び耐震壁の構築方法に関する。
一般に、構造物の耐震構造には、鉄筋コンクリート構造(RC構造)、鋼板コンクリート構造(SC構造)等があり、RC構造は、鉄筋の配筋、型枠の設置、コンクリートの打設、強度発現までの養生、型枠の脱型等の工程を経て、耐震構造体を構築している。また、SC構造は、鋼板を予め工場において箱形に加工し、現地に搬入して組み立て、コンクリートを打設することにより、耐震構造体を構築している。
SC構造は、RC構造に比べて建設工程が省略されており、また、SCの鋼板の内側にスタッドを配置し、現地で打設するコンクリートと一体化しているので、RC構造よりも優れた構造性能(靭性(変形能力))を有している。
しかし、RC構造及びSC構造は、現地においてコンクリートを打設する必要があるので、構造体としては強固な一体構造となり、解体、撤去に適していない。このため、解体、撤去に費用がかかり、特に、原子力発電所等のような大構造物の場合には、解体、撤去が非常に困難になる。
一方、特許文献1には、既存建物に後付けにより耐震壁を増設する耐震壁増設工法に関する発明が記載されている。この耐震壁増設工法は、躯体枠内に縦横に複数のコンクリートブロックを積層し、隣接するコンクリートブロック間に鉄筋を配筋するとともに、グラウト材を充填することにより、耐震壁を構築するように構成したものである。
特開平11−13291号公報
しかし、隣接するコンクリートブロック間に鉄筋を配筋し、グラウト材を充填して隣接するコンクリートブロック間を強固に接合しているため、解体、撤去に非常に手間がかかり、解体、撤去費用が高くついてしまう。
一方、免震構造物の場合は、必ずしも耐震壁を強固に一体化させなくても、十分な耐震性能が得られるものである。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、建設が容易であるとともに、解体、撤去が容易な耐震壁及び耐震壁の構築方法を提供することを目的とする。
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、請求項1に係る発明は、フレームの開口部に設けられる耐震壁であって、前記開口部に複数のブロック体を積み上げてなる壁本体と、該壁本体の表裏面に密着して設けられる補強部材と、前記壁本体と前記両補強部材とを締結して一体化する締結部材とを備えてなることを特徴とする。
本発明による耐震壁によれば、フレームの開口部に複数のブロック体を積み上げて壁本体を形成し、この壁本体の表裏面に密着した状態で補強部材を設け、壁本体と補強部材とを締結部材によって締結して一体化することにより、耐震壁が構築されることになる。また、耐震壁を解体、撤去する場合には、締結部材を取り外し、壁本体の表裏面から補強部材を取り外すことにより、壁本体を複数のブロック体に解体し、撤去することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の耐震壁であって、前記壁本体の複数のブロック体には、隣接する一方のブロック体の他方のブロック体との接合部に嵌合部が設けられ、他方のブロック体の一方のブロック体との接合部に前記嵌合部と相互に嵌合する被嵌合部が設けられていることを特徴とする。
本発明による耐震壁によれば、壁本体の隣接する一方のブロック体の嵌合部と他方のブロック体の被嵌合部とが相互に嵌合することになるので、隣接するブロック体間を容易にかつ強固に接合することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の耐震壁であって、前記壁本体は、複数の壁を重合して構成され、一方の壁の隣接するブロック体間の接合部が他方の壁のブロック体の表面又は裏面で塞がれていることを特徴とする。
本発明による耐震壁によれば、壁本体を複数の壁によって構成し、一方の壁の隣接するブロック体間の接合部を他方の壁のブロック体の表面又は裏面で塞ぐことにより、放射線設備の耐震壁として使用した場合に、放射線が接合部分を通過するのを防止できる。
請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れかに記載の耐震壁であって、前記締結部材は、前記両補強部材及び前記壁本体を貫通するボルトと、該ボルトに螺合されるナットと、前記ボルトの頭部と前記一方の補強部材との間、前記ナットと前記他方の補強部材との間にそれぞれ介装されるワッシャとからなることを特徴とする。
本発明による耐震壁によれば、両補強部材及び壁本体にボルトを挿通させ、裏面側の補強部材から突出させたボルトのねじの部分にワッシャを介してナットを螺合させ、所定のトルクで締め付けることにより、両補強部材と壁本体とが締結部材を介して一体化されることになる。
請求項5に係る発明は、請求項1から4の何れかに記載の耐震壁であって、前記補強部材の表面には、粘弾性体からなる衝撃吸収層が設けられていることを特徴とする。
本発明による耐震壁によれば、補強部材の表面の衝撃吸収層によって、面外衝撃荷重を吸収することができるとともに、制振機能を持たせることもできる。
請求項6に係る発明は、フレームの開口部に設けられる耐震壁の構築方法であって、前記開口部に複数のブロック体を積み上げて壁本体を構築し、該壁本体の表裏面に密着して補強部材を設け、前記壁本体と前記両補強部材とを締結部材により締結して一体化することにより、耐震壁を構築することを特徴とする。
本発明による耐震壁の構築方法によれば、フレームの開口部に複数のブロック体を積み上げることにより壁本体を構築し、この壁本体の表裏面に密着して補強部材を設け、壁本体と両補強部材とを締結部材により締結して一体化することにより、耐震壁が構築されることになる。
以上説明したように、本発明の請求項1に記載の耐震壁によれば、フレームの開口部に複数のブロック体を積み上げて壁本体を形成し、この壁本体の表裏面に密着した状態で補強部材を設け、壁本体と補強部材とを締結部材によって締結して一体化することにより、耐震壁を構築することができるので、耐震壁の施工を容易にすることができる。また、耐震壁を解体、撤去する際には、締結部材を取り外し、壁本体の表裏面から補強部材を取り外すことにより、壁本体を複数のブロック体に解体し、撤去することができるので、耐震壁の解体、撤去作業を容易にすることができる。従って、原子力発電所等の大構造物の耐震壁に有効に適用することができる。
また、本発明の請求項2に記載の耐震壁によれば、壁本体の隣接する一方のブロック体の嵌合部と他方のブロック体の被嵌合部とを相互に嵌合させることにより、隣接するブロック体間を強固に接合することができるので、隣接するブロック体間の接合にグラウト材等が不要になり、壁本体の構築を容易にすることができる。また、隣接するブロック体間が嵌合部と被嵌合部との嵌合によって接合されているので、放射線設備の耐震壁として使用した場合に、放射線が接合部を通過するのを防止できる。
さらに、本発明の請求項3に記載の耐震壁によれば、壁本体を複数の壁によって構成し、一方の壁の隣接するブロック体間の接合部を他方の壁のブロック体の表面又は裏面で塞ぐことにより、放射線設備の耐震壁として使用した場合に、放射線が接合部を通過するのを防止できる。
さらに、本発明の請求項4に記載の耐震壁によれば、両補強部材及び壁本体にボルトを挿通させ、裏面側の補強部材から突出させたボルトのねじの部分にワッシャを介してナットを螺合させ、所定のトルクで締め付けることにより、両補強部材と壁本体とを締結部材を介して一体化することができるとともに、締結部材を取り外すことにより、両補強部材及び壁本体の解体、撤去を行うことができる。従って、耐震壁の構築、解体、撤去を容易にすることができる。
さらに、本発明の請求項5に記載の耐震壁によれば、補強部材の表面の衝撃吸収層によって、面外衝撃荷重を吸収することができるとともに、制振機能を持たせることもできる。
さらに、本発明の請求項6に記載の耐震壁の構築方法によれば、フレームの開口部に複数のブロック体を積み上げて壁本体を形成し、この壁本体の表裏面に密着した状態で補強部材を設け、壁本体と補強部材とを締結部材によって締結して一体化することにより、耐震壁を構築することができるので、耐震壁の施工を容易にすることができる。また、耐震壁を解体、撤去する際には、締結部材を取り外し、壁本体の表裏面から補強部材を取り外すことにより、壁本体を複数のブロック体に解体し、撤去することができるので、耐震壁の解体、撤去作業を容易にすることができる。従って、原子力発電所等の大構造物の耐震壁に有効に適用することができる。
以下、図面に示す本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図4には、本発明による耐震壁の一実施の形態が示されていて、この耐震壁1は、原子力発電所等の大構造物に有効なものであって、図1及び図2に示すように、大構造物のフレーム2の開口部6に開口部6を塞ぐように設けられている。
すなわち、この耐震壁1は、フレーム2の開口部6に設けられる壁本体11と、壁本体11を補強する一対の補強部材20、20と、両補強部材20、20と壁本体11とを締結して一体化する複数の締結部材25とを備えている。
フレーム2は、例えば、図1に示すように、所定の間隔をおいて垂直に立設される一対の柱3、3と、両柱3、3の上端部間に水平に架設される上梁4と、両柱3、3の下端部間に水平に架設される下梁5とから構成され、一対の柱3、3、上梁4、及び下梁5によって囲まれる部分に開口部6が形成され、この開口部6に壁本体11が設けられる。なお、図1においては、フレーム2の一部のみを示している。
フレーム2の各柱3、上梁4、及び下梁5の開口部6に臨む内面の部分には、側壁7、垂れ壁8、及び腰壁9が内方に突出した状態でそれぞれ一体に設けられ、これらの側壁7、垂れ壁8、及び腰壁9に、開口部6に設けられる壁本体11の外周部が補強部材20及び締結部材25を介して固定されている。側壁7、垂れ壁8、及び腰壁9には、図4に示すように、それぞれ複数箇所にボルト挿通用の孔10が貫通した状態で設けられている。
壁本体11は、図2〜図4に示すように、フレーム2の開口部6内に複数のブロック体12を縦横に隙間なく積み上げることによって構成される。各ブロック体12は、プレキャストコンクリート、煉瓦、FRP等から形成されるものであって、本実施の形態においては、図3に示すように、略長方形板状のものが使用されている。各ブロック体12を構成する材料としては、上記のものに限らず、圧縮強度が高く、かつ緻密性を有する材料であればよい。各ブロック体12は、フォークリフト等の簡易な揚重機によって運搬可能な大きさ、重量とする。各ブロック体12には、運搬時の吊り込み用の金物が後述する被嵌合部14内等に設けられ、この金具を介して各ブロック体12を運搬することができる。
複数のブロック体12を縦横に積み上げて壁本体11を構成する場合、図3に示すように、3種類のブロック体16、17、18を使用する。すなわち、壁本体11の最下段には、下端面が平面に形成され、上端面に全幅に亘るV形状に凹む被嵌合部14が形成されるブロック体12(以下、「下ブロック体16」という。)を使用する。また、最上段には、上端面が平面に形成され、下端面に全幅に亘るV形状に突出する嵌合部15が形成されるブロック体12(以下、「上ブロック体17」という。)を使用する。さらに、最下段と最上段との間の中間部分には、上端面に全幅に亘るV形状に凹む被嵌合部14が形成され、下端面に全幅に亘るV形状に突出する嵌合部15が形成されるブロック体12(以下、「中ブロック体18」いう。)を使用する。
そして、上記のような構成の3種類のブロック体16、17、18を使用して壁本体11を構築するには、まず、下梁5の腰壁9の上部に下ブロック体16を横方向に一列に隙間なく並べて、壁本体11の最下段を形成する。この場合、必要に応じて、各下ブロック体16の下端面と腰壁9の上端面との間にグラウト材を充填する。
次に、最下段の各下ブロック体16の上部に中ブロック体18を横方向に一列に隙間なく積み上げて、各下ブロック体16の被嵌合部14に各中ブロック体18の嵌合部15を嵌合させ、最下段の上部に壁本体11の2段目を形成する。
次に、2段目の各中ブロック体18の上部に中ブロック体18を横方向に一列に隙間なく積み上げて、2段目の各中ブロック体18の被嵌合部14に3段目の各中ブロック体18の嵌合部15を嵌合させ、壁本体11の3段目を形成する。そして、このような中ブロック体18を積み上げ、下側の中ブロック体18の被嵌合部14に上側の中ブロック体18の嵌合部15を嵌合させることを繰り返すことにより、壁本体11の4段目、5段目、……を順次形成する。
そして、最後に、最上位の各中ブロック体18の上部に上ブロック体17を横方向に一列に隙間なく積み上げ、各中ブロック体18の被嵌合部14に各上ブロック体17の嵌合部15を嵌合させ、壁本体11の最上段を形成する。この場合、必要に応じて、各上ブロック体17の上端面と上枠4の垂れ壁8の下端面との間にグラウト材を充填する。このようにして、フレーム2の開口部6に複数のブロック体12(下ブロック体16、上ブロック体17、中ブロック体18)からなる壁本体11が構築される。
なお、壁本体11は、図5に示すように、厚み方向に複数枚の壁23を重合させて構成してもよい。この場合、例えば、後側の壁23の横方向に隣接するブロック体12、12間の接合部が、前側の壁23のブロック体12の裏面によって塞がれるように、後側の壁23のブロック体12と前側の壁23のブロック体12とを千鳥状に配置してもよい。このように各壁23のブロック体12を配置することにより、放射線設備の耐震壁として使用した場合に、放射線が接合部を通過するのを防止できる。
また、図6に示すように、壁本体11の横方向に隣接するブロック体12、12間を固定用金具24によって固定するようにしてもよいし、同図に示すように、上下方向に隣接するブロック体12、12間を固定用金具24によって固定するようにしてもよい。この場合、各固定金具24がブロック体12から食み出さないように、ブロック体12に固定金具24を収納させる溝を形成してもよい。
さらに、壁本体11を構成するブロック体12は、図7に示すように、上端面の被嵌合部14を略半円形状に形成し、下端面の嵌合部15を被嵌合部14と嵌合可能な略半円形状に形成してもよいし、図8に示すように、上端面の被嵌合部14を略V形状に形成し、下端面の嵌合部15を被嵌合部14と嵌合可能な略V形状に形成してもよいし、図9に示すように、上端面の被嵌合部14を略V形状のものが連続する形状に形成し、下端面の嵌合部15を被嵌合部14と嵌合可能な略V形状のものが連続する形状に形成してもよいし、他の周知の形状としてもよい。さらに、ブロック体12の側面に被嵌合部又は嵌合部を設けて、横方向に隣接するブロック体同士を互いに嵌合させてもよい。さらに、図10に示すように、大きさの異なる大小のブロック体12を積み上げることにより、壁本体11を構成してもよい。
壁本体11の下ブロック体16、上ブロック体17、及び中ブロック体18には、図3及び図4に示すように、それぞれ表裏面間を貫通するボルト挿通用の孔13が1箇所又は2箇所に設けられ、各ブロック体16、17、18の各ボルト挿通用の孔13内にそれぞれ締結部材25のボルト26が挿通される。ボルト挿通用の孔13は、3箇所以上に設けてもよい。
補強部材20は、壁本体11を補強するためのものであって、図4に示すように、壁本体11の表面及び裏面にそれぞれ密着した状態で設けられ、締結部材25によって壁本体11と一体化される。補強部材20としては、例えば、鋼板、FRP板等が使用される。補強部材20は、壁本体11の表面及び裏面の全体を覆い、かつ周縁部がフレーム2の垂れ壁8、各側壁7、腰壁9の一部と重合する大きさに形成されている。補強部材20の各ブロック体16、17、18のボルト挿通用の孔13に対応する部分には、ボルト挿通用の孔21がそれぞれ貫通した状態で設けられている。なお、必要に応じて、図11に示すように、各補強部材20の表面に粘弾性材を塗布し、所定の厚みの衝撃吸収層22を形成してもよい。このような衝撃吸収層22を設けることにより、原子力発電所等の耐震壁として使用した場合に、大きな面外衝撃荷重に対応することができる。
締結部材25は、図4に示すように、ボルト26と、ナット27と、平ワッシャ28と、スプリングワッシャ29とから構成され、この締結部材25を介して壁本体11と両補強部材20、20とが一体化されるとともに、壁本体11の外周部がフレーム2の垂れ壁8、側壁7、腰壁9に固定される。
具体的には、図4に示すように、表面側の補強部材20の各ボルト挿通用の孔21、各ブロック体12の各ボルト挿通用の孔13、裏面側の補強部材20の各ボルト挿通用の孔21内にそれぞれ平ワッシャ28を介してボルト26を挿通させ、裏面側の補強部材20から突出させたボルト26のねじの部分に平ワッシャ28及びスプリングワッシャ29を介してナット32を螺合させ、所定のトルクで締め付ける。さらに、表面側の補強部材20の周縁部の各ボルト挿通用の孔21、垂れ壁8、側壁7又は腰壁9のボルト挿通用の孔10、裏面側の補強部材20の各ボルト挿通用の孔21内にそれぞれ平ワッシャ28を介してボルト26を挿通させ、裏面側の補強部材20から突出させたボルト26のねじの部分に平ワッシャ28及びスプリングワッシャ29を介してナット27を螺合させ、所定のトルクで締め付ける。
このようにして、壁本体11と表面側の補強部材20及び裏面側の補強部材20とが複数の締結部材25を介して一体化され、壁本体11の外周部がフレーム2の垂れ壁8、側壁7、及び腰壁9に固定され、フレーム2の開口部6に本実施の形態による耐震壁1が構築される。
なお、壁本体11と垂れ壁8、側壁7又は腰壁9との接合部は、図12に示すように、略L形状の一対の固定治具30、30を使用し、この一対の固定治具30、30によって壁本体11の上端部、下端部、側端部を表裏側から挟持し、各固定治具30の一端部をボルト31によって垂れ壁8、側壁7又は腰壁9に固定し、各固定治具30の他端部と壁本体11及び補強部材20、20の外周部との間をボルト31とナット32とによって固定するようにしてもよい。この場合、外周部のブロック体12と垂れ壁8(側壁7又は腰壁9)との間に、必要に応じてグラウト材19を充填する。
上記のように構成した本実施の形態による耐震壁1にあっては、耐震壁1を構築する際には、フレーム2の建設を先行させて、耐震壁1を後から建設することが可能となるので、後追い作業により工期を短縮することができる。
また、耐震壁1を構成する各ブロック体12を、フォークリフト等の簡易な揚重機によって搬入、積み上げが可能な重量とすることができるので、これによっても作業を容易にすることができ、工期を短縮することができる。
さらに、耐震壁1を構成する各ブロック12体は、工場等で製作したプレキャストコンクリート等からなる乾式構造のものであるので、現場においてコンクリートを打設したり、養生期間を持ったりする必要はなく、これよっても工期を短縮することができる。さらに、品質管理を徹底することができる。
さらに、壁本体11と一対の補強部材20、20とを複数の締結部材25によって一体化しているので、締結部材25のボルト26をシアキー、ボルト26の締め付けにより補強部材20と壁本体11との境界面で生じる摩擦をスタットとしての役割を持たせることができ、SC構造に近い性状が期待できる。
さらに、壁本体11の厚さは、壁本体11を構成する各ブロック体12の厚さの変更、壁本体11を構成する壁23の枚数の変更等によって容易に変更することができるので、原子力発電所等の耐震壁として使用する場合等には、遮蔽要求の厚さに容易に対応することが可能なる。
さらに、複数の壁23によって壁本体11を構成する場合には、一方の壁23のブロック体12に対して他方の壁23のブロック体12が千鳥状に配置されるように、各壁23のブロック体12の配置を設定することにより、隣接するブロック体12間の接合部を放射線が通過するのを防止できる。
さらに、各補強部材20と壁本体11との間の摩擦、各補強部材20の表面に設けた衝撃吸収層22により制振効果を持たせることもできる。
さらに、耐震壁1を解体、撤去する際には、締結部材25のボルト26、ナット27、ワッシャ28、29を取り外して、両補強部材20、20を取り外すことにより、壁本体11の各ブロック体12を解体し、撤去することができる。
従って、レーザーやウォータージェット等の切断機を使用する必要がないので、解体、撤去作業に要する時間と手間を大幅に削減することができ、解体、撤去作業の省力化、合理化を図ることができる。さらに、ウォータージェット等の切断機を使用した場合のように、大量の水を必要とすることがないので、汚染物質を含む廃水の量を低減させることができ、環境保護に貢献することができる。
さらに、原子力発電所等の耐震壁に適用した場合には、放射化される領域を補強部材20、20の板厚に収めることにより、その補強部材20、20だけを残して、壁本体11の各ブロック体12を引き出すことが可能となる。
本発明による耐震壁が設けられるフレームを示した正面図である。 本発明による耐震壁の一実施の形態を示した正面図である。 図2の壁本体の斜視図である。 図2の耐震壁の断面図である。 壁本体の変形例を示した部分斜視図である。 壁本体の変形例を示した部分斜視図である。 ブロック体の変形例を示した斜視図である。 ブロック体の変形例を示した斜視図である。 ブロック体の変形例を示した斜視図である。 壁本体の変形例を示した正面図である。 耐震壁の変形例を示した斜視図である。 耐震壁のフレームとの接合部の変形例を示した断面図である。
符号の説明
1 耐震壁 2 フレーム
3 柱 4 上梁
5 下梁 6 開口部
7 側壁 8 垂れ壁
9 腰壁 10、13、21 ボルト挿通用の孔
11 壁本体 12 ブロック体
14 被嵌合部 15 嵌合部
16 下ブロック体 17 上ブロック体
18 中ブロック体 19 グラウト材
20 補強部材 22 衝撃吸収層
23 壁 24 固定用金具
25 締結部材 26、31 ボルト
27、32 ナット 28 平ワッシャ
29 スプリングワッシャ 30 固定治具

Claims (6)

  1. フレームの開口部に設けられる耐震壁であって、
    前記開口部に複数のブロック体を積み上げてなる壁本体と、該壁本体の表裏面に密着して設けられる補強部材と、前記壁本体と前記両補強部材とを締結して一体化する締結部材とを備えてなることを特徴とする耐震壁。
  2. 前記壁本体の複数のブロック体には、隣接する一方のブロック体の他方のブロック体との接合部に嵌合部が設けられ、他方のブロック体の一方のブロック体との接合部に前記嵌合部と相互に嵌合する被嵌合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の耐震壁。
  3. 前記壁本体は、複数の壁を重合して構成され、一方の壁の隣接するブロック体間の接合部が他方の壁のブロック体の表面又は裏面で塞がれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐震壁。
  4. 前記締結部材は、前記両補強部材及び前記壁本体を貫通するボルトと、該ボルトに螺合されるナットと、前記ボルトの頭部と前記一方の補強部材との間、前記ナットと前記他方の補強部材との間にそれぞれ介装されるワッシャとからなることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の耐震壁。
  5. 前記補強部材の表面には、粘弾性体からなる衝撃吸収層が設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の耐震壁。
  6. フレームの開口部に設けられる耐震壁の構築方法であって、
    前記開口部に複数のブロック体を積み上げて壁本体を構築し、該壁本体の表裏面に密着して補強部材を設け、前記壁本体と前記両補強部材とを締結部材により締結して一体化することにより、耐震壁を構築することを特徴とする耐震壁の構築方法。
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