JP7289674B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7289674B2
JP7289674B2 JP2019042075A JP2019042075A JP7289674B2 JP 7289674 B2 JP7289674 B2 JP 7289674B2 JP 2019042075 A JP2019042075 A JP 2019042075A JP 2019042075 A JP2019042075 A JP 2019042075A JP 7289674 B2 JP7289674 B2 JP 7289674B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
recording material
transfer
image
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019042075A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020144289A (ja
Inventor
丈典 末岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2019042075A priority Critical patent/JP7289674B2/ja
Priority to US16/798,986 priority patent/US11126115B2/en
Priority to CN202010152636.3A priority patent/CN111665702B/zh
Publication of JP2020144289A publication Critical patent/JP2020144289A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7289674B2 publication Critical patent/JP7289674B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • G03G15/16Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer
    • G03G15/1665Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat
    • G03G15/167Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat at least one of the recording member or the transfer member being rotatable during the transfer
    • G03G15/1675Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat at least one of the recording member or the transfer member being rotatable during the transfer with means for controlling the bias applied in the transfer nip
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/50Machine control of apparatus for electrographic processes using a charge pattern, e.g. regulating differents parts of the machine, multimode copiers, microprocessor control
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/50Machine control of apparatus for electrographic processes using a charge pattern, e.g. regulating differents parts of the machine, multimode copiers, microprocessor control
    • G03G15/5054Machine control of apparatus for electrographic processes using a charge pattern, e.g. regulating differents parts of the machine, multimode copiers, microprocessor control by measuring the characteristics of an intermediate image carrying member or the characteristics of an image on an intermediate image carrying member, e.g. intermediate transfer belt or drum, conveyor belt
    • G03G15/5058Machine control of apparatus for electrographic processes using a charge pattern, e.g. regulating differents parts of the machine, multimode copiers, microprocessor control by measuring the characteristics of an intermediate image carrying member or the characteristics of an image on an intermediate image carrying member, e.g. intermediate transfer belt or drum, conveyor belt using a test patch

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
電子写真方式などを用いた画像形成装置では、感光体や中間転写体などの像担持体に形成されたトナー像が記録材に転写される。像担持体から記録材へのトナー像の転写は、像担持体に当接して転写部を形成する転写ローラなどの転写部材に転写電圧が印加されることで行われることが多い。転写電圧は、画像形成前の前回転工程時などに検知された転写部の電気抵抗に応じた転写部分担電圧と、予め設定された記録材の種類に応じた記録材分担電圧と、に基づいて決定することができる。これにより、環境変動、転写部材の使用履歴、記録材の種類などに応じて適切な転写電圧を設定することができる。
しかし、画像形成に用いられる記録材の種類や状態は様々であるため、予め設定されたデフォルトの記録材分担電圧では転写電圧に過不足が生じることがある。そこで、実際に画像形成に用いる記録材に応じて転写電圧の設定電圧を調整する調整モードを設けることが提案されている。中間転写体を備えた中間転写方式の画像形成装置を例に更に説明する。
特許文献1では、二次転写電圧の設定電圧を調整する調整モードを備えた画像形成装置が提案されている。この調整モードでは、1枚の記録材に複数のパッチ(試験画像)が形成されたチャートを、パッチごとに二次転写電圧を切り替えて出力する。そして、各パッチの濃度を検知し、その検知結果に応じて最適な二次転写電圧条件を選択する。
特開2013-37185号公報
しかしながら、上記従来の画像形成装置では、二次転写中に記録材が放電を受けることで、該当部分のトナーの帯電極性が反転し、そのトナーが記録材に転写されなくなって点状に白抜けする画像不良(以下、「突き抜け」ともいう。)が発生する場合がある。
「突き抜け」は、ハーフトーン画像で顕在化しやすいが、画像濃度としては「突き抜け」の発生の有無の差を区別するのは困難である。そのため、上述のようなパッチの濃度の検知結果から選択した二次転写電圧の設定電圧では、二次転写電圧の絶対値が大きすぎて「突き抜け」が発生する場合がある。
したがって、本発明の目的は、試験画像が形成されたチャートを出力して転写電圧の設定を調整する調整モードを備えた構成において、より適切に転写電圧の設定を調整することを可能とする画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、電圧が印加されて転写部で前記中間転写体から記録材にトナー像を転写させる転写部材と、前記転写部材に電圧を印加する電源と、前記電源から前記転写部材に電圧を印加した際の電流値又は電圧値を検知する検知手段と、記録材上の画像の濃度に関する情報を取得する取得手段と、前記電源から前記転写部材に異なる複数の試験電圧を印加して試験画像を記録材に転写したチャートを出力させ、該チャートを前記取得手段にて検知した結果に基づき、画像形成時に記録材が前記転写部を通過する際に前記転写部材に印加する転写電圧を設定するモードを実行可能な制御部と、を有し、前記制御部は、前記モード時において、前記転写部に前記チャートがある時に前記転写部材に前記複数の試験電圧を印加させたときに前記検知手段によって検知された検知結果に基づいて前記転写電圧を設定することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、試験画像が形成されたチャートを出力して転写電圧の設定を調整する調整モードを備えた構成において、より適切に転写電圧の設定を調整することが可能となる。
画像形成装置の概略断面図である。 画像形成装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。 二次転写電圧の制御の手順の概略を示すフローチャート図である。 二次転写電圧の制御において取得される電圧電流特性を示すグラフ図である。 記録材分担電圧のテーブルデータの例を示す模式図である。 調整モードで出力するチャートの画像データの模式図である。 調整モードで出力するチャートの画像データの模式図である。 調整モードの手順の概略を示すフローチャート図である。 調整モードの設定画面の模式図である。 パッチの輝度の平均値と二次転写電圧の調整値との関係の例を示すグラフ図である。 記録材分担電圧と「突き抜け」の発生しやすさとの関係を説明するグラフ図である。 記録材分担電圧の上限値のテーブルデータの例を示す模式図である。 調整値を求める処理の例を説明するためのグラフ図である。 他の例の画像形成装置の概略断面図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置1の概略断面図である。本実施例の画像形成装置1は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型のフルカラープリンタである。ただし、画像形成装置は、タンデム型の画像形成装置に限られず、他の方式の画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置は、フルカラー画像が形成可能な画像形成装置に限られず、モノクロ(白黒やモノカラー)の画像のみ形成可能な画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置は、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機など、種々の用途の画像形成装置であってよい。
図1に示すように、画像形成装置1は、装置本体10と、給送部(図示せず)と、画像形成部40と、排出部(図示せず)と、制御部30と、操作部70(図2)と、を有する。装置本体10の内部には、機内温度を検知可能な温度センサ71(図2)と、機内湿度を検知可能な湿度センサ72(図2)と、が設けられている。画像形成装置1は、シート上の画像を読み取る読み取り手段としての画像読取部80や外部機器200(図2)からの画像情報(画像信号)に応じて、4色フルカラー画像を記録材(シート、転写材)Sに形成することができる。外部機器200としては、パーソナルコンピュータなどのホスト機器、あるいはデジタルカメラやスマートフォンなどが挙げられる。なお、記録材Sは、トナー像が形成されるものであり、具体例として、普通紙、普通紙の代用品である合成樹脂製のシート、厚紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シートなどがある。
画像形成部40は、給送部から給送された記録材Sに対して、画像情報に基づいて画像を形成することが可能である。画像形成部40は、画像形成ユニット50y、50m、50c、50kと、トナーボトル41y、41m、41c、41kと、露光装置42y、42m、42c、42kと、中間転写ユニット44と、二次転写装置45と、定着部46と、を有する。画像形成ユニット50y、50m、50c、50kは、それぞれイエロー(y)、マゼンタ(m)、シアン(c)、ブラック(k)の画像を形成する。これら4個の画像形成ユニット50y、50m、50c、50kに対応して設けられた同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のy、m、c、kを省略して総括的に説明することがある。なお、画像形成装置1は、所望の単色又は4色のうちいくつかの色用の画像形成ユニット50を用いて、例えばブラック単色の画像などの単色又はマルチカラーの画像を形成することも可能である。
画像形成ユニット50は、次の各手段を有する。まず、第1の像担持体としてのドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム51を有する。また、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ52を有する。また、現像手段としての現像装置20を有する。また、除電手段としての前露光装置54を有する。また、感光体クリーニング手段としてのクリーニング部材であるクリーニングブレード55を有する。画像形成ユニット50は、後述する中間転写ベルト44bにトナー像を形成する。画像形成ユニット50は、プロセスカートリッジとして一体的にユニット化されて、装置本体10に対して着脱可能とされている。
感光ドラム51は、静電像(静電潜像)やトナー像を担持して移動可能(回転可能)である。感光ドラム51は、本実施例では、外径30mmの負帯電性の有機感光体(OPC)である。感光ドラム51は、基体としてのアルミニウム製シリンダと、その表面に形成された表面層と、を有する。本実施例では、表面層として、基体上に次の順番で塗布されて積層された、下引き層と、光電荷発生層と、電荷輸送層と、の3層を有する。画像形成動作が開始されると、感光ドラム51は、駆動手段としてのモータ(図示せず)によって、所定のプロセススピード(周速度)で、図中矢印方向(反時計回り)に回転駆動される。
回転する感光ドラム51の表面は、帯電ローラ52によって均一に帯電処理される。帯電ローラ52は、本実施例では、感光ドラム51の表面に接触し、感光ドラム51の回転に伴って従動して回転するゴムローラである。帯電ローラ52には、帯電バイアス電源73(図2)が接続されている。帯電バイアス電源73は、帯電工程時に、帯電ローラ52に帯電バイアス(帯電電圧)を印加する。
帯電処理された感光ドラム51の表面は、露光装置42によって画像情報に基づいて走査露光され、感光ドラム51上に静電像が形成される。露光装置42は、本実施例では、レーザスキャナである。露光装置42は、制御部30から出力される分解色の画像情報に従ってレーザー光を発し、感光ドラム51の表面(外周面)を走査露光する。
感光ドラム51上に形成された静電像は、現像装置20によって現像剤のトナーが供給されることで現像(可視化)され、感光ドラム51上にトナー像が形成される。現像装置20は、本実施例では、非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とを備えた二成分現像剤(単に「現像剤」ともいう。)を収容している。現像装置20には、トナーボトル41からトナーが供給される。現像装置20は、現像スリーブ24を有する。現像スリーブ24は、例えばアルミニウムや非磁性ステンレス(本実施例ではアルミニウム)などの非磁性材料で構成されている。現像スリーブ24の内側には、ローラ状のマグネットであるマグネットローラが、現像装置20の本体(現像容器)に対して回転しないように固定して配置されている。現像スリーブ24は、現像剤を担持して、感光ドラム51と対向する現像領域に搬送する。現像スリーブ24には、現像バイアス電源74(図2)が接続されている。現像バイアス電源74は、現像工程時に、現像スリーブ24に現像バイアス(現像電圧)を印加する。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。
4個の感光ドラム51y、51m、51c、51kと対向するように、中間転写ユニット44が配置されている。中間転写ユニット44は、第2の像担持体としての無端状のベルトで構成された中間転写ベルト44bを有する。中間転写ベルト44bは、駆動ローラ44a、従動ローラ44d、一次転写ローラ47y、47m、47c、47k、二次転写内ローラ45aなどの複数のローラに巻き掛けられている。中間転写ベルト44bは、トナー像を担持して移動可能(回転可能)である。駆動ローラ44aは、駆動手段としてのモータ(図示せず)によって回転駆動され、中間転写ベルト44bを回転(周回移動)させる。従動ローラ44dは、中間転写ベルト44bの張力を一定に制御するようにしたテンションローラである。従動ローラ44dは、付勢手段としてのばね(図示せず)の付勢力によって中間転写ベルト44bを外周面側へ押し出すような力が加えられており、この力によって中間転写ベルト44bの搬送方向に2~5kg程度の張力が掛けられている。二次転写内ローラ45aは、後述するように二次転写装置45を構成する。中間転写ベルト44bは、駆動ローラ44aによって駆動力が伝達されて、感光ドラム51の周速度に対応する所定の周速度で、図中矢印方向(時計回り)に回転駆動される。また、中間転写ユニット44は、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置60を有する。
一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ47y、47m、47c、47kは、感光ドラム51y、51m、51c、51kにそれぞれ対向して配置されている。一次転写ローラ47は、感光ドラム51との間で中間転写ベルト44bを挟持する。これにより、中間転写ベルト44bは、感光ドラム51に当接して、感光ドラム51との間で一次転写部(一次転写ニップ部)48を形成する。
感光ドラム51上に形成されたトナー像は、一次転写部48において、一次転写ローラ47の作用によって中間転写ベルト44b上に一次転写される。つまり、本実施例では、一次転写ローラ47に正極性の一次転写電圧が印加されることにより、感光ドラム51上の負極性のトナー像が、中間転写ベルト44b上に一次転写される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム51y、51m、51c、51k上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト44b上に順次重ね合わされるようにして多重転写される。一次転写ローラ47には、一次転写電源75(図2)が接続されている。一次転写電源75は、一次転写工程時に、一次転写ローラ47に一次転写バイアス(一次転写電圧)としてトナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧を印加する。一次転写電源75には、出力電圧を検知する電圧検知センサ75aと、出力電流を検知する電流検知センサ75bと、が接続されている(図2)。本実施例では、一次転写電源75y、75m、75c、75kは、一次転写ローラ47y、47m、47c、47kのそれぞれに対して設けられており、一次転写ローラ47y、47m、47c、47kに印加される一次転写電圧は個別に制御可能とされている。
一次転写ローラ47は、本実施例では、イオン導電系発泡ゴム(NBRゴム)の弾性層と、芯金と、を有する。一次転写ローラ47の外径は、例えば、15~20mmである。また、一次転写ローラ47としては、電気抵抗値が1×10~1×10Ω(N/N(23℃、50%RH)測定、2kV印加)のローラを好適に使用することができる。
中間転写ベルト44bは、本実施例では、内周面側から基層、弾性層、表層の3層構造を有する無端ベルトである。基層を構成する材料としては、ポリイミドやポリカーボネートなどの樹脂又は各種ゴムなどに帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させた材料を好適に用いることができる。基層の厚さは、例えば、0.05~0.15[mm]である。弾性層を構成する弾性材料としては、ウレタンゴムやシリコーンゴムなどの各種ゴムなどにイオン導電剤を適当量含有させた材料を好適に用いることができる。弾性層の厚さは、例えば、0.1~0.500[mm]である。表層を構成する材料としては、フッ素樹脂などの樹脂を好適に用いることができる。表層は、中間転写ベルト44bの表面へのトナーの付着力を小さくして、二次転写部Nでトナーを記録材Sへ転写しやすくする。表層の厚さは、例えば、0.0002~0.020[mm]である。本実施例では、表層は、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂などの1種類の樹脂材料か、例えば弾性材ゴム、エラストマー、ブチルゴムなどの弾性材料のうち2種類以上の材料を基材として使用する。そして、この基材に対して、表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料として、例えばフッ素樹脂などの粉体や粒子を、1種類あるいは2種類以上、又は粒径を異ならせて分散させることにより、表層を形成する。本実施例では、中間転写ベルト44bは、体積抵抗率が5×10~1×1014[Ω・cm](23℃、50%RH)、硬度がMD1硬度で60~85°(23℃、50%RH)である。また、本実施例では、中間転写ベルト44bの静止摩擦係数は、0.15~0.6(23℃、50%RH、HEIDON社製type94i)である。本実施例では、3層構造としたが、上記の基層に相当する材料の単層構成でもよい。
中間転写ベルト44bの外周面側には、二次転写内ローラ45aと共に二次転写装置45を構成する二次転写外ローラ45bが配置されている。二次転写外ローラ45bは、中間転写ベルト44bに当接して、中間転写ベルト44bとの間で二次転写部(二次転写ニップ部)Nを形成する。二次転写外ローラ45bは、中間転写ベルト44bを介して二次転写内ローラ45aに当接する。中間転写ベルト44b上に形成されたトナー像は、二次転写部Nにおいて、二次転写装置45の作用によって記録材S上に二次転写される。本実施例では、二次転写外ローラ45bに正極性の二次転写電圧が印加されることにより、中間転写ベルト44b上の負極性のトナー像が、中間転写ベルト44bと二次転写外ローラ45bとに挟持されて搬送される記録材S上に二次転写される。記録材Sは、上述のトナー像の形成動作と並行して給送部(図示せず)から給送され、搬送経路に設けられたレジストローラ11によって中間転写ベルト44bのトナー像とタイミングが合わされて二次転写部Nへと搬送される。
このように、二次転写装置45は、対向部材としての二次転写内ローラ45aと、二次転写手段としてのローラ型の二次転写部材である二次転写外ローラ45bと、有して構成される。二次転写内ローラ45aは、中間転写ベルト44bを介して二次転写外ローラ45bに対向して配置されている。二次転写外ローラ45bには、印加手段としての二次転写電源76(図2)が接続されている。二次転写電源76は、二次転写工程時に、二次転写外ローラ45bに二次転写バイアス(二次転写電圧)としてトナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧を印加する。二次転写電源76には、出力電圧を検知する電圧検知センサ76aと、出力電流を検知する電流検知センサ76bと、が接続されている(図2)。二次転写内ローラ45aの芯金は、接地電位に接続されている。そして、二次転写部Nに記録材Sが供給された際に、二次転写外ローラ45bにトナーの正規の帯電極性とは逆極性の定電圧制御された二次転写電圧が印加される。本実施例では、例えば1~7kVの二次転写電圧が印加され、40~120μAの電流が流されて、中間転写ベルト44b上のトナー像が記録材S上に二次転写される。なお、本実施例では、二次転写内ローラ45aを接地電位に接続して、二次転写外ローラ45bに二次転写電源76から電圧を印加する。これに対し、二次転写部材としての二次転写内ローラ45aに二次転写電源76から電圧を印加して、対向部材としての二次転写外ローラ45bを接地電位に接続してもよい。この場合、二次転写内ローラ45aには、トナーの正規の帯電極性と同極性の直流電圧を印加する。
二次転写外ローラ45bは、本実施例では、イオン導電系発泡ゴム(NBRゴム)の弾性層と、芯金と、を有する。二次転写外ローラ45bの外径は、例えば、20~25mmである。また、二次転写外ローラ45bとしては、電気抵抗値が1×10~1×10Ω(N/N(23℃、50%RH)測定、2kV印加)のローラを好適に使用することができる。
トナー像が転写された記録材Sは、定着手段としての定着部46へと搬送される。定着部46は、定着ローラ46aと、加圧ローラ46bと、を有する。定着ローラ46aは、加熱手段としてのヒータを内蔵している。未定着のトナー像を担持した記録材Sは、定着ローラ46aと加圧ローラ46bとの間に挟持されて搬送されることによって加熱及び加圧される。これによって、トナー像は記録材S上に定着(溶融、固着)される。なお、定着ローラ46aの温度(定着温度)は、定着温度センサ77(図2)により検知される。
トナー像が定着された記録材Sは、排出部(図示せず)において、排出経路を搬送され、排出口から排出されて装置本体10の外部に設けられた排出トレイに積載される。また、定着部46と排出部の排出口との間には、1面目にトナー像が定着された記録材Sを裏返して、再度、二次転写部Nへと供給するための反転搬送路(図示せず)が設けられている。反転搬送路の作動により再度二次転写部Nに供給された記録材Sは、2面目にトナー像が転写され、定着された後に、装置本体10の外部に排出される。このように、本実施例の画像形成装置1は、1枚の記録材Sの両面に画像を形成する自動両面プリントを実行することが可能とされている。
一次転写後の感光ドラム51は、前露光装置54によって表面を除電される。また、一次転写工程時に中間転写ベルト44bに転写されずに感光ドラム51上に残留したトナー(一次転写残トナー)は、クリーニングブレード55によって感光ドラム51の表面から除去されて回収容器(図示せず)に回収される。クリーニングブレード55は、感光ドラム51に対して所定の押圧力で当接された板状の部材である。クリーニングブレード55は、その自由端部側の先端が感光ドラム51の回転方向の上流側を向くカウンター方向で感光ドラム51の表面に当接されている。また、二次転写工程時に記録材Sに転写されずに中間転写ベルト44b上に残留したトナー(二次転写残トナー)や紙粉などの付着物は、ベルトクリーニング装置60によって中間転写ベルト44bの表面から除去されて回収される。
装置本体10の上部には、自動原稿搬送装置81と、画像読取部80と、が配置されている。自動原稿搬送装置81は、原稿あるいは画像が形成された記録材Sなどのシート(例えば後述するチャート)を画像読取部80へと自動的に搬送する。画像読取部80は、自動原稿搬送装置81によって搬送されるシート上の画像を読み取る。画像読取部80は、プラテンガラス82上に配置されたシートを光源(図示せず)によって照明し、画像読取素子(図示せず)によってシート上の画像を予め定められたドット密度で読み取るように構成されている。つまり、画像読取部80は、シート上の画像を光学的に読み取って電気信号に変換する。
図2は、本実施例の画像形成装置1の制御系の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、制御部30は、コンピュータにより構成され、例えばCPU31と、各部を制御するプログラムを記憶するROM32と、データを一時的に記憶するRAM33と、外部と信号を入出力する入出力回路(I/F)34と、を有する。CPU31は、画像形成装置1の制御全体を司るマイクロプロセッサであり、システムコントローラの主体である。CPU31は、入出力回路34を介して、給送部(図示せず)、画像形成部40、排出部(図示せず)、操作部70に接続され、これら各部と信号をやり取りすると共に、これら各部の動作を制御する。ROM32には、記録材Sに画像を形成するための画像形成制御シーケンスなどが記憶されている。制御部30には、帯電バイアス電源73、現像バイアス電源74、一次転写電源75、二次転写電源76が接続されており、これらはそれぞれ制御部30からの信号により制御される。また、制御部30には、温度センサ71、湿度センサ72、一次転写電源75の電圧検知センサ75a及び電流検知センサ75b、二次転写電源76の電圧検知センサ76a及び電流検知センサ76b、定着温度センサ77が接続されている。各センサにおいて検知された信号は、制御部30に入力される。
操作部70は、入力手段としての操作ボタンと、表示手段としての液晶パネルなどからなる表示部70aと、を有する。なお、本実施例では、表示部70aはタッチパネルとして構成されており、入力手段としての機能も有している。ユーザーやサービス担当者などの操作者は、操作部70を操作することで、ジョブ(一の開始指示により単数又は複数の記録材Sに画像を形成して出力する一連の動作)を実行させることが可能である。制御部30は、操作部70からの信号を受けて、画像形成装置1の各種デバイスを動作させる。画像形成装置1は、パーソナルコンピュータなどの外部機器200からの画像形成信号(画像データ、制御指令)に基づいてジョブを実行させることも可能とされている。
本実施例では、制御部30は、画像形成前準備プロセス部31aと、ATVC制御プロセス部31bと、画像形成プロセス部31cと、調整プロセス部31dと、を有する。また、制御部30は、一次転写電圧記憶部/演算部31eと、二次転写電圧記憶部/演算部31fと、を有する。なお、これらの各プロセス部及び記憶部/演算部は、CPU31やRAM33の一部として設けられていてもよい。例えば、制御部30(より詳細には画像形成プロセス部31c)は、上述のようにジョブを実行することが可能である。また、制御部30(より詳細にはATVC制御プロセス部31b)は、一次転写部及び二次転写部のATVC制御(設定モード)を実行することが可能である。ATVC制御については後述して詳しく説明する。また、制御部30(より詳細には調整プロセス部31d)は、二次転写電圧の設定電圧を調整する調整モードを実行することが可能である。調整モードについては後述して詳しく説明する。
ここで、画像形成装置1は、一つの開始指示により開始される、単一又は複数の記録材Sに画像を形成して出力する一連の動作であるジョブ(画像出力動作、印刷ジョブ)を実行する。ジョブは、一般に、画像形成工程、前回転工程、複数の記録材Sに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に記録材Sに形成して出力する画像の静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写、二次転写を行う期間であり、画像形成時(画像形成期間)とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写、二次転写の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程は、複数の記録材Sに対する画像形成を連続して行う際(連続画像形成)の記録材Sと記録材Sとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時(非画像形成期間)とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置1の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程などが含まれる。
2.二次転写電圧の制御
次に、二次転写電圧の制御について説明する。図3は、本実施例における二次転写電圧の制御の手順の概略を示すフローチャート図である。一般に、二次転写電圧の制御には、定電圧制御及び定電流制御があるが、本実施例では定電圧制御を用いている。
まず、制御部30(画像形成前準備プロセス部31a)は、操作部70又は外部機器200からのジョブの情報を取得すると、ジョブの動作を開始させる(S101)。このジョブの情報には、操作者が指定する画像情報と、記録材Sの情報と、が含まれる。また、本実施例では、この記録材Sの情報には、画像を形成する記録材Sのサイズ(幅、長さ)、記録材Sの厚さと関連のある情報(厚さ、坪量など)、記録材Sがコート紙であるか否かといった記録材Sの表面性に関連のある情報が含まれる。特に、本実施例では、記録材Sの情報には、記録材Sのサイズに関する情報と、記録材Sの厚さと関連のある「薄紙、普通紙、厚紙・・・」といった記録材Sの種類(紙種カテゴリー)に関する情報と、が含まれる。なお、記録材Sの種類とは、普通紙、厚紙、薄紙、光沢紙、コート紙などの一般的特徴に基づく属性、メーカー、銘柄、品番、坪量、厚さなど、記録材Sを区別可能な任意の情報を包含するものである。制御部30(画像形成前準備プロセス部31a)は、このジョブの情報をRAM33に書き込む(S102)。
次に、制御部30(画像形成前準備プロセス部31a)は、温度センサ71、湿度センサ72により検知される環境情報を取得する(S103)。また、ROM32には、環境情報と、中間転写ベルト44b上のトナー像を記録材S上へ転写させるための目標電流Itargetと、の相関関係を示す情報が格納されている。制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)は、S103で読み取った環境情報に基づいて、上記環境情報と目標電流Itargetとの関係を示す情報から、環境に対応した目標電流Itargetを求める。そして、制御部30は、この目標電流ItargetをRAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に書き込む(S104)。なお、環境情報に応じて目標電流Itargetを変えるのは、環境によってトナーの電荷量が変化するからである。上記環境情報と目標電流Itargetとの関係を示す情報は、予め実験などによって求めたものである。
次に、制御部30(ATVC制御プロセス部31b)は、中間転写ベルト44b上のトナー像、及びトナー像が転写される記録材Sが二次転写部Nに到達する前に、ATVC制御(Active Transfer Voltage Control)により二次転写部Nの電気抵抗に関する情報を取得する(S105)。つまり、二次転写外ローラ45bと中間転写ベルト44bとが接触させられた状態で、二次転写電源76から二次転写外ローラ45bに複数水準の所定の電圧を供給する。そして、所定の電圧を供給している際の電流値を電流検知センサ76bによって検知して、図4に示すような電圧と電流との関係(電圧・電流特性)を取得する。制御部30は、この電圧と電流との関係の情報をRAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に書き込む。この電圧と電流との関係は、二次転写部Nの電気抵抗に応じて変化する。本実施例の構成では、上記電圧と電流との関係は、電流が電圧に対して線形に変化(比例)するものではなく、電流が電圧の2次以上の多項式で表されるように変化するものである。そのため、本実施例では、上記電圧と電流との関係を多項式で表すことができるように、二次転写部Nの電気抵抗に関する情報を取得する際に供給する所定の電圧又は電流は、3点以上の多段階とした。
次に、制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)は、二次転写電源76から二次転写外ローラ45bに印加すべき電圧値を求める(S106)。つまり、制御部30は、S104でRAM33に書き込まれた目標電流Itargetと、S105で求めた電圧と電流との関係と、に基づいて、二次転写部Nに記録材Sが無い状態で目標電流Itargetを流すために必要な電圧値Vbを求める。この電圧値Vbは、二次転写部分担電圧(二次転写部Nの電気抵抗分の転写電圧)に相当する。また、ROM32には、図5に示すような、記録材分担電圧(記録材Sの電気抵抗分の転写電圧)Vpを求めるための情報が格納されている。本実施例では、この情報は、記録材Sの坪量の区分(紙種カテゴリーに対応)ごとの周囲雰囲気の水分量と記録材分担電圧Vpとの関係を示す、テーブルデータとして設定されている。なお、制御部30(画像形成前準備プロセス部31a)は、温度センサ71、湿度センサ72により検知される環境情報(温度・湿度)に基づいて雰囲気の水分量を求めることができる。制御部30は、S101で取得したジョブの情報と、S103で取得した環境情報と、に基づいて、上記テーブルデータから記録材分担電圧Vpを求める。また、後述する二次転写電圧の設定電圧を調整する調整モードによって調整値が設定されている場合は、その調整値に応じた調整量ΔVを求める。後述するように、この調整量ΔVは、調整モードによって設定されている場合に、RAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に記憶されている。制御部30は、二次転写部Nを記録材Sが通過している際に二次転写電源76から二次転写外ローラ45bに印加する二次転写電圧Vtrとして、上記VbとVpとΔVとを足し合わせたVb+Vp+ΔVを求める。そして、制御部30は、このVtr(=Vb+Vp+ΔV)をRAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に書き込む。なお、図5に示すような記録材分担電圧Vpを求めるためのテーブルデータは、予め実験などによって求められたものである。
ここで、記録材分担電圧Vpは、記録材Sの厚さと関連のある情報(厚さ、坪量など)以外にも、記録材Sの表面性によっても変化することがある。そのため、上記テーブルデータは、記録材Sの表面性に関連のある情報によっても記録材分担電圧Vpが変わるように設定されていてよい。また、本実施例では、記録材Sの厚さと関連のある情報(更には記録材Sの表面性に関連のある情報)は、S101で取得されるジョブの情報の中に含まれている。しかし、画像形成装置1に記録材Sの厚さや記録材Sの表面性を検知する測定手段を設け、この測定手段によって得られた情報に基づいて記録材分担電圧Vpを求めるようにしてもよい。
次に、制御部30(画像形成プロセス部31c)は、画像形成を実行させ、記録材Sを二次転写部Nに送り、上述のように決定した二次転写電圧Vtrを印加して二次転写を行わせる(S107)。その後、制御部30(画像形成プロセス部31c)は、ジョブの全ての画像を記録材Sに転写して出力し終えるまで、S107を繰り返す(S108)。
なお、一次転写部48に関しても、ジョブが開始されてから一次転写部48にトナー像が搬送されてくるまでの間に上記同様のATVC制御が行われるが、ここでは詳しい説明は省略する。
3.簡易調整モードの概要
次に、二次転写電圧の設定電圧を調整する簡易調整モード(ここでは、単に「調整モード」ともいう。)について説明する。画像形成に用いられる記録材Sの種類や状態によっては、記録材Sの水分量や電気抵抗値が標準的な記録材Sと大きく異なっている場合がある。この場合、上述のように予め設定されているデフォルトの記録材分担電圧Vpを用いた二次転写電圧の設定電圧では、最適な転写が行えないことがある。
つまり、二次転写電圧は、まず、中間転写ベルト44b上のトナーを記録材Sに転写するために必要な電圧であることが必要である。また、二次転写電圧は、異常放電が起きない電圧に抑える必要がある。しかし、実際に画像形成に用いられる記録材Sの種類や状態によっては、標準的な値として想定された値よりも電気抵抗が高いことがある。この場合、予め設定されたデフォルトの記録材分担電圧Vpを用いた二次転写電圧の設定電圧では、中間転写ベルト44b上のトナーを記録材Sに転写するために必要な電圧が不足してしまうことがある。したがって、この場合には、記録材分担電圧Vpを高くするなどして二次転写電圧の設定電圧を高くすることが望まれる。逆に、実際に画像形成に用いられる記録材Sの種類や状態によっては、記録材Sの水分量が増加しているなどして、標準的な値として想定された値よりも電気抵抗が低くなっており、放電が起きやすくなっていることがある。この場合、予め設定されたデフォルトの記録材分担電圧Vpを用いた二次転写電圧の設定電圧では、異常放電による画像不良が発生してしまうことがある。したがって、この場合には、記録材分担電圧Vpを低くするなどして二次転写電圧の設定電圧を低くすることが望まれる。
そのため、ユーザーやサービス担当者などの操作者が、実際に画像形成に用いる記録材Sに応じて記録材分担電圧Vpを調整(変更)するなどしてジョブの実行時の二次転写電圧の設定電圧を最適な値に調整(変更)することが望まれる。つまり、実際に画像形成に用いる記録材Sに応じた最適な記録材分担電圧Vp+ΔV(調整量)を選ぶことが望まれる。この調整は、次のような方法によって行うことも考えられる。つまり、例えば、操作者が、出力したい画像を、1枚の記録材Sごとに二次転写電圧を切り替えながら出力し、出力された画像に生じる画像不良の有無を確認して、最適な二次転写電圧の設定電圧(より詳細には記録材分担電圧Vp+ΔV)を決定する方法である。しかし、この方法では、画像の出力と二次転写電圧の設定電圧の調整とを繰り返すために、無駄になる記録材Sが増えたり、時間がかかってしまったりする場合がある。
本実施例では、画像形成装置1には、二次転写電圧の設定電圧を調整する調整モードが設けられている。この調整モードでは、実際に画像形成に用いる記録材Sに、代表的な色の複数のパッチ(試験画像、テストパターン、試験用トナー像)が形成されたチャートを、パッチごとに二次転写電圧(試験電圧)の設定電圧を切り替えながら出力する。そして、出力されたチャートを画像読取部80で読み取った結果に基づいて、最適な二次転写電圧の設定電圧(より詳細には記録材分担電圧Vp+ΔV)を決定する。特に、本実施例では、チャート上のベタパッチ(ベタ画像のパッチ)の輝度情報(濃度情報)に基づいて、ベタ画像の濃度を最適化する二次転写電圧の設定電圧の推奨される調整量ΔVに関する情報を提示する。これにより、操作者が目視で画像不良の有無を確認する必要性を低減して操作者の操作負担を軽減しつつ、より適切に二次転写電圧の設定を調整することが可能となる。
ところが、前述のように、パッチを読み取った結果から選択した二次転写電圧の設定電圧では、二次転写電圧の絶対値が大きすぎて「突き抜け」が発生する場合がある。「突き抜け」はハーフトーン画像で顕在化しやすいところ、画像濃度としては「突き抜け」の発生の有無の差を区別するのは困難であることによる。
そこで、本実施例では、画像形成装置1は、調整モードにおいてパッチの輝度情報に基づいて二次転写電圧の設定電圧を調整する際に、調整量の範囲を制限することが可能とされている。詳しくは後述するように、「突き抜け」が発生しやすくなる記録材分担電圧は、記録材Sの厚さと関連のある情報(厚さ又は坪量)と相関性があることがわかっている。そのため、本実施例では、画像形成装置1は、調整モードにおいてパッチの輝度情報に基づいて二次転写電圧の設定電圧を調整する際に、記録材Sの厚さに関する情報に基づいて調整量の範囲を制限することが可能とされている。
4.チャート
本実施例では、調整モードにおいて、出力したチャートを画像読取部80で読み取ってパッチの輝度情報を取得し、二次転写電圧の設定電圧の推奨される調整量を提示する。特に、本実施例では、2次色のベタパッチ(本実施例ではブルー)の輝度情報に基づいて、ベタ画像の濃度を最適化するための二次転写電圧の設定電圧の推奨される調整量を提示する。この際に、本実施例では、記録材Sの厚さに関する情報に基づいて二次転写電圧の設定電圧の調整量の範囲を制限することで、ハーフトーン画像で顕在化しやすい「突き抜け」が発生しやすい設定電圧に調整されることを防ぐことが可能とされている。また、本実施例では、調整モードにおいて、出力したチャートを操作者が目視で確認して、上述のように提示された調整量を変更することも可能とされている。そのため、本実施例では、チャートにはベタパッチの他、ハーフトーンパッチ(ハーフトーン画像のパッチ)も形成される。なお、操作者が調整量を変更できる構成としない場合などには、ハーフトーンパッチは必要ない。
操作者による目視での確認をも考慮すると、調整モードで出力するチャートのパッチの大きさは、大きい方が画像不良を確認しやすいというメリットがある。しかし、パッチが大きいと、1枚の記録材Sに形成できるパッチの数が少なくなる。パッチの形状は、正方形などとすることができる。パッチの色は、確認したい画像不良や確認しやすさによって決めることができる。例えば、二次転写電圧を低い値から高くしていった場合に、レッド、グリーン、ブルーといった2次色のパッチを適切に転写することができる電圧値から二次転写電圧の下限値を決めることができる。また、操作者が目視により確認する場合は、二次転写電圧を更に高くしていった場合に、ハーフトーンのパッチに二次転写電圧が高いことによる画像不良が発生する電圧値から二次転写電圧の上限値を決めることができる。
本実施例における調整モードで用いるチャートについて説明する。本実施例における調整モードでは、チャート100の出力には図6、図7に示す2種類の画像データ100A、100Bを使用する。図6は、搬送方向の長さが420~487mmの記録材Sに出力するチャートの画像データ(以下「大チャートデータ」ともいう。)100Aを示す。図7は、搬送方向の長さが210~419mmの記録材Sに出力するチャートの画像データ(以下「小チャートデータ」ともいう。)を示す。本実施例では、チャートの画像データとしては、この図6、図7に示す2種類の画像データのみが設定されている。そして、調整モードにおいては、使用する記録材Sのサイズに応じて図6、図7に示す2種類の画像データのうちいずれかの画像データから切り取られた画像データに対応するチャートが、その記録材Sに出力される。このとき、本実施例では、図6、図7に示す画像データから記録材Sの端部の余白分(本実施例ではスラスト方向の両端部及び搬送方向の両端部)を差し引いたサイズの画像データが切り取られる。
なお、本実施例では、画像形成装置1が画像を形成することのできる記録材Sの最大のサイズ(最大通紙サイズ)は、13インチ×19.2インチ(縦送り)である。また、以下の説明では、記録材Sの「搬送方向」、「スラスト方向(搬送方向と略直交する方向)」に対応する、大チャートデータ100A、小チャートデータ100Bの方向を、それぞれ「搬送方向」、「スラスト方向」ともいう。
図6に示す大チャートデータ100Aについて更に説明する。大チャートデータ100Aは、本実施例の画像形成装置1の最大通紙サイズに対応しており、画像サイズは、ほぼ短辺(スラスト方向)13インチ(≒330mm)×長辺(搬送方向)19.2インチ(≒487mm)である。記録材Sのサイズが13インチ×19.2インチ(縦送り)以下、かつ、A3サイズ(縦送り)以上の場合は、この大チャートデータ100Aから記録材Sのサイズに応じて切り取られた画像データに対応するチャートが出力される。すなわち、記録材Sの搬送方向の長さが420~487mmの場合には、大チャートデータ100Aが用いられる。このとき、本実施例では、先端中央基準で記録材Sのサイズに合わせて、大チャートデータ100Aから画像データが切り取られる。つまり、記録材Sの搬送方向の先端と大チャートデータ100Aの長辺方向の先端(上端)とが合わされ、記録材Sのスラスト方向の中央と大チャートデータ100Aの短辺方向の中央とが合わされて、大チャートデータ100Aから画像データが切り取られる。また、このとき、本実施例では、記録材Sの端部(本実施例ではスラスト方向の両端部及び搬送方向の両端部)に余白2.5mmをあけるように、大チャートデータ100Aから画像データが切り取られる。例えば、A3サイズ(縦送り)(短辺297mm×長辺420mm)の記録材Sにチャート110が出力される場合は、大チャートデータ100Aから短辺292×長辺415mmのサイズの画像データが切り取られる。そして、この切り取られた画像データに対応する画像が、A3サイズの記録材Sに、先端中央基準で、端部にそれぞれ2.5mmの余白をあけるようにして出力される。
大チャートデータ100Aは、スラスト方向に、1個のブルーベタのパッチ101、1個のブラックベタのパッチ102、及び2個のハーフトーン(本実施例ではグレー(ブラックのハーフトーン))のパッチ103が配列されている。そして、このスラスト方向のパッチセット101~103が、搬送方向に11組配列されている。ブルーベタのパッチ101及びブラックベタのパッチ102は、それぞれ25.7mm×25.7mmの正方形(一辺がスラスト方向と略平行)とされている。また、両端部のハーフトーンのパッチ103は、それぞれ搬送方向の幅が25.7mmとされ、スラスト方向は大チャートデータ100Aの最端部にまで伸びている。また、搬送方向におけるパッチセット101~103間の間隔は、9.5mmとされている。この間隔に対応するチャート上の部分が二次転写部Nを通過しているタイミングで、二次転写電圧が切り替えられる。大チャートデータ100Aの搬送方向の11組のパッチセット101~103は、記録材SのサイズがA3サイズの場合に搬送方向の長さ415mmに収まるように、搬送方向の長さ387mmの範囲に配置されている。また、本実施例では、大チャートデータ100Aには、搬送方向の11組のパッチセット101~103のそれぞれに対応付けられて、各組のパッチセットに対して印加された二次転写電圧の設定を識別するための識別情報104が設けられている。この識別情報104は、後述する調整値に対応する。本実施例では、11段階の二次転写電圧の設定に対応する11個(本実施例では-5~0~+5)の識別情報104が配置される。
パッチの大きさは、操作者による目視での確認をも考慮すると、操作者が画像不良の有無を判断しやすい大きさであることが求められる。ブルーベタのパッチ101、ブラックベタのパッチ102の転写性については、パッチの大きさが小さいと判断が難しくなりやすいので、パッチの大きさは、10mm角以上が好ましく、25mm角以上の大きさであることがより好ましい。ハーフトーンのパッチ103における、二次転写電圧を高くしていった場合に発生する異常放電による画像不良は、白い点のような画像不良になることが多い。この画像不良は、ベタ画像の転写性に比べて、小さい画像でも判断しやすい傾向がある。しかし、画像が小さすぎない方が見やすいため、本実施例では、ハーフトーンのパッチ103の搬送方向の幅は、ブルーベタのパッチ101、ブラックベタのパッチ102の搬送方向の幅と同じにしている。また、搬送方向におけるパッチセット101~103間の間隔は、二次転写電圧の切り替えを行えるように設定すればよい。
なお、記録材Sの搬送方向の先端及び後端の近傍(例えば端縁から内側に20~30mm程度の範囲)には、パッチが形成されないようにすることが好ましい。これは、次のような理由によるものである。つまり、記録材Sの搬送方向の端部のうち、先端又は後端にだけ発生する画像不良がある場合がある。この場合に、二次転写電圧を振ったために画像不良が発生したのか否かを判断しにくくなることがあるからである。また、ベタ画像は、最大濃度レベルの画像である。また、本実施例では、ハーフトーン画像とは、ベタ画像のトナー載り量を100%としたとき、10%から80%のトナー載り量の画像である。
上述の大チャートデータ100Aを用いると、記録材Sのサイズが13インチよりも小さくなるにつれて(ただし、A3サイズ以上)、スラスト方向の両端部のハーフトーンのパッチ103のスラスト方向の長さが小さくなっていく。また、上述のような大チャートデータ100Aを用いると、記録材Sのサイズが13インチよりも小さくなるにつれて(ただし、A3サイズ以上)、搬送方向の後端の余白が小さくなっていく。
図7に示す小チャートデータ100Bについて更に説明する。小チャートデータ100Bは、A3サイズよりも小さいサイズに対応しており、画像サイズは、ほぼ長辺(スラスト方向)13インチ(≒330mm)×短辺(搬送方向)210mmである。記録材SのサイズがA5(短辺148mm×長辺210mm)(縦送り)以上、かつ、A3サイズ(縦送り)よりも小さい場合は、この小チャートデータ100Bから記録材Sのサイズに応じて切り取られた画像データに対応するチャートが出力される。すなわち、記録材Sの搬送方向の長さが210~419mmの場合には、小チャートデータ100Bが用いられる。このとき、本実施例では、先端中央基準で記録材Sのサイズに合わせて、小チャートデータ100Bから画像データが切り取られる。また、このとき、本実施例では、大チャートデータ100Aの場合と同様、記録材Sの端部(本実施例ではスラスト方向の両端部及び搬送方向の両端部)に余白2.5mmをあけるように、小チャートデータ100Bから画像データが切り取られる。後述するように、小チャートデータ100Bは、搬送方向の長さが大チャートデータ100Aよりも小さいため、搬送方向に配列できるパッチセットの数が大チャートデータ100Aよりも少なくなる。そのため、小チャートデータ100Bが用いられる場合には、パッチの個数を増やすために、2枚のチャートが出力される。
小チャートデータ100Bは、大チャートデータ100Aと同様のパッチを有して構成される。小チャートデータ100Bでは、スラスト方向のパッチセット101~103が、搬送方向に5組配列されている。小チャートデータ100Bの搬送方向の5組のパッチセット101~103は、搬送方向の長さ167mmの範囲に配置されている。また、本実施例では、小チャートデータ100Bは、搬送方向の5組のパッチセット101~103のそれぞれに対応付けられて、各組のパッチセットに対して印加された二次転写電圧の設定を識別するための識別情報104が設けられている。上述のように、小チャートデータ100Bが用いられる場合、2枚のチャートが出力される。そして、1枚目には、図7(a)に示す小チャートデータ100Bに基づいて、より低い5段階の二次転写電圧の設定に対応する5個(本実施例では-4~0)の識別情報104が配置される。また、2枚目には、図7(b)に示す小チャートデータ100Bに基づいて、より高い5段階の二次転写電圧の設定に対応する5個(本実施例では1~5)の識別情報104が配置される。
上述の小チャートデータ100Bを用いると、記録材Sのサイズが小さくなるにつれて(ただしA3サイズよりも小さく、かつ、A5サイズ以上)、スラスト方向の両端部のハーフトーンのパッチ103のスラスト方向の長さが小さくなっていく。また、上述のような小チャートデータ100Bを用いると、記録材Sのサイズが小さくなるにつれて(ただし、A3サイズよりも小さく、かつ、A5サイズ以上)、搬送方向の後端の余白が小さくなっていく。
なお、本実施例では、定型サイズだけでなく、例えば操作者が操作部70や外部機器200から入力して指定することで、任意のサイズ(A5サイズ以上、13インチ×19.2インチ以下)の記録材Sを用いることもできる。
5.調整モードの動作
次に、調整モードの動作について説明する。図8は、本実施例における調整モードの手順の概略を示すフローチャート図である。また、図9は、調整モードの設定画面の一例を示す模式図である。ここでは、操作者が画像形成装置1の操作部70を介して調整モードを実行させる場合を例として説明する。
まず、操作者によって、調整モードで使用する記録材Sの種類及びサイズが選択される。(S1)。このとき、制御部30(調整プロセス部31d)は、記録材Sの種類、サイズの設定画面(図示せず)を操作部70に表示させる。そして、制御部30(調整プロセス部31d)は、操作部70において操作者によって指定された記録材Sの種類、サイズの情報を取得する。なお、記録材Sの種類、サイズの情報は、例えば、記録材Sを収納する給送部のカセットが選択されることで、予めそのカセットと関係付けられて設定されている記録材Sの種類、サイズの情報が取得されるなどしてもよい。
次に、操作者によって、チャートの出力時に印加される二次転写電圧の中心電圧値、及びチャートを記録材Sの片面に出力するか両面に出力するかが設定される(S2)。本実施例では、両面プリントにおけるオモテ面(1面目)、ウラ面(2面目)への二次転写時の二次転写電圧をそれぞれ調整できるように、調整モードにおいても記録材Sの両面にチャートを出力できるようになっている。そのため、本実施例では、チャートを記録材Sの片面に出力するか又は両面に出力するかを選択できるようになっており、また二次転写電圧の中心電圧値も記録材Sのオモテ面とウラ面とのそれぞれに対して設定できるようになっている。このとき、制御部30(調整プロセス部31d)は、図9に示すような調整モードの設定画面90を操作部70に表示させる。この設定画面90は、記録材Sのオモテ面とウラ面とに対する二次転写電圧の中心電圧値を設定するための電圧設定部91を有する。また、設定画面90は、チャートを記録材Sの片面に出力するか両面に出力するかを選択するための出力面選択部92を有する。さらに、設定画面90は、チャートの出力を指示するための出力指示部(テストページ出力ボタン)93、設定を確定するための確定部94(OKボタン94a又は適用ボタン94b)、設定の変更をキャンセルするためのキャンセルボタン95などを有する。電圧設定部91において調整値0が選択された場合には、現在選択されている記録材Sについて予め設定されている設定電圧(より詳細には記録材分担電圧Vp)が選択される。そして、調整値0が選択されると、大チャートデータが用いられる場合には-5~0~+5の11組のパッチセット、小チャートデータが用いられる場合には-4~0~+5の10組のパッチセットが、それぞれ二次転写電圧が切り替えられて出力される。なお、ここでは大チャートデータが用いられて11組のパッチセットを有するチャートが出力されるものとして説明する。本実施例では、この1レベルごとの二次転写電圧の差分は150Vとされている。制御部30(調整プロセス部31d)は、操作部70において設定画面90を介して設定された、中心電圧値などの設定に関する情報を取得する。
次に、操作者によって、設定画面90の出力指示部93が選択されると、制御部30(調整プロセス部31d)は、二次転写部Nに記録材Sがない時の二次転写部Nの電気抵抗に関する情報を取得する(S3)。本実施例では、制御部30(調整プロセス部31d)は、上述のATVC制御と同様の動作により、二次転写部Nの電気低抵抗に応じた電圧と電流との関係の2次以上の多項式(本実施例では2次式)を取得する。制御部30(調整プロセス部31d)は、この電圧と電流との関係の情報をRAM33(又は調整プロセス部31d)に書き込む。
次に、制御部30(調整プロセス部31d)は、チャートを出力させる(S4)。このとき、制御部30(調整プロセス部31d)は、S1で取得した記録材Sのサイズの情報に基づいて前述したようにチャートデータを切り取って、150Vごとに二次転写電圧を変えながら11組のパッチセットを転写したチャートを出力させる。例えば、現在の環境における記録材分担電圧Vpが2500V、ATVC制御の結果で得られた二次転写部分担電圧Vbが1000Vであったとする。この場合、2750Vから4250Vまで、150Vごとに二次転写電圧が変えられながら11組のパッチセットが転写されたチャートが出力される。このとき、制御部30(調整プロセス部31d)は、各電圧水準の電圧の印加時に流れる電流値を電流検知センサ76bによって検知して、二次転写部Nに記録材Sがある時の二次転写部N及び記録材Sの電気抵抗に関する情報を取得する(S5)。本実施例では、制御部30(調整プロセス部31d)は、11水準の電圧に対する電流の検知結果から、二次転写部N及び記録材Sの電気抵抗に応じた電圧と電流との関係の2次以上の多項式(本実施例では2次式)を取得する。制御部30(調整プロセス部31d)は、この電圧と電流との関係の情報をRAM33(又は調整プロセス部31d)に書き込む。なお、二次転写部Nに記録材Sがある時の電流は、典型的にはパッチの転写中の電流を検知すればよいが、電圧水準ごとにパッチの前後のトナーのない記録材Sの部分において検知してもよい。
そして、制御部(調整プロセス部31d)は、S5で取得した二次転写部Nに記録材Sがある時の電圧と電流との関係(2次式)と、S3で取得した二次転写部Nに記録材Sがない時の電圧と電流との関係(2次式)とから、各電圧水準における記録材分担電圧Vp(n)を取得する(S6)。ここで、nは各電圧水準を示しており、ここでは11水準(11組のパッチセット)に対応して1~11である。また、各電圧水準の電圧値をVtr(n)とする。また、各電圧水準の電圧の印加時に検知された各電流値を、S3で取得した二次転写部Nに記録材Sがない時の電圧と電流との関係(2次式)に適用して算出した電圧値をVb(n)とする。このとき、各電圧水準における記録材分担電圧Vp(n)は、次式、
Vp(n)=Vtr(n)-Vb(n)
で表される。
次に、出力されたチャートが、例えば自動原稿搬送装置81を用いて画像読取部80に供給され、画像読取部80によってチャートが読み取られる(S7)。このとき、画像読取部80は、制御部30(調整プロセス部31d)により制御されて、本実施例ではチャート上のブルーベタの各パッチのRGB輝度データ(8bit)を取得する。なお、制御部30(調整プロセス部31d)は、チャートが出力された際に、チャートを画像読取部80に供給することを促す表示を操作部70において行うことができる。次に、制御部30(調整プロセス部31d)は、S7で取得した輝度データ(濃度データ)を用いて、各パッチの輝度の平均値を求める(S8)。このS8の処理によって、一例として、図10に示すような、各電圧水準に対応するパッチの輝度の平均値が求められる。図10の横軸は各電圧水準を示す調整値(-5~0~+5)を示し、縦軸はブルーベタのパッチの輝度の平均値を示す。なお、ブルーベタのパッチについてはBの輝度データが用いられる。
次に、制御部30(調整プロセス部31d)は、S6で求めた記録材分担電圧Vp(n)、及びS8で求めた輝度の平均値に基づいて、二次転写電圧の設定電圧の推奨される調整量ΔVを示す調整値を求める(S9)。
ここで、S9における調整値を求める処理について詳しく説明する。図11は、記録材Sの厚さと、二次転写電圧の記録材分担電圧と、「突き抜け」の発生しやすさと、の関係の概要を示すグラフ図である。図11に示すように、記録材Sの厚さが厚くなるほど、「突き抜け」が発生する記録材分担電圧の絶対値が大きくなることが実験により判明している。本発明者らの検討によれば、「突き抜け」が発生しやすくなる記録材分担電圧は、記録材Sの厚さを空気(ギャップ)と考えた場合のパッシェン曲線から求められる放電開始電圧とよく一致する。つまり、図11に示すような関係は、二次転写中に記録材Sが放電を受けることで、該当部分のトナーの帯電極性が反転して、そのトナーが記録材に転写されなくなるという、「突き抜け」の発生原因と符合する。そこで、本実施例では、上記関係性を利用して、記録材Sの厚さに関する情報に応じて、記録材分担電圧に上限値を設ける。これにより、「突き抜け」の発生を抑制できる範囲内で二次転写電圧の設定電圧の調整値を選択することが可能となる。
具体的には、本実施例では、制御部30(調整プロセス部31d)は、S6で取得した記録材分担電圧Vp(n)から、記録材Sの厚さに関する情報に応じて設定された上限値を超えていないものを抽出する。本実施例では、「薄紙、普通紙、厚紙1、厚紙2・・・」といった記録材Sの種類(紙種カテゴリー)ごとに、記録材Sの厚さに関する情報(ここでは坪量)と、記録材分担電圧Vp(n)の上限値と、の関係が予め調べられている。そして、この記録材Sの種類と記録材分担電圧Vp(n)との関係が、図12に示すようなテーブルデータとしてROM32に記憶されている。制御部30(調整プロセス部31d)は、図12のテーブルデータを参照して、S1で取得した記録材Sの種類に対応する記録材分担電圧Vp(n)の上限値を取得する。
図13は、S9における調整値を求める処理を説明するためのグラフ図である。図13(a)は、各電圧水準を示す調整値(-5~0~+5)と、S6で取得された記録材分担電圧Vp(n)と、の関係を示す。図13(b)は、各電圧水準を示す調整値(-5~0~+5)と、S8で取得されたブルーベタのパッチの輝度の平均値と、の関係を示す。例えば、図13(a)に示す例において、記録材分担電圧Vp(n)の上限値が2200Vである場合、制御部30(調整プロセス部31d)は、調整値として-5~0を抽出する。なお、抽出とは、所定の条件に当てはまるものを選択肢として採用することの他、該条件に当てはまらないものを選択肢から除外することも含む。そして、制御部30は、記録材分担電圧Vp(n)が上限値を超えないと判定した調整値の中で、対応するパッチの輝度の平均値が最小(画像濃度が最大)となっている調整値を、二次転写電圧の設定値の推奨される調整量ΔVを示す調整値として決定する。例えば、図13(b)に示す例においては、制御部30(調整プロセス部31d)は、上述のように抽出した調整値-5~0の中で、対応するパッチの輝度の平均値が最小となっている-1を、推奨される調整量ΔVを示す調整値として決定する。なお、上記輝度の平均値が最小となる場合は、濃度の平均値が最大となる場合に対応する。
ここで、従来のようにパッチの輝度データのみに基づいて二次転写電圧の設定の調整量を決定する場合は、記録材分担電圧の上限値以上で輝度データが最小となる場合があり、「突き抜け」が発生する可能性のある調整量を決定する懸念がある。これに対し、本実施例によれば、「突き抜け」が発生する可能性のある調整量を回避して、適切な調整量を決定することができる。
次に、制御部30(調整プロセス部31d)は、S9で求めた調整値を、操作部70において図9に示すような設定画面90(電圧設定部91)に表示させる(S10)。操作者は、設定画面90の表示内容と出力されたチャートとに基づいて、表示された調整値でよいか否かを判断することができる。操作者は、表示された調整値を変更しない場合は、そのまま設定画面90の確定部94(OKボタン94a又は適用ボタン94b)を選択する。一方、操作者は、表示された調整値から変更したい場合は、設定画面90の電圧設定部91に入力し、確定部94(OKボタン94a又は適用ボタン94b)を選択する。制御部30(調整プロセス部31d)は、調整値が変更されずに確定部94が選択された場合は(S11)、S9で決定した調整値をRAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に記憶させる(S12)。一方、制御部30(調整プロセス部31d)は、調整値が変更された場合は(S11)、操作者により入力された調整値をRAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に記憶させる(S13)。以上で調整モードが終了する。
制御部30は、その後のジョブの実行時には、次に調整モードが実行されるまで、調整モードにおいて記憶された調整値に応じて、調整量ΔVをΔV=調整値×150Vとして算出し、通常の画像形成時の二次転写電圧Vtrの計算に使用する。
なお、上述のS9で用いる記録材分担電圧Vp(n)の上限値に関する情報は、本実施例のようなテーブルデータとして設定されることに限定されるものではない。例えば、記録材Sの厚さに関する情報と「突き抜け」が発生しやすくなる記録材分担電圧Vp(n)との関係を示す関係式を予め求めてROM32に記憶させておくことができる。この場合、厚さに関する情報を取得して、上記関係式から記録材分担電圧Vp(n)の上限値を求めることができる。
また、記録材Sの厚さに関する情報は、記録材Sの種類で区分されることに限定されるものではない。例えば、上述のS1において操作者が直接記録材Sの厚さや坪量などの厚さに関連する値を入力することができる。また、上述のS1に対応するステップで、記録材Sの厚さや坪量などの厚さに関連する値を測定する測定手段により記録材Sの厚さや坪量などの厚さに関連する値を取得してもよい。該測定手段としては、例えば、超音波を用いた公知の厚さセンサを、記録材Sの搬送方向において二次転写部Nの上流に設けることができる。
また、本実施例では輝度データを取得するパッチとしてブルーベタのパッチを用いたがこれに限定されるものではない。例えば、ブルーの代わりに、2次色のレッドやグリーンを用いたり、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの単色ベタを用いたりすることができる。
また、本実施例では、画像形成装置1の操作部70を介して操作者による操作が行われて、調整モードが実行される場合を例としたが、パーソナルコンピュータなどの外部機器200を介して操作が行われて、調整モードが実行されるようになっていてもよい。この場合、外部機器200にインストールされた画像形成装置1のドライバプログラムによって外部機器200の表示部に表示される設定画面を介して上記同様の設定を行うことができる。
また、本実施例では、調整モードを開始してから二次転写部Nに記録材Sがない時の二次転写部Nの電気抵抗に関する情報を取得した。これにより、より二次転写電圧の設定の調整量を求める際の状況に即した二次転写部Nの電気抵抗に関する情報を取得することができる。ただし、精度などの観点から許容されるのであれば、二次転写部Nの電気抵抗に関する情報として、例えば調整モードを実行する直前(直近)のジョブの開始時などにおけるATVC制御の結果を用いてもよい。
また、本実施例では、調整モードは、調整量ΔVに対応する調整値の表示を用いた制御としたが、より直接的に調整量ΔVの表示を用いた制御としてもよい。
また、本実施例では、電圧と電流との関係を取得する際に、所定の電圧を供給した際に流れた電流値を検知したが、所定の電流値を供給した際に発生した電圧値を検知してもよい。また、本実施例では、定電圧制御を例に説明したが、定電流制御を用いた構成にも適用可能である。
このように、本実施例の画像形成装置1は、電源76から転写部材45bに電圧を印加した際の電流値又は電圧値を検知する検知手段76a、76bと、記録材上の画像の濃度に関する情報を取得する取得手段80と、を有する。また、画像形成装置1は、電源76から転写部材45bに異なる複数の試験電圧を印加して試験画像を記録材Sに転写したチャート100を出力させ、該チャート100を取得手段80にて検知した結果に基づき、画像形成時に記録材Sが転写部Nを通過する際に転写部材45bに印加する転写電圧を設定するモードを実行可能な制御部30を有する。制御部30は、上記モード時において、転写部Nにチャート100がある時に転写部材45bに上記複数の試験電圧を印加させたときに検知手段76a、76bによって検知された検知結果に基づいて転写電圧を設定する。本実施例では、制御部30は、転写部Nに記録材Sがない時に転写部材45bに電圧を印加させたときに検知手段76a、76bによって検知される第1検知結果と、上記モード時において転写部Nにチャート100がある時に転写部材45bに複数の試験電圧を印加させたときに検知手段76a、76bによって検知された第2検知結果と、に基づいて、転写電圧を設定する。
また、本実施例では、制御部30は、上記モード時において、チャート100の出力に用いた記録材Sの厚さに関する情報に基づいて、転写電圧を設定する。本実施例では、より詳細には、制御部30は、次にようにして転写電圧を設定する。つまり、転写部Nに記録材Sがない時に電源76から転写部材45bに複数の水準の電圧を印加して検知した検知手段76a、76bの検知結果に基づいて電圧電流特性に関する情報を求める。また、チャート100の出力時に転写部Nに記録材Sがある時に転写部材45bに印加される複数の試験電圧のそれぞれに対応して検知手段76a、76bにより検知された複数の電流値と、上記電圧電流特性と、に基づいて、複数の試験電圧のそれぞれに対応する転写部分担電圧を求める。また、複数の試験電圧と該複数の試験電圧に対応する転写部分担電圧との差分に対する上限値と、記録材Sの厚さに関する情報と、の関係を示す情報(図12)と、チャート100の出力に用いた記録材Sの厚さに関する情報と、に基づいて、複数の試験電圧のうち転写電圧に反映させ得る単一又は複数の電圧を抽出する。そして、抽出した電圧から、それぞれに対応する試験画像101の取得された濃度に関する情報に基づいて転写電圧を設定する。本実施例では、制御部30は、抽出した上記設定値のうち、対応する試験画像101の取得された濃度が最大であるときの電圧値に基づいて、転写電圧を設定する。
また、本実施例では、上記第2検知結果は、試験画像101を記録材Sに転写している時に検知された検知手段76a、76bの検知結果である。また、本実施例では、上記第1検知結果は、制御部30にチャート100を出力する指示が入力されてからチャート100が出力されるまでの間の転写部Nに記録材Sがない時に検知された検知手段76a、76bの検知結果である。また、制御部30は、上記モード時において、制御部30が設定した転写電圧に関する情報を報知する処理を行うことができる。また、制御部30は、上記モード時において、制御部30が設定した転写電圧を変更する指示を受け付けることが可能である。また、厚さに関する情報は、記録材Sの厚さ、記録材Sの坪量、又は、厚さ若しくは坪量に基づく記録材Sの種類に関する情報であってよい。
以上説明したように、本実施例によれば、パッチが形成されたチャートを出力して二次転写電圧の設定を調整する調整モードを備えた構成において、より適切に二次転写電圧の設定を調整することが可能となる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
実施例1では、パッチの輝度情報(濃度情報)を取得する取得手段は、画像形成装置1から排出されたチャートが操作者によって供給される画像読取部80であった。これに対し、本実施例では、取得手段は、チャートが画像形成装置1から排出される際にパッチの輝度情報(濃度情報)を取得する。
図14は、本実施例の画像形成装置1の概略断面図である。本実施例の画像形成装置1は、記録材Sの搬送方向において定着部46の下流側に、記録材S上の画像を読み取る読み取り手段としてのインラインの画像センサ12を有する。本実施例では、画像センサ12は、記録材S上の画像、特に、チャート上のパッチの画像濃度(輝度)を1200dpiで読み取る(すなわち、光学的に取得した情報を電気信号に変換する)ことができるように構成されている。
本実施例における調整モードの動作は、チャートが画像形成装置1から排出された後に画像読取部80に供給される代わりに、チャートが画像形成装置1から排出される前に画像センサ12によって読み取られることを除いて実施例1と同様である。また画像センサ12は分光センサとしてもよく、画像の分光データから画像の濃度を算出してもよい。
本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られると共に、実施例1よりも更に操作者の操作負担を軽減することができる。
1 画像形成装置
30 制御部
44b 中間転写ベルト
45b 二次転写外ローラ
76 二次転写電源
76a 電圧検知センサ
76b 電流検知センサ
80 画像読取部

Claims (15)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、
    電圧が印加されて転写部で前記中間転写体から記録材にトナー像を転写させる転写部材と、
    前記転写部材に電圧を印加する電源と、
    前記電源から前記転写部材に電圧を印加した際の電流値又は電圧値を検知する検知手段と、
    記録材上の画像の濃度に関する情報を取得する取得手段と、
    前記電源から前記転写部材に異なる複数の試験電圧を印加して試験画像を記録材に転写したチャートを出力させ、該チャートを前記取得手段にて検知した結果に基づき、画像形成時に記録材が前記転写部を通過する際に前記転写部材に印加する転写電圧を設定するモードを実行可能な制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記モード時において、前記転写部に前記チャートがある時に前記転写部材に前記複数の試験電圧を印加させたときに前記検知手段によって検知された検知結果に基づいて前記転写電圧を設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記転写部に記録材がない時に前記転写部材に電圧を印加させたときに前記検知手段によって検知される第1検知結果と、前記モード時において前記転写部に前記チャートがある時に前記転写部材に前記複数の試験電圧を印加させたときに前記検知手段によって検知された第2検知結果と、に基づいて、前記転写電圧を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記モード時において、前記チャートの出力に用いた記録材の厚さに関する情報に基づいて、前記転写電圧を設定することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、
    前記転写部に記録材がない時に前記電源から前記転写部材に複数の水準の電圧を印加して検知した前記検知手段の検知結果に基づいて電圧電流特性に関する情報を求め、
    前記チャートの出力時に前記転写部に記録材がある時に前記転写部材に印加される前記複数の試験電圧のそれぞれに対応して前記検知手段により検知された複数の電流値と、前記電圧電流特性と、に基づいて、前記複数の試験電圧のそれぞれに対応する転写部分担電圧を求め、
    前記複数の試験電圧と該複数の試験電圧に対応する前記転写部分担電圧との差分に対する上限値と、記録材の厚さに関する情報と、の関係を示す情報と、前記チャートの出力に用いた記録材の厚さに関する情報と、に基づいて、前記複数の試験電圧のうち前記転写電圧に反映させ得る単一又は複数の電圧を抽出し、
    前記抽出した電圧から、それぞれに対応する前記試験画像の前記取得された濃度に関する情報に基づいて前記転写電圧を設定する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記抽出した前記設定値のうち、対応する前記試験画像の前記取得された濃度が最大であるときの電圧値に基づいて、前記転写電圧を設定することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記厚さに関する情報は、記録材の厚さ、記録材の坪量、又は、厚さ若しくは坪量に基づく記録材の種類に関する情報であることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記第2検知結果は、前記試験画像を記録材に転写している時に検知された前記検知手段の検知結果であることを特徴とする請求項2乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1検知結果は、前記制御部に前記チャートを出力する指示が入力されてから前記チャートが出力されるまでの間の前記転写部に記録材がない時に検知された前記検知手段の検知結果であることを特徴とする請求項2乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、前記モード時において、前記チャートの出力に用いた記録材の厚さに関する情報に基づいて、前記転写電圧を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  10. 前記厚さに関する情報は、記録材の厚さ、記録材の坪量、又は、厚さ若しくは坪量に基づく記録材の種類に関する情報であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御部は、前記モード時において、前記制御部が設定した前記転写電圧に関する情報を報知する処理を行うことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記制御部は、前記モード時において、前記制御部が設定した前記転写電圧を変更する指示を受け付けることが可能であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記取得手段は、当該画像形成装置から排出された前記チャートが供給されて該チャート上の前記試験画像の濃度に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  14. 前記取得手段は、前記チャートが当該画像形成装置から排出される際に前記チャート上の前記試験画像の濃度に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  15. 前記転写部材は、前記中間転写体に当接して、前記中間転写体との間で記録材を挟持して搬送する前記転写部を形成することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
JP2019042075A 2019-03-07 2019-03-07 画像形成装置 Active JP7289674B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019042075A JP7289674B2 (ja) 2019-03-07 2019-03-07 画像形成装置
US16/798,986 US11126115B2 (en) 2019-03-07 2020-02-24 Image forming apparatus that sets a transfer voltage
CN202010152636.3A CN111665702B (zh) 2019-03-07 2020-03-06 图像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019042075A JP7289674B2 (ja) 2019-03-07 2019-03-07 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020144289A JP2020144289A (ja) 2020-09-10
JP7289674B2 true JP7289674B2 (ja) 2023-06-12

Family

ID=72335202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019042075A Active JP7289674B2 (ja) 2019-03-07 2019-03-07 画像形成装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11126115B2 (ja)
JP (1) JP7289674B2 (ja)
CN (1) CN111665702B (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11681247B2 (en) 2020-12-18 2023-06-20 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus that can enhance usability by reducing the number of times a chart is placed on a reading device
JP7547222B2 (ja) 2021-01-19 2024-09-09 キヤノン株式会社 プログラム、印刷制御装置、及び印刷制御装置の制御方法
JP7561645B2 (ja) 2021-02-05 2024-10-04 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2022121136A (ja) * 2021-02-08 2022-08-19 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2022156244A (ja) * 2021-03-31 2022-10-14 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2022156245A (ja) 2021-03-31 2022-10-14 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2022156246A (ja) 2021-03-31 2022-10-14 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2022172994A (ja) * 2021-05-07 2022-11-17 キヤノン株式会社 画像形成装置
US11747754B2 (en) * 2021-06-14 2023-09-05 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002062713A (ja) 2000-08-18 2002-02-28 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2003131501A (ja) 2001-10-30 2003-05-09 Ricoh Co Ltd 画像形成装置における転写条件設定方法、画像形成装置、プログラム及び記録媒体
JP2006343525A (ja) 2005-06-08 2006-12-21 Murata Mach Ltd 画像形成装置
JP2007072306A (ja) 2005-09-08 2007-03-22 Canon Inc 画像形成装置、画像形成装置における制御方法
JP2015125355A (ja) 2013-12-27 2015-07-06 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2017219679A (ja) 2016-06-07 2017-12-14 富士ゼロックス株式会社 補正データ配信システム、補正データ生成装置、画像形成装置およびプログラム

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3006101B2 (ja) * 1991-01-08 2000-02-07 キヤノン株式会社 画像形成装置の転写装置
JP3895784B2 (ja) * 1994-10-19 2007-03-22 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP3569749B2 (ja) * 1995-03-01 2004-09-29 株式会社沖データ 電子写真方式記録装置
JP4935805B2 (ja) 2008-12-22 2012-05-23 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 画像形成装置
JP5183669B2 (ja) * 2010-04-28 2013-04-17 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
JP5824951B2 (ja) 2011-08-08 2015-12-02 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置及び画像形成システム
JP6168815B2 (ja) * 2012-04-03 2017-07-26 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2015176071A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 株式会社リコー 画像形成装置
JP6628540B2 (ja) 2015-10-06 2020-01-08 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2019066804A (ja) * 2017-10-05 2019-04-25 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP7171387B2 (ja) * 2018-11-22 2022-11-15 キヤノン株式会社 画像形成装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002062713A (ja) 2000-08-18 2002-02-28 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2003131501A (ja) 2001-10-30 2003-05-09 Ricoh Co Ltd 画像形成装置における転写条件設定方法、画像形成装置、プログラム及び記録媒体
JP2006343525A (ja) 2005-06-08 2006-12-21 Murata Mach Ltd 画像形成装置
JP2007072306A (ja) 2005-09-08 2007-03-22 Canon Inc 画像形成装置、画像形成装置における制御方法
JP2015125355A (ja) 2013-12-27 2015-07-06 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2017219679A (ja) 2016-06-07 2017-12-14 富士ゼロックス株式会社 補正データ配信システム、補正データ生成装置、画像形成装置およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
CN111665702A (zh) 2020-09-15
US11126115B2 (en) 2021-09-21
CN111665702B (zh) 2023-10-20
US20200285176A1 (en) 2020-09-10
JP2020144289A (ja) 2020-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7289674B2 (ja) 画像形成装置
JP7171387B2 (ja) 画像形成装置
US12025928B2 (en) Image forming apparatus operable in mode for forming test chart using plural test voltages
WO2021002410A1 (ja) 画像形成装置
US11829088B2 (en) Image forming apparatus using double-sided test chart
JP7383458B2 (ja) 画像形成装置
US11681247B2 (en) Image forming apparatus that can enhance usability by reducing the number of times a chart is placed on a reading device
JP2022156244A (ja) 画像形成装置
JP2022175667A (ja) 画像形成装置
JP2022156246A (ja) 画像形成装置
US11796951B2 (en) Image forming apparatus
JP2022161752A (ja) 画像形成装置
JP2024027750A (ja) 画像形成装置
US11726419B2 (en) Image forming apparatus
JP2023063182A (ja) 画像形成装置
US20230280681A1 (en) Image forming apparatus
JP2022161753A (ja) 画像形成装置
JP2023111772A (ja) 画像形成装置
JP2022097351A (ja) 画像形成装置
JP2022121136A (ja) 画像形成装置
JP2022156784A (ja) 画像形成装置
JP2024137543A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230502

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230531

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7289674

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151