JP2006144354A - 既存構造物の耐震補強構造および耐震補強方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 内部が極低温で使用されている既存構造物において、建物を使用しながら容易に耐震補強工事ができる、既存構造物の耐震補強構造および耐震補強方法を提供する。
【解決手段】 冷凍倉庫のような建物内部を極低温の状態で使用している既存構造物を対象とし、隣り合う2本の柱1、1と柱1、1間に架設された上下の梁2、2で囲まれた構面内に耐震壁3を構築する。耐震壁3は、湿潤状態の土を一定寸法の直方体形状に締め固めて凍結させた凍結土ブロック4aを縦横に積み重ねて壁状に形成したブロック壁4からなり、その両壁面は、凍結土中の氷が昇華して消失するのを防止するために防水シート5で覆われた上に板状部材6で封止され、板状部材6の外面には縦方向に所定の離間間隔をおいて複数の横架材7…が柱1、1間に配設されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 冷凍倉庫のような建物内部を極低温の状態で使用している既存構造物を対象とし、隣り合う2本の柱1、1と柱1、1間に架設された上下の梁2、2で囲まれた構面内に耐震壁3を構築する。耐震壁3は、湿潤状態の土を一定寸法の直方体形状に締め固めて凍結させた凍結土ブロック4aを縦横に積み重ねて壁状に形成したブロック壁4からなり、その両壁面は、凍結土中の氷が昇華して消失するのを防止するために防水シート5で覆われた上に板状部材6で封止され、板状部材6の外面には縦方向に所定の離間間隔をおいて複数の横架材7…が柱1、1間に配設されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、既存構造物の耐震補強構造および耐震補強方法に関し、特に、冷凍倉庫のような建物内部を極低温の状態で使用している既存構造物の耐震補強構造および耐震補強方法に関する。
既存構造物の耐震性能を向上させる方法として、既存構造物の靱性を高めることにより破壊に至るまでの許容変形量を増大させる方法と、要所に耐震壁やブレース等の耐震要素を配置して既存構造物の耐力を増大させる方法とがある。しかし、既存構造物の靱性を高めるには大規模な改修工事が必要となる場合が多く、既存構造物の内部に耐震壁やブレース等を設けることで既存構造物の 耐力を増大させる方法 が一般的に採 られる。
他方、特許文献1には、鉄製の角筒体からなる多数のブロックを、既存柱と既存梁に囲まれた構面内に積み重ねて互いにボルト接合するとともに、ブロックと既存柱および既存梁とは接着剤等により固着して耐力壁とする既存建築物の耐震補強方法に関する発明が開示されている。
特開平11−71907号公報 (第3−5頁、第8図)
他方、特許文献1には、鉄製の角筒体からなる多数のブロックを、既存柱と既存梁に囲まれた構面内に積み重ねて互いにボルト接合するとともに、ブロックと既存柱および既存梁とは接着剤等により固着して耐力壁とする既存建築物の耐震補強方法に関する発明が開示されている。
しかしながら、冷凍倉庫のような建物内部を極低温の状態で使用しており、補強工事のために常温に戻すことが困難な既存構造物の場合、コンクリートやモルタルは凍結するため使用することができないし、鋼材についても一般的な鋼材では充分な靭性を確保することができないという問題がある。また、接着剤を使用する場合にはその性能確認が必要となるなど施工上解決すべき問題が多い。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、内部が極低温で使用されている既存構造物において、建物を使用しながら容易に耐震補強工事ができる、既存構造物の耐震補強構造および耐震補強方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る既存構造物の耐震補強構造は、既存構造物の隣り合う2本の柱と当該柱間に架設された上下の梁で囲まれた構面内に、凍結土からなる直方体状の凍結土ブロックを積み重ねたブロック壁が構築され、当該ブロック壁の壁面は防水シートで覆われたうえに板状部材で封止され、当該板状部材の外面には所定の離間間隔をおいて複数の横架材が配設されていることを特徴とする。
ここで、防水シートは、凍結土中の氷が昇華して消失するのを防止している。また、板状部材と横架材は、ブロック壁の面外変形や凍結土ブロックの部分的な脱落などを防止している。
本発明では、凍結土ブロックからなるブロック壁を板状部材と横架材によって補強した構造としているので、極低温下における強度発現の問題や靭性の低下といった問題がなく、高い耐震性を発揮することができる。
ここで、防水シートは、凍結土中の氷が昇華して消失するのを防止している。また、板状部材と横架材は、ブロック壁の面外変形や凍結土ブロックの部分的な脱落などを防止している。
本発明では、凍結土ブロックからなるブロック壁を板状部材と横架材によって補強した構造としているので、極低温下における強度発現の問題や靭性の低下といった問題がなく、高い耐震性を発揮することができる。
また、本発明に係る既存構造物の耐震補強構造では、前記ブロック壁は、前記凍結土ブロックに代えて、コンクリートまたはプラスチックからなる直方体ブロックを積み重ねたものでもよい。
本発明も、凍結土ブロックからなるブロック壁と同様、極低温という環境下でも高い耐震性を発揮することができる。
本発明も、凍結土ブロックからなるブロック壁と同様、極低温という環境下でも高い耐震性を発揮することができる。
また、本発明に係る既存構造物の耐震補強構造では、前記ブロック壁の目地に棒状鉄筋が配設されていてもよい。
本発明では、ブロック壁の目地に棒状鉄筋を配設することにより、ブロック壁の変形を均一化し、ブロック壁に作用する応力および変形を緩和することができる。特に、棒状鉄筋を縦方向に配する場合は、棒状鉄筋の端部を梁にアンカーすることで柱際への応力集中を緩和することができる。
本発明では、ブロック壁の目地に棒状鉄筋を配設することにより、ブロック壁の変形を均一化し、ブロック壁に作用する応力および変形を緩和することができる。特に、棒状鉄筋を縦方向に配する場合は、棒状鉄筋の端部を梁にアンカーすることで柱際への応力集中を緩和することができる。
また、本発明に係る既存構造物の耐震補強構造では、前記ブロック壁と当該ブロック壁に隣接する柱との境界部に鉛直部材が付設され、前記横架材の端部は前記鉛直部材に接合されていてもよい。
本発明では、水平荷重時に特に応力が集中すると予想される、ブロック壁と当該ブロック壁に隣接する柱との境界部に鉛直部材を付設することで、応力伝達性能の向上を図ることができる。
本発明では、水平荷重時に特に応力が集中すると予想される、ブロック壁と当該ブロック壁に隣接する柱との境界部に鉛直部材を付設することで、応力伝達性能の向上を図ることができる。
また、本発明に係る既存構造物の耐震補強方法は、既存構造物の隣り合う2本の柱と当該柱間に架設された上下の梁で囲まれた構面内に、凍結土からなる直方体状の凍結土ブロックを積み重ねてブロック壁を構築した後、当該ブロック壁の壁面を防水シートで覆った上に板状部材を設置し、さらに当該板状部材の外面に所定の離間間隔をおいて複数の横架材を配設することを特徴とする。
本発明では、内部が極低温状態で使用されている既存構造物において、その環境ゆえに使用が困難であった一般構造材料に代えて、凍結土ブロックを構成要素とする耐震壁を構築することにより、建物を使用しながら容易に耐震補強を施すことができる。
本発明では、内部が極低温状態で使用されている既存構造物において、その環境ゆえに使用が困難であった一般構造材料に代えて、凍結土ブロックを構成要素とする耐震壁を構築することにより、建物を使用しながら容易に耐震補強を施すことができる。
また、本発明に係る既存構造物の耐震補強方法では、前記凍結土ブロックに代えて、コンクリートまたはプラスチックからなる直方体ブロックを積み重ねて前記ブロック壁を構築してもよい。
本発明も、凍結土ブロックからなるブロック壁と同様、建物を使用しながらの耐震補強工事が可能となる。
本発明も、凍結土ブロックからなるブロック壁と同様、建物を使用しながらの耐震補強工事が可能となる。
本発明では、内部が極低温状態で使用されている既存構造物において、その環境ゆえに使用が困難であった一般構造材料に代えて、凍結土ブロックを構成要素とする耐震壁を構築することにより、建物を使用しながら容易に耐震補強を施すことができる。
以下、本発明に係る既存構造物の耐震補強構造の実施形態について図面に基づいて説明する。
[既存構造物の耐震補強構造]
図1は、本発明に係る既存構造物の耐震補強構造の一実施形態を示す立面図である。
本実施形態では、冷凍倉庫のような建物内部を極低温の状態で使用している既存構造物を対象とし、隣り合う2本の柱1、1と柱1、1間に架設された上下の梁2、2で囲まれた構面内に耐震壁3を構築するものである。
耐震壁3は、湿潤状態の土を一定寸法の直方体形状に締め固めて凍結させた凍結土ブロック4aを縦横に積み重ねて壁状に形成したブロック壁4からなり、その両壁面は、凍結土中の氷が昇華して消失するのを防止するために防水シート5で覆われた上に板状部材6で封止され、板状部材6の外面には縦方向に所定の離間間隔をおいて複数の横架材7…が柱1、1間に配設されている。
[既存構造物の耐震補強構造]
図1は、本発明に係る既存構造物の耐震補強構造の一実施形態を示す立面図である。
本実施形態では、冷凍倉庫のような建物内部を極低温の状態で使用している既存構造物を対象とし、隣り合う2本の柱1、1と柱1、1間に架設された上下の梁2、2で囲まれた構面内に耐震壁3を構築するものである。
耐震壁3は、湿潤状態の土を一定寸法の直方体形状に締め固めて凍結させた凍結土ブロック4aを縦横に積み重ねて壁状に形成したブロック壁4からなり、その両壁面は、凍結土中の氷が昇華して消失するのを防止するために防水シート5で覆われた上に板状部材6で封止され、板状部材6の外面には縦方向に所定の離間間隔をおいて複数の横架材7…が柱1、1間に配設されている。
板状部材6と横架材7は、ブロック壁4の面外変形や凍結土ブロック4aの部分的な脱落などを防止する機能を有しており、板状部材6としては、鋼板、FRP、プラスチック、木板、合板などを、横架材7としては各種形鋼を利用することができる。
図2は横架材の取り付け詳細を示したものである。
本実施形態では、横架材7として溝形鋼を使用し、耐震壁3に接する側の柱1の側面に、縦方向に所定の離間間隔をおいてアンカーボルト12で取り付けられた短長の山形鋼からなる固定治具9に、溝形鋼の端部のウェブがボルト10で接合されている。溝形鋼の一方のフランジ面は板状部材6の外面に接し、ブロック壁4の面外変形を防止している。
なお、柱1の側面に取り付けられる固定治具9は、山形鋼に限るものではなく、カットT形鋼などでもよい。
本実施形態では、横架材7として溝形鋼を使用し、耐震壁3に接する側の柱1の側面に、縦方向に所定の離間間隔をおいてアンカーボルト12で取り付けられた短長の山形鋼からなる固定治具9に、溝形鋼の端部のウェブがボルト10で接合されている。溝形鋼の一方のフランジ面は板状部材6の外面に接し、ブロック壁4の面外変形を防止している。
なお、柱1の側面に取り付けられる固定治具9は、山形鋼に限るものではなく、カットT形鋼などでもよい。
凍結土ブロック4aの目地4bは、縦横に目地が通ったイモ目地(通し目地)でもよいし、あるいは、目地が千鳥状になった破れ目地のいずれでもよい。
凍結土ブロック4aの目地4bには、防錆処理を施した棒状鉄筋(図示省略)を配置してもよく、これにより、ブロック壁4の変形を均一化し、ブロック壁4に作用する応力および変形を緩和することができる。特に、目地4bをイモ目地として棒状鉄筋を縦方向に配する場合は、棒状鉄筋の端部を梁2にアンカーすることで柱際への応力集中を緩和することができる。
凍結土ブロック4aの目地4bには、防錆処理を施した棒状鉄筋(図示省略)を配置してもよく、これにより、ブロック壁4の変形を均一化し、ブロック壁4に作用する応力および変形を緩和することができる。特に、目地4bをイモ目地として棒状鉄筋を縦方向に配する場合は、棒状鉄筋の端部を梁2にアンカーすることで柱際への応力集中を緩和することができる。
図3は、本発明に係る既存構造物の耐震補強構造の他の実施形態を示す立面図である。また、図4は横架材の取り付け詳細を示したものである。
本実施形態は、前述の耐震壁3において、水平荷重時に特に応力が集中すると予想される、凍結土ブロック4aからなるブロック壁4とブロック壁4に隣接する柱1との境界部に鉛直部材8を取り付けて応力伝達性能の向上を図るものである。
鉛直部材8には山形鋼を使用し、防水シート5で覆われたブロック壁4を鉛直部材8で両側から挟持するように、耐震壁3に接する側の柱1の側面にアンカーボルト13で固定されている。また、鉛直部材8には、材軸方向に所定の離間間隔をおいてプレート8aが溶接されており、当該プレート8aに溝形鋼の端部のウェブがボルト11で接合される。
なお、板状部材6は、鉛直部材8と干渉しないように、鉛直部材8の略幅分だけ水平方向に狭くなっている。
鉛直部材8には山形鋼を使用し、防水シート5で覆われたブロック壁4を鉛直部材8で両側から挟持するように、耐震壁3に接する側の柱1の側面にアンカーボルト13で固定されている。また、鉛直部材8には、材軸方向に所定の離間間隔をおいてプレート8aが溶接されており、当該プレート8aに溝形鋼の端部のウェブがボルト11で接合される。
なお、板状部材6は、鉛直部材8と干渉しないように、鉛直部材8の略幅分だけ水平方向に狭くなっている。
本実施形態による既存構造物の耐震補強構造では、凍結土ブロック4aからなるブロック壁4を板状部材6と横架材7によって補強した構造としているので、極低温下における強度発現の問題や靭性の低下といった問題がなく、高い耐震性を発揮することができる。
また、本実施形態による既存構造物の耐震補強構造では、凍結土ブロック4aを構成する土粒子の粒度分布や水分の飽和度を調節することにより、凍結土ブロック4aの力学特性を制御することができる。
さらに、本実施形態による既存構造物の耐震補強構造は、凍結土ブロック4aを常温に戻すことで完全に再利用することができる自然環境に配慮した構造である。
また、本実施形態による既存構造物の耐震補強構造では、凍結土ブロック4aを構成する土粒子の粒度分布や水分の飽和度を調節することにより、凍結土ブロック4aの力学特性を制御することができる。
さらに、本実施形態による既存構造物の耐震補強構造は、凍結土ブロック4aを常温に戻すことで完全に再利用することができる自然環境に配慮した構造である。
なお、凍結土ブロック4aに代えて、コンクリートまたはプラスチックからなる直方体ブロック(図示省略)を積み重ねて壁状に形成したブロック壁4でも、極低温という環境下で高い耐震性を発揮することができる。
[既存構造物の耐震補強方法]
図5は、本発明に係る既存構造物の耐震補強方法を順を追って示した立面図である。
先ず、内部が極低温状態で使用されている既存構造物とは異なる工場等の別の場所で、湿潤状態の土を一定寸法の直方体形状に締め固めて凍結させ、凍結土ブロック4aを製作しておく。これにより、凍結時の体積膨脹による既存躯体への悪影響を避けることができる。
次に、隣り合う2本の柱1、1と柱1、1間に架設された上下の梁2、2で囲まれた構面内に、凍結土ブロック4aを縦横に積み重ねてブロック壁4を壁状に形成する(図5(a)参照)。この際、凍結土ブロック4aを単純に隣接させるのではなく、接合面に多少の圧力を加えたり、凍結土ブロック4aと全く同一組成のペーストを接合面に塗布して、凍結土ブロック4aを確実に一体化する。
次いで、ブロック壁4の壁面を防水シート5で覆った上に、板状部材6で封止する(図5(b)参照)。
その後、縦方向に所定の離間間隔をおいて柱1、1間に、溝形鋼からなる複数の横架材7…を板状部材6の外面に接するように配設し、柱1の側面に所定の離間間隔をおいて取り付けられた短長の山形鋼からなる固定治具9に横架材7の端部をボルト接合する(図5(c)参照)。
図5は、本発明に係る既存構造物の耐震補強方法を順を追って示した立面図である。
先ず、内部が極低温状態で使用されている既存構造物とは異なる工場等の別の場所で、湿潤状態の土を一定寸法の直方体形状に締め固めて凍結させ、凍結土ブロック4aを製作しておく。これにより、凍結時の体積膨脹による既存躯体への悪影響を避けることができる。
次に、隣り合う2本の柱1、1と柱1、1間に架設された上下の梁2、2で囲まれた構面内に、凍結土ブロック4aを縦横に積み重ねてブロック壁4を壁状に形成する(図5(a)参照)。この際、凍結土ブロック4aを単純に隣接させるのではなく、接合面に多少の圧力を加えたり、凍結土ブロック4aと全く同一組成のペーストを接合面に塗布して、凍結土ブロック4aを確実に一体化する。
次いで、ブロック壁4の壁面を防水シート5で覆った上に、板状部材6で封止する(図5(b)参照)。
その後、縦方向に所定の離間間隔をおいて柱1、1間に、溝形鋼からなる複数の横架材7…を板状部材6の外面に接するように配設し、柱1の側面に所定の離間間隔をおいて取り付けられた短長の山形鋼からなる固定治具9に横架材7の端部をボルト接合する(図5(c)参照)。
本実施形態による既存構造物の耐震補強方法では、内部が極低温状態で使用されている既存構造物において、その環境ゆえに使用が困難であった一般構造材料に代えて、凍結土ブロック4aを構成要素とする耐震壁3を構築することにより、建物を使用しながら容易に耐震補強を施すことができる。
また、本実施形態による既存構造物の耐震補強方法では、凍結土ブロック4aの製作寸法を調整し、必要に応じて削ることで、容易に精度良くブロック壁4を構築することができる。
また、本実施形態による既存構造物の耐震補強方法では、凍結土ブロック4aの製作寸法を調整し、必要に応じて削ることで、容易に精度良くブロック壁4を構築することができる。
なお、凍結土ブロック4aに代えて、コンクリートまたはプラスチックからなる直方体ブロックを使用してブロック壁4を構築する場合は、凍結土ブロック4aと全く同一組成のペーストを接合面に塗布して確実に一体化する。
以上、本発明に係る既存構造物の耐震補強構造の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、耐力を増大させるために、耐震壁の厚さ方向に凍結土ブロックを2列以上並設してもよい。要は、本発明において所期の機能が得られればよいのである。
1 柱
2 梁
3 耐震壁
4 ブロック壁
4a 凍結土ブロック
4b 目地
5 防水シート
6 板状部材
7 横架材
8 鉛直部材
8a プレート
9 固定治具
10、11 ボルト
12、13 アンカーボルト
2 梁
3 耐震壁
4 ブロック壁
4a 凍結土ブロック
4b 目地
5 防水シート
6 板状部材
7 横架材
8 鉛直部材
8a プレート
9 固定治具
10、11 ボルト
12、13 アンカーボルト
Claims (6)
- 既存構造物の隣り合う2本の柱と当該柱間に架設された上下の梁で囲まれた構面内に、凍結土からなる直方体状の凍結土ブロックを積み重ねたブロック壁が構築され、
当該ブロック壁の壁面は防水シートで覆われた上に板状部材で封止され、当該板状部材の外面には所定の離間間隔をおいて複数の横架材が配設されていることを特徴とする既存構造物の耐震補強構造。 - 前記ブロック壁は、前記凍結土ブロックに代えて、コンクリートまたはプラスチックからなる直方体ブロックを積み重ねて構築されていることを特徴とする請求項1に記載の既存構造物の耐震補強構造。
- 前記ブロック壁の目地に棒状鉄筋が配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の既存構造物の耐震補強構造。
- 前記ブロック壁と当該ブロック壁に隣接する柱との境界部に鉛直部材が付設され、前記横架材の端部は前記鉛直部材に接合されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の既存構造物の耐震補強構造。
- 既存構造物の隣り合う2本の柱と当該柱間に架設された上下の梁で囲まれた構面内に、凍結土からなる直方体状の凍結土ブロックを積み重ねてブロック壁を構築した後、当該ブロック壁の壁面を防水シートで覆った上に板状部材を設置し、さらに当該板状部材の外面に所定の離間間隔をおいて複数の横架材を配設することを特徴とする既存構造物の耐震補強方法。
- 前記凍結土ブロックに代えて、コンクリートまたはプラスチックからなる直方体ブロックを積み重ねて前記ブロック壁を構築することを特徴とする請求項5に記載の既存構造物の耐震補強方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004334662A JP2006144354A (ja) | 2004-11-18 | 2004-11-18 | 既存構造物の耐震補強構造および耐震補強方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007023568A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Ohbayashi Corp | 耐震壁及び耐震壁の構築方法 |
CN110469138A (zh) * | 2019-08-07 | 2019-11-19 | 四川建筑职业技术学院 | 传统夯土建筑修复方法及结构 |
-
2004
- 2004-11-18 JP JP2004334662A patent/JP2006144354A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007023568A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Ohbayashi Corp | 耐震壁及び耐震壁の構築方法 |
JP4677841B2 (ja) * | 2005-07-14 | 2011-04-27 | 株式会社大林組 | 耐震壁及び耐震壁の構築方法 |
CN110469138A (zh) * | 2019-08-07 | 2019-11-19 | 四川建筑职业技术学院 | 传统夯土建筑修复方法及结构 |
CN110469138B (zh) * | 2019-08-07 | 2024-02-20 | 四川建筑职业技术学院 | 传统夯土建筑修复方法及结构 |
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---|---|---|---|
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