JP4408007B2 - レーザ出力装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

レーザ出力装置及びそれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザダイオードアレーを光源として複数のレーザビームを出力するレーザ出力装置及び、そのレーザ出力装置が出力するレーザビームによって書き込みを行うプリンタ、複写機、ファクシミリ装置等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザプリンタやデジタル複写機などの画像形成装置では、半導体レーザを光源として用い、感光体ドラム上にレーザビームを照射、露光して画像を形成することが行われている。そして近年では、装置の高速化や画像の高精細化の要求が高まる傾向がある。その結果、必要な画像データのクロック周波数やポリゴンミラーの回転数が増加し、制御系の複雑化や装置のコストアップを招いている。
このような傾向を避けるため、単一のレーザビームではなく複数のレーザビームを出射する光源を用いることより、高速化・高精細化の要求を達成する装置が提供されるようになってきた。その中でも、複数のレーザダイオードを使用するのではなく、一つの半導体レーザユニットの内部にレーザビームの出射点を複数有するレーザダイオードアレーを使用する方式が開発されている。
【0003】
ところで、半導体レーザを使用する上で、出射されるレーザビームの光強度を適正値に設定することは重要である。一方、半導体レーザの電気的光学的特性には個体差によるバラツキが非常に大きいものがあり、同一規格のもので3倍程度のバラツキがある。そのため、半導体レーザにおいては、光強度制御手段によって各々のレーザビームの光強度が一定値になるように制御し、且つ個体差によるバラツキを調整する必要がある。
このような制御の方法として、従来から、半導体レーザの出力するレーザビームの光強度を同一素子に内蔵された光強度検出用フォトダイオードにより電流信号として検出して、そのフォトダイオードに接続する抵抗によりこれを電圧信号に変換し、この電圧信号をレーザ駆動手段にフィードバックする方法が利用されている。さらに、この検出電圧を変化させることにより各レーザビームが狙いの光強度に制御されるよう調整することも行われている。
【0004】
レーザダイオードアレーを用いた画像形成装置においても、上記のように各レーザビームの光強度を適正値に安定させることは重要である。しかし、レーザダイオードアレーの特性にも上述と同様に個体差によるバラツキがある。例えば、ある光強度のレーザビームを出射した際のフォトダイオードによる検出信号のレベルには、個体差により1.5〜2.0倍程度のバラツキがある。また、複数のレーザビーム出射点を有することにより、同一レーザダイオードアレー内の各レーザビームの駆動電流に対する出射光強度のバラツキも発生する。そして、バラツキの大きさでは前者の方が後者よりも大きい傾向がある。
レーザダイオードアレーを使用する方式では、複数のレーザビームを一つのフォトダイオードで検知するため、単体のレーザダイオードと同様の方式では光強度を調整することは不可能である。
【0005】
このような問題を解決した調整方法として、例えば特開平11−101947号公報には、フォトダイオードからのレーザビームの光強度検出信号を調整する第1の調整手段によってレーザダイオードアレーのフォトダイオードの特性バラツキを調整した後に、レーザダイオードアレー内の各レーザビームのバラツキを調整するため、基準信号発生手段の出力である基準信号を調整する第2の調整手段によって、各々対応したレーザビームのレーザ駆動手段への基準信号を調整してレーザビームの光強度を調整する調整方法が開示されている。
しかし、この調整方法では、調整を行う際に、まず第1の調整手段をフォトダイオードからの検出信号が最大値になるよう調整し、第2の調整手段をレーザ駆動手段への基準信号が最小値になるよう調整した状態から調整が開始される。従って、第1、第2の調整手段は全てレーザビームの光出力強度を調整範囲の最小値から増加させる方向にのみ調整が可能である。
そこでこの方法では、第1の調整手段によって特定の1つのレーザダイオードを狙いの光強度に調整した後、その他のレーザビームすべてに対し、最も低い光強度から各々狙いの光強度まで調整する必要がある。従って、調整作業に時間がかかり、効率的に実施することができないという問題があった。この問題は、調整すべきレーザビームの数が増えるほど顕著になる。
【0006】
また、上記のもの以外にも、例えば特開2000−353851号公報には、単一のモニタ用フォトダイオードの出力電流を電圧信号に変換し、この電圧信号を増幅率可変の増幅手段によって増幅した信号と、単一の基準電圧を平衡率可変手段によって可変な比率で各レーザビームについて分配した基準信号とが一致するようにレーザダイオードの駆動電流を制御する半導体レーザ駆動装置が開示されている。
この装置によれば、フォトダイオードの出力電流の電圧信号への変換係数及び電圧信号の増幅率を粗調整した後で基準電圧の分配比率を調整することにより、各レーザビームの出力を適切な値に調整することができる。
しかし、この装置では、まずレーザダイオードアレーの特性に応じて変換係数と増幅率の粗調整をしなければならず、その後に分配比率の調整を行うので、各レーザビームを狙いの光強度に調整するために点灯動作を複数回実施する必要がある。したがって、やはり調整作業に時間がかかるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、以上のような問題を解決し、複数のレーザビームを出力するレーザ出力装置及びこのようなレーザ出力装置を備えた画像形成装置において、レーザビーム出力の調整作業を容易かつ迅速に行えるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、この発明のレーザ出力装置は、第1及び第2レーザビーム出射点を有する半導体レーザと、そのレーザビーム出射点から出力されるレーザビームの光強度を検出する1つの光強度検出手段と、上記半導体レーザの各レーザビーム出射点を駆動するレーザ駆動手段と、上記第1のレーザビーム出射点からのレーザビームの出力制御の基準とする基準信号を発生する第1の基準信号発生手段と、上記第2のレーザビーム出射点からのレーザビームの出力制御の基準とする基準信号を発生する第2の基準信号発生手段と、上記光強度検出手段の出力と上記基準信号とを比較する比較手段とを有し、上記半導体レーザと上記光強度検出手段とが1つのパッケージに収納された半導体レーザユニットを構成し、上記各レーザ駆動手段は上記比較手段の比較結果に応じて上記レーザビームの出力を制御する手段であるレーザ出力装置であって、上記光強度検出手段による検出信号の強度を調整する第1の調整手段と、上記第2の基準信号発生手段が発生する基準信号の強度を調整する第2の調整手段とを有し、上記第2の調整手段が、調整開始時には調整可能範囲の中央の値に設定されており、このとき上記第2の基準信号発生手段が発生する基準信号の電圧は上記第1の基準信号発生手段が発生する基準信号の電圧と等しいことを特徴とする。
また、この発明の画像形成装置は、上記のレーザ出力装置が出力するレーザビームよって感光体を走査して潜像を形成し、その潜像をトナーによって顕像化する画像形成手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
〔レーザ出力装置の実施形態:図1乃至図3〕
まず、この発明の実施形態として、この発明のレーザ出力装置を備えたレーザ書込装置について、図1乃至図3を用いて説明する。図1はそのレーザ書込装置のレーザ光強度制御機構の構成を示す構成図、図2は同じく全体構成を示す模式的な斜視図、図3はそのレーザ書込装置における光強度調整手順を示すフローチャートである。
【0010】
このレーザ書き込み装置は、半導体レーザを光源として使用し、記録媒体である感光体ドラム40の面上にレーザビームを照射して書き込みを行う装置であり、光源ユニット31、第1のミラー・レンズ群、光偏向器35、第2のミラー・レンズ群、同期検知群を備えている。そして、光源ユニット31及び後述するその制御回路が、この発明のレーザ出力装置を構成している。
光源ユニット31は、光源としてレーザダイオード(LD)からなる複数のレーザビーム出射点を有する半導体レーザとその各LDから出力されるレーザビームの光強度を検出する光強度検出手段である一つのフォトダイオードとを一つの素子に内蔵したレーザダイオードアレイを備え、レーザダイオードアレイから出射された発散性のビームを平行性のビームに変換するコリメートレンズと一体にしたユニットである。
【0011】
第1のミラー・レンズ群は、第1のシリンドリカルレンズ32,第1のミラー33,結像レンズ34を備えており、光源ユニット31の半導体レーザから出射されたレーザビームが第1のシリンドリカルレンズ32に入射される。第1のシリンドリカルレンズ32は、副走査方向に定まった屈折率を有しており、光源ユニット31から出射された平行性のビームを副走査方向に集光し、第1のミラー33に入射させる。第1のミラー33は第1のシリンドリカルレンズ32から入射されるレーザビームを結像レンズ34に向けて反射し、結像レンズ34は、第1のミラー33で反射された平行性のビームを収束性のビームに変換して光偏向器35に入射させる。
【0012】
光偏向器35は、平板型モータ及びその平板型モータにより矢印A方向に高速回転駆動される回転多面鏡であるポリゴンミラーなどを備えており、ポリゴンミラーの反射面に結像レンズからのレーザビームが入射される。そして光偏向器35は、高速回転されるポリゴンミラーによって、その反射面に入射されるレーザビームを主走査方向に偏向させて、第2のミラー・レンズ群に向けて反射させる。
第2のミラー・レンズ群は、第2のミラー36と第2のシリンドリカルレンズ37などを備えている。そして第2のミラー36は、光偏向器35のポリゴンミラーで反射偏向されたレーザビームを第2のシリンドリカルレンズ37の方向に反射し、第2のシリンドリカルレンズ37は、第2のミラー36で反射されたレーザビームを感光体ドラム40上に結像させる。
【0013】
同期検知群は、第3のミラー38、図示しない集光レンズ及び、同期検知基板39などを備えている。そして第3のミラー38は、光偏向器35のポリゴンミラーで反射偏向されたレーザビームの感光体ドラム40上への走査領域外の位置であってその反射偏向されたレーザビームが入射する位置に配設されている。この第3のミラー38が入射するレーザビームを同期検知板39に向けて反射し、集光レンズが第3のミラー38から入射されるレーザビームを同期検知板39に集光する。
同期検知板39には、フォトダイオードなどの受光素子が同期検知センサとして配設されており、同期検知センサは入射されるレーザビームを光電変換して、画像を感光体ドラム40上に書き込む主走査方向の開始位置を一定に保つための電気的検出信号に変換する。
【0014】
ここで、光源ユニット31におけるレーザダイオードアレイ20は、レーザビームを出射する2つの出射点として第1,第2のLD21,22と、そのレーザビームの光出力を検知するフォトダイオード23とを内蔵している。そして、その各LDから出射されるレーザビームの光強度の制御は、図1に示す回路で行っている。
このレーザビーム制御回路には、基準信号発生部10、第1,第2のレーザ駆動部1,2、第1,第2のコンパレータ3,4、抵抗5,6、第1の可変抵抗7、第1,第2の駆動用トランジスタ8,9などを備えている。
【0015】
この回路において、第1のレーザ駆動部1は、入力される第1のデータ信号のON/OFFに応じて第1のLD21の点灯/消灯を制御する信号を出力する。また、この信号のレベルを第1のコンパレータ3の出力に応じて変化させ、第1のLD21から出射されるレーザビームの光強度の制御も行う。この制御は、第1のレーザ駆動部1の出力信号を第1の駆動用トランジスタ8のベースに入力し、その出力電圧によって第1の駆動用トランジスタ8及び第1のLD21を流れる電流を制御することによって行う。
第1のLD21から出射されたレーザビームの一部は、フォトダイオード23によって受光される。するとフォトダイオード23は、光電変換を利用し、受光したレーザビームの光強度に応じたモニタ電流Imを出力する。そして、フォトダイオード23には第1の可変抵抗7が接続されているので、このモニタ電流Imは第1の可変抵抗7によってモニタ電圧信号Vmに変換されて出力され、第1のコンパレータ3の+端子に入力される。従って、第1の可変抵抗7によって、受光したレーザビームの光強度に対するモニタ電圧信号Vmの強度を調整することができ、この第1の可変抵抗7が第1の調整手段である。
【0016】
一方、基準信号発生部10は基準信号発生手段であり、基準電圧Vrefを発生する電圧源と、抵抗11,13,14及び第2の可変抵抗12を備えている。そして、レーザビームの光強度の制御の基準となる基準信号を生成して出力する。このうち、第1のLD21の出力するレーザビームの光強度の基準としては、基準電圧Vrefを抵抗11と抵抗13とで分圧した基準信号Vref1を第1のコンパレータ3の−端子に出力する。
第1のコンパレータ3は比較手段であり、フォトダイオード23の出力であるモニタ電圧信号Vmと基準信号Vref1とを比較し、比較結果としてその差に応じた電圧差信号Vk1を第1のレーザ駆動部1に出力する。
【0017】
前述のように、第1のレーザ駆動部1は第1のLD21の駆動信号を第1のコンパレータ3の出力に応じて変化させる。この制御は、モニタ電圧信号Vmが基準信号Vref1よりも小さければレーザビームの光強度が基準値よりも小さいものとして駆動電圧を上昇させ、逆にモニタ電圧信号Vmが基準信号Vref1よりも大きければレーザビームの光強度が基準値よりも大きいものとして駆動電圧を下降させることによって行う。従って、第1のレーザ駆動部1からの信号で点灯させた第1のLD21から出射されるレーザビームの光強度は、第1のコンパレータ3の出力として第1のレーザ駆動部1にフィードバックされ、最終的には第1のLD21から出射されるレーザビームの光強度はモニタ電圧信号Vmが基準信号Vref1と等しくなるような値になるように制御されることになる。
【0018】
第2のレーザ駆動部2も、第1のレーザ駆動部1と同様に、入力される第2のデータ信号のON/OFFと第2のコンパレータ4の出力とに応じて第2の駆動用トランジスタ9によって第2のLD22での発光及び光強度の制御を行う。
この場合においても、第2のコンパレータ4の−端子には第1のコンパレータ3の−端子と同様なモニタ電圧信号Vmが入力されるが、第2のLD22から出射されるレーザビームの光強度の制御を行う場合には、第2のLD22から出射されるレーザビームの一部をフォトダイオード23が受光し、その光強度に応じたモニタ電圧信号Vmが第2のコンパレータ4に入力される。
【0019】
また、基準信号は第1のコンパレータ3の場合と異なり、基準電圧Vrefを第2の可変抵抗12と抵抗14とで分圧した基準信号Vref2が第2のコンパレータの+端子に入力される。したがって、基準信号Vref2の電圧は第2の可変抵抗12の抵抗値によって調整することができ、この第2の可変抵抗12が第2の調整手段である。
そして第2のレーザ駆動部2は、第1のレーザ駆動部1の場合と同様なフィードバック制御により、第2のコンパレータ4が比較結果として出力する電圧差信号Vk2に応じて駆動信号を変化させ、第2のLD22から出射されるレーザビームの光強度が、モニタ電圧信号Vmが基準信号Vref2と等しくなるような値になるように制御する。
【0020】
このように、このレーザ書込装置においては、レーザダイオードアレイ20の各LDについて個別のレーザ駆動部、コンパレータ、駆動用トランジスタを設け、基準信号発生部10は単一の基準電圧Vrefから各LDに対して個別の基準信号を生成することができるので、各LDに対して個別に出力調整を行うことができる構成になっている。
しかし、このレーザビーム制御回路において、単にフィードバック制御を行うだけでは、レーザダイオードアレイ20の特性の個体差によって実際の出射光強度にバラツキが生じてしまう。
【0021】
しかしながら、まず第1の調整手段である第1の可変抵抗7の抵抗値を調整することによって、フォトダイオード23が受光したレーザビームの光強度に対するモニタ電圧信号Vmの強度を調整し、フォトダイオード23の検出信号レベル(感度)の個体差によるバラツキを補正することができる。そしてこの調整は、フィードバック制御によってモニタ電圧信号Vmと基準信号Vref1とが等しくなったときに第1のLD21から出射されるレーザビームの光強度を不図示の光センサで検出し、この光強度が狙いの値になるように行う。
【0022】
このように第1の可変抵抗7の抵抗値を調整することにより、第1のレーザ駆動部1のフィードバック制御により、第1のLD21から出射されるレーザビームの光強度が狙いの値になるように制御することができる。ここで、フォトダイオード23の感度のバラツキはかなりあるため、第1の可変抵抗7は全体抵抗値の比較的大きなものを使用する。
また、このような調整を行った後でも、LD毎の光出力強度特性が異なるため、第2のLD22から出射されるレーザビームの光強度は狙いの値から少しずれることになる。ここで、光出力強度特性とは、モニタ電圧信号Vmが所定の基準電圧になるようにフィードバック制御を行った場合にLDから出射されるレーザビームの光強度の特性である。
【0023】
この光出力強度特性の差を補正するため、このレーザビーム制御回路においては第2の調整手段である第2の可変抵抗12を設けている。上述の第1の可変抵抗7の調整後、この第2の可変抵抗12の抵抗値を調整することによって、第2のLD22から出射されるレーザビームの光強度の制御に用いる基準信号Vref2の値を調整し、光出力強度特性のバラツキを補正することができる。そしてこの調整は、フィードバック制御によってモニタ電圧信号Vmと基準信号Vref2とが等しくなるように制御されたときに第2のLD22から出射されるレーザビームの光強度を不図示の光センサで検出し、この光強度が狙いの値になるように行う。
【0024】
このように第2の可変抵抗12の抵抗値を調整することにより、第2のレーザ駆動部のフィードバック制御により、第2のLD22から出射されるレーザビームの光強度が狙いの値になるように制御することができる。ここで、光出力強度特性のバラツキはフォトダイオード23の感度のバラツキに比べてわずかであるため、第2の可変抵抗12は抵抗値の可変範囲が比較的小さなものでよい。
ただし、光出力強度特性のバラツキは方向性を持たず、同じ基準電圧の場合の光強度は、第1のLD21の方が高い場合も第2のLD22の方が高い場合も考えられるので、第2の可変抵抗12の抵抗値を可変範囲の中央値に設定したときに基準信号Vref1とVref2の電圧が等しくなるように第2の可変抵抗12及び抵抗11,13,14を選択する。例えば、抵抗13,14の抵抗値が等しければ、第2の可変抵抗12はその抵抗値の可変範囲の中央値が抵抗11の抵抗値と等しいものを用いればよい。
【0025】
そして、調整開始前に第2の可変抵抗12の抵抗値をその可変範囲の中央値に設定する。このことにより、調整のために抵抗値を動かす範囲を最小限にすることができ、レーザビームの出力調整作業を容易かつ迅速に行うことができる。なお、上述のように光出力強度特性のバラツキは小さいものであるので、初めに第2の可変抵抗12の抵抗値をその可変範囲の中央値に設定したときに最終的な調整値とのズレが大きかったとしても、それによってレーザビームの出力が定格光出力を超えてしまうようなことは起こらない。
【0026】
以上説明してきたレーザ書込装置において、出力レーザビームの光強度調整は図3のフローチャートに示した手順で行う。
図示しない制御部から光強度調整開始の指示があると、ステップS1でまず第1の可変抵抗7の抵抗値を調整可能範囲の最大値に、すなわちモニタ電圧Vmが最大になるように設定する。また、第2の可変抵抗12の抵抗値を調整可能範囲の中央値に、すなわち基準信号Vref2の電圧がVref1の電圧と等しくなるように設定する。
【0027】
次に、ステップS2でレーザダイオードアレイ20から最初にレーザビームの光強度を調整するLDを選択する。そしてここでは、制御に用いる基準信号として基準信号発生部10の基準電圧Vrefを複数の固定抵抗器により分圧した信号を用いるLDを選択する。従って、この実施形態の場合には第1のLD21を選択することになる。
その後ステップS3で、選択した第1のLD21に対するデータ信号である第1のデータ信号をONにし、第1のLD21を強制的に点灯させる。すると、第1のLD21から出射されたレーザビームがフォトダイオード23によって受光され、その光強度は前述のようにモニタ電圧信号Vmと基準信号Vref1とが等しくなるように制御される。
【0028】
ステップS4では、その制御された光量を不図示の光量センサで検知し、その光量が規定光強度範囲に入るように第1の可変抵抗7の抵抗値を調整してモニタ電圧信号Vmを調整する。ステップS5でこの調整が完了したかどうか判断し、完了していなければステップS4に戻って調整を継続し、完了していればステップS6に進んで第1の可変抵抗7の抵抗値をその時点での値に固定する。この調整により、レーザダイオードアレイ20に内蔵されたフォトダイオード23の電気的光学的特性の個体差によるバラツキを吸収することができる。
【0029】
次に、ステップS7で次に調整するLDを選択する。この実施形態の場合には第2のLD22を選択する。
そしてステップS8で、選択した第2のLD22に対するデータ信号である第2のデータ信号をONにし、第2のLD22を強制的に点灯させる。この際、第1のLD21を点灯させたままにしておくと、第1のLD21から出射されるレーザビームもフォトダイオード23によって受光されてしまうので、第1のLD21は消灯する。
すると、第2のLD22から出射されたレーザビームがフォトダイオード23によって受光され、その光強度は前述のようにモニタ電圧信号Vmと基準信号Vref2とが等しくなるように制御される。この時のVmは、フォトダイオードを流れるモニタ電流ImとステップS6で固定された第1の可変抵抗7の抵抗値とによって定まる値となる。
【0030】
上述のように、基準信号Vref2の初期値は基準信号Vref1と同じ電圧に設定しているので、第2のLD22から出射されるレーザビームの光強度も第1のLD21の場合と同じ基準で制御されているが、各LD毎の特性差により、モニタ電圧信号Vmを同じ基準電圧と等しくしても、光強度は一致しない。
そこで、ステップS9では、制御された光量を不図示の光量センサで検知し、その光量が規定光強度範囲に入るように第2の可変抵抗12の抵抗値を調整して基準信号Vref2を調整する。ステップS10でこの調整が完了したかどうか判断し、完了していなければステップS9に戻って調整を継続し、完了していればステップS11に進んで第2の可変抵抗12の抵抗値をその時点での値に固定する。
【0031】
この調整により、一定の基準信号を用いて制御を行った場合の第1のLD21から出射されるレーザビームと第2のLD22から出射されるレーザビームとの光強度のバラツキを吸収することができる。この際、レーザダイオードアレイ20全体の特性を左右するフォトダイオード22の検出特性は、第1の可変抵抗7の抵抗値を固定しているので変化しない。よってこの調整では、第2のLD22から出射されるレーザビームの光強度のみが変化する。
以上で光強度調整の処理を終了する。
【0032】
上述のように、レーザダイオードアレイ20の電気的光学的特性にはフォトダイオード23の検出感度特性の個体差によるバラツキが非常に大きい。また、同一レーザダイオードアレイ20内の各LDを一定の基準信号で制御した場合の出力光強度のバラツキは前者と比較すると小さくなっている。そこで、上記のように、個体差による特性バラツキの大きな項目であるフォトダイオード23の検出感度特性を比較的大きな調整範囲を有する第1の調整手段にて最初に調整することにより、レーザダイオードアレイ20内のフォトダイオード23の特性を各LDに対して固定することができる。また、第1の調整手段(第1の可変抵抗7)を調整する際に、特定のLDの光出力強度を、この場合では第1のLD21の出力を狙いの光強度に調整することで、調整工数を低減することができる。
そして、第2の調整手段(第2の可変抵抗12)を調整する前に、第2の調整手段をその調整可能範囲の中央値に設定しておくとよいことは、既に述べた通りである。
【0033】
なお、本実施形態では、2つの出射点を有するレーザダイオードアレイを使用した例について説明したが、有する出射点の個数が増加した場合でも、同様にこの発明を適用することが可能である。すなわち、出射点の個数が増加した場合でも、各々の出射点に対応した第2の調整手段を用い、調整開始前にその調整可能範囲の中央値に設定しておくことにより、第2の調整手段によって各レーザビーム光強度を調整する際に、光出力強度特性バラツキのみを調整することで狙いの光強度に調整可能であり、かつ調整時に値を変化させる範囲が最小限で済むため、調整工数を低減し、調整作業を簡潔化することができる。
【0034】
〔画像形成装置の実施形態:図4〕
次に、この発明のレーザ出力装置を備えた画像形成装置の実施形態について図4を用いて説明する。図4は、その画像形成装置の一例である複写機の構成図である。
この複写機80は、複写機本体81内に設けた光学読取系82により読み取った画像データを基にして、上述のレーザ出力装置を備えたレーザ書込装置を備えた光書込系83が作像系84に設けた感光体85上に潜像を形成し、その潜像を作像系84の現像装置86がトナーにより可視像としている。これらの光書込系83及び作像系84が画像形成手段である。
複写機本体81の下部には給紙装置Pが備えてあり、この給紙装置Pから積載された用紙62を給紙ローラ61により1枚ずつ給紙し、搬送ローラ対67によって搬送路87を通して作像系84に搬送し、感光体85上の可視像を用紙62上に転写する。
【0035】
転写が終わると用紙62は定着装置88に搬送されて可視像が定着された後、排紙ローラ対89により外部の排紙トレイ90に排出される。また、両面画像形成時には、用紙62は図示しない排紙分岐爪により反転搬送路91から両面装置92へ向けて搬送され、両面トレイ93に一旦格納された後に進行方向を逆転し、両面搬送路94から再び作像系84に送り込まれて裏面に画像が形成され、定着装置88を通って排紙トレイ90上に排出される。
なお、このレーザ出力装置を備えた画像形成装置は複写機に限るものではなく、ファクシミリ,プリンタ等にも何等支障なく適用することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明のレーザ出力装置によれば、各出射点の各々1回の点灯動作によってレーザダイオードアレイの個体差による特性バラツキを吸収して微妙な光強度調整を容易に行うことができ、さらに調整工数や調整時に値を変化させる範囲を最小限にし、調整に要する時間や労力を低減することができる。
また、この発明の画像形成装置によれば、レーザビームの出力調整を容易に、少ない時間や労力で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のレーザ出力装置を備えたレーザ書込装置のレーザ光強度制御機構の構成を示す構成図である。
【図2】そのレーザ書込装置の全体構成を示す模式的な斜視図である。
【図3】そのレーザ書込装置における光強度調整手順を示すフローチャートである。
【図4】この発明のレーザ出力装置を備えた画像形成装置の一例である複写機の構成図である。
【符号の説明】
1:第1のレーザ駆動部 2:第2のレーザ駆動部
3:第1のコンパレータ 4:第2のコンパレータ
5,6,11,13,14:抵抗
7:第1の可変抵抗 10:基準信号発生部
12:第2の可変抵抗
20:レーザダイオードアレイ
21:第1のLD 22:第2のLD
23:フォトダイオード 80:複写機
82:光学読取系 83:光書込系
84:作像系 85:感光体
86:現像装置

Claims (2)

  1. 第1及び第2のレーザビーム出射点を有する半導体レーザと、
    該レーザビーム出射点から出力されるレーザビームの光強度を検出する1つの光強度検出手段と、
    前記半導体レーザの各レーザビーム出射点を駆動するレーザ駆動手段と、
    前記第1のレーザビーム出射点からのレーザビームの出力制御の基準とする基準信号を発生する第1の基準信号発生手段と、
    前記第2のレーザビーム出射点からのレーザビームの出力制御の基準とする基準信号を発生する第2の基準信号発生手段と、
    前記光強度検出手段の出力と前記基準信号とを比較する比較手段とを有し、
    前記半導体レーザと前記光強度検出手段とが1つのパッケージに収納された半導体レーザユニットを構成し、
    前記各レーザ駆動手段は前記比較手段の比較結果に応じて前記レーザビームの出力を制御する手段であるレーザ出力装置であって、
    前記光強度検出手段による検出信号の強度を調整する第1の調整手段と、
    前記第2の基準信号発生手段が発生する基準信号の強度を調整する第2の調整手段とを有し、
    前記第2の調整手段が、調整開始時には調整可能範囲の中央の値に設定されており、このとき前記第2の基準信号発生手段が発生する基準信号の電圧は前記第1の基準信号発生手段が発生する基準信号の電圧と等しいことを特徴とするレーザ出力装置。
  2. 請求項1記載のレーザ出力装置が出力するレーザビームよって感光体を走査して潜像を形成し、該潜像をトナーによって顕像化する画像形成手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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