JP2007014047A - モータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 シャフト(13)と、このシャフトが接合されたハブ(2)と、を有するロータ(R)と、モータベース(5)と、これに固定されたスリーブ(10)と、を有するステータ(S)と、を備え、シャフトがスリーブ(10)に挿入された状態で、ロータが軸受(SB,RB)を介してステータに対して回転自由に支持される構成であって、シャフトとハブとは溶接により接合されて成ると共に、この接合の際に溶融した接合部(24)を覆う被覆部(25)を備える構成にした。また、接合部を含む近傍の範囲をその周囲の面よりも凹ませた凹部(2e1,26)とし、被覆部を、周囲の面から突出しないようこの凹部に収めた。
【選択図】 図1
Description
このモータ150は、3相駆動モータであり、少なくとも1枚のディスク101を実装し、ステータSとロータRを有している。
モータベース105は、鉄板やアルミ板のプレス加工により、または、アルミダイカストにより形成される。鉄板を用いた場合は、表面にニッケルメッキが施される。
スリーブ110は筒状であり、モータベース105の中心に形成され壁状に立設した周面を有する孔に接着または圧入にて固定される。
このスリーブ110は、その内周面部が、焼結金属材、又は、銅合金にメッキを施した材料で形成されている。
スリーブ110の一端側には、後述するスラストプレートを収める階段状段部が形成されており、その端部はカウンタープレート109により封止されている。
コア106は、このモータが3相駆動であるため9極の突起を備えた略環状である。
具体的には、珪素鋼板を積層し、その表面に電着塗装や粉体塗装等による絶縁コーティングが施されて成る。
また、9極の突起には各相のコイル107が巻回される。
コイル107の巻線端末107aは、モータベース105の貫通穴121を通して、モータベース105の底面のフレキシブルプリント基板(以下、FPCと称する)114に半田付けされている。
ハブ102及びシャフト113は、ステンレス材を切削加工して形成される。
マグネット108はリング状であり、Nd−Fe−B系の材料を用いて形成される。また、その表面には電着塗装が施されている。
そして、このハブ102にシャフト113が圧入及び接着により固定され、ハブ102の外周部の内側には、マグネット108が接着により固定されている。
スラスト動圧流体軸受SBは、シャフト113の下端側に固定されたリング状のスラストリング112と、スリーブ110と、カウンタープレート109と各部材間に充填された潤滑剤とにより構成される。
スラストリング112は、ステンレス、又は、銅合金により形成されており、銅合金を用いた場合は、ニッケルメッキが施されている。
このスラスト動圧流体軸受SBは、上述の構成において、スラストリング112の上下の両面に形成された動圧溝により、回転時にスラスト方向の動圧を発生させてロータRをスラスト方向に支持する。
シャフト113の外周面とスリーブ110の内周面の少なくとも一方にはリングボーン等の動圧を発生させるラジアル動圧溝が形成され、この動圧溝により、回転時にラジアル方向の動圧を発生させてロータRをラジアル方向に支持する。
ラジアル動圧溝は回転軸方向に離れて二箇所設けられている。
また、スリーブ110は、焼結材料又はメッキを施された銅合金材料により形成され、2ヶ所設けられた動圧溝の間の部分に凹みが設けられるか、あるいは、2つの部品に分かれた構成とされている。
特に、小型化に伴う各部材や構造の低剛性化は、耐振動性や耐衝撃性、さらには、モータとしての動特性を低下させる要因となるので、この剛性を向上させることはモータとして重要な課題である。
この場合、クランプのためのねじ締結時に、そのねじに高いトルク負荷をかける必要があるので、モータには、アキシャル方向のモーメント荷重に対する高い耐性が要求されている。
軸剛性が低下すると、例えば、NRRO(非繰り返し性振れ)が悪化するという問題が生じる。
このシャフト及びハブの嵌合部強度が向上する結合方法として、両者を溶接で結合する方法が知られており、このような結合を有するモータの一例が特許文献1には記載されている。
この付着が発生すると、HDDのリードライトエラーが生じる恐れがあり、改善が要望されている。
〔1〕シャフト(13)と、このシャフト(13)が接合されたハブ(2)と、を有するロータ(R)と、モータベース(5)と、これに固定されたスリーブ(10)と、を有するステータ(S)と、を備え、前記シャフト(13)が前記スリーブ(10)に挿入された状態で、前記ロータ(R)が軸受(SB,RB)を介して前記ステータ(S)に対して回転自由に支持される構成のモータであって、
前記シャフト(13)と前記ハブ(2)とは溶接により接合されて成ると共に、この接合の際に溶融した接合部(24)を覆う被覆部(25)を備えて成ることを特徴とするモータ(50)である。
図1は、本発明のモータの実施例を説明する断面図である。
図2は、本発明のモータの実施例における要部を説明する部分拡大断面図である。
このモータ50は、HDDの清浄空間内に搭載されハードディスクを駆動する3相モータであり、回転数5400回/分でハブに装着されたハードディスクを回転駆動させるものである。
このモータ50は、ステータSとロータRとから成る。まず、これらの構成について説明する。
モータベース5は、アルミダイキャストの切削加工、あるいは、鉄板のプレス加工により形成される。鉄板を使用した場合は、表面にニッケルメッキが施される。
このモータベース5の中心には、壁状に立設した周壁である壁部5aを有して孔5bが形成されている。
このスリーブ10は、銅系焼結合金材あるいはSUS(ステンレス)材により形成される。
また、その貫通孔10aの一方の端部には、後述するスラストリングを収容等するための複数段の段部10bが設けられている。
このモータ50は上述したように3相駆動モータであるので、コア6には9極の突極が形成されており、それぞれに各相に対応するコイル7が巻回されている。
このコイル7の巻線端末7aは、モータベース5に設けられた貫通孔5cを通して、底面5dに取り付けられたFPC(フレキシブルプリント基板)14に半田付けされている。
FPC14には、コイル7の巻線端末7aを半田付けする半田付け部と、HDD側に設けられた駆動回路に電気的に接続されるランド部(いずれも図示せず)と、が設けられており、半田付け部とランド部とはパターンで接続されている。
モータベース5の上面には、磁性材によりリング状に形成されたヨーク11が配設されている。このヨーク11は、外周部に複数の突起を有しており、その突起がモータベース5に圧入されることで固着される。
シャフト13はSUS材で形成される。
ハブ2は、外周壁部2aと、この外周壁部2aから外方向に突出しハードディスク1が載置装着されるフランジ2bと、貫通孔2cとを備え、ステンレス材を切削加工することにより形成される。
マグネット8は、Nd−Fe−B系の材料で形成され、表面にニッケルメッキが施されている。また、その内周部が12極に着磁されている。
シャフト13は、ハブ2の貫通孔2cに固定される。この固定構造については詳細を後述する。
マグネット8は、ハブ2の外周壁部2aの内周面に固着される。
これにより、ロータRはステータS側に磁気的に吸引される。
ハブ2は、上述したように磁性材のステンレス材で形成されるので、ハブ2とコア6とマグネット8とで磁気回路が構成される。
そして、ロータRのシャフト13がステータSのスリーブ10の貫通孔10aに挿入され、HDD側に搭載された駆動回路からのコイル7の各相への通電により、ロータRは、軸受を介してステータSに対して回転自由に支持される。
次に、この軸受について詳述する。
ラジアル流体動圧軸受RBは、シャフト13の外周面13aと、スリーブ10の貫通孔10aの内周面10a1と、両者の間隙に充填された潤滑剤(潤滑油)20とにより構成される。
外周面13a及び内周面10a1の少なくとも一方には、軸方向に離隔した
2列のラジアル動圧溝16が形成されている。このラジアル動圧溝は、例えば、ヘリングボーン状の溝である。
また、スリーブ10の上側端面10cとハブ2の下面2dとの間には、間隙22を設けてある。
充填される潤滑剤20は、その液面20aがテーパ部23の途中に位置するような量が充填されており、このテーパ部23は、いわゆるテーパシール部23としての潤滑剤20の漏出防止機能を備えている。また、間隙22を設けたことにより、この漏出や飛散をより効果的に防止している。
このラジアル動圧流体軸受RBにおける、ロータRの回転に伴いラジアル動圧溝が発生させるラジアル動圧により、ロータRはステータSに対してラジアル方向に支持される。
スラストリング12の上側面及びこれに対向するスリーブ10の下面の少なくとも一方と、スラストリング12の下側面及びこれに対向するカウンタープレート9上面の少なくとも一方には、ヘリングボーン等のスラスト動圧溝(図示せず)が形成されている。
このスラスト動圧流体軸受SBにおける、ロータRの回転に伴いスラスト動圧溝が発生させるスラスト動圧により、ロータRはステータSに対してスラスト方向に支持される。
シャフト13上端部側には、その端面側が小径となる段部13bが設けられている。この小径の外周面を小径外周面13a1と称する。
一方、ハブ2の貫通孔2cには、ハブ2の下面側が大径になる段部2c1が設けられている。また、上面側には、その端部側に凹部2eが形成されている。
具体的には、この凹部2eは、端面側に棚状に設けられた第1凹部2e1と、その第1凹部2e1に連接しハブ2の内部側に向かうに従って小径となるような傾斜面を有する、略すり鉢状の第2凹部2e2とより成る。
これにより、ハブ2のシャフト13に対する直角度及び高さ位置について高い精度が得られる。
この際、シャフト13とハブ2は同系のステンレス材としてあるのでこの接合部24を含めて両部材は完全に溶着される。
このため、実施例においては、この接合部24の表面を封止材25で覆い、外気と接触しないように完全に被覆し封止している。
また、封止材25は、封止材溜まり部である第1凹部2e1に収まるように充填される。
また、この封止材25の表面がモータの外形から突出しないように、例えば、シャフト13の端面より突出して図示しないディスククランパー等と接触しない様に、ハブ2の貫通孔2cの近傍を、第2の溜まり部として機能する第2の凹部26としてもよい。図1は、この凹部26を設けた例を示している。
また、硬化時の収縮が少なくアウトガスの問題がないエポキシ系の樹脂は好ましい。また、本硬化としての熱硬化性を付与してあってもよい。
もちろん、アクリル系等の樹脂であっても硬化収縮が少なく、熱硬化性を持ちアウトガスに問題なければ使用可能である。
2 ハブ
2a 外周壁部
2b フランジ
2c 貫通孔
2c1 段部
2d 下面2
2e 凹部
2e1 第1凹部
2e2 第2凹部
5 モータベース
5a 壁部
5b 孔
5c 貫通孔
5d 底面
6 コア
7 コイル
7a 巻線端末
8 マグネット
8a 下端面
10 スリーブ
10a 貫通孔
10a1 内周面
10b 段部
10c 上側端面
11 ヨーク
12 スラストリング
13 シャフト
13a 外周面
13a1 小径外周面
14 FPC(フレキシブルプリント基板)
20 潤滑剤
20a 液面
22 間隙
23 テーパ部
24 溶融接合部
25 封止材
50 モータ
R ロータ
S ステータ
RB ラジアル動圧流体軸受
SB スラスト動圧流体軸受
Claims (2)
- シャフトと、このシャフトが接合されたハブと、を有するロータと、
モータベースと、これに固定されたスリーブと、を有するステータと、を備え、
前記シャフトが前記スリーブに挿入された状態で、前記ロータが軸受を介して前記ステータに対して回転自由に支持される構成のモータであって、
前記シャフトと前記ハブとは溶接により接合されて成ると共に、この接合の際に溶融した接合部を覆う被覆部を備えて成ることを特徴とするモータ。 - 前記接合部を含む近傍の範囲をその周囲の面よりも凹ませた凹部とし、
前記被覆部を、前記周囲の面から突出しないよう前記凹部に収めて成ることを特徴とする請求項1記載のモータ。
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