JP2007022521A - 自己支持タイヤの取外す方法及び装置 - Google Patents

Abstract

【課題】二つの撓み性側壁を備えた堅固な補助リングを含む外側カバーを有する自己支持タイヤを関連リムから取外す方法及び装置を提供する。
【解決手段】通常の仕方でリム２から離れて外側カバー１０の第１ビード１４をリフトして、補助リング１６の第１側壁１８の弾性縁部とリム２の縁部との間に取外し工具５を挿入し、動かして、上記第１側壁１８の一部を外側へ向け、リム２の縁部上を通過するまで押圧する。次にリム２の中心軸線Ａに従って補助リング１６を回転して、第１側壁１８の弾性縁部全体を、取外し工具５と相互に作用させ、リム２から完全にリフトさせる。最終的に、通常の仕方で補助リング１６の第２側壁１９及び外側カバー１０の第２ビード１５の両方をリム２から容易にリフトできる。
【選択図】図１

Description

本発明は、自己支持タイヤの取外す方法及び該方法を実施する装置に関するものである。

知られているように、自動車タイヤの分野における研究は長い間、例えばパンクして平坦になった際にも直ちに交換する必要のないように有効に機能できるタイヤの製作に集中してきた。

その結果、近年において最大規模の製造会社はこの要求を実行できる多くの異なった形式のタイヤを提案してきている。

実質的な利点をもたらすタイヤ形式は、地面に当接する接地面を形成するのに適した通常のゴム製の外側カバーを有し、このゴム製の外側カバーが、平坦になった時に車両の重量を支える堅固な補助リングを収容している自己支持タイヤである。

上記補助リングは一般的には、金属材料、代表的には鋼の外側バンドによって形成され、この外側バンドに二つのゴム製の側壁が組合わされ、これらのゴム製の側壁は、車両の重量を受けた時に許容できないほど曲がることがないように十分に堅固でありしかもリングをリムに装着するのに十分撓むことができる。

自明のように、この形式の自己支持タイヤの広範囲にわたる使用には、交換又は修理できるように関連リムからかかるタイヤを取外す技術的課題を解決する押圧操作の必要性が生じてきている。

本発明の目的は、上記の課題を簡単かつ合理的でしかも低コストの解決手段で解決することにある。

上記目的は、二つの撓み性側壁を備えた堅固な補助リングを含む外側カバーを有する自己支持タイヤを関連リムから取外す方法であって、
ａ）通常の仕方でリムから離れて外側カバーの第１ビードをリフトして補助リングの第１側壁にアクセスできるようにする作業段階と、
ｂ）補助リングの上記第１側壁の弾性縁部とリムの縁部との間に取外し工具を挿入する作業段階と、
ｃ）上記取外し工具を動かして、上記第１側壁の縁部を把持しそして上記第１側壁の一部を外側へ向けるようにする作業段階と、
ｄ）上記第１側壁の外側へ向けた一部を押圧して、リムの縁部上を通過するまで取外し工具と接触させて摺動させるようにする作業段階と、
ｅ）リムの中心軸線に従って補助リングを回転して、第１側壁の弾性縁部全体を取外し工具と相互に作用させ、こうしてリムから完全にリフトさせるようにする作業段階と、
ｆ）通常の仕方で補助リングの第２側壁及び外側カバーの第２ビードの両方をリムから離れてリフトする作業段階と、
を含んで成る自己支持タイヤを関連リムから取外す方法によって達成される。

この解決手段により、自己支持タイヤを損傷させ又は関連リムを損傷させる危険なしに自己支持タイヤを非常に簡単かつ迅速に取外すことができるようになる。

本発明は、また、自己支持タイヤを含むリムに対する回転支持手段を備えた任意のタイヤ取外し機械と組合わすようにされた、自己支持タイヤを取外す装置を提供する。この装置は作業ヘッドを有し、作業ヘッドは、リムの中心軸線に平行な方向かつそれに垂直な方向に従って動くことのできるもり形状の取外し工具を支持し、取外し工具は、挿入工程及び反対方向の引出し工程を実施するジャッキと組合わされ、上記挿入工程中には、補助リングの側壁の弾性縁部とリムの縁部との間に位置決めされるのが適当であり、引出し工程中には、上記側壁の弾性縁部を把持しかつその一部を外側に向って回すのに適している。

この解決手段により、自己支持タイヤを損傷させ又は関連リムを損傷させる危険なしに自己支持タイヤを非常に簡単かつ迅速に取外すことができるようになる。

本発明の別の特徴及び利点は、図面に基づいて本発明を限定する目的ではなく例として成される以下の説明から明瞭となる。

図１に示すように、自己支持タイヤ１は通常の外側カバー１０を有し、外側カバー１０は接地面１１及び二つの側壁１２、１３を備え、これらの側壁１２、１３はそれぞれ、リム２のそれぞれの縁部に結合するのに適したビード１４、１５を備えている。

外側カバー１０の内側には、堅固な補助リング１６が収容され、この補助リング１６は鋼のバンド１７を有し、この鋼のバンド１７に二つのゴム製の弾性側壁１８、１９が組合わされ、これらの弾性側壁１８、１９は、外側カバー１０が平坦になった場合に、車両の重量のもとで過度に曲がらないように十分に堅固である。

本方法は、リム２を支持しかつリムの中心軸線Ａの回りでリム２を回転する手段３０を備え、しかも適当には自己支持タイヤ１を取外す特殊な装置を設けた通常のタイヤ取外し機械３によって実施され得る。

自己支持タイヤ１を取外す特殊な装置は作業ヘッド４を有し、作業ヘッド４は、リム２の中心軸線Ａに垂直でしかも軸線Ａに対して半径方向に向けられた多面軸４２を備え、この多面軸４２は中空支持体４１内に摺動可能に受けられ、Ｃクランプ４３によって適当な位置にロックできる。

リム２の通路に向いた多面軸４２の端部は取外し工具５を支持しており、取外し工具５はガイドブロック４４内に受けられ、そして多面軸４２に堅固に接続したジャッキ４５によって作動されてリム２の軸線Ａに平行な方向に摺動するのに適している。

特に、自己支持タイヤ１に面した取外し工具５の端部は、角部を丸くした実質的にもり形状であり、そして背後にプラスチック製のプレート５０を備えている。

タイヤ取外し機械３はまた、通常のタレット工具（それ自体公知であるので図示していない）及び通常のビード外し装置６を有し、ビード外し装置６は、リム２に対して対向側に対称に配列した二つの相互対向ビード外しディスク６０、６１を備えている。

ビード外しディスク６０、６１の各々は、リム２の軸線Ａに平行な方向に動くそれぞれのジャッキ６２によって作動され、タイヤ１の外側カバー１０のそれぞれ側壁１２、１３に作用するようにしている。

本方法の第１の段階は、通常の仕方でリム２から外側カバー１０の第１ビード１４を引出して、補助リング１６の隣接した弾性側壁１８にアクセスできるようにすることにある。図２に示すように、リム２にタイヤ取外し機械３の回転支持手段３０を安定して結合した後、ビード外しディスク６０は、リム２の縁部の近くで外側カバー１０の側壁１２に接触される。

その後、リム２はそれの中心軸線Ａの回りで回転するようにされ、外側カバー１０をリム２で取り入れ、そしてビード外しディスク６０は側壁１２を内側に押圧するように作動され、リム２の縁部からビード１４を取外す。

図３に示すように、取外したビード１４は、ビードリフトレバー７で把持され、タイヤ取外し機械３のタレット工具（図示していない）にのせたままリム２の縁部の外側へ外され、この場合リフト操作に注意してリム２がさらに回転することによりリム２自体から完全に離れるようにされる。

本方法の第２の段階は、補助リング１６の弾性側壁１８の縁部とリム２の縁部との間に上記の取外し工具５を差し込むことにある。

この第２の段階を実施するために、作業ヘッド４の多面軸４２の位置は、取外し工具５を作業位置に配置するように前もって調整され、側壁１８に近い補助リング１６の外側に置かれ、後ろ側は実質的にリム２の縁部にのっている。

この時点で、ジャッキ４５は作動され、取外し工具５をリム２の軸線に平行な挿入方向に動かし、リム２の縁部に接触して摺動し、補助リング１６の側壁１８に対して押圧するようにする。

図４及び図４ａに示すように、上記押圧により、弾性側壁１８は徐々に内側に湾曲し、側壁１８自体の縁部とリム２の縁部との間に最終的に取外し工具５を差し込むことのできる通しスペースが設けられる。

特に、挿入即ち差込段階は、取外し工具５が先細形状であるので比較的容易に行われ、角部が丸くなっているので、補助リング１６を損傷させることがない。しかし、必要ならば、ビードリフトレバー７を用いて差込をさらに容易にすることができる。

図５及び図５ａに示す本方法の第３の段階では、取外し工具５はジャッキ４５によって引き続き作動され、前の差込方向とは逆の引出し方向に動かされ、それにより工具５のもり形状の端部は弾性側壁１８の縁部を把持し、それの一部を外側へ回動させる。

次に、本方法の第４の段階は、弾性側壁１８の上記の回動した部分を外側へ押圧し、リム２の縁部を越えるまで、なお残っている取外し工具５と接触して摺動させることにある。

図６及び図６ａに示すように、かかる段階を実行するために、ビード外しディスク６１は外側カバー１０の側壁１３と接触され、リム２の軸線に平行な方向に動くように作動されて、外側カバー１０自体を取外し工具５に向って動かし、そしてそれと共に補助リング１６の側壁１８の回動した部分を摺動させる。

このような形態になると、本方法では、支持手段３０は軸線Ａのまわりでリム２を回転させ、それで補助リング１６は回転し、補助リング１６の弾性側壁１８の全縁部は取外し工具５と相互に作用するように係合される。

このようにして、ビード外しディスク６１が作用し続けるスラストによって比較的容易に行われ、側壁１８の縁部はリム２の上方縁部から徐々に離れ、完全に離れるまでリフとされる。

注目すべき点として、取外し工具５の上記した挿入／引出し段階においてこの最後の回転段階と共に、取外し工具５の後ろ側はリム２の縁部と接触して摺動し、取外し工具５が備えているプラスチック製のプレート５０により起こり得る損傷から保護される。

補助リング１６の弾性側壁１８の引出し段階が完了すると、タイヤ取外し機械３のビードリフトレバー７及びタレット工具の働きにより、通常の仕方で補助リング１６の第２側壁１９及び外側カバー１０の第２ビード１５の両方を最終的には容易にリフトできる。

観察されるべき点として、本方法の上記各段階の前に、自己支持タイヤ１及び機械的取外し部材の接触部品を適当なグリースにより潤滑させておくのが好ましく、それにより種々の段階事態を行うが比較的容易となりしかも損傷の危険を避けることができるようになる。

当然、特許請求の範囲に記載した発明の範囲から逸脱することなしに本発明に対して種々の実際の適用上の変更が可能である。

共通のタレット工具なしで示される本発明の方法を実施するタイヤ取外し機械の側面図。 本方法の一つの段階における図１の機械の細部を示す図。 本方法の別の段階における図１の機械の細部を示す図。 本方法の別の段階における図１の機械の細部を示す図。 図４の細部を示す拡大図。 本方法の別の段階における図１の機械の細部を示す図。 図５の細部を示す拡大図。 本方法の別の段階における図１の機械の細部を示す図。 図６の細部を示す拡大図。

符号の説明

１：自己支持タイヤ
２：リム
３：通常のタイヤ取外し機械
５：取外し工具
６：ビード外し装置
７：ビードリフトレバー
１０：外側カバー
１１：接地面
１２：側壁
１３：側壁
１４：ビード
１５：ビード
１６：堅固な補助リング
１７：鋼のバンド
１８：ゴム製の弾性側壁
１９：ゴム製の弾性側壁
３０：リムを支持しかつ回転する手段
４１：中空支持体
４２：多面軸
４３：Ｃクランプ
４４：ガイドブロック
４５：ジャッキ
５０：プラスチック製のプレート
６０：ビード外しディスク
６１：ビード外しディスク
６２：ジャッキ

Claims (13)

1. 二つの撓み性側壁（１８、１９）を備えた堅固な補助リング（１６）を含む外側カバー（１０）を有する自己支持タイヤ（１）を関連リム（２）から取外す方法において、
   ａ）通常の仕方でリム（２）から離れて外側カバー（１０）の第１ビード（１４）をリフトして補助リング（１６）の第１側壁（１８）にアクセスできるようにする作業段階と、
   ｂ）補助リング（１６）の上記第１側壁（１８）の弾性縁部とリム（２）の縁部との間に取外し工具（５）を挿入する作業段階と、
   ｃ）上記取外し工具（５）を動かして、上記第１側壁（１８）の縁部を把持しそして上記第１側壁（１８）の一部を外側へ向けるようにする作業段階と、
   ｄ）上記第１側壁（１８）の外側へ向けた一部を押圧して、リム（２）の縁部上を通過するまで取外し工具（５）と接触させて摺動させるようにする作業段階と、
   ｅ）リム（２）の中心軸線（Ａ）に従って補助リング（１６）を回転して、第１側壁（１８）の弾性縁部全体を取外し工具（５）と相互に作用させ、こうしてリム（２）から完全にリフトさせるようにする作業段階と、
   ｆ）通常の仕方で補助リング（１６）の第２側壁（１９）及び外側カバー（１０）の第２ビードの両方をリム（２）から離れてリフトする作業段階と、
   を含むことを特徴とする自己支持タイヤを関連リムから取外す方法。
2. 上記取外し工具（５）が、堅固な補助リング（１６）の側壁（１８）の弾性縁部を把持できるようにもり形状であることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 上記作業段階ｂ）が、予定の挿入方向に従って補助リング（１６）の第１側壁（１８）上に取外し工具（５）を押圧して、上記第１側壁（１８）を内側に曲げそして取外し工具（５）自体を通すことのできるスペースを設けるようにすることを見越すことを特徴とする請求項１に記載の方法。
4. 上記挿入方向がリム（２）の中心軸線（Ａ）に平行であることを特徴とする請求項３に記載の方法。
5. 上記作業段階ｂ）において、取外し工具（５）がリム（２）の縁部に接触して摺動することを特徴とする請求項３に記載の方法。
6. 上記作業段階ｃ）が、上記挿入方向と反対の引出し方向に取外し工具（５）を動かすことを見越すことを特徴とする請求項３に記載の方法。
7. 上記作業段階ｄ）が、補助リング（１６）の第２側壁（１９）に隣接した外側カバー（１０）の側壁（１３）にスラストを働かすことを見越すことを特徴とする請求項１に記載の方法。
8. 上記スラストが、補助リング（１６）の回転の後続作業段階ｅ）中に働かされることを特徴とする請求項７に記載の方法。
9. 上記スラストが、外側カバー（１０）の上記側壁（１３）に接触して位置決めされかつリム（２）の軸線（Ａ）に平行な方向に動くようにジャッキ（６２）によって作動されるスラスト要素（６１）によって働かされることを特徴とする請求項７に記載の方法。
10. 二つの撓み性側壁（１８、１９）を備えた堅固な補助リング（１６）を含む外側カバー（１０）を有する自己支持タイヤ（１）を取外す装置において、
    自己支持タイヤ（１）を含むリム（２）に対する回転支持手段（３０）を備えたタイヤ取外し機械（３）と組合わすことのできる作業ヘッド（４）を有し、上記作業ヘッド（４）が、リム（２）の中心軸線（Ａ）に平行な方向かつそれに垂直な方向に従って動くことのできるもり形状の取外し工具（５）を支持し、
    上記取外し工具（５）が、挿入工程及び反対方向の引出し工程を実施するジャッキ（４５）と組合わされ、上記挿入工程中には、補助リング（１６）の側壁（１８）の弾性縁部とリム（２）の縁部との間に位置決めされるのが適当であり、上記引出し工程中には、上記側壁（１８）の弾性縁部を把持しかつその一部を外側に向って回すのに適している
    ことを特徴とする自己支持タイヤの取外す装置。
11. 上記取外し工具（５）が、リム（２）の中心軸線（Ａ）に垂直でしかもリム（２）の中心軸線（Ａ）に対して半径方向に配列された支持アーム（４２）で支持され、上記支持アーム（４２）が作業ヘッド（４）の中空支持体（４１）に摺動可能に結合されていることを特徴とする請求項１０に記載の装置。
12. 上記取外し工具（５）が、相対的に相互に動いている間に、リム（２）の縁部を保護するのに適したプラスチックから成る保護プレート（５０）を備えていることを特徴とする請求項１０に記載の装置。
13. 請求項１０に記載の自己支持タイヤの取外す装置を有することを特徴とするタイヤ取外し機械。
    
    

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