JP2007017472A - 現像装置、ニップ量調整機構、及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、ニップ量調整機構、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 画像形装置では、例えば像担持体(感光体ドラム)と現像ローラとの間にニップを形成するが、このニップ量が環境変化によって変化してしまい、印刷時における、印刷紙の地肌汚れや、刷毛目模様汚れの原因となっていた。
【解決手段】 像担持体10の軸となる像担持体軸23を貫入する貫通軸孔22aと現像ローラ3の芯金3a端部を受入れる軸孔22bを有して像担持体10に対する現像ローラ3の位置を決める位置決め部材22を有し、湿度変化による現像ローラ3の半径変化と同程度に軸間距離が変化する材質で位置決め部材22を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真プリント方式の画像形成装置に関し、特にその像担持体と現像ローラ等との間に所定のニップを形成するための構造に関する。
この種の画像形成装置の現像装置には、例えば、感光体ドラムと、感光体ドラムに対して接近或いは離間する方向に移動可能に保持された現像ローラと、弾性体からなるローラを備えてこの弾性によって現像ローラを感光体ドラムに付勢するように配置されたトナー搬送ローラとを有して、現像ローラの径のばらつきや取り付け誤差を吸収することのできるものが提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開平2002−162828号公報(第4−5頁、図3)
画質欠陥のない画像を形成するためには、感光体ドラムに現像ローラを圧接してニップを形成し、所定のニップ量が安定して維持されるようにする必要がある。しかしながら、上記した従来の現像装置の構成では、弾性体の経年変化やばらつきによって、安定したニップ量を維持することが困難であった。
本発明の目的は、これ等の問題点を解決し、特に現像ローラに使用される部材の、湿度変化に伴う体積変化によって現像ローラの外径が変化するような場合でも、ニップ量の変動を極力抑えることができる現像装置、ニップ量調整機構、及び画像形成装置を提供することにある。
本発明による現像装置は、
像担持体上に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像ローラと、
前記像担持体に対する前記現像ローラの位置を決める位置決め部材とを有し、
前記位置決め部材の湿度変化に伴う変化量が、前記現像ローラの湿度変化に伴う変化量と略同一となるように構成した特徴とする。
本発明によるニップ量調整機構は、
像担持体と、前記像担持体との間で所定のニップを形成するローラと、前記像担持体に対する前記ローラの位置を決める位置決め部材とを有し、
前記位置決め部材の湿度変化に伴う前記像担持体と前記ローラの回転軸との間の変化量が、前記ローラの半径の湿度変化に伴う変化量と略同一となるように構成したことを特徴とする。
本発明による画像形成装置は、
上記の現像装置或いはニップ量調整機構を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、環境変化に対する、像担持体とローラ間のニップ量の変化を抑制することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明による実施の形態1の画像形成装置の要部構成を概略的に示した構成図である。
同図に示す画像形成装置1は、装置の小型化、低価格化に有利な一成分現像装置を採用しており、像担持体10、帯電ローラ11、露光装置12、転写ローラ13、クリーニング装置14、及び現像装置2を有する。
像担持体10の周囲には、その回転の上流側から順に、像担持体10の表面を高圧帯電させるための帯電ローラ11、像担持体10の表面に画像に応じて静電潜像を形成するための露光装置12、後述するように、トナー16を担持し、これによって像担持体10上の静電潜像を顕像化、即ち現像する為の現像ローラ3が配置されている。更に現像された像担持体10上のトナー像は、現像ローラ3の下流に配置された転写ローラ13によって転写材15上に転写される。このため転写ローラ13は、像担持体10に対向して配置され、印字する転写材15を挟むように像担持体10と連れ回りして転写材15を搬送する。転写ローラ13には、像担持体10上に付着されたトナーによるトナー像を転写材15に転写する転写時に、像担持体10の表面電位と転写ローラ13の表面電位に電位差を持たせるための電圧Vdが印加されている。
転写材15上に転写されずに像担持体10の表面に残留したトナー16は、転写ローラ13の下流に配置されたクリーニング装置14のクリーニングブレード14aによって掻き落とされて除去される。画像が転写された転写材15は、矢印方向に搬送され、図示しない定着部に至る。この定着部において、転写材15は、熱源を有して圧接しながら回転するローラ対によって加熱且つ加圧され、表面上のトナー像が溶融して転写材15上に定着される。トナー像が定着された転写材15はさらに搬送され、図示せぬ排紙部から画像形成装置1の外部へと排出される。
現像装置2は、トナー16が満たされるトナー貯蔵部2a、現像ローラ3、この現像ローラ3にトナー16を供給するトナー供給ローラ4、現像ローラ3上のトナー16を薄層化する層厚規制ブレード5、そして、現像ローラ3、トナー供給ローラ4、及び層厚規制ブレード5に、それぞれ所定の電圧Va、Vb、及びVcを印加する電圧源6、及び後述する位置決め部材を有する。ここで、トナー貯蔵部2aのトナー16は、先ず、共に同方向(矢印方向)に回転するトナー供給ローラ4と現像ローラ3とによって摩擦帯電されて現像ローラ表面に付着する。そして現像ローラ3の矢印方向への回転に従って、層厚規制ブレード5と現像ローラ3との間を通過する際に、所定の層厚となるよう薄層化されると共に、この通過の際にも摩擦や電荷注入によって帯電する。
尚、同図中のXYZ座標は、転写材15の搬送方向にX軸をとり、像担持体10の回転軸方向にY軸をとり、これら両軸と直交する方向にZ軸を取っている。また、後述する他の図においてXYZ座標が示される場合、これらの座標の軸方向は、共通する方向を示すものとする。
図2は、画像形成装置1の内部で、像担持体10、現像ローラ3を保持する、図1には図示されていない保持機構の要部を部分的に示す構成図で、同図(a)は、Z軸のプラス側からみた上面図であり、同図(b)はY軸のプラス側からみた側面図である。また同図(c)及び(d)は、この保持機構で保持される像担持体10及び現像ローラ3の外観斜視図であり、同図(e)はサイドフレームによって保持されるトナー供給ローラ4の外観斜視図である。
同図中、サイドフレーム右21xは、画像形成装置1の内部で、像担持体10及び現像ローラ3の軸方向、即ちY軸方向において、サイドフレーム左21y(図示せず)と共にこれらの両側に対向して備えられ、成型の容易性、寸法安定性等の理由から変性PPE(poly phenylene ether)樹脂が材料として使われている。尚、一対のサイドフレーム21(左右のサイドフレームを総称する場合はサイドフレーム21と称す)は、像担持体10や現像ローラ3を介して面対称に形成されているため、Y軸のマイナス側に位置するサイドフレーム右21xのみを示す。
このサイドフレーム右21xには、後述するように像担持体10の回転軸となる像担持体軸23が固定されている。この像担持体軸23はY軸に沿って延在し、他端部が図示しないサイドフレーム左21yに固定されている。また、サイドフレーム右21xには、トナー供給ローラ4の回転軸4aを軸支する軸孔21dが形成され、図示しないサイドフレーム左21yの対向する位置に形成された軸孔と共にトナー供給ローラ4を回転自在に保持する。
位置決め部材右22xは、略長方形の厚板状の部材で、像担持体軸23が貫入する貫通軸孔22aと後述する現像ローラ3の回転軸3aを受入れる軸孔22bを有し、像担持体軸23が貫入した状態でサイドフレーム右21xに装着される。このとき、位置決め部材右22xは、その上下辺に沿うようにサイドフレーム右21xに形成されたガイド突起21a,21b,21cによって、像担持体軸23を中心とする回動が規制されて位置決めされる。
図3は、この位置決め部材右22xの取付け方法を説明するための取付け説明図である。同図に示すように、位置決め部材右22xは、長穴22cを介してサイドフレーム右21xに固定されるネジ24によって、像担持体軸23の軸方向(Y軸方向)における位置が、サイドフレーム右21xに接する位置となるように定められる。この時、位置決め部材右22xは、自身の伸縮によるX軸方向の変位が妨げられないように考慮されている。このため、例えは、ネジ24の頭部と位置決め部材右22x間にワッシャやコイルスプリングを介在させ、このスプリングによって、位置決め部材右22xをサイドフレーム右21xに押圧するように構成してもよい。
図示しないサイドフレーム左21yにも、像担持体10及び現像ローラ3を介してこの位置決め部材右22xと面対称に形成された位置決め部材左22yが同様に装着されるが、構成が全く同じであるため、その図及び説明は省略する。
像担持体10は、例えば外径Dvが30mmのアルミ素管(厚さt=0.8mm)に有機感光性材料がコーティングされ、その中心部には像担持体軸23が貫通する中心軸孔10aが形成されている。そしてこの中心軸孔10aに像担持体軸23が貫通した状態でサイドフレーム21によって回転自在に保持される。現像ローラ3は、例えば芯金径φ12mmの芯金3aの周りに、例えばウレタンで形成され外径Drが20.2mmのウレタンローラ3bを配した構成を有し、芯金3aの両端部が位置決め部材右22xの軸孔22b及び図示しない位置決め部材左22yの軸孔に嵌入して回転自在に保持される。
図4は、以上のようにして配置された像担持体軸23、及び位置決め部材右22xと図示しない位置決め部材左22yに、像担持体10及び現像ローラ3がそれぞれ保持された際の配置を示す配置図である。同図に示すように、これらが配置されたとき、所定のニップ(Nip)量Naのニップが形成されるように、像担持体10と現像ローラ3との軸間距離Wが設定されている。尚、像担持体10と現像ローラ3との軸間距離Wは、本実施の形態では、位置決め部材右22xの貫通軸孔22aと軸孔22bの各中心間の距離と同一と仮定して説明する。
また、ここでいうニップは、像担持体10と現像ローラ3の少なくともどちらか一方が変形して圧接している部分のことであり、ニップ量は像担持体10と現像ローラ3とが共に変形しないと仮定したときの重なり部分の幅に相当する。従ってこのニップ量Naは、
Na=((Dv+Dr)/2)−W ・・・(1)
Na:ニップ量
Dv:像担持体10の外径
Dr:現像ローラ3の外径
W:像担持体10と現像ローラ3との軸間距離
で求められる。尚、本実施例では、例えばニップ量Naが0.15mm〜0.24mmとなるように軸間距離Wが設定されている。
位置決め部材22(左右の位置決め部材を総称する場合は位置決め部材21と称す)は、吸湿性の高い樹脂、例えばナイロン、アイオノマー樹脂、ポリカーボネイト等の素材で成型されている。
以上のように構成された像担持体10、現像ローラ3、及びこれ等を保持する保持機構(サイドフレーム21、位置決め部材22等)を採用した画像形成装置1を用いて、絶対湿度とドラムカブリの関係を調べる実験を行なった。但し、この実験に際しては位置決め部材22の寸法変化による影響を抑えるため、位置決め部材22は、湿度変化に対する寸法変化が少ない、例えば寸法安定性に優れた変性PPE樹脂材を用いて形成している。
図5は、この実験の結果を示すグラフである。横軸は、装置を実験したときの周囲の温湿環境(温度℃/相対湿度%)を示し、縦軸は、ドラムカブリΔEと絶対湿度(kg/kgD.A)を示している。同図のグラフから、絶対湿度が高いときにはドラムカブリが小さくなり、絶対湿度が低いときにはドラムカブリが大きくなることが理解される。尚、ドラムカブリは、像担持体10の静電潜像が形成された部分以外の高電位部分(本来帯電したトナーが付着しない部分)にトナーが付着する現象で、印刷時には例えば印刷紙の白地部にトナーが付着する汚れとして現れる。ΔEはこの現象の程度を示す値である。
一方、図6は、絶対湿度と現像ローラ3の外径Drの関係を調べる実験を行なったときの実験結果を示すグラフである。同図に示すように、現像ローラ3の外径Drは絶対湿度に略比例して増加する。このため、上式(1)により、ニップ量Naも絶対湿度の増加に略比例して増加することがわかる。即ち、後述する理由によって、ニップ量Naが増えるとドラムカブリは減少し、ニップ量Naが減少するとドラムカブリは増加する方向に変化する。
表1は、ニップ量Naと、ドラムカブリ、トナー電位、付着量、及びQ/Mの関係を調べた実験結果を示すものである。ここで、トナー電位とは現像ローラ3上に付着するトナー電位であり、付着量とは現像ローラ3に付着する1cm当たりのトナー重量であり、Q/Mとは現像ローラ3上に付着するトナーの1g当たりの帯電量を示す。尚、Q/Mは、トナー電位と付着量とを用いて、次式
Q/M=トナー電位×0.1227/付着量
によって算出される。
Figure 2007017472
ここで表1の各項目の相関関係について、図1を参照しながら説明する。トナーは、帯電ローラ11によって帯電される像担持体10の表面の帯電極性と同極性に帯電されるため、Q/Mが高いほど像担持体10の表面電位の高い部分(静電潜像が形成されていない部分)に付着しにくい。従って、Q/Mが低いほど、この高電位部分へ付着し易くなってドラムカブリΔEが大きくなる。一方、ニップ量Naが大きいほど、トナーが像担持体10の表面に強く押し付けられ、またその時間も長くなるため、トナーの電位はより高くなり、Q/Mもそれにつれて高くなる(実験結果から、ニップ量の変化に伴う付着量の変化は少ない)。従って、ニップ量Naが大きいほど、ドラムカブリΔEが小さくなる。
実際の測定結果も、同表に示すように、ニップ量Na=0.135mmのときのドラムカブリΔEが2.76であるのに対して、ニップ量Na=0.198mmのときのドラムカブリΔEは1.73であり、ニップ量Naが大きいほど、ドラムカブリΔEが小さくなっている。
以上のように、ニップ量Naが小さくなるとドラムカブリが発生しやすく、逆に大きくなるとドラムカブリは発生しにくくなる。しかしながら、一方で、ニップ量Naが大きくなると、汚れの前兆として刷毛目模様が発生し、やがて汚れ現象がひどくなる。
図7は、適正なニップ量を見極めるため、通常の組み立て環境において、ニップ量の異なる数種類の画像形成装置を用意し、例えば装置の環境保障の範囲である低湿環境下(温度10℃/相対湿度20%)と高湿環境下(温度27℃/相対湿度80%)において印刷実験を行ったときの、異常画像の発生の様子をプロットしたグラフである。即ち、縦軸には軸間距離W、横軸には現像ローラ3の外径Drを取って、転写材15に現れる印刷不良現象と、その現象が出たときの現像ローラ3の外径Dr及び位置決め部材22で設定される軸間距離Wの値をプロットしている。またグラフ中の各点線は上記(1)式に基づく式
W=((30.03+Dr)/2)−Na
に、ニップ量Naとして0.15、0.24を代入して求めた演算値である。但し、像担持体10の外径DvをDv=30.03mmとしている。
図7のグラフでは、左上に向うほどニップ量Naが小さい領域となり、右下に向うほどニップ量Naが大きい領域となる。この実験結果によれば、ニップ量Naが0.15mmより小さいと、ドラムカブリΔEが所定の許容値(例えば2)を超えるドラムカブリ不良(図中に◇印で示す)が発生する状態となり、ニップ量Naが0.24mmを超えると、汚れの前兆である刷毛目模様(図中に△印で示す)が発生する状態となり、図示しないが、ニップ量Naが更に0.3を超えると汚れが発生する状態となる。
以上の実験結果から、適正なニップ量Naとして、
0.15mm<Na<0.24mm
の範囲に設定するのが好ましいという結果を得た。
従来、現像装置の現像ローラ3の材質として、湿度変化に対する寸法変化の小さいシリコンを用いたローラが使われていたが、このシリコンローラは、変形した状態で放置すると塑性変形してしまい、印刷時の転写材にローラ周期で横筋が発生するという不具合があった。そのため最近では、湿度変化に対する寸法変化がシリコンに比べて大きいが塑性変形の少ないウレタンを用いたウレタンローラを用いる場合が多くなっている。
ここで、例えば、ウレタンローラ3bを備えた現像ローラ3と、寸法安定性に優れた変性PPE樹脂材で形成した位置決め部材22を用いて、前記した図4に示すように、現像ローラ3、置決め部材22、及び像担持体10を配置した際の、周囲の温湿環境(温度℃/相対湿度%)変化に対する各種の寸法変化を計測、或いは算出した結果を表2に示す。尚、同表に示す変化量は、基準の温湿環境(20℃/50%)における各項目の数値に対する変化量を示すものである。また基準の温湿環境(20℃/50%)における現像ローラ3の外径Dr及び位置決め部材22の軸間距離Wはそれぞれ、20.19mm及び24.99mmとする。一方、像担持体10の外径は30.03mmであって、温湿環境(温度℃/相対湿度%)変化に対す寸法変化は、現像ローラの径変化に比べて無視できる程度に少ないものとする。
Figure 2007017472
同表に示すように、周囲の温湿環境(温度℃/相対湿度%)が、例えば(28℃/53%)から(28℃/80%)に変化したとき、変性PPE樹脂材で形成した位置決め部材22の軸間距離Wは、0.0013mmだけ減少する方向に変化し、現像ローラ3の半径(Dr/2)は、0.025mmだけ増加する方向に変化する。これ等の変化に従ってニップ量Naも0.024mmだけ増加する方向に変化する。
以上のように、シリコンに比べて湿度変化に対する寸法変化が大きいウレタンローラを用いた現像ローラと、寸法安定性に優れた変性PPE樹脂材で形成した位置決め部材22を組み合わせた場合、温湿環境の(28℃/53%)から(28℃/80%)への変化に対してニップ量Naが0.024mmだけ増加する。
次に、位置決め部材22の材質を本実施の形態で採用した吸湿性の高い6ナイロンとした場合の、温湿変化に対するニップ量Naの変化について考察する。
図8は、6ナイロンにおける、温度28℃での相対湿度と飽和水分量の関係を測定した測定結果を示すグラフであり、図9は、6ナイロンの飽和水分量と寸法変化率の関係を測定した測定結果を示すグラフである。図8のグラフに示すように、6ナイロンの飽和水分量は、相対湿度の増加に伴って増加し、例えば相対湿度80%の時の飽和水分量は4%程度となる。
一方、図9のグラフに示すように、6ナイロンの寸法変化率は、飽和水分量に略比例して増加する。従って、相対湿度が80%で、6ナイロンの飽和水分量が4%となった時の寸法変化率は0.12%となる。ここで、変化前の軸間距離Wを24.9mmとすると、その変化量は0.02988mmとなる。同様にして、相対湿度が53%のときの最大変化量を求めると0.0149mmとなるため、温度28℃において相対湿度が53%から80%に変化したときの軸間距離Wは、0.01498mmだけ増加する方向に変化する。またこの時のニップ量Naの変化は0.01mmである。
表3は、以上説明した、温湿環境が(28℃/53%)から(28℃/80%)へ変化した際に、位置決め部材22が6ナイロンで形成された場合と変性PPE樹脂材で形成された場合における各変化量を比較して示している。同表から明らかなように、このときのニップ変化量は、変性PPE樹脂材の場合が0.024mmなのに対して6ナイロンの場合は0.01mmとなり、その変化量が減少する。
Figure 2007017472
以上のように、位置決め部材22の材質を、吸湿性が高くて、湿度変化に対する寸法変化が現像ローラと同様に変化する例えば6ナイロンとすることにより、湿度変化に対するニップ量変化を減少させることができる。これ等の像担持体10、現像ローラ3、及び像担持体10に対する現像ローラ3の位置を調整する位置決め部材22によって、環境変化に対するニップ量変化を抑制するニップ量調整機構が構成されている。
また、本実施の形態の画像形成装置によれば、環境変化に対するニップ量変化を抑制することができるので、ニップ量が適正範囲より減少するのに伴って生じやすくなるドラムカブリによる地肌汚れや、ニップ量が適正範囲より増加するのに伴って発生する刷毛目模様の汚れ等を抑制することができる。
図7は、前記したようにニップ量と異常画像の関係を示したグラフであり、全ての環境下において適正な画像を得るためには、ニップ量Naを常に0.15〜0.24mmの範囲に入れる必要があることを既に説明した。ここで、例えば現像ローラ3の寸法公差を±0.05mm(実施例では現像ローラ外径Dr=20.19mmに対しての公差)とした場合、上記の条件を満たすには、位置決め部材22で決まる軸間距離の寸法公差が、略±0.015mmと非常に厳しいことが同図からわかる。
本実施の形態の画像形成装置によれば、環境変化に対するニップ量変化を抑制することができるが、これは図7においてニップ量を示す点線の傾斜が緩くなることに相当する。このため、現像ローラ3の寸法公差を±0.05mmとした場合でも、位置決め部材22の寸法公差を±0.015mm以上に緩和することができる。逆に位置決め部材22の寸法公差を例えば±0.015mmとした場合でも、現像ローラ3の寸法公差を±0.05mm以上に緩和することができる。
特に、現像ローラ3は研磨工程をいれて公差を確保するため、上記したように寸法公差が緩和されることによりコスト低減が可能となる。また、位置決め部材22についても、寸法公差緩和により低コスト材料の採用や、金型コストの低減等がみこまれる。
実施の形態2.
図10は、本発明による実施の形態2の画像形成装置に採用される保持機構(サイドフレーム21、位置決め部材31等)の要部構成を概略的に示す要部構成図である。
この保持機構を採用する画像形成装置が、前記した図2に示す実施の形態1の保持機構と主に異なる点は、位置決め部材31が現像ローラ3と共にトナー供給ローラ4を回転自在に保持するように構成されている点である。従って、この保持機構を採用する画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置1(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面を省いて説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。尚、本実施の形態の画像形成装置は、図1に示す実施の形態1の画像形成装置1と図面上では変らないため、この図1の画像形成装置1を参照して説明する。
図10は、画像形成装置(図1の画像形成装置1を参照)の内部で、像担持体10、現像ローラ3、及びトナー供給ローラ4を保持する保持機構の要部を部分的に示す構成図で、同図(a)は、Z軸のプラス側からみた上面図であり、同図(b)はY軸のプラス側からみた側面図である。また同図(c)、(d)及び(e)は、この保持機構で保持される像担持体10、現像ローラ3、及びトナー供給ローラ4の外観斜視図である。
同図中、サイドフレーム右21xは、画像形成装置の内部で、像担持体10及び現像ローラ3の軸方向、即ちY軸方向において、サイドフレーム左21y(図示せず)と共にこれらの両側に対向して備えられ、成型の容易性、寸法安定性等の理由から変性PPE(poly phenylene ether)樹脂が材料として使われている。尚、一対のサイドフレーム21は像担持体10や現像ローラ3を介して面対称に形成されているため、Y軸のマイナス側に位置するサイドフレーム右21xのみを示す。このサイドフレーム右21xには、後述するように像担持体10の回転軸となる像担持体軸23が固定されている。この像担持体軸23はY軸に沿って延在し、他端部が図示しないサイドフレーム左21yに固定されている。
位置決め部材右31xは、略長方形の厚板状の部材で、像担持体軸23が貫入する貫通軸孔31a、現像ローラ3の回転軸3aを受入れる軸孔31b、及びトナー供給ローラ4の回転軸4aを受入れる軸孔31dを有し、像担持体軸23が貫入した状態でサイドフレーム右21xに装着される。このとき、位置決め部材右31xは、その上下辺に沿うようにサイドフレーム右21xに形成されたガイド突起21a,21b,21cによって像担持体軸23を中心とする回動が規制されて位置決めされる。位置決め部材31(左右の位置決め部材を総称する場合は符号31を付す)は、吸湿性の高い樹脂、例えばナイロン、アイオノマー樹脂、ポリカーボネイト等の素材で一体成型されている。
図示しないサイドフレーム左21yにも、像担持体10及び現像ローラ3を介してこの位置決め部材右31xと面対称に形成された位置決め部材左31yが同様に装着されるが、構成が全く対称あるため、その図及び説明は省略する。更に、この位置決め部材31のサイドフレーム21への取り付け方法、保持機構による像担持体軸23及び現像ローラ3の保持方法、これ等の間のニップ量Naの設定等については、前記した実施の形態1で説明した方法と全く同じであるため、ここでの説明は省略する。
一対の位置決め部材31は、各軸孔31dに、トナー供給ローラ4の両端部に形成された回転軸4aをそれぞれ嵌入してこれを回転自在に保持する。このとき、現像ローラ3とトナー供給ローラ4との間に所定のニップ量Nbのニップが形成されるように保持される。尚、このトナー供給ローラ4は、芯金の回りに例えば外径が15.6mmのウレタンゴムの発泡ローラを有する。
以上の構成において、トナー供給ローラ4は、図1に示すように現像ローラ3と同方向に回転駆動され、現像ローラ3とのニップ部にてトナーを摩擦帯電させて現像ローラ3に帯電したトナー供給する。またトナー供給ローラ4は、ニップ部にて、現像終了後に現像ローラ3に付着するトナーを引きはがす役目も担っている。
このため、ニップ量Nbが所定の設定範囲より大きくなると、トナーの電位が高くなって、印刷時の転写材に刷毛目模様、更には汚れが発生し、逆にニップ量Nbが所定の設定範囲より小さくなるとトナーの電位が低下してドラムカブリが発生し、印刷時の転写材に地肌汚れが発生する原因となる。
本実施の形態の画像形成装置によれば、現像ローラ3とトナー供給ローラ4の各軸を保持する位置決め部材31が、吸湿性の高い部材(ナイロン、アイオノマー樹脂、ポリカーボネイト等)の樹脂にて一体成型されているため、環境変化による現像ローラ3の外径Drの変化と同様に、現像ローラ3とトナー供給ローラ4の軸間距離が変化して環境変化によるニップ量Nbの変化を抑制することができる。従って、環境変化に伴うニップ量Nbの変化によって、転写材に上記した刷毛目模様や地肌汚れが発生するのを抑制することができる。
実施の形態3.
図11は、本発明による実施の形態3の画像形成装置に採用される保持機構(サイドフレーム41、位置決め部材42等)の要部構成を概略的に示す要部構成図である。
この保持機構を採用するが画像形成装置が、前記した図2に示す実施の形態1の保持機構と主に異なる点は、図2に示す位置決め部材22及びこれを位置決めするガイド突起21a,21b,21cに代えて、図11に示すリブ41b、コイルスプリング43、軸受け42、及び位置決めリング44を設けた点である。従って、この保持機構を採用する画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置1(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面を省いて説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。尚、本実施の形態の画像形成装置は、図1に示す実施の形態1の画像形成装置1と図面上では変らないため、この図1の画像形成装置1を参照して説明する。
図11は、画像形成装置(図1の画像形成装置1を参照)の内部で、像担持体10(図2)、及び現像ローラ3を保持する保持機構の要部を部分的に示す構成図で、同図(a)は、Z軸のプラス側からみた上面図であり、同図(b)はY軸のプラス側からみた側面図である。また同図(c)は、この保持機構で保持される現像ローラ3、及び位置決めリング44の外観斜視図である。
同図中、サイドフレーム右41xは、画像形成装置の内部で、像担持体10(図1)及び現像ローラ3の軸方向、即ちY軸方向において、サイドフレーム左41y(図示せず)と共にこれらの両側に対向して備えられ、成型の容易性、寸法安定性等の理由から変性PPE(poly phenylene ether)樹脂が材料として使われている。尚、一対のサイドフレーム41(左右のサイドフレームを総称する場合はサイドフレーム41と称す)は像担持体10や現像ローラ3を介して面対称に形成されているため、Y軸のマイナス側に位置するサイドフレーム右41xのみを示す。このサイドフレーム右41xには、像担持体10の回転軸となる像担持体軸23が固定されている。この像担持体軸23はY軸に沿って延在し、他端部が図示しないサイドフレーム左41yに固定されている。
更にサイドフレーム右41xには、略コ字上に形成されたガイドリブ41bが形成されている。このガイドリブ41bは、装着される軸受け42を像担持体軸23に対して近接或いは離間する方向に摺動可能に保持し、ガイドリブ41bと軸受け42間には、後述する動作時にこの軸受け42を像担持体軸23の方向に付勢するため、圧縮された状態のコイルスプリング43が架けられている。この軸受け42には、現像ローラ3の回転軸である芯金3aの端部を回転自在に保持する軸孔42aが形成されている。
図示しないサイドフレーム左41yも、像担持体10及び現像ローラ3を介してガイドリブ41bが面対称に形成され、コイルスプリングによって装着された軸受け42を像担持体軸23の方向に付勢する構成を有するものであるが、構成が全く同じであるため、その図及び説明は省略する。
現像ローラ3は、図11(c)に示す位置決めリング44に形成された中心孔44aを摺動可能とする程度に遊びを持って貫通した芯金3aの両端部が、対向する一対の軸受け42の各軸孔42aにそれぞれ嵌入し、回転自在に保持される。尚、位置決めリング44の外径Dkは、後述するように現像ローラ3の外径Drより僅かに小さく設定され、吸湿性の高い樹脂、例えばナイロン、アイオノマー樹脂、ポリカーボネイト等の素材で成型されている。
以上の構成において、像担持体10(図2)、及び現像ローラ3を保持する保持機構の動作について説明する。図12は、以上のようにして現像ローラ3と像担持体10とが、所定位置に配置された状態での動作を説明する動作説明図である。
同図において、コイルスプリング43は、前記したように現像ローラ3の芯金3a端部を保持する軸受け42を像担持体10に向う方向に付勢する。これにより、位置決めリング44が像担持体10に当接し、像担持体10及び現像ローラ3がこの当接状態を維持したまま前記した所定の方向に回転される。このとき、現像ローラ3と像担持体10間には所定のニップ量Ncが形成される。このときのニップ量Ncは、
Nc=(現像ローラ3のDr−位置決めリング44の外径Dk)/2
である。
従って、このニップ量Ncは、現像ローラ3自体以外では、位置決めリング44の寸法公差の影響を受けるが、例えば前記した実施の形態1でのニップ量Naのように、サイドフレーム41や像担持体10の寸法公差の影響は受けないため、これ等の寸法公差の影響によるニップ量のばらつきを、前記したニップ量Naより抑えることができる。
また、位置決めリング44を、前記したように吸湿性の高い樹脂、例えばナイロン、アイオノマー樹脂、ポリカーボネイト等の素材で成型することにより、環境変化による現像ローラ3の外径Drの変化と同様に、位置決めリング44の外径Dkが変化するため、環境変化によるニップ量Ncの変化を抑制することができる。
尚、本実施の形態では位置決めリング44と軸受け42とを別体としたが、これ等を一体に形成してもよい。この場合、図12において同軸上に隣接配置されている位置決めリング44と軸受け42をそのまま接着した形状のものであってもよい。また、本実施の形態では軸受け42を円筒状に形成したが、ガイドリブ41にガイドされながら移動可能に形成されていればよく、例えば角柱状であってよい。更に、位置決めリング44は、現像ローラ3の芯金3aに固定されていても良いなど種々の態様を取り得るものである。
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、位置決めリング44によってニップ量が決められるため、部品の寸法公差によるニップ量のばらつきを抑えることができる。また、位置決めリング44に吸湿性の高い樹脂を使うことにより、環境変化でのニップ量のばらつきも抑えることができる。
実施の形態4.
図13は、実施の形態1で説明した画像形成装置に採用される位置決め部材右22xを成型する際の成型方法を説明するための説明図である。
同図(a)に示す位置決め部材22xには、実施の形態1で説明したように、像担持体軸23(図2)が貫通する貫通軸孔22a、現像ローラ3の芯金3aの端部を嵌入する軸孔22b、この位置決め部材右22xをサイドフレーム右21x(図2)に位置決めするための長穴22cが形成されている。またこの位置決め部材22xは、例えば中心線102を通って位置決め部材22xと垂直な面に対して面対称となっている場合、対をなす位置決め部材左22y(図示せず)としても使用することができる。尚、この位置決め部材右22xは、前記したように吸湿性の高い樹脂、例えばナイロン、アイオノマー樹脂、ポリカーボネイト等の素材で成型する。
また、同図(a)中、100は、この位置決め部材右22xが金型で成型される際に、溶融材料としての樹脂を射出するゲートの位置を示し、矢印101は、その時の樹脂の流れ方向を示している。この時、ゲートは、噴出する樹脂が軸孔22bから貫通軸孔22aの方向に向って流れるように位置決めされている。同図(b)は、この位置決め部材22xが形成される際の樹脂の流れ方向が、同図(a)の場合と全く逆方向となるようにゲート位置100が設定された例を示している。
図14は、実施の形態2で説明した画像形成装置に採用される位置決め部材31を成型する際の成型方法を説明するための説明図である。
同図(a)は、位置決め部材右31xの成型例を示す。位置決め部材右31xには、実施の形態2で説明したように、像担持体軸23(図10)が貫通する貫通軸孔31a、現像ローラ3の芯金3aの端部を嵌入する軸孔31b、この位置決め部材右31xをサイドフレーム右21x(図10)に位置決めするための長穴31c、及びトナー供給ローラ4(図10)の回転軸4aを受入れる軸孔31dが形成されている。尚、この位置決め部材右31xは、前記したように吸湿性の高い樹脂、例えばナイロン、アイオノマー樹脂、ポリカーボネイト等の素材で成型する。
同図(a)中、100は、この位置決め部材右31xが金型で成型される際に、溶融材料としての樹脂を射出するゲートの位置を示し、矢印101は、その時の樹脂の流れ方向を示している。この時、ゲートは、噴出する樹脂が軸孔31dから軸孔31bを経由して貫通軸孔31aの方向に向って流れるように位置決めされている。一方、点線で示すゲート位置100´及び樹脂の流れ方向を示す矢印101´は、位置決め部材右31xが形成される際の樹脂の流れ方向が、上記の場合と全く逆方向となるようにゲート位置が設定された例を示している。
一方、同図(b)は、同図(a)に示す位置決め部材右31xと対向して画像形成装置に設けられる位置決め部材左31yの成型例を示す。位置決め部材左31yには、像担持体軸23(図10)が貫通する貫通軸孔31a、現像ローラ3の芯金3aの端部を嵌入する軸孔31b、この位置決め部材左31yをサイドフレーム左21y(図示せず)に位置決めするための長穴31c、更にトナー供給ローラ4(図10)の回転軸4aを受入れる軸孔31dが、それぞれ位置決め部材右31xにおける各孔の形成位置と対向する位置に形成されている。尚、この位置決め部材左31yは、前記した位置決め部材右31xと同一の素材で成型される。
同図(b)中、100は、この位置決め部材左31yが金型で成型される際に、樹脂を射出するゲートの位置を示し、矢印101は、その時の樹脂の流れ方向を示している。この時、ゲートは、噴出する樹脂が軸孔31dから軸孔31bを経由して貫通軸孔31aの方向に向って流れるように位置決めされている。一方、点線で示すゲート位置100´及び樹脂の流れ方向を示す矢印101´は、この位置決め部材左31yが形成される際の樹脂の流れ方向が、上記の場合と全く逆方向となるようにゲート位置が設定された例を示している。
上記した樹脂を素材として成型した位置決め部材31は、成型時に樹脂が流れた方向によって、湿度変化に対する寸法変化量が異なり、樹脂が流れた方向の同寸法変化量に対して、流れた方向と直交する方向の同寸法変化量が小さい傾向を示す。
尚、成型品のカタログ等に示すこの種のデータは、通常、変化量の大きい方のデータが示される。
従って、上記した、図13で示した方法によって成型した位置決め部材22、即ち、樹脂が軸孔22dから貫通軸孔22aに向かう方向、或いはその逆の方向に流れるようにして成型した左右の位置決め部材右22x及び22yを用いることによって、左右の位置決め部材22x及び22yの湿度変化に対する各軸間距離の寸法変化量を揃えることができるため、これ等の位置決め部材を用いた装置では、現像ローラ3と像担持体10間との間で設定するニップ量Na(図4)を、軸方向において湿度変化に対して均一に保つことができる。また、この時の寸法変化量は、データ等により予測可能であるため、変化量の適当な成型素材を選択することにより、前記したように湿度変化に伴うニップ量Naの変化を抑制することができる。
同様にして、上記した、図14で示した方法によって成型した位置決め部材31、即ち、樹脂が軸孔31dから軸孔31bを経由して貫通軸孔31aに向う方向、或いはその逆の方向に流れるようにして成型した左右の位置決め部材右31x及び31yを用いることによって、左右の位置決め部材31x及び31yの湿度変化に対する各軸間距離の寸法変化量が揃い、且つ所望の変化量が得られる。このため、これ等の位置決め部材を用いた装置では、現像ローラ3と像担持体10間との間で設定するニップ量Na、及び現像ローラ3とトナー供給ローラ4間で設定するニップ量Nbを、環境変化に対して、軸方向で均一に保ち、且つその変化を抑制することができる。
以上のように、本実施の形態で示した方法で金型成型した位置決め部材を採用することによって、環境変化に対して常に均一で安定したニップ量が得られる画像形成装置を提供することができる。
尚、本実施の形態4では、一対の位置決め部材の金型成型時の材料の流れる方向を、軸孔から他の軸孔に向かう方向に流れるように設定したが、これに限定されるものではなく、左右一対の位置決め部材を、成型時の材料の流れる方向が同じ、或いは逆のものとすることによって、少なくとも湿度変化に対する各軸間距離の寸法変化量を揃え、ニップ量Na(図4)を、軸方向において湿度変化に対して均一にすることができる。
又、前記の各実施の形態では、ニップ量を一定に保つための保持機構を、電子写真方式の画像形成装置における、像担持体と現像ローラ間、或いは現像ローラとトナー給紙ローラ間に採用した例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ウレタンゴムを帯電部材として採用している転写ローラ或いは帯電ローラと像担持体との間にも採用してもよい。
また、前記の各実施の形態では、樹脂を位置決め部材の素材として採用した例を示したが、これに限定されるものではなく、ゴム材料としても良いなど種々の態様を取り得るものである。
本発明による実施の形態1の画像形成装置の要部構成を概略的に示した構成図である。 保持機構の要部を部分的に示す構成図で、(a)はZ軸のプラス側からみた上面図、(b)はY軸のプラス側からみた側面図、(c)及び(d)は、保持機構で保持される像担持体及び現像ローラの外観斜視図、(e)はサイドフレームによって保持されるトナー供給ローラの外観斜視である。 位置決め部材右の取付け方法を説明するための取付け説明図である。 像担持体軸、及び位置決め部材右と図示しない位置決め部材左に、像担持体及び現像ローラがそれぞれ保持された際の配置を示す配置図である。 絶対湿度とドラムカブリの関係を調べる実験での実験結果を示すグラフである。 絶対湿度と現像ローラの外径の関係を調べる実験での実験結果を示すグラフである。 適正なニップ量を見極めるための印刷実験を行ったときの、異常画像の発生の様子をプロットしたグラフである。 6ナイロンにおける、相対湿度と飽和水分量の関係を測定した測定結果を示すグラフである。 6ナイロンの飽和水分量と寸法変化率の関係を測定した測定結果を示すグラフである。 本発明による実施の形態2の画像形成装置に採用される保持機構の要部構成を概略的に示す要部構成図で、(a)はZ軸のプラス側からみた上面図、(b)はY軸のプラス側からみた側面図、(c)、(d)及び(e)は、保持機構で保持される像担持体、現像ローラ、及びトナー供給ローラの外観斜視図である。 本発明による実施の形態3の画像形成装置に採用される保持機構の要部構成を概略的に示す要部構成図で、(a)はZ軸のプラス側からみた上面図、(b)はY軸のプラス側からみた側面図、(c)は保持機構で保持される現像ローラ及び位置決めリングの外観斜視図である。 現像ローラと像担持体とが、所定位置に配置された状態での動作を説明する動作説明図である。 実施の形態1で説明した画像形成装置に採用される位置決め部材右を成型する際の成型方法を説明するための説明図である。 実施の形態2で説明した画像形成装置に採用される位置決め部材を成型する際の成型方法を説明するための説明図である。
符号の説明
1 画像形成装置、
2 現像装置、
2a トナー貯蔵部、
3 現像ローラ、
3a 芯金、
3b ウレタンローラ、
4 トナー供給ローラ、
4a 回転軸、
5 層厚規制ブレード、
6 電圧源、
10 像担持体、
11 帯電ローラ、
12 露光装置、
13 転写ローラ、
14 クリーニング装置、
14a クリーニングブレード、
15 転写材、
16 トナー、
21,41 サイドフレーム、
21a,21b,21c ガイド突起、
21d 軸孔、
21x,41x サイドフレーム右、
21y サイドフレーム左、
22,31 位置決め部材、
22a,31a 貫通軸孔、
22b,31b,31d,42a 軸孔、
22c,31c 長穴、
22x,31x 位置決め部材右、
22y,31y 位置決め部材左、
23 像担持体軸、
24 ネジ、
41a ガイドリブ、
42 軸受け、
43 コイルスプリング、
44 位置決めリング、
44a 中心孔。

Claims (13)

  1. 像担持体上に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像ローラと、
    前記像担持体に対する前記現像ローラの位置を決める位置決め部材と
    を有し、
    前記位置決め部材の湿度変化に伴う変化量が、前記現像ローラの湿度変化に伴う変化量と略同一となるように構成したことを特徴とする現像装置。
  2. 前記位置決め部材は、
    前記像担持体の回転軸が貫入する第1の係合部と、
    前記現像ローラの回転軸を保持する第2の係合部と
    を有し、
    前記第1の係合部と前記第2の係合部と間の湿度変化に伴う距離の変化量が、前記現像ローラの半径の湿度変化に伴う変化量と略同一となるようにしたことを特徴とする請求項1記載の現像装置。
  3. 更に前記現像ローラにトナーを供給するトナー供給ローラを有し、
    前記位置決め部材が前記トナー供給ローラの位置も決めることを特徴とする請求項1又は2記載の現像装置。
  4. 前記位置決め部材は、前記トナー供給ローラの回転軸を保持する第3の係合部を有することを特徴とする請求項3記載の現像装置。
  5. 前記位置決め部材は、
    前記現像ローラの回転軸に備えられ、前記像担持体に接触することによって、前記像担持体の回転軸と前記現像ローラの前記回転軸との間の間隔を決める位置決めリングを有することを特徴とする請求項1記載の現像装置。
  6. 前記位置決め部材は、前記現像ローラを前記像担持体に向う方向に付勢する手段を有することを特徴とする請求項5記載の現像装置。
  7. 前記位置決め部材は、金型成型によって形成されて前記現像ローラの回転軸方向において対向して一対配置され、各位置決め部材の、金型に溶融材料を流し込む方向が同じか、又は逆方向に流れるようして形成されたことを特徴とする請求項2記載の現像装置。
  8. 前記位置決め部材は、金型に溶融材料を流し込む方向が、前記第1の係合部から前記第2の係合部に向う方向、又は前記第2の係合部から前記第1の係合部に向う方向になるようにして形成された部材であることを特徴とする請求項7記載の現像装置。
  9. 前記位置決め部材が、樹脂材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の現像装置。
  10. 前記樹脂材料がナイロン、アイオノマー樹脂、又はポリカーボネイトの中から選ばれた一つの材料であることを特徴とする請求項9記載の現像装置。
  11. 像担持体と、
    前記像担持体との間で所定のニップを形成するローラと、
    前記像担持体に対する前記ローラの位置を決める位置決め部材と
    を有し、
    前記位置決め部材の湿度変化に伴う前記像担持体と前記ローラの回転軸との間の変化量が、前記ローラの半径の湿度変化に伴う変化量と略同一となるように構成したことを特徴とするニップ量調整機構。
  12. 請求項1乃至10の何れかの現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項11のニップ量調整機構を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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