JP2007022598A - 温度検出器付き保温保冷容器 - Google Patents

温度検出器付き保温保冷容器 Download PDF

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Masatoshi Ishibashi
正敏 石橋
Mikihiko Tanaka
幹彦 田中
Jun Inoue
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Abstract

【課題】容器内の温度を直接的にかつ正確に測定可能でありながら、温度検出器の測温部が収容物品などによって毀損される可能性をきわめて小さくした温度検出器付き保温保冷容器を得る。
【解決手段】容器本体10と蓋体20とからなる保温保冷容器Aにおいて、側壁部10aに、開口12a、12bで容器内空間Sに連通し、埋込材15で外側が閉鎖されている連通路Pを形成し、該連通路P内に温度検出器30を配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は温度検出器付き保温保冷容器、特に、食品や薬品等の品温管理を必要とする物品の通い箱として好適な温度検出器付き保温保冷容器に関する。
上記のような分野で用いられる保温保冷容器は、すでにいくつか提案されている。
特許文献1には、図8に示すように、容器本体10と蓋体20とからなる発泡樹脂製の保温保冷容器において、容器本体10の内側面に末広がり状の凹陥部51を形成し、温度検出器30Aの測温部31を凹陥部51内にかつ凹陥部51の壁面に接しない状態で位置させるようにしたものが記載されている。温度検出器30Aは温度表示部32を備え、蓋体20に対して着脱自在とされている。
特許文献2には、発泡樹脂で作られた断熱性芯層の表面が外装材により覆われている多層断熱コンテナにおいて、芯層と外装材との間における密封空間であって、外部から非接触でアクセスできる位置に内容物の温度履歴等の内容物情報を記憶できる非接触型記録媒体を装着したものが記載されている。
特許文献3には、ポリオレフィン系材料の発泡体と皮膜からなる温度管理が必要な食品用の通い箱において、内容物に関する情報を表示した非接触認識素子を通い箱の表面に付すようにしたものが記載されている。
特開2003−246329号公報 特開2002−332047号公報 特開2000−355379号公報
特許文献1、2、3に記載されるように、従来知られた保温保冷容器は、容器内部の温度および必要な場合にはその履歴を、外から直接目視により、あるいは情報として取り出して読みとることができ、品温管理を必要とする物品の通い箱などとしてきわめて有効に用いられている。しかし、温度検出器、特にその測温部の保全性や、温度検出器の再使用などにおいて、なお改善すべき余地がある。
特許文献1に記載のものは、蓋体20の容器内側壁面に末広がり状の凹陥部51を形成し、温度検出器30Aの測温部31を凹陥部51内にかつ凹陥部51の壁面に接しない状態で位置させるようにしており、末広がり状の凹陥部51内を容器内の雰囲気空気がその側面に沿うようにして循環することから、容器内空間の中央部の温度に、より近い温度を測定することができる。しかし、凹陥部51の容器内面側がすべて開放しており、通い箱として繰り返し使用する過程で、収容物品あるいは収容物品を包装している包装資材などの一部が凹陥部51内に入り込み、測温部を毀損したり、正確な測温を阻害することが起こり得る。
特許文献2に記載のものは、温度センサを持つICタグのような非接触型記録媒体は、断熱性芯層と外装材との間の密封空間内に装着されており、繰り返し使用しても非接触型記録媒体が毀損することはない。しかし、断熱性芯層を介しての温度測定であり、容器内の温度を直接的かつ正確に測温することはできない。また、容器の廃棄時などに、非接触型記録媒体を取り外すことは困難であり、再使用には不向きである。
特許文献3に記載のものは、容器表面に非接触認識素子を貼り付けるタイプであり、繰り返し使用により、非接触認識素子の毀損や紛失が起こりやすい。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、容器内の温度を直接的かつ正確に測定可能でありながら、温度検出器の測温部が収容物品などによって毀損される可能性をきわめて小さくし、そのために通い箱としての長期にわたる使用が可能となった温度検出器付き保温保冷容器を提供することを目的とする。また、必要なときには、温度検出器を容器本体あるいは蓋体から容易に分離することができ、温度検出器の再使用や分別回収がきわめて容易な温度検出器付き保温保冷容器を提供することを目的とする。
本発明による温度検出器付き保温保冷容器は、容器本体と蓋体とからなる保温保冷容器であり、容器本体と蓋体のいずれか一方または双方の壁部には、少なくとも2箇所において容器内空間に連通している連通路が形成されており、該連通路内には温度検出器の少なくとも測温部が配置されていることを特徴とする。
本発明の容器において、壁部には、少なくとも2箇所において容器内空間に連通している連通路が形成され、温度検出器の少なくとも測温部は、その連通路内に配置される。容器内の雰囲気空気は連通路内を循環し、循環する空気に温度検出器の測温部は接触するので、容器内の温度は直接的かつ正確に測定される。一方、温度検出器の測温部は連通路内に位置しており、容器内に収容した物品やその包装資材が、直接測温部に接触する可能性はきわめて小さく、また、容器を使用する者が直接手で触れることもないので、例えば通い箱として多数回繰り返し使用しても、温度検出器の測温部が破損するように事態も回避できる。
なお、本発明において、「壁部」の用語は、容器本体における側壁領域と底板領域、および蓋体における天板領域、さらに蓋体が側壁領域を持つ場合にはその側壁領域、を含む用語として用いており、従って、本発明による容器において、「連通路」は、それら領域の任意のいずれか1箇所または複数箇所に形成される。そして、側壁領域に連通路を形成する場合には、上下方向に走る連通路とすることが望ましく、それにより、容器内雰囲気空気は対流効果により、一層連通路を通って循環しやすくなる。
本発明における保温保冷容器において、容器本体と蓋体は、任意の断熱性を備えた材料で作ることができるが、発泡樹脂製であることが好ましい。発泡樹脂製の場合、使用する樹脂材料は、従来の発泡樹脂成形品のために用いられている樹脂材料を適宜選択して用いることができ、特に限定はされず、例えば、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂等を挙げることができ、強度と成形性の良さからポリスチレン系樹脂が好ましい。
容器本体と蓋体が発泡樹脂製の場合、発泡樹脂のみの成形品であってもよく、例えば、特開2005−14963号公報に記載されるように、容器状に組み立て可能な発泡樹脂板と、組み立て後の発泡樹脂板の全体を外側から覆うことのできる遮熱シート外装体との組み合わせ体であってもよい。この場合には、各発泡樹脂板が本発明でいう「壁部」に相当する部材となる。また、個々の発泡樹脂板を遮熱シートで覆ったものを本発明でいう「壁部」に相当する部材として用いることもできる。この場合には、発泡樹脂板に形成した少なくとも2箇所において容器内空間に連通している連通路における、前記容器内雰囲気に連通する開口部に相当する遮熱シートの箇所に、開口部を形成する。また、個々の発泡樹脂板を遮熱シートで覆ったものを本発明でいう「壁部」に相当する部材として用いる場合、発泡樹脂板の容器内面側に単なる凹部を形成し、該凹部の対向する両端縁に相当する部分に対向する遮熱シートの箇所に、開口部を形成することにより、本発明でいう「連通路」とすることもできる。
いずれにおいても、遮熱シートの材料には、例えばポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリエチレン等の合成樹脂フィルムにアルミニウムまたはその他金属を蒸着した反射膜層あるいはアルミニウムまたはその他金属の箔を積層した反射膜層を有する積層シートが用いられる。この反射膜層により輻射熱の放出や侵入を阻止し、保冷保温及び断熱性能を高め得る。
本発明による温度検出器付き保温保冷容器において、前記連通路は、少なくとも底面の2箇所で容器内空間へ繋がっている壁部に形成された有底凹部と、該有底凹部の底面との間に隙間を有するようにして凹部内に埋め込まれる埋込材とにより形成されていてもよい。この構成とすることにより、連通路内に温度検出器の少なくとも測温部を配置する作業が容易となる。
上記の場合、前記埋込材は、壁部に対して着脱自在とされていることは、好ましい。この構成とすることにより、温度検出器あるいはその測温部を何らかの事情により交換することが必要となったとき、あるいは、容器の廃棄処理時にそれを分離回収するときに、その作業は容易となる。
本発明による温度検出器付き保温保冷容器において、前記温度検出器の少なくとも測温部は、前記連通路における前記埋込材側に配置されていてもよく、前記連通路における有底凹部側に取り付けられていてもよい。連通路が側壁領域あるいは天板領域である壁部に形成される場合には、埋込材を取り外すときに温度検出器の少なくとも測温部を同時に取り外すことができるので、前者の形態が推奨される。しかし、連通路を容器本体の底板領域に形成する場合には、連通路に水や異物などが入り込んで測温部を不要に覆ってしまうことが起こり得るので、後者の態様、すなわち、温度検出器の少なくとも測温部を連通路における有底凹部側(すなわち、連通路の天井面側)に取り付けることが推奨される。
本発明による温度検出器付き保温保冷容器において、前記埋込材は、壁部を構成する素材の熱伝導率よりも低い熱伝導率の素材により構成されていることは好ましい。それにより、連通路の存在により壁部の実質厚さが薄くなり断熱性が低下して、そこに断熱破壊が生じるのを効果的に阻止することができる。具体的には、壁部が発泡樹脂製である場合には、異なる発泡倍数にする、または異なる発泡剤を使用するなどして、壁部の発泡樹脂よりも低い熱伝導性とした発泡樹脂を埋込材として用いる、あるいは、真空断熱材を埋込材として用いるなどを例示することができる。
本発明による温度検出器付き保温保冷容器において、容器内側壁面における連通路が容器内空間に連通している開口部には、異物の浸入を抑止するためのメッシュ材が取り付けられていることは、好ましい、それにより、異物により測温部が覆われて測温が不正確となるのを阻止することができる。また、容器内側壁面における前記開口部の周囲を囲むようにして凸条または多数の突起が形成されていることも好ましい。このような凸条または多数の突起を形成しておくことにより、収容物品またはその包装資材などにより、開口が閉鎖されるのを効果的に防ぐことができ、より正確な温度測定が可能となる。
本発明による温度検出器付き保温保冷容器において、温度検出器は、連通路内を移動する容器内雰囲気空気の温度を測定できる測温部と、測温部が測定した温度情報を外部に伝達できる何らかの手段を備えたものであれば、従来知られた任意のものを用いることができる。例えば、液晶ディスプレーのように直接目視できる温度表示部を備えた温度検出器の場合には、その温度表示部が外から見えるようにして、温度検出器を壁部に装着する。
また、温度検出器は温度センサを内蔵したICタグタイプのものであってもよい。この場合、有線あるいは無線により、温度センサの温度情報はデータ読み取り装置によって読みとられ、適宜に情報処理される。ICタグはバッテリーと温度履歴を記憶する記憶部を備えた、いわゆるアクティブ型ICタグでもよく、バッテリーを内蔵せず、データ読み取り装置との通信時にのみ、データ読み取り装置からの信号によって温度情報を発信する、いわゆるパッシブ型ICタグであってもよい。
本発明によれば、容器内の温度を直接的にかつ正確に測定可能でありながら、温度検出器の測温部が収容物品などによって毀損される可能性をきわめて少なくした温度検出器付き保温保冷容器が得られる。また、必要なときには、温度検出器を容器本体あるいは蓋体から容易に分離することができ、温度検出器の再使用や分別回収がきわめて容易な温度検出器付き保温保冷容器が得られる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1、図2は、本発明による温度検出器付き保温保冷容器の一形態を説明するための図であり、図3〜図7は、本発明による温度検出器付き保温保冷容器のいくつかの他の形態一形態を説明するための図である。
図1および図2に示す温度検出器付き保温保冷容器Aは、有底箱形の容器本体10と平板状の蓋体20とで構成され、共に発泡ポリスチレンのような樹脂発泡体の一体成形品である。容器本体10の1つの側壁10aには、側壁10aの外側から内側に向けて縦長状の有底凹部11が形成されており、該有底凹部11の底部11aの上端近傍と下端近傍は開口12a、12bを介して容器内空間Sに繋がっている。
側壁10aの容器内側壁面における開口12a、12bの周囲には、図1bに示すように、多数の突起13が一体成形されている。図示しないが、この突起13は、開口12a、12bの周囲に沿って走る凸条に変えることもでき、また、突起13あるいは凸条を省略することもできる。側壁10aの容器外側壁面における有底凹部11の対向する側壁部分には、指先が入る程度の切り欠き14、14が形成されている。この切り欠き14、14も省略可能である。
有底凹部11には、図2aに示すように、埋込材15が嵌め込まれる。埋込材15は、容器本体10と同じ発泡樹脂材料で作られることが望ましいが、他の材料であってもよい。いずれの場合も、埋込材15の熱伝導率が容器本体10の熱伝導率よりも低いことが望ましいが、同じであっても差し支えない。埋込材15は、有底凹部11の底面11aとの間に所要の隙間を有するようにして有底凹部11内に埋め込まれる。この例において、埋込材15は、有底凹部11の底面11aに当接する底面15aを有し、該底面15aの内側領域は凹所16とされている。図2bに示すように、有底凹部11内に埋込材15を嵌め込むと、図1cに示すように、その底面15aが有底凹部11の底面11aに衝接した位置で、埋込材15は安定的に停止し、その位置において、有底凹部11の底面11aと埋込材15の凹所16との間には所要の隙間が形成される。そして、その隙間は、前記開口12a、12bを介して、容器内空間Sと連通した状態とされる。前記隙間が本発明でいう「少なくとも2箇所(開口12a、12b)において容器内空間Sに連通している連通路P」となる。なお、図示しないが、開口15は2箇所以上に設けられていてもよい。
埋込材15の前記凹所16の天井面には温度検出器30が取り付けている。この例において、温度検出器30は、いわゆる温度センサを備えたアクティブ型ICタグであり、バッテリーと温度履歴を記憶する記憶部を備えている。一例として、KSW Microtec AG製の「KSW−TempSens HD」が挙げられる。
埋込材15は、有底凹部11内に接着剤を用いて嵌め殺し的に嵌め込んでもよく、図示しない嵌合突起と嵌合溝とを埋込材15と有底凹部11の側壁に形成して、必要時に容易に分離できるような状態で嵌め込むようにしてもよい。
上記の構成であり、容器本体10の内部空間Sに、例えば冷媒とともに保冷すべき物品を収容して蓋体20を閉めると、内部空間Sは断熱空間となり、物品は保冷状態に保持される。その間に、内部空間Sの雰囲気空気は、一方の開口12aから前記連通路P内に入り他方の開口12bから出て行くように循環する。その途中で、雰囲気空気は温度検出器30の温度センサと接触し、温度センサの温度情報はICタグ内の記憶部に記憶される。所要の時間間隔で測温され、温度履歴として記憶される。
所定の読み取り装置に温度検出器付き保温保冷容器Aを通すことにより、あるいは、容器本体10から埋込材15を取り外して、それを読み取り装置に通すことにより、当該保温保冷容器Aの物流中の温度履歴は読み出されて、記録あるいは表示される。
上記の温度検出器付き保温保冷容器Aでは、温度検出器30は、連通路Pを循環する容器内雰囲気空気の温度を直接測温するので、正確な温度が計測できる。一方、温度検出器30は連通路Pの中に位置しており、外から直接見えることはなく、また、連通路Pは上下の開口12a、12bのみで容器内空間と繋がっているので、容器内空間Sに収容した物品あるいはその包装資材などが温度検出器30に接触することはない。そのために、温度測定に支障が生じること、また、直接温度検出器30が損傷や破損を受けこともない。さらに、図示の例では、開口12a、12bの周囲に突起13を有しており、収容物品あるいはその包装資材などにより開口12a、12bが閉鎖されてしまうのも確実に防止できる。
また、側壁10aの外側壁面における有底凹部11の対向する側壁部分には、指先が入る程度の切り欠き14、14が形成されているので、この切り欠き14、14に指先を差し込むことにより、埋込材15を容易に取り出すことができ、温度検出器30を回収する作業が容易かつ迅速化する。
図3に示す温度検出器付き保温保冷容器A1では、前記した連通路Pの構成が蓋体20の天板部分に形成されている点で、図1、図2に示したものと相違している。連通路Pの構成自体は、図1、図2に示したものと同じである。
図4に示す温度検出器付き保温保冷容器A2では、前記した連通路Pの構成が容器本体10の底板部分10bに形成されている点で、図1、図2に示したものと相違している。連通路Pの構成自体は、図1、図2に示したものと同じであるが、この例では、温度検出器30は、埋込材15側でなく、連通路Pにおける有底凹部11の底面11a側に取り付けられている。このようにしたのは、連通路Pが底板10bにある場合、水や異物が連通路P内に入り込みやすく、温度検出器30が埋込材15側に取り付けてあると、より障害を受けやすくなるので、それを回避するためである。
図5に示す温度検出器付き保温保冷容器A3では、側壁10aに容器内側から外側に向いた縦長状の有底凹部11Aを形成し、有底凹部11Aには、容器内側から埋込材15Aが嵌め込まれ、連通路Pと開口12a、12bが形成されている。この場合には、一例として、先に図8で示したように、棒状の温度センサ31と液晶ディスプレイのような温度表示部32を備える形態の温度検出器30Aを用い、その棒状の温度センサ31部分を、先端が連通路P内に位置するように側壁10aの外側から側壁内に差し込むことにより、温度検出器を備えた保温保冷容器A3とすることができる。
また、保温保冷容器A3において、連通路Pを、側壁10aに形成するのではなく、容器本体の底板部分10bまたは蓋体20の天板部分に、同様に形成してもよい。また、温度検出器30Aに替えて、図1〜図4に示した温度検出器30を、有底凹部11Aの底部側または埋込材15A側に取り付けてもよい。あるいは、図5に示す埋込材15Aは、有底凹部11Aよりも縦方向において寸法の短いものを用いて開口12a、12bを形成しているが、埋込材15Aの上端近傍と下端近傍にあらかじめ開口12a、12bを形成したものを埋め込んでもよい。さらには、図5に示す連通路Pは、有底凹部11Aと埋込材15Aによって形成されているが、連通路Pを、上記した埋込材15Aを用いることなく、側壁10a内を掘り込むなどして直接形成してもよい。
なお、図5に示す形態の温度検出器30Aを図1〜図4に示した埋込材15を持つ形態の保温保冷容器に採用することも勿論可能であり、その場合も、棒状の温度センサ31の部分を、先端が連通路P内に位置するようにして、埋込材15に差し込んでおく。
図6、図7は他の形態の保温保冷容器Bを示している。この保温保冷容器Bは、発泡樹脂の一体成形品ではなく、複数枚の発泡樹脂板を容器状に組み立てると共に、全体を遮熱シートで構成される外装体で包み込むことによって、保温保冷容器Bとしている。なお、この形態の保温保冷容器Bは、前記したように、特開2005−14963号公報などに開示されている。ここでの複数枚の発泡樹脂板が本発明でいう「壁部」に相当する部材である。
詳細には、4つの側壁を構成する4枚の発泡樹脂板41と、底板を構成する発泡樹脂板42とで容器本体が形成され、該容器本体と蓋体を構成する発泡樹脂板43とで、箱形の内部空間Sが形成される。そして、その外周を、合成樹脂フィルムにアルミニウム層などの反射膜層を積層した遮熱シートで形成した折り込み自在のあるいは自己保形性のある外装体45で覆うようにして、保温保冷容器Bが構成されている。図7aの断面図に示すように、図示の例では、各発泡樹脂板41、42、43は同じような遮熱シート44で被覆されている。
この形態の保温保冷容器Bにも、本発明による温度検出器30の取り付け態様を適用することができる。すなわち、例えば、側壁を構成する発泡樹脂板41に、容器内面側から外側に向いた有底凹部11Aを形成し、該有底凹部11Aの底部に温度検出器30を取り付ける。そして、図7bによく示すように、該発泡樹脂板41を被覆している遮熱シート44における、有底凹部11Aに対向する部分であって、有底凹部11Aの上端近傍と下端近傍に開口45a、45bを形成する。必要な場合には、該開口45a、45bにメッシュ状の部材を配置してもよい。
この形態の保温保冷容器Bでは、容器内雰囲気空気は、一方の開口45aから有底凹部11Aに入り込み、他方の開口45bから排出するように循環する。その循環する空気が温度検出器30に接触することにより、容器内空間Sの温度が正確に測定される。この形態では、有底凹部11Aと、発泡樹脂板41を被覆している遮熱シート44の有底凹部11Aに対向する部分と、開口45a、45bとで、本発明での連通路Pが構成される。
図示しないが、図1で説明した連通孔Pを発泡樹脂板41に形成することもできる。ただし、その場合には、該発泡樹脂板41を被覆している遮熱シート44における、開口12a、12bに対向する箇所に、開口45a、45bを形成することが必要となる。
図示しないが、保温保冷容器Bにおいて、各発泡樹脂板41、42、43を裸で、すなわち、遮熱シート44で覆うことなく、用いることもできる。その場合には、図5で説明したように埋込材15Aを用いた連通孔Pを発泡樹脂板41に形成する。また、保温保冷容器Bにおいて、連通路Pを、側壁を構成する発泡樹脂板41のいずれかではなく、底板を構成する発泡樹脂板42あるいは蓋体を構成する発泡樹脂板43に、同様にして形成することもできる。
本発明による温度検出器付き保温保冷容器の一例を説明するための図であり、図1aは埋込材を取り外した状態での断面図、図1bは図1aの矢視Tの方向から見た図、図1cは埋込材を嵌め込んだ状態での断面図である。 図1に示す温度検出器付き保温保冷容器の容器本体を斜視図で示しており、図2aは埋込材を外した状態の図、図2bは埋込材を嵌め込んで状態の図である。 本発明による温度検出器付き保温保冷容器の他の一例を説明するための図1cに相当する断面図。 本発明による温度検出器付き保温保冷容器のさらに他の一例を説明するための図1cに相当する断面図。 本発明による温度検出器付き保温保冷容器のさらに他の一例を説明するための図1cに相当する断面図。 本発明による温度検出器付き保温保冷容器のさらに他の例を説明する斜視図。 図7aは図6に示す温度検出器付き保温保冷容器の蓋を閉じた状態での断面図であり、図7bはその一部を拡大して示す斜視図。 従来の温度検出器付き保温保冷容器の一例を説明する図。
符号の説明
A、B…温度検出器付き保温保冷容器、S…容器内空間、P…少なくとも2箇所において容器内空間に連通している連通路、10…容器本体、10a…容器本体の1つの側壁、11…有底凹部、11a…有底凹部の底面、12a、12b…開口、14…切り欠き、15…埋込材、15a…埋込材の底面、16…埋込材に形成される凹所、20…蓋体、30…温度検出器、31…棒状の温度センサ、32…温度表示部、41、42、43…発泡樹脂板、44…発泡樹脂板を被覆する遮熱シート、45…外装体

Claims (11)

  1. 容器本体と蓋体とからなる保温保冷容器であり、容器本体と蓋体のいずれか一方または双方の壁部には、少なくとも2箇所において容器内空間に連通している連通路が形成されており、該連通路内には温度検出器の少なくとも測温部が配置されていることを特徴とする温度検出器付き保温保冷容器。
  2. 前記連通路は、少なくとも底面の2箇所で容器内空間へ繋がっている壁部に形成された有底凹部と、該有底凹部の底面との間に隙間を有するようにして凹部内に埋め込まれる埋込材とにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の温度検出器付き保温保冷容器。
  3. 前記埋込材は、壁部に対して着脱自在とされていることを特徴とする請求項2に記載の温度検出器付き保温保冷容器。
  4. 前記温度検出器の少なくとも測温部は、前記連通路における前記埋込材側に配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載の温度検出器付き保温保冷容器。
  5. 前記温度検出器の少なくとも測温部は、前記連通路における有底凹部側に取り付けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の温度検出器付き保温保冷容器。
  6. 前記埋込材は、壁部を構成する素材の熱伝導率よりも低い熱伝導率の素材により構成されていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の温度検出器付き保温保冷容器。
  7. 容器内側壁面における連通路が容器内空間に連通している開口部には、異物の浸入を抑止するためのメッシュ材が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の温度検出器付き保温保冷容器。
  8. 容器内側壁面における連通路が容器内空間に連通している開口部には、その周囲を囲むようにして凸条または多数の突起が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の温度検出器付き保温保冷容器。
  9. 温度検出器は温度表示部を備えており、温度表示部が外から見えるようにして壁部に装着されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の温度検出器付き保温保冷容器。
  10. 温度検出器はICタグ内に温度センサを内蔵したタイプのものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の温度検出器付き保温保冷容器。
  11. 温度検出器は温度履歴を記憶する記憶部をさらに備えるタイプのものであることを特徴とする請求項10に記載の温度検出器付き保温保冷容器。
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