JP4777027B2 - 画像形成装置、画像形成装置における制御方法、プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents

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本発明は、画像形成技術に関するものであり、特に、電子写真方式のカラープリンタにおける、画像安定化のための調整技術に関するものである。
電子写真方式によるカラープリンタでは、出力する印刷物の画像を安定させるために、実際の画像形成処理とは別シーケンスで、画像調整処理を行なう必要がある。
この画像調整処理を行なうための制御として、画像の色見を一定とするATR(Automatic Toner Refresh)パッチ検知処理(以下、「ATRパッチ検知処理」という。)に関する制御がある。感光体または転写体に形成したトナー画像を記録紙または転写体に転写する際に転写性を良好とするためのATVC(Automatic Transfer Voltage Control)と呼ばれる、転写電圧-電流(V-I)特性に基づく転写電圧、転写電流を設定するための制御(以下、「ATVC」という。)とがある。
ここで、ATRパッチ検知処理とは、画像の色見を一定とする、トナー濃度を補正するための制御で、現像器内のトナーと、キャリア(現像剤)との濃度比を一定に保つために必要となる検知処理である。画像形成によりトナーは消費されることになるが、消費した分のトナーは、定期的に現像器へ補給する必要がある。
ATRパッチ検知処理の流れとしては、まず、感光体上、あるいは転写体上に画像形成装置がテストパッチを形成し、形成したテストパッチに対向する位置に設置された光センサが、テストパッチからの反射光を検知する。その検知結果に基づいて、画像形成装置の制御部が、現像剤とトナーの濃度比を判断し、その判断結果に基づいてトナー補給を行なうというものである。
従来、プリンタ、複写機等の画像形成装置は、感光ドラム(像担持体)上に形成したトナー像を、紙等の記録材(被転写体)、中間転写体に転写し、感光ドラムに転写ローラ等の転写部材を当接させ転写ニップ(転写部位)を形成する。そして転写ニップに記録材を通過させながら、転写部材に転写バイアスを印加して感光ドラム上のトナー像を記録材上に転写することで、画像を記録材上に形成するというものであった。ここで、上述の転写部材として使用される転写ローラは、通常、ゴムやスポンジ等の弾性部材に導電性粒子を分散させて抵抗値を適宜に調整したものが使用されている。
しかし、このような転写ローラは、製造時のばらつき、環境変動、装置寿命等の影響によって抵抗値が大きく変化するため、安定した転写バイアスを印加して良好な転写性を得るのが困難である。
ATVCは、記録紙または転写体に形成したトナー画像を転写する際の、転写性を良好とするための制御であるが、良好な転写性を常に得るためには、記録材裏面に与える電荷量を適宜に制御するのが理想的である。これには、例えば転写ローラに与える電流一定する定電流制御が考えられる。
しかし、画像形成装置に使用される記録材の通紙幅(画像形成装置が記録材を搬送する方向に対して、直交する方向の幅を言う。以下同じ。)の変化により、転写ローラが像担持体表面に直接的に当接する部分の幅が変わるため、記録材のある部分とない部分とで転写ローラの像担持体表面に対する負荷インピーダンスが異なり、特に、記録材のない部分では負荷インピーダンスが小さくなり、多くの電流が集中的に流入し、記録材のある部分では転写不良をきたしてしまうことになる。このような単純な定電流制御の欠点を補うために、転写ニップ内に記録材がない状態で、転写動作時に転写ローラへ流す電流を推定した一定電流を転写ローラに流し、転写時に必要とする発生電圧を保持し、通紙時にはこの発生電圧又はこの発生電圧に係数倍、定数加算といった補正を加えた電圧を印加するATVC方式が提案されている。
しかし、このATVC方式では、定電流回路が必要なのでコスト高になる。更に、定電流動作時に出力電圧を記憶する手段としてコンデンサを用いたハードウェア構成に頼っているため、リークによるコンデンサ電位の変動や、ゲイン抵抗の公差、温度特性等の変動が転写時の出力電圧に影響を及ぼすおそれがある。
また、上述のATVC方式は、ハードウェア構成により実行されるので、回路設計をした時点で定数、例えば、定電流値や発生電圧を適正な転写電圧に補正するための係数が定まってしまい、単純なバイアス制御しか実現できない等といった不利な点がある。
そこで、転写ローラに印加する電圧をデジタル的に増減させる手段と、転写ローラから像担持体に流入する電流を検出する手段と、転写ローラから像担持体に流入する電流が所望の値(ターゲット電流)に達しているか否かを判断する手段とを用いる。これにより転写ローラから像担持体に流入する電流を一定値に収束させ、前述のATVC方式の定電流回路と同等の制御を可能にした、ソフト的なATVC方式も提案されている。
このATVC方式では、転写バイアスをステップ状に印加し、このとき転写ローラから像担持体に流入する電流を検知し、転写ローラから像担持体に流入する電流がターゲット電流に達したら制御を終了し、このときの転写バイアスをRAM等に記憶しておく。そして、転写時には記憶しておいた転写バイアスを印加するようにするものである。
しかし、このATVC方式では、転写ローラから像担持体に流入する電流が一定値に収束するまで、出力電圧をステップ状に変化させる操作を繰り返さなければならず、制御時間が長くなるという問題があった。更に、製造上の誤差により転写ローラの周方向における抵抗のばらつきが大きい場合には、各出力電圧における電流としては転写ローラが少なくとも一回転する間、検出し続けたものを平均化することが望ましい。電流検出回路のノイズが大きい場合においては、各出力電圧における電流のサンプリング数を増やし平均化することが望ましいため、制御時間が更に長くなるという問題もある。
上述の従来技術として、例えば、以下の特許文献1に示されるものがある。
特開平06−138784号公報
上述のATRパッチ検知処理とATVC処理は、画像形成装置が安定した画像を出力するために必要な調整制御である。
しかし、ATVCに関する制御を実行している最中は、転写ローラから像担持体に流入する電流をターゲットとする一定電流値に収束させるまで、転写電圧を変化させ、その電圧変化をモニタする必要がある。そのため、ATVCの制御中に、ATRパッチ検知処理の制御を同時に行なおうとすれば、ATRパッチ検知処理のためのテストパッチ画像は、ATVCによる転写電圧の変化により、画像が影響を受ける。このため誤った濃度補正が行われると予測されるため、それぞれの制御をシリアルに動作させねばならなかった。
つまり、従来の画像形成装置では、画像形成の安定化のために必要な調整制御である、ATRパッチ検知処理と、ATVCとは別々のタイミングで順番に動作させねばならず、調整のための所要時間としては、それぞれの制御時間を単純に加え合わせた時間を必要としていた。
そのため、必要な調整制御に要する制御時間の確保により、画像形成装置のスループット(生産性)が低下するという問題があった。
本発明は、上述の従来技術における問題点を鑑みてなされたものであり、ATVCとATRパッチ検知処理とを並列に処理を行ない、各々の測定結果から調整制御が必要であるか否かを判定する。それぞれの制御対象となるデバイスに対し調整制御が必要な場合のみ、必要な処理のみを実行することを可能にする画像形成技術を提供することを目的とするものである。
これにより、従来、固定的に調整に要していた調整制御に要する制御時間を、必要な調整制御を行なう時間分にだけ短縮することで、画像形成装置の生産性を向上させることを目的とするものである。
上記従来技術における課題を解決すべく、本発明に係る画像形成装置は、主として、以下の構成を備えることを特徴とする。
すなわち、本発明に係る画像形成装置は、トナー濃度の制御と、転写電圧の制御とを行ない、画像形成手段によって形成される画像の調整を行なう画像形成装置であって、
前記画像形成手段によりテストパッチ画像を形成し、形成されたテストパッチ画像の濃度を濃度検知手段が検知し、前記濃度検知手段により検知された前記テストパッチ画像の濃度の値と、格納手段に格納されている前回の濃度補正時のトナー画像の濃度の値と、を比較して、(i)トナー画像の濃度の変化率が予め定められた規定値以上の場合、トナー濃度の補正が必要と判定し、 (ii)前記トナー画像の濃度の変化率が規定値未満の場合、トナー濃度の補正が必要でないと判定する第1判定手段と、
電圧印加手段により複数の転写電圧を印加し、印加された異なる複数の転写電圧と、電流検知手段により検知された前記転写電圧に対応する電流とから、V−I特性テーブル作成手段が作成する前記転写電圧と前記電流との対応関係を定めるV−I特性テーブルに格納されている今回の測定結果と、前記格納手段に格納されている前回の測定による転写電圧と当該転写電圧に対応する電流との関係の測定結果と、を比較して、(i)測定結果の変化率が規定値以上の場合、前記画像形成手段の画像形成条件に応じて目標とする転写電流を決定し、前記V−I特性テーブルに格納されている前記複数の転写電圧と当該複数の転写電圧に対応する前記電流の測定結果を読み出し、読み出された当該測定結果に基づいて前記転写電流に対応する電圧を補間演算し、且つ前記補間演算された電圧を転写電圧として設定を行うと判定し、(ii) 前記測定結果の変化率が規定値未満の場合、前記目標とする転写電流を決定せず、前記V−I特性テーブルに格納されている前記複数の転写電圧と当該複数の転写電圧に対応する前記電流の測定結果の読み出しを行わず、前記補間演算を行わず、且つ前記転写電圧の設定を行わないと判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段の判定処理の開始タイミングと前記第2判定手段の判定処理の開始タイミングとが同時期となるように制御する制御手段と
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ATVC処理とATRパッチ検知処理とを並列に行ない、各々の測定結果から調整制御が必要であるか否かを判定する。それぞれの制御対象となるデバイスに対し調整制御が必要な場合のみ、制御を実行することを可能にする画像形成技術を提供することが可能になる。
これにより、従来、固定的に調整に要していた調整制御に要する制御時間を、必要な調整制御を行なう時間分にだけ短縮することで、画像形成装置の生産性を向上させることが可能になる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかるカラー画像形成装置100の構成を説明する断面図を示し、図2は、カラー画像形成装置100の概略構成を示すブロック図を示す。図2に示すように、カラー画像形成装置は、デジタルカラー画像リーダ部201(以下、「リーダ部」と略す)、デジタルカラー画像プリンタ部202(以下、「プリンタ部」と略す)を有する。そしてリーダ部201とプリンタ部202との間に画像処理部203を有する構成になっている。
リーダ部201は、リーダ部201の制御を司るリーダコントローラ290と、光学モータドライバ202、給紙制御部203、CCDドライバ204、ROM205、RAM206、データ入出力用のI/O207を備える構成となっている。
プリンタ部202は、プリンタ部202の動作を全体的に司るプリンタコントローラ293を有しており、このプリンタコントローラ293は、画像形成処理や調整処理を制御するためのプログラムモジュールを格納することが可能なROM250に接続されている。さらにプリンタコントローラ293のワークエリアとして利用することが可能なRAM251と接続されている。更に、プリンタコントローラ293には、A/Dコンバータ252、D/Aコンバータ253、各種モータドライバとの間で制御信号を送受信するためのI/O254が接続されている。さらに記録材の排出処理を制御するためのソータコントローラ256、そして、露光時のレーザビームの照射を制御するためのレーザドライバ257が接続されている。
A/Dコンバータ252には、定着上サーミスタ260、定着下サーミスタ261、電位センサ262、温度センサ263、湿度センサ264、中間転写体上に形成されたトナー像の濃度を検知するための反射光量を検知する光量センサ265が接続されている。これらセンサにより検出された結果は、デジタル信号に変換された後、プリンタコントローラ293に入力される。更に、A/Dコンバータ252には、電流検出回路271が接続されていおり、この電流検出回路271の検出処理の結果は、A/Dコンバータ252を介して、プリンタコントローラ293に入力される。
D/Aコンバータ253には、転写用高圧電源270が接続されている。転写用高圧電源270が一次転写対向ローラ301(図3)に所定の電圧を印加した場合、一次転写ローラ302に流れる転写電流は、電流検出回路271により検出される。その検出結果は、A/D変換された後、プリンタコントローラ293にフィードバックされる。この結果に基づいて、ATVCに関する演算処理が行われることになる。
また、I/O254には、各種モータドライバが接続されている。各種モータドライバとしては、定着器を駆動するための定着駆動モータドライバ281、回転現像器回転モータドライバ282、ドラムモータドライバ283、給紙モータドライバ284、2次転写ロータリ脱着モータドライバ285、中間転写体クリーナ脱着モータドライバ286が含まれる。
画像処理部203は、リーダ部201とプリンタ部202との間に接続されており、外部装置やネット-ワークを介したデータの送受信を可能にする外部インタフェース(I/F)処理部235と、画像メモリ部230とが接続されている。この画像メモリ部230には、画像処理部203との間でデータのやりとりを制御するメモリコントローラ部232と、ページメモリ部231、圧縮部233、ハードディスク(HD)等の記憶部234が含まれている。
リーダ部201において、原稿30を原稿台ガラス31上に載せ、露光ランプ32により露光走査することにより、原稿30からの反射光像を、レンズ33によりRGB3色分解フィルタと一体形成されたフルカラーセンサ34に集光する。そしてカラー色分解画像アナログ信号を得る。カラー色分解画像アナログ信号は、図示しない増幅回路を経てデジタル化され、そして画像処理部203による画像処理が施されてから、画像形成されるべきデータがプリンタ部202に送出される。
プリンタ部202において、像担持体である感光ドラム1は矢印方向に回転自在に担持される。その感光ドラム1の周りには、前露光ランプ11、コロナ帯電器2、レーザ露光光学系3(3a、3b、3c)、電位センサ262、回転現像装置4(現像器4y,4c,4m)、現像装置4bk、中間転写体5a、中間転写体上に形成されたトナー画像からの反射光量を検知する光量センサ265、クリーニング器6が配置されている。
レーザ露光光学系3において、リーダ部201からの画像信号は、レーザ出力部(不図示)にて光信号に変換され、変換されたレーザ光がポリゴンミラー3aで反射され、レンズ3b及びミラー3cを通って、感光ドラム1の面に投影される。
プリンタ部202による画像形成時には、感光ドラム1を矢印方向に回転させ、前露光ランプ11で除電した後の感光ドラム1を帯電器2により一様に帯電させてから、分解色ごとに光像Eを照射して潜像を形成する。
次に、所定の現像器(4、4bk)を動作させて、感光ドラム1上の潜像を現像し、感光ドラム1上に、樹脂を基体としたトナー画像を形成する。現像器4、4bkは、現像ロータリーモータの回転により、各分解色に応じて択一的に感光ドラム1に接近させるようにしている。
感光ドラム1上の現像されたトナー画像は、1次転写帯電器によって印加された高圧により、中間転写ベルトに転写される。本実施形態では、中間転写ベルトの全周の1/2以下の記録材(250mm)の場合には、2枚の記録材に対応する中間転写体上の領域に対して同時に画像形成可能である。この2枚の記録紙に対応する画像を中間転写体上に同時に画像形成する場合を、以下「2枚貼り制御」といい、また中間転写ベルト上に1枚の記録材に対応する画像を形成して画像形成を行なう場合を「1枚貼り制御」という。
中間転写ベルト5a上に1枚貼りでの画像形成を行ったときの形態を、図9(a)に示す。また、中間転写ベルト5a上に2枚貼りでの画像形成を行った形態を、図9(b)に示す。一枚貼りしたときのトナー画像は、中間転写ベルト5a上の定点PTAを先頭に作像され、記録材の中間転写体回転方向のサイズが変わっても、定点PTAを先端に作像されるように制御される(記録材Aに対するトナー画像の形態)。これに対し、2枚貼りの場合は、1枚目の転写材に対応するトナー画像は、1枚貼りの場合と同様に定点PTAを先端になるように記録材Aが中間転写ベルト5aに吸着される。2枚目(記録材Bに対するトナー画像の形態)は、中間転写体5aにおいて、定点PTAの180度対向点である定点PTBが先端になるように作像される。3枚目以降に相当する記録材に対する処理も、1枚貼り、または2枚貼りと同じく記録材サイズが変わっても、定点PTA,PTBが先端になるように作像される。以下トナー画像の先端が定点PTAを先頭になるように作像する制御を「A面作像」または「A面貼り制御」、定点PTBを先端になるように吸着する制御を「B面作像」または「B面貼り制御」と表現することにする。
ベルト状の中間転写体5aを回転させるに従って、感光ドラム1上のトナー像は、1次転写帯電器5bにより中間転写体5aに転写される。このようにして、中間転写体5a上には、所望する数の各色画像が転写され、フルカラー画像が形成される。フルカラー画像形成の場合、このようにして、中間転写体5aに対して、4色(イエロー(y)、マゼンタ(m)、シアン(c)、黒(bk))のトナー像の転写が終了した後、給紙カセット7(7a、7b、7c、7d)から搬送された記録材を2次転写ローラ5cの位置へと搬送し、記録材への2次転写を行なう。4色のトナー画像の2次転写が終了した記録材は、2次転写ローラ5cを通過した後、熱ローラ定着器9を介して、排紙部に排出される。
1次転写終了後の感光ドラム1は、表面の残留トナーがドラムクリーニング器7で清掃された後、再度画像形成工程に供される。他方、2次転写終了後の中間転写体5aは、表面の残留トナーがクリーニング器6で清掃された後、再度画像形成工程に供される。
記録材の両面に画像を形成する場合には、一方の面に画像を形成した記録材を定着器9から排出した後、すぐに搬送パス切り替えガイド19を駆動して、その記録材を搬送縦パス20を経て、反転パス21aに一旦導く。反転ローラ21bの逆転により、送り込まれた際の後端を先頭にして、送り込まれた方向と反対向きに記録材を退出させ、両面パス22に収納する。その後、再び上述した画像形成工程によってもう一方の面に画像を形成する。このように記録材の表裏両面に画像を形成する場合、その記録材の最初に画像が形成される第1の面を「両面1面目」、次に画像が形成される第2の面を「両面2面目」という。
また、本実施形態においては、所望のタイミングで偏心カム25を動作させ、2次転写ローラ5cと一体化しているカムフォロアを作動させることにより、中間転写体5と2次転写ローラとのギャップが任意に設定可能な構成となっている。例えば、スタンバイ中または電源オフ時には、中間転写体5aと、2次転写ローラ5cの間隔を離すことが可能である。
次に、画像形成動作を制御するための制御信号として、中間転写体基準信号の説明を行なう。定点PTAが先頭になるように行なう中間転写体5aへの作像において、各色トナー像の形成画像を合わせるために、中間転写体5a上に形成されたトナー像を検出することが可能な不図示のセンサと、センサ検出フラグが配置されているものとする。
図10は、潜像形成開始直後の感光ドラム1と中間転写体5aとの位置関係を示す図であり、中間転写体5a上の定点PTAから記録材Aに対して画像が一次転写されている1枚貼りA面作像の状態を示している。感光体1に対してレーザの照射を開始するレーザ書き込み位置(P1:潜像先端位置)から、記録材へのトナー画像の転写を行なう転写位置(P2)までの距離をLLTで示している。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置において、フルカラー画像はマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの順で画像形成されるものとする。図10の状態は、記録材上にマゼンタのトナー画像が1次転写された状態を示しており、次に転写するシアンのトナー画像を形成するために、レーザ光が感光体1に照射された状態を示している。感光体1側に示す距離LLTと、中間転写体5a側に示す距離LLTとが一致するために、潜像先端位置と記録材先端(転写位置)とを一致させることができる。これからレーザ書き込み位置から転写位置までの距離LLTをプロセススピードVPで時間経過したのち、シアンの1次転写動作が開始される。
図11は、潜像(レーザ)の形成と中間転写体基準信号A、1次転写動作等の関係を示すタイミングチャートである。潜像形成開始タイミング(1101:この状態は、図10の状態に相当する)に対して、Tprei時間前に中間転写体基準信号A(1102)が立ち下がるように構成されている(この信号を「ITOP−A」信号と呼ぶ。)。画像形成装置の制御部は、B面制御用にも同様の信号(中間転写体基準信号B(以下、「ITOP-B」)と呼ぶ。)を出力することが可能である。これらの中間転写体基準信号A、Bは、中間転写体5aが回転しているときに、画像形成装置の制御部が出力するようになっている。また、潜像形成開始タイミング(1101)から距離LLT分の回転に要する時間T_LLTが確保され、次の色のトナー像として、例えば、シアンのトナー像の1次転写動作が開始する(1103)。
また、画像形成装置のプリンタコントローラ293は、定着スピードに対応する形で、ドラムモータドライバ283を制御して、感光ドラムを駆動するモータを複数種類のスピードで駆動させることが可能である。
図12は、記録材及び有効画像領域の検出と、転写電圧の印加の関係を示すタイミングチャートである。図12の1201は、記録材の先端部と後端部を示し、1203は、中間転写体5aにおける記録材の有効画像領域として、先端余白6mm、後端余白4mmの部分を除く領域を有効画像領域としていることを示している。このような有効画像領域の設定は、これは2次転写から定着までの間でのトナー落ちによる装置内汚れを防止するために必要なものである。2次転写動作に必要な転写高圧1203は、先端余白の6mmの範囲で立ち上がり、記録材の後端部を越えた部分で立ち下がる。
リーダ部201から送られている情報は、画像処理部203で処理され、プリンタ部202で画像形成される。すなわち、プリンタコントローラ293の制御の下、帯電器2により一様に帯電された感光ドラム1に、レーザ光が照射され、潜像が形成される。この潜像は、マゼンタ現像器4mのマゼンタトナーのトナー画像として現像される。現像されたトナー画像は、記録材に対応する中間転写体上に1次転写帯電器5bにより転写される。マゼンタに関する潜像形成、現像、転写の画像形成動作は、感光ドラム1と中間転写体5aが1回転する間に実行され、同様に、残りの3色のC(シアン)、Y(イエロー)、Bk(ブラック)の各色についても同様の処理が実行実行される。このとき画像処理部203に対しての設定は画像形成ごとに行なうことが可能である。
(トナー濃度の検出と制御)
次に、現像装置4(4y、4m、4c)におけるトナー濃度制御について説明する。マゼンタ現像器4m、シアン現像器4c、イエロー現像器4y内におけるそれぞれのトナーは波長約960nmの近赤外光に対して反射する特性を有していることから、濃度の検出はその特性を利用する。中間転写体5a上に現像されたトナー画像に対して近赤外光を照射し、中間転写体5a上に形成されたトナー画像の反射成分と、照射光源からの直接光の成分との比較を行なう。そのために、中間転写体5aの上方に設けられている光量センサ265が、トナー像の反射成分と照射光源からの直接光とを検知する。A/Dコンバータ252は、光量センサ265によって検知された反射成分と照射光源からの直接光とをA/D変換し、その結果に基づいて、プリンタコントローラ293は、現像されたトナー画像の濃度からトナー濃度を検知し、現像器内トナー濃度を算出する。消費された各色トナーは、プリンタコントローラ293の制御の下、現像器内に補給される。
黒トナーの補給に関しては、プリンタコントローラ293が生成するトナー濃度信号に対応して、不図示のホッパから現像器にトナーが補給される。また、イエロー、マゼンタ、シアンのトナーの補給に関しては、プリンタコントローラ293が生成する各色トナー濃度信号に対応して、不図示のトナーカートリッジから現像器にトナーが補給される。
(熱ローラ定着器の説明)
次に、熱ローラ定着器9の具体的な構成を説明する。図1に示すように、熱ローラ定着器9は、定着上ローラ9a、定着下ローラ9b、定着ウェッブ9cを有している。熱ローラ定着器9は、定着上ローラ9a、定着下ローラ9bの熱エネルギーによって記録材上のトナーを溶融し、定着上ローラ9a、定着下ローラ9b間の圧力によって溶融したトナーを記録材とを定着させる。尚、定着上ローラ9a、定着下ローラ9bの表面は、その略中心部に組み込まれた定着上ヒータ9e、定着下ヒータ9fと、それぞれのローラ表面温度を検知する定着上サーミスタ260、定着下サーミスタ261とにより、温度が検知される。それによりプリンタコントローラ293の制御の下、それぞれの定着ローラが独立に最適な表面温度になるように制御される。定着ウェッブ9cは、定着上ローラ9a上の汚れ、あるいはオフセットしたトナーを除去すべく必要時に定着上ローラ9aに当接する。その際、プリンタコントローラ293の制御の下、定着ウェッブ9cに内蔵されている巻き取り装置により、定着ウェッブ9cの新しい面を定着上ローラ9aに当接させてクリーニング性能を向上できるようにもなっている。
プリンタコントローラ293は、定着駆動モータドライバ281を介して、不図示の定着駆動モータを制御して、定着上ローラ9a、定着下ローラ9b及び記録材搬送部9gを駆動する。本実施形態にかかる画像形成装置において、プリンタコントローラ293は、記録材の種類による定着性の差異を無くすため、複数種の定着スピードを実現することが可能である。以下に定着スピードとして、4種類の記録材に対応した定着スピードを実現できるように構成する例を示す。
具体的には、感光ドラム1の画像形成時の周速をVP(以下、「プロセススピード」という)とすると、普通紙定着スピードVFN=VPである。さらに両面2面目用の定着スピードVFDはVFNより小さく、厚紙用定着スピードVFTはVFDより小さく、OHP用定着スピードVFOはVFTより小さい。従って、VP=VFN>VFD>VFT>VFOの関係が成立し、この4種類の定着スピードを実現できるように定着駆動モータドライバ282(図2参照)を構成することができる。
また、記録材搬送部9gの搬送スピードは、定着ローラ9a、9bの周速と同一になるように設定されている。両面2面用の定着スピードVFDは、2色以上のトナーを定着させる両面2面目用に使用され、両面2面目でも1色のトナーしか定着させない単色モードでは使用せず、この場合は普通紙定着スピードVFNで定着動作を行なうものとする。
(画像形成の例)
次に、画像形成の具体例として、リーダ部201における自動原稿送り装置(RDF)400を使用しないで、片面原稿を記録材の片面に形成する形式(「片−片モード」)で、厚紙モードの設定がされていない記録材(普通紙)に対しての4色の画像形成を行なう場合を説明する。
この場合、画像が形成される記録材が普通紙であるため、プリンタコントローラ293による定着駆動モータドライバ281に対してのスピード設定は、感光ドラム1の画像形成スピード(プロセススピード)VPと同じVFNとなるように設定する。
オペレータが操作部(不図示)により画像形成枚数を設定した後、給紙段を選択し、操作部で動作スタートを指示すると、プリンタコントローラ293は、画像形成に必要な駆動モータ、例えば、感光ドラム駆動モータ、定着駆動モータ、給紙駆動モータ、およびメイン駆動モータの各ドライバ(281〜286等)に駆動を指示する。次に、それらの駆動モータの駆動状態が安定化してから、指定された給紙段(記録材カセット7a、7bなど)から記録材の給紙動作を開始する。そして、リーダ部201により読み込まれた原稿は、CCDなどの光電素子により取り込まれ、画像処理回路(不図示)にて4色に色分解され、適宜画像処理されたデジタルデータとして取り込まれ、プリンタ部202に転送される。
中間点転写体5a上での画像形成は、中間転写体の基準信号に合わせるようにして、画像処理部203からの各色に分解された画像データをプリンタ部202に送ることによって行なう。指定給紙段から給紙された記録材は、レジストローラ50によって、中間転写体5a上の基準位置(PTA、PTB)に対応が取れるタイミングで搬送され、2次転写ローラ上で、記録材上の所定位置に画像が転写される。
(厚紙モードでの定着スピードの特殊性)
厚紙上にトナーを定着させるためには、普通紙に比べてより多くのエネルギーが必要となるため、定着スピードを普通紙に比べて遅くして、単位面積/時間当たりのエネルギーを増やすことで厚紙の定着性を確保している。その場合、従来では、2次転写ローラから定着上ローラ9a、定着下ローラ9bの当接位置までの距離を厚紙の画像形成可能最大サイズより大きくすることにより、画像形成スピード(プロセススピード)VPである中間転写体5aの周速を一定にしたまま、記録材搬送部9gにて、記録材を中間転写体5aのスピードとは異なる定着スピードVFに減速し、その記録材搬送部9gを速度変換領域として使用していた。このためには、厚紙の画像形成可能最大サイズに相当する大きさの記録材搬送部9gを確保しなくてはならず、装置が大型化するという欠点があった。そこで、本実施形態にかかる画像形成装置において、プリンタコントローラ293は、中間転写体5aのスピードを、定着スピードと同様に可変にすることができる構成とし、定着スピードVFを画像形成スピードVPより遅くしなくてはならないときには、最終色の転写終了後、プリンタコントローラ293は、中間転写体5aのスピードを定着スピードにまで減速するように制御する。これにより、記録材搬送部9gに速度変換領域としての大きさを確保する必要をなくして、装置の大型化を回避することが可能になる。
(回転現像器の制御)
図13は、回転現像器の制御タイミングを説明する図である。コピー開始時には、マゼンタの現像器(4m)が感光体1に対向する位置に移動する。1色目のマゼンタの画像が現像された後、次の色であるシアンの画像の現像を開始するまでの間に、プリンタコントローラ293は、シアンの現像器(4c)が感光体1に対向する位置へ来るように回転現像器4を回転させる。
回転現像器4は、回転現像器回転モータドライバ282が回転駆動用のステッピングモータのパルス数をカウントすることで位置制御される。回転現像器4の感光ドラム1に対向する際の停止位置は、プリンタコントローラ293の全体的な制御の下、ドライバ282の制御により正確に制御される。
(トナーの補給、及びテストパッチ作像)
本実施形態においては、回転現像器4、4bk内にトナーの濃度を測定するためのセンサは備えられていないが、印刷した画像データのビデオカウント数を元に、トナーの消費量をプリンタコントローラ293が計算し、この計算結果に基づいて、プリンタコンコントローラ293は、トナーカートリッジから、現像器へのトナー補給量とする。トナーカートリッジには、不図示のスクリューが装備されている。このスクリューを一定時間回転させた際の補給量Gは既知であるものとする。この場合、補給量(X)と、スクリュー回転時間(t)の関係は、X=Gtという一次式で計算される。
トナー補給時、トナーが現像器に均一に補給されるようにするため、補給動作は、現像器が動作している時間内に行なわなければならない。補給に伴うスクリューの回転時間が、1回の現像時間を上回る場合、補給動作は、2回の現像動作に渡って行われることになる。
ビデオカウント数によるトナー補給動作は、短期間にはほぼ正しい補給量を維持できるが、長時間の使用に関しては誤差があり、実際に現像されたトナー像が正しい濃度になっているかどうかを十分に制御することはできない。そのため、本実施形態にかかる画像形成装置においては、所定枚数のプリントの後、テストパッチを作像し、その濃度を測定することで、トナー補給量へのフィードバックを行なうことが可能である。これにより、ビデオカウント数に基づくトナーの補給に対して生じた補給量の誤差を補填することができる。
テストパッチの作像は、通常のトナー画像が作像される領域の後方である。このテストパッチは、1次転写され、中間転写体5a上の所定位置に設置された光量センサ265において、反射光量が測定される。中間転写体5a上に転写されたテストパッチ1301は2次転写されず、記録材へのトナー画像の転写が終了した後、中間転写体5a上のクリーナ6が、テストパッチ1301を清掃する。
図13の状態では、フルカラー4色に関する画像形成の途中段階として、1色目のマゼンタに関してトナー画像の形成が終了し、2色目のシアンに関してトナー画像の形成が始まっている状態を示している。1色目のマゼンタ画像の形成後、2色目のシアンに関するトナー画像を形成する間で、テストパッチ1301が中間転写体5a上に形成されている。光量センサ265は、このテストパッチ1301の反射光量と、照射光源からの直接光の光量とを検知し、その検知結果は、A/Dコンバータ252を介して、プリンタコントローラ293に入力される。プリンタコントローラ293は、入力されたテストパッチ1301の反射光量に関する検知結果と、照射光源からの直接光の光量とに基づいて、テストパッチのトナー濃度調整を行なうことが可能である。この濃度調整の結果は、トナーを補給するための制御にフィードバックされる。
(濃度補正)
プリンタコントローラ293は、光量センサ265で読み取られた反射光量に基づいて求めたトナー濃度を算出し、所定の目標濃度と比較する。テストパッチの濃度が目標濃度よりも高い場合、プリンタコントローラ293は、トナー補給量を減少させ、現像剤中のトナー濃度を低くするように制御する。また、テストパッチの濃度が目標濃度よりも低い場合、プリンタコントローラ293は、トナー補給量を増加させ、現像剤中のトナー濃度が高くなるように制御する。
また、プリンタコントローラ293は、テストパッチのトナー濃度を比較するために、サンプリングにより求めたトナー濃度をRAM251に格納することが可能である。トナー濃度の制御において、プリンタコントローラ293は、RAM251に格納した前回分のサンプリングに基づくトナー濃度と、今回のサンプリングに基づくトナー濃度とを比較することも可能である。
(転写高圧制御)
図3は、プリンタ部202における一次転写高電圧制御回路の構成を示すブロック図である。図3において、プリンタコントローラ293は一時転写のための高電圧の制御を行なう。プリンタコントローラ293は、画像形成に関する処理、調整制御に関する制御プログラムが書き込まれたROM250及びワークエリアとして利用可能なRAM251とアドレスバス又はデータバスを介して接続されている。制御プログラムの内容に従って、プリンタコントローラ293は、例えば、00〜FFまでのデジタル信号をD/Aコンバータ(電圧検知手段)253に入力すると、デジタル信号は、D/Aコンバータ253によって、0〜12Vの電圧に変換され、転写用高圧電源(電圧印加手段)270は、一次転写対向ローラ301に−4〜+8kVの電圧を印加する。この電圧によって一次転写対向ローラ301から一次転写ローラ302に流れる転写電流は、−40〜+100μAの範囲で電流検出回路(電流検知手段)271により検知され、その検知結果は、A/Dコンバータ752によって00〜FFまでのデジタル信号に変換される。プリンタコントローラ293は、この信号を読み込み、ATVCにおける演算処理を行なう。
(ATVC処理)
次に本実施形態の特徴的な処理である、一次転写系におけるATVCについて説明する。本実施形態では、像担持体としての中間転写ベルト(中間転写体)5a上に形成されたトナー画像を被転写体としての記録材に転写する際の制御について説明する。
まず、設計値として、ある温度、湿度の環境下において、記録材としての普通紙の表面に、4色フルカラーのトナー画像を転写する場合に必要な目標転写電流を想定する。
実際の制御において、転写の際に目標転写電流より高い転写電流量が流れた場合、一次転写対向ローラ301に印加する電圧が強いため、一次転写ニップ部T1(図3を参照)近傍で強い放電が生じ、記録材上にトナー像が水玉状に抜ける放電跡が発生することある(転写爆発)。一方、目標転写電流より低い転写電流が流れた場合、一次転写対向ローラ301に印加する電圧が弱いため、記録材の裏面にトナーを強く保持するだけの電荷を付与できず、トナー像が非画像部に飛び散る転写不良を起こすことがある(転写不良)。
そこで、ATVCのため画像形成動作に先立ち、まず非転写時において、プリンタコントローラ293は、転写電流測定動作における一次転写ローラ302のV−I特性(電圧−電流特性)を検知するものとする。尚、ここで、トナー画像の非転写時とは、一次転写ニップ部T1にトナー画像がない状態をいうものとする。
以下、図4のフローチャートを参照しつつ、V−I特性の検知に関する処理を説明する。
まず、ステップS401において、転写用高圧電源(電圧印加手段)270が一次転写対向ローラ301に電圧V1を印加する。
ステップS402において、一次転写対向ローラ301から一次転写ローラ302に流れる転写電流(I1)を、電流検出回路(電流検知手段)271が検知する。本実施形態では測定誤差を低減するために、一次転写ローラ302の一周期(本実施の形態では780msec)に渡って、例えば、20msec間隔で29回分の電流をサンプリングした後、平均化値をRAM251に記憶するものとする。
そして、ステップS403において、転写用高圧電源(電圧印加手段)270が一次転写対向ローラ301に電圧V2を印加し、ステップS404において、電流検出回路(電流検知手段)271が転写電流(I2)を検知する。
更に、ステップS405において、転写用高圧電源(電圧印加手段)270が一次転写対向ローラ301に電圧V3を印加し、ステップS406において、電流検出回路(電流検知手段)271が転写電流(I3)を検知する。3段階の電圧(V1、V2、V3)を印加しているのは、測定レンジを広げ、各電圧における検知精度の検証と向上を図るためである。プリンタコントローラ293は、以上のステップS401〜S406の処理による印加電圧(V1、V2、V3)と、検知された転写電流(I1、I2、I3)を、RAM251内に格納する。図5は、V−I特性のテーブルとして、印加電圧(V1、V2、V3)と転写電流(I1、I2、I3)とが格納されている状態を示す図である。尚、本実施形態では、印加電圧を3回に分けて与えており、対応する転写電流をそれぞれ計測しているが、この回数(3回)は、本発明の趣旨を限定するものでないことは言うまでもない。
また、本実施形態における画像形成装置のプリンタ部202においては、カラーモード(カラー、モノクロ)、転写面(1面目、2面目)毎に、環境(温度や湿度)により異なる理想的な転写電流と印加電圧の関係がテーブル化され、ROM250に記憶されているものとする。
次に、ATVCの流れを図6のフローチャートを参照しつつ説明する。
ATVCの開始が指示されると、プリンタコントローラ293の制御の下、温度センサ263、湿度センサ264が動作して、周囲の湿度や温度が計測される。画像形成条件に応じて、すなわち環境(周囲の湿度や温度)、印刷条件(カラー印刷またはモノクロ印刷)、記録材の性状(種類、サイズ、材質等)に応じて、プリンタコントローラ293は、目標とする転写電流(ターゲット電流)ItarをROM250に格納されているテーブルから決定する(S601)。
そして、ステップS602において、プリンタコントローラ293は、RAM251に格納されたV−I特性のテーブルから、印加電圧(V1〜V3)、及び対応する転写電流(I1〜I3)を読み込む。
そして、ステップS603において、プリンタコントローラ293は、ATVCにおいて印加するべき、転写電圧(Vset)を決定する。
プリンタコントローラ293による転写電圧(Vset)は、以下の(1)、(2)式により決定されるものとする。
Itar<I2のとき
Vset=(V2−V1)・(Itar−I1)/(I2−I1)+V1...(1)
Itar≧I2のときは
Vset=(V3−V2)・(Itar−I2)/(I3−I2)+V2...(2)
そして、ステップS604において、先のステップS603で決定された転写電圧(Vset)が、転写用高圧電源(電圧印加手段)270により一次転写対向ローラ301に印加されるように、プリンタコントローラ293は制御する。以上の処理により、転写性を良好とするためのATVCが実行される。
(ATRパッチ検知処理とATVCの並列的実行)
図7は、ATRパッチ検知処理のためにテストパッチ画像が形成されている場合に、一次転写対向ローラ301の転写電圧を変化させつつV−I特性の変化をモニタした実験結果を示す図である。各図は、各色毎の実験結果に対応するものであり、(a)イエロー、(b)マゼンタ、(c)シアンについて、テストパッチ画像の濃度を0、0x60(▲:60)、0xa(■:A0)、0xff(◆:FF)、と、4段階に変化させた場合を示している。図7(a)〜(c)より、一次転写対向ローラ301と一次転写ローラ302と間における転写電圧と転写電流との関係(V−I特性)は、パッチ画像が存在しても線形性を保ち、パッチ画像の影響は受けないことがわかる。
図8は、ATVCのために一次転写対向ローラ301の転写電圧を変えながら、ATRパッチ検知処理のためのテストパッチ画像を形成し、形成されたテストパッチ画像の濃度を計測した実験結果を示す図である。各図は、各色毎の実験結果に対応するものであり、(a)イエロー、(b)マゼンタ、(c)シアンについて、テストパッチ画像の濃度を、0、0x60(▲:60)、0xa(■:A0)、0xff(◆:FF)、と、4段階に変化させた場合を示している。図8(a)〜(c)より、テストパッチ画像の濃度は、一次転写対向ローラ301の転写電圧が変化しても、テストパッチ画像の濃度の変化量は0.1〜0.2と、測定の誤差範囲(ATRパッチ検知処理のみを行なった時に発生する誤差量と同等)であるため、実際の画像には、影響を受けない範囲であることがわかる。
以上の実験結果により、テストパッチ画像を形成するATRパッチ検知処理と、ATVCとを並列的に実行しても、互いの制御に影響を及ぼさないことが明確化される。
本実施形態にかかる画像形成装置は、画像形成プロセスにおいて形成されたトナー画像の濃度を検知し、検知結果に従い、トナー濃度の補正が必要か判定する第1判定部と、転写電圧に対応する電流との関係(V−I特性)の測定結果に基づいて、目標とする転写電流に対応する電圧を、転写電圧として設定するか判定する第2判定部と、第1判定部及び第2判定部における判定を並列に実行させる制御部とを備える。このような構成により、テストパッチ画像に基づく、トナー濃度の制御(ATRパッチ検知処理に基づくトナー濃度の制御)と、転写電圧の制御(ATVC)とを並列的に行ない、形成する画像の調整を行なうことが可能になる。
尚、第1判定部、第2判定部、制御部の各部は、画像形成装置100におけるプリンタコンコンコントローラ293を主として、光量センサ265等のセンサ、転写用高圧電源270、電流検出回路271等により構成することが可能である。
以下、図14のフローチャートを参照して、テストパッチの画像形成と、パッチ画像のサンプリング、ATVCとを、並列的に処理するための処理を説明する。このとき、プリンタコントローラ293は、ATVCのため転写電圧を変化させV−I特性をモニタする。そこで、テストパッチ画像のトナー量を予め少なくし、転写電流がやや小さな値となっても十分に転写ができる量に設定する。そのため、転写電圧を変化させながらV−I特性をモニタしながら、パッチ画像の転写を可能にしている。
まず、ステップS1401において、プリンタコントローラ293は、本制御の初期化処理を行なう。このとき、ステップS1406での条件分岐に使用するATRパッチ検知処理を実行するためのフラグをクリアする。
ステップS1401における初期化処理の終了後、プリンタコントローラ293は、ステップS1402と、ステップS1405とを同時に開始する。
ステップS1402において、プリンタコントローラ293は、テストパッチの形成と、テストパッチの濃度サンプリングを行なう。
ステップS1403において、プリンタコントローラ293は、今回のサンプリングによるテストパッチの濃度と、前回の濃度補正時にRAM251に格納した濃度の値と比較を行なう。プリンタコントローラ293は、トナー濃度の比較に基づいて、変化率が所定の規定値以上の場合(例えば5%、10%以上の変動がある場合)、濃度補正が必要と判定し(S1403−Yes)、処理をステップS1404に進める。
ステップS1404において、プリンタコントローラ293は、ATRパッチ検知処理を実行するためのフラグをセットする。
一方、ステップS1403の判定において、変化率が規定値未満であれば(S1403−NO)、プリンタコントローラ293は、濃度補正を行なうためのフラグを設定しないで、処理をステップS1406に進める。
ステップS1405において、プリンタコントローラ293は、図4で説明したように印加電圧と印加電流のとの関係からV−I特性のテーブルを更新し、画像形成条件に応じて、目標とする転写電流(ターゲット電流)ItarをROM250に格納されているテーブルから決定する。そして、プリンタコントローラ293は、更新したV−I特性のテーブルから、印加電圧(V1〜V3)、及び対応する転写電流(I1〜I3)を読み込み、ATVCにおいて印加するべき、転写電圧(Vset)を決定する。そして、決定した転写電圧(Vset)に基づいて、ATVCを実行する。
ステップS1406において、プリンタコントローラ293は、ATRパッチ検知処理を実行のためのフラグがセットされているか判定し、フラグがセットされていない場合(S1406−No)、処理を終了する。
一方、ステップS1406の判定で、フラグがセットされている場合(トナー濃度の補正が必要な場合)(S1406−Yes)、処理はステップS1407に進められる。プリンタコントローラ293は、ATRパッチ検知処理の実行により、トナー補給量を決定し、トナーの補給制御を行ない、処理を終了する。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、ATVCとATRパッチ処理とを並列に行ない、各々の測定結果から調整制御が必要であるか否かを判定し、それぞれの制御対象となるデバイスに対し調整制御が必要な場合のみ、制御を実行することを可能にする画像形成技術を提供することが可能になる。
これにより、従来、固定的に調整に要していた調整制御に要する制御時間を、必要な調整制御を行なう時間分にだけ短縮することで、画像形成装置の生産性を向上させることが可能になる。
[第2実施形態]
上述の第1実施形態で説明した画像形成装置における調整制御の並列的な実行は、ATRパッチ検知処理を実行する場合に、トナー濃度の測定結果から調整制御が必要であるか否かを判定し、濃度補正が必要な場合のみ、トナー濃度を制御する好適な構成を説明した。第2実施形態にかかる調整制御においては、ATVCを実行する場合に、V−I特性が変化したか判定し、V−I特性が変化した場合にATVCを実行する好適な構成を説明する。
尚、本実施形態に係る画像形成装置は、第1実施形態で説明した構成と共通するので、重複を回避するために説明は省略し、プリンタコントローラ293が実行主体となる処理の流れを図15のフローチャートを参照して説明する。
(ATRパッチ検知処理とATVCの並列的実行)
図15のフローチャートは、ATRパッチ検知処理と、ATVCのためのV−I特性のモニタを同時に実行する処理の流れを説明するものである。
まず、ステップS1501において、プリンタコントローラ293は、本制御の初期化処理を行なう。このとき、ステップS1506での条件分岐に使用するATVCを実行するためのフラグをクリアする。
ステップS1501における初期化処理の終了後、プリンタコントローラ293は、ステップS1502と、ステップS1505とを同時に開始する。
ステップS1502において、プリンタコントローラ293は、図6のフローチャートに従い、印加電圧と電流の関係からV−I特性を求め、RAM251に格納されているV−I特性のテーブルの値と比較して、V−I特性に変化が生じているかモニタする。
ステップS1503において、プリンタコントローラ293は、今回モニタしたV−I特性と、前回の測定によるV−I特性とを比較して、変化率が規定値以上の場合(例えば5%、10%以上の変動がある場合)、ATVCが必要と判定し(S1503−Yes)、処理をステップS1504に進める。
ステップS1504において、プリンタコントローラ293は、ATVCを実行するためのフラグをセットする。
一方、ステップS1503の判定において、変化率が規定値未満であれば(S1503−No)、プリンタコントローラ293は、ATVCを行なうためのフラグを設定しないで、処理をステップS1506に進める。
ステップS1505において、プリンタコントローラ293は、上述のATRパッチ検知処理を行なう。
ステップS1506において、プリンタコントローラ293は、ATVC処理を実行するためのフラグがセットされているか判定し、フラグがセットされていない場合(S1506−No)、処理を終了する。
一方、ステップS1506の判定で、フラグがセットされている場合(目標とする転写電流に対応する電圧を、転写電圧として設定すると判定された場合)(S1506−Yes)、処理はステップS1507に進められる。プリンタコントローラ293は、第1実施形態で説明した(1)または(2)式に基づいて、転写電圧(Vset)を決定し、新たに転写電圧を設定して、処理を終了する。以降の画像形成処理において、新たに設定された転写電圧に基づいてトナー画像の転写が行なわれることになる。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、ATVCとATRパッチ検知処理とを並列に行ない、各々の測定結果から調整制御が必要であるか否かを判定し、それぞれの制御対象となるデバイスに対し調整制御が必要な場合のみ、制御を実行することを可能にする画像形成技術を提供することが可能になる。
これにより、従来、固定的に調整に要していた調整制御に要する制御時間を、必要な調整制御を行なう時間分にだけ短縮することで、画像形成装置の生産性を向上させることが可能になる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態として、トナー濃度の測定結果から調整制御が必要であるか否かを判定し、濃度補正が必要な場合のみ、トナー濃度を制御するATRパッチ検知処理と、V−I特性が変化したか判定し、V−I特性が変化した場合に実行するATVCとを、並列的に実行する好適な構成を説明する。
尚、本実施形態に係る画像形成装置は、第1実施形態で説明した構成と共通するので、重複を回避するために説明は省略し、プリンタコントローラ293が実行主体となる処理の流れを図16のフローチャートを参照して説明する。
(ATRパッチ検知処理とATVCの並列的実行)
図16は、第3実施形態の処理の流れを説明するフローチャートであるが、第1、第2実施形態で説明したフローチャートと共通する処理に関しては、同一のステップ番号を付している。
まず、ステップS1601において、プリンタコントローラ293は、本制御の初期化処理を行なう。このとき、ステップS1406での条件分岐に使用するATRパッチ検知処理を実行するためのフラグ、ステップS1506での条件分岐に使用するATVCを実行するためのフラグをクリアする。
ステップS1601における初期化処理の終了後、プリンタコントローラ293は、ステップS1402と、ステップS1502とを同時に開始する。
ステップS1402において、プリンタコントローラ293は、テストパッチの形成と、テストパッチ画像の濃度サンプリングを行なう。
ステップS1403において、プリンタコントローラ293は、今回のサンプリングによるテストパッチの濃度と、前回の濃度補正時にRAM251に格納した濃度の値と比較を行なう。プリンタコントローラ293は、トナー濃度の比較に基づいて、変化率が所定の規定値以上の場合(例えば5%、10%以上の変動がある場合)、濃度補正が必要と判定し(S1403−Yes)、処理をステップS1404に進める。
ステップS1404において、プリンタコントローラ293は、ATRパッチ検知処理を実行するためのフラグをセットする。
一方、ステップS1403の判定において、変化率が規定値未満であれば(S1403−NO)、プリンタコントローラ293は、濃度補正を行なうためのフラグを設定しないで、処理をステップS1406に進める。
また、ステップS1402と並列的に処理が進められる、ステップS1502において、プリンタコントローラ293は、図6のフローチャートに従い、印加電圧と電流の関係からV−I特性を求め、RAM251に格納されているV−I特性のテーブルの値と比較して、V−I特性に変化が生じているかモニタする。
ステップS1503において、プリンタコントローラ293は、今回モニタしたV−I特性と、前回の測定によるV−I特性とを比較して、変化率が規定値以上の場合(例えば5%、10%以上の変動がある場合)、ATVCが必要と判定し(S1503−Yes)、処理をステップS1504に進める。
ステップS1504において、プリンタコントローラ293は、ATVCを実行するためのフラグをセットする。
一方、ステップS1503の判定において、変化率が規定値未満であれば(S1503−No)、プリンタコントローラ293は、ATVCを行なうためのフラグを設定しないで、処理をステップS1406に進める。
ステップS1406において、プリンタコントローラ293は、ATRパッチ検知処理を実行のためのフラグがセットされているか判定し、フラグがセットされていない場合(S1406−No)、処理をステップS1506に進める。
ステップS1406の判定で、フラグがセットされている場合(トナー濃度の補正が必要な場合)(S1406−Yes)、処理はステップS1407に進められる。プリンタコントローラ293は、ATRパッチ検知処理の実行により、トナー補給量を決定し、トナーの補給制御を行ない、処理をステップS1506に進める。
ステップS1506において、プリンタコントローラ293は、ATVC処理を実行するためのフラグがセットされているか判定し、フラグがセットされていない場合(S1506−No)、処理を終了する。
一方、ステップS1506の判定で、フラグがセットされている場合(目標とする転写電流に対応する電圧を、転写電圧として設定すると判定された場合)(S1506−Yes)、処理はステップS1507に進められる。プリンタコントローラ293は、第1実施形態で説明した(1)または(2)式に基づいて、転写電圧(Vset)を決定し、新たに転写電圧を設定して、処理を終了する。以降の画像形成処理において、新たに設定された転写電圧に基づいてトナー画像の転写が行なわれることになる。
ATVCの実行により、転写電圧として設定された電圧(Vset)に基づいて、プリンタコントローラ293は、形成する画像を調整することが可能になる。ATRパッチ検知処理におけるパッチのトナー量が少なくなった場合や、画像形成条件によりV−I特性が変動し、転写電流が小さくなったとしても、トナー像を転写するための転写電圧を設定することで、形成する画像を調整することが可能になる。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、ATVCとATRパッチ検知処理とを並列に行ない、各々の測定結果から調整制御が必要であるか否かを判定し、それぞれの制御対象となるデバイスに対し調整制御が必要な場合のみ、制御を実行することを可能にする画像形成技術を提供することが可能になる。
これにより、従来、固定的に調整に要していた調整制御に要する制御時間を、必要な調整制御を行なう時間分にだけ短縮することで、画像形成装置の生産性を向上させることが可能になる。
[他の実施形態]
なお、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図4、図6、図14乃至図16)のフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
本発明の実施形態にかかるカラー画像形成装置の構成を説明する断面図である。 本発明の実施形態にかかるカラー画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。 プリンタ部における一次転写高電圧制御回路の構成を示すブロック図である。 V−I特性の検知に関する処理の流れを説明するフローチャートである。 V−I特性のテーブルとして、印加電圧(V1、V2、V3)と転写電流(I1、I2、I3)とが格納されている状態を示す図である。 本発明の実施形態にかかるATVCの流れを説明するフローチャートである。 本発明の実施形態にかかり、ATRパッチ検知処理のためにテストパッチ画像が形成されている場合に、一次転写対向ローラ301の転写電圧を変化させつつV−I特性の変化をモニタした実験結果を示す図である。 本発明の実施形態にかかり、ATVCのために一次転写対向ローラ301の転写電圧を変えながら、ATRパッチ検知処理のためのテストパッチ画像を形成し、形成されたテストパッチ画像の濃度を計測した実験結果を示す図である。 (a)は、中間転写ベルト5a上に1枚貼りでの画像形成を行ったときの形態を示し、(b)は、中間転写ベルト5a上に2枚貼りでの画像形成を行った形態を示す図である。 潜像形成開始直後の感光ドラムと中間転写体との位置関係を示す図である。 潜像(レーザ)の形成と中間転写体基準信号A、1次転写動作等の関係を示すタイミングチャートである。 記録材及び有効画像領域の検出と、転写電圧の印加の関係を示すタイミングチャートである。 回転現像器の制御タイミングを説明する図である。 本発明の第1実施形態にかかるテストパッチの画像形成と、パッチ画像のサンプリング、ATVCとを、並列的に処理するための処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかるATRパッチ検知処理と、ATVCのためのV−I特性のモニタを同時に実行する処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態にかかる処理の流れを説明するフローチャートである。

Claims (8)

  1. トナー濃度の制御と、転写電圧の制御とを行ない、画像形成手段によって形成される画像の調整を行なう画像形成装置であって、
    前記画像形成手段によりテストパッチ画像を形成し、形成されたテストパッチ画像の濃度を濃度検知手段が検知し、前記濃度検知手段により検知された前記テストパッチ画像の濃度の値と、格納手段に格納されている前回の濃度補正時のトナー画像の濃度の値と、を比較して、(i)トナー画像の濃度の変化率が予め定められた規定値以上の場合、トナー濃度の補正が必要と判定し、 (ii)前記トナー画像の濃度の変化率が規定値未満の場合、トナー濃度の補正が必要でないと判定する第1判定手段と、
    電圧印加手段により複数の転写電圧を印加し、印加された異なる複数の転写電圧と、電流検知手段により検知された前記転写電圧に対応する電流とから、V−I特性テーブル作成手段が作成する前記転写電圧と前記電流との対応関係を定めるV−I特性テーブルに格納されている今回の測定結果と、前記格納手段に格納されている前回の測定による転写電圧と当該転写電圧に対応する電流との関係の測定結果と、を比較して、(i)測定結果の変化率が規定値以上の場合、前記画像形成手段の画像形成条件に応じて目標とする転写電流を決定し、前記V−I特性テーブルに格納されている前記複数の転写電圧と当該複数の転写電圧に対応する前記電流の測定結果を読み出し、読み出された当該測定結果に基づいて前記転写電流に対応する電圧を補間演算し、且つ前記補間演算された電圧を転写電圧として設定を行うと判定し、(ii) 前記測定結果の変化率が規定値未満の場合、前記目標とする転写電流を決定せず、前記V−I特性テーブルに格納されている前記複数の転写電圧と当該複数の転写電圧に対応する前記電流の測定結果の読み出しを行わず、前記補間演算を行わず、且つ前記転写電圧の設定を行わないと判定する第2判定手段と、
    前記第1判定手段の判定処理の開始タイミングと前記第2判定手段の判定処理の開始タイミングとが同時期となるように制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1判定手段は、前記形成されたトナー画像の反射光量を計測する計測手段を有し、
    前記第1判定手段は、当該計測手段で計測された反射光量に基づき、前記トナー画像の濃度を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成条件には、検知される湿度、温度、印刷条件、画像が形成される記録材の性状のいずれか1つが含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1判定手段の判定により、前記トナー濃度の補正が必要と判定された場合、前記制御手段は、トナーの補給制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2判定手段の判定により、前記転写電圧を設定すると判定された場合、前記制御手段は、当該転写電圧の設定を行なうことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. トナー濃度の制御と、転写電圧の制御とを行ない、画像形成手段によって形成される画像の調整を行なう画像形成装置における制御方法であって、
    前記画像形成装置の制御手段が、第1判定工程の判定処理の開始タイミングと前第2判定工程の判定処理の開始タイミングとが同時期となるように制御する制御工程を有し、
    前記第1判定工程は、前記画像形成手段によりテストパッチ画像を形成し、形成されたテストパッチ画像の濃度を濃度検知手段が検知し、前記濃度検知手段により検知された前記テストパッチ画像の濃度の値と、格納手段に格納されている前回の濃度補正時のトナー画像の濃度の値と、を比較して、(i)トナー画像の濃度の変化率が予め定められた規定値以上の場合、トナー濃度の補正が必要と判定し、 (ii)前記トナー画像の濃度の変化率が規定値未満の場合、トナー濃度の補正が必要でないと判定し、
    前記第2判定工程は、電圧印加手段により複数の転写電圧を印加し、印加された異なる複数の転写電圧と、電流検知手段により検知された前記転写電圧に対応する電流とから、V−I特性テーブル作成手段が作成する前記転写電圧と前記電流との対応関係を定めるV−I特性テーブルに格納されている今回の測定結果と、前記格納手段に格納されている前回の測定による転写電圧と当該転写電圧に対応する電流との関係の測定結果と、を比較して、(i)測定結果の変化率が規定値以上の場合、前記画像形成手段の画像形成条件に応じて目標とする転写電流を決定し、前記V−I特性テーブルに格納されている前記複数の転写電圧と当該複数の転写電圧に対応する前記電流の測定結果を読み出し、読み出された当該測定結果に基づいて前記転写電流に対応する電圧を補間演算し、且つ前記補間演算された電圧を転写電圧として設定を行うと判定し、(ii) 前記測定結果の変化率が規定値未満の場合、前記目標とする転写電流を決定せず、前記V−I特性テーブルに格納されている前記複数の転写電圧と当該複数の転写電圧に対応する前記電流の測定結果の読み出しを行わず、前記補間演算を行わず、且つ前記転写電圧の設定を行わないと判定すること
    を特徴とする画像形成装置における制御方法。
  7. コンピュータを、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  8. 請求項7に記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読の記憶媒体。
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