JP2007019052A - 窒化物半導体製造装置および窒化物半導体素子 - Google Patents

窒化物半導体製造装置および窒化物半導体素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 反応炉において使用されずに排出ガスとして排出されたアンモニアを、反応炉において再利用できる窒化物半導体製造装置を提供する。
【解決手段】 アンモニアボンベ11のアンモニアおよび有機金属シリンダ12a、12b、12cの有機金属が輸送ガスによって反応炉16に輸送される。反応炉16では、輸送されたアンモニアおよび有機金属が反応して基板上に窒化物半導体層を形成する。窒化物半導体層の形成に寄与しなかったアンモニアを含む排出ガスは、アンモニア精製部20によって精製され、取り出されたアンモニアは再び反応炉16に輸送され、窒化物半導体層の形成に用いられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、窒化物半導体素子の製造装置およびこれによって作製した窒化物半導体素子に関し、特に気相成長装置を用いた製造装置においてアンモニアを回収し、再使用するものに関する。
近年、青色発光ダイオード等の材料として注目されているGaNやInN、InGaNなどの窒化物半導体素子の量産化が進められつつある。窒化物半導体素子を製造する場合、一般に気相成長法、特にMOCVD(Metal Organic Chemical Vapour Deposition;有機金属気相成長)法あるいはHVPE(Hydride Vapour Physe Epitaxy;ハイドライド気相成長)法が用いられている。
例えば特許文献1では、トリメチルガリウム、トリメチルアルミニウムなど有機金属と、アンモニアとを水素によって反応室に輸送し、熱分解・合成させることによって、MOCVD法を用いて反応室内に載置された基板上にGaN、AlNなどの窒化物半導体層を成長させている。
特開2003−17791号公報(第3頁、第4頁、図1)
図10に従来の気相成長法による窒化物半導体製造装置のブロック図を示す。窒化物半導体製造装置110において、純度が99.999%(5N)以上のアンモニアが、液化アンモニアガスを収容する47l、500l、1000lといった容量のアンモニアボンベ111から反応室116に輸送され、反応室116で窒化物半導体層の成長に使用される。実際にエピタキシャル成長に寄与しているアンモニアは供給されたアンモニアの1%以下であり、使用されなかった残り99%のアンモニアは排出ガスとして除害装置140によって処理され、大気中に放出、つまり廃棄されていた。
そこで、本発明は、アンモニアを用いた窒化物半導体製造装置において、使用されなかったアンモニアを回収、精製し、この装置において再利用できる、窒化物半導体製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、アンモニア供給部と、このアンモニア供給部からアンモニアが供給される反応炉とを備える窒化物半導体製造装置において、前記反応炉から排出されたアンモニアを含む排出ガスからアンモニアを精製するアンモニア精製部と、このアンモニア精製部で精製されたアンモニアを還流させる還流配管を、前記アンモニア供給部と前記反応炉とを結ぶ配管に接続したことを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記アンモニア精製部が、前記排出ガスに含まれるアンモニアを水に溶解させてアンモニア水溶液を作るアンモニア回収装置と、前記アンモニア水溶液からアンモニアを蒸留または精留する一次精製機と、前記蒸留または精留したアンモニアを液化させるリフラックスコンデンサとを備えることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記アンモニア回収装置がSUS304、SUS316またはSUS316L製であることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記一次精製機がSUS304、SUS316またはSUS316L製であることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記アンモニア精製部で精製されたアンモニアを更に精製する二次精製機を、前記アンモニア精製部と前記反応炉との間に備えることを特徴とする特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記二次精製機によって、前記アンモニア精製部で精製されたアンモニアと前記アンモニア供給部から供給されたアンモニアとを精製することを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記二次精製機が触媒を用いたものであることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記触媒が、ゼオライト、Mn化合物、Fe化合物、NiおよびNi化合物のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記二次精製機が精留塔であることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記精留塔がSUS304、SUS316またはSUS316L製であることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記反応炉と前記アンモニア精製部との間にパーティクル除去フィルタを備えることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記反応炉と前記アンモニア精製部との間に除害装置を備えることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記除害装置が、CuまたはCu化合物を含む触媒を備えることを特徴とする特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記反応炉と前記アンモニア精製部との間に、前記排出ガス中の水素濃度を2%以下に希釈する混合ガスを導入する混合ガス導入部を備えることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記混合ガスが空気、乾燥空気または窒素であることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記反応炉と前記アンモニア精製部との間に、前記排出ガスから水素を分離するフィルタを備えることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記フィルタがPdを含むことを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記フィルタを300℃以上500℃以下で使用することを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記反応炉に水素を導入する水素導入管を備え、前記フィルタによって分離された水素をこの水素導入管に還流させることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記アンモニア精製部で精製したアンモニアを熱交換器の冷媒として用いることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の窒化物半導体製造装置において、前記反応炉に供給されるアンモニアの純度が99.999%以上であることを特徴とする。
また本発明に係る窒化物半導体素子は、上記構成の窒化物半導体製造装置で製造したことを特徴とする。
本発明に係る窒化物半導体製造装置は、反応炉から排出されたアンモニアを含む排出ガスからアンモニアを精製し、還流して反応炉で再利用でき、アンモニア供給部から供給されるアンモニアを減らし、また大気中に放出されるアンモニアをも減らすことができる。よって、原料コストを削減することおよび環境負荷を低減することができる。
また本発明によると、アンモニア回収装置をSUS304、SUS316またはSUS316L製とすることによって、内圧を高圧とすることができるため、アンモニアの回収効率を向上させることができる。
また本発明によると、一次精製機をSUS304、SUS316またはSUS316L製とすることによって、不純物の混入を防ぐことができるため、精製するアンモニアの純度を向上させることができる。
また本発明によると、二次精製機を備えることによって、アンモニア精製部で精製されたアンモニアの純度が低くても、反応炉に還流するアンモニアの純度を高めることができるため、アンモニア精製部を安価なものとすることができる。
また本発明によると、二次精製機によってアンモニア精製部で精製されたアンモニアとアンモニア供給部から供給されたアンモニアとを精製するため、アンモニア供給部に収容するアンモニアとして純度の低いものを用いることができ、原料コストを削減することが可能となる。
また本発明によると、反応炉とアンモニア精製部との間にパーティクル除去フィルタを備えることによって、排出ガス中の固体の異物であるパーティクルを除去できるため、アンモニア精製部の耐久性を高めることができる。
また本発明によると、反応炉とアンモニア精製部との間に除害装置を備えることによって、排出ガス中の塩化水素や有機金属などの有害物質を取り除くことができるため、窒化物半導体製造装置の安全性を高めることができる。また、この除害装置の触媒をアンモニアが吸着されにくいCuまたはCu化合物を含むものとすると、アンモニアの回収率を下げることなく窒化物半導体製造装置の安全性を高めることができる。
また本発明によると、前記排出ガス中の水素濃度を2%以下に希釈する混合ガスを導入する混合ガス導入部を備えることによって、前記排出ガス中の水素濃度を爆発限界以下とすることができるため、窒化物半導体製造装置の安全性を高めることができる。
また本発明によると、前記排出ガスから水素を分離するフィルタを備えることによって、前記排出ガス中の水素濃度を爆発限界以下とすることができる。また、分離された水素を水素導入管に還流させることによって、水素を再利用することができ、原料コストを削減することができる。
また、本発明によると、アンモニア精製部で精製したアンモニアを、冷蔵庫や空調機などの熱交換器の冷媒として用いることができる。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について図を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体製造装置のブロック図、図2は第1の実施形態に係る窒化物半導体製造装置によって製造された窒化物半導体素子の概略構成図、図3はアンモニア精製部のブロック図である。
第1の実施形態に係る窒化物半導体製造装置10は、アンモニアボンベ11、有機金属シリンダ12a、12b、12c、アンモニア導入配管13、有機金属導入配管14、バブリングガス導入配管15、反応炉16、排気配管17、アンモニア精製部20、還流配管18を備える。アンモニアボンベ11は、純度99.999%(5N)以上の液化アンモニアガス、有機金属シリンダ12aはトリメチルガリウム(TMG)、有機金属シリンダ12bはトリメチルインジウム(TMI)、有機金属シリンダ12cはトリメチルアルミニウム(TMA)を収容するものである。アンモニア導入配管13は、水素および窒素の少なくとも一方からなる輸送ガスによってアンモニアを輸送するものであり、有機金属導入配管14は、同様の輸送ガスによってTMG、TMIおよびTMAを輸送するものである。バブリングガス導入配管15は、水素または窒素からなるバブリングガスを有機金属シリンダ12a、12b、12cに導入するものである。
窒化物半導体製造装置10では、MOCVD法によってGaN基板上に窒化物半導体層を形成する。まず、バブリングガス導入配管15から有機金属シリンダ12aにバブリングガスを導入し、TMGを飽和させる。このとき、有機金属シリンダ12bおよび有機金属シリンダ12cにはバブリングガスを導入しない。このTMGが飽和したガスを、有機金属導入配管14を流れる輸送ガスによって反応炉16に輸送する。同時にアンモニアボンベ11から放出されたアンモニアをアンモニア導入配管13を流れる輸送ガスによって反応炉16に輸送する。反応炉16内はGaN基板を載置し、所定の温度に昇温した状態であり、これらの輸送された有機金属を含むガスによって図2に示すようにGaN基板51上に窒化物半導体層を成長させることができる。
まず、反応炉16内を1150℃にした状態でTMGが含まれるガスおよびアンモニアを輸送してGaN基板51上にGaN層52を成長させる。続いて反応炉16内を1100℃にした状態でTMGが含まれるガスおよびアンモニアを輸送してGaN層52上にn−GaN層53を成長させる。次に、有機金属シリンダ12aへのバブリングガスを導入したまま、有機金属シリンダ12bにバブリングガスを導入してTMGおよびTMIが含まれるガスを、アンモニアとともに600℃〜900℃にした状態の反応炉16内に輸送して、n−GaN層53上にInGaN−MQW発光層54を成長させる。次に、有機金属シリンダ12bへのバブリングガスの導入を停止し、有機金属シリンダ12a、12cにバブリングガスを導入してTMIおよびTMAが含まれるガスを、アンモニアとともに反応炉16内に輸送して、InGaN−MQW発光層54上にp−AlGaN層55を成長させる。最後に、有機金属シリンダ12cへのバブリングガスの導入を停止し、1000℃にした状態の反応炉16内にTMGが含まれるガスを、アンモニアとともに輸送して、p−AlGaN層55上にp−GaN層56を成長させる。
これらの窒化物半導体層を成長させたGaN基板51は、反応炉16から取り出され、EB蒸着器により、窒化物半導体層を成長させた面と逆の面にTi/Alからなるn電極57、窒化物半導体層上にPd/Auからなるp電極58を公知のプロセスで蒸着し、劈開して個々の窒化物半導体素子50に分割される。
なお、この窒化物半導体素子の構造はこれに限られるものではない。また、有機金属シリンダは3本に限られるものではなく、成長させたい窒化物半導体層の種類に応じて、2本以下としても4本以上としてもよい。例えば、TMG、TMIおよびTMA以外の有機金属を収容したものを追加することにより、他の窒化物半導体層を成長させることができる。
反応炉16で窒化物半導体層の成長に寄与しなかった未反応のアンモニアは、バブリングガスおよび輸送ガスとともに排気ガスとして排気配管17に排出され、アンモニア精製部20に導入される。
アンモニア精製部20の構造および動作について図3のブロック図を用いて説明する。アンモニア精製部20は、アンモニア吸収塔21、アンモニア水溶液タンク22、蒸留塔23、リボイラ24、リフラックスコンデンサ25、液化アンモニアタンク26を備えるものである。排気配管17から導入されたアンモニアを含む排気ガスは、まずアンモニア回収装置であるアンモニア吸収塔21においてシャワー状の水でたたかれることにより、アンモニアが水に吸収されてアンモニア水溶液となる。アンモニア水溶液は3段に設けられたアンモニア吸収塔21を循環して所定の濃度になった後、アンモニア水溶液タンク22に取り出され、蒸留塔23に上部から供給される。
アンモニア水は、蒸留塔23の下部においてリボイラ24に流入し、加熱され、アンモニアが蒸発し、アンモニアガスと残留液とに分離され、アンモニアが精製される。アンモニアガスは蒸留塔23の上部からリフラックスコンデンサ25において液化される。この液化アンモニアは、純度が5N未満であった場合には蒸留塔23に戻され、5N以上であった場合には液化アンモニアタンク26に取り出される。
その後、液化アンモニアタンク26からアンモニアをガスとして取り出し、還流配管18からアンモニア導入配管13に還流し、再び窒化物半導体層の形成に用いる。
以上のように構成することによって、アンモニア濃度が数%の排気ガスからアンモニアを大気中に廃棄することなく純度が5N以上の液化アンモニアを得ることができ、再び窒化物半導体層の形成に用いることができる。したがって、アンモニアの使用量を低減することができ、またアンモニアをほとんど大気中に廃棄しないため環境負荷を低減することができる。
第1の実施形態において、アンモニア吸収塔21をSUS304、SUS316またはSUS316L製とすることが好ましい。これによって、アンモニア吸収塔21の内圧を高圧とすることができ、効率よくアンモニア水溶液の濃度を高めることができる。
また、蒸留塔23もSUS304、SUS316またはSUS316L製とすることが好ましい。炭素鋼を利用した場合ではFeやCなどの不純物がアンモニア中に溶出しアンモニアの純度を上げるのが困難であるが、これによってアンモニアの純度を向上させることができる。
また、第1の実施形態において、アンモニア吸収塔21を3段としているが、これはアンモニア水溶液の濃度を上昇させる効率、すなわちアンモニアの回収効率を向上させるためであり、設置する場所の広さや、所望の効率などに応じて2段以下または4段以上としてもよい。
また、アンモニア精製部20において蒸留塔23の代わりに精留塔を用いてもよく、これによってアンモニアの精製効率を向上させることができる。この精留塔も蒸留塔23と同様の理由からSUS304、SUS316またはSUS316L製とすることが好ましい。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図を用いて説明する。図4は第2の実施形態に係る窒化物半導体製造装置のブロック図である。第2の実施形態は、二次精製機31を備えている点が異なる以外は第1の実施形態と同様であり、実質上同一の部分には同一の符号を付してある。
第2の実施形態に係る窒化物半導体製造装置10は、アンモニア精製部20の下流部に二次精製機31が設けられている。第1の実施形態と同様に、アンモニア精製部20で反応炉16から排出された排気ガスからアンモニアを精製し、得られたアンモニアガスを二次精製機31によってさらに高純度に精製する。
二次精製機31は、ゼオライト、Mn化合物、Fe化合物、NiおよびNi化合物のうち少なくとも一つを含む触媒を用いた触媒式精製器であり、99%以上の純度のアンモニアを5N以上の純度に精製することができる。つまり、アンモニア精製部20ではアンモニアガスを99%以上の純度に精製すれば、二次精製機31によって5N以上の純度とすることができる。よって、一次精製機であるアンモニア精製部20の蒸留塔21として、第1の実施形態と比べて小型なものや、内圧の耐久圧力が低いものを用いることでき、窒化物半導体製造装置10を安価なものとすることができる。
ここで、二次精製機31として、触媒式精製器の代わりに精留塔を設けてもよい。このとき、精留塔は、不純物の混入を少なくしてアンモニアの純度を上げられるように、SUS304、SUS316またはSUS316L製とすることが好ましい。
また、第2の実施形態において、図5に示すように、二次精製機31をアンモニアボンベ11と反応炉16との間に配置してもよい。この場合、アンモニアボンベ11から供給されるアンモニアをも二次精製機31によって精製することができるため、アンモニアボンベ11に収容されるアンモニアを純度99%以上のものとすれば反応炉16に純度5N以上のアンモニアを供給することができる。つまり、アンモニアボンベ11に収容するアンモニアを純度5N以上のものよりも安価な純度99%以上のものとすることができ、安価に窒化物半導体素子を製造することができる。
なお、第1の実施形態、第2の実施形態において、以下に説明するように、パーティクル除去フィルタ、触媒式除害装置、混合ガス導入用ポンプなどを設けてもよい。以下、第2の実施形態について適用した例を示すが、第1の実施形態についても同様に適用することができる。
図6に示すように、パーティクル除去フィルタ41、除害装置42、混合ガス導入用ポンプ43が、反応炉16とアンモニア精製部20との間に設けられている。反応炉16から排出された排気ガスは、パーティクル除去フィルタ41によって固体の異物であるパーティクルが除去される。これによって、アンモニア吸収塔21に混入するパーティクルを減少させ、アンモニア吸収塔21の耐久性を高めることができる。
パーティクルが除去された排気ガスは、除害装置42によって人体に有害な危険物である有機金属成分が除去される。除害装置42は触媒を用いるものであり、触媒として例えばCu、Cu化合物または炭素を含むものを用いることができる。触媒としては、アンモニアが吸着されにくいCuまたはCu化合物からなるものが、アンモニアの回収率を上げる観点から好ましい。
有機金属成分が除去された排気ガスは、さらに混合ガス導入用ポンプ43によって窒素、空気または乾燥空気が混合され、排気ガス中の水素濃度が水素の爆発下限界濃度である4%未満に下げられている。これによって、窒化物半導体製造装置10の安全性を高めている。
また、混合ガス導入用ポンプ43の代わりに、図7に示すように、水素フィルタ44および水素還流管45を設けてもよい。水素フィルタ44は除害装置42とアンモニア精製部20との間に配置され、水素還流管45は水素フィルタ44と、アンモニア導入配管13、有機金属導入配管14およびバブリングガス導入配管15の上流部とを結ぶように配置配置されている。水素フィルタ44によって、除害装置42において有機金属が除去された排気ガスから水素を分離して水素還流管45からアンモニア導入配管13、有機金属導入配管14およびバブリングガス導入配管15の上流部に還流する。
水素フィルタ44はPd合金を用いたものであり、300℃以上500℃以下の温度、例えば400℃に加熱して用いる。これは温度が300℃より低い温度では水素を十分に分離することができず、500℃より高い温度では水素は十分に分離できるがランニングコストが高くなるためである。水素フィルタ44によって分離された水素ガスは純度が5N以上になっており、バブリングガスなどのプロセスガスとして再度利用することができ、窒化物半導体素子の製造コストを削減することができる。また、混合ガス導入用ポンプ43によって排気ガスを希釈することなく排気ガス中の水素濃度を水素の爆発下限界濃度以下に下げることができる。なお、水素フィルタ44としては、Pd合金を用いたものに限られるものではなく、水素のみを分離できるフィルタを広く採用することができる。
また、第1の実施形態、第2の実施形態ではMOCVD法によって窒化物半導体層を形成したが、有機金属シリンダ12a、12b、12cに代えて塩素ガスボンベ19を設けることにより、HVPE法によっても窒化物半導体層を形成することができる。図8に示すように、塩素ガス導入配管14aに塩素ガスボンベ19を設け、塩素ガス導入配管14aを流れる水素および窒素の少なくとも一方からなる輸送ガスによって塩素を反応炉16に輸送する。また、アンモニア導入配管13からはアンモニアが輸送されている。反応炉16内にはGaN基板と原料のGaと載置されている。反応炉16内では、輸送された塩素と原料のGaとが反応してGaClと水素が生成し、GaClとアンモニアとが反応してGaNと塩化水素と水素が生成し、GaNがGaN基板状にGaN層として成長する。塩化水素と水素とは排気ガスとして排出され、人体に有害な塩化水素は除害装置42で除去される。ここで、Gaの代わりにIn、Alを用いることによって、InN、AlNを成長させることもできる。
なお、本発明において、窒化物半導体層を形成する方法は、以上に説明したMOCVD法、HVPE法に限られず、アンモニアを用いる限りにおいて他の方法を用いてもよい。
また、第1の実施形態、第2の実施形態において、アンモニア精製部20で得られたアンモニアを熱交換器の冷媒として利用してもよい。この場合、アンモニア精製部20の下流部に熱交換器を配置する。この熱交換器は5℃から30℃の範囲で温度を制御できるため、例えば冷蔵庫や、図9に示すように建物80の空調機に用いることができる。
なお、本発明において、精製したアンモニアや水素の純度は以上に説明した99%や5Nに限られるものではなく、製造する窒化物半導体素子に応じて異なるものとしてよい。
第1の実施形態に係る窒化物半導体製造装置のブロック図 第1の実施形態に係る窒化物半導体製造装置によって製造された窒化物半導体素子の概略構成図 第1の実施形態に係るアンモニア精製部のブロック図 第2の実施形態に係る窒化物半導体製造装置のブロック図 第2の実施形態の別の態様に係る窒化物半導体製造装置のブロック図 パーティクル除去フィルタ、除害装置および混合ガス導入用ポンプを備えた窒化物半導体製造装置のブロック図 パーティクル除去フィルタ、除害装置、水素フィルタおよび水素還流管を備えた窒化物半導体製造装置のブロック図 塩素ガスボンベおよび塩素ガス導入配管を備えた窒化物半導体製造装置のブロック図 精製したアンモニアを冷媒として建物の空調に用いる窒化物半導体製造装置のブロック図 従来の窒化物半導体製造装置のブロック図
符号の説明
10 窒化物半導体製造装置
11 アンモニアボンベ
13 アンモニア導入配管
16 反応炉
18 還流配管
20 アンモニア精製部
21 アンモニア吸収塔
23 蒸留塔
25 リフラックスコンデンサ
31 二次精製器
41 パーティクル除去フィルタ
42 除害装置
43 混合ガス導入用ポンプ
44 水素フィルタ
45 水素還流管
50 窒化物半導体素子
80 建物

Claims (22)

  1. アンモニア供給部と、このアンモニア供給部からアンモニアが供給される反応炉とを備える窒化物半導体製造装置において、
    前記反応炉から排出されたアンモニアを含む排出ガスからアンモニアを精製するアンモニア精製部と、このアンモニア精製部で精製されたアンモニアを還流させる還流配管を、前記アンモニア供給部と前記反応炉とを結ぶ配管に接続したことを特徴とする窒化物半導体製造装置。
  2. 前記アンモニア精製部が、前記排出ガスに含まれるアンモニアを水に溶解させてアンモニア水溶液を作るアンモニア回収装置と、前記アンモニア水溶液からアンモニアを蒸留または精留する一次精製機と、前記蒸留または精留したアンモニアを液化させるリフラックスコンデンサとを備えることを特徴とする、請求項1に記載の窒化物半導体製造装置。
  3. 前記アンモニア回収装置がSUS304、SUS316またはSUS316L製であることを特徴とする請求項2に記載の窒化物半導体製造装置。
  4. 前記一次精製機がSUS304、SUS316またはSUS316L製であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の窒化物半導体製造装置。
  5. 前記アンモニア精製部で精製されたアンモニアを更に精製する二次精製機を、前記アンモニア精製部と前記反応炉との間に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の窒化物半導体製造装置。
  6. 前記二次精製機によって、前記アンモニア精製部で精製されたアンモニアと前記アンモニア供給部から供給されたアンモニアとを精製することを特徴とする請求項5に記載の窒化物半導体製造装置。
  7. 前記二次精製機が触媒を用いたものであることを特徴とする、請求項5または請求項6に記載の窒化物半導体製造装置。
  8. 前記触媒が、ゼオライト、Mn化合物、Fe化合物、NiおよびNi化合物のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項7に記載の窒化物半導体製造装置。
  9. 前記二次精製機が精留塔であることを特徴とする、請求項5または請求項6に記載の窒化物半導体製造装置。
  10. 前記精留塔がSUS304、SUS316またはSUS316L製であることを特徴とする、請求項9に記載の窒化物半導体製造装置。
  11. 前記反応炉と前記アンモニア精製部との間にパーティクル除去フィルタを備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の窒化物半導体製造装置。
  12. 前記反応炉と前記アンモニア精製部との間に除害装置を備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の窒化物半導体製造装置。
  13. 前記除害装置が、CuまたはCu化合物を含む触媒を備えることを特徴とする請求項12に記載の窒化物半導体製造装置。
  14. 前記反応炉と前記アンモニア精製部との間に、前記排出ガス中の水素濃度を2%以下に希釈する混合ガスを導入する混合ガス導入部を備えることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の窒化物半導体製造装置。
  15. 前記混合ガスが空気、乾燥空気または窒素であることを特徴とする請求項14に記載の窒化物半導体製造装置。
  16. 前記反応炉と前記アンモニア精製部との間に、前記排出ガスから水素を分離するフィルタを備えることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の窒化物半導体製造装置。
  17. 前記フィルタがPdを含むことを特徴する請求項16に記載の窒化物半導体製造装置。
  18. 前記フィルタを300℃以上500℃以下で使用することを特徴とする請求項17に記載の窒化物半導体製造装置。
  19. 前記反応炉に水素を導入する水素導入管を備え、前記フィルタによって分離された水素をこの水素導入管に還流させることを特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載の窒化物半導体製造装置。
  20. 前記アンモニア精製部で精製したアンモニアを熱交換器の冷媒として用いることを特徴とする請求項1〜19に記載の窒化物半導体製造装置。
  21. 前記反応炉に供給されるアンモニアの純度が99.999%以上であることを特徴とする請求項1〜20に記載の窒化物半導体製造装置。
  22. 請求項1〜21に記載の窒化物半導体製造装置で製造したことを特徴とする窒化物半導体素子。
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