JP2007010132A - 脱落防止ボルト・ナット。 - Google Patents
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Abstract
【課題】螺子部にナット止め具用溝とナット止め具用被せ穴を設け、ナット止め具を固定し、ボルト、ナットの脱落を防止し、緩みを止め、更に振動を吸収する。
【解決手段】ボルト螺子部に螺子谷より深いナット止め具用溝5を切り、そのナット止め具用溝5に装着するナット止め具4は、内径は螺子谷径と同等か少し小さい径とし、外径はボルト山径より少し大きい形状とし、脱落防止ナットの外側の内径をナット留め具4の外径を包み込める用に広げたナット止め具用被せ穴6とし、ボルト螺子部のナット止め具用溝5側面とナット止め具用被せ穴6内面とでナット止め具をロック状態にしナットを脱落防止する。また固定ナット8で固定した後、コイルスプリング9を螺子部に挿入し、固定ナット8の緩みを押さえる。また固定ナット8が緩んだ場合は、コイルスプリング9の押さえる力はどんどん強くなる。
【選択図】図8
【解決手段】ボルト螺子部に螺子谷より深いナット止め具用溝5を切り、そのナット止め具用溝5に装着するナット止め具4は、内径は螺子谷径と同等か少し小さい径とし、外径はボルト山径より少し大きい形状とし、脱落防止ナットの外側の内径をナット留め具4の外径を包み込める用に広げたナット止め具用被せ穴6とし、ボルト螺子部のナット止め具用溝5側面とナット止め具用被せ穴6内面とでナット止め具をロック状態にしナットを脱落防止する。また固定ナット8で固定した後、コイルスプリング9を螺子部に挿入し、固定ナット8の緩みを押さえる。また固定ナット8が緩んだ場合は、コイルスプリング9の押さえる力はどんどん強くなる。
【選択図】図8
Description
本発明は、ナットが緩む事でボルト、ナットが脱落し装置の故障、事故等を未然に防ぐために、緩んでもボルト、ナットが脱落しないよう、また緩みにくいボルト、ナットに関するものである。
従来、緩み止めボルトやナットの脱落防止には、色々な方法で製品が市場に出ているが、緩んでしまうと脱落、落下を防ぐことが出来ない製品も多く、また脱落防止には、ボルト螺子部に穴を空け、割ピンを挿入し、ボルト螺子部に空けられた穴を貫通させ、先端を曲げ緩んだナットが引っかかるようにした物がある。
しかし、横から割ピンを挿入し、反対側に貫通した部分を曲げるために、作業空間が必要で、狭い場所に対応しにくい欠点がある。
このように貫通後に先端部分を曲げるために、作業も場所によっては困難であり、さらに先端を曲げる作業のために、材質に軟材を用いる必要があり、強度的にも限界があった。
このように貫通後に先端部分を曲げるために、作業も場所によっては困難であり、さらに先端を曲げる作業のために、材質に軟材を用いる必要があり、強度的にも限界があった。
公園の遊戯具の螺子が外れ、児童が怪我をしたニュースで大騒ぎになった事があり、この対策には割ピンは利用しにくい。まず工具がなくても割ピンを外す事ができることで、イタズラ防止対策には難しい。また割ピンの先端部分が突出している為に、利用場所によっては児童が怪我をする可能性もある。
またナットの緩みを止めるため、多くの製品が開発されてきましたが、その多くの製品の緩み止め方法は、何らかの形状・内径差・異物の挿入・ピッチの相違等を利用した摩擦抵抗を主とした物であり、いずれも確実なものではなく緩んでしまうとナットが脱落するケースも多い。
解決しようとする問題点は、ナットの緩みを確実に止める事や、緩みによる脱落、落下を確実に防ぐ事ができない点である。
すなわち本発明は、ボルト螺子部に溝を切り、その螺子部にナット止め具を装着し、脱落防止ナットが緩むとナット止め具で、ボルトと脱落防止ナットを固定し、ボルト、ナットの脱落、落下を防ぐ事である。
さらに、ナット止め具によって固定された脱落防止ナットにコイルスプリングを装着する事で、固定ナットの緩み止めや、振動をコイルスプリングで吸収することも、本発明の重要な効果とし、主要な特徴とする。
本発明の脱落防止ボルト・ナットは、ボルト螺子部に溝を切り、その溝にC型状のスプリング材で作られた、ナット止め具を装着する事で、脱落防止ナットが緩んだ場合は、ナット止め具は、脱落防止ナットの広げられた内径でナット止め具の外径部分を包み、さらに脱落防止ナット内面と、ボルト螺子部の溝側面で確実にロックされ、脱落防止ナットはそれ以上に進む事はできず、脱落を防ぎ、さらにナット止め具はナット内径に包まれ、開くことができない状態になり、螺子部溝内と脱落防止ナット内径面でロック状態になる。
さらに、このボルト、脱落防止ナット、ナット止め具に固定用ナットとコイルスプリングを装着する事で、固定用ナットを後方からコイルスプリングを脱落防止ナットで締め付け、ナット止め具を装着する事で、脱落防止ナットはナット止め具まで緩むが、固定用ナットを後方からコイルスプリングで押さえ、固定用ナットの緩む事を防止、サポートする。
脱落防止方法も、割ピンと本発明の比較を行うと、まず割ピンの作業性よりも優れている点である。割ピンは、ボルト螺子部にあけられた穴に、割りピンを挿入し、穴から出た先端部分を2方向に曲げる作業工程が必要であるのに対して、本発明の脱落防止ボルト・ナットはボルト螺子部の溝に、プライヤー(サークリッププライヤー等)で装着する1作業工程である。また、作業空間もネジ部脱落防止ナット方向にプライヤー(サークリッププライヤー等)で差し込むために、ナットが装着できる場所であれば確実にナット止め具が装着出来る。
また強度を比較しても割ピンは曲げる作業が必要な為に、どうしても軟材を使用する。ナット止め具の材質の強度については、スプリング材を使用するために、割ピンとは比較にならない強度の材料が利用でき、強度的にも従来品と比較しても優位性がある。
ボルトと脱落防止ナットの脱落する強度に関しても、割ピンはボルトに挿入点と貫通点の2カ所によってナットを支えるのに対して、ナット止め具は脱落防止ナットの壁面とボルト溝壁面とに接する面固定である。
製造工程においても、割ピン用のボルトには、必ず割ピン用の穴加工が必要であるが、本発明のボルト加工はローリング加工で製造可能であり、製造工程にも優位性がある。
作業が簡単で安価な方法で確実に脱落防止ナットの脱落を防ぎ、またこの脱落防止ボルト・ナットを利用して、振動を吸収する治具、また固定用ナットの緩みを確実に防ぐ方法を可能にした。
本発明の実施の具体例について説明する。実施例1について図1を用いて説明をする。まず、ボルト(1)の螺子部(2)の先端部分にナット止め具用溝(5)を切り、図2の脱落防止ナット(3)にナット止め具(4)を包み込めるような内径のナット止め具用被せ穴(6)を彫り込む。図1はボルト(1)に固定物を脱落防止ナット(3)でボルト(1)に装着する。脱落防止ナット(3)を装着後、ナット止め具(4)をプライヤー等で広げ、螺子部(2)に切られたナット止め具用溝(5)に装着する。
脱落防止ナット(3)が緩み、ナット止め具(4)まで脱落してくると、脱落防止ナット(3)に掘られたナット止め具用被せ穴(6)の内面と、ボルト螺子部(2)に切られたナット止め具用溝(5)の側面とで、ナット止め具(4)は固定、ロックされる。これは逆に言えば、ナット止め具(4)によって脱落防止ナット(3)がボルト(1)に固定、ロックされる。
図3のナット止め具(7)の形状にすると、プライヤー等で螺子部(2)のナット止め具用溝(5)に装着すると、ナット止め具用溝(5)からナット止め具(7)の内径部がナット止め用溝(5)から出ることの無いように構成すると、差し込む場所や掴まえる所がなく、ナット止め具用溝(5)から外す事ができず、脱落防止や落下防止のみの利点だけでなく、イタズラ防止や盗難防止螺子としても利用できる。
また図4、図5のナット止め具(4)は、プライヤー等で装着した後、メンテ等で脱落防止ナットを外す場合に、プライヤー等で外す為の差込穴等がナット止め具用溝(5)から外に出ており、装着後もプライヤーにて取り外す事ができるナット止め具(4)の実施例であり、ナット止め具は用途によって形状を変えることが可能である。
また緩み止めの実施の具体例を説明する。実施例2について図7を用いて説明する。
ボルト(1)に固定用ナット(8)で固定物を固定後、コイルスプリング(9)を挿入し、脱落防止ナット(3)でコイルスプリング(9)を締めて固定用ナット(8)の後方から押さえ、脱落防止ナット(3)の後方のナット止め具用溝(5)にナット止め具を装着する。脱落防止ナット(3)はナット止め具を装着で固定される。固定用ナット(8)はコイルスプリング(9)から反発力で絶えず押されて緩み難い環境になる。また固定用ナット(8)が緩む方向に動けばコイルスプリング(9)からの反発力が増強される。
ボルト(1)に固定用ナット(8)で固定物を固定後、コイルスプリング(9)を挿入し、脱落防止ナット(3)でコイルスプリング(9)を締めて固定用ナット(8)の後方から押さえ、脱落防止ナット(3)の後方のナット止め具用溝(5)にナット止め具を装着する。脱落防止ナット(3)はナット止め具を装着で固定される。固定用ナット(8)はコイルスプリング(9)から反発力で絶えず押されて緩み難い環境になる。また固定用ナット(8)が緩む方向に動けばコイルスプリング(9)からの反発力が増強される。
固定用ナット(8)にコイルスプリング(9)の先端部が差し込める穴をあけ、固定用ナット(8)に差し込めるようコイルスプリング(9)の先端を曲げ、装着すると、固定用ナット(8)とコイルスプリング(9)とは固定され、摩擦抵抗以上の力で固定用ナット(8)は固定される。
振動吸収用ボルトの実施具体例を説明する。実施例3について図8を用いて説明する。実施例3は自動車のマフラーの振動吸収支持方法についての例である。
ボルト(1)を2本装着した状態で、車体に固定する穴(10)から車体固定用ボルトで車体に固定。マフラー(11)をマフラー支持治具(12)でマフラー(11)支え、コイルスプリングを装着し、脱落防止ナットでコイルスプリング(9)を締め、ナット止め具用溝(5)にナット止め具(4)を装着する。マフラー(11)の振動はマフラー支持治具(12)に伝わり、マフラー支持治具の振動はコイルスプリング(9)で吸収される。また脱落防止ナット(3)はナット止め具で支えられる。
ボルト、ナットの脱落を防止すると、橋梁、鉄塔のナット及び部材の脱落防止や、鉄道関連の固定ナット等は安全性やメンテナンスコスト削減や部材の脱落等に脱落防止ボルト・ナットの要望は極めて高い。また振動する空調、熱エネルギーシステム、ダイオキシン対応焼却施設の締め付け部材、振動する流体等、冷熱ポンプ・吸収冷熱ユニット用の締め付け部材に、公共施設、公園や遊戯具の安全性や盗難防止等、広く産業上の安全性とメンテナンスコスト削減に不可欠な用途として利用できる。
1 ボルト
2 ボルト螺子部
3 脱落防止ナット
4 ナット止め具
5 ナット止め具用溝
6 ナット止め具用被せ穴
7 線材製ナット止め具
8 固定用ナット
9 コイルスプリング
10 自動車車体固定穴
11 自動車マフラー
12 マフラー支持治具
2 ボルト螺子部
3 脱落防止ナット
4 ナット止め具
5 ナット止め具用溝
6 ナット止め具用被せ穴
7 線材製ナット止め具
8 固定用ナット
9 コイルスプリング
10 自動車車体固定穴
11 自動車マフラー
12 マフラー支持治具
Claims (4)
- ボルト、脱落防止ナットとナット止め具で構成し、ボルト螺子部に溝を切り、溝の深さは螺子部ピッチの谷より深く、脱落防止ナット装着後には溝にナット止め具を装着できるよう、脱落防止ナット外側に出るようにし、ナット止め具は螺子部に切られた溝径と同径か、少し小さめの内径で螺子部山径より大きめの外径としたC型状のスプリング材で作られたナット止め具で構成し、脱落防止ナットはナット止め具を包み込めるよう、内径の一部を広げ、脱落防止ナットが緩んだ場合に、ナット止め具でボルトと脱落防止ナットがロックされ進行を阻止するようにした、脱落防止ボルト・ナット。
- 請求項1に記載されたボルト、ナットに固定物が振動する装置や機械の振動吸収用に座金と脱落防止ナットとの間にコイルスプリングを入れ、固定物の振動をコイルスプリングで吸収させる脱落防止ボルト・ナット。
- ボルト、脱落防止ナットとナット止め具で構成し、ボルト螺子部に溝を切り、溝の深さは螺子部ピッチの谷より深く、脱落防止ナット装着後には溝にナット止め具を装着できるよう、脱落防止ナット外側に出るようにし、ナット止め具は螺子部に切られた溝径と同径か、少し小さめの内径で螺子部山径より大きめの外径としたC型状のスプリング材で作られたナット止め具で構成し、脱落防止ナットはナット止め具を包み込めるよう、内径の一部を広げた脱落防止ナットと、さらに固定物を固定する固定用ナット、コイル状スプリングで構成し、固定用ナット装着後、コイル状スプリングをボルト螺子部に挿入し、さらに脱落防止ナットを締め付け、固定用ナットを押さえ、更に脱落防止ナットが脱落しないようナット止め具を装着し、固定用ナットが緩まないように、コイルスプリングで固定用ナット後方から押さえた、脱落防止ボルト・ナット。
- 請求項3に記載された固定用ナットに穴を空け、コイル状スプリングの先端部を固定用ナットに空けられた穴に差し込めるように曲げ、固定用ナットとコイル状スプリングとが、滑らないようにした脱落防止ボルト・ナット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005219575A JP2007010132A (ja) | 2005-06-29 | 2005-06-29 | 脱落防止ボルト・ナット。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005219575A JP2007010132A (ja) | 2005-06-29 | 2005-06-29 | 脱落防止ボルト・ナット。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007010132A true JP2007010132A (ja) | 2007-01-18 |
Family
ID=37748903
Family Applications (1)
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JP2005219575A Pending JP2007010132A (ja) | 2005-06-29 | 2005-06-29 | 脱落防止ボルト・ナット。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007010132A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200456727Y1 (ko) * | 2009-04-29 | 2011-11-16 | (주)포유텍 | 완철 접지 클램프 |
JP2015034633A (ja) * | 2014-10-02 | 2015-02-19 | 株式会社昭和コーポレーション | 振れ止め用金具の固定部構造 |
CN108361268A (zh) * | 2018-01-18 | 2018-08-03 | 广东欧珀移动通信有限公司 | 锁紧机构 |
CN114961866A (zh) * | 2022-05-06 | 2022-08-30 | 中国船舶重工集团公司第七0三研究所 | 一种防脱自锁高温盘轴连接结构 |
-
2005
- 2005-06-29 JP JP2005219575A patent/JP2007010132A/ja active Pending
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KR200456727Y1 (ko) * | 2009-04-29 | 2011-11-16 | (주)포유텍 | 완철 접지 클램프 |
JP2015034633A (ja) * | 2014-10-02 | 2015-02-19 | 株式会社昭和コーポレーション | 振れ止め用金具の固定部構造 |
CN108361268A (zh) * | 2018-01-18 | 2018-08-03 | 广东欧珀移动通信有限公司 | 锁紧机构 |
CN114961866A (zh) * | 2022-05-06 | 2022-08-30 | 中国船舶重工集团公司第七0三研究所 | 一种防脱自锁高温盘轴连接结构 |
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