JP2007019397A - 半導体レーザ駆動装置及び基準電圧生成方法 - Google Patents

半導体レーザ駆動装置及び基準電圧生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 源電圧が変動等しても適正な半導体レーザの出力を得ることを可能とする半導体レーザ駆動装置及び半導体レーザの基準電圧生成方法を提供する。
【解決手段】 半導体レーザ出力を検出する検出手段であって、当該出力を検出したとき、検出信号を出力する検出手段と、前記検出手段から出力された検出信号から得られる値と、予め設定された基準値とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて前記半導体レーザ出力のフィードバック制御に用いられる基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体レーザの駆動装置及び基準電圧生成方法の技術分野に関し、特に基準電圧を用いて半導体レーザの出力をフィードバック制御する半導体レーザ駆動装置及び基準電圧生成方法の技術分野に関する。
従来、電子写真プロセスを用いた一般的な画像形成装置(例えば、レーザプリンタ、コピー機等)は、レーザビームを出力するレーザダイオード(LD:laser diode)を備えた半導体レーザ駆動装置が利用されている。例えば、帯電した感光体表面を、レーザダイオードから出力されたレーザビームにより露光走査することにより静電潜像が形成される。そして感光体表面にトナー等の粉体が付着することにより静電潜像が現像され、この現像された画像が用紙等の媒体に転写されることにより画像形成が行われる。
このレーザダイオードは、温度変化や経年変化等によって駆動電流に対するレーザビームの出力特性が変化するため、そのままでは安定した形成画像が得られない。
そこで、レーザダイオードの出力が変動しないように、従来は、例えば、特許文献1に記載の半導体レーザ駆動回路のように、レーザダイオードの出力をフォトダイオード(PD:Photo Diode)で検出して、この検出結果と、設定値をD/A(Digital/Analog)変換器によりデジタル/アナログ変換した基準電圧とを比較し、この比較結果に応じてレーザダイオードに供給される駆動電流を制御する、所謂フィードバック制御が行われている。
この方法によれば、フォトダイオードによる検出結果が基準電圧と等しくなるように駆動電流が制御されるので、基準電圧に応じたレーザダイオードの出力を得ることが可能となっている。
特開昭62−130579号公報
しかしながら、上述した従来の方法は、電源電圧の変動が全く考慮されていないため、電源電圧が変動した場合には、D/A変換器から出力される基準電圧が変動して、半導体レーザの出力が安定しないという問題があった。
この問題点について、図面を用いて更に説明する。図2は、従来の半導体レーザ駆動装置における基準電圧生成部分の概要構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、従来は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)変調器31と、抵抗及びコンデンサ等からなるD/A変換器としての平滑回路32とを接続した構成となっている。なお、PWM変調器31はASIC(Application Specific Intelligent Circuit)に、平滑回路32はLD制御PCB(Printed Circuit Board)に夫々実装されている。
PWM変調器31は予め設定されたデューティ値を入力して、当該デューティ値に相応したパルス幅で、かつ供給された電源電圧Vccの振幅のPWM信号を出力する。そして、出力されたPWM信号を平滑回路32で平滑することにより一定電圧の基準電圧が生成される。
ここで、電源に用いられるレギュレータの精度等を要因として、仕様の範囲内ではあっても±3%程度の出力電圧のばらつきが見られることがあり、例えば、3.3V電源の場合には、PWM変調器31に3.201〜3.399V程度の範囲で電源電圧Vccが供給されることとなる。そして更に、PWM信号の立ち上がり、立ち下がりの精度や、ASICにおけるPWM信号の出力バッファのばらつき等が積み重なることで、出力されるPWM信号のHレベルの電圧が3.101〜3.399V程度、Lレベルの電圧が0〜0.1V程度の範囲でばらつくことがある。
基準電圧値の適正値を、例えば、1Vとするために、PWM信号のデューティを30.3%とした場合、PWM信号の上記ばらつきにより、0.94〜1.06V程度の範囲で基準電圧が生成され、この結果、半導体レーザから出力される光ビームの像面パワーが±1〜3%程度ばらつく場合がある。
この上、更に別の要因が積み重なると、画像形成を行う上で、半導体レーザの出力のばらつきが無視できないレベルとなってしまうのである。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、電源電圧が変動等しても基準電圧が変動することなく、適正な半導体レーザの出力を得ることを可能とする半導体レーザ駆動装置及び基準電圧生成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、半導体レーザ出力を検出する検出手段であって、当該出力を検出したとき、検出信号を出力する検出手段と、前記検出手段から出力された検出信号から得られる値と、予め設定された基準値とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて前記半導体レーザ出力のフィードバック制御に用いられる基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、半導体レーザ出力を検出した検出信号から得られる値が基準値と等しくなるように基準電圧が生成されるので、この基準電圧を用いてフィードバック制御を行えば、電源電圧の変動等があった場合においても基準電圧が変動することなく、従って、常に適正な半導体レーザの出力を得ることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の半導体レーザ駆動装置において、前記比較手段による比較結果に基づいてパルス幅変調信号のデューティを決定し、当該デューティでパルス幅変調信号を出力するパルス幅変調信号出力手段を更に備え、前記基準電圧生成手段は、前記出力されたパルス幅変調信号を平滑して前記基準電圧を生成することを特徴とする。
この発明によれば、半導体レーザ出力を検出した検出信号から得られる値が基準値と等しくなるように決定されたデューティでパルス幅変調信号が出力され、この信号が平滑されて基準電圧が生成されるので、この基準電圧を用いてフィードバック制御を行えば、電源電圧の変動等があった場合においても基準電圧が変動することなく、従って、常に適正な半導体レーザの出力を得ることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の半導体レーザ駆動装置において、前記検出手段から出力された検出信号をデジタル値に変換するアナログ/デジタル変換手段を更に備え、前記比較手段は、前記変換されたデジタル値と前記基準値とを比較することを特徴とする。
この発明によれば、検出信号のデジタル値と、基準値とを比較して基準電圧を生成するので、基準電圧を正確に生成することができ、基準電圧がより変動することなく、従って、常に適正な半導体レーザの出力を得ることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体レーザ駆動装置において、前記基準値は、可変であり、現在のモードに応じた基準値を設定する基準値設定手段を更に備えることを特徴とする。
この発明によれば、複数モードに対応して基準値を変更することができるので、各モードに適した半導体レーザの出力を得ることが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体レーザ駆動装置において、前記生成された基準電圧を用いて前記半導体レーザ出力のフィードバック制御を行う制御手段を更に備えることを特徴とする。
この発明によれば、半導体レーザ出力を検出した検出信号から得られる値が基準値と等しくなるように生成された基準電圧を用いてフィードバック制御を行うので、電源電圧の変動等があった場合においても基準電圧が変動することなく、従って、常に適正な半導体レーザの出力を得ることが可能となる。
請求項6に記載の発明は、半導体レーザ出力を検出する検出工程であって、当該出力を検出したとき、検出信号を出力する検出工程と、前記検出手段から出力された検出信号から得られる値と、予め設定された基準値とを比較する比較工程と、前記比較手段による比較結果に基づいて前記半導体レーザ出力のフィードバック制御に用いられる基準電圧を生成する基準電圧生成工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、半導体レーザ出力を検出した検出信号から得られる値が基準値と等しくなるように基準電圧が生成されるので、この基準電圧を用いてフィードバック制御を行えば、電源電圧の変動等があった場合においても基準電圧が変動することなく、従って、常に適正な半導体レーザの出力を得ることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、電子写真プロセスを用いた画像形成装置の感光体表面に静電潜像を形成するための半導体レーザ駆動装置に対して本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.半導体レーザ駆動装置Sの構成及び機能概要
先ず、本実施形態における半導体レーザ駆動装置Sの構成及び機能について説明する。
図1は、本実施形態における半導体レーザ駆動装置Sの概要構成の一例を示す図である。
図1に示すように、半導体レーザ駆動装置Sは、大別してLD制御PCB1と、ASIC2と、により構成されている。
LD制御PCB1は、検出手段としてのPD11と、サンプルホールド回路12と、基準電圧生成手段としての平滑回路13と、比較回路14と、駆動電流制御回路15と、トランジスタ16と、LD17と、電流を制限する抵抗18と、ボリウム19と、により構成されている。
また、比較回路14、駆動電流制御回路15及びトランジスタ16は本実施形態における制御手段を構成する。
PD11は、LD17から出力されたレーザビームを受光することによりその出力を検出し、受光量に応じた検出信号を出力する。
サンプルホールド回路12は、PD11から出力された検出信号の電圧をサンプルホールドしつつ、そのホールドした電圧を出力する。
平滑回路13は、例えば、抵抗とコンデンサ等により構成されており、後述するPWM変調器26から出力されたPWM信号を平滑してアナログ信号である基準電圧を生成する。ここで生成される基準電圧は、PWM信号のデューティに相応した電圧となる。
比較回路14は、平滑回路13により生成された基準電圧と、サンプルホールド回路12から出力された検出信号の電圧とを比較し、その結果を出力する。
駆動電流制御回路15は、比較回路14による比較結果に相応した電圧をトランジスタ16に印加する。
具体的には、サンプルホールド回路12の出力電圧が基準電圧よりも高い場合には、トランジスタ16に印加する電圧を下げるように制御し、サンプルホールド回路12の出力電圧が基準電圧よりも低い場合には、トランジスタ16に印加する電圧を上げるように制御する。
トランジスタ16は、そのエミッタが図示しない電源に、コレクタがLD17に、ベースが駆動電流制御回路15に夫々接続されており、ベースに印加された電圧に応じて、エミッタから供給される電源電流の導通量を調節しつつ駆動電流としてコレクタから出力し、LD17に供給する。
LD17は、供給された駆動電流の大きさに応じた発光量のレーザビームを出力する。
ボリウム19は、例えば、可変抵抗等により構成されており、人間の操作により分圧非を変更して、サンプルホールド回路12及びA/Dコンバータ21に入力される検出信号の電圧を適正レベルに調整するために備えられている。
つまり、工場、修理センター等の測定器具がある環境で、平滑回路13から出力される基準電圧をある基準値(例えば、1ボルト)に保った状態で、LD17から出力されるレーザビームの光量を測定しながら光量が基準値に達するようにボリウム19を調整する。
これにより、サンプルホールド回路12の出力電圧と平滑回路13から出力される基準電圧が一致したとき(例えば、共に1ボルト)、LD17から出力されるレーザビームの光量は、基準値を満たすことになる。
ASIC2は、アナログ/デジタル変換手段としてのA/Dコンバータ21と、設定手段としての制御部22と、基準値設定レジスタ23と、比較手段としての比較演算回路24と、PWM設定レジスタ25と、パルス幅変調信号出力手段としてのPWM変調器26と、により構成されている。
A/Dコンバータ21は、PD11から出力された検出信号から得られる値として、その電圧をデジタル値に変換する。
制御部22は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等により構成されており、ROM等に記憶されたプログラムをCPUが読み出し実行することにより本実施形態における設定手段として機能するようになっている。
具体的には、ROM等に、予め複数の印刷モード(例えば、標準モード、トナーセーブモード等)に夫々対応した基準電圧の理論値が基準値として記憶されており、画像形成装置の外部からの操作指示等の入力により現在の印刷モードが変更されると、制御部22は、選択された印刷モードに対応した基準値を読み出し、基準値設定レジスタ23に設定する。これにより、各印刷モードに応じてLD17の出力を変更することが可能となる。つまり、基準値設定レジスタ23には、平滑回路13から出力される基準電圧、例えば、基準電圧が1ボルトであれば、1ボルトに相当するデジタル値が前記制御部22によりセットされる。また、基準値設定レジスタ23にセットするデジタル値をモードにより変更すれば、平滑回路13から出力される基準電圧も変化し、これにより、各印刷モードに応じてLD17の出力を変更することが可能となる(例えば、トナーセーブモードの場合には、標準モードよりも小さいデジタル値をセットすれば、トナーセーブモードの場合のLD17の出力は、標準モードの場合よりも小さくなる。)。
比較演算回路24は、所定の時間間隔で、A/Dコンバータ21が入力した検出信号のデジタル値と、基準値設定レジスタ23に設定された基準値とを比較し、設定値に等しい基準電圧が平滑回路13により生成されるよう、比較結果に基づいてデューティ値を計算し、これをPWM設定レジスタ25に設定する。
具体的に比較演算回路24は、検出信号の電圧のデジタル値が、基準値よりも大きい場合には、デューティ値が小さくなるように計算し、基準値よりも小さい場合には、デューティ値が大きくなるように計算する。
PWM変調器26は、PWM設定レジスタ25に設定されたデューティ値を入力し、当該デューティ値に相応したパルス幅で、かつ電源電圧Vccの振幅のPWM信号を生成し、図示しない出力バッファを介してLD制御PCBに出力する。
[2.半導体レーザ駆動装置Sの動作
次に、本実施形態における半導体レーザ駆動装置Sの動作について、先ず、その基本動作を説明し、次いで、具体的動作として電源電圧が変動した場合の動作を説明する。
[2.1 基本動作
LD17からレーザビームが出力されると、PD11がこれを受光して、受光量に応じた検出信号を出力する。そして、この検出信号はサンプルホールド回路12及びA/Dコンバータ21に入力される。
サンプルホールド回路12は、入力された検出信号の電圧をサンプルホールドしつつ、この電圧を出力する。
そして、比較回路14において、サンプルホールド回路12から出力された検出信号の電圧と、平滑回路13から出力された基準電圧とを比較し、この比較結果に応じて駆動電流制御回路15が、出力する電圧を調節してトランジスタ16のベースに印加する。
次いで、トランジスタ16のベースに供給されるベース電流応じて駆動電流の導通量が調節され、この調節された駆動電流に応じた光量のレーザビームがLD17から出力される。
比較回路14による比較の結果、サンプルホールド回路12の出力電圧が基準電圧よりも高い場合には、駆動電流制御回路15が、トランジスタ16に印加する電圧が下がるように制御する。そうすると、トランジスタ16から出力される駆動電流が低減するため、LD17によるレーザビームの発光量が減少する。
逆に、比較回路14による比較の結果、サンプルホールド回路12の出力電圧が基準電圧よりも低い場合には、駆動電流制御回路15が、トランジスタ16に印加する電圧が上がるように制御する。そうすると、トランジスタ16から出力される駆動電流が増大するため、LD17によるレーザビームの発光量が増大する。
このようにして、半導体レーザ駆動装置Sは、検出信号の電圧が基準電圧と等しくなるようにLD17の出力を調節する。
一方、検出信号を入力したA/Dコンバータ21により、この信号の電圧をデジタル値に変換する。このときにPD11からの検出信号の電圧は、平滑回路13から出力された基準電圧と同じ値をとる。つまり、駆動電流制御回路15により、サンプルホールド回路12の出力電圧は、平滑回路13から出力された基準電圧と同じになるように制御されるからである。従って、A/Dコンバータ21により変換されたデジタル値は、平滑回路13から出力された基準電圧を表している。
次いで、比較演算回路24が、このデジタル値と、基準値設定レジスタ23に設定された基準値(デジタル値)とを比較し、その結果に応じてデューティ値を計算し、PWM設定レジスタ25設定する。
そして、設定されたデューティ値でPWM変調器26がPWM信号を出力し、この信号が平滑回路13で平滑されて基準電圧が生成される。
つまり、検出信号の電圧のデジタル値が基準値設定レジスタ23に設定された基準値(デジタル値)よりも大きい場合には、平滑回路13から出力された基準電圧が高くなっているので、比較演算回路24により、デューティ値が小さくなるように計算され、これによりPWM変調器26が出力するPWM信号のデューティも小さくなり、そして、平滑回路13により生成された基準電圧が低くなるように制御されて、所定の基準電圧、例えば、1ボルトとなる。
逆に、検出信号の電圧のデジタル値が基準値よりも小さい場合には、平滑回路13から出力された基準電圧が低くなっているので、比較演算回路24により、デューティ値が大きくなるように計算され、これによりPWM変調器26が出力するPWM信号のデューティも大きくなり、そして、平滑回路13により生成された基準電圧が高くなるように制御されて、所定の基準電圧、例えば、1ボルトとなる。
このようにして、半導体レーザ駆動装置Sは、検出信号の電圧のデジタル値が基準値と等しくなるように基準電圧を生成するので、平滑回路13から出力された基準電圧が安定し、LD17の出力も、製造工程等において調整を行った状態の出力の理論値で安定するのである。
[2.2 電源電圧が変動した場合の動作
平滑回路13から出力された基準電圧が変動した場合について、より詳しく説明する。
例えば、PWM変調器26に供給される電源電圧Vccが適正値よりも高くなった場合には、その電源電圧Vccに応じてPWM変調器26から出力されるPWM信号の振幅が大きくなる。
そうすると、平滑回路13において生成される基準電圧も上昇し、これにより、サンプルホールド回路12から出力された検出信号の電圧が平滑回路13から出力された基準電圧よりも低くなるため、駆動電流制御回路15は、比較回路14による比較結果に応じてトランジスタ16のベース電流を増加させる。
従って、トランジスタ16から出力される駆動電流が増大し、LD17の出力光量も増大する。
そして、PD11による受光量も増大するため、出力される検出信号の電圧も上昇し、サンプルホールド回路12から出力される検出信号の電圧も上昇する。
このようにして、検出信号の電圧が基準電圧と等しくなるようにLD17の出力を増大させようとする。
その一方、電圧が増大した検出信号はA/Dコンバータ21にも入力され、デジタル値に変換される。
比較演算回路24において、A/Dコンバータ21により変換されたデジタル値と基準値設定レジスタ23に設定されている基準値とを比較すると、変換されたデジタル値の方が大きくなっている。つまり、平滑回路13から出力された基準電圧が高くなっている(例えば、基準電圧を1ボルトとすれば、それよりも高い電圧となっている)ので、従って、基準値、例えば、1ボルトに等しい基準電圧が生成されるよう(基準電圧が基準値まで下がるよう)、比較演算回路24が比較結果に基づいてデューティ値を計算する。従って、そこで求められたデューティ値は、PWM設定レジスタ25に現在設定されているデューティ値よりも小さくなる。
計算により求められたデューティ値が新たにPWM設定レジスタ25に設定されると、PWM変調器26により出力されるPWM信号のパルス幅は小さくなり、これを平滑回路13で平滑した基準電圧は低くなるように、例えば、1ボルトになるように制御される。
つまり、PWM変調器26に供給される電源電圧Vccが適正値よりも高くなった場合にでも、平滑回路13から出力された基準電圧は、一定となり、安定する。従って、LD17の出力が一時的に上昇しても、上昇した基準電圧を基準値までに下げるので、その結果、LD17によるレーザビームの出力も適正な出力となる。
反対に、電源電圧Vccが適正値よりも低くなった場合には、上記とは逆の動作を各部が行うことで、平滑回路13から出力された基準電圧は、一定となり、安定する。従って、この場合も、LD17によるレーザビームの出力は、基準値に相応した適正な出力となるのである。
以上説明したように、本実施形態によれば、LD17から出力されたレーザビームをPD11が検出した検出信号の電圧と、基準値設定レジスタ23に設定されている基準値とを比較演算回路24が比較してデューティ値を決定し、このデューティ値でPWM変調器26が出力したPWM信号を平滑回路13が平滑して基準電圧を生成し、これを用いてフィードバック制御を行うようにしたので、電源電圧が変動等しても基準電圧が変動することなく、従って、常に適正なLD17の出力を得ることが可能となる。
また、比較演算回路24は、PD11から出力された検出信号から得られる値を基準値設定レジスタ23に設定されている基準値と比較するようにしたので、比較回路14、駆動電流制御回路15、トランジスタ16、LD17及びPD11の正常性をASIC2により監視することが可能となる点において、平滑回路13により生成された基準電圧の値を直接基準値と比較する場合よりも有利である。
なお、上述した実施形態においては、PWM信号を平滑して基準電圧を生成していたが、これに限られるものではなく、他の方法により基準電圧を生成しても良い。
例えば、PD11が検出した検出信号の電圧に応じて発振周波数が異なる発振器と、その発振器の出力を周波数/電圧変換するF/V変換器の組み合わせであってもよい。この場合、発振器の発振周波数はASIC2により制御される。
また、上述した実施形態においては、PD11から出力された検出信号を直接A/Dコンバータ21によりデジタル値に変換し、このデジタル値と基準値設定レジスタ23に設定されている基準値とを比較するようにしていたが、サンプルホールド回路12から出力された検出信号をデジタル値に変換し、このデジタル値と基準値とを比較するようにしても良い。
本実施形態における半導体レーザ駆動装置Sの概要構成の一例を示す図である。 従来の半導体レーザ駆動装置における基準電圧生成部分の概要構成の一例を示すブロック図である。
符号の説明
1 LD制御PCB
2 ASIC
11 PD
12 サンプルホールド回路
13、32 平滑回路
14 比較回路
15 駆動電流制御回路
16 トランジスタ
17 LD
18 抵抗
19 ボリウム
21 A/Dコンバータ
22 基準値設定レジスタ
23 制御部
24 比較演算回路
25 PWM設定レジスタ
26、31 PWM変調器
S 半導体レーザ駆動装置

Claims (6)

  1. 半導体レーザ出力を検出する検出手段であって、当該出力を検出したとき、検出信号を出力する検出手段と、
    前記検出手段から出力された検出信号から得られる値と、予め設定された基準値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に基づいて前記半導体レーザ出力のフィードバック制御に用いられる基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、
    を備えることを特徴とする半導体レーザ駆動装置。
  2. 請求項1に記載の半導体レーザ駆動装置において、
    前記比較手段による比較結果に基づいてパルス幅変調信号のデューティを決定し、当該デューティでパルス幅変調信号を出力するパルス幅変調信号出力手段を更に備え、
    前記基準電圧生成手段は、前記出力されたパルス幅変調信号を平滑して前記基準電圧を生成することを特徴とする半導体レーザ駆動装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の半導体レーザ駆動装置において、
    前記検出手段から出力された検出信号をデジタル値に変換するアナログ/デジタル変換手段を更に備え、
    前記比較手段は、前記変換されたデジタル値と前記基準値とを比較することを特徴とする半導体レーザ駆動装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体レーザ駆動装置において、
    前記基準値は、可変であり、
    現在のモードに応じた基準値を設定する基準値設定手段を更に備えることを特徴とする半導体レーザ駆動装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体レーザ駆動装置において、
    前記生成された基準電圧を用いて前記半導体レーザ出力のフィードバック制御を行う制御手段を更に備えることを特徴とする半導体レーザ駆動装置。
  6. 半導体レーザ出力を検出する検出工程であって、当該出力を検出したとき、検出信号を出力する検出工程と、
    前記検出手段から出力された検出信号から得られる値と、予め設定された基準値とを比較する比較工程と、
    前記比較手段による比較結果に基づいて前記半導体レーザ出力のフィードバック制御に用いられる基準電圧を生成する基準電圧生成工程と、
    を備えることを特徴とする半導体レーザの基準電圧生成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009145732A (ja) * 2007-12-17 2009-07-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 光デバイスの制御装置

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JP2009145732A (ja) * 2007-12-17 2009-07-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 光デバイスの制御装置

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