JP2007019347A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007019347A
JP2007019347A JP2005200883A JP2005200883A JP2007019347A JP 2007019347 A JP2007019347 A JP 2007019347A JP 2005200883 A JP2005200883 A JP 2005200883A JP 2005200883 A JP2005200883 A JP 2005200883A JP 2007019347 A JP2007019347 A JP 2007019347A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
exhaust
processing apparatus
air supply
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005200883A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Nakatsuka
守 中塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2005200883A priority Critical patent/JP2007019347A/ja
Publication of JP2007019347A publication Critical patent/JP2007019347A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Weting (AREA)

Abstract


【課題】 給排気手段を備え、基板に対して気体を均一に供給し排気することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】 基板処理装置20は、基板21を化学処理するための処理槽22の内部に、搬送される基板の幅方向の両端部を臨んで設けられ、基板が化学処理されるときに発生するガスを排気する複数の排気ダクト23と、排気ダクトの内部に設けられ、排気されるガスの風量を基板の搬送方向で均一化する風量均一板24と、複数の排気ダクトが接続される集合排気管25とを備える。給気手段28から排気ダクト同志の間に設けられる給気案内板27を介して搬送される基板の表面に供給された空気とともに、基板が化学処理されて発生したガスが、排気ダクトおよび風量均一板を通ることによって基板搬送方向の風量が均一化されて集合排気管に集められて排気される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、給排気手段を備える基板処理装置に関する。
最近、太陽電池に使用されるシリコン基板などの変換効率を上げるために、様々な試みがなされている。そのような試みの1つとして、基板の表面にリンドープガラス(略称PSG)を塗布し拡散させた後、基板の裏面をフッ硝酸でエッチングすることにより接合分離効果で変換効率の向上を図る方法が用いられている。
基板の裏面をフッ硝酸でエッチングする際には、エッチング時に発生するNOxガスによって基板の表面が腐食するという問題がある。またNOxガス(以後、発生ガスと呼ぶことがある)は回収して処理しなければならないので、発生ガスが基板の表面に回り込まないように基板の表面に空気を供給するとともに、発生ガスを排気回収する給排気手段を設ける必要がある。エッチング時において、発生ガスが基板の表面に回り込まないように排気するためには、一定値以上の風速、たとえば0.5m/s程度以上で空気を流す必要がある。
近年、被処理基板の生産方式として、生産性の高い平流し生産方式で複数枚の基板をローラ上で並列に搬送しながらエッチング処理を行う方法が行われている。この平流し生産方式では、エッチング処理を行う処理槽の長さが数m必要になる場合もある。このような平流し生産方式の基板処理装置において、並列に一定のタクトで流れる複数枚の基板からの発生ガスを同時に給排気するためには、基板の表面に対する空気供給を、基板の搬送方向で極力均一化し、最小限の空気供給量に抑えること、すなわち供給した空気と発生ガスとの混合気体の排気量を最小限に抑える必要がある。空気と発生ガスとの混合気体の排気量を極力抑制しないと、大型の給排気系が必要になるので、設備費用が多大になり、基板の生産コストアップをまねくという問題がある。
従来、処理される基板に対する気体の給排気を均一化する手段としては、熱処理空間内で気体を給排気するための給排気系が提案されている(特許文献1参照)。図14は基板熱処理装置における給排気系1の構成を簡略化して示す平面図であり、図15は図14の切断面線XV−XVから見た図である。
特許文献1の基板熱処理装置における給排気系1は、基板2の上方に設けられ、気体吹出し孔3が形成される給気通路4と、気体を排出する排出孔5が形成される排気通路6とが混在するように構成される。給排気系1では、ガス給気口7から給排気系1に供給されるガスは、基板2の上方にほぼ均等に配置される給気通路4の気体吹出し孔3から、熱処理空間9へ均一に供給され、その後給気通路4と混在して基板2の上方にほぼ均等に配置される排気通路6の排出孔5から均一に排気通路6へ回収されてガス排気口8から排出される。このような給排気系1によれば、熱処理空間9内の気流の乱れによる処理むらや異物の付着が生じることがないとされる。
しかしながら、特許文献1に示される給排気系1には、以下のような問題がある。たとえば平流し生産方式において、複数並列に搬送される基板の処理に給排気系1を応用しようとすると、給排気系1のユニットを列毎に設置しなければならない。また1枚の基板2の上方で給排気が交互に行われているので、給排気の無駄がある。さらに、ガス供給口7と排気口8とが、基板2の搬送方向においてそれぞれ1箇所ずつ設けられるのみであることから、給排気の均一化が困難な上、処理槽が長くなると、配管抵抗が大きくなり大容量の給排気モータが必要になるなど設備費用が多大になるという問題がある。
また、平流し生産方式の場合、ローラによって基板を搬送するが、基板が処理槽内で停止することがあり、そのような場合、給排気系1の構成では、給排気系1の全体を取外さなければならず、容易に基板を取出すことができない。さらに、基板をローラで搬送する構成の場合、給排気系の下に配置されているローラは、たとえば1回/半年程度の頻度で交換が必要であるけれども、給排気系1の構成では、給排気系1の取外しが難しいので、ローラ交換作業も困難という問題がある。また、基板の搬送方向に給排気口7,8があり、給排気ユニット毎の給排気口7,8を1つの給排気管に接続して処理槽外に出さなければならず、配管が複雑になるので、装置の天井蓋を外せば配管系を簡単に取外しのできる構造ではなく、上記の点も併せてメンテナンス性が良くないという問題がある。
特開平10−12517号公報
本発明の目的は、給排気手段を備え、基板に対して気体を均一に供給し排気することができるとともに、メンテナンスの容易な基板処理装置を提供することである。
本発明は、基板を搬送しながら化学処理する基板処理装置において、
基板をその内部空間に収容して化学処理する処理槽であって、内部空間を外方の空間と隔するための外壁を有する処理槽と、
処理槽内で搬送される基板の搬送方向に直交する方向である幅方向の両端部を臨んで設けられ、基板が化学処理されるときに発生するガスを排気する複数の排気ダクトと、
排気ダクトの内部に設けられ、排気されるガスの風量を基板の搬送方向で均一化する風量均一板と、
複数の排気ダクトが接続される集合排気管と、
集合排気管に接続されて集合排気管内の気体を排気する排気手段と、
排気ダクトと排気ダクトとの間に設けられる給気案内板と、
給気案内板を介して搬送される基板に気体を供給する給気手段とを含むことを特徴とする基板処理装置である。
また本発明は、風量均一板は、複数の吸引孔が形成され、
吸引孔は、排気ダクトが集合排気管に接続される接続部と吸引孔が形成される位置との距離が短くなるのに伴って、孔面積が小さくなるように形成されることを特徴とする。
また本発明は、風量均一板は、スリットが形成され、
スリットは、排気ダクトが集合排気管に接続される接続部とスリットが形成される位置との距離が短くなるのに伴ってスリットを形成する間隙の大きさが小さくなるように形成されることを特徴とする。
また本発明は、排気ダクトと集合排気管との接続部には、排気ダクトと集合排気管とを連通する連通孔が形成され、連通孔の孔面積を調整する面積調整手段を含むことを特徴とする。
また本発明は、給気案内板は、幅方向の略中央部に基板の搬送方向に延びるスリットが形成されることを特徴とする。
また本発明は、処理槽は、基板を化学処理するための薬液を収容する薬液槽を含み、
排気ダクトに形成される排気口の基板搬送方向の長さが、薬液槽の基板搬送方向の長さよりも長いことを特徴とする。
また本発明は、隣り合う排気ダクト同志の幅方向の間隔は、基板の幅方向の寸法よりも大きく、給気案内板は、排気ダクトに対して着脱可能に装着されることを特徴とする。
また本発明は、集合排気管は、処理槽外に設けられる排気手段と接続部材によって処理槽内で着脱可能に接続され、
給気手段が処理槽に対して気体を供給するための噴出口は、処理槽の外壁に形成されることを特徴とする。
また本発明は、排気ダクトが、基板の搬送方向に複数個直列配置され、
基板の搬送方向に隣接する排気ダクト同志は、互いの内部空間が連通するように形成され、少なくとも一方の排気ダクトでは、基板搬送方向の端部と風量均一板との間に間隙が形成されることを特徴とする。
また本発明は、化学処理は、基板の気体が供給される側の面の反対面をエッチングするエッチング処理であることを特徴とする。
本発明によれば、基板を搬送しながら化学処理する基板処理装置は、基板をその内部空間に収容して化学処理する処理槽と、処理槽内で搬送される基板の搬送方向に直交する方向である幅方向の両端部を臨んで設けられ、基板が化学処理されるときに発生するガスを排気する複数の排気ダクトと、排気ダクトの内部に設けられ、排気されるガスの風量を基板の搬送方向で均一化する風量均一板と、複数の排気ダクトが接続される集合排気管と、集合排気管に接続されて集合排気管内の気体を排気する排気手段と、排気ダクトと排気ダクトとの間に設けられる給気案内板と、給気案内板を介して搬送される基板の上面に気体を供給する給気手段とを含んで構成される。このように構成される基板処理装置は、いわゆる平流し生産方式における基板の化学処理時、基板の被処理面を化学処理することによって発生するガスが基板の被処理面の反対側の面に回り込まないように、基板の搬送方向で均一に排気することができ、また基板の搬送方向における均一排気を通じて、基板の被処理面の反対側の面に供給する気体を基板の搬送方向で均一にできるので、供給する気体の量を最小限に抑えることができる。したがって、発生ガスと供給する気体との混合気体からなる排気ガスを最小限の排気量に抑えることが可能になり、給排気設備費の節約により基板の生産コストアップ抑制を実現することができる。
また本発明によれば、風量均一板には複数の吸引孔が形成され、吸引孔は、排気ダクトが集合排気管に接続される接続部と吸引孔が形成される位置との距離が短くなるのに伴って、孔面積が小さくなるように形成される。このことによって、排気ダクトで吸引されて排気されるガスの風量を基板の搬送方向で均一化することができる。
また本発明によれば、風量均一板にはスリットが形成され、スリットは、排気ダクトが集合排気管に接続される接続部とスリットが形成される位置との距離が短くなるのに伴ってスリットを形成する間隙の大きさが小さくなるように形成される。このことによって、排気ダクトで吸引されて排気されるガスの風量を基板の搬送方向で均一化することができる。
また本発明によれば、排気ダクトと集合排気管との接続部には、排気ダクトと集合排気管とを連通する連通孔が形成され、連通孔の孔面積を調整する面積調整手段を含む。このような面積調整手段を設けることによって、排気ダクトと集合排気管との連通孔の孔面積を個別に調整することが可能になる。複数の排気ダクトにおける互いの排気量を適正に調整することによって、装置全体として、基板の幅方向両端部付近におけるほぼ均一な排気流速を得ることができる。
また本発明によれば、給気案内板には、幅方向の略中央部に基板の搬送方向に延びるスリットが形成されるので、給気案内板を介して基板の上面に供給される気体の乱れが生じにくく、また基板の側面への均一な気体の流れを形成することができる。
また本発明によれば、処理槽は基板を化学処理するための薬液を収容する薬液槽を含み、排気ダクトに形成される排気口の基板搬送方向の長さが、薬液槽の基板搬送方向の長さよりも長い。このことによって、薬液槽から離れた位置にある基板と基板に付着した薬液との間で継続して起こる反応によって発生するガスも、もれなく吸引して排気することができる。
また本発明によれば、隣り合う排気ダクト同志の幅方向の間隔は基板の幅方向の寸法よりも大きく、給気案内板は排気ダクトに対して着脱可能に装着される。このことによって、搬送中に基板が停止した場合であっても、給気案内板を容易に取外し、また停止した基板を簡単に装置外へ取出すことができるので、トラブル対応が容易であり、極めて短時間で定常の操業状態へ復帰させることが可能になり、生産性の低下を非常に小さく抑えることができる。
また本発明によれば、集合排気管は、処理槽外に設けられる排気手段と接続部材によって処理槽内で着脱可能に接続され、給気手段が処理槽に対して気体を供給するための噴出口は、処理槽の外壁に形成される。このように、集合排気管を容易に取外して処理槽外へ移すことができ、また噴出口が処理槽の外壁に形成されて処理槽内へ突出していないので、処理槽内のたとえばローラの出入に対する障害物の無い状態が実現される。すなわち、定期的にローラのメンテナンスをする際、ローラを処理槽から容易に出入させることが可能になるので、ローラの交換に要する時間を短縮することができる。したがって、ローラ交換のために長時間装置を停止しておく必要が無く、生産性を向上させることができる。
また本発明によれば、排気ダクトが、基板の搬送方向に複数個直列配置されるとき、基板の搬送方向に隣接する排気ダクト同志が、互いの内部空間が連通するように形成され、少なくとも一方の排気ダクトでは、基板搬送方向の端部と風量均一板との間に間隙が形成される。このことによって、排気ダクト同志の接続部において生じ易い排気ガスの吸引不足を解消することが可能になる。
また本発明によれば、基板処理装置において行われる化学処理は、基板の気体が供給される側の面の反対面をエッチングするエッチング処理である。したがって、基板がエッチングされることによって発生するガスを、基板の気体が供給される側の面である上面側に回り込ませることなく排気することができる。
図1は本発明の実施の第1形態である基板処理装置20の構成を簡略化して示す図であり、図2は図1に示す基板処理装置20の要部を拡大した図である。図1において、図1(a)では基板処理装置20の構成を平面図にて示し、図1(b)では正面図にて示し、図1(c)では右側面図にて示す。図1では、基板21が6列並列に搬送される状態を示すけれども、図2では搬送される基板の1列分についての要部構成を拡大して示す。図2においても、図2(a)では基板処理装置20の構成を平面図にて示し、図2(b)では正面図にて示し、図2(c)では右側面図にて示す。なお、ここで示す図1および図2ならびに以降の図においては、装置の構成を判り易くするために、適宜部分断面にて示すことがあり、また、たとえば平面図と正面図との関係においても一方では部材を適宜省いて示すことがある。
基板21を搬送しながら化学処理する基板処理装置20は、大略、処理槽22と、複数の排気ダクト23と、排気ダクト23の内部に設けられる風量均一板24と、集合排気管25と、排気手段26と、排気ダクト23と排気ダクト23との間に設けられる給気案内板27と、給気手段28とを含む。
処理槽22は、耐フッ硝酸性に優れた塩化ビニールによって構成され、外観形状が直方体を有し、内部に空間が形成される容器状の部材である。処理槽22は、容器の底部を構成する底板部材31と、底板部材31に連なり底板部材31から立上がるようにして設けられる2つの第1および第2仕切部材32,33ならびに2つの第1および第2外壁部材34,35とを含む。第1および第2外壁部材34,35は、処理槽22の内部空間37を外方の空間と隔するための外壁を成す。
第1仕切部材32と第2仕切部材33とは、矢符36で示す基板21の搬送方向に対向して設けられ、第1外壁部材34と第2外壁部材35とは、基板21の搬送方向に直交する方向(以後、この方向を幅方向と呼ぶ)に対向して設けられる。第1および第2仕切部材32,33は、幅方向の両端部において第1および第2外壁部材34,35に接合される。このように、底板部材31と、4つの第1および第2仕切部材32,33ならびに第1および第2外壁部材34,35とによって、直方体形状の内部空間37を有する処理槽22が構成される。なお、本実施形態の基板処理装置20では、底板部材31ならびに第1および第2外壁部材34,35が、第1および第2仕切部材32,33との接合部よりもさらに搬送方向に延びて設けられる。
第1および第2仕切部材32,33ならびに第1および第2外壁部材34,35の上縁端部付近には、処理槽22の内部空間37側にわずかに突出するようにして蓋支持部材38が設けられる。この蓋支持部材38は、平面図上における内部空間37の寸法よりもわずかに小さい寸法に形成される平板状の天井蓋39を着脱自在に支持する。天井蓋39には、外方空間に臨む側に取手40が設けられる。天井蓋39は、蓋支持部材38で支持されるようにして処理槽22に装着されることによって、処理槽22の内部空間37をほぼ密閉空間とすることができる。また、取手40を持って天井蓋39を処理槽22から離脱させることによって、処理槽22の内部空間37を外方空間に対して開放することができる。
処理槽22の第1仕切部材32には、基板21の搬送路程に対応する位置に第1仕切部材32を貫通する開口部が形成され、この開口部を開閉する第1シャッタ41が設けられる。第1シャッタ41は、開くことによって基板21を処理槽22の内部空間37へ搬入し、基板21を搬入した後は閉じられる。また処理槽22の第2仕切部材33には、基板21の搬送路程に対応する位置に第2仕切部材33を貫通する開口部が形成され、この開口部を開閉する第2シャッタ42が設けられる。第2シャッタ42は、開くことによって基板21を処理槽22から外部へ搬出し、基板21を搬出した後は閉じられる。このような処理槽22は、基板21をその内部空間37に収容し化学処理することに用いられる。
処理槽22内には、底板部材31に接するようにして薬液槽43が設けられる。薬液槽43は、たとえば塩化ビニールなどから成るパレット状の部材である。本実施の形態では、薬液槽43内には、たとえばフッ硝酸などのエッチング液が満たされる。したがって、本実施形態の基板処理装置20で行われる化学処理としては、エッチング処理を例示する。
薬液槽43の幅方向の寸法は、本実施形態では6枚の基板21が並列して薬液槽43中の薬液48に接することができるような大きさに設定される。薬液槽43の基板搬送方向の寸法は、処理槽22の基板搬送方向の内寸法よりも小さく形成され、第1および第2仕切部材32,33と薬液槽43とによって形成される間隙には、間隙の大きさに対応する寸法に形成されるスペーサが挿入される。
図3は、スペーサ44の構成を簡略化して示す正面図および側面図である。スペーサ44は、たとえば塩化ビニールなどからなり、正面図形状では幅方向に細長く延びる扁平U字状を有する。スペーサ44は、幅方向両端部の立上がり部45a,45bを除けば、ほぼ角柱形状を有し、角柱形状部分には、後述する基板搬送用のローラおよびシャフトの動作を阻害しないように、半円柱形状に穿たれる凹所46が形成される。立上がり部45a,45bには、立上がり部45a,45bを貫通してローラのシャフトが挿通されるシャフト孔47(片側のみ図示)が形成される。このスペーサ44は、薬液槽43に収容される薬液48の液面とほぼ同じ高さになるように上記間隙に挿入され、立上がり部45a,45bの上面が、排気ダクト23の後述するダクトフランジ部の下面に接するように配置されて、基板21が処理槽22に搬出入される出入口近くに、排気流速に影響を与えるような空間が形成されることを防止する。
図1および図2に戻って、基板21を矢符36方向に搬送する搬送手段として複数の搬送ローラ51が、基板21の搬送方向に予め定める間隔を有するようにして設けられる。搬送ローラ51の軸線方向の長さは、6枚の基板21を並列に搬送可能なように定められる。複数の搬送ローラ51は、軸線が幅方向に延びて互いに平行になるようにして配置され、そのシャフトが回転軸受部52によって回転自在に支持される。搬送ローラ51は、駆動手段53であるたとえば電動機と歯車列などを介して接続されて回転する。なお、複数が設けられる搬送ローラ51は、すべて駆動手段53に接続されて回転駆動する必要はなく、回転駆動するウヲームに搬送ローラシャフトに固定されたウヲームホイールで従動回転するものを含む構成であってもよい。
薬液槽43上に位置する搬送ローラ51は、搬送ローラ51の一部が薬液槽43内の薬液48に少なくとも一部が浸漬するように配置され、搬送ローラ51の回転頂部と薬液48の液面48aとの距離iが、数mmになるように設定される。このことによって、基板21が、薬液槽43の上方を搬送ローラ51によって搬送されるとき、搬送ローラ51の薬液48に浸漬していた部分が回転することによって回転頂部付近へ移動して基板21の被処理面21a(以後、便宜上裏面21aと呼ぶ)と接触し、搬送ローラ51に付着している薬液が基板21の裏面21aと反応し、エッチングが行われる。基板21が薬液でエッチングされるとき、反応生成ガス、たとえばNOxガスなどが発生する。基板処理装置20は、この発生ガスを基板21の搬送方向に対して均一化して排気することができるように構成される。
排気ダクト23は、たとえば塩化ビニールなどから成り、外観形状が基板21の搬送方向に細長く延びる直方体形状である。排気ダクト23は、直方体形状のうち、搬送される基板21の裏面21aの反対面21b(以後、表面21bと呼ぶことがある)に臨む側の面が、外部空間に連通する全面開口部になるように形成され、この開口部である排気口を構成する幅方向の両端部には、外方に向って広がるようにダクトフランジ部54が形成される。また排気ダクト23は、直方体形状のうち、排気口が形成される面の反対側の面において、基板搬送方向のほぼ中央部付近に、排気ダクト23の内部空間と集合排気管25とを連通させるための後述する貫通孔71が形成される。さらに排気ダクト23において注目すべきは、排気ダクト23の高さHdのほぼ中央部付近において、その内部に排気されるべき気体の風量を基板21の搬送方向で均一化する風量均一板24が設けられることである。
図4は、風量均一板24の構成を簡略化して示す平面図である。風量均一板24は、塩化ビニールなどからなり、排気ダクト23の内寸法に対応する寸法に形成される細長い平板状部材である。風量均一板24は、長手方向の両端部付近と中央部付近とに、幅方向に突出する第1〜第3嵌合突部55,56,57がそれぞれ形成され、第1〜第3嵌合突部55,56,57が、排気ダクト23の内壁面に形成される嵌合凹部58と嵌合することによって、排気ダクト23の内部に装着される。
風量均一板24には、複数の吸引孔59(本実施形態では59a〜59oの15個)が形成される。これらの吸引孔59は、排気ダクト23が集合排気管25に接続される接続部、ここでは風量均一板24の長手方向の中央部と、吸引孔59が形成される位置との距離が短くなるのに伴って、孔面積が小さくなるように形成される。すなわち、吸引孔59は、長手方向の中央部に形成される吸引孔59hの孔面積が最も小さく、長手方向の両端部にそれぞれ形成される吸引孔59a,59oの孔面積が最も大きくなるように形成される。排気ダクト23では、集合排気管25との接続部に近い側が吸引し易いので、孔面積を小さくして抵抗を増やし、接続部から遠い側が吸引しにくいので、孔面積を大きくして抵抗を減じ、排気ダクト23の基板搬送方向の全長にわたって均一に排気(吸引)できるようにしている。
再び図1および図2に戻って、排気ダクト23は、幅方向の両端部において、ダクトフランジ部54の下面を薬液槽43の側壁の上面に載せ、図示しないが、ダクトフランジ部54に形成された孔を貫通しボルトなどで固定される。このとき、排気ダクト23のダクトフランジ部54の下面と搬送ローラ51の回転頂部との距離hが、処理される基板21の厚さによるけれども、おおよそ10mm〜15mm程度になるように設定される。
排気ダクト23は、処理槽22内で搬送される基板21の幅方向の両端部を臨んで設けられる。したがって、本実施形態では、6列に並列して搬送処理される基板21のそれぞれの両端部を臨むようにして、7個の排気ダクト23が基板搬送方向に延びて幅方向に7列に配置される。
7個設けられる排気ダクト23は、互いに隣り合う排気ダクト23同志の幅方向の間隔、厳密にはダクトフランジ部54の端面同志で形成される間隔距離Dwは、基板21の幅方向の寸法Kwよりも大きくなるように配置される。このように構成することによって、たとえば搬送途中で基板21が停止したような場合であっても、排気ダクト23同志の間から基板21を容易に取出すことができる。
基板処理装置20では、隣り合う排気ダクト23と排気ダクト23との間に、給気案内板27が、排気ダクト23に対して着脱可能に装着される。
図5は、給気案内板27の構成を示す平面図および正面図である。給気案内板27は、塩化ビニールから成る大略長方形の平板状の部材である。給気案内板27は、幅方向の両端部に排気ダクト23のダクトフランジ部54の形状に対応するように段差部61が形成される。また、給気案内板27には、幅方向の略中央部に基板21の搬送方向に延びるスリット62が形成される。このスリット62は、給気案内板27を介して基板21の表面21bへ気体を供給する通路となる。
スリット62が、給気案内板27の基板搬送方向全長にわたって形成されると、給気案内板27が2分されてしまうので、給気案内板27を一体部材とするために、スリット62を横断して橋梁部63が形成される。橋梁部63の幅は、必要最小限にして、基板21へ供給する気体の均一な流れを作り出す妨げにならないように、5〜10mm程度の寸法に定められる。スリット62の幅Swは、基板21の幅寸法によるけれども、たとえば30mm〜50mm程度に設定される。
なお、図6は、給気案内板の他の構成例を示す図である。給気案内板は、図5に示すようにスリット構造に限定されるものではなく、たとえば図6に示すような多数の貫通孔64を有するような構造の給気案内板65であってもよい。しかしながら、多数の貫通孔64を有する構造の場合、一定の有効性はあるけれども、孔の有る所と無い所があるので、各貫通孔64からの気流同志が衝突し、基板21の表面21bでの給気の乱れが生じ易い。したがって、図5に示すようなスリットを形成する構造の方が、基板21の表面21bでの給気の乱れが生じにくく、また基板21の幅方向両端部への均一な流れを作り出し易いので好ましい。
給気案内板27は、その幅方向寸法が、隣り合う排気ダクト同志の間隔距離Dwに収納され、段差部61がダクトフランジ部54に係合できる大きさに設定され、その基板搬送方向の長さLkが、排気ダクト23の基板搬送方向長さの1/2になるように設定される。このように構成されることによって、給気案内板27は、排気ダクト23に対して簡単に着脱可能になり、また集合排気管25に阻害されることなく容易に着脱することができる。したがって、基板21が搬送途中で停止したような場合でも、給気案内板27を簡単に取外し、基板21を露出させて取出すことが可能になるので、トラブル対応が極めて容易になる。
7個の排気ダクト23は、1本の集合排気管25に接続される。図7は、排気ダクト23と集合排気管25との接続の概要を説明する図である。以下、図7を参照して排気ダクト23と集合排気管25との接続の概要について説明する。
排気ダクト23と集合排気管25との接続部には、排気ダクト23と集合排気管25とを連通するための貫通孔71である連通孔71が形成され、連通孔71の孔面積を調整する面積調整手段72が設けられる。
本実施の形態では、連通孔71は、排気ダクト23側に長方形状に形成され、その寸法を、基板搬送方向に延びる長辺側の長さをAとし、幅方向の短辺側の長さをBとする。集合排気管25は、断面L字状の1対の支持ブロック部材73a,73bによって支持され、支持ブロック部材73a,73bがボルト部材74a,74bでそれぞれ排気ダクト23に固定されることによって、排気ダクト23と接続される。
この排気ダクト23と支持ブロック部材73a,73bとの間に絞り板75が設けられる。絞り板75は、排気ダクト23の幅方向寸法とほぼ同じ幅方向寸法を有し、基板搬送方向の長さは、少なくとも連通孔71の長辺側の長さAよりも大きい寸法を有する板状部材である。
絞り板75は、塩化ビニールなどから成り、長手方向の略中央部に、幅が連通孔71の幅と同じ長さB、基板搬送方向の長さが連通孔71の長辺側の長さAよりも短い長さa(a<A)を有する貫通孔である調整孔76が形成される。また絞り板75には、調整孔76を挟んで基板搬送方向の両側に、基板搬送方向に延び絞り板75を貫通する一対の長孔77a,77bが形成される。
ボルト部材74a,74bは、支持ブロック部材73a,73bに形成される貫通孔と、絞り板75の長孔77a,77bとをそれぞれ挿通し、排気ダクト23に形成されるめねじ部に螺合されることによって、集合排気管25と絞り板75とを排気ダクト23に固定する。ボルト部材74a,74bを締付ける前に、絞り板75を基板搬送方向へ移動させ、連通孔71と、連通孔71よりも孔面積の小さい調整孔76との重なり面積を調整することによって、連通孔71が排気ダクト23から集合排気管25へ連通する実質孔面積を自在に調整することができる。したがって、排気ダクト23に形成される連通孔71と、絞り板75と、絞り板75を基板搬送方向の所望の位置へ移動させたあと固定するボルト部材74a,74bとが、面積調整手段72を構成する。
本実施形態の基板処理装置20では、片側のみ搬送される基板21に臨む排気ダクト23の実質連通孔面積が、両側が搬送される基板21に臨む排気ダクト23の実質連通孔面積に比べて1/2になるように、絞り板75の基板搬送方向の位置を調整して固定する。さらに両側が搬送される基板21に臨む排気ダクト23では、排気手段26に近い側の排気ダクト23の集合排気管25へ連通する実質孔面積が、排気手段26に遠い側の排気ダクト23の前記実質孔面積に比べて、幾分小さくなるように調整する。このことによって、7列に配置される全ての排気ダクト23の搬送される基板21を臨む排気口に近い基板21の幅方向における両端面上でほぼ均一な排気流速を得ることができる。このように本発明の基板処理装置20では、給気側ではなく排気側で制御することによって、基板21の幅方向における両端面上での排気流速を均一なものにしている。
図1に戻って、集合排気管25について説明する。集合排気管25には、7個の排気ダクト23がそれぞれ接続される。排気ダクト23との接続部においては、図示を省くけれども、排気ダクト23側で調整される実質連通孔面積よりも大きい面積の接続孔が形成され、実質連通孔面積に応じた排気量を排気(吸引)できるように構成される。集合排気管25は、たとえば塩化ビニール製のパイプであり、一方の端部25aが塞がれており、塞がれていない方の他端部は端部付近の外周におねじが刻設され、内面にめねじが刻設された円筒状部材である接続部材78によって、処理槽22内で着脱可能に排気手段26に接続される。
排気手段26は、排気管79と、排気管79に接続される不図示の排気ポンプと排気ポンプを動作させる電源とによって構成される。排気管79は、一端部側において処理槽22の第1外壁部材34に固定され、他端部側が排気ポンプに接続される。排気管79の一端部は、第1外壁部材34に固定されるとともに、第1外壁部材34を挿通してわずかに処理槽22内へ突出するように延び、その先端部付近の外周におねじが刻設され、上記の接続部材78によって、集合排気管25と接続される。このことによって、排気ダクト23に吸引された気体は、集合排気管25へ集合され、接続部材78で接続される排気管79を通って排気される。
次に給気手段28について説明する。本実施の形態では、給気する気体として空気が用いられる。給気手段28は、給気管80と、給気管80の管路に設けられる不図示のエアフィルタと、同じく不図示の空気供給源である給気ポンプと給気ポンプを動作させる電源とを含んで構成される。
給気管80は、給気ポンプに接続される第1給気管80aと、第1給気管80aが2つの管路に分岐されて形成される第2給気管80bとを含む。第2給気管80bの末端部が、処理槽22の第1外壁部材34に形成される2つの貫通孔に接続されて処理槽22の内部空間37を臨んで開口し、空気を処理槽22の内部空間37へ供給する噴出口81a,81bを構成する。本実施の形態では、噴出口81a,81bにさらにルーバ82a,82bをそれぞれ設け、空気の内部空間37に対する噴出方向を調整できるように構成される。ただし、ルーバ82a,82bの内部空間37への突出長さは、第1外壁部材34に最も近く設けられる排気ダクト23にかからないような長さに定められる。
基板処理装置20においては、天井蓋39を取外し、接続部材78を緩めて集合排気管25を排気手段26から取外し、次いで排気ダクト23のダクトフランジ部54に係合する給気案内板27を取外し、さらに排気ダクト23も取外すことによって、全く障害物無しに、搬送ローラ51自体の交換/修理を行うことが可能である。したがって、メンテナンス性に優れる基板処理装置20が実現される。基板処理装置20では、特に給気の噴出口81a,81bを、処理槽22の第1外壁部材34に形成しているので、給気管80を取外すことも無く、上記排気系と給気案内板27とを取外すだけで搬送ローラ51の交換ができるので、一層メンテナンス性に優れている。
以下、図2を参照して基板処理装置20における給排気について説明する。ここでは、基板処理装置20において、PSGを塗布し拡散した後の基板21の裏面21aをフッ硝酸でエッチングすることによって発生するNOxガスを、基板21の表面21bに回り込まないように、基板21の表面21bに空気を供給しながら排気する給排気について説明する。
まず基板処理装置20に電源が投入されて可動状態になる。この時同時に給気ポンプが作動し、空気が給気管80を通り、噴出口81a,81bから噴出される。噴出される空気は、噴出口81a,81bに設けられるルーバ82a,82bを通り、排気ダクト23同志の間にそれぞれ設けられる給気案内板27上におおよそ万遍なく降り注ぐ。さらに給気案内板27に降り注いだ空気は、給気案内板27に形成されるスリット62を通って、基板21が搬送されるべき搬送ローラ51上に供給される。
PSGを塗布し拡散させた後の基板21が、図示しない基板搬送装置によって6枚同時または順次各列の処理槽22に対する入側の搬送ローラ51上に載せられる。基板21が矢符36で示す搬送方向に搬送され、第1シャッタ41の近くで図示しない基板検知センサが基板21の存在を検知すると、検知出力に応じて第1シャッタ41が開かれ、基板21が処理槽22内へ搬入される。基板21が搬入された後、第1シャッタ41が閉じられる。
処理槽22内に搬入された基板21が、薬液槽43上に設けられる最初の搬送ローラ51に付着した薬液に触れると、エッチングが始まるとともに反応ガスが発生する。このとき、搬送されてエッチングされる基板21の表面21bには、給気案内板27のスリット62を通って空気が供給される。基板21からガスが発生する位置には、幅方向の両側に排気ダクト23が設けられているので、発生ガスおよび供給される空気が排気ダクト23によって排気(吸引)される。
基板21がさらに矢符36方向に搬送され、基板21の全体が薬液槽43の上に来ると、基板21の幅方向と搬送方向との両側、すなわち四囲から発生ガスが出る。基板21の幅方向からの発生ガスは、給気案内板27のスリット62を通って供給される空気が、エッチング処理中の基板21の表面21bをその幅方向に流れ、基板21の幅方向の両側部から発生するガスを、排気ダクト23内に押し流すように混合気体となって排気(吸引)される。
基板21の搬送方向両端部からの発生ガスは、給気案内板27のスリット62を通り、基板21が存在する位置から基板21が存在しない位置へと流れる空気によって幾分押し流された後、排気ダクト23に空気とともに排気(吸引)される。排気ダクト23のダクトフランジ部54の下面から基板21の表面21bまでの距離Sは、ダクトフランジ部54の下面から搬送ローラ51の回転頂部までの距離h、およびダクトフランジ部54の下面から薬液面48aまでの距離Lに比べて短い。したがって、基板21が存在する位置における空気の流速は、基板21が存在しない位置における空気の流速に比べて相対的に速くなるので、上記のように、基板21の搬送方向両端部から発生するガスは、基板21が存在する位置から基板21が存在しない位置へ空気によって幾分押し流された後、排気ダクト23に空気とともに排気(吸引)される。
さらに基板21が矢符36方向に搬送されると、基板21の搬送方向先端部付近が、薬液槽43を通り過ぎた状態になる。この状態における給排気について図8を参照して説明する。図8は、基板21の搬送方向先端部が薬液槽43を通り過ぎた状態を示す平面図である。なお、図8では、給気案内板27を省略して記載する。
基板21の一部が薬液槽43を通り過ぎた場合であっても、その基板21の一部が薬液槽43の上部に設けられる搬送ローラ51で搬送されたとき、該搬送ローラ51によって薬液が付着されているので、基板21の裏面21aと薬液との反応は、薬液槽43を通り過ぎてもしばらくの間継続して起こる。したがって、基板21の一部が薬液槽43を通り過ぎた場合であっても、反応ガスが少量ではあるが発生する。
しかしながら、基板処理装置20では、排気ダクト23における排気口の基板搬送方向の長さが、薬液槽43の基板搬送方向の長さよりも長く形成され、かつ排気ダクト23の長さと薬液槽43との長さの差の分だけ形成される処理槽22の隙間には、スペーサ44を挿入して基板21が処理槽22に搬出入される出入口近くで排気流速に影響を与えないように構成されるので、薬液槽43を通り過ぎた所で基板21から発生される反応ガスも、図8中の矢符83,84で示す方向へ給気される空気とともに排気ダクト23で排気される。
このように基板21が処理槽22内でどの位置を搬送されている場合であっても、発生ガスは、給気される空気とともに、排気ダクト23から集合排気管25を経由し、排気手段26によって排気され、たとえば排気ガスの回収処理装置などに回収されて所定の処理が施された後、排出される。
エッチング処理を終えた基板21は、基板の入口同様、基板検知センサによって検知され、検知出力に応じて第2シャッタ42が開かれ、基板21が搬出されて、たとえば洗浄などの次工程に送られる。基板21が処理槽22から搬出されると、第2シャッタ42が閉じられる。
図9は、本発明の実施の第2形態である基板処理装置に備わる風量均一板91の構成を簡略化して示す平面図である。本実施形態の基板処理装置は、その特徴部分である風量均一板91を除いて、実施の第1形態の基板処理装置20と同一に構成されるので、図および説明を省略する。
本実施形態の基板処理装置に備わる風量均一板91は、実施の第1形態の基板処理装置20に備わる先の図4に示す風量均一板24に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
風量均一板91には、実施の第1形態の風量均一板24の吸引孔59に代えて、スリット92(以後、吸引スリット92と呼ぶ)が形成されることを特徴とする。吸引スリット92は、基板21の搬送方向に延びて形成される。排気ダクト23が集合排気管25に接続される接続部に該当する部位であって、風量均一板91の基板搬送方向の長さのほぼ中央部である第2嵌合突部56が形成される部位と、吸引スリット92が形成される位置との距離が短くなるのに伴って、吸引スリット92を形成する間隙の大きさが小さくなるように形成される。すなわち、吸引スリット92は、基板搬送方向の両端部付近においてそのスリット間隙G1が最も大きく、基板搬送方向の長さのほぼ中央部へ向うのに伴ってスリット間隙が小さくなるように形成され、第2嵌合突部56が形成される部位におけるスリット間隙G2が最も小さい。風量均一板91にこのような吸引スリット92を形成することによっても、排気ダクト23で吸引されて排気されるガスの風量を基板21の搬送方向で均一化することができる。
図10は、本発明の実施の第3形態である基板処理装置100の構成を簡略化して示す図である。本実施形態の基板処理装置100は、実施の第1形態の基板処理装置20に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。基板処理装置100において注目すべきは、給気手段28の噴出口81a,81bから、処理槽22の内部空間37へ供給される空気が、均一化して給気案内板27へ降り注ぐことができるように給気ボックス101が設けられることである。
給気ボックス101は、たとえば塩化ビニールなどから成り、外観が扁平な直方体形状を有するパレット状の部材である。ただし、給気ボックス101の給気案内板27を臨む底板部102には、径が異なる複数の給気孔103が形成される。また給気ボックス101の第1外壁部材34を臨む側板部104には、第1外壁部材34に形成される噴出口81a,81bに対応する位置に、空気導入口105a,105bが形成される。
給気ボックス101は、処理槽22内において、給気案内板27の上方であって、かつ集合排気管25よりも上方に配置され、たとえば天井蓋39の内面側に天井蓋39と一体化するように設けられる。したがって、天井蓋39と給気ボックス101とで内部空間が構成される。給気手段28の噴出口81a,81bから処理槽22の内部空間37に向って噴出される空気は、噴出口81a,81bに対向する位置にある空気導入口105a,105bから給気ボックス101内へ導かれる。給気ボックス101内へ導かれた空気は、底板部102に多数形成される給気孔103によって均一化されて給気案内板27に向けて供給される。このような給気ボックス101を設けることによって、一層均一化された状態で空気を給気案内板27に向けて供給することが可能になる。
図11は、本発明の実施の第4形態である基板処理装置110の構成を簡略化して示す図である。本実施形態の基板処理装置110は、実施の第1形態の基板処理装置20に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。基板処理装置110において注目すべきは、実施の第1形態の基板処理装置20が、基板21の搬送方向に直列に3つ接続された構成を有することである。このような基板処理装置110は、たとえば基板21のエッチング時間を長く必要とする場合などに用いられる。
この実施の第4形態においては、基板処理装置110を構成する実施の第1形態の基板処理装置20の構成部分を便宜上基板処理ユニット20と呼ぶ。特に、基板の搬送方向の上流側から順番に第1〜第3基板処理ユニット20a,20b,20cと呼ぶ。
図12は、基板処理ユニット20を基板搬送方向に直列に接続した場合における排気ダクト23同志の接続状態を示す図である。図12(a)では排気ダクト23同志の接続状態を平面図にて示し、図12(b)では排気ダクト23同志の接続状態を断面図にて示す。基板21の搬送方向に隣接する排気ダクト23同志は、その接続部111において、基板搬送方向のダクト側板23aの下部が切除され、互いの内部空間が連通するように形成される。また排気ダクト23の内部では、基板搬送方向の端部を構成する上記側板23aと風量均一板24との間に間隙112が形成されるように、風量均一板24が設けられる。
図13は、排気ダクト接続の変形事例を示す図である。図13に示す事例では、排気ダクト23同志の接続部111において、基板搬送方向の側板23aは、その下部が切除されておらず、排気ダクト23内において基板搬送方向の端部を構成する上記側板23aと風量均一板24との間に間隙112が形成されるように風量均一板24が設けられる。このような変形事例では、排気ダクト23同志の接続部111において、基板21の幅方向両端部で、給気される空気が乱れるとともに少ししか流れない場所113が発生し、発生ガスが基板21の表面21bへ回り込みを生じることがある。
しかしながら、図12に示す実施の第4形態の構成とすることによって、排気ダクト23同志の接続部111においても、反応によって発生するガスと空気とは、側板23aの切除部と、風量均一板24と側板23aとの間隙112とを通って確実に排気される。
また基板処理装置110においては、給気案内板27の基板搬送方向の寸法(以後、単に長さと呼ぶ)が以下のように設定される。第1基板処理ユニット20aの基板搬入側に保持される給気案内板27と、第3基板処理ユニット20cの基板搬出側に保持される給気案内板27とは、その長さLk1が、排気ダクト23の基板搬送方向の長さLdに対して1/2(Lk1=Ld/2)になるように形成される。基板処理ユニット20において、上記以外の位置に保持される給気案内板27の長さLk2は、排気ダクト23の上記長さLdと等しい長さ(Lk2=Ld)、すなわち3本設けられる集合排気管25の配設ピッチと同じ長さになるように形成される。
給気案内板27の長さを上記のように設定することによって、処理槽22の中で搬送途中の基板21が停止した場合でも、天上蓋39を取外すだけで、集合排気管25を障害とすることなく、給気案内板27を容易に取外すことができる。このことによって、基板21を処理槽22から簡単に取出すことができるので、搬送ローラ51が停止する時間を短縮することができ、生産性の低下を極めて小さく抑えることができる。
次に基板処理装置において、薬液の液面高さが搬送ローラの回転頂部に一致すると仮定した場合について、装置に対する給気量の概略値を算出した1例を以下に示す。基板処理装置における給気量Qは、式(1)によって与えられる。
Q[m/min]=h×Ld×n×2×N×V×60 …(1)
ここで、h:排気ダクトのダクトフランジ部の下面から搬送ローラの回転頂部までの
距離(m)
Ld:排気ダクトの長さ(m)
n:ユニットの数
N:基板の並列搬送の列数
V:基板の幅方向両端部での平均風速(m/s)
式(1)に基板処理装置110の構成に係る以下の各値、h=0.01m、Ld=0.5m、n=3、N=6、V=0.7m/sを設定して給気量を求めると、給気量;Q=7.56m/minが求められる。
排気量は、給気量に加えて発生ガスを含むので、給気量よりも多くなる。仮に排気量を給気量の30%増で計算すると約10m/minの排気能力を有する基板処理装置であることが必要である。本発明の基板処理装置110のように、排気ダクト23、風量均一板24、集合排気管25等を備えて均一な排気流速を得ることのできる構成を有する場合、上記の算出事例を満たす程度の給排気能力を備えるだけでよく、設備コストの低減に寄与することができる。
しかしながら、均一な排気流速を得ることができないような基板処理装置では、Vの値が大きくなり、たとえばVが2倍になると、給排気能力も2倍が必要とされるので、それだけ設備のコストが高くなる。
以上に述べたように、本実施の形態では、排気ダクト、風量均一板、集合排気管等の部材が透明であるか否かについては特に限定していないけれども、可能な限り透明樹脂で形成することが好ましい。上記部材を透明素材で構成することによって、基板の搬送状態を観察することができるので、トラブルの発見と対応とが容易になる。
本発明の実施の第1形態である基板処理装置20の構成を簡略化して示す図である。 図1に示す基板処理装置20の要部を拡大した図である。 スペーサ44の構成を簡略化して示す正面図および側面図である。 風量均一板24の構成を簡略化して示す平面図である。 給気案内板27の構成を示す平面図および正面図である。 給気案内板の他の構成例を示す図である。 排気ダクト23と集合排気管25との接続の概要を説明する図である。 基板21の搬送方向先端部が薬液槽43を通り過ぎた状態を示す平面図である。 本発明の実施の第2形態である基板処理装置に備わる風量均一板91の構成を簡略化して示す平面図である。 本発明の実施の第3形態である基板処理装置100の構成を簡略化して示す図である。 本発明の実施の第4形態である基板処理装置110の構成を簡略化して示す図である。 基板処理ユニット20を基板搬送方向に直列に接続した場合における排気ダクト23同志の接続状態を示す図である。 排気ダクト接続の変形事例を示す図である。 基板熱処理装置における給排気系1の構成を簡略化して示す平面図である。 図14の切断面線XV−XVから見た図である。
符号の説明
20,100,110 基板処理装置
21 基板
22 処理槽
23 排気ダクト
24,91 風量均一板
25 集合排気管
26 排気手段
27 給気案内板
28 給気手段
43 薬液槽
48 薬液
51 搬送ローラ
59 吸引孔
72 面積調整手段
78 接続部材
92 吸引スリット
101 給気ボックス

Claims (10)

  1. 基板を搬送しながら化学処理する基板処理装置において、
    基板をその内部空間に収容して化学処理する処理槽であって、内部空間を外方の空間と隔するための外壁を有する処理槽と、
    処理槽内で搬送される基板の搬送方向に直交する方向である幅方向の両端部を臨んで設けられ、基板が化学処理されるときに発生するガスを排気する複数の排気ダクトと、
    排気ダクトの内部に設けられ、排気されるガスの風量を基板の搬送方向で均一化する風量均一板と、
    複数の排気ダクトが接続される集合排気管と、
    集合排気管に接続されて集合排気管内の気体を排気する排気手段と、
    排気ダクトと排気ダクトとの間に設けられる給気案内板と、
    給気案内板を介して搬送される基板に気体を供給する給気手段とを含むことを特徴とする基板処理装置。
  2. 風量均一板は、複数の吸引孔が形成され、
    吸引孔は、排気ダクトが集合排気管に接続される接続部と吸引孔が形成される位置との距離が短くなるのに伴って、孔面積が小さくなるように形成されることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 風量均一板は、スリットが形成され、
    スリットは、排気ダクトが集合排気管に接続される接続部とスリットが形成される位置との距離が短くなるのに伴ってスリットを形成する間隙の大きさが小さくなるように形成されることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  4. 排気ダクトと集合排気管との接続部には、排気ダクトと集合排気管とを連通する連通孔が形成され、
    連通孔の孔面積を調整する面積調整手段を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の基板処理装置。
  5. 給気案内板は、
    幅方向の略中央部に基板の搬送方向に延びるスリットが形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の基板処理装置。
  6. 処理槽は、基板を化学処理するための薬液を収容する薬液槽を含み、
    排気ダクトに形成される排気口の基板搬送方向の長さが、薬液槽の基板搬送方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の基板処理装置。
  7. 隣り合う排気ダクト同志の幅方向の間隔は、基板の幅方向の寸法よりも大きく、
    給気案内板は、排気ダクトに対して着脱可能に装着されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の基板処理装置。
  8. 集合排気管は、処理槽外に設けられる排気手段と接続部材によって処理槽内で着脱可能に接続され、
    給気手段が処理槽に対して気体を供給するための噴出口は、処理槽の外壁に形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の基板処理装置。
  9. 排気ダクトが、基板の搬送方向に複数個直列配置され、
    基板の搬送方向に隣接する排気ダクト同志は、互いの内部空間が連通するように形成され、少なくとも一方の排気ダクトでは、基板搬送方向の端部と風量均一板との間に間隙が形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の基板処理装置。
  10. 化学処理は、
    基板の気体が供給される側の面の反対面をエッチングするエッチング処理であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の基板処理装置。
JP2005200883A 2005-07-08 2005-07-08 基板処理装置 Pending JP2007019347A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005200883A JP2007019347A (ja) 2005-07-08 2005-07-08 基板処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005200883A JP2007019347A (ja) 2005-07-08 2005-07-08 基板処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007019347A true JP2007019347A (ja) 2007-01-25

Family

ID=37756217

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005200883A Pending JP2007019347A (ja) 2005-07-08 2005-07-08 基板処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007019347A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103000508A (zh) * 2011-09-08 2013-03-27 昊诚光电(太仓)有限公司 一种多晶硅湿刻机的抽风盖板
KR101853404B1 (ko) * 2012-06-14 2018-06-20 주식회사 탑 엔지니어링 흄 배기장치 및 이를 갖는 기판식각장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103000508A (zh) * 2011-09-08 2013-03-27 昊诚光电(太仓)有限公司 一种多晶硅湿刻机的抽风盖板
KR101853404B1 (ko) * 2012-06-14 2018-06-20 주식회사 탑 엔지니어링 흄 배기장치 및 이를 갖는 기판식각장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI285136B (en) Substrate processing equipment
US20060121202A1 (en) Production apparatus of multilayer coating film
JP4495618B2 (ja) 基板の処理装置及び処理方法
TW201310568A (zh) 基板處理裝置
KR100886020B1 (ko) 기판건조방법 및 기판건조장치
JP2009147260A (ja) 基板処理装置
WO2010038372A1 (ja) 表面処理装置
JP2007019347A (ja) 基板処理装置
JP2009213958A (ja) 基板処理装置
TWI400131B (zh) 基板處理裝置
JP2009033040A (ja) スプレー処理装置
JP2009202088A (ja) 基板処理装置
KR20060049744A (ko) 기판처리장치
JP2004095926A (ja) 基板処理装置
KR20050053506A (ko) 노즐 및 기판처리장치 및 기판처리방법
TW201327657A (zh) 排氣系統及其方法
JP2006019525A (ja) 基板処理装置
JP2003077883A (ja) 基板乾燥方法及び基板乾燥装置
JP4324517B2 (ja) 基板処理装置
JP4509613B2 (ja) 基板処理装置
JP2005206304A (ja) エア浮上式コンベア
JP5467905B2 (ja) フイルム搬送装置及び方法、フイルム製造装置及び方法
JP2005313014A (ja) 処理液供給装置
JP4186129B2 (ja) 板状体搬送装置
JP2004331395A (ja) 板状体搬送装置