JP2005000879A - 塗工方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転中心を操作可能な磁気軸受によって塗工間隙を一方の側で規定するローラの回転軸が支持され、距離検出手段によって塗工間隙を他方の側で規定するためローラに対向して配置される塗工間隙規定手段とローラの周面との距離が検出され、制御手段によってその距離に基づいて制御量が演算され、操作手段によってその制御量に基づいて磁気軸受の回転中心が操作され塗工間隙を所定の塗工間隙とする。すなわち、フィードバック制御システムが組み込まれた塗工装置および方法である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏心、外乱、等により塗工間隙が変化しないようにフィードバック制御する塗工の技術分野に属する。
【0002】
【従来技術】
ローラとローラ、ローラとダイヘッド、ローラとナイフ等の組みで塗工間隙を設定して均一な塗工量を得るようにした塗工装置においては、その塗工間隙を適正値に安定化させる必要性がある。そのために、たとえば、ローラの加工精度(円筒度、真円度、等)を高めること、ローラの軸受における回転精度を高めること(精密級転がり軸受を採用する、等)、ローラと軸受の組み付け精度を高めること、等が行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、そのような従来の方策には限界が存在する。計測を実施すると、回転中のローラは楕円軌道を描くように振れ回りを起こしていることが判る。そのローラの半径方向の振れ幅は、ローラの大きさ、軸受精度、組み付け精度、等によって異なるものの、たとえば高精度のもので1μm程度、通常は5μm程度となっている。
【0004】
ローラが楕円軌道を描くと塗工間隙はその振れ幅で変動する。そのため塗工対象(たとえば、プラスチックフィルム)に形成した塗工膜には走行方向に厚さのムラが生じる。従来は要求仕様においてこの厚さのムラを無視できる製品がほとんどであったが、近年は要求仕様においてこの厚さのムラを無視できない製品が多くなってきている。そのため、塗工装置の精度を向上させたり、その精度を維持するための負荷が大きなものとなってきている。また、要求仕様を満足する製品の歩留まり(良品率)が低下するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、厚さのムラが著しく小さい高品質の塗工膜が得られる塗工装置および方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題は下記の本発明によって解決される。すなわち、
本発明の請求項1に係る塗工装置は、塗工間隙を一方の側で規定するローラと、前記ローラの回転軸においてその回転中心を操作可能に支持する磁気軸受と、前記塗工間隙を他方の側で規定するため前記ローラに対向して配置される塗工間隙規定手段と、前記ローラの周面と前記塗工間隙規定手段との距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段が検出した距離に基づいて制御量を演算する制御手段と、前記制御量に基づいて前記磁気軸受の回転中心を操作する操作手段とを具備し前記塗工間隙が所定の塗工間隙となるようにしたものである。
【0007】
本発明によれば、回転中心を操作可能な磁気軸受によって塗工間隙を一方の側で規定するローラの回転軸が支持され、距離検出手段によって塗工間隙を他方の側で規定するためローラに対向して配置される塗工間隙規定手段とローラの周面との距離が検出され、制御手段によってその距離に基づいて制御量が演算され、操作手段によってその制御量に基づいて磁気軸受の回転中心が操作される。すなわち、塗工間隙を所定の塗工間隙とするフィードバック制御システムが構成される。したがって、厚さのムラが著しく小さい高品質の塗工膜が得られる塗工装置が提供される。
【0008】
また本発明の請求項2に係る塗工装置は、請求項1に係る塗工装置において、前記ローラの回転角度を検出する回転検出手段と、前記回転角度と前記距離との関係を記憶する記憶手段と、前記回転角度に基づいて前記距離を前記記憶手段から読み出す読出手段と、前記読出手段が読み出した距離に基づいて制御量を演算する制御手段とを具備するようにしたものである。本発明によれば、回転角度と距離との関係に安定した周期性が存在するときには、その記憶データに基づいて塗工間隙を所定の塗工間隙とするプログラム制御を高い信頼性で行なうことができる。
【0009】
また本発明の請求項3に係る塗工方法は、塗工間隙を一方の側で規定するローラの回転軸をその回転中心を操作可能に磁気軸受によって支持し、前記塗工間隙を他方の側で規定するため前記ローラに対向して配置される塗工間隙規定手段と前記ローラの周面との距離を距離検出手段によって検出し、その距離に基づいて制御手段によって制御量を演算し、その制御量に基づいて前記磁気軸受の回転中心を操作手段によって操作し前記塗工間隙が所定の塗工間隙となるようにしたものである。本発明によれば、塗工間隙を所定の塗工間隙とするフィードバック制御システムが構成される。したがって、厚さのムラが著しく小さい高品質の塗工膜が得られる塗工方法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について実施の形態を説明する。本発明の塗工装置における構成の一例を図1に示す。また、磁気軸受におけるハウジングの内部構造の一例を図2に示す。また磁気軸受とダイヘッドとの位置関係の説明図を図3に示す。図1〜図3において、1はローラ、2はダイヘッド、3a,3bは磁気軸受、4a,4bは変位センサ、5はエンコーダ、6はコントローラ、7はドライバー、31はステータ、32はロータ、33a,33b,33c,33dは変位センサ、34a,34a’,34b,34b’,34c,34c’,34d,34d’は電磁石である。
【0011】
ローラ1は塗工間隙を一方の側で規定するローラである。図1に示す一例においては、ローラ1は塗工対象を巻き付けて塗工間隙の位置に案内するバックアップローラである。塗工対象としては、たとえば、プラスチック、紙、金属箔、等を材料とするウェブ、シート、等である。ローラ1は、一般的には、バックアップローラに限定されるものではなく、アプリケータローラ、コーティングローラ、等のローラであっても本発明を適用することができる。
【0012】
ダイヘッド2は塗工間隙を他方の側で規定するためローラ1に対向して配置される塗工間隙規定手段の一例である。塗工間隙規定手段は、塗工位置、退避位置、等の位置に移動可能であるが塗工が行なわれるときには塗工装置のフレーム対して固定支持された状態となる。ダイヘッド2は塗工対象に塗工を行なうために塗工材料を細長いスリットから押し出すダイ(Tダイ)のヘッド(先頭部分)である。塗工材料は、圧力を加えることによりダイヘッド2から押し出すことができる流動性を有するものであれば何でもよい。塗工間隙規定手段は、一般的には、ダイヘッド2に限定されるものではなく、ナイフ、アプリケータローラ、コーティングローラ、等であっても本発明を適用することができる。
【0013】
磁気軸受3a,3bはローラ1の回転軸においてその回転中心を操作可能に支持する磁気軸受である。磁気軸受のハウジング部分は塗工装置のフレーム対して固定支持されている。磁気軸受3a,3bは磁力により軸を浮かして非接触で支持する方式の軸受である。磁気軸受3a,3bは、たとえば、そのハウジングの内部において、軸を中心としその回りに角度90度の間隔で4組の電磁石を配置するとともに、各組の電磁石の中央に4つの変位センサ配置した構造を有する。4組の電磁石は軸を4つのラジアル方向から吸引するための電磁石であり、4つの変位センサは軸の位置(直接的には内輪の位置)を4つのラジアル方向から検出するためのセンサである。
【0014】
図2に示す一例においては、ハウジングの内部は、ステータ31、ロータ32、変位センサ33a,33b,33c,33d、電磁石34a,34a’,34b,34b’,34c,34c’,34d,34d’が存在する。ステータ31の回りに角度90度の間隔で4組の電磁石34a,34a’,・・・が配置されている。また、各組の電磁石の中央に4つの変位センサ33a,・・・が配置されている。ロータ32はローラ1の軸と嵌め合いで結合する磁気軸受3a,3bの内輪である。
【0015】
図3はこのような磁気軸受3a,3bにおけるハウジングの内部の配置と、ダイヘッド2の配置との関係の適正な一例を示している。図3に示すように、ダイヘッド2の吐出口(スリット)とローラ1の回転軸中心とを結ぶ線上(実際は平面上)に変位センサ33a,33cが存在する配置となっている。したがって、隙間dに直接的に関係づけられるロータ32の位置を、変位センサ33a,33cが最も高感度に検出することができる。
【0016】
また、変位センサ33a,33cが検出したロータ32の位置に基づく位置操作は、一組の電磁石34a,34a’と一組の電磁石34c,34c’によって行なわれる。その操作の方向はダイヘッド2の吐出口(スリット)とローラ1の回転軸中心とを結ぶ線上と一致する。したがって、隙間dは電磁石34a,34a’,34c,34c’による位置操作だけによって決まり、直角方向に配置されている電磁石34b,34b’,34d,34d’による位置操作の影響を受けない。
【0017】
変位センサ4a,4bはローラ1の周面とダイヘッド2との距離を検出する距離検出手段である。変位センサ4a,4bとしては対象物に照射した光スポット(レーザ等)をポジションセンサ(CCD等)に結像して三角測量の原理で距離を検出するセンサ、対象物における光スポット(レーザ等)のフォーカスの状態から距離を検出するセンサ、等を使用することができる。変位センサ4a,4bは、計測器のセンサヘッド部分であるが、通常は演算処理を行なう計測器の本体部分(図示せず)と一体で機能し、その本体部分から出力される距離を検出した信号が出力される。
【0018】
エンコーダ5はローラ1の回転角度を検出する回転検出手段である。エンコーダ5は、たとえば、1回転(角度360度)を等分割したパルス信号(たとえば1回転に1000パルス)と、1回転における基準の角度を示すパルス信号(1回転に1パルス)とを出力する。等分割したパルス信号の数をカウンターで計数し、基準の角度を示すパルス信号でリセットを行なうように構成する。この構成によりカウンターの計数値がローラ1の回転角度を示すこととなる。
【0019】
コントローラ6は変位センサ4a,4bが検出した距離に基づいて制御量を演算する制御手段である。また。回転角度と距離との関係を記憶する記憶手段と、回転角度に基づいて距離を記憶手段から読み出す読出手段と、読出手段が読み出した距離に基づいて制御量を演算する制御手段としての機能も有する。コントローラ6は、マイクロコンピュータ、プログラマブルシーケンスコントローラ、パーソナルコンピュータ、等のデータ処理装置におけるハードウェアとソフトウェアによって実現することができる。
【0020】
ドライバー7は制御量に基づいて磁気軸受3a,3bにおける回転中心を操作する操作手段である。ドライバー7は、磁気軸受3a,3bのハウジングの内部に配置された4組の電磁石に制御量に基づく電力を供給する。その結果、塗工間隙が所定の塗工間隙となるようにローラ1の回転軸の位置が操作される。
【0021】
以上の構成において、次に本発明の塗工装置の動作について説明する。ローラ1とダイヘッド2は塗工装置に設置されている。ダイヘッド2は準備作業を行なうためにローラ1との間隔を大きくとる退避位置に存在する。塗工間隙の初期調整は一時的にダイヘッド2を塗工位置として行なう。このとき、図1に示す塗工間隙の制御系を動作させ、適正な制御範囲に塗工間隙は収まるように初期調整を行なう。塗工対象のウェブ(図示せず)は上流側からローラ1に送給され、塗工間隙を通過して下流側に送出される経路に通される。その経路にはガイドローラ等が存在するが図1においては図が省略されている。
【0022】
塗工装置の運転を開始するとアウトフィードローラ(図示せず)が駆動回転しウェブの移送が行なわれる。ローラ1は駆動回転する方式と非駆動で連れ回りする方式とがあるが本発明はその方式には限定されない。次に、ダイヘッド2を退避位置から塗工位置に移動する。また、ダイヘッド2に塗工材料を供給しその先端に設けられたスリットから吐出させる。吐出量の初期調整も準備作業の段階で済ませておく。吐出した塗工材料はウェブの表面に転移して塗工が行なわれる。このとき、ウェブの全幅における塗工膜の均一性は塗工間隙の均一性に強く依存する。
【0023】
次に、変位センサ4a,4b、コントローラ6、ドライバー7、磁気軸受3a,3b、等から成る制御系の電源をON(または、すでに電源ONとなっている制御系を作動状態)とする。図1における制御系の電源は、手操作でON/OFFする方式、ダイヘッド2が塗工位置にあるときにだけ自動でONする方式、等とすることができる。
【0024】
変位センサ4a,4bはダイヘッド2と一体であるから、変位センサ4a,4bの各々はローラ1とダイヘッド2との左右における距離を検出する。本発明における左右の構成は同一であるから、特に必要のない限り以降の説明では左右を区別しない。この検出した距離に基づいて演算により塗工間隙を一意的に導出することができる。変位センサ4a,4bをセンサヘッド部分とする計測器の本体部分、またはコントローラ6は、変位センサ4a,4bが検出した距離に基づいて塗工間隙を導出する。
【0025】
コントローラ6は、導出した塗工間隙と目標とする塗工間隙との制御偏差を演算する。目標とする塗工間隙は、塗工装置において適正な塗工が行なわれるための所定の塗工間隙であってコントローラ6に設定する目標値である。コントローラ6の目標値は、たとえば、オペレータが操作パネルから手入力するか、以前に塗工した品目と同一仕様であれば、記憶されている目標値を品目指定により選択入力する。
【0026】
コントローラ6は、制御偏差に基づいて制御量を演算する。たとえば、制御偏差に比例(P)、積分(I)、微分(D)の演算を行なって制御量を演算するPID制御を適用することができる。コントローラ6に設定する演算式(係数)は、演算によって得られた制御量によって制御偏差が小さくなるような演算式である。そのような設定の方法は周知の技術であるから説明を省略する。
【0027】
ドライバー7はコントローラ6が出力する制御量を入力し、その制御量に基づいて、磁気軸受3a,3bの回転中心を操作する。通常、磁気軸受3a,3bのドライバー7は磁気軸受3a,3bの回転中心の位置(X,Y)を設定する入力部を有する。そして、ドライバー7そのものがフィードバック制御を行なう構成となっている。その入力部へ入力する回転中心の位置(X,Y)は、そのフィードバック制御における目標値である。
【0028】
その構成の一例について図4に示すブロック図を参照して説明する。磁気軸受が内蔵する変位センサ33a,33bの検出信号は加算器に互いに逆符号で出力される。すなわち加算器において差分が演算される。その差分を入力して制御部は制御量を演算し、その制御量を入力して差動電力供給部が電磁石33a,33a’,33c,33c’に電力を供給する。差動電力供給部が供給する電力は、電磁石33a,33a’に供給する電力を増加させたときには同時に電磁石33c,33c’に供給する電力を減少させる。逆に、電磁石33a,33a’に供給する電力を減少させたときには同時に電磁石33c,33c’に供給する電力を増加させる。
【0029】
このような構成において、コントローラ6が出力する制御量によってドライバー7におけるフィードバック制御の目標値を操作することができる。この目標値を操作することは、当然ながら磁気軸受3a,3bの回転中心の位置(X,Y)を操作することになる。図4に示すように、制御量と目標値(回転中心)とが加算器に出力され、加算器の演算結果に反映される。すなわち、コントローラ6が出力する制御量によって回転中心の位置(X,Y)が操作されることになる。コントローラ6が出力する制御量は一般的に時系列で変化する。したがって、ドライバー7は時系列で変化する目標値に追従する制御を行なうとともに、そのために必要な電力を磁気軸受3a,3bに供給する。
【0030】
磁気軸受3a,3bは、制御された電力の供給を受けることによりローラ1の位置を変位させる。ローラ1の変位の形態の一例を図5に示す。図5(A)に示すように、左右の磁気軸受3a,3bの各々の回転中心が同方向に変位する操作が行なわれれば、ローラ1はダイヘッド2に対して平行した変位を行う。その結果、塗工間隙は左右の幅方向全体に同方向へ調節される。また、図5(B)に示すように、左右の磁気軸受3a,3bの各々の回転中心が逆方向に変位する操作が行なわれれば、ローラ1はダイヘッド2に対して不平行方向(傾斜する方向)の変位を行う。その結果、塗工間隙は左右の幅方向全体に傾斜する方向へ調節される。これらの動きの組合せによって、ローラ1の塗工時における半径方向の振れ幅を皆無または良好に抑制し、左右の幅方向全体に塗工間隙の均一性を得ることができる。
【0031】
以上、本発明の塗工装置の動作について説明した。以上はフィードバック制御系の動作である。次に、本発明の塗工装置のプログラム制御系の動作について説明する。ここでプログラム制御はあらかじめ定められた変化する目標値に追従させる制御である。
図1に示すエンコーダ5はローラ1の回転角度を検出する。また、変位センサ4a,4bはローラ1の周面までの距離を検出する。それらの出力信号はコントローラ6によって入力が行なわれ、コントローラ6は回転角度と距離との関係を記憶手段に記憶する。この記憶するタイミングを決定する司令は、たとえば、適正な塗工が行なわれるように塗工間隙の調整が完了した後にオペレータが指示入力することによってコントローラ6に伝達されるようにする。
【0032】
コントローラ6の読出手段は、エンコーダ5から入力した回転角度に対応する距離を記憶手段から読み出す。コントローラ6は、変位センサ4a,4bが検出した距離に基づいて塗工間隙を導出する。コントローラ6は、導出した塗工間隙と目標とする塗工間隙との制御偏差を演算する。コントローラ6は、制御偏差に基づいて制御量を演算する。その後の動作は、前述のフィードバック制御のときと同様であるから説明を省略する。
【0033】
なお、上述においてはコントローラ6が回転角度と距離との関係を記憶手段に記憶させ、回転角度に対応する距離を読出手段に読出させる方式として説明した。この距離に代えて、距離と対応関係が明確である他のデータ、すなわち導出した塗工間隙、制御偏差、制御量を記憶し読出す方式としても全く作用効果に変化はない。本発明の塗工装置においては、距離と対応関係が明確であれば記憶するデータは何でもよくその種類によって限定されない。
【0034】
本発明においてフィードバック制御とプログラム制御とは、使い分けを行なったり、組合せて使用することができる。たとえば、回転角度と距離との関係に安定した周期性が存在しないことが判っているときにはフィードバック制御を使用する。一方、回転角度と距離との関係に安定した周期性が存在することが判っているときにはプログラム制御を使用する。
【0035】
また、フィードバック制御を使用していて回転角度と距離との関係に安定した周期性が存在することが判ったときにプログラム制御に切替えて使用する。切替えて使用するときには、フィードバック制御で適正な塗工が行なわれているときに、オペレータが制御モードをフィードバック制御からプログラム制御に切替える指示入力を行なう。コントローラ6はその指示入力によって、まず回転角度と距離との関係を記憶させるプログラム制御における設定動作を行い、その後プログラム制御に切替える動作を行ないプログラム制御を遂行する。
【0036】
【発明の効果】
以上のとおりであるから、本発明の請求項1に係る塗工装置によれば、厚さのムラが著しく小さい高品質の塗工膜が得られる塗工装置が提供される。
また本発明の請求項2に係る塗工装置によれば、回転角度と距離との関係に安定した周期性が存在するときには、その記憶データに基づいて塗工間隙を所定の塗工間隙とする制御を高い信頼性で行なうことができる。
また本発明の請求項3に係る塗工方法によれば、厚さのムラが著しく小さい高品質の塗工膜が得られる塗工方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗工装置における構成の一例を示す図である。
【図2】磁気軸受におけるハウジングの内部構造の一例を示す図である。
【図3】本発明の塗工装置における磁気軸受とダイヘッドとの位置関係の一例を示す説明図である。
【図4】フィードバック制御を行なう構成のドライバーと制御量の入力を説明するブロック図である。
【図5】制御された電力の供給を受けた磁気軸受によってローラが変位するときの形態の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 ローラ
2 ダイヘッド
3a,3b 磁気軸受
4a,4b 変位センサ
5 エンコーダ
6 コントローラ
7 ドライバー
31 ステータ
32 ロータ
33a,33b,33c,33d 変位センサ
34a,34a’,34b,34b’,34c,34c’,34d,34d’電磁石
Claims (3)
- 塗工間隙を一方の側で規定するローラと、前記ローラの回転軸においてその回転中心を操作可能に支持する磁気軸受と、前記塗工間隙を他方の側で規定するため前記ローラに対向して配置される塗工間隙規定手段と、前記ローラの周面と前記塗工間隙規定手段との距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段が検出した距離に基づいて制御量を演算する制御手段と、前記制御量に基づいて前記磁気軸受の回転中心を操作する操作手段とを具備し前記塗工間隙が所定の塗工間隙となるようにしたことを特徴とする塗工装置。
- 請求項1記載の塗工装置において、前記ローラの回転角度を検出する回転検出手段と、前記回転角度と前記距離との関係を記憶する記憶手段と、前記回転角度に基づいて前記距離を前記記憶手段から読み出す読出手段と、前記読出手段が読み出した距離に基づいて制御量を演算する制御手段とを具備することを特徴とする塗工装置。
- 塗工間隙を一方の側で規定するローラの回転軸をその回転中心を操作可能に磁気軸受によって支持し、前記塗工間隙を他方の側で規定するため前記ローラに対向して配置される塗工間隙規定手段と前記ローラの周面との距離を距離検出手段によって検出し、その距離に基づいて制御手段によって制御量を演算し、その制御量に基づいて前記磁気軸受の回転中心を操作手段によって操作し前記塗工間隙が所定の塗工間隙となるようにしたことを特徴とする塗工方法。
Priority Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016143640A (ja) * | 2015-02-05 | 2016-08-08 | 東レバッテリーセパレータフィルム株式会社 | 電池用セパレータの製造方法、および電池用セパレータの捲回体 |
JP2016215108A (ja) * | 2015-05-19 | 2016-12-22 | 凸版印刷株式会社 | ダイコート装置 |
JP2016225034A (ja) * | 2015-05-27 | 2016-12-28 | 株式会社ジェイテクト | 電極製造設備及び電極製造方法 |
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2003
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