JP2000147923A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000147923A JP10333435A JP33343598A JP2000147923A JP 2000147923 A JP2000147923 A JP 2000147923A JP 10333435 A JP10333435 A JP 10333435A JP 33343598 A JP33343598 A JP 33343598A JP 2000147923 A JP2000147923 A JP 2000147923A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置環境の湿度、温度による負荷変動を、相
対湿度の変化を測定することにより予測し、最適なゲイ
ンを選択することで、転写電流の応答性、安定性に優れ
たPWM制御装置を提供する。 【解決手段】 相対湿度センサを画像形成装置に取付
け、相対湿度センサの出力により相対湿度に応じたゲイ
ンを選択し、選択されたゲインに基づいて、転写部にお
いて印加するDCバイアスを制御するPWM信号を発生
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写方式
を採用した画像形成装置に関し、特に画像形成部におい
て設置環境に応じた画質調整を可能とする画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像形成装置は、設置場所の温
度、湿度などの環境変化に伴う記録用紙及び転写ローラ
の抵抗値の変化により転写不良が発生する。その例とし
て、先ず、設置場所が高湿の状態のところにあっては、
転写紙の抵抗値が吸湿により変化するため、転写極に定
常の高圧電流を加えても、トナーがもつ電荷と極性の違
う電荷が転写紙上に残らず、転写紙上の電荷は、転写紙
を伝わってアースされることによりリークし、トナー像
の転写紙への転写が正常に行われず転写抜けとなり、転
写されなかった感光体上のトナー像はクリーナー部でか
き消されてしまうといったことがある。
【0003】また、転写抜けとなることを防ぐため、高
圧電流を強くすると、転写極から出力した高圧電流によ
り発生する電荷が、含水率が高くなり電気抵抗の低くな
った転写紙上でふらつき出し、感光体上のトナー像の転
写が正確に行われず、転写紙上に転写された後のトナー
像は、崩れてぼやけた状態になっているといったことも
ある。
【0004】それらの設置場所の温度、湿度などの環境
変化に伴う転写不良に対する問題を解決するため、転写
電流を定電流制御するPWM制御装置のソフトウェア制
御が知られている。
【0005】従来のPWM制御装置のソフトウェア制御
を図4、図5、図6及び図7を用いて説明する。
【0006】図4は、PWM制御装置の概略構成を示す
ブロック図である。一般に、転写極に印加する転写バイ
アスは定電流制御がなされており、コントローラ1は高
圧電源2に対してPWM信号を出力し、高圧電源2は、
そのPWM信号に従って電圧を出力する。また、高圧電
源2は、出力電圧の検出信号をコントローラ1に送信
し、コントローラ1は、その出力電圧検出信号を帰還電
圧信号として受け、帰還電圧信号に基づいて次に高圧電
源2に出力するPWM信号を算出する。
【0007】図5は、PWM制御装置の概略構成をさら
に詳細に示すブロック図である。コントローラ1は、C
PU301とROM302とRAM303とPWM発生
回路304とA/D変換器305とにより構成される。
ROM302は、CPU301のプログラムや高圧電源
2からの帰還電圧信号値に応じた出力電流値のデータや
環境の温度湿度に対する転写電流値等が予め記憶されて
いる。RAM303は、CPU301の作業エリアとし
て用いられる。PWM発生回路304は、ROM302
から読み出されたPWMデューティ比に応じたPWM信
号を発生して高圧電源2に出力し、また、A/D変換器
305は、高圧電源2からの帰還信号をA/D変換す
る。CPU301は、このA/D変換された帰還値に基
づいて次に出力するPWM信号を算出する。
【0008】ここで従来のPWM制御の動作例を図6に
示されるフローチャートを用いて説明する。図6におい
て、まず、CPU301は、ROM302から目標出力
電流値を取得し、ROM302に記憶してある出力電流
と帰還電圧信号との関係式から目標帰還電圧信号値を求
める(ステップS11)。次に、同じくROM302か
ら5%や10%等のPWMデューティ比を読み出し、読
み出したPWMデューティ比に応じてPWM発生回路3
04はPWM初期値を出力する(ステップS12)。そ
の後、次の制御、即ち、出力したPWM初期値によって
実際に高圧電源2で出力した電圧の検出結果である帰還
電圧信号に基づいた制御を行うまでの一定時間を待つ
(ステップS13)。
【0009】帰還電圧信号は、A/D変換器305にお
いてA/D変換することにより読み取られ(ステップS
14)、CPU301は、読み取った帰還電圧信号を基
に次に出力するPWM信号を下記の式を用いて算出する
(ステップS15)。 χ=(目標帰還電圧信号値−帰還電圧信号値)×A A:ゲイン (1) 新PWM値=前回のPWM値−χ
【0010】上記の式から算出された新PWM値を再び
高圧電源2に出力する(ステップS16)。そしてステ
ップS13に戻り同様の処理を続ける。
【0011】しかしながら、従来の複写機などの画像形
成装置は、温度や湿度の環境変化による記録用紙の抵抗
値変動は非常に大きく、また転写ローラなども抵抗値変
動を起こすため抵抗値は数十MΩ〜数百MΩ間で変動す
る。このため、上記図6に示されるようなPWM制御に
よる定電流制御を行った場合、図7に示すように負荷抵
抗値の変化によって出力されるPWMデューティ比
(%)も異なってくる。
【0012】例えば、式(1)においてゲインAが定値
しか設定できないような装置であるとき、負荷の大きく
違う環境において目標となるPWMデューティ比(%)
が異なるため、環境の変化の応じて応答性に大きな差が
でき、負荷の大きなところでは電流の立ち上がりが遅
く、転写電流不足による画像不良の発生の原因になると
いった問題があった。
【0013】また、負荷抵抗の大きな環境での立ち上が
りをよくするためにゲインAを上げてしまうと、負荷抵
抗が小さな環境では出力電流の安定性が悪くなってしま
うといった問題があった。
【0014】このように定電流制御において、従来のソ
フトウェア制御によるCPUを介して行うPWM制御装
置は、PWM制御では電圧を取り扱うため、温度や湿度
の環境変化に伴う負荷変動によって応答性、安定性に優
れた制御を行うことが困難である。また、制御のゲイン
を定値に定めた場合、特に低温低湿環境においては負荷
抵抗が大きくなり、立ち上がりが遅くなる。このため、
画像先端部において転写に必要な十分な電流を確保する
ことができず、転写抜け等の画像不良発生の原因にな
る。あるいは、立ち上がりをよくするためにゲインを大
きくすると、高温高湿環境では負荷抵抗が小さいため、
定常時での転写電流の安定性が悪くなってしまう。
【0015】ここで、設置場所の温度、湿度などの環境
変化に伴う転写不良を解決する従来の技術における第1
例として、特開平6−266246号公報に開示された
「電子写真複写装置」について説明する。
【0016】この従来の技術における第1例は、高温状
態においても転写抜けや転写はじき起こすことなく、し
かも装置を大型化することなく測定のために転写紙のジ
ャムを起こすことも防ぐことを目的とする技術である。
【0017】そのために、この従来の技術における第1
例は、湿度検出手段からの出力値変化の履歴と転写紙カ
セットにスタックされている各転写紙のスタック時間の
タイマーによる測定値とを演算手段に記憶させ、該演算
手段が転写電流値テーブルと、記憶した出力値変化の履
歴とタイマによる測定値とをつき合わせて、最適な転写
電流の指令値及び補正値をもとめることにより上記目的
を達成している。
【0018】また、従来の技術における第2例として、
特開平6−348080号公報に開示された「画像形成
装置」について説明する。
【0019】この従来の技術における第2例は、帯電
器、現像器、分離器、クリーニング前の除電器等の転写
器以外においても必要な高圧電源の出力電圧又は出力電
流を一定に制御するために装置を複雑化にすることなく
CPUからの信号のノイズからの影響を受けることなく
正確に高圧電源を制御し、高画質を得ることを目的とす
る技術である。
【0020】そのために、この従来の技術における第2
例は、高電圧発生回路によって発生された高電圧を電流
検出回路又は電圧検出回路を介して高圧電極に引加し、
このとき電流検出回路又は電圧検出回路において検出さ
れたアナログの電流値又は電圧値である出力信号を、ア
ナログ/PWM変換回路によってPWM信号に変換し、
CPUはこのPWM信号から高圧電極に印加したバイア
ス電圧の正常値と目的出力電圧値との偏差を知り、バイ
アス電圧を正常値に補正するためのPWM信号を送出
し、高圧電源の出力を制御することにより上記目的を達
成している。
【0021】また、従来の技術における第3例として、
特開平6−67517号公報に開示された「直流高圧電
源装置」について説明する。
【0022】この従来の技術における第3例は、動作電
流を高速かつリアルタイムでの制御、停止状態あるいは
低電圧制御動作モードから動作電流の制御モードへの高
速な移行、及び記録用紙の先端部に生じる画像欠け量等
の最小限の抑止を実現することにより、高画質の転写を
可能とすることを目的とする技術である。
【0023】そのために、この従来の技術における第3
例は、電流検出回路によって直流検出回路によって直流
高圧電源装置により直流の高電圧が印加される放電器か
ら被帯電部材に流れる動作電流を検出し、さらにこの電
流検出回路に、放電器に外乱を与える交流高圧電源と同
期した周期で積分する積分器を備えさせ、積分器によっ
て検出する動作電流を積分することにより、動作電流に
外乱として畳重された交流成分を除去することができ、
動作電流のみを精度良く検出して高速に定電流制御を可
能とすることにより上記目的を達成している。
【0024】また、特開平8−220894号公報にお
いて、転写電流の立ち上がりの遅れによる転写不良に対
して誤差電圧検出抵抗を転写動作に入る前と後で切り替
えることで対応しているものが開示されている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの従来技術においても、設置場所の湿度及び温度の
変化を考慮し、且つ、設置場所の湿度及び温度の変化に
応じて高圧電源において転写用紙に出力する電圧を適宜
正確に制御する必要性に対する問題点を解決することが
できない。
【0026】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、設置環境の湿度、温度による負荷変動を、相
対湿度の変化を測定することにより予測し、最適なゲイ
ンを選択することで、高圧電源装置を複雑にすることな
く、転写電流の応答性、安定性に優れたCPUを介して
行うソフトウェア制御によるPWM制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0027】また、本発明は、設置環境の湿度、温度に
よる負荷変動を、絶対湿度の変化を測定することにより
予測し、最適なゲインを選択することで、高圧電源装置
を複雑にすることなく、転写電流の応答性、安定性に優
れたCPUを介して行うソフトウェア制御によるPWM
制御装置を提供することを目的とする。
【0028】また、本発明は、設置環境の湿度、温度に
よる負荷変動を、転写用紙の抵抗値の変化を測定するこ
とにより予測し、最適なゲインを選択することで、高圧
電源装置を複雑にすることなく、転写電流の応答性、安
定性に優れたCPUを介して行うソフトウェア制御によ
るPWM制御装置を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、転写用紙に可視像を転写す
る転写手段と、転写手段にDCバイアスを印加する高圧
電源とを有し、DCバイアスを制御することにより転写
用紙上の転写電流を定電流制御する電子写真複写方式を
採用した画像形成装置において、相対湿度を測定する相
対湿度測定手段と、相対湿度測定手段の測定結果に対応
するゲインを設定するゲイン設定手段と、DCバイアス
を制御するための信号を所定の算出方法により算出する
DCバイアス制御信号算出手段と、ゲイン設定手段にお
いて設定されたゲインを所定の算出方法におけるパラメ
ータとして含み、DCバイアス制御信号算出手段の所定
の算出方法により算出されたDCバイアス制御信号を、
高圧電源に対して発生するDCバイアス制御信号発生手
段とを有することを特徴とする。
【0030】請求項2記載の発明は、画像形成装置は、
絶対湿度を測定する絶対湿度測定手段と、絶対湿度測定
手段の測定結果に対応するゲインを設定するゲイン設定
手段と、DCバイアスを制御するための信号を所定の算
出方法により算出するDCバイアス制御信号算出手段
と、ゲイン設定手段において設定されたゲインを所定の
算出方法におけるパラメータとして含み、DCバイアス
制御信号算出手段の所定の算出方法により算出されたD
Cバイアス制御信号を、高圧電源に対して発生するDC
バイアス制御信号発生手段とを有することを特徴とす
る。
【0031】請求項3記載の発明は、画像形成装置は、
転写用紙の抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、抵抗値
測定手段の測定結果に対応するゲインを設定するゲイン
設定手段と、DCバイアスを制御するための信号を所定
の算出方法により算出するDCバイアス制御信号算出手
段と、ゲイン設定手段において設定されたゲインを前記
所定の算出方法におけるパラメータとして含み、DCバ
イアス制御信号算出手段の所定の算出方法により算出さ
れたDCバイアス制御信号を、高圧電源に対して発生す
るDCバイアス制御信号発生手段とを有することを特徴
とする。
【0032】請求項4記載の発明は、請求項1から3の
いずれか1項に記載の発明において、画像形成装置は、
さらに、DCバイアスの電圧値を検出する電圧値検出手
段を有し、電圧値検出手段において検出された電圧値の
帰還信号値をDCバイアス制御信号算出手段が取得し、
取得した帰還電圧信号値は、所定の算出方法におけるパ
ラメータに含まれることを特徴とする。
【0033】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、画像形成装置は、さらに、転写電流の目標
値を設定する目標電流設定手段を有し、目標電流設定手
段において設定された目標転写電流値から所定の関係式
を用いることにより目標帰還電圧信号値を求め、目標帰
還電圧信号値と前記帰還電圧信号値との偏差は、所定の
算出方法におけるパラメータに含まれることを特徴とす
る。
【0034】請求項6記載の発明は、請求項1から5の
いずれか1項に記載の発明において、DCバイアス制御
信号は、パルス幅変調信号であることを特徴とする。
【0035】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、所定の算出方法は、 PWM値’=PWM値−χ χ=(目標帰還電圧値−帰還電圧信号値)×A A:ゲイン PWM値’:DCバイアス制御信号算出手段において算
出するパルス幅変調信号値 PWM値:DCバイアス制御信号発生手段において前回
発生したパルス幅変調信号値、であることを特徴とす
る。
【0036】請求項8記載の発明は、請求項1から7の
いずれか1項に記載の発明において、画像形成装置は、
複写機であることを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
による画像形成装置の実施形態を詳細に説明する。
【0038】図1は、本発明の画像形成装置の一実施形
態である複写装置の概略構成を示す断面図である。図1
において、複写機101は、周知の電子写真複写方式を
用いるものであり、画像形成部Aと給紙ユニットBとか
らなる。画像形成部Aは、電子写真複写行程を実施する
読み取り装置102と書込装置103と感光体ドラム1
04と帯電装置105と現像装置106と転写・搬送装
置107とクリーニング装置108と定着装置109と
により構成される。
【0039】読み取り装置102は、コンタクトガラス
110上に置かれた原稿を露光する光源111と反射鏡
112と結像レンズ113とCCD114とにより構成
され、画像を取り込む。取り込まれた画像情報は処理が
なされ、書込装置103により感光体ドラム104上に
静電潜像を形成する。
【0040】書込装置103は、画像情報に基づきLD
115によりレーザ光が出力され、出力されたレーザ光
はポリゴンミラー116、fθレンズ117、反射ミラ
ー118で構成された光学系を通過したのち感光体ドラ
ム104上に集光され静電潜像を形成する。
【0041】感光体ドラム上に形成された静電潜像は、
現像装置106によって可視像化され、その可視像が給
紙ユニットBから転写・搬送装置107に給送されてく
る記録用紙に転写される。可視像を転写された記録用紙
は、定着装置109に搬送されて、定着され排出され
る。
【0042】次に図1に示されている複写機101にお
ける転写・搬送装置107について図2を参照しながら
説明する。
【0043】図2において、記録用紙202は給紙ユニ
ットBより搬送され転写ベルト201上に送給される。
次いで感光体ドラム203上の可視像が記録用紙202
上に転写される。このとき、転写用導電性ブラシ204
には高圧電源HV205によりDCバイアスが印加され
る。転写手段としては転写導電性ブラシ204に限ら
ず、転写ローラ、転写用コロナ放電器なども用いられ
る。
【0044】ここで、転写用導電性ブラシ204に印加
するDCバイアスは、コントローラ1が送出したPWM
信号に基づいたものであり、このPWM信号はPWMデ
ューティ比に対応したものである。本発明の画像形成装
置は、目標帰還電圧信号値となるようにPWMデューテ
ィ比を環境に応じて設定するため、環境の変化において
予測される負荷変動に対するゲインを設定することがで
きる。
【0045】そこで本発明は、相対湿度センサを画像形
成装置に備え、相対湿度センサで測定された相対湿度に
応じたゲインを選択することができるようにしている。
【0046】例えば表1のように、相対湿度に応じたゲ
インAをROM302にそれぞれ記憶しておき、適宜相
対湿度に応じたゲインを読みだす。
【0047】上記ゲインAを用いたPWM制御の動作例
を図3に示されるフローチャートに基づいて説明する。
【0048】図3において、先ず画像形成装置に備える
湿度センサにおいて設置環境の相対湿度を検出する(ス
テップS1)。次にCPU301は、検出された相対湿
度に対応するゲインAをROM302を決定し、読みだ
す(ステップS2)。CPU301は一方で、転写導電
性ブラシ204で出力する電流の目標値である目標出力
電流値をROM302から取得し、所定の関係式より取
得した目標出力電流値から高圧電源HV205で出力す
る電圧の目標値である目標出力電圧値を算出する(ステ
ップS3)。
【0049】PWM発生回路304は、ROM302か
ら読み出された目標出力電圧値を高圧電源HV205に
おいて出力するため、一方で読み出されたPWMデュー
ティ比の応じたPWM初期値を発生し、高圧電源HV2
05に出力する(ステップS4)。その後、次の制御、
即ち、出力したPWM初期値によって実際に高圧電源H
V205で出力した電圧の検出結果である帰還電圧信号
に基づいた制御を行うまでの一定時間を待つ(ステップ
S5)。
【0050】帰還電圧信号は、A/D変換器305にお
いてA/D変換することにより読み取られ(ステップS
6)、CPU301は、読み取った帰還電圧信号を基に
次に出力するPWM信号を下記の式を用いて算出する
(ステップS7)。 χ=(目標帰還電圧信号値−帰還電圧信号値)×A A:ゲイン (1) 新PWM値=前回のPWM値−χ
【0051】上記の式から算出された新PWM値を再び
高圧電源HV205に出力する(ステップS8)。そし
てステップS5に戻り同様の処理を続ける。
【0052】このようにゲインAを湿度によって異なっ
た値を用いることで、環境が変化しても一定の応答性や
安定性の良い出力電流を得ることができる。
【0053】図7では、相対湿度による環境の区分でゲ
インAを管理し、適宜設置環境の相対湿度に対応するゲ
インAに基づいたPWM制御について説明したが、転写
記録用紙の抵抗値は紙の含水量に起因するため、絶対湿
度でゲインAを管理し、同様のPWM制御を行うことに
よりさらに確実な制御を行うことができる。
【0054】例えば、絶対湿度センサもしくは温度セン
サと相対湿度センサとを用い絶対湿度を算出する方法に
より絶対湿度を検出し、表1の代わりに下記の表2のよ
うな絶対湿度の区分によるゲインAのテーブルを設定
し、このテーブルをROM302に記憶させておく。制
御の内容は図7のフローチャートに示される内容と同様
である。
【0055】本発明は、上記実施例のように湿度センサ
を用い、負荷変動を環境の変動により予測する間接的な
方法に限らず、直接記録用紙の抵抗値を測定し、ゲイン
Aを記録用紙の抵抗値で管理することもできる。
【0056】この直接記録用紙の抵抗値を測定する手段
としては、レジストローラに電界をかけ、記録用紙に流
れる電流をから記録用紙の抵抗値を測定するものが挙げ
られる。
【0057】あとは、抵抗値の区分に対応する表1、表
2のようなテーブルをROMに用意し、測定した抵抗値
に応じたゲインを読み出して図7のステップS13以降
と同様の制御を行うことにより、環境や負荷抵抗の変動
によらず、一定の応答性と安定な転写電流の定電流制御
を行うことが出来る。
【0058】そもそも画像形成装置にスタックされてい
る記録用紙が環境の雰囲気により含水量が安定するには
数時間かかり、カセット内に放置された記録用紙とパッ
クから出された記録用紙では同じ環境でも抵抗値は異な
るため、湿度センサを用い、負荷変動を環境の変動によ
り予測する間接的な方法より、直接記録用紙の抵抗値を
測定する手段を設けて、その測定結果からゲインAを選
択するほうがより確実な転写電流の制御を行うことがで
きる。
【0059】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
は、設置環境の湿度、温度による負荷変動を、相対湿度
の変化を測定することにより予測し、最適なゲインを選
択することで、高圧電源装置を複雑にすることなく、転
写電流の応答性、安定性に優れたCPUを介して行うソ
フトウェア制御によるPWM制御が可能となる。
【0060】また、本発明は、設置環境の湿度、温度に
よる負荷変動を、絶対湿度の変化を測定することにより
予測し、最適なゲインを選択することで、高圧電源装置
を複雑にすることなく、転写電流の応答性、安定性に優
れたCPUを介して行うソフトウェア制御によるPWM
制御が可能となる。
【0061】また、本発明は、設置環境の湿度、温度に
よる負荷変動を、転写用紙の抵抗値の変化を測定するこ
とにより予測し、最適なゲインを選択することで、高圧
電源装置を複雑にすることなく、転写電流の応答性、安
定性に優れたCPUを介して行うソフトウェア制御によ
るPWM制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施形態である複写
装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態における複写機の転写・搬送
装置の概略構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態におけるゲインAを用いたP
WM制御の動作例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態におけるPWM制御装置の概
略構成及び従来のPWM制御装置の概略構成を示すブロ
ック図である。
【図5】本発明の実施形態におけるPWM制御装置の概
略構成及び従来のPWM制御装置の概略構成をさらに詳
細に示すブロック図である。
【図6】従来のPWM制御の動作例を示すフローチャー
トである。
【図7】本発明の実施形態における出力電流とPWMデ
ューティ比との関係及び従来の技術における出力電流と
PWMデューティ比との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 コントローラ 2 高圧電源 101 複写機 102 読み取り装置 103 書込装置 104 感光体ドラム 105 帯電装置 106 現像装置 107 転写・搬送装置 108 クリーニング装置 109 定着装置 110 コンタクトガラス 111 光源 112 反射鏡 113 結像レンズ 114 CCD 115 LD 116 ポリゴンミラー 117 fθレンズ 118 反射ミラー 201 転写ベルト 202 記録用紙 203 感光体ドラム 204 転写導電性ブラシ 205 高圧電源HV 301 CPU 302 ROM 303 RAM 304 PWM発生回路 305 A/D変換器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写用紙に可視像を転写する転写手段
    と、該転写手段にDCバイアスを印加する高圧電源とを
    有し、前記DCバイアスを制御することにより前記転写
    用紙上の転写電流を定電流制御する電子写真複写方式を
    採用した画像形成装置において、 相対湿度を測定する相対湿度測定手段と、 該相対湿度測定手段の測定結果に対応するゲインを設定
    するゲイン設定手段と、 前記DCバイアスを制御するための信号を所定の算出方
    法により算出するDCバイアス制御信号算出手段と、 前記ゲイン設定手段において設定された前記ゲインを前
    記所定の算出方法におけるパラメータとして含み、前記
    DCバイアス制御信号算出手段の前記所定の算出方法に
    より算出された前記DCバイアス制御信号を、前記高圧
    電源に対して発生するDCバイアス制御信号発生手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記画像形成装置は、 絶対湿度を測定する絶対湿度測定手段と、 該絶対湿度測定手段の測定結果に対応するゲインを設定
    するゲイン設定手段と、 前記DCバイアスを制御するための信号を所定の算出方
    法により算出するDCバイアス制御信号算出手段と、 前記ゲイン設定手段において設定された前記ゲインを前
    記所定の算出方法におけるパラメータとして含み、前記
    DCバイアス制御信号算出手段の前記所定の算出方法に
    より算出された前記DCバイアス制御信号を、前記高圧
    電源に対して発生するDCバイアス制御信号発生手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記画像形成装置は、 前記転写用紙の抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、 該抵抗値測定手段の測定結果に対応するゲインを設定す
    るゲイン設定手段と、 前記DCバイアスを制御するための信号を所定の算出方
    法により算出するDCバイアス制御信号算出手段と、 前記ゲイン設定手段において設定された前記ゲインを前
    記所定の算出方法におけるパラメータとして含み、前記
    DCバイアス制御信号算出手段の前記所定の算出方法に
    より算出された前記DCバイアス制御信号を、前記高圧
    電源に対して発生するDCバイアス制御信号発生手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記画像形成装置は、さらに、 前記DCバイアスの電圧値を検出する電圧値検出手段を
    有し、 該電圧値検出手段において検出された前記電圧値の帰還
    信号値を前記DCバイアス制御信号算出手段が取得し、
    該取得した帰還電圧信号値は、前記所定の算出方法にお
    けるパラメータに含まれることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記画像形成装置は、さらに、 前記転写電流の目標値を設定する目標電流設定手段を有
    し、 該目標電流設定手段において設定された前記目標転写電
    流値から所定の関係式を用いることにより目標帰還電圧
    信号値を求め、該目標帰還電圧信号値と前記帰還電圧信
    号値との偏差は、前記所定の算出方法におけるパラメー
    タに含まれることを特徴とする請求項4記載の画像形成
    装置。
  6. 【請求項6】 前記DCバイアス制御信号は、パルス幅
    変調信号であることを特徴とする請求項1から5のいず
    れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記所定の算出方法は、 PWM値’=PWM値−χ χ=(目標帰還電圧値−帰還電圧信号値)×A A:ゲイン PWM値’:DCバイアス制御信号算出手段において算
    出するパルス幅変調信号値 PWM値:DCバイアス制御信号発生手段において前回
    発生したパルス幅変調信号値、であることを特徴とする
    請求項6記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記画像形成装置は、複写機であること
    を特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画
    像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9395659B2 (en) 2013-05-01 2016-07-19 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus
JP2019211525A (ja) * 2018-05-31 2019-12-12 株式会社リコー 電圧発生装置、電源制御装置、画像形成装置、及び制御方法

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