JP2007015197A - ホログラム観察カード - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、オンデマンド印刷が可能であり、かつ透過型ホログラムが一体化されたホログラム観察カードを提供することを主目的としている。
【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、透明基材と、前記透明基材上に形成され、フーリエ変換レンズとしての機能を有する透過型フーリエ変換ホログラム領域および前記透過型フーリエ変換ホログラム領域以外のフーリエ変換レンズとしての機能を有しない非ホログラム領域からなるイメージ変換層とを有するホログラム観察カードであって、
前記透明基材の前記イメージ変換層が形成されている側と反対側の面、または前記イメージ変換層の前記非ホログラム領域上に、印刷可能な受容層が形成されていることを特徴とするホログラム観察カードを提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば名刺、会員証等のカードや、玩具等に利用可能な、オンデマンド印刷が可能であり、かつホログラム観察部が設けられたホログラム観察カードに関するものである。
近年、透過型のホログラムを用いたメガネやうちわ等、種々のものが提案されている(例えば特許文献1、および特許文献2等。)。しかしながら、これらのいずれにおいても、透過型のホログラムと他の部材とを一体に形成することが困難であり、あらかじめ透過型ホログラム部分だけを作製し、その後、この透過型ホログラムを他の部材によって挟み込んだりすることにより製造されていた。そのため、製造工程が煩雑であり、また種々の用途に用いることが難しい、という問題があった。
また、この透過型ホログラムを用いたカード等に、ユーザー自身が個別情報を印刷したり、また携帯電話やデジタルカメラ等で撮影したデジタル画像を処理して、印刷をしたりすること等ができず、種々の用途に用いることが難しい、という問題もあった。
特開2004−126535号公報 特開2004−77548号公報
そこで、オンデマンド印刷が可能であり、かつ透過型ホログラムが一体化されたホログラム観察カードの提供が望まれている。
本発明は、透明基材と、上記透明基材上に形成され、フーリエ変換レンズとしての機能を有する透過型フーリエ変換ホログラム領域および上記透過型フーリエ変換ホログラム領域以外のフーリエ変換レンズとしての機能を有しない非ホログラム領域からなるイメージ変換層とを有するホログラム観察カードであって、上記透明基材の上記イメージ変換層が形成されている側と反対側の面、または上記イメージ変換層の上記非ホログラム領域上に、印刷可能な受容層が形成されていることを特徴とするホログラム観察カードを提供する。
本発明によれば、上記受容層が形成されていることから、各種プリンタ等によって、種々の情報や画像等を印刷することが可能なホログラム観察カードとすることができる。また、本発明においては、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域を有するイメージ変換層が形成されていることから、透過型フーリエ変換ホログラムを別途貼り合わせたり、挟み込んだりする必要がなく、効率よく製造されたホログラム観察カードとすることができる。
上記発明においては、上記透明基材と上記受容層との間に、プライマー層が形成されていることが好ましい。この場合、上記透明基材と受容層との密着性を良好なものとすることができ、より高品質なホログラム観察カードとすることが可能となるからである。
また上記発明においては、上記プライマー層が白色顔料を含有していてもよい。この場合、受容層上に印刷された画像をより観察しやすいものとすることが可能となる。
また、本発明は、透明基材と、上記透明基材上に形成され、フーリエ変換レンズとしての機能を有する透過型フーリエ変換ホログラム領域および上記透過型フーリエ変換ホログラム領域以外のフーリエ変換レンズとしての機能を有しない非ホログラム領域からなるイメージ変換層と、上記イメージ変換層の上記透過型フーリエ変換ホログラム領域上に形成された保護層とを有するホログラム観察カードであって、上記保護層上に、印刷可能な受容層が形成されていることを特徴とするホログラム観察カードを提供する。
本発明によれば、上記受容層が形成されていることから、各種プリンタ等によって、種々の情報や画像等を印刷することが可能なホログラム観察カードとすることができる。また本発明においては、上記保護層が形成されており、その保護層上に上記受容層が形成されていることから、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域上にも透過型フーリエ変換ホログラム領域のフーリエ変換レンズとしての機能を損なうことなく、印刷することが可能となる。またさらに、本発明によれば、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域を有するイメージ変換層が形成されていることから、透過型フーリエ変換ホログラムを別途貼り合わせたり、挟み込んだりすることなく、効率よく製造されたホログラム観察カードとすることができる。
上記発明においては、上記受容層に、昇華型熱転写方式により、画像が印刷されていてもよい。また上記受容層に、インクジェット方式により、画像が印刷されていてもよい。またさらに、上記受容層に、溶融型熱転写方式により、画像が印刷されていてもよく、上記受容層に、中間転写方式により、画像が印刷されていてもよい。このような受容層が形成されていることによって、種々の印刷方法によりホログラム観察カード表面に、各種画像を印刷することが可能となるからである。
また、上記発明においては、上記イメージ変換層を、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域の表面に凹凸構造を有する表面位相型回折光学素子層とすることができる。上記イメージ変換層をこのような層とすることにより、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域が形成されたものとすることができるからである。
本発明によれば、各種プリンタ等によって、種々の情報や画像等を印刷することが可能なホログラム観察カードとすることができる。また、本発明においては、透過型フーリエ変換ホログラムを別途貼り合わせたり、挟み込んだりする工程を行うことなく、効率よく製造されたホログラム観察カードとすることができるという効果も奏するものである。
本発明は、例えば名刺、会員証等のカードや、玩具等に利用可能な、オンデマンド印刷が可能であり、かつホログラム観察部が設けられたホログラム観察カードに関するものである。本発明のホログラム観察カードは2つの実施態様がある。以下、各実施態様ごとにわけて説明する。
A.第1実施態様
まず、本発明のホログラム観察カードの第1実施態様について説明する。本実施態様におけるホログラム観察カードは、透明基材と、上記透明基材上に形成され、フーリエ変換レンズとしての機能を有する透過型フーリエ変換ホログラム領域および上記透過型フーリエ変換ホログラム領域以外のフーリエ変換レンズとしての機能を有しない非ホログラム領域を有するイメージ変換層とからなるホログラム観察カードであって、上記透明基材の上記イメージ変換層が形成されている側と反対側の面、または上記イメージ変換層の上記非ホログラム領域上に、印刷可能な受容層が形成されていることを特徴とするものである。
本実施態様のホログラム観察シートは、例えば図1に示すように、透明基材1と、その透明基材1上に形成され、透過型フーリエ変換ホログラム領域aおよび非ホログラム領域bを有するイメージ変換層2と、上記透明基材1のうち、イメージ変換層2が形成されている側と反対側の面に形成された受容層3とを有するものとされる。または、例えば図2に示すように、透明基材1と、その透明基材1上に形成され、透過型フーリエ変換ホログラム領域aおよび非ホログラム領域bを有するイメージ変換層2と、上記イメージ変換層2の非ホログラム領域b上に形成された受容層3とを有するものとされる。
なお本実施態様においては、例えば図3に示すように、上記受容層3が、上記透明基材1のイメージ変換層2が形成された側と反対側の面上、および上記イメージ変換層2の非ホログラム領域b上の両面に形成されていてもよい。
本実施態様によれば、印刷可能な受容層が形成されていることから、上記受容層上に、例えば個別情報等、ユーザー自身が各種画像等を印刷することが可能となる。またこの際、上記受容層は、透明基材の上記イメージ変換層が形成されている側と反対側の面、もしくは上記イメージ変換層の非ホログラム領域上に形成されている。したがって、受容層上に印刷された画像等によって、透過型フーリエ変換ホログラム領域の光像形成が妨げられることのないものとすることができるのである。
また、本実施態様においては、上記イメージ変換層中に、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域が形成されていることから、別途、透過型フーリエ変換ホログラムの機能を有する部材を貼り合わせたり、挟み込んだりすることなく、効率よくホログラム観察カードが製造できるという利点も有している。
以下、本実施態様のホログラム観察カードについて、各部材ごとに詳しく説明する。
1.受容層
まず、本実施態様に用いられる受容層について説明する。本実施態様に用いられる受容層は、印刷可能な層であって、後述する透明基材のイメージ変換層が形成されている側と反対側の面、またはイメージ変換層のフーリエ変換レンズとしての機能を有しない非ホログラム領域上に形成されているものである。
本実施態様において上記受容層は、上記透明基材または非ホログラム領域全面に形成されていてもよく、また透明基材または非ホログラム領域の一部領域のみに形成されてもよい。上記受容層が形成される領域の形状や、範囲については、ホログラム観察カードの種類や用途等に応じて、適宜選択される。
また、上記受容層は一般的な方法により、印刷可能なものであればよく、その印刷方式等は特に限定されるものではない。本実施態様においては、特にホログラム観察カードがオンデマンド印刷可能であることが好ましく、昇華型熱転写方式、インクジェット方式、溶融型熱転写方式、または中間転写方式で印刷可能であることが好ましい。以下、これらの方式で印刷可能な受容層についてわけて説明する。
(昇華型熱転写方式により印刷可能な受容層)
昇華型熱転写方式により印刷可能である受容層としては、昇華型熱転写インクを受容可能な層であれば、特に限定されるものではない。このような受容層としては、例えばポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂等のエステル結合を有する樹脂;ポリウレタン樹脂等のウレタン結合を有する樹脂;ポリアミド樹脂(ナイロン)等のアミド結合を有する樹脂;尿素樹脂等の尿素結合を有する樹脂;ポリカプロラクトン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等の極性の高い結合を有する樹脂を1種、または2種以上含有する層とすることができる。また、飽和ポリエステルと塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との混合樹脂からなる層等としてもよい。飽和ポリエステルとして具体的には、バイロン200、バイロン290、バイロン600等(以上東洋紡製)、KA−10380(荒川化学製)、TP220、TP235(以上、日本合成化学工業製)等が挙げられる。また塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は、塩化ビニル成分含有率が85〜98wt%で、重合度200〜800程度のものが用いられることが好ましい。また塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体には、ビニルアルコール成分、マレイン酸成分等を含むものであってもよい。
また、例えばポリスチレン系の樹脂を含有する層であってもよく、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレンモノマーの単独もしくは共重合体からなるポリスチレン系樹脂や、スチレン系モノマーと他のモノマー、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリルまたはメタクリル系モノマー、もしくは無水マレイン酸との共重合体であるスチレン系共重合体樹脂を含有する層等とすることもできる。
上記昇華型熱転写方式により印刷可能な受容層の形成方法としては、上記樹脂を、必要に応じて適宜紫外線吸収剤等の添加剤や、溶剤等と混合して、公知の方法により透明基材上やイメージ変換層上に塗布したり印刷すること等により、形成することができる。なお、上記受容層の膜厚は、0.5μm〜50μm程度、中でも1μm〜20μm程度とされることが好ましい。
(インクジェット方式により印刷可能な受容層)
また、インクジェット方式により印刷可能な受容層としては、インクジェットインクを良好に受容可能な層であれば特に限定されるものではなく、このような受容層としては、例えばアルミナ水和物からなる多孔質層等とすることができる。上記アルミナ水和物多孔質層としては、アルミナ水和物をバインダで結合した構成とすることが好ましい。またアルミナ水和物としては、ベーム石あるいはベーマイト(Al ・nHO、n=1〜1.5)と呼ばれるものが、吸収性が良好であるとともに、色素を選択的によく吸着し、色濃度が高く鮮明な画像が得られることから好ましく用いられる。
アルミナ水和物多孔質層は、その細孔構造が実質的に半径1〜15nmの細孔からなり、細孔容積が0.3〜1.0cc/gであることが、十分なインクジェットインクの吸収性を有し、かつ透明性もあるので好ましい。なお、アルミナ水和物多孔質層の平均細孔半径が3〜7nmの範囲とすることがより好ましい。
またアルミナ水和物多孔質層に用いられるバインダとしては、澱粉やその変性物、ポリビニルアルコールおよびその変性物、SBR(ブタジエンスチレンゴム)ラテックス、NBR(ブタジエンアクリロニトリルゴム)ラテックス、ヒドロキシセルロース、ポリビニルピロリドン等の有機物が挙げられる。バインダの使用量は、少ないとアルミナ水和物多孔質層の強度が不十分になるおそれがあり、逆に多すぎるとインクの吸収量や色素の担持量が低くなるおそれがあるので、アルミナ水和物の5〜50質量%程度とすることが好ましい。
また、上記インクジェット方式により印刷可能な受容層の他の例としては、非晶質微粉シリカを含有する層が挙げられる。非晶質微粉シリカとは、湿式法または乾式法で析出して得られるシリカであり、ホワイトカーボン、無水珪酸、含水珪酸等として知られるものである。上記非晶質微粉シリカの平均粒径は0.5〜15μmであることが好ましい。これにより、吸油量を高いものとすることができるからである。また、非晶質微粉シリカを含有する受容層には、前記非晶質シリカの他に、必要に応じて、他の顔料、例えば、ゼオライト、炭酸カルシウム、ケイソウ土、カオリン、焼成クレー、タルク、水酸化アルミニウム等、一般に紙塗工に使用されている顔料を併用することも可能である。このような顔料の配合量は、受容層の固形分の30〜80質量%とすることが好ましい。80質量%を超えると受容層の強度が低下する場合があり、傷、擦れ等で印刷が困難となるからである。
また、上記非晶質微粉シリカを含有する受容層に用いられるバインダ樹脂としては、ポリビニルアルコールおよびその変性物、カゼイン等の蛋白質、澱粉及びその変性物、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等のラテックス、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス、ポリビニルブチラール系、不飽和ポリエステル樹脂系、アルキッド樹脂系などの高分子が挙げられる。これらの樹脂を用いることにより、バインダ樹脂と顔料との接着性を良好なものとすることができる。上記受容層におけるバインダ樹脂の使用比率は、受容層の固形分の20〜70質量%、好ましくは25〜60質量%である。20質量%未満では接着力が不十分となり、受容層の強度が低下する場合があり、傷、擦れ等による記録層の欠陥が生じ易くなるからである。また70質量%を超えると接着性は大きくなるものの、顔料の使用比率が低下し、インクの吸収性に問題を生じるようになる場合があるからである。
上記受容層の形成方法としては、例えば上記材料を、必要に応じて適宜紫外線吸収剤等の添加剤や、溶剤等と混合して、公知の方法により透明基材上やイメージ変換層上に塗布したり印刷すること等により、形成することができる。また、上記インクジェット方式により印刷可能な受容層の膜厚としては、1μm〜50μm程度、中でも10μm〜40μm程度とされることが好ましい。
(溶融型熱転写方式により印刷可能な受容層)
また、溶融型熱転写方式により印刷可能な受容層としては、熱溶融されたインクを受容可能な層であれば、特に限定されるものではなく、例えば熱可塑性樹脂からなる層等とすることができる。上記受容層を構成する樹脂としては、例えば各種ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、セルロース誘導体等が挙げられる。また、上記受容層には、架橋剤、滑剤、剥離剤等が適宜添加されていることが好ましい。これらを添加することにより、インクリボンをサーマルヘッドにより加熱して、受容層に印刷する際に、インクリボンと受容層とが融着するのを防ぐことができるからである。また、上記受容層には、必要に応じて、酸化防止剤、顔料、紫外線吸収剤などの添加剤が添加されていてもよい。これらの各種添加剤は、受容層を形成する前に上記樹脂とあらかじめ混合しておいてもよく、また各種添加剤からなる塗被層を上記受容層の上に形成してもよい。
また、上記受容層の形成方法としては、例えば上記樹脂を、必要に応じて適宜添加剤や、溶剤等と混合して、公知の方法により透明基材上や上記イメージ変換層上に塗布したり印刷すること等により、形成することができる。また、上記受容層の膜厚としては、0.5μm〜50μm程度、中でも1μm〜20μm程度とされることが好ましい。
(中間転写方式により印刷可能な受容層)
また、中間転写方式により印刷可能な受容層は、中間転写方式により転写されるインクを受容可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば上述した溶融型熱転写方式により印刷可能な受容層と同様とすることができる。またこの場合においても、上記受容層の膜厚としては、0.5μm〜50μm程度、中でも1μm〜20μm程度とされることが好ましい。
2.イメージ変換層
次に、本実施態様に用いられるイメージ変換層について説明する。本実施態様に用いられるイメージ変換層は、後述する透明基材上に形成されるものであって、フーリエ変換レンズとしての機能を有する透過型フーリエ変換ホログラム領域および、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域以外のフーリエ変換レンズとしての機能を有しない非ホログラム領域からなるものである。上記透過型フーリエ変換ホログラム領域の形状や範囲等については、ホログラム観察カードの種類や用途等に応じて適宜選択される。
上記透過型フーリエ変換ホログラム領域のフーリエ変換レンズ機能について、図4を用いて説明する。図4(A)は、通常のレンズを通して画像を目視した場合を説明する概略図であり、図4(B)は、本実施態様におけるイメージ変換層の透過型フーリエ変換ホログラム領域におけるフーリエ変換レンズを通して画像を目視した場合を説明する概略図である。図4(A)に示すように、所望の画像31をレンズ32を介して、人間の目33で観察すると画像31と相似形の観察像34が観察される。
一方、図4(B)に示すように、点光源35をイメージ変換層2の透過型フーリエ変換ホログラム領域を透して、人間の目33で目視すると、イメージ変換層2の透過型フーリエ変換ホログラム領域に記録されたデータに応じた光学画像36が観察されることとなる。例えば、イメージ変換層2の透過型フーリエ変換ホログラム領域へ、図4(B)のようにハート画像を再生するような凹凸形状等を設けておけば、イメージ変換層2を通して点光源35を目視することにより、ハートの光像36が視認される。このように本実施態様におけるイメージ変換層が有するフーリエ変換レンズ機能とは、点光源から入射した光を所望の光像へ変換する機能をいうものである。
本実施態様におけるイメージ変換層の透過型フーリエ変換ホログラム領域が、フーリエ変換レンズとしての機能を発現できる点光源の波長は特に限定されるものではなく、所望の波長を対象とすることができる。また、点光源の波長としては、一波長の単色光に限られず、多波長を含む光であっても良く、さらには白色光であってもよい。
ここで、上記イメージ変換層は、フーリエ変換レンズとしての機能を有する透過型フーリエ変換ホログラム領域が形成されたものであれば、その種類は特に限定されるものではない。例えば上記透過型フーリエ変換ホログラム領域表面に凹凸構造を有する表面位相型回折光学素子層であってもよく、また上記透過型フーリエ変換ホログラム領域におけるイメージ変換層内部に屈折率分布を有する内部位相型回折光学素子層であってもよい。またさらに、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域に透過率分布を有する振幅型回折光学素子層であってもよい。以下、それぞれの場合についてわけて説明する。
(表面位相型回折光学素子層)
上記イメージ変換層が表面位相型回折光学素子層である場合、イメージ変換層の上記透過型フーリエ変換ホログラム領域には、表面に凹凸が形成されることとなる。本実施態様においては、上記イメージ変換層は、透明なものであってもよく、また着色されていてもよい。
このようなイメージ変換層の形成方法としては、例えば以下の方法とすることができる。まず透過型フーリエ変換ホログラム領域によって表示させる画像のデータを、計算によりフーリエ変換データとし、このフーリエ変換データを2値化、または4値化等する。さらにこのデータを、電子線描画用の矩形データへ変換し、この矩形データを半導体回路マスク等の描画に用いられる電子線描画装置で、ガラス板等へ塗布されたレジスト面へ描画することにより、原版を作製する。なお、この際、上記非ホログラム領域とされる部分については、平板状とされる。その後、例えば2P法(PhotoPolymerization法)や、射出成形法、ゾルゲル法、ハードエンボス法、ソフトエンボス法、セミドライエンボス法、各種ナノインプリント法等により、上記原版の凹凸を複製した層を形成することにより、イメージ変換層を形成することができる。本実施態様においては、上記の中でも特に、効率よくイメージ変換層を形成可能であることから、2P法が用いられることが好ましい。
上記2P法によるイメージ変換層の形成は、例えば、上記原版上に電離放射線硬化性樹脂組成物を滴下し、その電離放射線硬化性樹脂組成物上に透明基材を積置し、押圧する。次いで、原版側、もしくは透明基材側から紫外線等の電離性放射線を照射して、電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化させた後、電離放射線硬化性樹脂組成物および透明基材を、原版側から剥離する方法等によって行うことができる。
ここで、上記イメージ変換層の形成には、従来からレリーフ型ホログラム形成層の材料として使用されている熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電離放射線硬化樹脂等の各種樹脂材料いずれも使用可能であり、特に限定されない。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル変性ウレタン樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂、エポキシ変性不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。また、上記熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル酸エステル樹脂、アクリルアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリスチレン樹脂等が挙げられる。
これらの樹脂は単独重合体であっても2種以上の構成成分からなる共重合体であっても良い。また、これらの樹脂は単独であるいは2種以上を組合せて使用することができる。これらの樹脂には、各種イソシアネート化合物、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛等の金属石鹸、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の有機過酸化物、ベンゾフェノン、アセトフェノン、アントラキノン、ナフトキノン、アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルスルフィド等の熱あるいは紫外線硬化剤を適宜選択、配合することもできる。
上記電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等が挙げられる。これらのなかでは特にウレタン変性アクリレート樹脂が好ましく、特に下記式で表されるウレタン変性アクリル系樹脂が好ましい。
Figure 2007015197
(式中、5個のR1は夫々互いに独立して水素原子またはメチル基を表し、R2はC1〜C16の炭化水素基を表わし、X及びYは直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表わす。(a+b+c+d)を100とした場合に、aは20〜90,bは0〜50,cは10〜80,dは0〜20の整数である。)
上記式で表されるウレタン変性アクリル系樹脂は、例えば、好ましい1例として、メタクリル酸メチル20〜90モルとメタクリル酸0〜50モルと2−ヒドロキシエチルメタクリレート10〜80モルとを共重合して得られるアクリル共重合体であって、該共重合体中に存在している水酸基にメタクリロイルオキシエチルイソシアネート(2−イソシアネートエチルメタクリレート)を反応させて得られる樹脂である。したがって、上記メタクリロイルオキシエチルイソシアネートが共重合体中に存在している全ての水酸基に反応している必要はなく、共重合体中の2−ヒドロキシエチルメタクリレート単位の水酸基の少なくとも10モル%以上、好ましくは50モル%以上がメタクリロイルオキシエチルイソシアネートと反応していればよい。上記の2−ヒドロキシエチルメタクリレートに代えて又は併用して、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルァミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の水酸基を有するモノマーも使用することができる。
上記式で表されるウレタン変性アクリル系樹脂は、上記共重合体を溶解可能な溶剤、例えば、トルエン、ケトン、セロソルブアセテート、ジメチルスルフォキサイド等の溶媒に溶解させ、この溶液を撹拌しながら、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを滴下及び反応させることにより、イソシアネート基がアクリル系樹脂の水酸基と反応してウレタン結合を生じ、該ウレタン結合を介して樹脂中にメタクリロイル基を導入することができる。この際使用するメタクリロイルオキシエチルイソシアネートの使用量は、アクリル系樹脂の水酸基とイソシアネート基との比率で水酸基1モル当たりイソシアネート基0.1〜5モル、好ましくは0.5〜3モルの範囲になる量である。なお、上記樹脂中の水酸基よりも当量以上のメタクリロイルオキシエチルイソシアネートを使用する場合には、該メタクリロイルオキシエチルイソシアネートは樹脂中のカルボキシル基とも反応して−CONH−CH2CH2−の連結を生じることもあり得る。
以上の例は、上記式において、全てのR1及びR2がメチル基であり、X及びYがエチレン基である場合であるが、本実施態様は、これらに限定されず、5個のR1は夫々独立して水素原子又はメチル基であってもよく、更にR2 の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、iso−又はtert−ブチル基、置換又は未置換のフェニル基、置換又は未置換のベンジル基等が挙げられ、X及びYの具体例としては、エチレン基、プロピレン基、ジエチレン基、ジプロピレン基等が挙げられる。このようにして得られるウレタン変性アクリル系樹脂は全体の分子量としては、GPCで測定した標準ポリスチレン換算重量平均分子量で1万〜20万、更に2〜4万であることがより好ましい。
上記のような電離放射線硬化型樹脂を硬化させる際には、架橋構造、粘度の調整等を目的として、上記のモノマーとともに下記のような単官能又は多官能のモノマー、オリゴマー等を併用することができる。
上記単官能モノマーとしては、例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート等のモノ(メタ)アクリレート等が、2官能以上のモノマーとしては、骨格構造で分類するとポリオール(メタ)アクリレート(例えば、エポキシ変性ポリオール(メタ)アクリレート、ラクトン変性ポリオール(メタ)アクリレート等の)、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、その他ポリブタジエン系、イソシアヌール酸系、ヒダントイン系、メラミン系、リン酸系、イミド系、ホスファゼン系等の骨格を有するポリ(メタ)アクリレート等が挙げられ、紫外線、電子線硬化性である種々のモノマー、オリゴマー、ポリマーが利用できる。
更に詳しく述べると、2官能のモノマー、オリゴマーとしては、例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が例示され、また、3官能のモノマー、オリゴマー、ポリマーとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、脂肪族トリ(メタ)アクリレート等が例示され、また、4官能のモノマー、オリゴマーとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、脂肪族テトラ(メタ)アクリレート等が例示され、また、5官能以上のモノマー、オリゴマーとしては、例えば、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が例示され、また、ポリエステル骨格、ウレタン骨格、ホスファゼン骨格を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。官能基数は特に限定されるものではないが、官能基数が3より小さいと耐熱性が低下する傾向があり、また、20を超える場合には柔軟性が低下する傾向があるため、特に官能基数が3〜20のものが好ましい。
上記のような単官能又は多官能のモノマー、オリゴマーの使用量としては、イメージ変換層の製造方法等に応じて、任意に決定すればよいが、通常、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して、50重量部以下とすることが好ましく、特に0.5重量部〜20重量部の範囲内が好ましい。
さらに本実施態様におけるイメージ変換層には、必要に応じて、光重合開始剤、重合禁止剤、劣化防止剤、可塑剤、滑剤、染料や顔料などの着色剤、増量やブロッキング防止などの体質顔料や樹脂などの充填剤、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、チクソトロピー性付与剤等の添加剤を、適宜加えても良い。
(内部位相型回折光学素子層)
上記イメージ変換層が内部位相型回折光学素子層である場合、イメージ変換層の上記透過型フーリエ変換ホログラム領域には、物体光と参照光との干渉縞が記録されたものとされ、上記干渉縞と上記干渉縞間を形成する成分との屈折率差によって、光像が観察可能となる。
このようなイメージ変換層を形成する材料としては、感光性組成物を用いることができ、一般的には銀塩材料、重クロム酸ゼラチン乳剤、光重合性樹脂、光架橋性樹脂等の公知の感光性組成物を用いることができるが、本実施態様においては、生産の効率上、特に下記の(i)、(ii)の材料を含有する感光性組成物が好適に用いられる。このような感光性組成物について、以下それぞれ説明する。
(i)バインダ樹脂、光重合可能な化合物、光重合開始剤および増感色素を含有する感光性組成物について
まず、バインダ樹脂、光重合可能な化合物、光重合開始剤および増感色素を含有する感光性組成物について説明する。このような感光性組成物に用いられるバインダ樹脂としては、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、またはその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニルまたはその加水分解物、アクリル酸、アクリル酸エステル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体など、又はそれらの混合物や、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリビニルアルコールの部分アセタール化物であるポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等、またはそれらの混合物等が挙げられる。ここでイメージ変換層を形成する際には、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域に記録されたホログラムを安定化するために、加熱してモノマーを移動させる工程がある。このためには、バインダ樹脂は、ガラス転移温度が比較的低く、モノマー移動が容易に移動できるものであることが好ましい。
また、感光性組成物に含有される光重合可能な化合物としては、後述するような1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマーおよびそれらの混合物が適用でき、例えば不飽和カルボン酸及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド化合物等が挙げられる。
不飽和カルボン酸のモノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等があり、また脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート等が挙げられる。イタコン酸エステルとしてはエチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート等が挙げられる。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラクロトネート等が挙げられる。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等が挙げられる。マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレエート、トリエチレングリコールジマレエート、ペンタエリスリトールジマレエート、ソルビトールテトラマレエート等が挙げられる。
ハロゲン化不飽和カルボン酸としては、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート等が挙げられる。また、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドのモノマーの具体例としてはメチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド等が挙げられる。
また用いられる光重合開始剤としては、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3´,4,4´−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−フェニルグリシン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、また、イミダゾール二量体類等が例示される。光重合開始剤は、記録されたホログラムの安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理されるのが好ましい。例えば有機過酸化物系にあっては紫外線照射することにより容易に分解されるので好ましい。
また、増感色素としては、350〜600nmに吸収光を有するチオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン染料、ローダミン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリウムイオン系色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色素等が例示される。なお、350nm以下、または600nm以上の波長領域に吸収光を有する増感色素であってもよい。
上記バインダ樹脂、上記光重合可能な化合物、上記光重合開始剤および上記増感色素とからなる感光性組成物の配合比は次の通りである。光重合可能な化合物は、バインダ樹脂100質量部に対して10質量部〜1000質量部、好ましくは10質量部〜100質量部の割合で使用される。光重合開始剤は、バインダ樹脂100質量部に対して1質量部〜10質量部、好ましくは5質量部〜10質量部の割合で使用される。増感色素は、バインダ樹脂100質量部に対して0.01質量部〜1質量部、好ましくは0.01質量部〜0.5質量部の割合で使用される。その他、感光性組成物の成分としては、例えば可塑剤、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールおよび各種の非イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤等が挙げられる。
また上記感光性組成物は、通常メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、キシレン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、酢酸エチル、イソプロパノール等の単独、またはそれらの混合溶剤を使用し、固型分10%〜25%の塗布液として用いられることとなる。上記イメージ変換層は、上記透明基材が枚葉(1枚毎のシート)の状態であれば、希釈された上記感光性組成物を用いてバーコート、スピンコート、又はディッピング等により塗布形成される。また、透明基材がロール状の長尺の状態で塗布するのであれば、グラビアコート、ロールコート、ダイコート、又はコンマコート等により希釈された上記感光性組成物が塗布され、乾燥および/または必要に応じて硬化させることによりイメージ変換層が形成される。このようにして得られるイメージ変換層の厚みは、0.1μm〜50μm、好ましくは5μm〜20μmであり、必要に応じて保護フィルムを貼付してもよい。保護フィルムとしては、厚さ10μm〜100μm程度のポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム等の透明性が高く、平滑性が高い樹脂フィルムをゴムローラー等で貼り合わせるとよい。また、感光性組成物として、例えばデュポン社製の市販品「オムニデックス801」等を使用してもよい。
このようなイメージ変換層の透過型フーリエ変換ホログラム領域には、2光束のレーザー光が使用されて干渉縞が記録される。上記レーザー光としては、例えば、可視光量域であるヘリウム−ネオンレーザーにおける633nmの波長光、アルゴンレーザーにおける514.5nm、488nm、457.9nmの波長光、またクリプトンレーザーにおける647.1nm、568.2nm、520.8nmの波長光、さらに、クリプトンレーザー(1.5W)における337.5nm、350.7nm、356.4nmの波長光、また、アルゴンレーザー(40mW)における351.1nm、368.8nmの波長光、またネオンレーザー(50mW)における332.4nmの波長光、カドミウムレーザー(15mW)における325.0nmの波長光等が適用できる。
このうちの一波長を取り出して、光重合開始剤を励起可能とする波長を使用して干渉縞を記録するか、物体光と参照光との干渉光を記録するか、あるいは、保護フィルムを剥がしてから、イメージ変換層にホログラムの原版を密着し、イメージ変換層側からレーザーを入射し、原版からの反射光と入射した光の干渉縞を記録してホログラムの情報を与える。
その後、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光源から、0.1〜10,000mJ/cm2、好ましくは、10〜1,000mJ/cm2 の紫外線照射により光重合開始剤を分解する工程、及び、例えば120℃で120分の加熱により、光重合可能な化合物を拡散移動させる加熱処理工程等を経て、安定なイメージ変換層とされる。
(ii)カチオン重合性化合物、ラジカル重合性化合物、特定波長の光に感光してラジカル重合性化合物を重合させる光ラジカル重合開始剤系、および特定波長の光に対しては低感光性であり、別の波長の光に感光してカチオン重合性化合物を重合させる光カチオン重合開始剤系を含有する感光性組成物について
次に、カチオン重合性化合物、ラジカル重合性化合物、特定波長の光に感光してラジカル重合性化合物を重合させる光ラジカル重合開始剤系、および特定波長の光に対しては低感光性であり、別の波長の光に感光してカチオン重合性化合物を重合させる光カチオン重合開始剤系を含有する感光性組成物について説明する。
この感光性組成物を用いた場合には、透明基材上に感光性組成物を塗布した後に、光ラジカル重合開始剤系が感光するレーザー光等の光を照射し、次いで、光カチオン重合開始剤系が感光する上記レーザー光とは別の波長の光を照射することによって、透過型フーリエ変換ホログラム領域にホログラムが記録されたイメージ変換層が形成される。具体的には、レーザー光等の光の照射(以下、第1露光という。)によって、ラジカル重合性化合物を重合させる。その後、カチオン重合性化合物を、その次に行う全面露光(以下、後露光という。)によって、光カチオン重合開始剤系が分解されて発生するブレンステッド酸あるいはルイス酸によりカチオン重合させることにより、イメージ変換層を形成するのである。
上記カチオン重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物の重合が比較的低粘度の組成物中で行われることが好ましいという点から、室温で液状のものが用いられる。このようなカチオン重合性化合物としては、ジグリセロールジエーテル、ペンタエリスリトールポリジグリシジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
また、ラジカル重合性化合物としては、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するものが好ましい。また、ラジカル重合性化合物の平均屈折率は、上記カチオン重合性化合物の平均屈折率より大きいことが好ましく、中でも0.02以上大きいことが好ましい。これは、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物との屈折率の差によって、ホログラムが形成されることによるものである。したがって、平均屈折率の差が上記値以下である場合には、屈折率変調が不十分となるからである。なお、上記屈折率は分光エリプソメーターにより測定することができる。ラジカル重合性化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、2−ブロモスチレン、フェニルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2,3−ナフタレンジカルボン酸(アクリロキシエチル)モノエステル、メチルフェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、β−アクリロキシエチルハイドロゲンフタレート等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤系としては、ホログラム作製のための第1露光によって、活性ラジカルを生成し、該活性ラジカルがラジカル重合性化合物を重合させる開始剤系であればよく、また、一般に光を吸収する成分である増感剤と活性ラジカル発生化合物や酸発生化合物を組み合わせて用いてもよい。このような光ラジカル重合開始剤系における増感剤は可視レーザー光を吸収するために色素のような有色化合物が用いられる場合が多いが、無色透明ホログラムとする場合には、シアニン系色素の使用が好ましい。シアニン系色素は一般に光によって分解しやすいため、本実施態様における後露光、または室内光や太陽光の下に数時間から数日放置することでホログラム中の色素が分解されて可視域に吸収を持たなくなり、無色透明なホログラムを得ることができるからである。
シアニン系色素の具体例としては、アンヒドロ−3,3´−ジカルボキシメチル−9−エチル−2,2´チアカルボシアニンベタイン、アンヒドロ−3−カルボキシメチル−3´,9´−ジエチル−2,2´チアカルボシアニンベタイン、3,3´,9−トリエチル−2,2´−チアカルボシアニン・ヨウ素塩、3,9−ジエチル−3´−カルボキシメチル−2,2´−チアカルボシアニン・ヨウ素塩、3,3´,9−トリエチル−2,2´−(4,5,4´,5´−ジベンゾ)チアカルボシアニン・ヨウ素塩、2−[3−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリデン)−1−プロペニル]−6−[2−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリデン)エチリデンイミノ]−3−エチル−1,3,5−チアジアゾリウム・ヨウ素塩、2−[[3−アリル−4−オキソ−5−(3−n−プロピル−5,6−ジメチル−2−ベンゾチアゾリリデン)−エチリデン−2−チアゾリニリデン]メチル]3−エチル−4,5−ジフェニルチアゾリニウム・ヨウ素塩、1,1´,3,3,3´,3´−ヘキサメチル−2,2´−インドトリカルボシアニン・ヨウ素塩、3,3´−ジエチル−2,2´−チアトリカルボシアニン・過塩素酸塩、アンヒドロ−1−エチル−4−メトキシ−3´−カルボキシメチル−5´−クロロ−2,2´−キノチアシアニンベタイン、アンヒドロ−5,5´−ジフェニル−9−エチル−3,3´−ジスルホプロピルオキサカルボシアニンヒドロキシド・トリエチルアミン塩等が挙げられ、これらの1種、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
シアニン系色素と組み合わせて用いてもよい活性ラジカル発生化合物としては、ジアリールヨードニウム塩類、あるいは2,4,6−置換−1,3,5−トリアジン類が挙げられる。高い感光性が必要なときは、ジアリールヨードニウム塩類の使用が特に好ましい。上記ジアリールヨードニウム塩類の具体例としては、ジフェニルヨードニウム、4,4´−ジクロロジフェニルヨードニウム、4,4´−ジメトキシジフェニルヨードニウム、4,4´−ジターシャリーブチルジフェニルヨードニウム、3,3´−ジニトロジフェニルヨードニウムなどのクロリド、ブロミド、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホン酸塩、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホン酸塩などが例示される。又2,4,6−置換−1,3,5−トリアジン類の具体例としては、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)ー1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、2−(4´−メトキシ−1´−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤系は、第1露光に対しては低感光性で、第1露光と異なる波長の光を照射する後露光に感光してブレンステッド酸あるいはルイス酸を発生し、カチオン重合性化合物を重合させるような開始剤系とするとよく、第1露光の間はカチオン重合性化合物を重合させないものが特に好ましい。光カチオン重合開始剤系としては、例えばジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、鉄アレン錯体類等が挙げられる。ジアリールヨードニウム塩類で好ましいものとしては上述した光ラジカル重合開始剤系で示したヨードニウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネートなどが挙げられる。トリアリールスルホニウム塩類で好ましいものとしては、トリフェニルスルホニウム、4−ターシャリーブチルトリフェニルスルホニウム等が挙げられる。
感光性組成物には、必要に応じてバインダ樹脂、熱重合防止剤、シランカップリング剤、可塑剤、着色剤等を併用してもよい。バインダ樹脂は、ホログラム形成前の組成物の成膜性、膜厚の均一性を改善する場合や、レーザー光等の光の照射による重合で形成された干渉縞を後露光までの間、安定に存在させるために使用される。バインダ樹脂は、カチオン重合性化合物やラジカル重合性化合物と相溶性のよいものであればよく、例えば塩素化ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートと他の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、塩化ビニルとアクリロニトリルの共重合体、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。バインダ樹脂は、その側鎖又は主鎖にカチオン重合性基等の反応性を有していてもよい。
感光性組成物の組成としては、感光性組成物全質量に対して、カチオン重合性化合物は2質量%〜70質量%、好ましくは10重量%〜50質量%、ラジカル重合性化合物は30質量%〜90質量%、好ましくは40質量%〜70質量%、カチオン重合開始剤系は0.3質量%〜8質量%、好ましくは1質量%〜5質量%、ラジカル重合開始剤系は0.3質量%〜8質量%、好ましくは1質量%〜5質量%である。上記感光性組成物は、必須成分および任意成分をそのまま、もしくは必要に応じて、例えばメチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、トルエンなどの芳香族系溶媒、メチルセロソルブなどのセロソルブ系溶媒、メタノールなどのアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒と配合し、冷暗所にて例えば高速撹拌機を使用して混合することにより調製できる。
このような感光性組成物からなるイメージ変換層は、上記感光性組成物を、(i)の感光性組成物と同様の塗布方法で塗布し、乾燥して形成することができる。塗布量は、適宜選択されるが、例えば乾燥後の膜厚が1μm〜50μmとすることができる。
このように作製されたイメージ変換層に、例えば波長300〜1200nmのレーザー光を使用して、ラジカル重合性化合物を重合させることにより、内部に干渉縞が記録される。この段階で、記録された干渉縞による回折光が得られ、ホログラムが形成されるが、未反応のまま残っているカチオン重合性化合部をさらに重合させるために、後露光として光カチオン重合開始剤系が感光する波長200nm〜700nmの光を全面照射して、ホログラムを形成することが好ましい。なお、後露光の前にイメージ変換層を熱や赤外線で処理することで回折効率、回折光のピーク波長、半値幅などを変化させることもできる。
(振幅型回折光学素子層)
上記イメージ変換層が振幅型回折光学素子層である場合、イメージ変換層の上記透過型フーリエ変換ホログラム領域には、白黒等の明暗の強度分布が記録されているものとされる。このようなイメージ変換層は、銀塩感光材料等の感光材料を用いてイメージ変換層を形成し、このイメージ変換層の透過型フーリエ変換ホログラム領域となる部分にレーザ光源によって、物体光と参照光との干渉光を露光する。その後、現像および定着を行うことによって透過型フーリエ変換ホログラム領域にホログラムを形成することが可能である。
このようなイメージ変換層に用いられる材料としては、例えばハロゲン化銀写真感光材料等の銀塩写真感光材料や、重クロム酸によって処理したゼラチン、感光性樹脂を用いた感光材料等が挙げられる。本実施態様においては、上記の中でも銀塩感光材料が感度が高く、分光感度分布が広く、さらに高い回折効率をもつイメージ変換層を形成することができるため好ましい。
3.透明基材
次に、本実施態様に用いられる透明基材について説明する。本実施態様に用いられる透明基材は、上記イメージ変換層を形成可能なものであり、イメージ変換層の透過型フーリエ変換ホログラム領域において形成された光像を透過できる光透過性を有するものであれば特に限定されない。中でも本実施態様における透明基材は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。透過率が低いと、本実施態様の透過型フーリエ変換ホログラム領域により得られる光像が乱れてしまう可能性があるからである。ここで、上記透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
また、本実施態様に用いられる透明基材は、ヘイズが低いものほど好ましく、具体的にはヘイズ値が0.01%〜5%の範囲内であるものが好ましく、特に0.01%〜3%の範囲内であるものが好ましく、なかでも0.01%〜1.5%の範囲内であるものが好ましい。ここで、上記ヘイズ値は、JIS K7105に準拠して測定した値を用いるものとする。
本実施態様に用いられる透明基材を構成する材料は、上記特性を備えるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、プラスチック樹脂フイルムやガラス板を用いることができる。本実施態様においては、上記透明基材としてプラスチック樹脂フイルムを用いることが好ましい。プラスチック樹脂フイルムは軽量であり、かつ、ガラスのように破損する危険性が少ないからである。
上記プラスチック樹脂フイルムを構成する樹脂としては、上記イメージ変換層を支持できる剛性を備えるものであれば特に限定されるものではない。このようなプラスチック樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂等を挙げることができる。なかでも複屈折性の面からポリカーボネートが最適である。その厚さは取扱い性の点から、0.05〜5mm程度、好ましくは0.1〜3mmであることが好ましい。
4.ホログラム観察カード
次に、本実施態様のホログラム観察カードについて説明する。本実施態様のホログラム観察カードは、上記透明基材と、上記イメージ変換層、および上記受容層を有するものであり、カード状に形成されたものであれば、特に限定されるものではない。本実施態様のホログラム観察カードは、例えば名刺、会員カードや玩具等、種々の用途に用いられるものとすることができる。
なお本実施態様のホログラム観察カードは、透明基材上やイメージ変換層上に、種々の印刷が施されたものであってもよい。また、上記受容層に、例えば昇華型熱転写方式や、インクジェット方式、溶融型熱転写方式、中間転写方式等により、受容層に画像が形成されていてもよい。
ここで、本実施態様においては、上記受容層が透明基材上に形成されている場合、上記透明基材と受容層との間にプライマー層が形成されていることが好ましい。これにより、透明基材と受容層との密着性を良好なものとすることができ、より高品質なホログラム観察カードとすることができるからである。
上記プライマー層は、上記受容層と透明基材との密着性を向上させることが可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば可視光に対して透明性を有するものであってもよいが、例えば白色等に着色されているものであってもよい。プライマー層が白色とされている場合には、上記受容層上に印刷を行った際、より印刷面が観察しやすくなる、という利点を有する。なお、上記イメージ変換層の透過型フーリエ変換ホログラム領域と積層されている部分については、プライマー層は透明性を有することが好ましい。これにより、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域により形成される光像を観察しやすいものとすることができるからである。
このようなプライマー層としては、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチレンと酢酸ビニルあるいはアクリル酸等との共重合体、エポキシ樹脂等を含有する層とすることができる。
また上記プライマー層は、上記樹脂を適宜溶剤に溶解または分散させて塗布液とし、公知のコーティング方法により塗布、乾燥することにより形成することができる。塗布液として、上記樹脂にモノマー、オリゴマー、プレポリマー等と、反応開始剤、硬化剤、架橋剤、染料や顔料などの着色剤等を組み合わせてもよく、また主剤と硬化剤とを組み合わせて、塗布、乾燥、また必要に応じてエージング処理を行うことによって反応させて形成してもよい。また、上記プライマー層に用いられる白色顔料としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、カオリンクレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ等が挙げられ、これらは2種以上混合して用いることができる。
また上記プライマー層の厚さは通常0.05〜10μm程度、中でも0.1μm〜5μm程度とされることが好ましい。
なお、本実施態様においても、イメージ変換層の透過型フーリエ変換ホログラム領域上に、後述する第2実施態様で説明するような保護層が形成されていてもよい。
B.第2実施態様
次に、本発明のホログラム観察カードの第2実施態様について説明する。本実施態様のホログラム観察カードは、透明基材と、上記透明基材上に形成され、フーリエ変換レンズとしての機能を有する透過型フーリエ変換ホログラム領域および上記透過型フーリエ変換ホログラム領域以外のフーリエ変換レンズとしての機能を有しない非ホログラム領域を有するイメージ変換層と、上記イメージ変換層の上記透過型フーリエ変換ホログラム領域上に形成された保護層とを有するホログラム観察カードであって、上記保護層上に、印刷可能な受容層が形成されていることを特徴とするものである。
本実施態様のホログラム観察カードは、例えば図5に示すように、透明基材1と、その透明基材1上に形成され、少なくとも透過型フーリエ変換ホログラム領域aおよび非ホログラム領域bからなるイメージ変換層2と、そのイメージ変換層2の透過型フーリエ変換ホログラム領域a上に形成された保護層4と、その保護層4上に形成された印刷可能な受容層3とを有するものである。
本実施態様によれば、上記受容層が形成されていることから、各種プリンタ等によって、種々の情報や画像等を印刷することが可能なホログラム観察カードとすることができる。また一般的に、フーリエ変換レンズ機能を有する層上に、印刷を行った場合、フーリエ変換レンズ機能を有する層の屈折率差が変化し、光像形成が困難となる。しかしながら本実施態様によれば、上記保護層が形成されており、その保護層上に上記受容層が形成されていることから、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域の屈折率差を変化させることなく受容層上に印刷を行うことができ、種々の用途に用いられるホログラム観察カードとすることができるのである。
またさらに、本実施態様によれば、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域を有するイメージ変換層が形成されていることから、透過型フーリエ変換ホログラムを別途貼り合わせたり、挟み込んだりすることなく、効率よく製造されたホログラム観察カードとすることができるという利点も有する。以下、本実施態様のホログラム観察カードの各構成について説明する。なお、上記透明基材、およびイメージ変換層については、上述した第1実施態様と同様であるので、ここでの説明は省略する。
1.受容層
まず、本実施態様に用いられる受容層について説明する。本実施態様に用いられる受容層は、後述する保護層上に形成されるものであり、印刷可能なものであれば、特に限定されるものではない。本実施態様においては、少なくとも上記保護層上に形成されていればよく、例えば保護層上にパターン状に形成されていてもよく、また保護層上に全面に形成されていてもよい。また、保護層上だけでなく、例えば透明基材のイメージ変換層が形成された側と反対側の面にも形成されていてもよい。
このような受容層としては、印刷可能なものであれば、特に限定されるものではなく、その印刷の種類は特に限定されるものではない。本実施態様においては、特にホログラム観察カードがオンデマンド印刷可能であることが好ましく、昇華型熱転写方式、インクジェット方式、溶融型熱転写方式、または中間転写方式で印刷可能であることが好ましい。このような受容層については、上述した第1実施態様と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
2.保護層
次に、本実施態様に用いられる保護層について説明する。本実施態様に用いられる保護層は、少なくとも上記イメージ変換層の透過型フーリエ変換ホログラム領域上に形成されたものであり、上記イメージ変換層の透過型フーリエ変換ホログラム領域の汚染等を防止し、上記透過型フーリエ変換ホログラム領域の屈折率差が変化すること等を防止する機能を有するものであれば特に限定されるものではない。本実施態様においては、上記イメージ変換層のうち、透過型フーリエ変換ホログラム領域上にのみ保護層が形成されていてもよいが、例えばイメージ変換層全面に形成されていてもよい。
また本実施態様に用いられる保護層は、上記イメージ変換層によって回折される光を透過させるものとされ、光の透過率が優れたものであることが好ましい。本実施態様における保護層は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、中でも90%以上であることがより好ましい。光の透過率が低いと、本実施態様の透過型フーリエ変換ホログラム領域により得られる光像が乱れてしまう可能性があるからである。ここで、上記保護層の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
また、本実施態様における保護層は、ヘイズが低いものほど好ましく、具体的にはヘイズ値が0.01%〜5%の範囲内であるものが好ましく、特に0.01%〜3%の範囲内であるものが好ましく、なかでも0.01%〜1.5%の範囲内であるものが好ましい。ここで、上記ヘイズ値は、JIS K7105に準拠して測定した値を用いるものとする。
本実施態様に用いられる保護層を構成する材料としては、上記特性を備えるものであれば特に限定されない。このような材料としては、ガラス等の可撓性のないリジッド材でも、可撓性を有するフレキシブル材を用いることもできるが、本実施態様においてはフレキシブル材を用いることが好ましい。フレキシブル材を用いることにより、例えば、本実施態様のホログラム観察カードの製造工程をロールトゥロールプロセスとすることができ、本実施態様のホログラム観察カードを生産性に優れたものにできるからである。
上記フレキシブル材としては、例えば熱可塑性樹脂からなるもの等とすることができ、これらの材料としては、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂等のオレフィン系樹脂等挙げることができる。またこのような熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリ(メタ)アクリル酸エステル又はその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニル又はその加水分解物、ポリビニルアルコール又はその部分アセタール化物、トリアセチルセルロース、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリアリレート、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール又はその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリドン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体又はその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体等、を挙げることができる。本実施態様においてはこれら熱可塑性樹脂を1種類のみ用いてもよく、また、2種類以上の混合物として用いても良い。
本実施態様に用いられる保護層には本実施態様の目的や、上記ヘイズ値を損なわない範囲で添加剤が含まれていても良い。上記添加剤としては特に限定されるものではなく、本実施態様のホログラム観察シートの用途等に応じて適宜選択すればよい。このような添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤や赤外線吸収剤、撥水機能付与剤、蛍光増白剤等を挙げることができる。
本実施態様に用いられる保護層の厚みは、上記保護層が、外的要因に起因する変形により、後述するイメージ変換層の腑形を破損しない程度の剛性を有する範囲内であれば特に限定されない。このような厚みとしては、保護層の構成材料の種類に応じて適宜決定すればよいが、通常0.5μm〜10mmの範囲内が好ましく、特に1μm〜5mmの範囲内であることが好ましい。
また、保護層の形成方法としては特に限定されるものではなく、例えばイメージ変換層の透過型ホログラム領域と保護層との間に空気層が形成されるように、スペーサ等を設けてイメージ変換層と保護層とを貼りあわせてもよく、また例えば保護層がイメージ変換層と一定の屈折率差を有する場合には、上記イメージ変換層上に上記樹脂材料を塗布等して保護層を形成してもよい。
3.ホログラム観察カード
次に、本実施態様のホログラム観察カードについて説明する。本実施態様のホログラム観察カードは、上記透明基材と、上記イメージ変換層、上記保護層、および上記受容層を有するものであり、カード状に形成されたものであれば、特に限定されるものではなく、例えば上記第1実施態様で説明したプライマー層等が形成されていてもよい。本実施態様のホログラム観察カードは、例えば名刺、会員カードや玩具等、種々の用途に用いられるものとすることができる。
また本実施態様のホログラム観察カードは、透明基材上やイメージ変換層上に、種々の印刷が施されたものであってもよい。また、上記受容層に、例えば昇華型熱転写方式や、インクジェット方式、溶融型熱転写方式、中間転写方式等により、受容層に画像が形成されていてもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
[実施例1]
<イメージ変換層の形成>
合成石英の基板上に表面低反射クロム薄膜が積層されたフォトマスクブランク板のクロム薄膜上に、ドライエッチング用レジストをスピンナーにより回転塗布した。ドライエッチング用レジストとしては日本ゼオン(株)製ZEP7000を使用し、400nmの厚みとなるように形成した。このレジスト層に対し、電子線描画装置(MEBES4500:ETEC社製)を用い、事前に計算機で作成したパターンを露光し、レジスト樹脂の露光部分を易溶化した。その後、現像液を噴霧し(スプレー現像)して易溶化部分を除去し、レジストパターンを形成した。
続いて、形成されたレジストパターンを利用して、ドライエッチングによりレジストで被覆されていない部分のクロム薄膜をエッチング除去し、石英基板を露出させた。次いで、露出した石英基板をエッチングし、石英基板に凹部を形成した。その後、レジスト薄膜を溶解除去することにより、石英基板がエッチングされて生じた凹部と、石英基板およびクロム薄膜がエッチングされずに残存している凸部とを有する原版を得た。
この凹凸を有する原版に、イメージ変換層形成用組成物(UV硬化性アクリレート樹脂:屈折率1.52 測定波長633nm)を滴下しその上へ厚み0.5mmのポリカーボネート基板(透明基材)を積置し、押圧した。次に活性放射線を照射してイメージ変換層形成用組成物を硬化させた後剥離させ、原版の凹凸型を反転させた凹凸イメージを持つイメージ変換層付き透明基材を作製した。なお、非ホログラム領域となる部分は、平面状とした。
<保護層の形成>
アクリル板(製品名:パラグラス 厚み2mm:クラレ社製)にスペーサ兼接着剤として(塗工液CAT-1300S:帝国インキ社製)をパターン状にスクリーン印刷し印刷面に離型紙を貼り合わせ保護層形成部材として準備をした。なお、スペーサ兼接着剤は非ホログラム領域となる部分にパターン状に形成された。
続いて、上記保護層形成部材の離型紙を剥がし、上記イメージ変換層付き透明基材の凹凸面が形成された側に押圧し、貼り合わせた。貼り合わせたものを所定の大きさ(5cm×5cm)に抜き、加工を行った。
<昇華型熱転写方式により印刷可能な受容層の形成>
(受容層形成用インキの組成)
・ポリエステル樹脂(バイロン200 TOYOBO社製) …100重量部
・水酸基変性シリコーン樹脂(X-62-1421B 信越シリコーン社製) … 4重量部
・イソシアネート硬化剤(タケネートA14 三井武田ケミカル社製) … 4重量部
・溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1) …100重量部
上記組成の受容層形成用インキを、上記透明基材のうち、上記イメージ変換層が形成されている側と反対側の面の全面に、バーコーターにて塗工し、110℃で3分間乾燥させた。このとき、乾燥後の受容層の膜厚は5μmであった。
<評価>
得られたホログラム観察カードに、昇華型カードプリンタDTC300(FARGO)で画像を印画したところ、画像はきれいに形成された。また、透過型フーリエ変換ホログラム領域を通して点光源を観察すると、変換画像が観察された。
[実施例2]
<イメージ変換層および保護層の形成>
実施例1と同様に、透明基材上に、イメージ変換層および保護層を形成した。
<プライマー層および昇華型熱転写方式により印刷可能な受容層の形成>
(プライマー層形成用インキの組成)
・ポリウレタン樹脂(N-5247 日本ポリウレタン社製) …100重量部
・酸化チタン粒子(A-150 堺化学社製) …150重量部
・溶剤(トルエン/メチルエチルケトン/IPA=1/1/1) …100重量部
上記組成のプライマー層形成用インキを、上記透明基材のうち、上記イメージ変換層が形成されている側と反対側の面の全面に、バーコーターにて塗工し、110℃で3分間乾燥させた。乾燥後の膜厚は3μmとなった。続いて、上記プライマー層上に、実施例1と同様に、昇華型熱転写方式により印刷可能な受容層を形成し、ホログラム観察カードとした。
<評価>
得られたホログラム観察カードに、昇華型カードプリンタDTC300(FARGO)で画像を印画したところ、画像は実施例1と比較してより鮮明に観察された。また、透過型フーリエ変換ホログラム領域を通して点光源を観察すると、変換画像が観察された。
[実施例3]
<イメージ変換層および保護層の形成>
実施例1と同様に、透明基材上に、イメージ変換層および保護層を形成した。
<溶融型熱転写方式、および中間転写方式により印刷可能な受容層の形成>
(受容層形成用インキの組成)
・ポリエステル樹脂(バイロン200 TOYOBO社製) …100重量部
・溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1) …100重量部
上記組成の受容層形成用インキを上記透明基材のうち、上記イメージ変換層が形成されている側と反対側の面の全面に、バーコーターにて塗工し、110℃で3分間乾燥させた。乾燥後の膜厚は、5μmであった。
<評価>
得られたホログラム観察カードに、熱溶融型カードプリンタCP400(凸版印刷)および中間転写型カードプリンタCX−210(大日本印刷)で画像をそれぞれ印画した。画像はそれぞれきれいに形成され、また、フーリエ変換ホログラム領域を通して点光源を観察すると、変換画像が観察された。
[実施例4]
<イメージ変換層および保護層の形成>
実施例1と同様に、透明基材上に、イメージ変換層および保護層を形成した。
<インクジェット方式により印刷可能な受容層の形成>
(受容層形成用インキの組成)
・パテラコールIJ2(大日本インキ社製) …100重量部
・溶剤(水) … 30重量部
上記組成の受容層形成用インキを上記透明基材のうち、上記イメージ変換層が形成されている側と反対側の面の全面に、バーコーターにて塗工し、110℃で3分間乾燥させた。乾燥後の膜厚は20μmであった。
<評価>
得られたホログラム観察カードに、インクジェット型プリンタPM-900(EPSON)で画像を印画した。画像はきれいに形成され、また、フーリエ変換ホログラム領域を通して点光源を観察すると、変換画像が観察された。
本発明のホログラム観察カードの一例を示す概略断面図である。 本発明のホログラム観察カードの他の例を示す概略断面図である。 本発明のホログラム観察カードの他の例を示す概略断面図である。 フーリエ変換レンズ機能を説明する概略図である。 本発明のホログラム観察カードの他の例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 …透明基材
2 …イメージ変換層
3 …受容層
4 …保護層
a …透過型フーリエ変換ホログラム領域
b …非ホログラム領域

Claims (9)

  1. 透明基材と、前記透明基材上に形成され、フーリエ変換レンズとしての機能を有する透過型フーリエ変換ホログラム領域および前記透過型フーリエ変換ホログラム領域以外のフーリエ変換レンズとしての機能を有しない非ホログラム領域からなるイメージ変換層とを有するホログラム観察カードであって、
    前記透明基材の前記イメージ変換層が形成されている側と反対側の面、または前記イメージ変換層の前記非ホログラム領域上に、印刷可能な受容層が形成されていることを特徴とするホログラム観察カード。
  2. 前記透明基材と前記受容層との間に、プライマー層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のホログラム観察カード。
  3. 前記プライマー層が白色顔料を含有していることを特徴とする請求項2に記載のホログラム観察カード。
  4. 透明基材と、前記透明基材上に形成され、フーリエ変換レンズとしての機能を有する透過型フーリエ変換ホログラム領域および前記透過型フーリエ変換ホログラム領域以外のフーリエ変換レンズとしての機能を有しない非ホログラム領域からなるイメージ変換層と、前記イメージ変換層の前記透過型フーリエ変換ホログラム領域上に形成された保護層とを有するホログラム観察カードであって、
    前記保護層上に、印刷可能な受容層が形成されていることを特徴とするホログラム観察カード。
  5. 前記受容層に、昇華型熱転写方式により画像が印刷されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のホログラム観察カード。
  6. 前記受容層に、インクジェット方式により画像が印刷されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のホログラム観察カード。
  7. 前記受容層に、溶融型熱転写方式により画像が印刷されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のホログラム観察カード。
  8. 前記受容層に、中間転写方式により、画像が印刷されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のホログラム観察カード。
  9. 前記イメージ変換層が、前記透過型フーリエ変換ホログラム領域の表面に凹凸構造を有する表面位相型回折光学素子層であることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載のホログラム観察カード。

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