JP2023063182A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】チャートの試験画像の濃度の検知結果に基づいて転写電圧の設定を調整する調整モードを備えた構成において、「突き抜け」の発生を抑制する。【解決手段】画像形成装置1は、像担持体44bと、転写部材45bと、転写部材45bに電圧を印加する印加部76と、印加部76により転写部材75bに複数の試験電圧を印加して複数の試験画像を記録材Sに転写して形成したチャート100を出力する出力動作を実行する実行部30と、チャート100上の試験画像の濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得部80と、環境の温度又は湿度の少なくとも一方に関する環境情報を取得する環境取得部71、72と、転写電圧を設定する設定部30と、を有し、設定部30は、上記濃度情報と、上記環境情報と、に基づいて転写電圧を設定可能である構成とする。【選択図】図8
Description
本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
電子写真方式などを用いた画像形成装置では、感光体や中間転写体などの像担持体に形成されたトナー像が記録材に転写される。像担持体から記録材へのトナー像の転写は、像担持体に当接して転写部を形成する転写ローラなどの転写部材に転写電圧が印加されることで行われることが多い。中間転写方式の画像形成装置では、第1の像担持体上に形成されたトナー像が、第2の像担持体上に一次転写された後に記録材上に二次転写される。
転写電圧は、画像形成前の前回転工程時などにおいて検知された転写部の電気抵抗に応じた転写部分担電圧と、予め設定された記録材の種類に応じた記録材分担電圧と、に基づいて決定することができる。これにより、環境変動、転写部材の使用履歴、記録材の種類などに応じて適切な転写電圧を設定することができる。
しかし、画像形成に用いられる記録材の種類や状態は様々であるため、予め設定されたデフォルトの記録材分担電圧では転写電圧に過不足が生じることがある。そこで、実際に画像形成に用いる記録材に応じて転写電圧の設定電圧を調整する調整モードを画像形成装置に設けることが提案されている。
特許文献1では、二次転写電圧の設定電圧を調整する調整モードを備えた画像形成装置が提案されている。この調整モードでは、1枚の記録材に複数のパッチ(試験画像)が形成されたチャートが、パッチごとに二次転写電圧が切り替えられて出力される。そして、各パッチの画像濃度が検知され、その検知結果に応じて最適な二次転写電圧条件が選択される。
しかしながら、上記従来の画像形成装置では、以下のような課題があることがわかった。
記録材が転写中に放電を受けることで、その放電を受けた部分のトナーが転写されなくなり点状に白抜けする画像不良(以下、「突き抜け」と呼ぶ。)はハーフトーン画像で顕在化しやすい。しかし、画像濃度としては、「突き抜け」の発生の有無の差を区別するのは困難である。そのため、調整モードにおいて、「突き抜け」が発生しているのにもかかわらず、二次転写電圧を高めに調整してしまうことがあった。特に、放電が発生しやすい低湿環境で「突き抜け」が発生しやすい。
そこで、本発明の目的は、チャートの試験画像の濃度の検知結果に基づいて転写電圧の設定を調整する調整モードを備えた構成において、「突き抜け」の発生を抑制することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体から記録材にトナー像を転写する転写部を形成する転写部材と、前記転写部材に電圧を印加する印加部と、前記印加部により前記転写部材に複数の試験電圧を印加して複数の試験画像を記録材に転写して形成したチャートを出力する出力動作を実行する実行部と、前記チャート上の前記試験画像の濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得部と、環境の温度又は湿度の少なくとも一方に関する環境情報を取得する環境取得部と、前記転写時に前記印加部により前記転写部材に印加する転写電圧を設定する設定部と、を有し、前記設定部は、前記濃度情報と、前記環境情報と、に基づいて前記転写電圧を設定可能であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、チャートの試験画像の濃度の検知結果に基づいて転写電圧の設定を調整する調整モードを備えた構成において、「突き抜け」の発生を抑制することが可能となる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置1の概略断面図である。本実施例の画像形成装置1は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型の複合機(複写機、プリンタ、ファクシミリ装置の機能を有する。)である。
1.画像形成装置の構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置1の概略断面図である。本実施例の画像形成装置1は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型の複合機(複写機、プリンタ、ファクシミリ装置の機能を有する。)である。
図1に示すように、画像形成装置1は、装置本体10、読取部80、給送部90、プリンタ部40、排出部48、制御部30、操作部70などを有する。また、装置本体10の内部には、環境検知手段として、機内温度を検知可能な温度センサ71(図2)、機内湿度を検知可能な湿度センサ72(図2)などが設けられている。環境検知手段は、画像形成装置1の内部又は外部の少なくとも一方の、温度又は湿度の少なくとも一方を検知するものであってよい。画像形成装置1は、読取部80や外部機器200(図2)からの画像情報(画像信号)に応じて、4色フルカラー画像を記録材(シート、転写材、記録媒体、メディア)Sに形成することができる。外部機器200としては、例えば、パーソナルコンピュータなどのホスト機器、あるいはデジタルカメラやスマートフォンなどが挙げられる。なお、記録材Sは、トナー像が形成されるものであり、具体例として、普通紙、普通紙の代用品である合成樹脂製のシート、厚紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シートなどがある。
プリンタ部40は、給送部(給送装置)90から給送された記録材Sに対して、画像情報に基づいて画像を形成することが可能である。プリンタ部40は、複数の画像形成部としての4つの画像形成ユニット50y、50m、50c、50kと、4つのトナーボトル41y、41m、41c、41kと、を有する。また、プリンタ部40は、中間転写ユニット44と、二次転写装置45と、定着部46と、を有する。画像形成ユニット50y、50m、50c、50kは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する。各色に対応して設けられた同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のy、m、c、kを省略して総括的に説明することがある。なお、画像形成装置1は、所望の単一又はいくつかの画像形成ユニット50を用いて、例えばブラック単色画像などの単色画像又はマルチカラー画像を形成することも可能である。
画像形成ユニット50は、次の各手段を有する。まず、第1の像担持体としてのドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム51を有する。また、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ52を有する。また、露光手段としての露光装置42を有する。また、現像手段としての現像装置20を有する。また、除電手段としての前露光装置54を有する。また、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置55を有する。画像形成ユニット50は、後述する中間転写ベルト44b上にトナー像を形成する。画像形成ユニット50において、感光ドラム51と、これに作用するプロセス手段としての帯電ローラ52、現像装置20及びドラムクリーニング装置55とは、一体的にユニット化されて装置本体10に対して着脱可能なプロセスカートリッジを構成している。
感光ドラム51は、静電像(静電潜像)やトナー像を担持して移動可能(回転可能)である。感光ドラム51は、本実施例では、外径30mmの負帯電性の有機感光体(OPC)である。感光ドラム51は、基体としてのアルミニウム製シリンダと、その表面に形成された表面層と、を有する。本実施例では、表面層として、基体上に次の順番で塗布されて積層された、下引き層と、光電荷発生層と、電荷輸送層と、の3層を有する。画像形成動作が開始されると、感光ドラム51は、駆動手段としてのモータ(図示せず)によって、所定のプロセススピード(周速度)で、図中矢印方向(反時計回り方向)に回転駆動される。
回転する感光ドラム51の表面は、帯電ローラ52によって所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に均一に帯電処理される。本実施例では、帯電ローラ52は、感光ドラム51の表面に接触し、感光ドラム51の回転に伴って従動して回転するゴムローラである。帯電ローラ52には、帯電電源73(図2)が接続されている。帯電電源73は、帯電工程時に、帯電ローラ52に所定の帯電電圧(帯電バイアス)を印加する。
帯電処理された感光ドラム51の表面は、露光装置42によって画像情報に基づいて走査露光され、感光ドラム51上に静電像が形成される。本実施例では、露光装置42は、レーザスキャナである。露光装置42は、制御部30から出力される分解色の画像情報に従ってレーザー光を発し、感光ドラム51の表面(外周面)を走査露光する。
感光ドラム51上に形成された静電像は、現像装置20によってトナーが供給されることで現像(可視化)され、感光ドラム51上にトナー像が形成される。本実施例では、現像装置20は、現像剤として非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とを備えた二成分現像剤を収容している。現像装置20には、トナーボトル41からトナーが供給される。現像装置20は、現像スリーブ24を有する。現像スリーブ24は、例えばアルミニウムや非磁性ステンレスなどの非磁性材料(本実施例ではアルミニウム)で構成されている。現像スリーブ24の内側には、ローラ状のマグネットであるマグネットローラが、現像装置20の本体(現像容器)に対して回転しないように固定されて配置されている。現像スリーブ24は、現像剤を担持して、感光ドラム51と対向する現像領域に搬送する。現像スリーブ24には、現像電源74(図2)が接続されている。現像電源74は、現像工程時に、現像スリーブ24に所定の現像電圧(現像バイアス)を印加する。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム51上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム51の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像)。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。
4個の感光ドラム51y、51m、51c、51kと対向するように、中間転写ユニット44が配置されている。中間転写ユニット44は、第2の像担持体としての無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルト44bを有する。中間転写ベルト44bは、複数の張架ローラ(支持ローラ)としての駆動ローラ44a、従動ローラ44d及び二次転写内ローラ45aに巻き掛けられて、所定の張力で張架されている。中間転写ベルト44bは、トナー像を担持して移動可能(回転可能)である。駆動ローラ44aは、駆動手段としてのモータ(図示せず)によって回転駆動される。従動ローラ44dは、中間転写ベルト44bの張力を一定に制御するテンションローラである。従動ローラ44dは、付勢手段としての付勢部材であるテンションばね(図示せず)の付勢力によって、中間転写ベルト44bを内周面側から外周面側へ押し出すような力が加えられている。この力によって、中間転写ベルト44bの搬送方向に2~5kg程度の張力が掛けられている。二次転写内ローラ45aは、後述するように二次転写装置45を構成する。中間転写ベルト44bは、駆動ローラ44aが回転駆動されることで駆動力が入力されて、感光ドラム51の周速度に対応する所定の周速度で、図中矢印方向(時計回り方向)に回転(周回移動)する。また、中間転写ベルト44bの内周面側には、各感光ドラム51y、51m、51c、51kに対応して、一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ47y、47m、47c、47kが配置されている。一次転写ローラ47は、感光ドラム51との間で中間転写ベルト44bを挟持する。これにより、中間転写ベルト44bを介して一次転写ローラ47が感光ドラム51に当接し、感光ドラム51と中間転写ベルト44bとが当接する一次転写部(一次転写ニップ)N1が形成される。
感光ドラム51上に形成されたトナー像は、一次転写部N1において、回転している中間転写ベルト44b上に一次転写される。一次転写ローラ47には、一次転写電源75(図2)が接続されている。一次転写電源75は、一次転写工程時に、一次転写ローラ47にトナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である一次転写電圧(一次転写バイアス)を印加する。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム51y、51m、51c、51k上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト44b上に重ね合わされるようにして順次一次転写される。一次転写電源75には、出力電圧を検知する電圧検知センサ75aと、出力電流を検知する電流検知センサ75bと、が接続されている(図2)。本実施例では、一次転写電源75y、75m、75c、75kは、一次転写ローラ47y、47m、47c、47kのそれぞれに対して設けられており、一次転写ローラ47y、47m、47c、47kに印加される一次転写電圧は個別に制御可能になっている。
ここで、本実施例では、一次転写ローラ47は、イオン導電系発泡ゴム(NBRゴム)の弾性層と、芯金と、を有する。一次転写ローラ47の外径は、例えば、15~20mmである。また、一次転写ローラ47としては、電気抵抗値が1×105~1×108Ω(N/N(23℃、50%RH)測定、2kV印加)のローラを好適に使用することができる。また、本実施例では、中間転写ベルト44bは、内周面側から外周面側へと次の順番で、基層と、弾性層と、表層と、を備えた、3層構造を有する無端ベルトである。基層を構成する材料としては、ポリイミドやポリカーボネートなどの樹脂又は各種ゴムなどに帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させた材料を好適に用いることができる。基層の厚さは、例えば、0.05~0.15mmである。弾性層を構成する弾性材料としては、ウレタンゴムやシリコーンゴムなどの各種ゴムなどにイオン導電剤を適当量含有させた材料を好適に用いることができる。弾性層の厚さは、例えば、0.1~0.500mmである。表層を構成する材料としては、フッ素樹脂などの樹脂を好適に用いることができる。表層は、中間転写ベルト44bの表面へのトナーの付着力を小さくして、後述する二次転写部N2でトナーを記録材Sへ転写しやすくする。表層の厚さは、例えば、0.0002~0.020mmである。本実施例では、表層は、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂などの1種類の樹脂材料か、例えば弾性材ゴム、エラストマー、ブチルゴムなどの弾性材料のうち2種類以上の材料を基材として使用する。そして、この基材に対して、表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料として、例えばフッ素樹脂などの粉体や粒子を、1種類あるいは2種類以上、又は粒径を異ならせて分散させることにより、表層を形成する。本実施例では、中間転写ベルト44bは、体積抵抗率が5×108~1×1014Ω・cm(23℃、50%RH)、硬度がMD1硬度で60~85°(23℃、50%RH)である。また、本実施例では、中間転写ベルト44bの静止摩擦係数は、0.15~0.6(23℃、50%RH、HEIDON社製type94i)である。なお、中間転写ベルト44bは、本実施例では3層構造としたが、例えば上述の基層に相当する材料の単層構成でもよい。
中間転写ベルト44bの外周面側には、二次転写内ローラ45aと共に二次転写装置45を構成する、二次転写手段としてのローラ型の二次転写部材である二次転写外ローラ45bが配置されている。二次転写外ローラ45bは、二次転写内ローラ45aとの間で中間転写ベルト44bを挟持する。これにより、中間転写ベルト44bを介して二次転写外ローラ45bが二次転写内ローラ45aに当接し、中間転写ベルト44bと二次転写外ローラ45bとが当接する二次転写部(二次転写ニップ)N2が形成される。中間転写ベルト44b上に形成されたトナー像は、二次転写部N2において、中間転写ベルト44bと二次転写外ローラ45bとに挟持されて搬送されている記録材S上に二次転写される。本実施例では、二次転写工程時に、二次転写外ローラ45bに、二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。
このように、本実施例では、二次転写装置45は、対向部材としての二次転写内ローラ45aと、二次転写部材としての二次転写外ローラ45bと、を有して構成される。二次転写内ローラ45aは、中間転写ベルト44bを介して二次転写外ローラ45bに対向して配置されている。二次転写外ローラ45bには、電圧印加手段(印加部)としての二次転写電源76(図2)が接続されている。二次転写電源76は、二次転写工程時に、二次転写外ローラ45bにトナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である二次転写電圧(二次転写バイアス)を印加する。二次転写電源76には、出力電圧を検知する電圧検知センサ76aと、出力電流を検知する電流検知センサ76bと、が接続されている(図2)。また、本実施例では、二次転写内ローラ45aの芯金は、接地電位に接続されている。つまり、本実施例では、二次転写内ローラ45aは、電気的に接地(グラウンドに接続)されている。そして、二次転写部N2に記録材Sが供給された際に、二次転写外ローラ45bにトナーの正規の帯電極性とは逆極性の定電圧制御された二次転写電圧が印加される。本実施例では、例えば1~7kVの二次転写電圧が印加され、40~120μAの電流が流されて、中間転写ベルト44b上のトナー像が記録材S上に二次転写される。なお、本実施例では、二次転写電源76が二次転写外ローラ45bに直流電圧を印加することにより、二次転写部N2に二次転写電圧を印加するが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。例えば、二次転写電源76が二次転写内ローラ45aに直流電圧を印加することにより、二次転写部N2に二次転写電圧を印加するようにしてもよい。この場合、二次転写部材としての二次転写内ローラ45aにトナーの正規の帯電極性と同極性の直流電圧を印加し、対向部材としての二次転写外ローラ45bを電気的に接地する。本実施例では、二次転写外ローラ45bは、イオン導電系発泡ゴム(NBRゴム)の弾性層と、芯金と、を有する。二次転写外ローラ45bの外径は、例えば、20~25mmである。また、二次転写外ローラ45bとしては、電気抵抗値が1×105~1×108Ω(N/N(23℃、50%RH)測定、2kV印加)のローラを好適に使用することができる。
記録材Sは、上述のトナー像の形成動作と並行して、給送部90から給送される。つまり、記録材Sは、記録材収納部としての記録材カセット91に積載されて収納されている。本実施例では、画像形成装置1には、記録材Sがそれぞれ収納される複数の記録材カセット91(91a、91b)が設けられている。各記録材カセット91に収納された記録材Sは、給送部材としての給送ローラ92(92a、92b)などによって搬送経路93へと送り出される。搬送経路93に送り出された記録材Sは、搬送部材としての搬送ローラ対94などによって、搬送部材としてのレジストローラ対43まで搬送される。この記録材Sは、レジストローラ対43によって、斜行を補正されると共に、中間転写ベルト44b上のトナー像とタイミングが合わされて二次転写部N2へと供給される。記録材カセット91、給送ローラ92、搬送経路93、搬送ローラ対94などによって、給送部90が構成される。
トナー像が転写された記録材Sは、定着手段としての定着部(定着装置、定着器)46へと搬送される。定着部46は、定着ローラ46aと、加圧ローラ46bと、を有する。定着ローラ46aは、加熱手段としてのヒータを内蔵している。未定着のトナー像を担持した記録材Sは、定着ローラ46aと加圧ローラ46bとの間に挟持されて搬送されることによって、加熱及び加圧される。これによって、トナー像は記録材S上に定着(溶融、固着)される。なお、定着ローラ46aの温度(定着温度)は、定着温度センサ77(図2)により検知される。
トナー像が定着された記録材Sは、排出経路48aを搬送部材としての排出ローラ対48bなどによって搬送され、排出口48cから排出(出力)されて、装置本体10の外部に設けられた排出トレイ48dに積載される。排出経路48a、排出ローラ対48b、排出口48c、排出トレイ48dなどによって、排出部(排出装置)48が構成される。記録材Sの片面に画像を形成する片面プリント(片面画像形成)の場合は、定着部46を通過した片面にトナー像が定着された記録材Sは、そのまま上述のようにして排出トレイ48dへと排出される。また、本実施例では、画像形成装置1は、記録材Sの両面に画像を形成する両面プリント(自動両面印刷、両面画像形成)が可能になっている。定着部46と排出口48cとの間には、1面目にトナー像が定着された後の記録材Sを裏返して、再度、二次転写部N2へと供給するための、反転搬送路12が設けられている。両面プリント時には、1面目にトナー像が定着された後の記録材Sが反転搬送路12に導かれる。この記録材Sは、反転搬送路12に設けられたスイッチバックローラ対13によって搬送方向が反転されて、両面搬送路14へと導かれる。そして、この記録材Sは、両面搬送路14に設けられた再搬送ローラ対15によって搬送経路93へと送り出され、レジストローラ対43まで搬送されて、レジストローラ対43によって二次転写部N2へと供給される。その後、この記録材Sは、1面目の画像形成時と同様にして、2面目にトナー像が二次転写され、そのトナー像が定着された後に、排出トレイ48dへと排出される。反転搬送路12、スイッチバックローラ対13、両面搬送路14、再搬送ローラ対15などによって、両面搬送部(両面搬送装置)11が構成される。両面搬送部11の作動により、1枚の記録材Sの両面に画像を形成することができる。
一次転写後の感光ドラム51は、前露光装置54によって表面を除電される。また、一次転写工程時に中間転写ベルト44bに転写されずに感光ドラム51上に残留したトナー(一次転写残トナー)などの付着物は、ドラムクリーニング装置55によって感光ドラム51上から除去されて回収される。ドラムクリーニング装置55は、感光ドラム51の表面に当接するクリーニング部材としてのクリーニングブレードによって、回転する感光ドラム51の表面から付着物を掻き取って、クリーニング容器に収容する。クリーニングブレードは、その自由端部側の先端が感光ドラム51の回転方向の上流側を向くカウンター方向となるように、感光ドラム51の表面に所定の押圧力で当接されている。また、中間転写ユニット44は、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置60を有する。二次転写工程時に記録材Sに転写されずに中間転写ベルト44b上に残留したトナー(二次転写残トナー)などの付着物は、ベルトクリーニング装置60によって中間転写ベルト44b上から除去されて回収される。
装置本体10の上部には、読取手段としての読取部(読取装置)80が配置されている。読取部80は、原稿搬送手段(原稿搬送部)としての自動原稿搬送装置(自動原稿送り装置(ADF))81、プラテンガラス82、光源83、ミラー群84aや結像レンズ84bなどを備えた光学系84、及びCCDなどの読取素子85などを有する。本実施例では、読取部80は、プラテンガラス82上に配置された原稿(画像が形成された記録材S)の画像を、移動可能な光源82により走査露光しながら、光学系84を介して読取素子85により順次読み取ることができる。この場合、読取部80は、プラテンガラス82上に配置された原稿を、移動する光源83によって順次照明し、原稿からの反射光像を、光学系84を介して読取素子85上に順次結像する。これにより、読取素子85によって原稿の画像を予め定められたドット密度で読み取ることができる。また、本実施例では、読取部80は、自動原稿搬送装置81によって搬送される原稿の画像を、該原稿の搬送に伴って光源82により順次露光して、光学系84を介して読取素子85により順次読み取ることができる。この場合、読取部80は、プラテンガラス82上の所定の読取位置を通過する原稿を光源83によって順次照明し、原稿からの反射光像を、光学系84を介して読取素子85上に順次結像する。これにより、読取素子85によって原稿の画像を予め定められたドット密度で読み取ることができる。自動原稿搬送装置81は、原稿を1枚ずつ分離した状態で読取装置80の上記読取位置を通過させるように自動的に搬送する。このように、読取部80は、プラテンガラス82上に配置されるか又は自動原稿搬送装置81により搬送される記録材S上の画像を光学的に読み取って電気信号に変換する。また、自動原稿搬送装置81は、自動的に記録材Sの両面の画像を読み取ることができる。
例えば、画像形成装置1が複写機として動作する場合、読取部80によって読み取られた原稿の画像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(各8bit)の3色の画像データとして制御部30の画像処理部に送られる。画像処理部では、原稿の画像データに対して、必要に応じて所定の画像処理が施され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の画像データに変換される。上記画像処理としては、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集などが挙げられる。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色に対応した画像データは、それぞれ露光装置42y、42m、42c、42kに順次送られ、この画像データに応じて前述の画像露光が行われる。また、詳しくは後述するように、読取部80は、調整モードにおいて、チャートのパッチを読み取る(濃度情報(輝度情報)を取得する)ためにも用いられる。
図2は、本実施例の画像形成装置1の制御系の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、制御部30は、コンピュータにより構成される。制御部30は、例えば、演算制御手段としてのCPU31と、各部を制御するプログラムを記憶する記憶手段としてのROM32と、データを一時的に記憶する記憶手段としてのRAM33と、外部と信号を入出力する入出力回路(I/F)34と、を有する。CPU(演算装置)31は、画像形成装置1の制御全体を司るマイクロプロセッサであり、システムコントローラの主体である。CPU31は、入出力回路34を介して、給送部90、プリンタ部40、排出部48、操作部70に接続され、これら各部と信号をやり取りすると共に、これら各部の動作を制御する。ROM32には、記録材Sに画像を形成するための画像形成制御シーケンスなどが記憶されている。制御部30には、帯電電源73、現像電源74、一次転写電源75、二次転写電源76が接続されており、これらはそれぞれ制御部30からの信号により制御される。また、制御部30には、温度センサ71、湿度センサ72、一次転写電源75の電圧検知センサ75a及び電流検知センサ75b、二次転写電源76の電圧検知センサ76a及び電流検知センサ76b、定着温度センサ77が接続されている。各センサにおいて検知された信号は、制御部30に入力される。
操作部70は、入力手段としての操作ボタンなどの入力部と、表示手段としての液晶パネルなどからなる表示部70aと、を有する。なお、本実施例では、表示部70aはタッチパネルとして構成されており、入力手段としての機能も有している。ユーザーやサービス担当者などの操作者は、操作部70を操作することで、画像形成装置1にジョブ(後述)を実行させることが可能である。制御部30は、操作部70からの信号を受けて、画像形成装置1の各種デバイスを動作させる。画像形成装置1は、パーソナルコンピュータなどの外部機器200からの画像形成信号(画像データ、制御指令)に基づいてジョブを実行することも可能とされている。
本実施例では、制御部30は、画像形成前準備プロセス部31aと、ATVC制御プロセス部31bと、画像形成プロセス部31cと、調整プロセス部31dと、を有する。また、制御部30は、一次転写電圧記憶部/演算部31eと、二次転写電圧記憶部/演算部31fと、を有する。なお、これらの各プロセス部及び記憶部/演算部は、CPU31やRAM33の一部として設けられていてもよい。例えば、制御部30(より詳細には画像形成プロセス部31c)は、ジョブを実行することが可能である。また、制御部30(より詳細にはATVC制御プロセス部31b)は、一次転写部及び二次転写部のATVC制御(設定モード)を実行することが可能である。ATVC制御については後述して詳しく説明する。また、制御部30(より詳細には調整プロセス部31d)は、二次転写電圧の設定値を調整する調整モードを実行することが可能である。調整モードについては後述して詳しく説明する。
なお、本実施例では、制御部30(画像形成プロセス部31c)は、複数の一次転写部N1に一次転写電圧を印加して複数色の画像形成を行う複数色モードと、複数の一次転写部N1のうち1つの一次転写部N1のみに一次転写電圧を印加して単色の画像形成を行う単色モードと、を切り換えて実行可能である。
ここで、画像形成装置1は、一つの開始指示により開始される、単一又は複数の記録材Sに画像を形成して出力する一連の動作であるジョブ(画像出力動作、印刷ジョブ)を実行する。ジョブは、一般に、画像形成工程、前回転工程、複数の記録材Sに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に記録材Sに形成して出力する画像の静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写、二次転写を行う期間であり、画像形成時(画像形成期間)とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写、二次転写の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程は、複数の記録材Sに対する画像形成を連続して行う際(連続画像形成)の記録材Sと記録材Sとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時(非画像形成期間)とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置1の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程などが含まれる。
2.二次転写電圧の制御
次に、二次転写電圧の制御について説明する。図3は、本実施例における二次転写電圧の制御に関する手順の概略を示すフローチャート図である。一般に、二次転写電圧の制御には、定電圧制御及び定電流制御があるが、本実施例では定電圧制御を用いている。
次に、二次転写電圧の制御について説明する。図3は、本実施例における二次転写電圧の制御に関する手順の概略を示すフローチャート図である。一般に、二次転写電圧の制御には、定電圧制御及び定電流制御があるが、本実施例では定電圧制御を用いている。
まず、制御部30(画像形成前準備プロセス部31a)は、操作部70又は外部機器200からのジョブの情報を取得すると、ジョブの動作を開始する(S101)。このジョブの情報には、操作者が指定する画像情報と、記録材Sの情報と、が含まれる。この記録材Sの情報には、画像を形成する記録材Sのサイズ(幅、長さ)、記録材Sの厚さと関連のある情報(厚さ、坪量など)、記録材Sがコート紙であるか否かといった記録材Sの表面性に関連のある情報が含まれていてよい。特に、本実施例では、記録材Sの情報には、記録材Sのサイズに関する情報と、記録材Sの厚さと関連のある「薄紙、普通紙、厚紙・・・」といった記録材Sのカテゴリー(いわゆる、紙種カテゴリー)に関する情報と、が含まれる。なお、記録材Sに関する情報(記録材の情報)とは、普通紙、上質紙、光沢紙、グロス紙、コート紙、エンボス紙、厚紙、薄紙などの一般的な特徴に基づく属性(いわゆる、紙種カテゴリー)、坪量、厚さ、サイズ、剛性などの数値や数値範囲、あるいは銘柄(メーカー、商品名、品番などを含む。)などの、記録材Sを区別することのできる任意の情報を包含するものである。記録材Sに関する情報によって区別される記録材Sごとに、記録材Sの種類を構成するものと見ることができる。また、記録材Sに関する情報は、例えば「普通紙モード」、「厚紙モード」といった、画像形成装置1の動作設定を指定するプリントモードの情報に含まれていたり、プリントモードの情報で代替されたりしてもよい。制御部30(画像形成前準備プロセス部31a)は、このジョブの情報をRAM33に書き込む(S102)。
次に、制御部30(画像形成前準備プロセス部31a)は、温度センサ71、湿度センサ72により検知される環境情報を取得する(S103)。また、ROM32には、環境情報と、中間転写ベルト44b上のトナー像を記録材S上へ転写するための目標電流Itargetと、の相関関係を示す情報が格納されている。制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)は、S103で読み取った環境情報に基づいて、上記環境情報と目標電流Itargetとの関係を示す情報から、環境に対応した目標電流Itargetを求める。そして、制御部30は、この目標電流ItargetをRAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に書き込む(S104)。なお、環境情報に応じて目標電流Itargetを変えるのは、環境によってトナーの電荷量が変化するからである。上記環境情報と目標電流Itargetとの関係を示す情報は、予め実験などによって求めたものである。
次に、制御部30(ATVC制御プロセス部31b)は、中間転写ベルト44b上のトナー像、及びトナー像が転写される記録材Sが二次転写部N2に到達する前に、ATVC制御(Active Transfer Voltage Control)により二次転写部N2の電気抵抗に関する情報を取得する(S105)。つまり、二次転写外ローラ45bと中間転写ベルト44bとを接触させた状態で、二次転写電源76から二次転写外ローラ45bに複数水準の所定の電圧を供給する。そして、所定の電圧を供給している際の電流値を電流検知センサ76bによって検知して、図4に示すような電圧と電流との関係(電圧-電流特性)を取得する。制御部30は、この電圧と電流との関係の情報をRAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に書き込む。この電圧と電流との関係は、二次転写部N2の電気抵抗に応じて変化する。本実施例の構成では、上記電圧と電流との関係は、電流が電圧に対して線形に変化(比例)するものではなく、電流が電圧の2次以上の多項式(本実施例では2次式)で表されるように変化するものである。そのため、本実施例では、上記電圧と電流との関係を多項式で表すことができるように、二次転写部N2の電気抵抗に関する情報を取得する際に供給する所定の電圧又は電流は、3点以上の多段階とする。
次に、制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)は、二次転写電源76から二次転写外ローラ45bに印加すべき電圧値を求める(S106)。つまり、制御部30は、S104でRAM33に書き込まれた目標電流Itargetと、S105で求めた電圧と電流との関係と、に基づいて、二次転写部N2に記録材Sが無い状態で目標電流Itargetを流すために必要な電圧値Vbを求める。この電圧値Vbは、二次転写部分担電圧(二次転写部N2の電気抵抗分の転写電圧)に相当する。なお、二次転写電源76から二次転写外ローラ45bに目標電流Itargetを定電流制御によって印加し、その際の電圧値を電圧検知センサ76aによって検知して、その検知電圧を電圧値Vbとする構成とすることもできる。また、ROM32には、図5に示すような、記録材分担電圧(記録材Sの電気抵抗分の転写電圧)Vpを求めるための情報が格納されている。本実施例では、この情報は、記録材Sの坪量の区分(紙種カテゴリーに対応)ごとの雰囲気の水分量と記録材分担電圧Vpとの関係を示す、テーブルデータとして設定されている。なお、制御部30(画像形成前準備プロセス部31a)は、温度センサ71、湿度センサ72により検知される環境情報(温度・湿度)に基づいて雰囲気の水分量を求めることができる。制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)は、S101で取得したジョブの情報と、S103で取得した環境情報と、に基づいて、上記テーブルデータから記録材分担電圧Vpを求める。また、制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)は、後述する二次転写電圧の設定値を調整する調整モードによって調整値が設定されている場合は、その調整値に応じた調整量ΔVを求める。後述するように、この調整量ΔVは、調整モードによって設定されている場合に、RAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に記憶されている。制御部30は、二次転写部N2を記録材Sが通過している際に二次転写電源76から二次転写外ローラ45bに印加する二次転写電圧Vtrとして、上記VbとVpとΔVとを足し合わせたVb+Vp+ΔVを求める。そして、制御部30は、このVtr(=Vb+Vp+ΔV)をRAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に書き込む。なお、図5に示すような記録材分担電圧Vpを求めるためのテーブルデータは、予め実験などによって求められたものである。
ここで、記録材分担電圧Vpは、記録材Sの厚さと関連のある情報(厚さ、坪量など)以外にも、記録材Sの表面性によっても変化することがある。そのため、上記テーブルデータは、記録材Sの表面性に関連のある情報によっても記録材分担電圧Vpが変わるように設定されていてよい。また、本実施例では、記録材Sの厚さと関連のある情報(更には記録材Sの表面性に関連のある情報)は、S101で取得されるジョブの情報の中に含まれている。しかし、画像形成装置1に記録材Sの厚さや記録材Sの表面性を検知する測定手段を設け、この測定手段によって得られた情報に基づいて記録材分担電圧Vpを求めるようにしてもよい。
次に、制御部30(画像形成プロセス部31c)は、画像形成を実行し、記録材Sを二次転写部N2に送り、上述のように決定した二次転写電圧Vtrを印加して二次転写を行う(S107)。その後、制御部30(画像形成プロセス部31c)は、ジョブの全ての画像を記録材Sに転写して出力し終えるまで、S107の処理を繰り返す(S108)。
なお、一次転写部N1に関しても、ジョブが開始されてから一次転写部N1にトナー像が搬送されてくるまでの間に上記同様のATVC制御が行われるが、ここでは詳しい説明は省略する。
3.調整モードの概要
次に、二次転写電圧の設定値を調整する調整モード(簡易調整モード)について説明する。
次に、二次転写電圧の設定値を調整する調整モード(簡易調整モード)について説明する。
画像形成に用いられる記録材Sの種類や状態によっては、記録材Sの水分量や電気抵抗値が標準的な記録材Sと大きく異なっている場合がある。この場合、上述のように予め設定されているデフォルトの記録材分担電圧Vpを用いた二次転写電圧の設定値では、適切な転写を行えないことがある。つまり、二次転写電圧は、まず、中間転写ベルト44b上のトナーを記録材Sに転写するために十分な電圧であることが必要である。また、二次転写電圧は、異常放電が起きない電圧に抑える必要がある。しかし、実際に画像形成に用いられる記録材Sの種類や状態によっては、標準的な値として想定された値よりも電気抵抗が高いことがある。この場合、予め設定されたデフォルトの記録材分担電圧Vpを用いた二次転写電圧の設定値では、中間転写ベルト44b上のトナーを記録材Sに転写するために必要な電圧が不足してしまうことがある。したがって、この場合には、記録材分担電圧Vpを高くするなどして二次転写電圧を高くすることが望まれる。また、実際に画像形成に用いられる記録材Sの種類や状態によっては、記録材Sの水分量が減少していて放電が起きやすくなっていることがある。この場合、予め設定されたデフォルトの記録材分担電圧Vpを用いた二次転写電圧の設定値では、異常放電による画像不良が発生してしまうことがある。したがって、この場合には、記録材分担電圧Vpを低くするなどして二次転写電圧を低くすることが望まれる。
そのため、ユーザーやサービス担当者などの操作者が、実際に画像形成に用いる記録材Sに応じて記録材分担電圧Vpを調整(変更)するなどしてジョブの実行時の二次転写電圧の設定値を適切な値に調整(変更)することが望まれることがある。つまり、実際に画像形成に用いる記録材Sに応じた適切な記録材分担電圧Vp+ΔV(調整量)を選ぶことが望まれることがある。
この調整は、次のような方法によって行うことも考えられる。つまり、例えば、操作者が、出力したい画像を、1枚の記録材Sごとに二次転写電圧を切り替えながら出力し、出力された画像を確認して、適切な二次転写電圧の設定値(より詳細には記録材分担電圧Vp+ΔV)を決定する方法である。しかし、この方法では、画像の出力と二次転写電圧の設定値の調整とを繰り返すために、無駄になる記録材Sが増えたり、調整に時間がかかってしまったりする場合がある。
そこで、本実施例では、画像形成装置1には、二次転写電圧の設定値を調整する調整モードが設けられている。この調整モードでは、実際に画像形成に用いる記録材Sに、代表的な色の複数のパッチ(試験画像)を、パッチごとに二次転写電圧(試験電圧)を切り替えて転写したチャートを形成して出力する。そして、出力されたチャートに基づいて、適切な二次転写電圧の設定値(より詳細には記録材分担電圧Vp+ΔV)を決定することを可能とする。本実施例では、調整モードでは、制御部30が、チャート上のパッチ(典型的にはベタ画像のパッチ)の濃度情報(輝度情報)を読取部80により読み取った結果に基づいて、二次転写電圧の設定値の推奨される調整量ΔVに関する情報を提示する。これにより、操作者が目視などでチャート上の画像を確認する必要性を低減して操作者の操作負担を軽減しつつ、より適切に二次転写電圧の設定値を調整することが可能となる。
4.チャート
次に、本実施例における調整モードで出力するチャート(調整用画像、テストページ)について説明する。図6及び図7は、本実施例におけるチャート100の模式図である。本実施例では、調整モードでは、使用する記録材Sのサイズに応じて、大別して、図6及び図7に示す2種類のチャート100を出力する。図6は、記録材Sの搬送方向の長さが420~487mmの場合に出力するチャート100を示す。図7は、記録材Sの搬送方向の長さが210~419mmの場合に出力するチャート100を示す。なお、本実施例では、両面プリントにおける1面目(オモテ面)及び2面目(ウラ面)への二次転写時の二次転写電圧をそれぞれ調整できるように、調整モードにおいても記録材Sの両面にチャートを形成して出力できるようになっている。図6、図7には、それぞれ記録材Sの片面にチャートを形成する場合のチャート(以下、「片面チャート」ともいう。)、及び記録材Sの両面にチャートを形成する場合のチャート(以下、「両面チャート」ともいう。)を示している。本実施例では、チャート100の形成は、フルカラーモードの動作により行われる。また、両面チャートは、前述の両面搬送部11を用いた両面プリントの動作によって形成される。
次に、本実施例における調整モードで出力するチャート(調整用画像、テストページ)について説明する。図6及び図7は、本実施例におけるチャート100の模式図である。本実施例では、調整モードでは、使用する記録材Sのサイズに応じて、大別して、図6及び図7に示す2種類のチャート100を出力する。図6は、記録材Sの搬送方向の長さが420~487mmの場合に出力するチャート100を示す。図7は、記録材Sの搬送方向の長さが210~419mmの場合に出力するチャート100を示す。なお、本実施例では、両面プリントにおける1面目(オモテ面)及び2面目(ウラ面)への二次転写時の二次転写電圧をそれぞれ調整できるように、調整モードにおいても記録材Sの両面にチャートを形成して出力できるようになっている。図6、図7には、それぞれ記録材Sの片面にチャートを形成する場合のチャート(以下、「片面チャート」ともいう。)、及び記録材Sの両面にチャートを形成する場合のチャート(以下、「両面チャート」ともいう。)を示している。本実施例では、チャート100の形成は、フルカラーモードの動作により行われる。また、両面チャートは、前述の両面搬送部11を用いた両面プリントの動作によって形成される。
ここで、記録材Sのサイズは、記録材幅(主走査方向長さ)×記録材長さ(副走査方向長さ)で示す。記録材幅は、二次転写部N2を通過する際の記録材Sの搬送方向と略直交する方向(幅方向)の長さである。また、記録材長さは、二次転写部N2を通過する際の記録材Sの搬送方向と略平行な方向の長さである。
図6は、A3(297mm×420mm)やレジャー(約280mm×432mm)などのラージサイズの記録材Sを使用する場合に出力するラージサイズ用チャート(以下、「ラージチャート」ともいう。)100L(100La、100Lb)を示す。図6(a)は、片面チャートを出力する場合(又は両面チャートを出力する場合の1面目)のラージチャート100Laを示す。また、図6(b)は、両面チャートを出力する場合の2面目のラージチャート100Lbを示す。
図7は、A4横(297mm×210mm)やレター横(約280mm×216mm)などのスモールサイズの記録材Sを使用する場合に出力するスモールサイズ用のチャート(以下、「スモールチャート」ともいう。)100S(100Sa、100Sb)を示す。図7(a)、(b)は、それぞれ片面チャートを出力する場合(又は両面チャートを出力する場合の1面目)の、1枚目及び2枚目のスモールチャート100Saを示す。また、図7(c)、(d)は、それぞれ両面チャートを出力する場合の2面目の、1枚目及び2枚目のスモールチャート100Sbを示す。
本実施例では、チャート100は、幅方向に、1個のブルーベタのパッチ101、1個のブラックベタのパッチ102、及び2個のハーフトーンパッチ103が並べて配列されたパッチセットを有する。そして、図6のラージチャート100Lでは、この幅方向のパッチセット101~103が、搬送方向に11組配列されている。また、図7のスモールチャート100Sでは、この幅方向のパッチセット101~103が、搬送方向に10組配列されている。なお、本実施例では、ハーフトーンパッチ103は、グレー(ブラックのハーフトーン)のパッチである。ここで、ベタ画像は、最大濃度レベルの画像である。本実施例では、ブルーベタは、マゼンタ(M)トナー=100%と、シアン(C)トナー=100%と、の重ね合わせであり、ブルーベタのトナー載り量は200%である。また、ブラックベタは、ブラック(K)トナー=100%の画像である。また、ハーフトーン画像(中間調画像)は、例えば、ベタ画像のトナー載り量を100%としたとき、10~80%のトナー載り量の画像である。また、本実施例では、チャート100には、各組のパッチセット101~103のそれぞれに対応付けられて、各組のパッチセットに対して印加された二次転写電圧の設定値を識別するためのパッチ識別情報104が設けられている。このパッチ識別情報104は、後述する二次転写電圧の調整値に対応する値であってよい。図6のラージチャート100Lでは、11段階の二次転写電圧の設定に対応する11個(本実施例では-5~0~+5の11個)のパッチ識別情報104が配置される。図7のスモールチャート100Sでは、10段階の二次転写電圧の設定に対応する10個(本実施例では、1枚目に-4~0の5個、2枚目に+1~+5の5個)のパッチ識別情報104が配置される。また、チャート100には、記録材Sの1面目(オモテ面)又は2面目(ウラ面)の少なくも一方に、記録材Sの1面目(オモテ面)又は2面目(ウラ面)であることの少なくも一方を示す表裏識別情報105が設けられていてよい。
パッチの大きさは、操作者が画像不良の有無を判断しやすい大きさであることが求められる。ブルーベタのパッチ101、ブラックベタのパッチ102の転写性については、パッチの大きさが小さいと判断が難しくなりやすいので、パッチの大きさは、10mm角以上の大きさであることが好ましく、25mm角以上の大きさであることがより好ましい。ハーフトーンパッチ103における、二次転写電圧を高くしていった場合に発生する放電による画像不良は、白い点のような画像不良になることが多い。この画像不良は、ベタ画像の転写性に比べて、小さい画像でも判断しやすい傾向がある。しかし、画像が小さすぎない方が見やすいため、本実施例では、ハーフトーンパッチ103の搬送方向の幅は、ブルーベタのパッチ101、ブラックベタのパッチ102の搬送方向の幅と同じにしている。また、搬送方向におけるパッチセット101~103間の間隔は、二次転写電圧の切り替えを行えるように設定すればよい。本実施例では、ブルーベタのパッチ101及びブラックベタのパッチ102は、それぞれ25.7mm×25.7mmの正方形(一辺が幅方向と略平行)とされている。また、本実施例では、幅方向の両端部のハーフトーンパッチ103は、それぞれ搬送方向の幅が25.7mmとされ、幅方向はチャート100の最端部(後述する余白があってよい。)にまで伸びている。また、本実施例では、搬送方向におけるパッチセット101~103間の間隔は、9.5mmとされている。この間隔に対応するチャート100上の部分が二次転写部N2を通過しているタイミングで、二次転写電圧が切り替えられる。本実施例では、チャート100の各パッチセット101~103は、絶対値が順次大きくなるように異ならされた複数の二次転写電圧を用いて、チャート100の形成時の記録材Sの搬送方向の上流側から下流側に順次転写される。ただし、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。チャート100の各パッチセット101~103は、絶対値が順次小さくなるように異ならされた複数の二次転写電圧を用いて、チャート100の形成時の記録材Sの搬送方向の上流側から下流側に順次転写されてもよい。
なお、記録材Sの搬送方向の先端及び後端の近傍(例えば端縁から内側に20~30mm程度の範囲)には、パッチが形成されないようにすることが好ましい。これは、次のような理由によるものである。つまり、記録材Sの搬送方向の端部のうち、幅方向の端部には発生せずに、搬送方向の先端又は後端にだけ発生する画像不良がある場合がある。この場合に、二次転写電圧を振ったために画像不良が発生したのか否かを判断しにくくなることがあるからである。
本実施例の画像形成装置1で使用できる最大の記録材Sのサイズは、13インチ(約330mm)×19.2インチ(約487mm)であり、図6のラージチャート100Lは、このサイズの記録材Sに対応している。記録材Sのサイズが13インチ×19.2インチ以下、かつ、A3(297mm×420mm)以上の場合は、図6に示すラージチャート100Lの画像データから記録材Sのサイズに応じて切り取られた画像データに対応するチャートが出力される。このとき、本実施例では、先端中央基準で記録材Sのサイズに合わせて、画像データが切り取られる。つまり、記録材Sの搬送方向の先端とラージチャート100Lの搬送方向の先端(図中上端)とが合わされ、記録材Sの幅方向の中央とラージチャート100Lの幅方向の中央とが合わされて、画像データが切り取られる。また、本実施例では、端部(本実施例では幅方向の両端部及び搬送方向の両端部)に余白2.5mmが設けられるように画像データが切り取られる。例えば、A3(297mm×420mm)の記録材Sにラージチャート100Lが出力される場合は、端部にそれぞれ2.5mmの余白をあけるようにして292mm×415mmの範囲の画像データが切り取られる。そして、該画像データに対応するラージチャート100Lが、A3(297mm×420mm)の記録材Sに、先端中央基準で出力される。幅が13インチよりも小さい記録材Sが使用される場合、幅方向の端部のハーフトーンパッチ103の幅方向の大きさが小さくなっていく。また、幅が13インチよりも小さい記録材Sが使用される場合、搬送方向の後端の余白が小さくなっていく。前述のように、ラージチャート100Lには、-5~0~+5の11組のパッチセットが配置される。ラージチャート100Lの11組のパッチセット101~103は、記録材SのサイズがA3の場合の搬送方向の長さ415mmに収まるように、搬送方向の長さ387mmの範囲に配置されるようになっている。
本実施例では、A3(297mm×420mm)よりも小さいサイズの記録材Sが使用される場合は、図7のスモールチャート100Sが出力される。図7のスモールチャート100Sは、A5(縦送り)からA3(297mm×420mm)よりも小さいサイズ(すなわち、搬送方向の長さ210~419mm)に対応している。前述のように、スモールチャート100Sには、1枚目に-4~0の5組、2枚目に+1~+5の合計10組のパッチセットが配置される。スモールチャート100Sの画像データのサイズは、13インチ×210mmである。幅方向は、記録材Sのサイズに合わせてハーフトーンパッチ103が小さくなる。搬送方向は、5組のパッチセットが搬送方向の長さ167mmに収まるようになっており、210~419mmの記録材Sの搬送方向の長さに合わせて後端の余白が長くなっていく。搬送方向の長さが210~419mmの記録材Sの場合には、1枚では搬送方向に5組のパッチセットしか形成できない。そのため、パッチの個数を増やすために、チャートを2枚に分けて、-4~0の5組と、+1~+5の5組とで、合計10組のパッチセットを形成する。なお、スモールチャート100Sでは、ラージチャート100Lにおける-5のパッチセットが省略されている。
また、本実施例では、記録材Sのサイズによらず、両面チャートの1面目(オモテ面)と2面目(ウラ面)とで、ブルーベタのパッチ101及びブラックベタのパッチ102は、それぞれ記録材Sの表裏で重ならないように配置している。本実施例では、幅方向におけるそのパッチ間隔は、5.4mmにしている。これは、1面目のパッチ濃度の影響で2面目のパッチ濃度がバラつくことを抑制し、2面目の二次転写電圧の調整をより正確に行うためである。
また、本実施例では、定型サイズだけではなく、例えば操作者が操作部70や外部機器200から入力して指定することで、任意のサイズ(フリーサイズ)の記録材Sを使用してチャート100を出力することもできるようになっている。
ここで、1つのチャート100とは、1枚の記録材Sの一方の面に形成されるか、又は複数枚の記録材Sのそれぞれの一方の面に分けて形成されるもの(すなわち、段階的に試験電圧が変更される1セットのパッチ群を有する1セットのチャート)であってよい。上述の例では、ラージチャート100La(1面目)、ラージチャート100Lb(2面目)は、それぞれ1つのチャートに相当する。また、上述の例では、1枚目及び2枚目のスモールチャート100Sa(1面目)が全体で1つのチャートに相当する。同様に、1枚目及び2枚目のスモールチャート100Sb(2面目)が全体で1つのチャートに相当する。
5.調整モードの動作
次に、本実施例における調整モードの動作について説明する。図8は、本実施例における調整モードの手順の概略を示すフローチャート図である。また、図9は、本実施例における調整モードの設定画面(調整画面)300の模式図である。なお、ここでは、チャート100として上述のようなラージチャート100Lを形成する場合を例とする。また、ここでは、操作者が画像形成装置1の操作部70から指示を入力して調整モードを実行する場合を例とする。また、簡単のため、チャートが形成された記録材を、単に「チャート」ということがある。
次に、本実施例における調整モードの動作について説明する。図8は、本実施例における調整モードの手順の概略を示すフローチャート図である。また、図9は、本実施例における調整モードの設定画面(調整画面)300の模式図である。なお、ここでは、チャート100として上述のようなラージチャート100Lを形成する場合を例とする。また、ここでは、操作者が画像形成装置1の操作部70から指示を入力して調整モードを実行する場合を例とする。また、簡単のため、チャートが形成された記録材を、単に「チャート」ということがある。
まず、図9を参照して、調整画面300について説明する。本実施例では、制御部30(調整プロセス部31d)は、図9に示すような調整画面300を操作部70の表示部70aに表示させる。調整画面300は、記録材Sの1面目(オモテ面)と2面目(ウラ面)とに対する二次転写電圧の調整値をそれぞれ設定するための電圧設定部301(301a、301b)を有する。また、調整画面300は、チャート100を記録材Sの片面に出力するか両面に出力するかを選択するための出力面選択部302を有する。また、調整画面300は、チャート100の出力を指示するための出力指示部(チャート出力ボタン)303を有する。また、調整画面300は、設定を確定するための確定部304(OKボタン304a、適用ボタン304b)、及び設定の変更をキャンセルするためのキャンセルボタン305を有する。制御部30(調整プロセス部31d)は、操作部70において調整画面300を介して入力された、各種設定に関する情報などを取得し、必要に応じて記憶部(RAM33、二次転写電圧記憶部/演算部31fなど)に記憶させることができる。
本実施例では、チャート100の出力前において、電圧設定部301に表示される調整値は、チャート100の形成時の二次転写電圧(より詳細には記録材分担電圧Vp)の中心電圧値(チャートの「0」のパッチに対応する値)を示す。電圧設定部301において調整値「0」が選択されてチャート100が出力されると、上記中心電圧値が、現在選択されている記録材Sについて予め設定されている規定の値(テーブル値)に設定される。この電圧設定部301に表示される調整値は操作者が変更することができる。「0」以外の調整値が選択されてチャート100が出力されると、1レベルの調整値ごとに150Vの調整量ΔVで上記中心電圧値が変更されてチャート100が出力される。また、チャート出力ボタン303が操作されることによって、チャート100が出力される。そして、本実施例では、チャート100の出力後に、電圧設定部301には、制御部30(調整プロセス部31d)がチャート100の読取装置80による読み取り結果に基づいて決定した二次転写電圧の推奨される調整値が表示される。この電圧設定部301に表示される調整値は操作者が変更することができる。電圧設定部301において、上記制御部30(調整プロセス部31d)が決定した調整値又は操作者が変更した調整値が選択された状態で、確定部304が操作されることで、二次転写電圧の調整値が確定される。なお、チャート100の出力前において、電圧設定部301に表示される調整値が、現在選択されている記録材Sについて現在設定されている調整値を示すようになっていてもよい。
次に、図8を参照して調整モードの手順について説明する。まず、制御部30(調整プロセス部31d)は、操作者によって選択された、操作者が二次転写電圧の設定値を調整したい記録材Sの情報(紙種カテゴリー、サイズなど)を取得する(S201)。例えば、制御部30(調整プロセス部31d)は、操作部70の表示部70aに、記録材Sの設定を行うための記録材設定画面を表示させる。この記録材設定画面では、使用する記録材Sの情報(紙種カテゴリー、サイズなど)の入力(選択)などを行うことができるようになっている。そして、例えば、上記記録材設定画面において各記録材Sに対応して設けられた調整モードの起動ボタンが操作者により操作される。すると、制御部30(調整プロセス部31d)は、操作部70の表示部70aに図9に示すような調整モードの設定を行うための調整画面300を表示させる。つまり、本実施例では、制御部30(調整プロセス部31d)は、操作者が上記調整モードの起動ボタンを操作することに応じて、記録材Sの情報を取得し、その情報に関係付けて二次転写電圧の設定値を調整する調整モードの処理を開始する。なお、記録材Sの情報は、例えば、調整モードで使用する記録材Sが収納された記録材カセット91が選択されることで、予めその記録材カセット91と関係付けられて設定されている情報から取得されてもよい。
次に、制御部30(調整プロセス部31d)は、調整画面300において操作者によって入力された、チャート100の形成時の二次転写電圧の中心電圧値の設定、及び片面チャートを出力するか両面チャートを出力するかの設定の情報を取得する(S202)。次に、制御部30(調整プロセス部31d)は、調整画面300にて操作者によりチャート出力ボタン303が操作されると、チャート100の出力に先立ち、温度センサ71、湿度センサ72により検知される環境情報を取得する(S203)。制御部30(調整プロセス部31d)は、温度センサ71、湿度センサ72により検知される環境情報(温度・湿度)に基づいて周囲雰囲気の含水分量(絶対水分量)を求める。また、制御部30(調整プロセス部31d)は、チャート100の出力に先立ち、ATVC制御と同様の動作で二次転写部N2の電気抵抗に関する情報を取得する(S204)。本実施例では、前述のように、二次転写部N2の電気抵抗に応じた電圧と電流との関係の2次以上の多項式(本実施例では2次式)が取得される。そして、制御部30(調整プロセス部31d)は、取得した電気抵抗に関する情報及び調整画面300で設定された上記中心電圧値の情報に基づいて、二次転写電圧Vtr=Vb+Vp+ΔVを設定して、チャート100を出力する(S205)。このとき、制御部30(調整プロセス部31d)は、前述のようにして記録材Sのサイズに応じてチャート100の画像データを調整すると共に、調整量ΔVを150Vごとに変化させながらチャート100を出力するように制御する。ここでは、ラージチャート100Lを出力する場合を例としているので、制御部30(調整プロセス部31d)は、上述のように11組のパッチセットを有するチャート100を出力するように制御する。例えば、当該調整モードの実行時の環境での記録材分担電圧Vpが2500V、ATVC制御で得られたVbが1000Vの場合、2750Vから4250Vまで、150Vごとに二次転写電圧を変えながらチャート100の画像形成を行う。
次に、制御部30(調整プロセス部31d)は、出力されたチャート100のパッチの濃度情報(輝度情報)を取得する(S206)。本実施例では、出力されたチャート100が、操作者によって読取部80(例えば自動原稿搬送装置81)にセットされ、読取部80によって読み取られる。両面チャートが出力された場合には、両面チャートの1面目と2面目のそれぞれのチャートが読取部80によって読み取られる。そして、制御部30(調整プロセス部31d)は、読取部80の読み取り結果に基づいて、ブルーベタの各パッチのRGB輝度データ(8bit)を取得する。このとき、制御部30(調整プロセス部31d)は、操作部70に、読取部80にチャート100をセットすることを操作者に促す表示を行うことができる。また、制御部30(調整プロセス部31d)は、操作部70において操作者がスタートボタン(図示せず)を操作することに応じて、読取部80を制御してチャート100の読み取りを行うことができる。次に、制御部30(調整プロセス部31d)は、取得した輝度データ(濃度データ)を用いて、各パッチの輝度の平均値(「輝度平均値」)を求める(S207)。両面チャートが出力された場合には、両面チャートの1面目と2面目のそれぞれのチャートについて各パッチの輝度平均値が求められる。この処理によって、一例として、図10に示すような調整値(電圧レベル)とパッチの輝度平均値との関係(二次転写電圧の変化に対するパッチの画像濃度の推移に関する情報)が取得される。図10の横軸は各電圧レベルを示す調整値(-5~0~+5)を示し、縦軸はブルーベタのパッチの輝度平均値を示す。なお、ブルーベタのパッチについてはBの輝度データが用いられる。
次に、制御部30(調整プロセス部31d)は、取得した調整値と輝度平均値との関係に基づく二次転写電圧の推奨される調整値を仮決定する(S208)。本実施例では、制御部30(調整プロセス部31d)は、輝度平均値が最小(画像濃度の平均値が最大)となっている調整値を二次転写電圧の推奨される調整値として仮決定する。つまり、二次転写電圧は、適切な値よりも絶対値が小さいと、トナーを記録材Sに転写できずに画像濃度が薄くなることがある(「ボソ(ボソ抜け)」などと呼ばれる。)。この場合、得られる輝度平均値は大きくなる。一方、二次転写電圧は、適切な値よりも絶対値が大きくても、トナーに電荷が注入されてトナーの帯電極性が正規の帯電極性とは逆極性になる傾向がある。そのため、一度記録材Sに転写されたトナーが中間転写ベルト44bに戻ってしまう画像不良が発生することがある(「強抜け」などと呼ばれる)。この場合も、画像濃度が薄くなり、得られる輝度平均値は大きくなる。したがって、最も輝度平均値が小さい調整値の場合に、画像濃度が最も高く、適切な二次転写電圧といえる。片面チャートが出力された場合には、片面チャートの読み取り結果に基づいて、片面プリントに対する二次転写電圧の推奨される調整値が仮決定される。また、両面チャートが出力された場合には、両面チャートの1面目と2面目のそれぞれのチャートの読み取り結果に基づいて、両面プリントの1面目と2面目のそれぞれに対する二次転写電圧の推奨される調整値が仮決定される。
次に、制御部30(調整プロセス部31d)は、上記仮決定した二次転写電圧の推奨される調整値を修正(補正)して、二次転写電圧の推奨される調整値を決定する処理(修正処理)を行う(S209)。本実施例では、制御部30(調整プロセス部31d)は、この修正処理を、環境情報(周囲雰囲気の含水分量)と、プリント面(印字面)の情報(片面プリントか両面プリントか、両面プリントであれば1面目か2面目か)に基づいて行う。
ここで、本実施例における上記修正処理について更に説明する。前述のように、記録材Sが転写中に放電を受けることで、その放電を受けた部分のトナーが転写されなくなり点状に白抜けする「突き抜け」と呼ばれる画像不良が発生することがある。そして、画像形成装置1が設置されている環境が低湿環境になるほど、「突き抜け」が発生しやすくなることが実験により判明している。これは、湿度が低いと物質表面の電気誘電率が低くなることで帯電し、紙中放電(記録材Sの厚さ内で起きる放電)が発生しやすくなるために、「突き抜け」が発生しやすくなるものと考えられる。両面プリントにおける2面目についても、定着部46を通過して記録材Pの含水分量が減少しているために「突き抜け」が発生しやすくなる。「突き抜け」は、ハーフトーン画像で顕在化しやすい。しかし、画像濃度としては、「突き抜け」の発生の有無の差を区別するのは困難である。そのため、調整モードにおいて、「突き抜け」が発生しているのにもかかわらず、二次転写電圧を高めに調整してしまう可能性がある。その結果、放電が発生しやすい低湿環境下、更には両面プリントの2面目で、「突き抜け」が発生するリスクが高まる可能性がある。
そこで、本実施例では、図11に示すような、環境情報(周囲雰囲気の含水分量)とプリント面の情報とに応じた、上記仮決定された二次転写電圧の推奨される調整値の修正量を示す調整テーブルが予め求められてROM32に記憶されている。図11において、「-1」とは、上記仮決定された二次転写電圧の調整値を「1」だけ小さく修正することを意味する。図11に示すように、周囲雰囲気の含水分量が小さい場合に、仮決定された二次転写電圧の調整値を小さくするように修正する。また、2面目は、定着部46を通過していることにより記録材Sの含水分量が少なくなり「突き抜け」が1面目よりも発生しやすくなるため、調整値を1面目(片面プリントを含む。)より小さくするように修正する。具体的には、例えば、図10に示すような関係が取得された場合において、通常であれば輝度平均値が最小となっている調整値3が、二次転写電圧の推奨される調整値として選択される。しかし、上述のように、画像濃度としては判別されにくいものの、低湿環境や2面目では「突き抜け」が発生するおそれがある。そのため、本実施例では、例えば、周囲雰囲気の含水分量が0.9g/kg、かつ、1面目の場合は、調整値2(図10中のA)が選択される(つまり、仮決定された調整値3が調整値2に修正される。)。また、例えば、周囲雰囲気の含水分量0.9g/kg、かつ、2面目の場合は、調整値1(図10中のB)が選択される(つまり、仮決定された調整値3が調整値1に修正される。)。
なお、図11に示すように、本実施例では、1面目に関しては、周囲雰囲気の含水分量が第1閾値(0.9g/kg)以下の場合に、仮決定された二次転写電圧の調整値を修正する。また、2面目に関しては、周囲雰囲気の含水分量が上記第1閾値(0.9g/kg)よりも大きい第2閾値(8.9g/kg)以下の場合に、仮決定された二次転写電圧の調整値を修正する。そして、周囲雰囲気の含水分量が上記第1閾値以下の場合において、周囲雰囲気の含水分量が同じ場合には、1面目に関する修正値の絶対値よりも2面目に関する修正値の絶対値の方が大きい。1面目、2目面のいずれに関しても、周囲雰囲気の含水分量が小さいほど修正値の絶対値が大きくなるように多段階に二次転写電圧の調整値を修正することができる。便宜上、図8のS209で修正処理を行うものとして説明しているが、この修正処理は、周囲雰囲気の含水分量が十分に大きい場合などにおいて結果的に修正を行わない場合も含むものである。また、例えば上記二次転写電圧の推奨される調整値の仮決定を行う前に、環境情報やプリント面の情報に基づいて、必要のない場合には修正処理を行わない(スキップする)ことを決定して、S209の処理を省略するようにしてもよい。
次に、制御部30(調整プロセス部31d)は、S208、S209で決定(修正)した二次転写電圧の推奨される調整値を、操作部70の表示部70aにおいて図9に示すような調整画面300に表示させる(S210)。前述のように、チャート100の出力後に、電圧設定部301(301a、301b)には、制御部30が決定した二次転写電圧の推奨される調整値が表示される。操作者は、調整画面300の表示内容と出力されたチャート100に基づいて、表示された調整値でよいか否かを判断することができる。操作者は、表示された調整値を変更しない場合は、そのまま調整画面300の確定部304を操作する。一方、操作者は、表示された調整値から変更したい場合は、調整画面300の電圧設定部301(301a、301b)に変更した値を入力し、確定部304を操作する。したがって、制御部30(調整プロセス部31d)は、調整値の変更が行われたか否かを判断する(S211)。制御部30(調整プロセス部31d)は、調整値が変更されずに確定部304が操作された場合は、S208、S209で決定(修正)した調整値をRAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に記憶させる(S212)。一方、制御部30(調整プロセス部31d)は、調整値が変更された場合は、操作者により入力された調整値をRAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に記憶させる(S213)。以上で調整モードが終了する。
なお、調整値に代えて又は加えて、後述するようにして求められる調整量ΔVを記憶するようにしてもよい。また、調整値の修正に関しても同様であり、直接的に調整量ΔVを修正するようにしてもよい。
制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)は、上記調整対象の記録材Sを使用するその後のジョブの実行時には、次に調整が行われるまで、上記記憶された調整値に応じて二次転写電圧を設定する。つまり、制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)は、画像形成時に用いられる記録材Sの情報と、該情報に対応する上記記憶部(RAM33、又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に記憶された情報と、に基づいて、画像形成時の二次転写電圧を設定する。本実施例では、制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)は、上述のように調整モードにおいて記憶された調整値に応じて、調整量ΔVをΔV=調整値×150[V]として算出する。そして、制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)は、算出した調整量ΔVを用いて調整後の記録材分担電圧Vp+ΔVを算出し、これを用いて通常の画像形成時の二次転写電圧Vtr(=Vb+Vp+ΔV)を算出する。両面プリントを実行する際には、1面目と2面目とのそれぞれに対する二次転写電圧を、それぞれ上述のようにして設定する。
6.効果
このように、本実施例の画像形成装置1は、トナー像を担持する像担持体44bと、像担持体44bから記録材Sにトナー像を転写する転写部N2を形成する転写部材45bと、転写部材45bに電圧を印加する印加部76と、印加部76により転写部材45bに複数の試験電圧を印加して複数の試験画像を記録材Sに転写して形成したチャート100を出力する出力動作を実行する実行部(本実施例では制御部30が実行部の機能を有する。)と、チャート100上の試験画像の濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得部80と、環境の温度又は湿度の少なくとも一方に関する環境情報を取得する環境取得部71、72と、転写時に印加部76により転写部材45bに印加する転写電圧を設定する設定部(本実施例では制御部30が設定部の機能を有する。)と、を有し、設定部30は、濃度情報と、環境情報と、に基づいて転写電圧を設定可能である。また、本実施例の画像形成装置1は、上記試験電圧の情報と上記濃度情報とに基づいて、転写電圧を調整する調整量に関する調整量情報を取得する調整量取得部(本実施例では制御部30が調整量取得部の機能を有する。)と、上記環境情報に基づいて、転写電圧の絶対値を小さくするように上記調整量情報を修正する修正量に関する修正量情報を取得する修正量取得部(本実施例では制御部30が修正量取得部の機能を有する。)と、を有し、設定部30は、上記調整量情報と上記修正量情報とに基づいて転写電圧を設定可能である。また、本実施例では、修正量取得部30は、上記環境情報が示す水分量が所定の閾値以下の場合に、転写電圧の絶対値を小さくするように上記調整量情報を修正する上記修正量情報を取得する。
このように、本実施例の画像形成装置1は、トナー像を担持する像担持体44bと、像担持体44bから記録材Sにトナー像を転写する転写部N2を形成する転写部材45bと、転写部材45bに電圧を印加する印加部76と、印加部76により転写部材45bに複数の試験電圧を印加して複数の試験画像を記録材Sに転写して形成したチャート100を出力する出力動作を実行する実行部(本実施例では制御部30が実行部の機能を有する。)と、チャート100上の試験画像の濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得部80と、環境の温度又は湿度の少なくとも一方に関する環境情報を取得する環境取得部71、72と、転写時に印加部76により転写部材45bに印加する転写電圧を設定する設定部(本実施例では制御部30が設定部の機能を有する。)と、を有し、設定部30は、濃度情報と、環境情報と、に基づいて転写電圧を設定可能である。また、本実施例の画像形成装置1は、上記試験電圧の情報と上記濃度情報とに基づいて、転写電圧を調整する調整量に関する調整量情報を取得する調整量取得部(本実施例では制御部30が調整量取得部の機能を有する。)と、上記環境情報に基づいて、転写電圧の絶対値を小さくするように上記調整量情報を修正する修正量に関する修正量情報を取得する修正量取得部(本実施例では制御部30が修正量取得部の機能を有する。)と、を有し、設定部30は、上記調整量情報と上記修正量情報とに基づいて転写電圧を設定可能である。また、本実施例では、修正量取得部30は、上記環境情報が示す水分量が所定の閾値以下の場合に、転写電圧の絶対値を小さくするように上記調整量情報を修正する上記修正量情報を取得する。
また、本実施例では、調整量取得部30は、記録材Sの1面目に形成した上記試験画像に関する上記試験電圧の情報と上記濃度情報とに基づいて、両面画像形成の1面目における転写電圧を調整する調整量に関する第1調整量情報を取得し、記録材Sの2面目に形成した上記試験画像に関する上記試験電圧の情報と上記濃度情報とに基づいて、両面画像形成の2面目における転写電圧を調整する調整量に関する第2調整量情報を取得する。また、修正量取得部30は、上記環境情報に基づいて、上記第1調整量情報を修正する修正量に関する第1修正量情報と、上記第2調整量情報を修正する修正量に関する第2修正量情報と、を取得する。また、設定部30は、上記第1調整量情報と上記第1修正量情報とに基づいて両面画像形成の1面目における転写電圧を設定可能であり、上記第2調整量情報と上記第2修正量情報とに基づいて両面画像形成の2面目における転写電圧を設定可能である。そして、本実施例では、上記環境情報が示す環境の水分量が同じである場合、上記第1修正量情報が示す転写電圧の絶対値の変更量よりも、上記第2修正量情報が示す転写電圧の絶対値の変更量の方が大きい。また、本実施例では、修正量取得部30は、上記環境情報が示す水分量が所定の第1閾値以下の場合に、転写電圧の絶対値を小さくするように上記第1調整量情報を修正する上記第1修正量情報を取得し、上記環境情報が示す水分量が上記第1閾値よりも大きい所定の第2閾値以下の場合に、転写電圧の絶対値を小さくするように上記第2調整量情報を修正する上記第2修正量情報を取得する。
以上説明したように、本実施例によれば、チャートの試験画像の濃度の検知結果に基づいて転写電圧の設定を調整する調整モードを備えた構成において、「突き抜け」の発生を抑制することが可能となる。
なお、二次転写電圧の推奨される調整値を決定(仮決定)する方法は、上述の方法に限定されるものではない。本実施例では、輝度平均値が最小(画像濃度の平均値が最大)となる調整値を抽出することに基づいて、二次転写電圧の推奨される調整値を決定(仮決定)したが、これに限定されるものではない。例えば、輝度平均値が所定値以下となる調整値のうち中心値などの代表値を二次転写電圧の推奨される調整値として決定するなどしてもよい。また、所定の数の調整値ごとに順次求めた輝度平均値の標準偏差が最小となる輝度安定領域や、隣り合う調整値間のパッチの輝度差が所定値以下となる輝度安定領域の調整値を抽出することに基づいて、二次転写電圧の推奨される調整値を決定するなどしてもよい。パッチの形成時の二次転写電圧とパッチの画像濃度(輝度)との関係に関する情報に基づいて二次転写電圧の推奨される調整値を決定(仮決定)すればよい。そして、修正処理では、そのようにして決定(仮決定)された二次転写電圧の推奨される調整値を、環境情報(更にはプリント面の情報)に応じて修正すればよい。
また、本実施例では、輝度データを取得するパッチの色として、多重色(多次色)であるブルーベタのパッチを用いたが、これに限定されるものではない。例えば、ブルーの代わりに2次色のレッドやグリーンを用いたり、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの単色を用いたりしてもよい。また、ハーフトーンパッチを用いてもよい。
また、本実施例では、読取手段として、図1に示すように操作者によりセットされるチャート100を読み取る読取部80を用いたが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。読取手段として、画像形成装置1からチャート100が出力される際にチャート100を読み取る読取部を用いてもよい。例えば、図12に示すように、記録材Sの搬送方向において定着部46の下流側にインラインの画像センサ86を設けてもよい。この場合、画像形成装置1からチャート100が出力される際に、この画像センサ86によってチャート100を読み取って、パッチの濃度情報(輝度情報)を取得することができる。このように、読取手段は、当該画像形成装置1から出力された記録材上のチャート100の試験画像の濃度に関する情報を取得するものであってよい。あるいは、読取手段は、チャート100が形成された記録材Sが当該画像形成装置1から出力される際に該記録材上のチャート100の試験画像の濃度に関する情報を取得するものであってもよい。
また、本実施例では、調整モードにおいて、修正後の二次転写電圧の調整値を保存した。これに対し、調整モードにおいて修正前の二次転写電圧の調整値を保存し、実際に画像を出力する際に制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)が環境情報(更にはプリント面の情報)に基づいて調整値を修正して用いるようにしてもよい。これにより、実際に画像を出力する際の状況に応じて、「突き抜け」の発生リスクを低減することができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
1.本実施例の概要
実施例1では、「突き抜け」が発生しやすい状況の場合には、「突き抜け」の発生リスクの低い設定まで二次転写電圧の調整値を下げていた。しかしながら、これによって、例えばブルーなどの2次色の画像濃度が最適値からずれる可能性がある。より具体的には、二次転写電圧が低め(絶対値が小さめ)に補正されるため、若干画像濃度が低下する可能性がある。
実施例1では、「突き抜け」が発生しやすい状況の場合には、「突き抜け」の発生リスクの低い設定まで二次転写電圧の調整値を下げていた。しかしながら、これによって、例えばブルーなどの2次色の画像濃度が最適値からずれる可能性がある。より具体的には、二次転写電圧が低め(絶対値が小さめ)に補正されるため、若干画像濃度が低下する可能性がある。
そこで、本実施例では、操作者が2次色の画像濃度を優先するか、「突き抜け」の抑制を優先するか選択可能とすることで、より使用状況に適した転写電圧の調整を可能としている。
2.調整モードの動作
次に、本実施例における調整モードの動作について説明する。図13は、本実施例における調整モードの手順の概略を示すフローチャート図である。また、図14は、本実施例における調整モードの設定画面(調整画面)300aの模式図である。また、図15は、本実施例における調整モードの詳細設定画面300bの模式図である。なお、本実施例における調整モードの動作は実施例1における調整モードの動作と概略同様であるので、主に異なる部分について説明する。
次に、本実施例における調整モードの動作について説明する。図13は、本実施例における調整モードの手順の概略を示すフローチャート図である。また、図14は、本実施例における調整モードの設定画面(調整画面)300aの模式図である。また、図15は、本実施例における調整モードの詳細設定画面300bの模式図である。なお、本実施例における調整モードの動作は実施例1における調整モードの動作と概略同様であるので、主に異なる部分について説明する。
まず、本実施例における調整画面300aについて説明する。図14に示す本実施例における調整画面300aでは、図9に示す実施例1における調整画面300に対して、詳細設定ボタン306が追加されている。詳細設定ボタン306が操作されると、制御部30(調整プロセス部31d)は、図15に示す詳細設定画面300bを操作部70の表示部70aに表示させる。詳細設定画面300bには、優先する画像を選択するための優先画像選択部307が設けられている。本実施例では、優先画像選択部307において「高い濃度の画像」、「中間調」を選択することが可能となっている。「高い濃度の画像」とは、ベタ画像や、2次色(赤、青、緑)の画像など、トナーが多く使用され、良好な転写のためには比較的絶対値の大きい転写電圧が必要とされる画像のことを表現している。また、「中間調」とは、薄い色が中心であり、記録材Sの単位面積当たりのトナー使用量が比較的少ない画像のことを表現している。
「突き抜け」は、中間調の方が顕在化しやすい。そのため、優先画像選択部307で「中間調」が選択された場合は、「突き抜け」の発生リスクを低減するように、実施例1で説明した仮決定された二次転写電圧の推奨される調整値の修正処理を行うことにする。一方、優先画像選択部307で「高い濃度の画像」が選択された場合は、実施例1で説明した仮決定された二次転写電圧の推奨される調整値の修正処理を行わない(スキップする)ことにする。
次に、図13を参照して本実施例における調整モードの手順について説明する。図13のフローチャートにおいて、実施例1で説明した図8のフローチャートと同一又は対応する処理については、実施例1と同一のステップ番号(S201~S213)を付している。これらの処理についての詳しい説明は適宜省略する。
本実施例では、操作者により、詳細設定画面300bの優先画像設定部307において優先する画像が選択された後に、詳細設定画面300bの確定部(OKボタン)308が操作される。すると、制御部30(調整プロセス部31d)は、操作者により入力された優先する画像の設定をRAM33(又は二次転写電圧記憶部/演算部31f)に記憶させる(S301)。なお、優先する画像は、「高い濃度の画像」をデフォルトの設定としてもよいし、「中間調」をデフォルトの設定としてもよい。その後、制御部30(調整プロセス部31d)は、操作部70の表示部70aの表示を図18の調整画面90aに戻す。
また、本実施例では、制御部30(調整プロセス部31d)は、二次転写電圧の推奨される調整値を仮決定した後に(S208)、優先する画像の設定が「中間調」であるか否かを判定する(S302)。そして、制御部30(調整プロセス部31d)は、優先する画像の設定が「中間調」である場合には、実施例1と同様に、「突き抜け」の発生リスクを低減するために、仮決定された二次転写電圧の推奨される調整値の修正処理を行う(S209)。一方、制御部30(調整プロセス部31d)は、優先する画像の設定が「中間調」ではない(すなわち、「高い濃度の画像」である)場合には、仮決定された二次転写電圧の推奨される調整値の修正処理を行わない(スキップする)。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られると共に、操作者の優先する画像に応じて、適切な二次転写電圧を設定することができる。
なお、本実施例では、設定目的を直感的に操作者に表示することなどを目的として、優先する画像を選択する態様としたが、設定項目の表示方法は何ら限定されるものではない。例えば、実施例1で説明した二次転写電圧の調整値の修正処理のON/OFFをより直接的に設定するように、該修正処理のON/OFFボタンなどが調整モードの設定画面(詳細設定画面を含む。)に設けられていてもよい。この場合に、該修正処理のOFFをデフォルトの設定としてもよいし、ONをデフォルトの設定としてもよい。
また、本実施例では、「突き抜け」の抑制を優先する場合には二次転写電圧の調整値を下げるように修正し、画像濃度を優先する場合にはこの修正を行わないようにした。これに対して、例えば本実施例と同様に「高い濃度の画像」が選択された場合に二次転写電圧の調整を上げるように修正するようにしてもよい。つまり、パッチの形成時の二次転写電圧とパッチの濃度(輝度)との関係に関する情報に基づいて決定された二次転写電圧の推奨される調整値を下げるように修正するモードの他、調整値を修正しないモード又は調整値を上げるように修正するモードのうち少なくとも一方を選択できるようにすることができる。
また、本実施例では、優先する画像の選択を図15の詳細設定画面300b上で行ったが、実際に出力する画像の画像データに基づいて調整値の修正処理の実行の可否を選択してもよい。より具体的には、制御部30(二次転写電圧記憶部/演算部31f)は、ジョブの実行時に取得した画像データに基づいて、中間調画像が多い場合には、二次転写電圧の調整値の修正処理を行うようにすることができる。例えば、1枚の記録材Pの画像形成領域(トナー像を形成可能な領域)における又はそこに形成する画像における、中間調画像の面積率が所定の閾値以上の場合に、二次転写電圧の調整値を下げるように修正することができる。これにより、実際に出力する画像に応じて、「突き抜け」の発生リスクを低減することができる。なお、このように画像データに基づいて修正処理を制御する場合も、上記同様、二次転写電圧の調整値を下げるように修正するモードの他、調整値を修正しないモード又は調整値を上げるように修正するモードのうち少なくとも一方を選択できるようにすることができる。例えば、1枚の記録材Pの画像形成領域における又はそこに形成する画像における、高い濃度の画像(ベタ画像や2次色画像など)の面積率が所定の閾値以上の場合に、二次転写電圧の調整値を修正しないようにしたり、調整値を上げるように修正したりすることができる。
このように、画像形成装置1は、設定部30に、修正量情報により修正されていない調整量情報に基づいて転写電圧を設定することを指示する情報を入力可能な入力部を有していてよい。また、画像形成装置1は、設定部30に、修正量情報により修正されておらず転写電圧の絶対値を大きくするように修正された調整量情報に基づいて転写電圧を設定することを指示する情報を入力可能な入力部を有していてもよい。なお、本実施例のように操作者の操作に応じて当該情報を設定部30に入力する場合、上記入力部は画像形成装置1に設けられた操作部70などであってよい。また、画像形成装置1に接続された外部機器200における操作者の操作に応じて当該情報を設定部30に入力することも可能であり、この場合上記入力部は、外部装置200からの情報を設定部30に入力する入出力回路34などであってよい。また、上述のように画像形成時に当該情報を設定部30に入力する構成とする場合、上記入力部の機能は制御部30が有していてよい。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、転写電圧を所定の調整量に対応する調整値を用いて調整したが、例えば調整画面などで調整量を直接的に設定するようになっていてもよい。
また、上述の実施例では、画像形成装置は、調整モードにおいて画像形成装置が決定した転写電圧の調整量に関する情報を操作者が変更できる構成とされていたが、変更できない構成とされていてもよい。
また、上述の実施例において、画像形成装置の操作部で行うとした操作は、外部機器で行うものとすることができる。つまり、画像形成装置1の操作部70を介して操作者による操作が行われて、調整モードが実行される場合について説明したが、パーソナルコンピュータなどの外部機器200を介して操作が行われて、調整モードが実行されるようになっていてもよい。この場合、外部機器200にインストールされた画像形成装置1のドライバプログラムによって外部機器200の表示部に表示される画面を介して上述の実施例と同様の設定を行うことができる。
また、上述の実施例では、二次転写電圧が定電圧制御される構成について説明したが、二次転写電圧は定電流制御されてもよい。上述の実施例では、二次転写電圧が定電圧制御される構成において、調整モードにより二次転写電圧の印加時の目標電圧を調整して二次転写電圧を調整した。二次転写電圧が定電流制御される構成の場合は、調整モードにより二次転写電圧の印加時の目標電流を調整して二次転写電圧を調整することができる。
また、電流の検知結果や電圧の検知結果は、一の検知タイミングにおいて所定のサンプリング間隔で取得した複数のサンプリング値の平均値などであってよい。また、転写電圧を定電圧制御する場合は、電源に対する出力指示値から電圧値を検知(認識)するようにしてもよいし、転写電圧を定電流制御する場合は電源に対する出力指示値から電流値を検知(認識)するようにしてもよい。
また、本発明は、タンデム型の画像形成装置に限らず、他の方式の画像形成装置にも適用できる。画像形成装置は、カラー画像形成装置であることに限定されず、モノクロ画像形成装置であってもよい。例えば、像担持体としての感光ドラムにトナー像を形成し、これを転写部で直接記録材に転写する構成の画像形成装置における該転写部に関して本発明を適用してもよい。また、本発明は、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機など、種々の用途で実施することができる。
1 画像形成装置
30 制御部
31d 調整プロセス部
31f 二次転写電圧記憶部/演算部
44b 中間転写ベルト
45b 二次転写外ローラ
70 操作部
80 読取部
100 チャート
N2 二次転写部
S 記録材
30 制御部
31d 調整プロセス部
31f 二次転写電圧記憶部/演算部
44b 中間転写ベルト
45b 二次転写外ローラ
70 操作部
80 読取部
100 チャート
N2 二次転写部
S 記録材
Claims (7)
- トナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体から記録材にトナー像を転写する転写部を形成する転写部材と、
前記転写部材に電圧を印加する印加部と、
前記印加部により前記転写部材に複数の試験電圧を印加して複数の試験画像を記録材に転写して形成したチャートを出力する出力動作を実行する実行部と、
前記チャート上の前記試験画像の濃度に関する濃度情報を取得する濃度取得部と、
環境の温度又は湿度の少なくとも一方に関する環境情報を取得する環境取得部と、
前記転写時に前記印加部により前記転写部材に印加する転写電圧を設定する設定部と、
を有し、
前記設定部は、前記濃度情報と、前記環境情報と、に基づいて前記転写電圧を設定可能であることを特徴とする画像形成装置。 - 前記試験電圧の情報と前記濃度情報とに基づいて、前記転写電圧を調整する調整量に関する調整量情報を取得する調整量取得部と、
前記環境情報に基づいて、前記転写電圧の絶対値を小さくするように前記調整量情報を修正する修正量に関する修正量情報を取得する修正量取得部と、
を有し、
前記設定部は、前記調整量情報と前記修正量情報とに基づいて前記転写電圧を設定可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記修正量取得部は、前記環境情報が示す水分量が所定の閾値以下の場合に、前記転写電圧の絶対値を小さくするように前記調整量情報を修正する前記修正量情報を取得することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記設定部に、前記修正量情報により修正されていない前記調整量情報に基づいて前記転写電圧を設定することを指示する情報を入力可能な入力部を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
- 前記設定部に、前記修正量情報により修正されておらず前記転写電圧の絶対値を大きくするように修正された前記調整量情報に基づいて前記転写電圧を設定することを指示する情報を入力可能な入力部を有することができることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
- 前記調整量取得部は、記録材の1面目に形成した前記試験画像に関する前記試験電圧の情報と前記濃度情報とに基づいて、両面画像形成の1面目における前記転写電圧を調整する調整量に関する第1調整量情報を取得し、記録材の2面目に形成した前記試験画像に関する前記試験電圧の情報と前記濃度情報とに基づいて、両面画像形成の2面目における前記転写電圧を調整する調整量に関する第2調整量情報を取得し、
前記修正量取得部は、前記環境情報に基づいて、前記第1調整量情報を修正する修正量に関する第1修正量情報と、前記第2調整量情報を修正する修正量に関する第2修正量情報と、を取得し、
前記設定部は、前記第1調整量情報と前記第1修正量情報とに基づいて両面画像形成の1面目における前記転写電圧を設定可能であり、前記第2調整量情報と前記第2修正量情報とに基づいて両面画像形成の2面目における前記転写電圧を設定可能であり、
前記環境情報が示す環境の水分量が同じである場合、前記第1修正量情報が示す前記転写電圧の絶対値の変更量よりも、前記第2修正量情報が示す前記転写電圧の絶対値の変更量の方が大きいことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記修正量取得部は、前記環境情報が示す水分量が所定の第1閾値以下の場合に、前記転写電圧の絶対値を小さくするように前記第1調整量情報を修正する前記第1修正量情報を取得し、前記環境情報が示す水分量が前記第1閾値よりも大きい所定の第2閾値以下の場合に、前記転写電圧の絶対値を小さくするように前記第2調整量情報を修正する前記第2修正量情報を取得することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021173541A JP2023063182A (ja) | 2021-10-22 | 2021-10-22 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021173541A JP2023063182A (ja) | 2021-10-22 | 2021-10-22 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023063182A true JP2023063182A (ja) | 2023-05-09 |
Family
ID=86270276
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021173541A Pending JP2023063182A (ja) | 2021-10-22 | 2021-10-22 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023063182A (ja) |
-
2021
- 2021-10-22 JP JP2021173541A patent/JP2023063182A/ja active Pending
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