JP2007021293A - フッ素含有水の晶析処理装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被処理水のフッ素濃度が変動する場合でも順応性に優れたフッ素含有水の晶析処理装置及び方法を提供する。
【解決手段】 フッ素を含む被処理水18をリンイオンとカルシウムイオンの共存下で晶析塔に通水し、前記被処理水中のフッ素を晶析物として除去するフッ素含有水の晶析処理方法において、2基の晶析塔22A,22Bを並列運転と直列運転の両様に切り替え可能とし、定常時には並列運転し、フッ素濃度計52で検出された処理水のフッ素濃度が設定値を越えた異常時には、制御器54によって直列運転に切り替える。
【選択図】 図1

Description

本発明はフッ素含有水の晶析処理装置及び方法に係り、特にフッ素を含む被処理水をリンイオンとカルシウムイオンの共存下で晶析塔に通水し、前記被処理水中のフッ素を晶析物として除去するようにしたフッ素含有水の晶析処理装置及び方法に関する。
フッ素含有水からフッ素を除去し回収する方法として、2つの晶析法が知られている。第1の晶析法はカルシウムイオンを共存させたフッ素含有水を晶析塔に通水し、フッ素をフッ化カルシウムとして種晶の表面に析出させる。この方法は反応速度が大きく被処理水のフッ素濃度が高い場合に有効である。しかしながら、処理水質に限界があり、処理水のフッ素濃度を公共水域への放流基準である8mg/L以下にすることは困難である。
第2の晶析法はカルシウムイオンとリンイオンを共存させたフッ素含有水を晶析塔に通水し、フッ素をフルオロアパタイトとして種晶の表面に析出させる。この方法は反応速度が小さいので、被処理水のフッ素濃度が高い場合には不適であるが、被処理水のフッ素濃度が比較的低い場合に適しており、処理水のフッ素濃度を公共水域への放流基準である8mg/L以下にすることができる(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
特開2003−225679号公報 特開2004−122059号公報
しかしながら、産業廃水であるこの種のフッ素含有水は一般に水質変動が大きい。このため、上記の第2の晶析法を採用した場合に、被処理水のフッ素濃度が水質変動によって上昇すると、晶析の反応速度がフッ素濃度の上昇に追随できず、処理水のフッ素濃度が放流基準を越えてしまうという問題点があった。
本発明の目的は、上記の第2の晶析法を採用した晶析処理装置及び方法において、被処理水のフッ素濃度が変動する場合でも順応性に優れたフッ素含有水の晶析処理装置及び方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るフッ素含有水の晶析処理装置は、フッ素を含む被処理水をリンイオンとカルシウムイオンの共存下で晶析塔に通水し、前記被処理水中のフッ素を晶析物として除去するようにしたフッ素含有水の晶析処理装置において、複数基の晶析塔を並列運転と直列運転の両様に切り替え可能としたことを特徴とする。
また、本発明に係るフッ素含有水の晶析処理方法は、フッ素を含む被処理水をリンイオンとカルシウムイオンの共存下で晶析塔に通水し、前記被処理水中のフッ素を晶析物として除去するフッ素含有水の晶析処理方法において、複数基の晶析塔を並列運転と直列運転の両様に切り替え可能とし、定常時には前記複数基の晶析塔を並列運転し、処理水のフッ素濃度が設定値を越えた異常時に前記複数基の晶析塔を直列運転に切り替えることを特徴とする。また、前記直列運転では、前段側の晶析塔に流入させる被処理水中のリンイオン濃度が、前記定常時の並列運転で晶析塔に流入させる被処理水中のリンイオン濃度よりも高くなるように制御することを特徴とする。
本発明の晶析処理装置及び方法によれば、被処理水の水質変動などが原因して処理水のフッ素濃度が設定値以上になった異常時には、複数の晶析塔を直列運転に切り替える。このため、被処理水中のフッ素濃度が高い場合でも、被処理水は複数の晶析塔によって段階的に晶析処理を受けるので、最後段の晶析塔から排出される処理水のフッ素濃度を設定値以下に引き下げることができる。また、定常時には運転管理の容易な並列運転によって安定な晶析処理を行うことができる。
図1は本発明に係るフッ素含有水の晶析処理装置及び方法の第1実施形態を示す系統図である。フッ素濃度が例えば300〜1000mg/Lの範囲で大きく変動するフッ素含有水10が前段の凝集沈澱装置12に供給され、凝集沈澱処理を受ける。凝集沈澱装置12ではフッ素含有水10に対して反応当量以上の水溶性のカルシウム化合物14が添加される。この結果、フッ素含有水10中のフッ素はその大部分がフッ化カルシウムとなって沈澱し、汚泥16として分離、除去される。しかしながら、この凝集沈澱処理ではフッ素を十分には除去できない。凝集沈澱処理によるフッ素の除去率を90%とすると、凝集沈澱装置12から排出される被処理水18には30〜100mg/Lのフッ素が残存することになる。
このフッ素が30〜100mg/Lの被処理水をそのまま公共水域等に放流できないので、後段の晶析処理装置20で晶析処理する。晶析処理装置20は2基の晶析塔22A,22Bによって構成されている。晶析塔22A,22Bはそれぞれ混合調整槽24A,24Bを備えており、被処理水18は供給ポンプ26によって各混合調整槽24A,24Bに供給可能とされる。なお、被処理水18を混合調整槽24Aに供給する管路28Aには切替弁V1が、混合調整槽24Bに供給する管路28Bには切替弁V2が取付けられている。
また、各混合調整槽24A,24Bにはリン酸調整槽30内のリン酸溶液が薬注ポンプ32によって供給可能とされる。リン酸溶液を混合調整槽24Aに供給する管路34Aには流量調整弁V3が、混合調整槽24Bに供給する管路34Bには流量調整弁V4が取付けられている。また、混合調整槽24Aには晶析塔22Aからの循環水を返送する管路36Aが、混合調整槽24Bには晶析塔22Bからの循環水を返送する管路36Bが接続されている。また、混合調整槽24A,24Bにはそれぞれ図示しないpH調整剤の添加手段が付設されており、槽内で混合された混合水のpHを所望の適正値に調整可能とされる。
混合調整槽24Aでリン濃度やpHが調整された被処理水を含む混合水は管路38Aに設けた供給ポンプ40Aによって晶析塔22Aの底部から晶析塔22A内に上向流で供給される。晶析塔22A内には種晶が充填されており、混合水の上向流によって種晶の流動床42Aが形成されている。混合水が流動床42Aを通過する過程で水中のフッ素がフルオロアパタイトとして種晶の表面に析出し、除去される。フッ素が除去された混合水は晶析塔22Aの上部から排出され、その大部分は循環水として管路36Aから混合調整槽24Aに循環される。また、管路28Aから混合調整槽24A内に流入した被処理水に見合う量の混合水が管路44Aから処理水として排出される。
同様に、混合調整槽24Bでリン濃度やpHが調整された混合水は管路38Bに設けた供給ポンプ40Bによって晶析塔22Bの底部から晶析塔22B内に上向流で供給される。晶析塔22B内には混合水の上向流によって種晶の流動床42Bが形成されている。フッ素が除去された混合水の大部分は循環水として管路36Bから混合調整槽24Bに循環される。また、混合調整槽24B内に流入した被処理水に見合う量の混合水が管路44Bから処理水として排出される。
なお、晶析塔22A,22Bに循環水を循環させる理由は、主に塔内に種晶の流動床42A,42Bを適正に形成させるために必要な上向流速を確保するためである。また、循環水を循環させることによって被処理水18が希釈される。このため、被処理水18中のフッ素濃度に多少の時間変動がある場合でも循環水による希釈効果によって安定な運転を維持できるという副次的な作用効果もある。循環水の流量は被処理水の流入量に対して通常、10〜30倍とされる。
晶析塔22Aの処理水の排出管路44Aは切替弁V5を有する管路46と、切替弁V6を有する管路48に分岐している。管路46の他端は晶析塔22Bの処理水の排出管路44Bに合流している。また、管路48の他端は混合調整槽24Bに接続している。管路46と管路44Bとが合流した排出管路50には管内を流れる処理水中のフッ素濃度を検出するフッ素濃度計52が取付けられている。フッ素濃度計52の検出信号は制御器54に送信され、制御器54はフッ素濃度計52からの検出信号に基いて切替弁V1,V2,V5,V6及び流量調整弁V3,V4の開閉動作を制御する。
以下、上記構成の晶析処理装置20の運転方法について説明する。前記したようにフッ素含有水10は前段の凝集沈澱装置12に供給され、カルシウム化合物14の添加によって凝集沈澱処理を受ける。その結果、フッ素含有水10中のフッ素はその大部分がフッ化カルシウムとして沈澱分離される。しかしながら、この凝集沈澱処理によってはフッ素を十分に除去できず、凝集沈澱装置12から排出される被処理水18には例えば30〜100mg/Lのフッ素が残存することになる。
このフッ素が残存する被処理水をそのまま公共水域等に放流することはできないので、後段の晶析処理装置20で晶析処理する。晶析処理の結果は処理水の排出側に設けたフッ素濃度計52でモニタリングしている。制御器54ではフッ素濃度計52で検出した処理水のフッ素濃度が設定値(例えば公共水域への放流基準である8mg/L)未満の定常時には2基の晶析塔22A,22Bを並列運転し、設定値以上の異常時には2基の晶析塔22A,22Bを直列運転するように制御する。
並列運転の場合には、制御器54は切替弁V1,V2,V5及び流量調整弁V3,V4を開放するとともに、切替弁V6を閉止させる。その結果、被処理水18は管路28Aと管路28Bに2分されて、それぞれ混合調整槽24Aと混合調整槽24Bに均等供給されることになり、2基の晶析塔22A,22Bがそれぞれ独立して晶析処理を行う並列運転となる。
なお、本発明に係る晶析処理はリンイオンとカルシウムイオンの共存下で被処理水中のフッ素をフルオロアパタイトとして各晶析塔の種晶の表面に析出させる方法である。したがって、各混合調整槽24A,24Bで混合調整され、各晶析塔に供給される混合水中のリンイオンとカルシウムイオンの濃度をフルオロアパタイトが種晶の表面に析出し易い条件に調整する必要がある。カルシウムイオンについては前段の凝集沈澱装置12で過剰のカルシウム化合物が添加されるので、被処理水18は晶析処理に必要な十分な濃度のカルシウムイオンを含んでいる。このため、本実施形態の場合は、通常晶析処理装置20ではカルシウムイオンの濃度を格別に調整する必要はない。すなわち、凝集沈澱装置12におけるカルシウム化合物の添加量を調整することによって晶析処理装置20での晶析処理に必要なカルシウムイオンを被処理水18に残存させる運転となる。ただし、前段で凝集沈澱処理を受けない被処理水に対しては、晶析処理に必要な適量のカルシウム化合物を各混合調整槽において添加することになる。
本実施形態ではフルオロアパタイトを晶析させるためのリンイオンの濃度調整が特に重要である。図2はフルオロアパタイトの晶析条件を示したモデル図である。図中、曲線aは溶解度曲線,曲線bは過溶解度曲線を示しており、溶解度曲線aよりも左下は安定域、溶解度曲線aと過溶解度曲線bに挟まれた範囲は準安定域、過溶解度曲線bよりも右側は凝集域である。安定域ではフッ素とリンがイオンとして安定に存在し、晶析反応が進行しない。準安定域ではカルシウムイオンの共存下でフルオロアパタイトが種晶表面に晶析する。凝集域ではフッ素とリンが共存するカルシウムイオンと反応して種晶の有無に関係なく微細な凝集物を生成し、この微細物が懸濁することによって処理水の濁度を上昇させる。
したがって、フルオロアパタイトを晶析させるためにはリンイオンの濃度が準安定域に属するようにフッ素濃度に応じて添加するリン酸溶液の添加量を調整する必要がある。また、処理水に残存するリンイオンは放流先の公共水域において富栄養化を引き起こす原因になる。このため、被処理水に添加するリン酸溶液の添加量は晶析処理後の処理水中に残存するリンイオンがなるべく低くなるように調整する必要がある。図2に示したc点は晶析塔22A,22Bに流入させる混合水(被処理水と循環水が混合調整槽で混合した後の水)の好ましいフッ素とリンイオンの濃度関係を示している。この混合水は晶析塔22A,22Bで晶析処理を受けることにより、フッ素とリンイオンの双方の濃度が許容設定値e,f以下に低下したd点の状態で処理水として各晶析塔から排出される。このように、各晶析塔から排出される処理水中のフッ素とリンイオンの双方の濃度を許容設定値以下に維持するために、処理水の排出管路50に処理水中のリンイオンの濃度をモニタリングするリン濃度計を設置することが望ましい。そして、リン濃度計の検出結果に基いて、制御器54又はマニュアル操作によって各混合調整槽24A,24Bにおいて添加するリン酸溶液の量を制御,調節することが望ましい。
なお、図2に示したフルオロアパタイトの晶析条件は被処理水(混合水)のカルシウムイオン濃度とpHが一定である場合の特性図であり、これらの値、特にpHが変化すると晶析条件が大きく変化する。したがって、被処理水(混合水)のpHを一定に維持した運転を心掛けることが肝要である。
被処理水18の水質変動に原因して処理水のフッ素濃度が設定値(例えば8mg/L)以上になった場合には、2基の晶析塔22A,22Bを直列運転に切り替える。すなわち、フッ素濃度計52から送信された処理水のフッ素濃度が設定値以上になると,制御器54では切替弁V2とV5を閉止し、切替弁V6を開放する。その結果、被処理水18の全量が管路28Aを介して混合調整槽24Aに流入し、晶析塔22Aの処理水が混合調整槽24Bを経た後に晶析塔22Bで再度、晶析処理を受ける直列運転となる。このような直列運転によれば被処理水18中のフッ素濃度が高い場合でも、被処理水18は2基の晶析塔で循環水によって希釈されつつ段階的に晶析処理を受けるので、後段の晶析塔22Bから排出される処理水のフッ素濃度を設定値以下に引き下げることができる。
この直列運転での混合水と処理水のフッ素とリンイオンの濃度関係を図2で例示すると、前段の晶析塔22Aに流入する混合水はg点、後段の晶析塔22Bに流入する混合水はh点、後段の晶析塔22Bから排出される処理水はc点となる。なお、図2の準安定域における晶析反応は、右側の凝集域に近いほど反応速度が大きく、左側の安定域に近いほど反応速度が小さい。したがって、前段の晶析塔22Aではリンイオン濃度をなるべく高くすることによって、凝集域に近いエリアでの晶析処理を実行することが特に望ましい。ただし、添加するリン酸溶液の総量が多くなると未反応のリンイオンが処理水に多く残存することになる。
このため、直列運転の場合では前段の混合調整槽24Aに添加するリン酸溶液の量を多く、後段の混合調整槽24Bに添加するリン酸溶液の量を少なく或いは零とし、装置全体としてのリン酸溶液の添加総量が並列運転時と同程度になるように制御する。この結果、直列運転では、前段側の晶析塔に流入させる被処理水(混合水)中のリンイオン濃度が、並列運転時に各晶析塔に流入させる被処理水(混合水)中のリンイオン濃度よりも高くなり、反応速度が大きい効率的な晶析処理を実現することができる。
上記の直列運転によってフッ素濃度計52で検出される処理水のフッ素濃度が設定値以下になる運転が所定時間,安定に継続するか、又は被処理水18のフッ素濃度の上昇原因が解消した情報が得られた場合には、定常時の並列運転に戻す。
上述のとおり、本実施形態の晶析処理装置及び方法によれば、被処理水18の水質変動などが原因して処理水のフッ素濃度が設定値以上になった異常時には、2基の晶析塔22A,22Bを直列運転に切り替える。このため、被処理水18中のフッ素濃度が高い場合でも、被処理水18は2基の晶析塔によって循環水で希釈されつつ段階的に晶析処理を受けるので、後段の晶析塔22Bから排出される処理水のフッ素濃度を設定値以下に引き下げることができる。また、定常時には運転管理の容易な並列運転によって安定な晶析処理を行うことができる。
図3は本発明に係るフッ素含有水の晶析処理装置及び方法の第2実施形態を示す系統図である。本実施形態の晶析処理装置は3基の晶析塔60A,60B,60Cを備えている。切替弁V11,V21,V31を備えた流入管路62を介して被処理水が各晶析塔の底部から供給可能とされる。また、各晶析塔で晶析処理を受けた処理水は切替弁V12,V22,V32を備えた流出管路64を介して系外に排出可能とされる。また、晶析塔60Aと60Bは切替弁V13を備えた連絡管路66Aによって連絡可能とされる。同様に、晶析塔60Bと60Cは切替弁V23を備えた連絡管路66Bによって連絡可能とされ、晶析塔60Cと60Aは切替弁V33を備えた連絡管路66Cによって連絡可能とされる。各晶析塔に付属する薬注手段、循環混合手段、モニタリング手段、制御手段については例えば第1実施形態と同様なものを採用することが可能であり、説明を省略する。
この第2実施形態では被処理水の条件によって運転方法を選択できる。図4は各種の運転方法を例示した説明図である。第1の2基並列運転は被処理水の水量とフッ素が共に比較的少ない場合に適している。各切替弁を図示の状態に開閉することによって、晶析塔60Aと60Bが並列運転され、晶析塔60Cは予備として待機するか、又は必要なメンテナンスが行われる。同様の2基並列運転として晶析塔60Bと60Cの組み合わせ、晶析塔60Cと60Aの組み合わせ運転も可能である。第2の3基並列運転は被処理水の水量が比較的多く、フッ素が比較的少ない場合に適している。各切替弁を図示の状態に開閉することによって、3基の晶析塔すべてが並列運転される。
第3の2基直列運転は被処理水の水量が比較的少なく、フッ素が比較的多い場合に適している。各切替弁を図示の状態に開閉することによって、晶析塔60Aと60Bが直列運転され、晶析塔60Cは予備として待機するか、又は必要なメンテナンスが行われる。同様の2基直列運転として晶析塔60Bと60Cの組み合わせ、晶析塔60Cと60Aの組み合わせ運転も可能である。第4の3基直列運転は被処理水の水量とフッ素が共に比較的多い場合に適している。各切替弁を図示の状態に開閉することによって、被処理水が晶析塔60A→60B→60Cの順に通水される。同様の3基直列運転として晶析塔60B→60C→60A又は晶析塔60C→60A→60Bの順に通水させる運転も可能である。
本発明に係るフッ素含有水の晶析処理装置及び方法の第1実施形態を示す系統図である。 フルオロアパタイトの晶析条件を示したモデル図である。 本発明に係るフッ素含有水の晶析処理装置及び方法の第2実施形態を示す系統図である。 第2実施形態に係る晶析処理装置の運転方法を例示した説明図である。
符号の説明
10……フッ素含有水、12……凝集沈澱装置、14……カルシウム化合物、16……汚泥、18……被処理水、20……晶析処理装置、22A,22B……晶析塔、24A,24B……混合調整槽、26……供給ポンプ、30……リン酸調整槽、32……薬注ポンプ、40A,40B……供給ポンプ、42A,42B……(種床の)流動床、50……(処理水の)排出管路、52……フッ素濃度計、54……制御器、60A,60B,60C……晶析塔、62……流入管路、64……流出管路、66A,66B,66C……連絡管路、V1,V2,V5,V6……切替弁、V3,V4……流量調整弁、V11〜V33……切替弁。

Claims (3)

  1. フッ素を含む被処理水をリンイオンとカルシウムイオンの共存下で晶析塔に通水し、前記被処理水中のフッ素を晶析物として除去するようにしたフッ素含有水の晶析処理装置において、複数基の晶析塔を並列運転と直列運転の両様に切り替え可能としたことを特徴とするフッ素含有水の晶析処理装置。
  2. フッ素を含む被処理水をリンイオンとカルシウムイオンの共存下で晶析塔に通水し、前記被処理水中のフッ素を晶析物として除去するフッ素含有水の晶析処理方法において、複数基の晶析塔を並列運転と直列運転の両様に切り替え可能とし、定常時には前記複数基の晶析塔を並列運転し、処理水のフッ素濃度が設定値を越えた異常時に前記複数基の晶析塔を直列運転に切り替えることを特徴とするフッ素含有水の晶析処理方法。
  3. 前記直列運転では、前段側の晶析塔に流入させる被処理水中のリンイオン濃度が、前記定常時の並列運転で晶析塔に流入させる被処理水中のリンイオン濃度よりも高くなるように制御することを特徴とする請求項2に記載のフッ素含有水の晶析処理方法。
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