JP2007014861A - 塗装ローラを用いた塗装方法及び装置、ローラ塗装の塗装条件設定方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 塗装ローラのスリップを防止する。
【解決手段】 塗装ローラ30と被塗面41との摩擦抵抗がスリップの原因の1つであって、その摩擦抵抗が被塗面上における塗料の塗布量と塗料の粘度の影響を受けるとともに、摩擦抵抗と移動速度との関係もスリップ発生の原因となり得る、との知見に基づき、形成すべき塗膜の膜厚と、塗料の粘度と、被塗面における塗装ローラ30との接触幅とに基づいて、塗装ローラ30の移動速度及び塗装ローラ30に供給する塗料の単位時間当たりの流量を設定した。これにより、スリップの原因となる条件に応じた適切な速度で塗装ローラ30を移動させることで、塗装ローラ30をスリップさせることなく所望の膜厚の塗膜を形成することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、塗装ローラを用いた塗装方法及び装置、ローラ塗装における塗装条件設定方法及び装置に関するものである。
特許文献1には、塗装ローラを被塗面上で回転させつつ移動させながら塗装する技術が開示されている。このような塗装ローラを用いた塗装手段として、従来、作業者が塗装ローラを把持して被塗面上を転がしていく方法がとられていたが、この方法では、塗膜の膜厚や膜厚の均一性等が作業者によってバラツキが生じることがあった。そこで、塗膜状態の均一化を図る方法として、塗装ローラをロボットのアームに取り付け、ロボットを予めティーチングさせておいた速度で移動させることで、膜厚の均一化を図ることが考えられる。
特開2003−144998公報
塗装ローラは、被塗面上との間の摩擦抵抗によって回転しながら塗料を被塗面に転写していくのであるが、塗装ローラが被塗面上でスリップすると良好な塗装が行われない。作業者が塗装ローラを把持して塗装する場合には、作業者が塗装ローラの動きを目視することでスリップの有無を把握し、スリップしたときには直ちに塗り直すなどの対応処理ができるのであるが、上記のようにロボットを予めティーチングさせておいた速度で自動的に移動させた場合には、塗装ローラがスリップしたときに適切な対応ができない虞がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、塗装ローラのスリップを防止することを目的とする。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、塗装ローラのスリップを防止することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、ロボットに取り付けた塗装ローラを被塗面上で回転させつつ移動させることによって塗膜を形成する塗装方法であって、被塗面上に形成すべき塗膜の膜厚と、塗料の粘度と、被塗面における前記塗装ローラとの接触幅とに基づき、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定するところに特徴を有する。
請求項2の発明は、被塗面の凸状の湾曲領域に対し、前記塗装ローラが、一定の荷重を付与した状態で、その接触幅を前記湾曲領域の曲率に応じて変化させながら回転しつつ移動するようになっている請求項1記載の塗装方法において、前記塗装ローラの接触幅の変化に起因する被塗面への接触圧の変動に基づき、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と前記塗装ローラの移動速度を設定するところに特徴を有する。
請求項3の発明は、ロボットに取り付けられて、被塗面上で回転しつつ移動する塗装ローラと、前記塗装ローラに塗料を供給する塗料供給手段と、塗膜の形成に際しては、被塗面上に形成すべき塗膜の膜厚と、塗料の粘度と、被塗面における前記塗装ローラとの接触幅とに基づいて、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定する設定手段とを備えているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、被塗面の凸状の湾曲領域に対し、前記塗装ローラが、一定の荷重を付与した状態で、その接触幅を前記湾曲領域の曲率に応じて変化させながら回転しつつ移動するようになっている請求項3記載の塗装装置において、前記設定手段が、前記塗装ローラの接触幅の変化に起因する被塗面への接触圧の変動に基づき、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と前記塗装ローラの移動速度を設定するところに特徴を有する。
請求項5の発明は、ロボットに取り付けた塗装ローラを被塗面上で回転させつつ移動させることによって塗膜を形成するローラ塗装において、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定する塗装条件設定方法であって、塗装に要すべき塗装時間の情報、被塗面上に形成すべき塗膜の膜厚の情報、塗料の粘度の情報、被塗面における前記塗装ローラの移動経路の幅寸法と曲率に関する被塗面形状の情報、前記塗装ローラの幅寸法と外径寸法に関する塗装ローラの情報、被塗面における前記塗装ローラの接触幅寸法の情報のうち少なくとも1つの情報からなる塗装条件情報、及び前記塗装条件情報に基づいて予測した前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの予測供給量と前記塗装ローラの予測移動速度とからなる予測設定情報を記憶する予測情報記憶工程と、前記予測情報記憶工程において記憶された前記情報を読み出し、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定する設定工程とを備えているところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項5に記載のものにおいて、前記設定工程が、前記予測情報記憶工程において記憶された前記塗装条件情報のうち実際の塗装に対応する塗装条件情報に基づいて読み出した前記予測設定情報を、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量及び前記塗装ローラの移動速度として初期設定する初期設定工程と、塗装に要すべき目標塗装時間及び被塗面に形成すべき塗膜の目標膜厚と、前記初期設定工程で設定した供給量及び移動速度に基づいて行った初期試験塗装において塗装に要した塗装時間及び初期試験塗装で得られた塗膜の膜厚とを比較し、その比較結果に基づき、前記初期設定工程において初期設定された前記供給量及び前記移動速度を調整して設定する調整工程とからなるところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項6に記載のものにおいて、前記設定工程が、塗装に要すべき目標塗装時間及び被塗面に形成すべき塗膜の目標膜厚と、前記調整工程で設定した供給量及び移動速度に基づいて行った再試験塗装において塗装に要した塗装時間及び前記再試験塗装で得られた塗膜の膜厚とを比較し、その比較結果に基づいて、前記調整工程において設定した前記供給量及び前記移動速度を調整して設定する再調整工程を備えているところに特徴を有する。
請求項8の発明は、ロボットに取り付けた塗装ローラを被塗面上で回転させつつ移動させることによって塗膜を形成するローラ塗装において、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定する塗装条件設定装置であって、塗装に要すべき塗装時間の情報、被塗面上に形成すべき塗膜の膜厚の情報、塗料の粘度の情報、被塗面における前記塗装ローラの移動経路の幅寸法と曲率に関する被塗面形状の情報、前記塗装ローラの幅寸法と外径寸法に関する塗装ローラの情報、被塗面における前記塗装ローラの接触幅寸法の情報のうち少なくとも1つの情報からなる塗装条件情報、及び前記塗装条件情報に基づいて予測した前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの予測供給量と前記塗装ローラの予測移動速度とからなる予測設定情報を記憶する予測情報記憶手段と、前記予測情報記憶手段から読み出した前記情報に基づき、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定する設定手段とを備えているところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項8に記載のものにおいて、前記設定手段が、前記予測情報記憶手段に記憶されている前記塗装条件情報のうち実際の塗装に対応する塗装条件情報に基づいて前記予測情報記憶手段から読み出した前記予測設定情報を、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量及び前記塗装ローラの移動速度として初期設定する初期設定手段と、塗装に要すべき目標塗装時間及び被塗面に形成すべき塗膜の目標膜厚と、前記初期設定手段で設定した供給量及び移動速度に基づいて行った初期試験塗装において塗装に要した塗装時間及び初期試験塗装で得られた塗膜の膜厚とを比較し、その比較結果に基づき、前記初期設定手段において初期設定された前記供給量及び前記移動速度を調整して設定する調整手段とを備えているところに特徴を有する。
請求項10の発明は、請求項9に記載のものにおいて、前記設定手段が、塗装に要すべき目標塗装時間及び被塗面に形成すべき塗膜の目標膜厚と、前記調整手段で設定した供給量及び移動速度に基づいて行った再試験塗装において塗装に要した塗装時間及び前記再試験塗装で得られた塗膜の膜厚とを比較し、その比較結果に基づいて、前記調整手段において設定した前記供給量及び前記移動速度を調整して設定する再調整手段を備えているところに特徴を有する。
<請求項1及び請求項3の発明>
本願発明者は、塗装ローラと被塗面との摩擦抵抗がスリップの原因の1つであって、その摩擦抵抗が被塗面上における塗料の塗布量と塗料の粘度の影響を受けるとともに、摩擦抵抗と移動速度との関係もスリップ発生の原因となり得る、との知見を見い出し、その上で、形成すべき塗膜の膜厚と、塗料の粘度と、被塗面における塗装ローラとの接触幅とに基づいて、塗装ローラの移動速度及び塗装ローラに供給する塗料の単位時間当たりの流量を設定するという技術的思想を創案した。本発明によれば、スリップの原因となる条件に応じた適切な速度で塗装ローラを移動させることで、塗装ローラをスリップさせることなく所望の膜厚の塗膜を形成することができる。
本願発明者は、塗装ローラと被塗面との摩擦抵抗がスリップの原因の1つであって、その摩擦抵抗が被塗面上における塗料の塗布量と塗料の粘度の影響を受けるとともに、摩擦抵抗と移動速度との関係もスリップ発生の原因となり得る、との知見を見い出し、その上で、形成すべき塗膜の膜厚と、塗料の粘度と、被塗面における塗装ローラとの接触幅とに基づいて、塗装ローラの移動速度及び塗装ローラに供給する塗料の単位時間当たりの流量を設定するという技術的思想を創案した。本発明によれば、スリップの原因となる条件に応じた適切な速度で塗装ローラを移動させることで、塗装ローラをスリップさせることなく所望の膜厚の塗膜を形成することができる。
<請求項2及び請求項4の発明>
塗装ローラ側から被塗面に対して一定の荷重を付与する塗装方法では、被塗面における凸状の湾曲領域に対する塗装ローラの接触幅が湾曲領域の曲率に応じて変化し、その塗装ローラの接触幅の変化に応じて被塗面に対する接触圧も変動するのであるが、本願発明者の知見によれば、この接触圧が塗装ローラのスリップの発生に影響を与えることが判明した。そこで、本発明では、塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と塗装ローラの移動速度を、塗装ローラの被塗面への接触圧に基づいて設定した。これにより、塗装ローラのスリップを確実に防止することができる。
塗装ローラ側から被塗面に対して一定の荷重を付与する塗装方法では、被塗面における凸状の湾曲領域に対する塗装ローラの接触幅が湾曲領域の曲率に応じて変化し、その塗装ローラの接触幅の変化に応じて被塗面に対する接触圧も変動するのであるが、本願発明者の知見によれば、この接触圧が塗装ローラのスリップの発生に影響を与えることが判明した。そこで、本発明では、塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と塗装ローラの移動速度を、塗装ローラの被塗面への接触圧に基づいて設定した。これにより、塗装ローラのスリップを確実に防止することができる。
<請求項5及び請求項8の発明>
本願発明者は、塗装ローラと被塗面との摩擦抵抗がスリップの原因の1つであって、その摩擦抵抗が被塗面上における塗料の塗布量と塗料の粘度の影響を受けるとともに、摩擦抵抗と移動速度との関係もスリップ発生の原因となり得る、との知見を見い出し、その上で、塗装に要すべき塗装時間と、形成すべき塗膜の膜厚と、塗料の粘度と、被塗面の形状と、塗装ローラの寸法と、被塗面における塗装ローラとの接触幅とに基づいて、塗装ローラの移動速度及び塗装ローラに供給する塗料の単位時間当たりの流量を設定するという技術的思想を創案した。本発明によれば、スリップの原因となる条件に応じた適切な速度で塗装ローラを移動させることで、塗装ローラをスリップさせることなく所望の膜厚の塗膜を所定の時間内に形成することができる。
本願発明者は、塗装ローラと被塗面との摩擦抵抗がスリップの原因の1つであって、その摩擦抵抗が被塗面上における塗料の塗布量と塗料の粘度の影響を受けるとともに、摩擦抵抗と移動速度との関係もスリップ発生の原因となり得る、との知見を見い出し、その上で、塗装に要すべき塗装時間と、形成すべき塗膜の膜厚と、塗料の粘度と、被塗面の形状と、塗装ローラの寸法と、被塗面における塗装ローラとの接触幅とに基づいて、塗装ローラの移動速度及び塗装ローラに供給する塗料の単位時間当たりの流量を設定するという技術的思想を創案した。本発明によれば、スリップの原因となる条件に応じた適切な速度で塗装ローラを移動させることで、塗装ローラをスリップさせることなく所望の膜厚の塗膜を所定の時間内に形成することができる。
<請求項6及び請求項9の発明>
塗料の供給量と塗装ローラの移動速度の設定に際しては、まず、初期設定して試験塗装を行い、その試験塗装の結果に基づいて調整して設定し直すようにしたので、実際の塗装に要する時間と目標の塗装時間との誤差、及び実際の塗装で形成される塗膜の膜厚と目標とする膜厚との誤差を、小さくすることができる。
塗料の供給量と塗装ローラの移動速度の設定に際しては、まず、初期設定して試験塗装を行い、その試験塗装の結果に基づいて調整して設定し直すようにしたので、実際の塗装に要する時間と目標の塗装時間との誤差、及び実際の塗装で形成される塗膜の膜厚と目標とする膜厚との誤差を、小さくすることができる。
<請求項7及び請求項10の発明>
塗料の供給量と塗装ローラの移動速度の設定に際しては、試験塗装の結果に基づいて設定し直した後で、再度、試験塗装を行って再調整するようにしたので、実際の塗装に要する時間と目標の塗装時間との誤差、及び実際の塗装で形成される塗膜の膜厚と目標とする膜厚との誤差を、更に小さくすることができる。尚、試験塗装と再調整は、1回だけに限らず、複数回繰り返すことができ、繰り返しの回数を増やすことで、塗装時間及び膜厚の誤差がより小さくなる。
塗料の供給量と塗装ローラの移動速度の設定に際しては、試験塗装の結果に基づいて設定し直した後で、再度、試験塗装を行って再調整するようにしたので、実際の塗装に要する時間と目標の塗装時間との誤差、及び実際の塗装で形成される塗膜の膜厚と目標とする膜厚との誤差を、更に小さくすることができる。尚、試験塗装と再調整は、1回だけに限らず、複数回繰り返すことができ、繰り返しの回数を増やすことで、塗装時間及び膜厚の誤差がより小さくなる。
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図8を参照して説明する。まず、塗料の供給手段について説明すると、塗料が貯留されているタンク10には、塗料の供給路11の上流端が接続され、供給路11の下流端には塗装ローラ30が取り付けられている。供給路11には、塗料をタンク10から吸引して塗装ローラ30側へ圧送するためのポンプ12と、供給路11を流れる塗料の単位時間当たりの流量を検出する流量計13が接続されている。
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図8を参照して説明する。まず、塗料の供給手段について説明すると、塗料が貯留されているタンク10には、塗料の供給路11の上流端が接続され、供給路11の下流端には塗装ローラ30が取り付けられている。供給路11には、塗料をタンク10から吸引して塗装ローラ30側へ圧送するためのポンプ12と、供給路11を流れる塗料の単位時間当たりの流量を検出する流量計13が接続されている。
次に、塗装ローラ30及び塗装ローラ30を支持するロボット20について説明する。ロボット20の駆動機構52は、床面に固定した基台21と、基台21に上下方向の軸を中心に回動可能に支持した回転台22と、回転台22に水平軸を中心として上下方向へ揺動可能に支持された第1アーム23と、第1アーム23の先端に第1アーム23の遊動中心と平行な水平軸を中心として上下方向へ揺動可能に支持された第2アーム24と、第2アーム24の先端に第1アーム23及び第2アーム24の揺動中心と直交する水平軸を支点として左右に揺動し得るように取り付けたブラケット25とからなり、ブラケット25に塗装ローラ30が支持されている。
塗装ローラ30は、円柱形をなすローラ本体31と、ローラ本体31の外周に固定された筒体32と、筒体32の外周に取り付けられたウール製の筒状をなす刷毛33とからなる。ローラ本体31の内部には、その両端面から長さ方向中央側へ穿孔した形態の円形孔34がローラ本体31と同心状に形成されている。円形孔34の開口部には、同心円筒形をなす軸体35が固着され、この軸体35の突出端がブラケット25の軸受部26に回転自在に嵌合されている。これにより、塗装ローラ30は、その回転中心を水平に向けた姿勢で、軸方向両端においてブラケット25に対して自由に回転し得るように支持されている。また、軸受部26には、軸体35に連通するL字形のポート27が取り付けられ、このポート27には上記供給路11の下流端が接続されている。
ローラ本体31には、円形孔34からローラ本体31の外周面へ径方向に貫通する複数の放射孔37が形成され、ローラ本体31の外周には放射孔37と連通するように複数の周方向の連通溝38が形成され、筒体32には、その内周から外周へ貫通するとともに連通溝38に連通する複数の連通孔39が形成されており、供給路11から円形孔34に供給された塗料は、放射孔37、連通溝38、連通孔39を介して刷毛33内に含浸されるようになっている。塗装を行う際には、塗装ローラ30が、回転台22と両アーム23,24の移動により被塗物40の被塗面41に沿って回転しつつ移動し、刷毛33に含浸された塗料が刷毛33の表面に滲み出して被塗面41に塗着される。
次に、上記ロボット20と塗装ローラ30を用いて塗装する際の制御手段について説明する。被塗面41上を移動する際の塗装ローラ30の移動速度(以下、移動速度という)と、塗装ローラ30に供給される塗料の単位時間当たりの流量(以下、供給流量という)は、被塗面41に形成される塗膜の膜厚、塗料の粘度(同一塗料であっても、温度によって変化する)、塗装ローラ30側から被塗面41に作用する荷重(圧力)、被塗面41における塗装ローラ30の幅方向(塗装ローラ30の移動方向と直交する方向)の接触寸法(以下、接触幅という)に基づいて、予め定められている。この移動速度と供給流量の値を設定するに際しては、塗膜の膜厚、塗料の粘度、被塗面41への荷重及び接触幅の5つの選択項目を種々組み合わせることによって複数の塗装条件を設定し、各塗装条件毎に、塗装ローラ30がスリップせずに所定の膜厚が得られるような適正(好適)な移動速度と供給流量との組合せを実験的に求める。尚、実験は、平坦で水平な被塗面41上で行われる。このようにして得られた塗装条件データは、コンピュータの塗装条件記憶部51に記憶される。
ここで、塗装データの例を示す。
<例1>
塗装ローラ30の回転中心と平行な軸線方向の長さ、即ち、被塗面41に対する塗装ローラ30の接触最大幅が170mm,塗装ローラ30側から被塗面41に作用する一定の荷重が800gfであり、形成すべき塗膜の膜厚が20〜40μmであり、塗料の粘度が3000mPa・sである場合においては、塗装ローラ30の移動速度が20m/minであり、塗料の供給流量が300〜600ml/minである。
<例2>
上記において塗装ブースの環境温度の設定の違いにより塗料の粘度が4000mPa・s(塗料の温度が10℃)となる場合には、移動速度が15〜20m/minとなり、塗料の供給流量が200〜500ml/minとなる。
<例3>
同じく塗装ブースの環境温度の設定の違いにより塗料の粘度が2000mPa・s(塗料の温度が35℃)となる場合には、移動速度が20〜25m/minとなり、塗料の供給流量が400〜700ml/minとなる。
尚、上記以外にも、塗膜の膜厚の違い、荷重の違い、塗装ローラ30の接触幅の違いによって、塗装ローラ30の移動速度と供給流量は上記と異なる値となるが、例示は省略する。
<例1>
塗装ローラ30の回転中心と平行な軸線方向の長さ、即ち、被塗面41に対する塗装ローラ30の接触最大幅が170mm,塗装ローラ30側から被塗面41に作用する一定の荷重が800gfであり、形成すべき塗膜の膜厚が20〜40μmであり、塗料の粘度が3000mPa・sである場合においては、塗装ローラ30の移動速度が20m/minであり、塗料の供給流量が300〜600ml/minである。
<例2>
上記において塗装ブースの環境温度の設定の違いにより塗料の粘度が4000mPa・s(塗料の温度が10℃)となる場合には、移動速度が15〜20m/minとなり、塗料の供給流量が200〜500ml/minとなる。
<例3>
同じく塗装ブースの環境温度の設定の違いにより塗料の粘度が2000mPa・s(塗料の温度が35℃)となる場合には、移動速度が20〜25m/minとなり、塗料の供給流量が400〜700ml/minとなる。
尚、上記以外にも、塗膜の膜厚の違い、荷重の違い、塗装ローラ30の接触幅の違いによって、塗装ローラ30の移動速度と供給流量は上記と異なる値となるが、例示は省略する。
また、被塗面41に凸状の塗装領域が存在する場合には、被塗面41に対する塗装ローラ30の接触幅が変化する。即ち、被塗面41が曲率の最も小さい平面である場合には、接触幅は塗装ローラ30の長さと同じ170mmとなるが、被塗面41の曲率が大きくなるほど(曲率半径が小さくなるほど)、接触幅が狭くなる。そして、塗装ローラ30側から被塗面41側に作用する全荷重は一定であることから、接触幅が狭くなるほど、塗装ローラ30側から被塗面41に作用する圧力(単位面積当たりの荷重)が大きくなる。この圧力の大きさは、塗装ローラ30が被塗面41上でスリップを生じる原因となり得る。したがって、移動速度と供給流量の設定に際しては、接触幅を塗装ローラ30の全幅寸法よりも狭くした塗装条件の下でも実験を行い、移動速度と供給流量の組合せを設定する。このようにして得られた塗装条件データも、上記塗装条件記憶部51に予め記憶させておく。
ここで、接触幅が異なる場合の塗装データの例を示す。
<例4>
上記例1において、接触幅を85mmとした場合には、移動速度は例1と同じく20m/minであるが、塗料の供給流量は150〜300ml/minとなる。
さらに、ロボット20の回転台22とアームの動きについては、被塗物40毎に予めティーチングによって記憶させておく。被塗物40の一例を図3及び図4に示す。被塗物40は、全体として方形をなし、中央に略方形の高台部42が形成されている。被塗物40の上面の被塗面41のうち、高台部42と高台部42の周縁の略方形の基板部43は平坦な水平領域41a,41bとなっており、基板部43の内周縁に沿った略方形の環状部分は略平坦な傾斜領域41cとなっており、傾斜領域41cと高台部42の水平領域41aとの間の略方形の環状部分は上方へ凸状に膨出した湾曲領域41dとなっている。
<例4>
上記例1において、接触幅を85mmとした場合には、移動速度は例1と同じく20m/minであるが、塗料の供給流量は150〜300ml/minとなる。
さらに、ロボット20の回転台22とアームの動きについては、被塗物40毎に予めティーチングによって記憶させておく。被塗物40の一例を図3及び図4に示す。被塗物40は、全体として方形をなし、中央に略方形の高台部42が形成されている。被塗物40の上面の被塗面41のうち、高台部42と高台部42の周縁の略方形の基板部43は平坦な水平領域41a,41bとなっており、基板部43の内周縁に沿った略方形の環状部分は略平坦な傾斜領域41cとなっており、傾斜領域41cと高台部42の水平領域41aとの間の略方形の環状部分は上方へ凸状に膨出した湾曲領域41dとなっている。
ティーチングに際しては、水平領域41a,41bを、塗装ローラ30と同じ幅寸法若しくは塗装ローラ30よりも少し狭い幅寸法を有する複数のパスPa,Pbに区切る。塗装ローラ30は各パスPaに沿って移動しつつ塗料を塗布していく。また、被塗面41のうち傾斜領域41cと湾曲領域41dについては、実際に塗装ローラ30を当接させて接触幅を測定し、その測定幅と同じ幅寸法若しくはそれよりも少し狭い幅寸法を有するパスPc,Pdに区切る。この傾斜領域41cと湾曲領域41dのパスPc,Pdは、塗装ローラ30がその回転中心軸を傾けた状態で同じ高さを保ったまま移動するように、即ち基板部43と高台部42との間に仮想される等高線(図示せず)に沿うように区間されている。尚、傾斜領域41cと湾曲領域41dは無端状に連続しているのであるが、ロボット20は、その構造上、塗装ローラ30を水平に一回転以上させることはできないため、傾斜領域41cのパスPcと湾曲領域41dのパスPdについては、夫々、2つに分割している。
尚、傾斜領域41cと湾曲領域41dにおけるパスPc,Pdの設定形態としては、上記以外にも図5に示すように、塗装ローラ30が、回転中心軸を水平に保ったままで、基板部43から、一方の傾斜面41cをその勾配方向と平行に(等高線と直角に)上り、湾曲領域41dを経て高台部42の水平領域41aを通過し、反対側の湾曲領域41dと傾斜領域41cを勾配方向と平行に下り、反対側の基板部43に至るパス(図示せず)に区切ることができる。この場合、パスの幅寸法は塗装ローラ30の幅と同じかそれよりも少し狭い幅寸法となる。また、この高台部42を横断するパスと平行な傾斜領域41c及び湾曲領域41dについては、等高線に沿ったパスと等高線と直交するパスのいずれにも区画することができる。
上記のように複数のパスPa〜Pdを区間したら、これら複数のパスPa〜Pdを塗装する順序と、各パスPa〜Pdにおける塗装ローラ30の移動方向を決め、各パスPa〜Pd毎に回転台22とアーム23,24の動きをティーチングさせ、そのティーチング情報を、ロボット20のティーチング情報記憶部54に記憶させておく。また、各パスPa〜Pd毎に、塗装ローラ30との接触幅の情報もティーチング情報記憶部54に記憶させておく。
上記した塗装条件記憶部51と駆動機構52とティーチング情報記憶部54は、コンピュータの制御部50に接続されている。また、制御部50には、流量計13で計測された流量の計測値が入力されるようになっている。さらに、制御部50からは、ロボット20の駆動機構52に対し回転台22とアーム23,24の動きを制御するための制御信号が出力されるようになっているとともに、ポンプ12に対し塗料の圧送速度を制御するための制御信号が出力されるようになっている。
次に、塗装プログラムの生成手順を、図8を参照して説明する。
入力部53に、塗装の目標時間が入力され(ステップS101)、被塗面41に形成すべき塗膜の膜厚寸法が入力され(ステップS102)、被塗物の形状(被塗物における被塗面41と略直角方向の投影形状)のデータが入力され(ステップS103)、被塗面41の凹凸形状のデータが入力された後(ステップS104)、使用される塗装ローラ30と対応する識別コードが入力されると(ステップS105)、その塗装ローラ30が全幅に亘って被塗面41に接触する場合の接触圧が演算される(ステップS106)。次に、塗装ブースの雰囲気温度の値が入力(塗装ブースに設置した温度センサからの信号が入力されるようしてもよく、手入力してもよい)されると(ステップS107)、予め塗装データ記憶部51に記憶されている塗料の粘度と、ステップS102で入力された塗膜の膜厚寸法とに基づき、塗料の供給流量及び塗装ローラ30の移動速度が設定される(ステップS108)。
この後、被塗物の形状、被塗面41の凹凸形状及び塗装ローラ30の幅寸法に基づき、予め記憶されているパス生成ルールに従って塗装ローラ30のパスPa〜Pd(移動経路)が設定され(ステップS109)、さらに、各パスPa〜Pdにおける塗装ローラ30と被塗面41との接触幅寸法が演算される(ステップS110)。接触幅が異なると、被塗面41に対する塗装ローラ30の接触圧が変動するため、各パスPa〜Pd毎に演算された接触幅寸法に応じて塗料の供給流量及び塗装ローラ30の移動速度を補正する(ステップS111)。次に、補正後の塗料供給流量と1つのパスPa〜Pdの塗装に要する時間(塗装ローラ30の移動速度)に基づいて塗料の総供給量(塗膜の膜厚)を演算(ステップS112)する。その演算された塗料の総供給量と必要な塗料の量と比較し(ステップS113)、その演算値が必要量よりも多くなる(演算された膜厚が所期の膜厚よりも厚くなる)場合は、塗料の供給量を補正する(ステップS114)。この塗料の供給量の補正の方法としては、1つのパスPa〜Pdにおける塗装が完了する前に塗料の供給を停止して、それ以降は塗装ローラ30に含浸されている塗料だけで塗装を行う方法や、塗料の供給量を全体的に少なくする方法や、塗料の供給と停止を繰り返す方法などがある。
この後、塗装を開始してから塗装が全て完了するまでに要する時間を演算し(ステップS115)、演算された時間と目標塗装時間とを比較する(ステップS116)。演算された時間が目標塗装時間よりも短い場合は、プログラムの生成が完了する。これに対し、演算された時間が目標塗装時間を超えている場合は、使用する塗装ローラ30を変更するために、ステップS105に戻り、プログラムの生成をやり直す。
入力部53に、塗装の目標時間が入力され(ステップS101)、被塗面41に形成すべき塗膜の膜厚寸法が入力され(ステップS102)、被塗物の形状(被塗物における被塗面41と略直角方向の投影形状)のデータが入力され(ステップS103)、被塗面41の凹凸形状のデータが入力された後(ステップS104)、使用される塗装ローラ30と対応する識別コードが入力されると(ステップS105)、その塗装ローラ30が全幅に亘って被塗面41に接触する場合の接触圧が演算される(ステップS106)。次に、塗装ブースの雰囲気温度の値が入力(塗装ブースに設置した温度センサからの信号が入力されるようしてもよく、手入力してもよい)されると(ステップS107)、予め塗装データ記憶部51に記憶されている塗料の粘度と、ステップS102で入力された塗膜の膜厚寸法とに基づき、塗料の供給流量及び塗装ローラ30の移動速度が設定される(ステップS108)。
この後、被塗物の形状、被塗面41の凹凸形状及び塗装ローラ30の幅寸法に基づき、予め記憶されているパス生成ルールに従って塗装ローラ30のパスPa〜Pd(移動経路)が設定され(ステップS109)、さらに、各パスPa〜Pdにおける塗装ローラ30と被塗面41との接触幅寸法が演算される(ステップS110)。接触幅が異なると、被塗面41に対する塗装ローラ30の接触圧が変動するため、各パスPa〜Pd毎に演算された接触幅寸法に応じて塗料の供給流量及び塗装ローラ30の移動速度を補正する(ステップS111)。次に、補正後の塗料供給流量と1つのパスPa〜Pdの塗装に要する時間(塗装ローラ30の移動速度)に基づいて塗料の総供給量(塗膜の膜厚)を演算(ステップS112)する。その演算された塗料の総供給量と必要な塗料の量と比較し(ステップS113)、その演算値が必要量よりも多くなる(演算された膜厚が所期の膜厚よりも厚くなる)場合は、塗料の供給量を補正する(ステップS114)。この塗料の供給量の補正の方法としては、1つのパスPa〜Pdにおける塗装が完了する前に塗料の供給を停止して、それ以降は塗装ローラ30に含浸されている塗料だけで塗装を行う方法や、塗料の供給量を全体的に少なくする方法や、塗料の供給と停止を繰り返す方法などがある。
この後、塗装を開始してから塗装が全て完了するまでに要する時間を演算し(ステップS115)、演算された時間と目標塗装時間とを比較する(ステップS116)。演算された時間が目標塗装時間よりも短い場合は、プログラムの生成が完了する。これに対し、演算された時間が目標塗装時間を超えている場合は、使用する塗装ローラ30を変更するために、ステップS105に戻り、プログラムの生成をやり直す。
次に、本実施形態の作用を説明する。
被塗物40に対して塗装を行う際には、まず、コンピュータの入力部53に、塗装ローラ30側から被塗面41側に作用する荷重の値、被塗面41に形成すべき塗膜の膜厚の値、使用する塗料の粘度の値を入力する。この入力部53に入力された値は制御部50に入力される。この後、塗装を開始させるための始動操作を行うと、ロボット20の駆動機構52と塗料供給路11のポンプ12が作動を開始し、塗装ローラ30が最初のパスP(Pa〜Pdのいずれか)の始端に移動してそのパスPの経路に沿って移動し始めるとともに、塗料が塗装ローラ30に向けて供給され始める。これと同時に、塗装を開始されたパスPの接触幅の情報がティーチング情報記憶部54から制御部50へ入力され、制御部50では、この接触幅の入力値と、上記のように既に入力されている荷重、膜厚、塗料の粘度の各値とに基づき、塗装データ記憶部51に記憶されている塗装データの中から、入力された上記4つの値に対応する移動速度と供給流量を読み出す。そして、制御部50は、駆動機構52へ塗装ローラ30の移動速度を制御する制御信号を出力するとともに、流量計13からフィードバックされる計測値に基づいてポンプ12の圧送速度を制御する制御信号をポンプ12へ出力する。
被塗物40に対して塗装を行う際には、まず、コンピュータの入力部53に、塗装ローラ30側から被塗面41側に作用する荷重の値、被塗面41に形成すべき塗膜の膜厚の値、使用する塗料の粘度の値を入力する。この入力部53に入力された値は制御部50に入力される。この後、塗装を開始させるための始動操作を行うと、ロボット20の駆動機構52と塗料供給路11のポンプ12が作動を開始し、塗装ローラ30が最初のパスP(Pa〜Pdのいずれか)の始端に移動してそのパスPの経路に沿って移動し始めるとともに、塗料が塗装ローラ30に向けて供給され始める。これと同時に、塗装を開始されたパスPの接触幅の情報がティーチング情報記憶部54から制御部50へ入力され、制御部50では、この接触幅の入力値と、上記のように既に入力されている荷重、膜厚、塗料の粘度の各値とに基づき、塗装データ記憶部51に記憶されている塗装データの中から、入力された上記4つの値に対応する移動速度と供給流量を読み出す。そして、制御部50は、駆動機構52へ塗装ローラ30の移動速度を制御する制御信号を出力するとともに、流量計13からフィードバックされる計測値に基づいてポンプ12の圧送速度を制御する制御信号をポンプ12へ出力する。
そして、1つのパスPへの塗装が完了すると、次のパスPへの塗装が行われるが、このとき、ロボット20のティーチング情報記憶部54からは次のパスPの接触幅の情報が制御部50へ入力され、塗装ローラ30の移動速度の値が新たに読み込まれ、それに基づいて制御部50から駆動機構52へ制御信号が入力される。この作動が順次に行われることで、被塗面41の全ての領域に所定の膜厚の塗膜が形成される。
本実施形態においては、塗装ローラ30と被塗面41との摩擦抵抗がスリップの原因の1つであって、その摩擦抵抗が被塗面41上における塗料の塗布量と塗料の粘度の影響を受けるとともに、摩擦抵抗と移動速度との関係もスリップ発生の原因となり得る、との知見を得た上で、被塗面41上に形成すべき塗膜の膜厚と、塗料の粘度と、被塗面41における塗装ローラ30との接触幅とに基づいて、塗装ローラ30の移動速度と、塗装ローラ30に供給する塗料の単位時間当たりの流量(供給流量)を設定する構成とした。これにより、スリップの原因となる条件に応じた適切な速度で塗装ローラ30を移動させることで、塗装ローラ30をスリップさせることなく所望の膜厚の塗膜を形成することができる。
また、本実施形態では、塗装ローラ30側から被塗面41に対して一定の荷重が付与されているとともに、被塗面41における凸状の湾曲領域41dに対する塗装ローラ30の接触幅が、その湾曲領域41dの曲率に応じて変化し、その塗装ローラ30の接触幅の変化に応じて被塗面41に対する接触圧も変動するようになっている。この接触圧は、塗装ローラ30のスリップの発生に影響を与えるのであるが、塗装ローラ30に対する塗料の単位時間当たりの供給量と塗装ローラ30の移動速度を、塗装ローラ30の被塗面41への接触圧に基づいて設定したので、塗装ローラ30のスリップを確実に防止することができる。
<実施形態2>
以下、本発明を具体化した実施形態2を図9乃至図15を参照して説明する。本実施形態2の塗装条件設定装置は、ロボット20に取り付けた塗装ローラ30を被塗面41上で回転させつつ移動させることによって塗膜を形成するローラ塗装において、塗装ローラ30に対する塗料の単位時間当たりの供給量と、塗装ローラ30の移動速度とを設定するためのものである。ロボット20、塗装ローラ30及び被塗面41については、上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
以下、本発明を具体化した実施形態2を図9乃至図15を参照して説明する。本実施形態2の塗装条件設定装置は、ロボット20に取り付けた塗装ローラ30を被塗面41上で回転させつつ移動させることによって塗膜を形成するローラ塗装において、塗装ローラ30に対する塗料の単位時間当たりの供給量と、塗装ローラ30の移動速度とを設定するためのものである。ロボット20、塗装ローラ30及び被塗面41については、上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
塗装条件設定装置は、図9に示すように、コンピュータの制御部60、制御部60に各種データを入力するための入力部61、入力部61から入力されたデータと予め記憶されている情報とを比較する比較部62、予測情報記憶手段63、初期設定情報記憶手段64、調整情報記憶手段65、再調整情報記憶手段66を備えて構成される。また、制御部60には、塗料をタンク(図示せず)から吸引して塗装ローラ30側へ圧送するためのポンプ12と、塗料の単位時間当たりの流量を検出する流量計13と、ロボット20の駆動機構52が接続されている。尚、ポンプ12、流量計13、ロボット20の駆動機構52は、上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
予測情報記憶手段63には、図10に示すように、塗装条件情報67と、予測設定情報68が記憶されるようになっている。塗装条件情報67は、過去の塗装ラインにおいて行われた塗装の実績情報(データ)であり、所定の被塗面41を塗装する際に塗装に要すべき塗装時間の情報67a、被塗面41上に形成すべき塗膜の膜厚の情報67b、塗料の粘度の情報67c、被塗面41における塗装ローラ30の移動経路の幅寸法と曲率に関する被塗面41形状の情報67d、塗装ローラ30の幅寸法と外径寸法に関する塗装ローラ30の情報67e、被塗面41における塗装ローラ30の接触幅寸法の情報67fとによって構成される。尚、塗装条件情報67としては、これらの情報のうち少なくともいずれか1つの情報が含まれていれば良い。一方、予測設定情報68は、上記塗装条件情報67に基づいて予測した塗装ローラ30に対する塗料の単位時間当たりの予測供給量68aと、同じく上記塗装条件情報67に基づいて予測した塗装ローラ30の予測移動速度68bとから構成される。
初期設定情報記憶手段64は、上記予測情報記憶手段63に記憶されている塗装条件情報67のうち実際の塗装に対応する塗装条件情報67に基づいて予測情報記憶手段63から読み出した予測設定情報68を、塗装ローラ30に対する塗料の単位時間当たりの供給量及び塗装ローラ30の移動速度として初期設定して記憶する。
調整情報記憶手段65は、塗装に要すべき目標塗装時間及び被塗面41に形成すべき塗膜の目標膜厚と、初期設定情報記憶手段64に記憶されている塗料の供給量及び塗装ローラ30の移動速度に基づいて行った初期試験塗装において塗装に要した塗装時間及び初期試験塗装で得られた塗膜の膜厚とを比較し、その比較結果に基づき、初期設定情報記憶手段64に記憶されている塗料の供給量及び塗装ローラ30の移動速度を調整し、その調整した情報を記憶する。
再調整情報記憶手段66は、塗装に要すべき目標塗装時間及び被塗面41に形成すべき塗膜の目標膜厚と、調整情報記憶手段65に記憶されている塗料の供給量及び塗装ローラ30の移動速度に基づいて行った再試験塗装において塗装に要した塗装時間及び前記再試験塗装で得られた塗膜の膜厚とを比較し、その比較結果に基づいて、調整情報記憶手段65に記憶されている塗料の供給量及び塗装ローラ30の移動速度を調整し、その調整した情報を記憶する。
また、塗装条件設定装置は、予測情報記憶手段63から読み出した情報に基づいて、塗装ローラ30に対する塗料の単位時間当たりの供給量と塗装ローラ30の移動速度とを設定するための設定手段70を備えている。設定手段70は、図11に示すように、初期設定手段71と、調整手段72と、再調整手段73とによって構成される。
初期設定手段71は、図12に示すように、制御部60と、入力部61と、比較部62と、予測情報記憶手段63と、初期設定情報記憶手段64とによって構成されている。調整手段72は、図13に示すように、制御部60と、入力部61と、比較部62と、初期設定情報記憶手段64と、調整情報記憶手段65とによって構成されている。再調整手段73は、図14に示すように、制御部60と、入力部61と、調整情報記憶手段65と、再調整情報記憶手段66によって構成されている。
初期設定手段71は、図12に示すように、制御部60と、入力部61と、比較部62と、予測情報記憶手段63と、初期設定情報記憶手段64とによって構成されている。調整手段72は、図13に示すように、制御部60と、入力部61と、比較部62と、初期設定情報記憶手段64と、調整情報記憶手段65とによって構成されている。再調整手段73は、図14に示すように、制御部60と、入力部61と、調整情報記憶手段65と、再調整情報記憶手段66によって構成されている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
塗装ローラ30に対する塗料の単位時間当たりの供給量(以下、供給量という)と、塗装ローラ30の移動速度(以下、移動速度という)は、初期設定工程、調整工程、再調整工程を経て設定される。
初期設定工程(初期設定手段71)では、塗装に対応する塗装条件情報が入力部61から制御部60に入力されると、制御部60において、予測情報記憶手段63に記憶されている塗装条件情報67のうち実際の塗装に対応する塗装条件情報67(入力された情報)に基づいて予測情報記憶手段63から予測設定情報68を読み出し(ステップS201)、その読み出した情報を、供給量及び移動速度として初期設定し、この初期設定情報を初期設定情報記憶手段64に記憶させる(ステップS202)。
塗装ローラ30に対する塗料の単位時間当たりの供給量(以下、供給量という)と、塗装ローラ30の移動速度(以下、移動速度という)は、初期設定工程、調整工程、再調整工程を経て設定される。
初期設定工程(初期設定手段71)では、塗装に対応する塗装条件情報が入力部61から制御部60に入力されると、制御部60において、予測情報記憶手段63に記憶されている塗装条件情報67のうち実際の塗装に対応する塗装条件情報67(入力された情報)に基づいて予測情報記憶手段63から予測設定情報68を読み出し(ステップS201)、その読み出した情報を、供給量及び移動速度として初期設定し、この初期設定情報を初期設定情報記憶手段64に記憶させる(ステップS202)。
調整工程(調整手段72)では、初期設定工程において初期設定した供給量及び移動速度に基づいて初期試験塗装を行い(ステップS203)、その初期試験塗装において塗装に要した塗装時間及び初期試験塗装で得られた塗膜の膜厚の情報が入力部61から制御部60に入力される。すると、比較部62においては、初期試験塗装において塗装に要した塗装時間と塗装に要すべき目標塗装時間(予め、制御部60に入力されている)とを比較し(ステップS204)、更に、初期試験塗装で得られた塗膜の膜厚と被塗面41に形成すべき塗膜の目標膜厚(予め、制御部60に入力されている)とを比較する(ステップS205)。制御部60では、この比較結果に基づき、上記の初期設定工程において初期設定された供給量及び移動速度を調整し(ステップS206)、この調整情報を調整情報記憶手段65に記憶させる(ステップS207)。
再調整工程(再調整手段73)では、調整工程において設定(調整)した供給量及び移動速度に基づいて再試験塗装を行い(ステップS208)、その再試験塗装において塗装に要した塗装時間及び再試験塗装で得られた塗膜の膜厚の情報を制御部60に入力する。すると、比較部62においては、再試験塗装において塗装に要した塗装時間と塗装に要すべき目標塗装時間とを比較し(ステップS209)、更に、再試験塗装で得られた塗膜の膜厚と被塗面41に形成すべき塗膜の目標膜厚とを比較する(ステップS210)。制御部60では、この比較結果に基づき、上記の調整工程において設定された供給量及び移動速度を再調整し(ステップS211)、この再調整情報を再調整情報記憶手段66に記憶させる(ステップS212)。この再調整情報記憶手段66に記憶された供給量及び移動速度に関する再調整情報が塗装条件として適合していれば(ステップS213)、再調整工程が終了する。再調整情報が塗装条件に適合していない場合は(ステップS213)、再調整工程(ステップS208〜S212)を繰り返す。この繰り返しの回数は、1回に限らず、複数回でもよい。そして、この再調整工程が終了した時点で、再調整情報記憶手段66に記憶されている情報が、最終的に塗装ローラ30に対する塗料の単位時間当たりの供給量及び塗装ローラ30の移動速度として決定される(ステップS214)。
上述のように、本実施形態2においては、塗装ローラ30と被塗面41との摩擦抵抗がスリップの原因の1つであって、その摩擦抵抗が被塗面41上における塗料の塗布量と塗料の粘度の影響を受けるとともに、摩擦抵抗と移動速度との関係もスリップ発生の原因となり得る、との知見を見い出し、その上で、塗装に要すべき塗装時間と、形成すべき塗膜の膜厚と、塗料の粘度と、被塗面41の形状と、塗装ローラ30の寸法と、被塗面41における塗装ローラ30との接触幅とに基づいて、塗装ローラ30の移動速度及び塗装ローラ30に供給する塗料の単位時間当たりの流量を設定するという技術的思想を創案した。本実施形態によれば、スリップの原因となる条件に応じた適切な速度で塗装ローラ30を移動させることで、塗装ローラ30をスリップさせることなく所望の膜厚の塗膜を所定の時間内に形成することができる。
また、塗料の供給量と塗装ローラ30の移動速度の設定に際しては、まず、初期設定して試験塗装を行い、その試験塗装の結果に基づいて調整して設定し直し、さらに、試験塗装の結果に基づいて設定し直した後で、再度、試験塗装を行って再調整するようにしたので、実際の塗装に要する時間と目標の塗装時間との誤差、及び実際の塗装で形成される塗膜の膜厚と目標とする膜厚との誤差を、更に小さくすることができる。尚、試験塗装と再調整は、1回だけに限らず、複数回繰り返すことができ、繰り返しの回数を増やすことで、塗装時間及び膜厚の誤差がより小さくなる。また、初期試験塗装(1回の試験塗装)によって得られた供給量及び移動速度に関する調整情報が塗装条件として適合する場合には、再調整工程は行わなくてもよい。
20…ロボット
24…アーム
30…塗装ローラ
41…被塗面
41d…凸状の湾曲領域
63…予測情報記憶手段
70…設定手段
71…初期設定手段
72…調整手段
73…再調整手段
24…アーム
30…塗装ローラ
41…被塗面
41d…凸状の湾曲領域
63…予測情報記憶手段
70…設定手段
71…初期設定手段
72…調整手段
73…再調整手段
Claims (10)
- ロボットに取り付けた塗装ローラを被塗面上で回転させつつ移動させることによって塗膜を形成する塗装方法であって、
被塗面上に形成すべき塗膜の膜厚と、塗料の粘度と、被塗面における前記塗装ローラとの接触幅とに基づき、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定することを特徴とする塗装ローラを用いた塗装方法。 - 被塗面の凸状の湾曲領域に対し、前記塗装ローラが、一定の荷重を付与した状態で、その接触幅を前記湾曲領域の曲率に応じて変化させながら回転しつつ移動するようになっている請求項1記載の塗装方法において、
前記塗装ローラの接触幅の変化に起因する被塗面への接触圧の変動に基づき、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と前記塗装ローラの移動速度を設定することを特徴とする塗装ローラを用いた塗装方法。 - ロボットに取り付けられて、被塗面上で回転しつつ移動する塗装ローラと、
前記塗装ローラに塗料を供給する塗料供給手段と、
塗膜の形成に際しては、被塗面上に形成すべき塗膜の膜厚と、塗料の粘度と、被塗面における前記塗装ローラとの接触幅とに基づいて、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定する設定手段とを備えていることを特徴とする塗装ローラを用いた塗装装置。 - 被塗面の凸状の湾曲領域に対し、前記塗装ローラが、一定の荷重を付与した状態で、その接触幅を前記湾曲領域の曲率に応じて変化させながら回転しつつ移動するようになっている請求項3記載の塗装装置において、
前記設定手段が、前記塗装ローラの接触幅の変化に起因する被塗面への接触圧の変動に基づき、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と前記塗装ローラの移動速度を設定することを特徴とする塗装ローラを用いた塗装装置。 - ロボットに取り付けた塗装ローラを被塗面上で回転させつつ移動させることによって塗膜を形成するローラ塗装において、
前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定する塗装条件設定方法であって、
塗装に要すべき塗装時間の情報、被塗面上に形成すべき塗膜の膜厚の情報、塗料の粘度の情報、被塗面における前記塗装ローラの移動経路の幅寸法と曲率に関する被塗面形状の情報、前記塗装ローラの幅寸法と外径寸法に関する塗装ローラの情報、被塗面における前記塗装ローラの接触幅寸法の情報のうち少なくとも1つの情報からなる塗装条件情報、及び前記塗装条件情報に基づいて予測した前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの予測供給量と前記塗装ローラの予測移動速度とからなる予測設定情報を記憶する予測情報記憶工程と、
前記予測情報記憶工程において記憶された前記情報を読み出し、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定する設定工程とを備えていることを特徴とするローラ塗装の塗装条件設定方法。 - 前記設定工程が、
前記予測情報記憶工程において記憶された前記塗装条件情報のうち実際の塗装に対応する塗装条件情報に基づいて読み出した前記予測設定情報を、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量及び前記塗装ローラの移動速度として初期設定する初期設定工程と、
塗装に要すべき目標塗装時間及び被塗面に形成すべき塗膜の目標膜厚と、前記初期設定工程で設定した供給量及び移動速度に基づいて行った初期試験塗装において塗装に要した塗装時間及び初期試験塗装で得られた塗膜の膜厚とを比較し、その比較結果に基づき、前記初期設定工程において初期設定された前記供給量及び前記移動速度を調整して設定する調整工程とからなることを特徴とする請求項5記載のローラ塗装の塗装条件設定方法。 - 前記設定工程が、
塗装に要すべき目標塗装時間及び被塗面に形成すべき塗膜の目標膜厚と、前記調整工程で設定した供給量及び移動速度に基づいて行った再試験塗装において塗装に要した塗装時間及び前記再試験塗装で得られた塗膜の膜厚とを比較し、その比較結果に基づいて、前記調整工程において設定した前記供給量及び前記移動速度を調整して設定する再調整工程を備えていることを特徴とする請求項6記載のローラ塗装の塗装条件設定方法。 - ロボットに取り付けた塗装ローラを被塗面上で回転させつつ移動させることによって塗膜を形成するローラ塗装において、
前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定する塗装条件設定装置であって、
塗装に要すべき塗装時間の情報、被塗面上に形成すべき塗膜の膜厚の情報、塗料の粘度の情報、被塗面における前記塗装ローラの移動経路の幅寸法と曲率に関する被塗面形状の情報、前記塗装ローラの幅寸法と外径寸法に関する塗装ローラの情報、被塗面における前記塗装ローラの接触幅寸法の情報のうち少なくとも1つの情報からなる塗装条件情報、及び前記塗装条件情報に基づいて予測した前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの予測供給量と前記塗装ローラの予測移動速度とからなる予測設定情報を記憶する予測情報記憶手段と、
前記予測情報記憶手段から読み出した前記情報に基づき、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量と、前記塗装ローラの移動速度とを設定する設定手段とを備えていることを特徴とするローラ塗装の塗装条件設定装置。 - 前記設定手段が、
前記予測情報記憶手段に記憶されている前記塗装条件情報のうち実際の塗装に対応する塗装条件情報に基づいて前記予測情報記憶手段から読み出した前記予測設定情報を、前記塗装ローラに対する塗料の単位時間当たりの供給量及び前記塗装ローラの移動速度として初期設定する初期設定手段と、
塗装に要すべき目標塗装時間及び被塗面に形成すべき塗膜の目標膜厚と、前記初期設定手段で設定した供給量及び移動速度に基づいて行った初期試験塗装において塗装に要した塗装時間及び初期試験塗装で得られた塗膜の膜厚とを比較し、その比較結果に基づき、前記初期設定手段において初期設定された前記供給量及び前記移動速度を調整して設定する調整手段とを備えていることを特徴とする請求項8記載のローラ塗装の塗装条件設定装置。 - 前記設定手段が、
塗装に要すべき目標塗装時間及び被塗面に形成すべき塗膜の目標膜厚と、前記調整手段で設定した供給量及び移動速度に基づいて行った再試験塗装において塗装に要した塗装時間及び前記再試験塗装で得られた塗膜の膜厚とを比較し、その比較結果に基づいて、前記調整手段において設定した前記供給量及び前記移動速度を調整して設定する再調整手段を備えていることを特徴とする請求項9記載のローラ塗装の塗装条件設定装置。
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