JP2002100831A - 半導体レーザ制御装置 - Google Patents

半導体レーザ制御装置

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JP2002100831A
JP2002100831A JP2000285812A JP2000285812A JP2002100831A JP 2002100831 A JP2002100831 A JP 2002100831A JP 2000285812 A JP2000285812 A JP 2000285812A JP 2000285812 A JP2000285812 A JP 2000285812A JP 2002100831 A JP2002100831 A JP 2002100831A
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semiconductor laser
vcsel
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light
temperature
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Michihiro Inoue
道浩 井上
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 面発光型半導体レーザの安定した駆動量制御
を行うことができる半導体レーザ制御装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 制御ユニット14の端子電圧演算回路2
2にて、所定の駆動量を得られるようなVCSEL16
端子電圧を予め記憶されたVCSEL16端子電圧−V
CSEL16の光出力特性に基づいて計算し、得られた
端子電圧を端子電圧設定信号として比較回路24に入力
する。また、光源ユニット12で、点灯信号にてVCS
EL16のオンオフ制御を行う駆動回路18によりVC
SEL16に駆動電流を供給した時、VCSEL16駆
動時のVCSEL16端子電圧を、バッファ20を介し
て制御ユニット14の比較回路24へ入力し、上述の端
子電圧設定信号と比較する。そして、該比較結果に基づ
いて、VCSEL16の駆動量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ制御
装置にかかり、特に、画像形成装置に搭載される光走査
装置の光源に好適な面発光型半導体レーザの駆動を制御
する半導体レーザ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体レーザを光源とした光
走査装置が考案されている。一般的な光走査装置では、
単一の半導体レーザを用いるが、複数の半導体レーザを
2次元に配置したレーザアレイを光源としたものもある
(例えば、特開平05−294005号公報)。
【0003】一般的な光走査装置に用いられる単一の半
導体レーザとしては、図19に示すように、n側電極2
00、基板202、活性層206、クラッド層204、
p側電極208が層状に積み重ねられた端面発光型半導
体レーザが用いられるが、図30に示すように、n側電
極210、基板212、半導体多層膜214、絶縁膜2
16、p側電極218で構成される面発光型半導体レー
ザ(Vertical CavitySurface Emitting diode Laser:
所謂VCSEL)を用いれば、多数の半導体レーザ(V
CSEL)を基板上に自由に2次元配置することができ
るため、複数本のレーザビームを出射可能な光源を低コ
ストで得ることができる。
【0004】このようなレーザ光源を備えた光走査装置
によって画像を形成するにあたっては、安定した画質の
画像を得るために、書き込みを行うレーザビームの光量
が安定していることが要求される。端面発光型半導体レ
ーザでは、メインビームの放射方向と反対方向にバック
ビームが放射されるので、端面発光型半導体レーザの駆
動を制御する制御装置は、このバックビームを半導体レ
ーザのパッケージに内蔵されたフォトダイオードにより
検知して、フォトダイオード出力電流を電流−電圧変換
して光量信号とし、該光量信号に基づいて、端面発光型
半導体レーザを駆動する電流をフィードバック制御して
いる。
【0005】一方、VCSELは同一基板上に容易に複
数個形成可能なため、画像形成速度を低下させることな
く、レーザビームを高密度に光走査させることが可能と
なる反面、バックビームが生じないために、光走査時に
光量を容易に検知することができない。そこで、特開平
8−330661号公報や特開平6−31980号公報
に記載の技術では、レーザビームの光路中にハーフミラ
ーを配置して、VCSELから出射されたレーザビーム
の一部を取り出して光センサで光量を検知することが開
示されている。また、特開平9−230259号公報に
記載の技術では、走査開始の検出(同期検知)と光量の
検出を1つのセンサで行い、走査開始のタイミングで走
査ビームを一時的に検知する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハーフ
ミラーを配置して一部の光出力を取り出す場合におい
て、ハーフミラーとして平板形状のものを用いる場合に
は、コヒーレント光であるレーザビームが干渉を起こす
可能性があり、光量を精度良く検知することが困難であ
る。また、プリズム形状のハーフミラーを用いる場合に
は、干渉を起こすことはないが、コストが高い上に容積
が大きく、他の光学部材のレイアウトが難しくなってし
まう、という問題がある。
【0007】また、端面発光型半導体レーザとは異な
り、VCSELでは光軸に直交する面において、発光点
に対してほぼ点対称な構成であるため、偏光方向が安定
しない。従って複数のビームによる光走査装置の光源と
して複数のVCSELを使用する場合、各VCSELの
偏光方向が揃わないことがある。一般的にハーフミラー
の光学特性は偏光方向により差があるため、ハーフミラ
ーを用いて同じ出力の複数のVCSEL光出力を一部取
り出すと、各VCSELの偏光方向の差及び変動による
反射率/透過率の差により、一部取り出した光出力が異
なるという問題がある。
【0008】また、走査ビームの一時検知を行い、光セ
ンサ出力のピーク値を記憶するピークホールド回路の出
力により、光量制御を行う場合、1走査で設定光量より
高いか低いかしか判断できないため、光量が安定するま
でに何走査か必要となり、制御時間が長くなる、という
問題がある。
【0009】さらに、走査ビームの一時検知を行い、光
センサ上をビームが走査するわずかな時間で光量制御を
行う方法もあるが、一般的に光センサとして使用される
シリコンフォトダイオードは、応答性が低く、受光面の
面積を大きくして受光時間を長くする、または光センサ
の高速化対策を行う等の対策が必要となり、いずれの場
合にも大型化やコスト高となってしまう。
【0010】本発明は、上記事実を考慮して、面発光型
半導体レーザの安定した駆動量制御を行うことができる
半導体レーザ制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、面発光型半導体レーザを発
光させた時の前記面発光型半導体レーザの端子電圧を測
定する測定手段と、前記測定手段により測定された電圧
が、前記面発光型半導体レーザを所定の発光量で発光さ
せるための所定値に略一致するように前記面発光型半導
体レーザの駆動を制御する制御手段と、を備えることを
特徴としている。
【0012】面発光型半導体レーザ(VCSEL)は、
直列抵抗成分が高くなる傾向があるため、一般のダイオ
ード特性に加算される(駆動電流に比例する)端子電圧
上昇成分も無視できないほど大きくなる。そのため、面
発光型半導体レーザでは、端子電圧がしきい値を越える
と光出力とほぼ比例的に端子電圧も上昇する。また、温
度が上昇すると、出力可能最大光量は低下するが、レー
ザ発振しきい値電圧及びレーザ出力が立ち上がるエリア
での端子電圧の変化量に対する光出力変化の割合(光出
力変化量÷端子電圧変化量)は、温度変化による変動が
少ない。すなわち、面発光型半導体レーザは、端子電圧
が既知であれば、簡単な演算かつ安定した精度で光出力
を推定することができる。
【0013】そこで、請求項1に記載の発明によれば、
測定手段によって面発光型半導体レーザを発光させた時
に発生する面発光型半導体レーザの端子電圧(端子電圧
に相当する他の物理量でもよい)が測定され、測定され
た端子電圧と面発光型半導体レーザを所定の発光量で発
光させるめたの所定値とが略一致するように制御手段に
よって面発光型半導体レーザの駆動が制御される。例え
ば、制御手段が(前記所定値>測定電圧)であると判断
した時、面発光型半導体レーザを駆動する駆動電流を増
加させ、(前記所定値<測定電圧)であると判断した
時、面発光型半導体レーザを駆動する駆動電流を減少さ
せることによって、面発光型半導体レーザの駆動量を所
定の値に設定することができ、面発光型半導体レーザの
安定した駆動量制御を行うことができる。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記面発光型半導体レーザの電圧−光
出力特性を記憶する記憶手段をさらに備え、前記制御手
段は、前記記憶手段に記憶される電圧−光出力特性に基
づいて前記所定値を設定することを特徴としている。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明において、面発光型半導体レーザの電圧−
光出力特性を記憶手段に記憶し、測定手段によって測定
された端子電圧と該電圧−光出力特性から、所定の発光
量で発光させるための所定値を設定することが可能とな
る。
【0016】また、面発光型半導体レーザは、周辺温度
が変化しても、端子電圧を上げた際の光出力発生からピ
ークに達するまでの端子電圧−光出力の関係は変化が少
ない特性となっている。従って、解像度の低い白黒画像
(又は単色画像)を形成する画像形成装置に面発光型半
導体レーザを用いる場合には、上述のように端子電圧の
みで駆動を制御しても画質に問題を生じることはない
が、高解像度及び高い階調性が要求されるカラー画像形
成装置に用いる場合には、精度よく発光量を制御するた
めに、僅かな端子電圧−光出力の特性の変化をも補正す
る必要がある。
【0017】そこで、請求項3に記載の発明は、請求項
1又は請求項2に記載の発明において、前記面発光型半
導体レーザの周辺温度を検出する温度検出手段をさらに
備え、前記制御手段は、前記温度検出手段によって検出
された前記周辺温度と略一致する温度における前記面発
光型半導体レーザの電圧−光出力特性に基づいて前記所
定値を設定することを特徴としている。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明において、さらに面発光型半
導体レーザの周辺温度を検出する検出手段を備えてお
り、温度検出手段により前記周辺温度が検出され、検出
された周辺温度と略一致する温度における面発光型半導
体レーザの端子電圧−光出力特性に基づいて所定の発光
量で駆動するための所定値を設定するので、面発光型半
導体レーザの電圧−光出力の特性における温度変化によ
る変動を反映した高精度な面発光型半導体レーザの駆動
量制御を行うことができる。
【0019】なお、検出手段としては、請求項4に記載
の発明のように、面発光型半導体レーザが形成されたチ
ップと同一チップに形成されたダイオードを用いること
が可能である。例えば、VCSELは、光が出射される
穴を塞いでしまえば、ダイオードとして作用するので、
これを利用することが可能である。
【0020】請求項5に記載の発明は、請求項3又は請
求項4に記載の発明において、互いに異なる複数の温度
における前記面発光型半導体レーザの電圧−光出力特性
を記憶する記憶手段をさらに備え、前記制御手段は、前
記周辺温度と略一致する温度における前記面発光型半導
体レーザの前記電圧−光出力特性を前記記憶手段から取
得することを特徴としている。
【0021】請求項5に記載の発明によれば、請求項3
又は請求項4に記載の発明において、互いに異なる温度
における面発光型半導体レーザの電圧−光出力特性を記
憶手段に記憶し、制御手段が温度測定手段によって測定
された周辺温度と略一致する温度における面発光型半導
体レーザの電圧−光出力特性を記憶手段から取得するこ
とにより、面発光型半導体レーザの電圧−光出力の特性
における温度変化による変動を反映した高精度な面発光
型半導体レーザの駆動量制御を行うことが可能となる。
【0022】なお、記憶手段に記憶する情報は、具体的
には、互いに異なる複数の温度における面発光型半導体
レーザの電圧−光出力特性を各々表す情報でもよいし、
特定の温度における面発光型半導体レーザの電圧−光出
力特性と、該電圧−光出力特性を基準とした時の他の温
度における電圧−光出力特性の変化分を表す情報でもよ
い。
【0023】上述してきたように、直接光量を検知せず
に、駆動量制御を行う場合、面発光型半導体レーザや温
度測定手段の劣化等により、実際の特性がずれてしまう
と、正確な光量を推定できず、不適切な駆動量制御を行
う可能性がある。
【0024】そこで、請求項6に記載の発明は、請求項
2又は請求項5に記載の発明において、前記面発光型半
導体レーザより出射されたレーザ光の光量を検出する光
量検出手段と、少なくとも、前記光量検出手段により検
出された光量と、前記測定手段によって測定された端子
電圧と、に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前
記電圧−光出力特性を補正する補正手段と、をさらに備
えたことを特徴としている。
【0025】請求項6に記載の発明によれば、請求項2
又は請求項5に記載の発明において、光量検出手段によ
り、面発光型半導体レーザより出射されるレーザ光の光
量が検出され、少なくとも光量検出手段により検出され
た光量と測定手段により測定された端子電圧とに基づい
て、記憶手段に記憶されている電圧−光出力特性を補正
手段によって補正する。例えば、光量検出手段により検
出された光量と測定手段により測定された端子電圧から
新規に面発光型半導体レーザの電圧−光出力特性を演算
することによって電圧−光出力特性を補正する。これに
によって、面発光型半導体レーザの経時劣化等による電
圧−光出力特性の変動を補正することができる。
【0026】なお、請求項5に係る記憶手段に記憶され
ている互いに異なる複数の温度における面発光型半導体
レーザの電圧−光出力特性を補正する場合には、請求項
3に係る温度検出手段によって検出された周辺温度も用
いて補正を行う。これによって、面発光型半導体レーザ
や温度測定手段の劣化等に対する校正を行うことができ
る。
【0027】また、請求項7に記載の発明のように、予
め帯電され、面発光型半導体レーザにより出射されたレ
ーザビームによって露光された感光体の表面電位を表面
電位測定手段により測定して、測定された表面電位を、
請求項6における光量検出手段で検出した光量の代りに
用いても面発光型半導体レーザや温度測定手段の劣化等
に対する校正を同様に行うことが可能である。
【0028】さらに、請求項8のように、予め帯電され
た感光体が面発光型半導体レーザより出射されたレーザ
ビームにより露光され、現像手段によって現像されるこ
とにより、感光体に形成された画像の濃度を濃度測定手
段により測定して、測定された濃度を、請求項6におけ
る光量検出手段で検出した光量の代りに用いても面発光
型半導体レーザや温度測定手段の劣化等に対する校正を
同様に行うことが可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を詳細に説明する。 [第1実施形態]第1実施形態に係る半導体レーザ制御
装置は、図2に示すような、光走査装置34に用いられ
るものとして説明する。
【0030】光走査装置34は、複数の半導体レーザが
2次元的にアレイ上に配置されたVCSEL16を備え
ており、VCSEL16の光出射側には、コリメータレ
ンズ36、シリンドリカルレンズ38、回転多面鏡(ポ
リゴンミラー)40が順に配置されており、ポリゴンミ
ラー40の光偏向側には、トロイダルレンズ42、走査
レンズ44、像担持体46が順に配置されている。
【0031】VCSEL16から出射されたレーザ光
は、コリメータレンズ36によって略平行光とされ、シ
リンドリカルレンズ38によって副走査方向に集束され
てポリゴンミラー40の反射面へ結像される。そして、
ポリゴンミラー40の回転によって偏向されて、トロイ
ダルレンズ42、走査レンズ44を介して像担持体46
上に結像される。なお、ポリゴンミラー40の回転によ
って主走査が行われ、像担持体46の回転によって副走
査が行われる。また、像担持体46近傍には、主走査開
始位置に反射ミラー48が設けられており、主走査開始
の際のレーザ光が光検出器50に入射されるようになっ
ている。
【0032】図1には第1実施形態に係る半導体レーザ
制御装置の概略構成を表すブロック図が示されている。
図1に示すように、半導体レーザ制御装置10は、光源
ユニット12及び制御ユニット14によって構成されて
いる。なお、制御ユニット14は本発明の制御手段に相
当する。
【0033】光源ユニット12は面発光型半導体レーザ
16、点灯信号にて面発光型半導体レーザ16のオンオ
フの制御が行われる駆動回路18、及びバッファ20を
備えており、面発光型半導体レーザ16としてはVertic
al Cavity Surface Emittingdiode Laser(以下、VC
SELと称す)16が用いられ、VCSEL16のカソ
ード側が接地され、アノード側に駆動回路18及びバッ
ファ20が接続されている。なお、バッファ20は本発
明の測定手段に相当する。
【0034】制御ユニット14は、VCSEL16を所
定の発光量(以下、駆動量という)で駆動するための駆
動量設定信号に基づいて所定のVCSEL16の駆動量
を得るためのVCSEL端子電圧を演算する端子電圧演
算回路22、及び所定のVCSEL16の駆動量と、V
CSEL16のアノード側に接続されたバッファ20を
介して得られるVCSEL16の端子電圧とを比較する
比較回路24とによって構成されている。端子電圧演算
回路22には、VCSEL16端子電圧を演算するため
のVCSEL16の端子電圧−VCSEL16の光出力
特性が予め記憶されており、該特性に基づいてVCSE
L16端子電圧の演算が行われる。なお、端子電圧演算
回路22は、本発明の記憶手段に相当する。
【0035】ここで、VCSEL16端子電圧は、VC
SEL16のアノードとカソード間の電位差そのもので
なくてもよく、VCSEL16のアノードとカソード間
の電位差に比例する物理量であればよい。例えば、図3
(A)に示すように、VCSEL16のカソードを負電
源26に接続した場合のVCSEL16のアノードの電
位をバッファ20を介して比較回路24へ出力してもよ
いし、図3(B)に示すように、VCSEL16のアノ
ードを抵抗28、30を介して接地し、VCSEL16
のアノードの電位を抵抗28及びバッファ20を介して
比較回路24へ出力、すなわち、VCSEL16電位を
抵抗28で分圧したものをバッファ20を介して比較回
路24へ出力するようにしてもよい。
【0036】続いて、第1実施形態に係る半導体レーザ
制御装置10の作用を説明する。
【0037】光センサを持たない装置で擬似光量制御を
行うためには、光量と1対1の関係を持つ測定値(光量
の推定値)が必要であり、さらに光量−光量推定値が比
例関係であれば、演算や制御が容易かつ安定した精度で
制御することができる。
【0038】図4(B)に示すように、端面発光型半導
体レーザでは、しきい値を超えると、駆動電流とほぼ比
例して光出力が増加する。さらに温度が変化するとレー
ザ発振しきい値電流は変化するが、駆動電流の変化量に
対する光出力の変化量の割合(光出力変化量÷駆動電流
変化量)はほぼ一定である。すなわち、端面発光型半導
体レーザは、周辺温度と駆動電流がわかれば、簡単な演
算かつ安定した精度で光出力を推定することができる
が、実際はバックビームにて光量をモニタして、光量制
御するのが一般的である。これに対して、VCSEL1
6では、図4(A)に示すように、駆動電流の変化量に
対する光出力の変化量の割合(光出力変化量÷駆動電流
変化量)が比例的ではない上に、温度が変化すると、駆
動電流の変化量に対する光出力の変化量の割合(光出力
変化量÷駆動電流変化量)が変化してしまう。VCSE
L16の場合においても、駆動電流量と周辺温度と光出
力との対応表を用いて光出力を推定することが可能であ
るが、対応表のデータが小さい(パラメータの変化量が
大きい)と推定精度が低下し、対応表のデータが多い
(パラメータの変化量が小さい)と演算装置の規模が大
きくなり、コスト高となってしまう。
【0039】これに対して電圧−光出力特性を用いる場
合には、図5(B)に示すように、端面発光型半導体レ
ーザはレーザ発振しきい値電圧を越えると、端子電圧が
ほぼ一定のまま光出力が増大していく。一方、VCSE
L16では直列抵抗成分(シリーズ抵抗)が高くなる傾
向があるため、一般のダイオード特性に加算される(駆
動電流に比例する)端子電圧上昇成分も無視できないほ
ど大きくなる。そのため、図5(A)に示すように、V
CSEL16では、端子電圧がしきい値を越えると光出
力とほぼ比例的に端子電圧も上昇する。また、温度が上
昇すると、出力可能最大光量は低下するが、レーザ発振
しきい値電圧及びレーザ出力が立ち上がるエリアでの端
子電圧の変化量に対する光出力の変化量の割合(光出力
変化量÷端子電圧変化量)は、温度による変動が少な
い。すなわち、VCSEL16の場合では、端子電圧が
わかれば、簡単な演算かつ安定した精度で光出力を推定
することができる。そこで、本実施形態ではこれを利用
してVCSEL16の駆動を制御している。
【0040】すなわち、本実施形態に係る半導体レーザ
制御装置10は、制御ユニット14にVCSEL16の
駆動量を設定する駆動量設定信号が入力されると、端子
電圧演算回路22は、端子電圧演算回路22に予め記憶
されたVCSEL16端子電圧−VCSEL16の光出
力特性に基づいて、駆動量設定信号によって設定された
駆動量でVCSEL16を駆動するためのVCSEL1
6端子電圧を演算し、得られた端子電圧を端子電圧設定
信号として比較回路24に出力する。
【0041】また、光源ユニット12では、点灯信号に
てVCSEL16のオンオフ制御を行う駆動回路18に
より、VCSEL16に駆動電流が供給される。この
時、VCSEL16駆動時のVCSEL16端子電圧
が、バッファ20を介して制御ユニット14の比較回路
24へ入力され、上述の端子電圧設定信号と比較され
る。
【0042】ここで、比較回路24による比較結果が、
(端子電圧設定信号>VCSEL16端子電圧)の場合
には、駆動回路18によって供給される駆動電流を増加
させるように駆動量制御信号が比較回路24より駆動回
路18に出力される。また、比較回路24の比較結果
が、(端子電圧設定信号<VCSEL16端子電圧)の
場合には、駆動回路18によって供給される駆動電流を
減少させるように駆動量制御信号が比較回路24より駆
動回路に出力されるように制御する。例えば、(端子電
圧設定信号>VCSEL16端子電圧)の時、VCSE
L16端子電圧が端子電圧設定信号と略等しくなるよう
に駆動回路18の電流出力を増加させ、(端子電圧設定
信号<VCSEL16端子電圧)の時、VCSEL16
端子電圧が端子電圧設定信号と略等しくなるように駆動
回路18の電流出力を減少させるように駆動量制御信号
を比較回路24から駆動回路18に出力する。これによ
って、VCSEL16駆動量を所定値に設定することが
でき、VCSEL16の安定した駆動量制御を行うこと
ができる。
【0043】[第2実施形態]続いて、第2実施形態に
係る半導体レーザ制御装置について説明する。第2実施
形態に係る半導体レーザ制御装置は、第1実施形態に係
る半導体レーザ制御装置10に対して温度補正を行う点
が異なるのみであり、その他の構成は同一であるため同
一符号を付して説明を省略する。
【0044】VCSEL16は、図5(A)に示すよう
に、周辺温度が変化しても端子電圧を上げた際の光出力
発生からピークに達するまでの端子電圧−光出力の関係
は殆ど変化しない。従って、解像度の低い低コストな白
黒画像形成装置では、第1実施形態に係る半導体レーザ
制御装置10のように、端子電圧のみに基づいて駆動を
制御することで画質上に大きな問題を生じることはない
が、高い解像度及び高い階調性が要求されるカラー画像
形成装置などでは、精度よく駆動量を制御するために、
周辺温度の変化に伴う端子電圧−光出力特性の僅かな変
化に応じて駆動量を補正する必要がある。そこで、第2
実施形態に係る半導体レーザ制御装置では、図6に示す
ように、第1実施形態に係る半導体レーザ制御装置10
に対してVCSEL16の周辺の温度を測定する温度測
定手段32が設けられた構成とされており、VCSEL
16の周辺の温度を温度測定手段32によって測定する
と共に温度測定信号を端子電圧演算回路22へ出力する
構成とされている。なお、温度測定手段32はVCSE
L16近傍に設けられているものとする。
【0045】第2実施形態に係る半導体レーザ制御装置
における端子電圧演算回路22では、温度測定手段32
で測定することによって得られる温度測定信号に基づい
てVCSEL16周辺温度を演算すると共に、端子電圧
演算回路22に入力される駆動量設定値とVCSEL1
6周辺温度に対応したVCSEL16端子電圧を演算す
る構成とされている。なお、端子電圧演算回路22に
は、特定の温度における駆動量設定信号に対応したVC
SEL16端子電圧を演算するためのVCSEL16端
子電圧−VCSEL16の光出力特性及び該VCSEL
16端子電圧−VCSEL16の光出力特性を基準とし
た時の他の温度におけるVCSEL16端子電圧−VC
SEL16の光出力特性の変化分を表す情報が予め記憶
されている。なお、端子電圧演算回路24に予め記憶す
る情報としては、互いに異なる複数の温度における駆動
量設定信号に対応するVCSEL16端子電圧−光出力
特性を記憶するようにしてもよい。
【0046】次に、第2実施形態に係る半導体レーザ制
御装置の作用を説明する。
【0047】第2実施形態に係る半導体レーザ制御装置
は、制御ユニット14に駆動量設定信号が入力されると
共に、VCSEL16近傍に配置された温度測定手段3
2によって測定されることによって得られる温度測定信
号が入力される。そして、端子電圧演算回路22にて、
VCSEL16周辺温度が演算され、該VCSEL16
周辺温度と駆動量設定信号に対応したVCSEL16端
子電圧が、予め記憶された特定の温度における駆動量設
定信号に対応したVCSEL16端子電圧を演算するた
めのVCSEL16端子電圧−VCSEL16の光出力
特性及び該VCSEL16端子電圧−VCSEL16の
光出力特性を基準とした時の他の温度におけるVCSE
L16端子電圧−VCSEL16の光出力特性の変化分
を表す情報から演算され、演算結果が端子電圧設定信号
として比較回路24に入力される。
【0048】光源ユニット12では、点灯信号にてVC
SEL16のオンオフ制御を行う駆動回路18により、
VCSEL16に駆動電流が供給される。また、VCS
EL16駆動時のVCSEL16端子電圧が、バッファ
20を介して制御ユニット14の比較回路24へ入力さ
れ、上述の端子電圧設定信号と比較される。
【0049】すなわち、第1実施形態と同様に、比較回
路24では、比較結果が、(端子電圧設定信号>VCS
EL16端子電圧)の場合には、駆動回路18によって
供給される駆動電流を増加させるように駆動量制御信号
が比較回路24より駆動回路18に出力され、比較結果
が、(端子電圧設定信号<VCSEL16端子電圧)の
場合には、駆動回路18によって供給される駆動電流を
減少させるように駆動量制御信号が比較回路24より駆
動回路に出力されるように制御する。これによって、V
CSEL16駆動量を所定値に設定することができる。
【0050】このように、第2実施形態に係る半導体レ
ーザ制御装置では、VCSEL16端子電圧−光出力特
性における温度変化による変動を反映した高精度な駆動
量制御を行うことができる。
【0051】[第3実施形態]続いて、第3実施形態に
係る半導体レーザ制御装置について説明する。第3実施
形態に係る半導体レーザ制御装置は、図7に示すよう
に、第1実施形態又は第2実施形態に係る半導体レーザ
制御装置における光源ユニット12を複数備えており、
制御ユニット14と光源ユニット12との間には、レー
ザ光を出射する光源ユニット12を選択する選択回路5
2が設けられている。すなわち、図1におけるVCSE
L16を複数発光させる場合の半導体レーザ制御装置で
ある。なお、各光源ユニット12及び制御ユニット14
の構成は第2実施形態と同一であるため同一符号を付し
て詳細な説明は省略する。なお、第1実施形態と同一と
してもよい。
【0052】続いて第3実施形態に係る半導体レーザ制
御装置の作用を説明する。
【0053】第3実施形態に係る半導体レーザ制御装置
は、第2実施形態と同様に、制御ユニット14に駆動量
設定信号が入力されると共に、VCSEL16近傍に配
置された温度測定手段32で測定されることによって得
られる温度測定信号が入力される。そして、端子電圧演
算回路22にて、VCSEL16周辺温度が演算され、
該VCSEL16周辺温度と駆動量設定信号に対応した
VCSEL16端子電圧が、予め記憶された特定の温度
における駆動量設定信号に対応したVCSEL16端子
電圧を演算するためのVCSEL16端子電圧−VCS
EL16の光出力特性及び該VCSEL16端子電圧−
VCSEL16の光出力特性を基準とした時の他の温度
におけるVCSEL16端子電圧−VCSEL16の光
出力特性の変化分を表す情報から演算され、演算結果が
端子電圧設定信号として比較回路24に入力される。ま
た、選択回路52では、駆動する光源ユニット12の選
択が行われる。そして、選択された光源ユニット12で
は、点灯信号によってVCSEL16のオンオフ制御を
行う駆動回路18により、VCSEL16に駆動電流が
供給される。また、VCSEL16駆動時のVCSEL
16端子電圧がバッファ20及び選択回路52を介して
制御ユニット14の比較回路24へ入力され、上述の端
子電圧設定信号と比較される。
【0054】すなわち、第1実施形態と同様に、比較回
路24では、比較結果が、(端子電圧設定信号>VCS
EL16端子電圧)の場合には、駆動回路18によって
供給される駆動電流を増加させるように駆動量制御信号
が比較回路24より駆動回路18に出力され、比較結果
が、(端子電圧設定信号<VCSEL16端子電圧)の
場合には、駆動回路18によって供給される駆動電流を
減少させるように駆動量制御信号が比較回路24より駆
動回路に出力されるように制御する。これによって、V
CSEL16駆動量を所定値に設定することができる。
【0055】このように、第3実施形態に係る半導体レ
ーザ制御装置では、VCSEL16端子電圧−光出力特
性における温度変化による変動を反映した高精度な駆動
量制御を行うことができると共に、複数の光源ユニット
12を制御することができる。
【0056】なお、選択回路52における各光源ユニッ
ト12の選択は、各光源ユニット12を順次選択するよ
うにしてもよい。また、本願出願人によって出願されて
いる特開平8−264873号公報に記載の技術のよう
に、各光源ユニット12の個々の駆動量バランス調整を
行った複数のVCSEL16をまとめて駆動量制御して
もよい。この場合には、本実施形態では、VCSEL1
6の光量を検出するための光強度検出手段を備えていな
いので、光強度検出手段の代わりに、何れかのVCSE
L16端子電圧値または複数VCSEL16端子電圧の
平均値等を使用することが可能である。
【0057】[第4実施形態]続いて、第4実施形態に
係る半導体レーザ制御装置について説明する。第4実施
形態に係る半導体レーザ制御装置は、第2実施形態に係
る半導体レーザ制御装置に対して、VCSEL16の変
調速度を高くするために、抵抗がVCSEL16に並列
に接続されている。その他の構成については、第2実施
形態に係る半導体レーザ制御装置と同様であるため同一
符号を付して説明を省略する。
【0058】端面発光型半導体レーザは上述したように
シリーズ抵抗が小さく、図8(A)、(B)に示すよう
に、電流を流さない状態から急速に電流を流すと、端面
発光型半導体レーザ駆動電流も直に立ち上がり、光出力
の立ち上がりも速い。これに対して、VCSEL16は
シリーズ抵抗が高く、図8(C)、(D)に示すよう
に、電流を流さない状態から急速に電流を流すと、先ず
伝送線路の浮遊容量を充電し、次にVCSEL16へと
電流が流れる。このためVCSEL16駆動電流の立ち
上がりが遅くなるため、光出力の立ち上がりも遅くな
り、光走査装置として変調速度を高くできない。そこ
で、第4実施形態では、図9に示すように、VCSEL
16のシリーズ抵抗と同等以下の抵抗54がVCSEL
16近傍に並列に接続されている。
【0059】次に、第4実施形態に係る半導体レーザ制
御装置の作用を説明する。
【0060】第4実施形態に係る半導体レーザ制御装置
は、第2実施形態と同様に、制御ユニット14に駆動量
設定信号が入力されると共に、VCSEL16近傍に配
置された温度測定手段32で測定されることによって得
られる温度測定信号が入力される。そして、端子電圧演
算回路22にて、VCSEL16周辺温度が演算され、
該VCSEL16周辺温度と駆動量設定信号に対応した
VCSEL16端子電圧が、予め記憶された特定の温度
における駆動量設定信号に対応したVCSEL16端子
電圧を演算するためのVCSEL16端子電圧−VCS
EL16の光出力特性及び該VCSEL16端子電圧−
VCSEL16の光出力特性を基準とした時の他の温度
におけるVCSEL16端子電圧−VCSEL16の光
出力特性の変化分を表す情報から演算され、演算結果が
端子電圧設定信号として比較回路24に入力される。
【0061】光源ユニット12では、点灯信号にてVC
SEL16のオンオフ制御を行う駆動回路18によりV
CSEL16に駆動電流が供給される。また、VCSE
L16駆動時のVCSEL16端子電圧が、バッファ2
0を介して制御ユニット14の比較回路24へ入力さ
れ、上述の端子電圧設定信号と比較される。
【0062】すなわち、第1実施形態と同様に、比較回
路24では、比較結果が、(端子電圧設定信号>VCS
EL16端子電圧)の場合には、駆動回路18によって
供給される駆動電流を増加させるように駆動量制御信号
が比較回路24より駆動回路18に出力され、比較結果
が、(端子電圧設定信号<VCSEL16端子電圧)の
場合には、駆動回路18によって供給される駆動電流を
減少させるように駆動量制御信号が比較回路24より駆
動回路に出力されるように制御する。これによって、V
CSEL16駆動量を所定値に設定することができる。
【0063】また、本実施形態によれば、VCSEL1
6に並列に接続した抵抗54とVCSEL16との合成
抵抗は、VCSEL16単体のシリーズ抵抗よりも低く
なり、電流の立ち上がりが速くなる。すなわち光出力の
立ち上がりが早くなり、変調速度を向上させることがで
きる。また抵抗54の接地(GND)されている端子
を、GND電位以上かつ点灯時のVCSEL16アノー
ド端子電位以下である電位となる定電圧源に接続するこ
とにより、高い変調速度を維持したままで、消費電流量
を低減することが可能となる。
【0064】このように、第4実施形態に係る半導体レ
ーザ制御装置では、VCSEL16端子電圧−光出力特
性における温度変化による変動を反映した高精度な駆動
量制御を行うことができる。
【0065】なお、上述の第2実施形態乃至第4実施形
態では、VCSEL16の周辺温度を測定する温度測定
手段32を備える構成とされているが、温度測定手段3
2としては、一般的なサーミスタや熱電対を利用した温
度測定装置を用いるようにしてもよい。また、図10に
示すように、一般にダイオードの順方向に一定の電流を
流した際に発生する順方向電圧が、周辺温度によって変
化することが知られている。そこで、ダイオードのこの
特性を利用して温度測定手段としてもよい。例えば、V
CSEL16周辺温度を測定するために、ダイオードを
VCSEL16周辺に設けて、予めダイオードの特性を
端子電圧演算回路22に記憶しておき、定電流を流した
際のアノード−カソード間の電位差を測定し、ダイオー
ドの特性に応じた演算を行うことによってVCSEL1
6周辺温度を測定することができる。この時ダイオード
に定電流を供給する定電流源は専用に設けてもよいし、
図11に示すように、VCSEL16駆動用に電流源を
スイッチング手段56を介して切換可能なように構成
し、該スイッチング手段56を切り換えることにより、
VCSEL16から温度測定用ダイオード58に定電流
を供給するように切り換え、電圧温度変換装置60を介
してVCSEL16周辺温度信号として端子電圧演算回
路22へ出力するようにしてもよい。
【0066】また、本願出願人により出願されている特
開2000−114656号公報に記載の技術では、複
数のVCSELの特性を揃えるために、図12に示すよ
うなVCSELアレイ62と同一基板上でVCSEL素
子(VCSEL)16部の周辺にダミー素子64を配置
して、VCSELのプロセスを均一化している。このダ
ミー素子は、配線さえ行えばVCSELとしても使用で
き、半導体プロセス(製造過程)でレーザ光が出射され
る穴を塞いでしまえば、ダイオードとして作用する。そ
こで、温度測定手段32としてダミー素子64を用いる
ことが可能である。例えば、図13に示すように、VC
SELアレイ66において、レーザ光出射を行わないよ
うに作成されたダミー素子64に定電流を流すための配
線を行い温度検知用ダミー素子68して、予め記憶され
ている温度データからVCSEL16周辺温度を測定電
圧に基づいて演算する電圧温度変換装置70を設け、ダ
ミー素子64に定電流を供給して、バッファ72を通し
た順方向電圧の測定値を、電圧温度変換装置70に入力
し、予め記憶されている測定電圧値と対応する温度のデ
ータからVCSEL16周辺温度を演算することによ
り、VCSEL16の特性を揃えることができると共
に、VCSEL16周辺温度を測定することができる。
【0067】また、第4実施形態に係る半導体レーザ制
御装置は、第2実施形態に係る半導体レーザ制御装置に
対して、VCSEL16の変調速度を高くするために、
抵抗がVCSEL16に並列に接続する構成としたが、
温度測定手段32を用いない第1実施形態に係る半導体
レーザ駆動装置に対して、VCSEL16の変調速度を
高くするために、抵抗54をVCSEL16に並列に接
続する構成としてもよい。
【0068】[第5実施形態]直接光量を検知せずに、
VCSELの駆動量制御を行う場合、VCSEL及び温
度測定手段の劣化等により、実際の特性が制御ユニット
内の特性データとずれてしまうと、正確な光量が推定で
きず、不適切な駆動量制御を行ってしまう。そこで、第
5実施形態では、図14に示すように、第1実施形態乃
至第4実施形態に係る半導体レーザ制御装置と同様に、
制御ユニット14及び光源ユニット12を備える構成と
されており、さらに光量検知ユニット74を備えてい
る。なお、光源ユニット12は、第4実施形態と同様の
光源ユニット12を用いるものとして説明する。
【0069】また、第5実施形態に係る半導体レーザ制
御装置は、図15に示すような光走査装置76に用いら
れる。なお、図15に示す光走査装置76は、図2に示
す光走査装置34と同一構成については同一符号を付し
て説明する。光走査装置76は、複数の半導体レーザが
2次元的にアレイ上に配置されたVCSEL16を備え
ており、VCSEL16の光出射側には、コリメータレ
ンズ36、シリンドリカルレンズ38、回転多面鏡(ポ
リゴンミラー)40が順に配置されており、ポリゴンミ
ラー40の光偏向側には、トロイダルレンズ42、走査
レンズ44、像担持体46が順に配置されている。
【0070】VCSEL16から出射されたレーザ光
は、コリメータレンズ36によって略平行光とされ、シ
リンドリカルレンズ38によって副走査方向に集束され
てポリゴンミラー40の反射面へ結像される。そして、
ポリゴンミラー40の回転によって偏向されて、トロイ
ダルレンズ42、走査レンズ44を介して像担持体46
上に結像される。なお、ポリゴンミラー40の回転によ
って主走査が行われ、像担持体46の回転によって副走
査が行われる。また、像担持体46近傍には、主走査開
始位置に反射ミラー48が設けられており、主走査開始
の際のレーザ光が光検出器50に入射されるようになっ
ている。
【0071】また、シリンドリカルレンズ38とポリゴ
ンミラー40間には、後述する光センサ78が設けられ
ている。光センサ78は移動手段によって光路内外を移
動するように構成されている。移動手段は、例えば図1
5の四角内に示すように、ソレノイド80で光路内外を
光センサ78が移動するように構成してもよいし、モー
タ82の回転によって光路内外を光センサ78が移動す
るように構成してもよい。
【0072】図14には第5実施形態に係る半導体レー
ザ制御装置の概略構成を表すブロック図が示されてい
る。図14に示すように、第5実施形態に係る半導体レ
ーザ制御装置は、上述したように光源ユニット12、制
御ユニット14、及び光量検知ユニット74を備えてい
る。
【0073】光源ユニット12は、第4実施形態と同様
の構成であり、VCSEL16、点灯信号にてVCSE
L16のオンオフの制御を行う駆動回路18、及びバッ
ファ20を備えており、VCSEL16に抵抗54が並
列に接続されている。また、VCSEL16近傍にはV
CSEL16周辺温度を測定するための温度測定手段3
2を備えている。
【0074】制御ユニット14は、温度測定手段32に
て測定されたVCSEL16周辺温度に対応した所定の
VCSEL16の駆動量を得るためのVCSEL端子電
圧を演算して端子電圧設定信号を出力する端子電圧演算
回路22、及び端子電圧設定信号とバッファ20を介し
て得られるVCSEL16の端子電圧を比較する比較回
路24とによって構成されており、端子電圧演算回路2
2には、特定の温度における駆動量設定信号に対応した
VCSEL16端子電圧を演算するためのVCSEL1
6端子電圧−VCSEL16の光出力特性及び該VCS
EL16端子電圧−VCSEL16の光出力特性を基準
とした時の他の温度におけるVCSEL16端子電圧−
VCSEL16の光出力特性の変化分を表す情報が予め
記憶されており、該特性に基づいてVCSEL16端子
電圧が演算される。
【0075】光量検知ユニット74は、VCSEL16
から出射されるレーザ光を検出する光センサ78、光セ
ンサ78の出力を電流−電圧変換して光量信号を作成す
る電流電圧変換装置84、及び該光量信号と光量検知時
のVCSEL16端子電圧とVCSEL16周辺温度と
に基づいてVCSEL16の駆動量に対応したVCSE
L16端子電圧の特性(VCSEL16端子電圧−VC
SEL16の光出力特性)を補正する演算装置86を備
えている。なお、光センサ78は、本発明の光量検出手
段に相当し、演算装置86は、本発明の請求項6に係る
補正手段に相当する。
【0076】続いて、第5実施形態に係る半導体レーザ
制御装置の作用を説明する。
【0077】第5実施形態に係る半導体レーザ制御装置
は、制御ユニット14に駆動量設定信号が入力されると
共に、VCSEL16近傍に配置された温度測定手段3
2で測定されることによって得られる温度測定信号が入
力される。そして、端子電圧演算回路22にて、VCS
EL16周辺温度が演算され、該VCSEL16周辺温
度と駆動量設定信号に対応したVCSEL16端子電圧
が、予め記憶された特定の温度における駆動量設定信号
に対応したVCSEL16端子電圧を演算するためのV
CSEL16端子電圧−VCSEL16の光出力特性及
び該VCSEL16端子電圧−VCSEL16の光出力
特性を基準とした時の他の温度におけるVCSEL16
端子電圧−VCSEL16の光出力特性の変化分を表す
情報から演算され、演算結果が端子電圧設定信号として
比較回路24に入力される。
【0078】光源ユニット12では、点灯信号にてVC
SEL16のオンオフ制御を行う駆動回路18により、
VCSEL16に駆動電流が供給される。また、VCS
EL16駆動時のVCSEL16端子電圧が、バッファ
20を介して制御ユニット14の比較回路24へ入力さ
れ、上述の端子電圧設定信号と比較される。
【0079】すなわち、第1実施形態と同様に、比較回
路24では、比較結果が、(端子電圧設定信号>VCS
EL16端子電圧)の場合には、駆動回路18によって
供給される駆動電流を増加させるように駆動量制御信号
が比較回路24より駆動回路18に出力され、比較結果
が、(端子電圧設定信号<VCSEL16端子電圧)の
場合には、駆動回路18によって供給される駆動電流を
減少させるように駆動量制御信号が比較回路24より駆
動回路に出力されるように制御する。これによって、V
CSEL16駆動量を所定値に設定することができる。
【0080】また、光量検知ユニット74では、所定の
タイミングで光センサ778によってVCSEL16か
ら出射されるレーザ光が検知され、電流電圧変換装置8
4にて変換された光量信号と、光量検知時のVCSEL
16端子電圧がバッファ20から演算装置86に入力さ
れると共に、光量検知時の温度測定手段32にて測定さ
れることによって得られるVCSEL16周辺温度が演
算装置86に入力される。
【0081】なお、光センサ78は、所定のタイミング
で移動手段(例えば、ソレノイド80やモータ82等)
によって光路上に移動されることによって、VCSEL
16から出射されるレーザ光の光量を検知するので、ハ
ーフミラー等を用いた光出力の一部取り出しよりも光検
知精度を向上することができる。
【0082】演算装置86では、上記光量信号、光量検
知時のVCSEL16端子電圧、及び光量検知時のVC
SEL16周辺温度に基づいて、VCSEL16端子電
圧−VCSEL16の光出力特性が新規に演算され、制
御ユニット14の端子電圧演算回路22に記憶されてい
る特性が書き換えられて、該特性が補正される。これに
よってVCSEL1及び温度測定手段32の劣化等に対
する校正を行うことができ、適切な駆動量制御を行うこ
とができる。
【0083】この時、VCSEL16周辺温度を何種類
かパラメータとして振って、VCSEL16特性の補正
を行うことが理想であるが、実際には困難であるので、
補正時のVCSEL16周辺温度におけるVCSEL1
6特性と、光量検知ユニット74の演算装置86に予め
記憶されている温度による特性変化から、各温度におけ
るVCSEL16特性を演算し、制御ユニット14の端
子電圧演算回路22のVCSEL16特性を書き換える
ことで、補正を行うことができ、温度による特性変化を
校正することが可能である。
【0084】なお、第5実施形態では、光センサ78を
移動手段(例えば、ソレノイド80やモータ82等)に
よって光路内外に移動させてVCSEL16の光量を検
知する構成としたがこれに限るものではなく、例えば、
特開平9−230259号公報に記載の技術のように光
量検知用センサ(第5実施形態における光センサ78)
と走査開始信号検知用のセンサ(第5実施形態における
光検出器50)を兼ねるようにしてもよい。この場合に
は、走査光を検知するので半導体レーザ制御装置は、図
16のような構成とする。すなわち、光センサ78(光
検出器50)の出力ピーク値を保持するピークホールド
回路88を電流電圧変換装置84と演算装置86との間
に設け、光センサ78(光検出器50)の出力ピーク値
を該ピークホールド回路88にて保持し、出力ピーク値
を光量検知ユニット74の演算装置86に入力する。ま
た、この時の光センサ78(光検出器50)露光時のV
CSEL16端子電圧及びVCSEL16周辺温度も同
様に光量検知ユニット74の演算装置86に入力し、一
時記憶する。
【0085】この時、特開平9−230259号公報の
技術とは異なり、光センサ78(ひ光検出器50)出力
で光量のフィードバック制御を行うわけではないので、
光センサ78(光検出器50)、ピークホールド回路8
8、及び演算装置86は、さほど高速化が要求されず、
高価な高速デバイスを用いる必要がなく、安価な装置と
することができる。
【0086】また、光量検知ユニット74の演算装置8
6は、所定のタイミングでのVCSEL16特性の校正
を行うまでに、記憶された光センサ78(光検出器5
0)出力ピーク値、VCSEL16端子電圧及びVCS
EL16周辺温度に基づいて新規のVCSEL16特性
を演算する。そして、校正を行うように要求された場合
に、演算した新規のVCSEL16特性を制御ユニット
14の端子電圧演算回路22へ出力することによって、
走査光量を検知してVCSEL16特性の校正を行うこ
とが可能となる。
【0087】なお、本実施形態における校正のタイミン
グとしては、画像形成装置製造時、装置電源投入時、画
像形成装置において所定数の画像形成時(所定プリント
枚数プリント時)、所定時間経過時等に行うことが可能
であり、これらの所定のタイミングで校正することによ
って、精度良く駆動量制御を行うことが可能となる。
【0088】[第6実施形態]第5実施形態では、光量
検知ユニット74によってVCSEL16光量を検知し
てVCSEL16の特性を補正するようにしたが、第6
実施形態では、所定のタイミングで光走査装置により感
光体や転写体(例えば、プリント用紙や中間転写体な
ど)等の像担持体46の表面電位を測定する表面電位セ
ンサ92(図17参照)を露光し、該表面電位に基づい
てVCSEL16の特性を補正するようになっている。
すなわち、VCSEL16の光量によって規定される像
担持体46の表面電位を用いてVCSEL16の特性を
補正するものである。なお、第6実施形態に係る半導体
レーザ制御装置は、第5実施形態に係る半導体レーザ制
御装置における光量検知ユニット74の代りに表面電位
検知ユニット90が設けられており、その他の構成につ
いては同一であるため説明を省略する。また、第6実施
形態における光走査装置は、第5実施形態における光走
査装置76において、光センサ78及び移動手段(例え
ば、ソレノイド80やモータ82等)が省略されたもの
が用いられる。また、光走査装置のその他の構成につい
ては同一であるため説明を省略する。
【0089】図17には、第6実施形態に係る半導体レ
ーザ制御装置の構成を示すブロック図が示されている。
図17に示すように、半導体レーザ制御装置の表面電位
検知ユニット90は、像担持体46の表面電位を測定す
る表面電位センサ92、該表面電位センサ92からの出
力を電位信号に変換する信号変換装置94、及び該電位
信号とVCSEL16端子電圧とVCSEL16周辺温
度とに基づいてVCSEL16の駆動量に対応したVC
SEL16端子電圧の特性(VCSEL16端子電圧−
VCSEL16の光出力特性)を補正する演算装置96
を備えている。なお、表面電位センサ92は、本発明の
表面電位測定手段に相当し、演算手段96は、本発明の
請求項7に係る補正手段に相当する。
【0090】続いて、第6実施形態に係る半導体レーザ
制御装置の作用を説明する。
【0091】第6実施形態に係る半導体レーザ制御装置
は、制御ユニット14に駆動量設定信号が入力されると
共に、VCSEL16近傍に配置された温度測定手段3
2で測定されることによって得られる温度測定信号が入
力される。そして、端子電圧演算回路22にて、VCS
EL16周辺温度が演算され、該VCSEL16周辺温
度と駆動量設定値に対応したVCSEL16端子電圧
が、予め記憶された特定の温度における駆動量設定信号
に対応したVCSEL16端子電圧を演算するためのV
CSEL16端子電圧−VCSEL16の光出力特性及
び該VCSEL16端子電圧−VCSEL16の光出力
特性を基準とした時の他の温度におけるVCSEL16
端子電圧−VCSEL16の光出力特性の変化分を表す
情報から演算され、演算結果が端子電圧設定信号として
比較回路24に入力される。
【0092】光源ユニット12では、点灯信号にてVC
SEL16のオンオフ制御を行う駆動回路18により、
VCSEL16に駆動電流が供給される。また、VCS
EL16駆動時のVCSEL16端子電圧が、バッファ
20を介して制御ユニット14の比較回路24へ入力さ
れ、上述の端子電圧設定信号と比較される。
【0093】すなわち、第1実施形態と同様に、比較回
路24では、比較結果が、(端子電圧設定信号>VCS
EL16端子電圧)の場合には、駆動回路18によって
供給される駆動電流を増加させるように駆動量制御信号
が比較回路24より駆動回路18に出力され、比較結果
が、(端子電圧設定信号<VCSEL16端子電圧)の
場合には、駆動回路18によって供給される駆動電流を
減少させるように駆動量制御信号が比較回路24より駆
動回路に出力されるように制御する。これによって、V
CSEL16駆動量を所定値に設定することができる。
【0094】また、表面電位検知ユニット90では、予
め帯電され、所定のタイミングで光走査装置により露光
された像担持体46の表面電位の測定が行われ、信号変
換装置94にて変換された電位信号と、像担持体46の
表面電位測定時のVCSEL16端子電圧がバッファ2
0から演算装置96に入力されると共に、像担持体46
の表面電位測定時の温度測定手段32にて測定されたV
CSEL16周辺温度が演算装置96に入力される。
【0095】演算装置96では、上記電位信号からVC
SEL16の発光光量が算出される。そして、算出され
た光量、像担持体46の表面電位測定時のVCSEL1
6端子電圧、及び像担持体46の表面電位測定時のVC
SEL16周辺温度に基づいて、第5実施形態と同様
に、VCSEL16端子電圧−VCSEL16の光出力
特性が新規に演算され、制御ユニット14の端子電圧演
算回路22に記憶されている特性が書き換えられて、該
特性が補正される。これによってVCSEL16及び温
度測定手段の劣化等に対する校正を行うことができ、適
切な駆動量制御を行うことができる。
【0096】この時、VCSEL16周辺温度を何種類
かパラメータとして振って、VCSEL16特性の補正
を行うことが理想であるが、実際には困難であるので、
補正時のVCSEL16周辺温度におけるVCSEL特
性と、予め記憶されている温度による特性変化から、各
温度におけるVCSEL16特性を演算し、制御ユニッ
ト14の端子電圧演算回路22のVCSEL16特性を
書き換えることで、補正を行うことができ、温度による
特性変化を校正することが可能である。
【0097】なお、本実施形態における校正のタイミン
グとしては、画像形成装置製造時、装置電源投入時、画
像形成装置において所定数の画像形成時(所定プリント
枚数プリント時)、所定時間経過時等に行うことが可能
であり、これらの所定のタイミングで校正することによ
って、精度良く駆動量制御を行うことが可能となる。
【0098】[第7実施形態]第5実施形態では、光量
検知ユニット74によってVCSEL16光量を検知し
てVCSEL16の特性変化を補正するようにし、第6
実施形態では、像担持体の表面電位を検知してVCSE
L16の特性変化を補正するようにしたが、第7実施形
態では、図18に示すように、所定のタイミングで光走
査装置により感光体や転写体(例えば、プリント用紙や
中間転写体など)等の像担持体46の濃度測定部(後述
する濃度センサ102にて測定する部位)を露光し、図
示しない写真現像装置(例えば、電子写真方式や銀塩写
真方式等の写真現像装置)にて、光走査装置によって露
光された部分をトナー現像し、濃度センサ102によ
り、像担持体46上の濃度を測定し、測定された濃度に
基づいてVCSEL16の特性変動を校正するようにな
っている。すなわち、VCSEL16の光量によって規
定される像担持体46上の濃度を用いてVCSEL16
の特性を補正するものである。なお、第7実施形態は、
第6実施形態における表面電位検知ユニット90の代り
に濃度検知ユニット100が設けられており、その他の
構成については同一であるため説明を省略する。
【0099】図18には、第7実施形態に係る半導体レ
ーザ制御装置の構成を示すブロック図が示されている。
図18に示すように、半導体レーザ制御装置の濃度検知
ユニット100は、像担持体46上の濃度を測定する濃
度センサ102、該濃度センサ102からの出力を濃度
信号に変換する信号変換装置104、及び該濃度信号と
VCSEL16端子電圧とVCSEL16周辺温度とに
基づいてVCSEL16の駆動量に対応したVCSEL
16端子電圧の特性(VCSEL16端子電圧−VCS
EL16の光出力特性)を補正する演算装置106を備
えている。なお、濃度センサ102は、本発明の濃度測
定手段に相当し、演算装置106は、本発明の請求項7
に係る補正手段に相当する。
【0100】続いて、第7実施形態に係る半導体レーザ
制御装置の作用を説明する。
【0101】第7実施形態に係る半導体レーザ制御装置
は、制御ユニット14に駆動量設定信号が入力されると
共に、VCSEL16近傍に配置された温度測定手段3
2で測定されることによって得られる温度測定信号が入
力される。そして、端子電圧演算回路22にて、VCS
EL16周辺温度が演算され、該VCSEL16周辺温
度と駆動量設定値に対応したVCSEL16端子電圧
が、予め記憶された特定の温度における駆動量設定信号
に対応したVCSEL16端子電圧を演算するためのV
CSEL16端子電圧−VCSEL16の光出力特性及
び該VCSEL16端子電圧−VCSEL16の光出力
特性を基準とした時の他の温度におけるVCSEL16
端子電圧−VCSEL16の光出力特性の変化分を表す
情報から演算され、演算結果が端子電圧設定信号として
比較回路24に入力される。
【0102】光源ユニット12では、点灯信号にてVC
SEL16のオンオフ制御を行う駆動回路18により、
VCSEL16に駆動電流が供給される。また、VCS
EL16駆動時のVCSEL16端子電圧が、バッファ
20を介して制御ユニット14の比較回路24へ入力さ
れ、上述の端子電圧設定信号と比較される。
【0103】すなわち、第1実施形態と同様に、比較回
路24では、比較結果が、(端子電圧設定信号>VCS
EL16端子電圧)の場合には、駆動回路18によって
供給される駆動電流を増加させるように駆動量制御信号
が比較回路24より駆動回路18に出力され、比較結果
が、(端子電圧設定信号<VCSEL16端子電圧)の
場合には、駆動回路18によって供給される駆動電流を
減少させるように駆動量制御信号が比較回路24より駆
動回路に出力されるように制御する。これによって、V
CSEL16駆動量を所定値に設定することができる。
【0104】また、濃度検知ユニット100では、所定
のタイミングで光走査装置により像担持体46の濃度測
定部を露光し、図示しない写真現像装置にて露光部をト
ナー現像することによって、濃度センサ102により像
担持体46上の濃度の測定が行われ、信号変換装置10
4にて変換された濃度信号と、濃度測定時のVCSEL
16端子電圧がバッファ20から演算装置106に入力
されると共に、濃度測定時の温度測定手段32にて測定
されたVCSEL16周辺温度が演算装置106に入力
される。
【0105】演算装置106では、上記濃度信号からV
CSEL16の発光光量が算出される。そして、算出さ
れた光量、濃度測定時のVCSEL16端子電圧、及び
濃度測定時のVCSEL16周辺温度に基づいて、第5
実施形態及び第6実施形態と同様に、VCSEL16端
子電圧−VCSEL16の光出力特性が新規に演算さ
れ、制御ユニット14の端子電圧演算回路22に記憶さ
れている特性が書き換えられて、該特性が補正される。
これによってVCSEL16及び温度測定手段32の劣
化等に対する校正を行うことができ、適切な駆動量制御
を行うことができる。
【0106】この時、VCSEL16周辺温度を何種類
かパラメータとして振って、VCSEL16特性の補正
を行うことが理想であるが、実際には困難であるので、
補正時のVCSEL16周辺温度におけるVCSEL特
性と、予め記憶されている温度による特性変化から、各
温度におけるVCSEL16特性を演算し、制御ユニッ
ト14の端子電圧演算回路22のVCSEL16特性を
書き換えることで、補正を行うことができ、温度による
特性変化を校正することが可能である。
【0107】なお、本実施形態における校正のタイミン
グとしては、画像形成装置製造時、装置電源投入時、画
像形成装置において所定数の画像形成時(所定プリント
枚数プリント時)、所定時間経過時等に行うことが可能
であり、これらの所定のタイミングで校正することによ
って、精度良く駆動量制御を行うことが可能となる。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、面
発光型半導体レーザを発光させた時の電圧を測定し、測
定された電圧が、面発光型半導体レーザを所定の発光量
で発光させるための所定値に略一致するように面発光型
半導体レーザの駆動を制御することにより、面発光型半
導体レーザの安定した駆動量制御を行うことができる、
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態に係る半導体レーザ制御装置の
概略構成を示すブロック図である。
【図2】 第1実施形態に係る半導体レーザ制御装置を
用いる光装置の概略を示す斜視図である。
【図3】 その他のVCSEL端子電圧の取り方を説明
する図である。
【図4】 (A)はVCSELの駆動電流−光出力特性
を示す図であり、(B)は端面発光型半導体レーザの駆
動電流−光出力特性を示す図である。
【図5】 (A)はVCSELの端子電圧−光出力特性
を示す図であり、(B)は端面発光型半導体レーザの端
子電圧−光出力特性を示す図である。
【図6】 第2実施形態に係る半導体レーザ制御装置の
概略構成を示すブロック図である。
【図7】 第3実施形態に係る半導体レーザ制御装置の
概略構成を示すブロック図である。
【図8】 (A)及び(B)は端面発光型半導体レーザ
の駆動を説明するための図であり、(C)及び(D)は
VCSELの駆動を説明するための図である。
【図9】 第4実施形態に係る半導体レーザ制御装置の
概略構成を示すブロック図である。
【図10】 ダイオードの特性を示す図である。
【図11】 VCSELと温度測定用ダイオードの切換
を行う半導体レーザ制御装置を示す図である。
【図12】 従来のVCSELアレイに設けられたダミ
ー素子を説明するための図である。
【図13】 VCSELアレイに設けられたダミー素子
を温度測定手段とする場合を示す図である。
【図14】 第5実施形態に係る半導体レーザ制御装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図15】 第5実施形態に係る半導体レーザ制御装置
を用いる光走査装置の概略構成を示す斜視図である。
【図16】 光量検出する光センサと走査開始を検出す
る光検出器を兼用する場合の半導体レーザ制御装置を示
すブロック図である。
【図17】 第6実施形態に係る半導体レーザ制御装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図18】 第7実施形態に係る半導体レーザ制御装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図19】 端面発光型半導体レーザの概略構成を示す
図である。
【図20】 VCSELの概略構成を示す図である。
【符号の説明】
10 半導体レーザ制御装置 12 光源ユニット 14 制御ユニット 16 VCSEL 20 バッファ 32 温度測定手段 46 像担持体 64 ダミー素子 74 光量検知ユニット 78 光センサ 86、96、109 演算装置 90 表面電位検知ユニット 92 表面電位センサ 100 濃度検知ユニット 102 濃度センサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面発光型半導体レーザを発光させた時の
    前記面発光型半導体レーザの端子電圧を測定する測定手
    段と、 前記測定手段により測定された電圧が、前記面発光型半
    導体レーザを所定の発光量で発光させるための所定値に
    略一致するように前記面発光型半導体レーザの駆動を制
    御する制御手段と、 を備えた半導体レーザ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記面発光型半導体レーザの電圧−光出
    力特性を記憶する記憶手段をさらに備え、前記制御手段
    は、前記記憶手段に記憶される電圧−光出力特性に基づ
    いて前記所定値を設定することを特徴とする請求項1に
    記載の半導体レーザ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記面発光型半導体レーザの周辺温度を
    検出する温度検出手段をさらに備え、前記制御手段は、
    前記温度検出手段によって検出された前記周辺温度と略
    一致する温度における前記面発光型半導体レーザの電圧
    −光出力特性に基づいて前記所定値を設定することを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体レーザ制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記温度検出手段は、前記面発光型半導
    体レーザが形成されたチップと同一のチップに形成され
    たダイオードを含むことを特徴とする請求項3に記載の
    半導体レーザ制御装置。
  5. 【請求項5】 互いに異なる複数の温度における前記面
    発光型半導体レーザの電圧−光出力特性を記憶する記憶
    手段をさらに備え、前記制御手段は、前記周辺温度と略
    一致する温度における前記面発光型半導体レーザの前記
    電圧−光出力特性を前記記憶手段から取得することを特
    徴とする請求項3又は請求項4に記載の半導体レーザ制
    御装置。
  6. 【請求項6】 前記面発光型半導体レーザより出射され
    たレーザ光の光量を検出する光量検出手段と、 少なくとも、前記光量検出手段により検出された光量
    と、前記測定手段によって測定された端子電圧と、に基
    づいて、前記記憶手段に記憶されている前記電圧−光出
    力特性を補正する補正手段と、 をさらに備えたことを特徴とする請求項2又は請求項5
    に記載の半導体レーザ制御装置。
  7. 【請求項7】 予め帯電され、前記面発光型半導体レー
    ザより出射されたレーザビームによって露光された感光
    体の表面電位を測定する表面電位測定手段と、 少なくとも、前記表面電位測定手段により測定された前
    記表面電位と、前記測定手段により測定された端子電圧
    と、に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記電
    圧−光出力特性を補正する補正手段と、 をさらに備えたことを特徴とする請求項2又は請求項5
    に記載の半導体レーザ制御装置。
  8. 【請求項8】 予め帯電された感光体が前記面発光型半
    導体レーザより出射されたレーザビームにより露光さ
    れ、現像手段によって現像されることにより、前記感光
    体に形成された画像の濃度を測定する濃度測定手段と、 少なくとも、前記濃度測定手段により測定された前記濃
    度と、前記測定手段により測定された端子電圧と、に基
    づいて、前記電圧−光出力特性を補正する補正手段と、 をさらに備えたことを特徴とする請求項2又は請求項5
    に記載の半導体レーザ制御装置。
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