JP2005169785A - 定電圧生成装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成で低コストの定電圧生成装置、およびこの装置を用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 CPU302は、DC電源電圧を基準の電圧として、アナログ値をデジタル値に変換するA/D変換手段を備えている。CPU302はとツェナーダイオード308の一定電圧をA/D変換用ポートに入力するが、A/D変換手段は前述のようにDC電源電圧を基準の電圧としているので、変換後のデジタル値は、電源電圧の変動に応じて変動する。そこで、このデジタル値の変動に応じてPWM信号のパルス幅を変更することにより、平滑回路300の出力に一定電圧を得ることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、直流定電圧を生成する定電圧生成装置、およびこの定電圧生成装置を使用した電子写真プロセス(電子写真方式ともいう)のプリンタや複写機などの画像形成装置に関するものである。
従来の技術として、ここでは例としてCPUからPWM波形などの矩形波を出力し、この波形を積分することで定電圧を生成し、この電圧を基準電圧として使用する画像形成装置について説明する。このような画像形成装置の先行技術としては、例えば下記特許文献1を挙げることができる。
矩形波を積分回路に入力すると、積分回路の出力電圧は矩形波の周波数とオン時間とその時の電圧値(Highレベル)とから算出される平均電圧値に比例した電圧値となる。
CPUから出力される矩形波のパルス幅(オン時間)の精度は使用するCPUの特性に依存するものの、積分回路の出力電圧に与える影響は少ないと考えられる。
また、矩形波の電圧値(Highレベル)はCPUに供給されている電源電圧と同等であり、この電源電圧は電源回路の部品バラツキおよび同じ電源に接続されている回路の動作条件(負荷条件)によっては約±5%程度の電圧変動が生じ、この電源電圧値の変動により積分回路の出力電圧も変動してしまう。
ここで、画像形成装置に備えられているスキャナレーザの光量制御回路や高圧回路の出力電圧制御回路を例にとると、これらの回路は回路内の基準電圧をもとにレーザ光量値、高圧出力値の決定を行っており、この基準電圧を可変とすることでレーザ光量値、高圧出力値を可変としている。この基準電圧とは前記のようにCPUからのPWM波形を積分して生成したものである。
しかしながら画像形成装置の画像(濃度など)に対して、スキャナレーザの光量や高圧出力値が敏感に影響するため、これらの回路に使用される基準電圧は高精度のものが必要とされる。実際には前述のようにCPUからPWM波形を出力し、この波形を積分した場合では電源電圧の変動の影響を逃れられないため、現状は、図7に示すように、CPUから出力されたPWM波形は一旦、高精度の安定化電源をもつバッファを介することにより電源電圧の変動の影響を受けないように設計されている。
特開平05−265306号公報
しかしながら高精度の安定化電源をもつバッファはコスト的にも高く、しかもバッファの数も高精度の基準電圧を必要とする回路にそれぞれ使用しなくてはならないため画像形成装置全体でのコストも高くなってしまうという問題があった。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、簡単な構成で低コストの定電圧生成装置、およびこの装置を用いた画像形成装置を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明では、定電圧生成装置を次の(1),(2)のとおりに構成し、画像形成装置を次の(3),(4)のとおりに構成する。
(1)供給されたDC電源電圧に依存する振幅を有し、制御対象の制御量に応じたデューティのPWM信号を発生するPWM信号発生手段と、
前記PWM信号発生手段により発生したPWM信号を平滑し、制御信号として出力する平滑手段と、
前記DC電源電圧を基準の電圧として、アナログ値をデジタル値に変換するA/D変換手段と、
前記DC電源電圧に依存しない基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、
を備え、
前記PWM信号発生手段は、前記基準電圧発生手段で発生した基準電圧を前記A/D変換手段によりA/D変換して得たデジタル値にもとづいて、発生するPWM信号のデューティを補正することを特徴とする定電圧生成装置。
(2)前記PWM信号発生手段は、
前記DC電源電圧が所定の値であるとき、前記基準電圧発生手段で発生した基準電圧を前記A/D変換手段に入力し、A/D変換したデジタル値を基準AD値として予め記憶しておく記憶手段と、
前記基準電圧発生手段で発生した基準電圧を前記A/D変換手段に入力し、A/D変換して得たデジタル値と前記記憶手段に記憶している基準AD値を比較する比較手段とを備え、
前記比較手段による比較結果にもとづいて、発生するPWM信号のデューティを補正することを特徴とする前記(1)記載の定電圧生成装置。
(3)電子写真プロセスで感光体に潜像を形成する半導体レーザと、
前記半導体レーザの光量を制御する光量制御手段とを備えた画像形成装置において、
前記(1)又は(2)記載の定電圧生成装置により生成した定電圧にもとづいて前記光量制御手段の光量制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
(4)電子写真プロセスに用いる高圧電源を備えた画像形成装置において、
前記(1)又は(2)記載の定電圧生成装置により生成した定電圧にもとづいて前記高圧電源の出力制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、簡単な構成で低コストの定電圧生成装置、およびこの装置を用いた画像形成装置を提供することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、画像形成装置の実施例により詳しく説明する。
図1は、実施例1である“レーザビームプリンタ”の構成を示す断面図である。本レーザビームプリンタは、電子写真プロセスを用いた画像形成装置であり、かつカートリッジに非接触型ICメモリを搭載している例である。
レーザビームプリンタ本体101(以下、本体101という)は、記録紙Sを収納するカセット102を有し、カセット102の記録紙Sの有無を検知するカセット有無センサ103、カセット102の記録紙Sのサイズを検知するカセットサイズセンサ104(複数個のマイクロスイッチで構成される)、カセット102から記録紙Sを繰り出す給紙ローラ105等が設けられている。そして、給紙ローラ105の下流には記録紙Sを同期搬送するレジストローラ対106が設けられている。また、レジストローラ対106の下流にはレーザスキャナ部107からのレーザ光にもとづいて記録紙S上にトナー像を形成するカートリッジ108が設けられている。更に、カートリッジ108の下流には記録紙S上に形成されたトナー像を熱定着する定着器109が設けられており、定着器109の下流には排紙部の搬送状態を検知する排紙センサ110、記録紙Sを排紙する排紙ローラ111、記録の完了した記録紙Sを積載する積載トレイ112が設けられている。
また、前記レーザスキャナ107は、後述する外部装置131から送出される画像信号(画像信号VDO)にもとづいて変調されたレーザ光を発光するレーザユニット113、このレーザユニット113からのレーザ光を後述する感光ドラム117上に走査するためのポリゴンモータ114、結像レンズ115、折り返しミラー116等により構成されている。
また、定着器109は定着フィルム109a、加圧ローラ109b、定着フィルム内部に設けられた発熱体を備えたセラミックヒータ109c、セラミックヒータ109cの発熱体の表面温度を検出するサーミスタ109dから構成されている。
また、メインモータ123は、給紙ローラ105には給紙ローラクラッチ124を介して、レジストローラ対106にはレジストローラクラッチ125を介して駆動力を与えており、更に感光ドラム117を含むカートリッジ108の各ユニット、定着器109、排紙ローラ111にも駆動力を与えている。
そして126はエンジンコントローラであり、レーザスキャナ部107,カートリッジ108,定着器109による電子写真プロセスの制御、前記本体101内の記録紙の搬送制御を行っている。
そして、127はビデオコントローラであり、パーソナルコンピュータ等の外部装置131と汎用のインタフェース(セントロニクス,RS232C等)130で接続されており、この汎用インタフェース130から送られてくる画像情報をビットデータに展開し、そのビットデータをVDO信号として、エンジンコントローラ126へ送出している。
そして、前記カートリッジ108内は、公知の電子写真プロセスに必要な、感光ドラム117,1次帯電ローラ119,現像器120,転写帯電ローラ121,クリーナ122,アンテナ付非接触型ICメモリユニット201等から構成されている。また、本体101内には非接触ICメモリユニット201と通信を行うためにコイルアンテナ202、通信制御を行うための変復調回路を搭載した通信制御基板203が設けられている。
図2に本実施例におけるレーザ制御回路の回路図を示す。レーザ光量を設定するレーザ光量設定基準電圧V1を可変とすることで、レーザ光量を可変としている。図2において、301はPWM信号であり、本体101のエンジンコントローラ126にあるCPU302からレーザ制御回路300へ、レーザ光量設定基準電圧V1を設定するため入力される。ここで、このPWM信号301はCPU302の電源電圧と同等の振幅電圧となる。そして、レーザ制御回路300へ入力されたPWM信号は平滑回路303(本実施例では抵抗とコンデンサからなるRC積分回路)を介して直流電圧へと変換され、レーザドライバ304内部の光量設定アンプ305の入力端子へレーザ光量設定基準電圧V1として入力される。
また、図2中の306は半導体レーザであり、内部にはレーザの発光量をモニタするための光検出素子PDがある。この光検出素子PDを用いて、レーザ光量を設定するAPC(オートパワーコントロール)制御を行う。このAPC制御は以下の通りである。
光検出素子PDは、レーザの発光量を電流に変換する。そのときの電流をI1とする。また、光検出素子PDは可変抵抗器VR2と光量設定アンプ305の入力端子に接続されている。ここで光量設定アンプ305入力端子の発光量モニタ電圧V2は、I1とVR2の設定値により決定され、V2=I1・VR2となる。そして、光量設定アンプ305にてレーザ光量設定基準電圧V1と発光量モニタ電圧V2の比較を行う。光量設定アンプ305により算出された出力電圧値をV3とする。そして光量設定アンプ305の出力端子は、半導体レーザ306の駆動回路部307に接続されている。駆動回路部307は、光量設定アンプ305の出力電圧V3に応じて、半導体レーザ306の光量設定を行い安定的にレーザを発光させる。
次にCPU302による電源電圧の推測方法について説明する。図2中の308は一定電圧保持手段としてツェナーダイオード(保持電圧=1.7V)を用いており、抵抗309を介して3.3V電源に接続されている。また、ツェナーダイオート308と抵抗309の共通接続点はCPU302のA/D変換用ポートに接続されており、CPU302は、ツェナーダイオードの保持電圧(1.7V)を、内蔵のA/D変換手段によりデジタル値(AD値)に変換して認識する。ここで電源電圧V、ツェナーダイオード308の保持電圧Vz、CPU302が8ビット(256階調)とすると、CPU302が認識するAD値は次式で計算される(CPU302内蔵のA/D変換手段は電源電圧Vを基準の電圧すなわち“256”としてA/D変換するので、AD値は次式で計算できる)。
AD値=(Vz/V)×256
前述のVz=1.7V V=3.3V を代入すると、A/D値は131となる。
ここでツェナーダイオード308の保持電圧が一定と考え、電源電圧3.3Vのバラツキを±5%とした場合、図3に示すように、CPU302が認識するAD値が大きく変動する。
そこで、予めCPU302に電源電圧のTyp値(ここでは3.3V)のときの基準AD値を記憶させておき、この記憶した基準AD値と実際にCPUが認識したAD値がどれだけずれているかによって実際の電源電圧を推測するものである。
また、CPU302が出力するPWM信号においても、電源電圧のバラツキ(PWM信号の振幅のバラツキ)によって平滑回路後のレーザ光量設定基準電圧V1も大きく変動してしまう。
そこで、本実施例では、CPU302が推測した電源電圧値に応じて、CPU302から出力するPWM信号に対してパルス幅補正を行い、平滑回路後のレーザ光量設定基準電圧V1を電源電圧のバラツキに関わらず常に一定の値を出力することが可能となる(図4参照)。
ここで、パルスの補正の仕方としては基準AD値との差が大きければ大きいほど補正の仕方も当然大きくなる。
以上の流れを図5に示すフローチャートを用いて説明する。
はじめにツェナーダイオード308の保持電圧VzをCPU302のA/D変換用ポートに入力する(STEP 1)。CPU302はその入力されたツェナーダイオード308の保持電圧VzをAD値に変換する(STEP 2)。CPU308には予め電源電圧がTyp値の時に相当する基準AD値が記憶されており、この基準AD値と実際にCPUが認識したAD値とを比較する(STEP 3)。その比較の結果、基準AD値の方が大きい場合(STEP 4)、つまり、電源電圧がTyp値よりも高い場合(図3参照)、CPU302は出力するPWM信号のパルス幅を細くするという補正を行う(STEP 5)。逆に基準AD値の方が小さい場合、つまり、電源電圧がTyp値よりも低い場合(図3参照)、CPU302は出力するPWM信号のパルス幅を太くするという補正を行う(STEP 6)。STEP 5およびSTEP 6のいずれの場合でも最終的に平滑回路303を通過後に出力される電圧値の値は同じとなる(STEP 7)。
このように、本実施例によれば、高価な高精度の安定化電源をもつバッファを用いることなく、従来の構成を少し変更するだけで、所要の定電圧を得ることができる。
実施例2である“レーザプリンタ”を説明する。本実施例は実施例1と同じ効果を奏するものであるが、使用する回路が異なる。本実施例では高圧制御回路(帯電,現像,転写)の出力制御に用いられた場合について説明する。図6にはその回路例を示す。なお、レーザプリンタの全体構成,動作は実施例1と同様なのでその説明を援用する。
はじめに高圧制御回路310の動作説明をする。高圧制御回路310内の矩形波発生回路312により出力された矩形波はトランジスタ313により増幅される。そして増幅された矩形波は正弦波生成回路314に入力され、正弦波に変更され出力される。この正弦波生成回路314から出力された正弦波はコンデンサ315によって直流成分をカットされトランス316を介して負荷319側に高圧(交流)として送られ、直流高圧生成回路317により生成された高圧(直流)と重畳された電圧が高圧出力として負荷319に与えられる。ここで高圧出力の制御方法としては、高圧出力を負荷319に与える際に流れる交流電流を制御することによって行われている。負荷319に流れる交流電流は抵抗318の両端に発生する電圧として検知しており、この抵抗318に発生した電圧が電流設定アンプ311の入力端子に送られる。ここで、負荷319の抵抗値はMΩオーダーで、抵抗318の抵抗値はkΩオーダーのものが用いられており、抵抗318が負荷に流れる交流電流値に対して影響しないように設計されている。
一方、エンジンコントローラ126側では、実施例1に記載したようにCPU302によって実際の電源電圧を推測し、その推測結果に応じてCPU302から出力するPWM信号のパルス幅に補正をかけた信号を出力する。CPU302から出力されたPWM信号は高圧制御回路310に送られ、平滑回路303を介して一定電圧となり、電流設定アンプ311に基準電圧として入力される。つまり、電流設定アンプでは抵抗318と負荷319に流れる交流電流によって発生する電圧と、基準電圧の比較を行い、その比較結果に応じて正弦波生成回路314に入力される矩形波の振幅を制御することによって負荷に流れる交流電流を制御し、結果として安定した高圧制御を行うことが可能となっている。
なお、実施例1および2では、CPU302が電源電圧を検知する際に用いる一定電圧保持手段をツェナーダイオード308としているが、これはシャントレギュレータなど一定電圧を作り出せるものなら代用可能であることは言うまでもない。
実施例1である“レーザビームプリンタ”の構成を示す断面図 レーザ制御回路の回路図 電源電圧とCPUが認識するAD値の関係を示す図 CPUがパルス幅補正したときの概念図 実施例1の動作を示すフローチャート 実施例2で用いる高圧制御回路の回路図 従来の技術の参照図
符号の説明
302 CPU
300 レーザ制御回路
303 平滑回路
308 ツェナーダイオード

Claims (4)

  1. 供給されたDC電源電圧に依存する振幅を有し、制御対象の制御量に応じたデューティのPWM信号を発生するPWM信号発生手段と、
    前記PWM信号発生手段により発生したPWM信号を平滑し、制御信号として出力する平滑手段と、
    前記DC電源電圧を基準の電圧として、アナログ値をデジタル値に変換するA/D変換手段と、
    前記DC電源電圧に依存しない基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、
    を備え、
    前記PWM信号発生手段は、前記基準電圧発生手段で発生した基準電圧を前記A/D変換手段によりA/D変換して得たデジタル値にもとづいて、発生するPWM信号のデューティを補正することを特徴とする定電圧生成装置。
  2. 前記PWM信号発生手段は、
    前記DC電源電圧が所定の値であるとき、前記基準電圧発生手段で発生した基準電圧を前記A/D変換手段に入力し、A/D変換したデジタル値を基準AD値として予め記憶しておく記憶手段と、
    前記基準電圧発生手段で発生した基準電圧を前記A/D変換手段に入力し、A/D変換して得たデジタル値と前記記憶手段に記憶している基準AD値を比較する比較手段とを備え、
    前記比較手段による比較結果にもとづいて、発生するPWM信号のデューティを補正することを特徴とする請求項1記載の定電圧生成装置。
  3. 電子写真プロセスで感光体に潜像を形成する半導体レーザと、
    前記半導体レーザの光量を制御する光量制御手段とを備えた画像形成装置において、
    請求項1又は請求項2記載の定電圧生成装置により生成した定電圧にもとづいて前記光量制御手段の光量制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 電子写真プロセスに用いる高圧電源を備えた画像形成装置において、
    請求項1又は請求項2記載の定電圧生成装置により生成した定電圧にもとづいて前記高圧電源の出力制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
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