JP2007005242A - 非水系電解液及び非水系電解液電池 - Google Patents

非水系電解液及び非水系電解液電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高いサイクル特性を維持しながら、高温保存時のガスの発生や容量低下が抑制された電池を提供可能な非水系電解液および、それを用いて作成された非水系電解液電池を提供する。
【解決手段】電解質及びこれを溶解する非水溶媒を含む非水系電解液において、該非水系電解液が下記一般式(1)で表される化合物を0.001重量%以上、5重量%以下の濃度で含有することを特徴とする非水系電解液。
Figure 2007005242

(式中、RおよびRは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表すか、RとRは互いに結合して環を形成するが、R、R及び、これらが結合してできる連結基は鎖中にエーテル結合を有していてもよい。Rはエーテル結合を含む炭素数2〜12の2価の連結基を表す。ただし、R、RおよびRは、フッ素原子で置換されていてもよい。)
【選択図】なし

Description

本発明は、非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液電池、特に非水系電解液二次電池に関するものである。
詳しくは、高容量で、保存特性、サイクル特性に優れ、更にガス発生量の少ない非水系電解液電池に関するものである。
携帯電話、ノートパソコンなどのいわゆる民生用の電源から自動車用などの駆動用車載電源まで広範な用途に、リチウム二次電池などの非水系電解液電池が実用化されつつある。しかしながら、近年の非水系電解液電池に対する高性能化の要求はますます高くなっており、電池特性の改善が要望されている。
非水系電解液電池に用いる電解液は、通常、主として電解質と非水溶媒とから構成されている。非水溶媒の主成分としては、エチレンカーボネートやプロピレンカーボネート等の環状カーボネート;ジメチルカーボネートやエチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状カルボン酸エステルなどが用いられている。
また、こうした非水系電解液電池の負荷特性、サイクル特性、保存特性、低温特性等の電池特性を改良するために、非水溶媒や電解質について種々の検討がなされている。
例えば、非水溶媒として環状カーボネートと鎖状カーボネートとポリエチレングリコールジアルキルエーテルの混合溶媒を用いることが知られている。(特許文献1参照)。
また、非水溶媒が、環状カーボネートとジアルキルエステル化合物と鎖状カーボネートの混合溶媒を用いることが知られている(特許文献2参照)。
特開平7−50175号公報 特開平7−272756号公報
しかしながら、近年の電池に対する高性能化への要求はますます高くなっており、高容量、高温保存特性、サイクル特性を高い次元で達成することが求められている。
そこで、非水系電解液電池を高容量化する方法として、限られた電池体積の中にできるだけ多くの活物質を詰めることが検討されており、電極の活物質層を加圧して高密度化したり、電池内部に占める活物質以外の体積を極力少なくする設計が一般的となっている。しかし、高容量化によって電池内部の空隙は減少し、電解液の分解で少量のガスが発生しても電池内圧は顕著に上昇してしまうという問題が発生してくる。
多量のガスが発生すると、過充電等の異常により内圧が異常に上昇したときにこれを感知して安全弁を作動させる電池では、安全弁が作動してしまうことがある。また、安全弁のない電池では、発生したガスの圧力により電池が膨張して、電池自体が使用不能になる場合がある。
したがって、非水系電解液二次電池においては、高容量、高温保存特性、サイクル特性だけでなく、ガス発生を抑制することが強く求められている。
しかしながら、特許文献1、2に記載されている電解液を用いた非水電解液二次電池では、高温保存特性とガス発生の抑制を両立するという点で、未だ満足しうるものではなかった。
本発明者らは、高いサイクル特性を維持しながら、ガス発生が抑制され、高温保存特性をも向上させる電解液を求めて種々の検討を重ねた結果、2つのカルボニルオキシ部分がエーテル結合を含む連結基で結合した構造を有する後述の一般式(1)で表される化合物を0.001重量%以上、5重量%以下の濃度で含有する非水系電解液を用いることによって、高いサイクル特性を維持しながら、高温保存時のガスの発生や容量低下が抑制されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の要旨は、電解質及びこれを溶解する非水溶媒を含む非水系電解液において、該非水系電解液が下記一般式(1)で表される化合物を0.001重量%以上、5重量%以下の濃度で含有することを特徴とする非水系電解液、に存する。
Figure 2007005242
(式中、RおよびRはそれぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表すか、RとRは互いに結合して環を形成するが、R、R及び、これらが結合してできる連結基は鎖中にエーテル結合を有していてもよい。Rはエーテル結合を含む炭素数2〜12の2価の連結基を表す。ただし、R、RおよびRはそれぞれ独立して、フッ素原子で置換されていてもよい。)
他の要旨は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極及び正極、並びに非水電解液を含む非水系電解液電池であって、非水系電解液電池が上記の非水系電解液を用いて作製されたものであることを特徴とする非水系電解液電池、に存する。
本発明によれば、高容量で、保存特性及びサイクル特性に優れ、ガス発生が抑制された電池を提供することができ、非水系電解液電池の小型化、高性能化を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定はされない。
本発明に係る非水系電解液は、常用の非水系電解液と同じく、電解質及びこれを溶解する非水溶媒を含有するものであり、通常、これらを主成分とするものである。
(電解質)
電解質としては、通常、リチウム塩が用いられる。リチウム塩としては、この用途に用いることが知られているものであれば特に制限がなく、任意のものを用いることができ、具体的には以下のものが挙げられる。
例えば、LiPF6及びLiBF4等の無機リチウム塩;LiCF3SO3、LiN(CF3SO22 、LiN(C25SO22、リチウム環状1,2−パーフルオロエタンジスルホニルイミド、リチウム環状1,3−パーフルオロプロパンジスルホニルイミド、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO23、LiPF4(CF32、Li
PF4(C252、LiPF4(CF3SO22、LiPF4(C25SO22、LiBF2(CF32、LiBF2(C252、LiBF2(CF3SO22、LiBF2(C25
22等の含フッ素有機リチウム塩及びリチウムビス(オキサレート)ボレート等が挙げられる。
これらのうち、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22
はLiN(C25SO22が好ましく、特にLiPF6又はLiBF4が好ましい。
これらのリチウム塩は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
2種以上を併用する場合の好ましい一例は、LiPF6とLiBF4との併用であり、この場合には、両者の合計に占めるLiBF4の割合は、0.01重量%以上、20重量%
以下であることが好ましく、0.1重量%以上、5重量%以下であるのが特に好ましい。
また、他の一例は、無機リチウム塩と含フッ素有機リチウム塩との併用であり、この場合には、両者の合計に占める無機リチウム塩の割合は、70重量%以上、99重量%以下であることが望ましい。含フッ素有機リチウム塩としては、LiN(CF3SO22 、LiN(C25SO22、リチウム環状1,2−パーフルオロエタンジスルホニルイミド、リチウム環状1,3−パーフルオロプロパンジスルホニルイミドのいずれかであるのが好ましい。この両者の併用は、高温保存による劣化を抑制する効果がある。
また、非水溶媒がγ−ブチロラクトンを55容量%以上含むものである場合には、リチウム塩としては、LiBF又はLiBFと他のものとの併用が好ましい。この場合LiBFは、リチウム塩の40モル%以上を占めるのが好ましい。特に好ましくは、リチウム塩に占めるLiBF4の割合が40モル%以上、95モル%以下であり、残りがLi
PF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22及びLiN(C25SO22よりなる群から選ばれるものからなる組合せである。
非水系電解液中のリチウム塩の濃度は、通常0.5モル/リットル以上、3モル/リットル以下である。濃度が低すぎると電解液の電気伝導率が不十分であり、濃度が高すぎると粘度上昇のため電気伝導率が低下し、電池性能が低下することがある。非水系電解液中のリチウム塩の濃度は、0.6モル/リットル以上であるのが好ましく、また、1.8モル/リットル以下、特に1.5モル/リットル以下であるのが好ましい。
(非水溶媒)
非水溶媒も、従来から非水系電解液の溶媒として公知のものの中から適宜選択して用いることができる。例えば、不飽和結合をもたない環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、環状カルボン酸エステル類、鎖状カルボン酸エステル類、含燐有機溶媒等が挙げられる。
不飽和結合をもたない環状カーボネート類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の炭素数2〜4のアルキレン基を有するアルキレンカーボネート類が挙げられ、これらの中では、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートが好ましい。
鎖状カーボネート類としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート等の炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルカーボネート類が挙げられる。これらの中では、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートが好ましい。
環状エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。
鎖状エーテル類としては、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン等が挙げられる。
環状カルボン酸エステル類としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。
鎖状カルボン酸エステル類としては、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル等が挙げられる。
含燐有機溶媒としては、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸ジメチルエチル、リン酸メチルジエチル、リン酸エチレンメチル、リン酸エチレンエチル等が挙げられる。
これらは単独で用いても、2種類以上を併用してもよいが、2種以上の化合物を併用するのが好ましい。例えば、アルキレンカーボネート類や環状カルボン酸エステル類等の高誘電率溶媒と、ジアルキルカーボネート類や鎖状カルボン酸エステル類等の低粘度溶媒とを併用するのが好ましい。
非水溶媒の好ましい組合せの一つは、アルキレンカーボネート類とジアルキルカーボネート類を主体とする組合せである。なかでも、非水溶媒に占めるアルキレンカーボネート類とジアルキルカーボネート類との合計が、85容量%以上、好ましくは90容量%以上、より好ましくは95容量%以上であり、かつアルキレンカーボネート類とジアルキルカーボネート類との合計に対するアルキレンカーボネートの容量が5%以上、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上であり、通常50%以下、好ましくは35%以下、より好ましくは30%以下、更に好ましくは25%以下のものである。この混合溶媒にリチウム塩と前記一般式(1)で表される化合物を添加して得られた非水系電解液は、これを用いて作成された電池のサイクル特性と大電流放電特性及びガス発生抑制のバランスがよくなるので好ましい。
アルキレンカーボネート類とジアルキルカーボネート類の好ましい組み合わせの具体例としては、エチレンカーボネートとジメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネートとエチルメチルカーボネート等が挙げられる。
これらのエチレンカーボネートとジアルキルカーボネート類との組み合わせに、更にプロピレンカーボネートを加えた組み合わせも、好ましい組み合わせとして挙げられる。
プロピレンカーボネートを含有する場合には、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの容量比は、通常99:1〜40:60、好ましくは95:5〜50:50である。
これらの中で、非対称ジアルキルカーボネート類を含有するものが更に好ましく、特に、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネートとエチルメチルカーボネートといったエチレンカーボネートと対称ジアルキルカーボネート類と非対称ジアルキルカーボネート類を含有するものが、サイクル特性と大電流放電特性のバランスが良いので好ましい。中でも、非対称ジアルキルカーボネート類がエチルメチルカーボネートであるのが好ましく、又、アルキルカーボネートのアルキル基は炭素数1〜2が好ましい。
好ましい非水溶媒の他の例は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン及びγ−バレロラクトンよりなる群から選ばれた1種の有機溶媒、又は該群から選ばれた2以上の有機溶媒からなる混合溶媒を全体の60容量%以上を占めるものである。この混合溶媒を用いた非水系電解液は、高温で使用しても溶媒の蒸発や液漏れが少なくなる。なかでも、非水溶媒に占めるエチレンカーボネートとγ−ブチロラクトンとの合計が、80容量%以上、好ましくは90容量%以上であり、かつエチレンカーボネートとγ−ブチロラクトンとの容量比が5:95〜45:55であるもの、又は非水溶媒に占めるエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとの合計が、80容量%以上、好ましくは90容量%以上であり、かつエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの容量比が30:70〜60:40であるものを用いると、一般にサイクル特性と大電流放電特性等のバランスがよくなる。
また、非水溶媒として含燐有機溶媒を用いるのも好ましい。含燐有機溶媒を非水溶媒中に、通常5容量%以上、好ましくは10容量%以上、80容量%以下となるように含有させると、電解液の燃焼性を低下させることができる。特に、含燐有機溶媒と、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン及びジアルキルカーボネートよりなる群から選ばれた非水溶媒を組み合わせて用いると、サイクル特性と大電流放電特性とのバランスがよくなるので好ましい。
なお、本明細書において、非水溶媒の容量は25℃での測定値であるが、エチレンカーボネートのように25℃で固体のものは融点での測定値を用いる。
(一般式(1)で表される化合物)
本発明に係る非水系電解液は、上述の電解質と非水溶媒を含有するが、これに更に下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
Figure 2007005242
(式中、RおよびRはそれぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表すか、RとRは互いに結合して環を形成するが、R、R及び、これらが結合してできる連結基は鎖中にエーテル結合を有していてもよい。Rはエーテル結合を含む炭素数2〜12の2価の連結基を表す。ただし、R、RおよびRはそれぞれ独立して、フッ素原子で置換されていてもよい。)
炭素数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは1〜4の鎖状又は環状アルキル基が挙げられるが、鎖状アルキル基であるのが好ましい。
炭素数2〜12のアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基等が挙げられ、好ましくは2〜8、特に好ましくは2〜4のものが挙げられる。
炭素数6〜12のアリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基等が挙げられ、なかでもフェニル基が好ましい。
炭素数7〜12のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられ、なかでもベンジル基が好ましい。
上記R及びRで表される基は鎖中にエーテル結合を持っていてもよくエーテル結合は一つでも複数でもよい。
鎖中にエーテル結合を持つ基としては、メトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基等のアルコキシアルキル基、2−メトキシビニル基、3−メトキシ−2−プロペニル基等のアルコキシアルケニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基等のアルコキシアリール基、2−メトキシベンジル基、3−メトキシベンジル基、4−メトキシベンジル基等のアラルキルオキシアルキル基等が挙げられる。
また、上記アルキル基、アルケニル基、アリール基およびアラルキル基はフッ素原子で置換されていてもよく、フッ素置換されている基としては、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基等のフッ化アルキル基、2−フルオロビニル基、3−フルオロ−2−プロペニル基等のフッ化アルケニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基等のフッ化アリール基、2−フルオロベンジル基、3−フルオロベンジル基、4−フルオロベンジル基、2,4−ジフルオロベンジル基、3,5−ジフルオロベンジル基等のフッ化アラルキル基が挙げられる。
とRは互いに結合して環を形成しても良い。この場合、RとRが結合してできる基−R−R−としては、直接結合、メチレン基、又は、上記R及びRで表される任意の基が連結してできる基であれば特に限定されないが、
メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン等の炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、更に好ましくは炭素数2〜4、特に好ましくは2および3のものが挙げられる。
これらRとRが互いに連結してできる基−R−R−には、エーテル結合を含んでいてもよい。
エーテル結合を含む連結基としては、3−オキサペンタメチレン、3,6−ジオキサオクタメチレン基等が挙げられる。
これらRとRが互いに連結してできる基−R−R−には、フッ素置換されていてもよい。
フッ素置換された連結基としては、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、オクタフルオロブチレン基等が挙げられる。
とRが結合してできる基−R−R−としては、上記の中でも、非置換のアルキレン基であるのが好ましい。
はエーテル結合を含み、フッ素原子で置換されていても良い炭素数2〜12の2価の連結基であり、エーテル結合は一つでも複数でもよい。より具体的には、フッ素原子で置換されていても良い少なくとも2つのアルキレン基がエーテル結合を介して連結し、両末端が炭素原子である2価の連結基である。エーテル結合を含む連結基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2007005242
また、フッ素原子で置換された連結基Rとしては、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 2007005242
入手の容易さの点から、炭素数4〜12の2価の連結基が好ましく、特に−CH−CH−(O−CH−CH−ただし、nは1から3の整数であるのが好ましい。
一般式(1)で表される化合物の分子量は、通常162以上であり、通常1000以下、好ましくは500以下、より好ましくは300以下である。
およびRが炭素数1〜12のアルキル基である一般式(1)の化合物の具体例としては、ジエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールジブチレート、トリエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジプロピオネート、トリエチレングリコールジブチレート、テトラエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジプロピオネート、テトラエチレングリコールジブチレート等が挙げられる。
およびRが炭素数2〜12のアルケニル基である一般式(1)の化合物の具体例としては、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジクロトネート、ジエチレングリコールジビニルアセテート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジクロトネート、トリエチレングリコールジビニルアセテート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジクロトネート、テトラエチレングリコールジビニルアセテート等が挙げられる。
およびRが炭素数6〜12のアリール基である一般式(1)の化合物の具体例としてはジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、テトラエチレングリコールジベンゾエート等が挙げられる。
およびRが炭素数7〜12のアラルキル基である一般式(1)の化合物の具体例としてはジエチレングリコールジ(フェニルアセテート)、トリエチレングリコールジ(フェニルアセテート)、テトラエチレングリコールジ(フェニルアセテート)等が挙げられる。
とRが互いに結合して環を形成している一般式(1)の化合物の具体例としては、ジエチレングリコールマロネート、ジエチレングリコールスクシネート、ジエチレングリコールグルタレート、ジエチレングルコールアジペート、ジエチレングリコールマレート、トリエチレングリコールマロネート、トリエチレングリコールスクシネート、トリエチレングリコールグルタレート、トリエチレングルコールアジペート、トリエチレングリコールマレート、テトラエチレングリコールマロネート、テトラエチレングリコールスクシネート、テトラエチレングリコールグルタレート、テトラエチレングルコールアジペート、テトラエチレングリコールマレート等が挙げられる。
、RおよびRは、それぞれ独立にフッ素置換された化合物としてはジエチレングリコールジ(トリフルオロアセテート)、ジエチレングリコールジ(ペンタフルオロプロピオネート)、ジエチレングリコールジ(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)、トリエチレングリコールジ(トリフルオロアセテート)、トリエチレングリコールジ(ペンタフルオロプロピオネート)、トリエチレングリコールジ(3,3,3−トリフルオロプロピオネート)等のフッ化アルキル基を含む化合物、ジエチレングリコールジ(2−フルオロプロペオネート)、ジエチレングルコールジ(4,4,4−トリフルオロクロトネート)、テトラエチレングリコールジ(2−フルオロプロペオネート)、テトラエチレングルコールジ(4,4,4−トリフルオロクロトネート)等のフッ化アルケニル基を含む化合物、ジエチレングリコールジ(2−フルオロベンゾエート)、ジエチレングリコールジ(3−フルオロベンゾエート)、ジエチレングリコールジ(4−フルオロベンゾエート)、ジエチレングリコールジ(2,4−ジフルオロベンゾエート)、ジエチレングリコールジ(3,5−ジフルオロベンゾエート)、トリエチレングリコールジ(2−フルオロベンゾエート)、トリエチレングリコールジ(3−フルオロベンゾエート)、トリエチレングリコールジ(4−フルオロベンゾエート)、トリエチレングリコールジ(2,4−ジフルオロベンゾエート)、トリエチレングリコールジ(3,5−ジフルオロベンゾエート)等のフッ化アリール基を含む化合物、ジエチレングリコールジ(2−フルオロフェニルアセテート)、ジエチレングリコールジ(3−フルオロフェニルアセテート)、ジエチレングリコールジ(4−フルオロフェニルアセテート)、ジエチレングリコールジ(2、4−ジフルオロフェニルアセテート)、ジエチレングリコールジ(3、5−ジフルオロフェニルアセテート)、トリエチレングリコールジ(2−フルオロフェニルアセテート)、トリエチレングリコールジ(3−フルオロフェニルアセテート)、トリエチレングリコールジ(4−フルオロフェニルアセテート)、トリエチレングリコールジ(2、4−ジフルオロフェニルアセテート)、トリエチレングリコールジ(3、5−ジフルオロフェニルアセテート)等のフッ化アラルキル基を含む化合物、ジエチレングリコールジフルオロマロネート、ジエチレングリコールテトラフルオロスクシネート、ジエチレングリコールヘキサフルオログルタレート、トリエチレングリコールジフルオロマロネート、トリエチレングリコールテトラフルオロスクシネート、トリエチレングリコールヘキサフルオログルタレート等のRとRが互いに結合して環を形成しているフッ化物、1H,1H,5H,5H−テトラフルオロ−3−オキサペンタン−1,5−ジオールジアセテート、1H,1H,8H,8H−オクタフルオロ−3、6−ジオキサオクタン−1,8−ジオールジアセテート等のRがフッ化された基を含む化合物があげられる。
これらの中で好ましいのは、ジエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールジブチレート、トリエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジプロピオネート、トリエチレングリコールジブチレート、テトラエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジプロピオネート、テトラエチレングリコールジブチレート等の一般式(1)におけるRおよびRが非置換の炭素数1〜6のアルキル基である化合物、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジクロトネート、ジエチレングリコールジビニルアセテート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジクロトネート、トリエチレングリコールジビニルアセテート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジクロトネート、テトラエチレングリコールジビニルアセテート等の一般式(1)におけるRおよびRが非置換の炭素数2〜8のアルケニル基である化合物やジエチレングリコールスクシネート、ジエチレングリコールグルタレート、ジエチレングルコールアジペート、ジエチレングリコールマレート、トリエチレングリコールスクシネート、トリエチレングリコールグルタレート、トリエチレングルコールアジペート、トリエチレングリコールマレート、テトラエチレングリコールスクシネート、テトラエチレングリコールグルタレート、テトラエチレングルコールアジペート、テトラエチレングリコールマレート等の一般式(1)におけるRとRが互いに結合して環を形成している化合物が好ましい。尚、合成の簡便さから、R及びRは同一であるのが好ましい。これらの中でも、RとRが互いに結合して環を形成している化合物が特に好ましい。
一般式(1)で表される化合物は単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
なお、R、RおよびRの少なくとも何れかが、フッ素置換されている化合物は例えば、J. Org. Chem., 36, 3640 (1971) 等に従って合成される。
非水系電解液中の一般式(1)で表される化合物の含有量は、通常、0.001重量%以上であり、0.1重量%以上が好ましく、特に0.3重量%以上が好ましい。これより低濃度では本発明の効果がほとんど発現しない。逆に濃度が高すぎると電池の保存特性が低下する傾向があるので、上限は5重量%以下であり、好ましくは4重量%以下、より好ましくは2重量%以下、最も好ましくは1重量%以下である。
一般式(1)で表わされる化合物を0.001重量%以上、5重量%以下の濃度で含有する電解液を用いることにより、非水系電解液電池が、高温保存時のガスの発生や容量低下が抑制される理由は明らかではないが、次のように推察される。
まず、一般式(1)で表される化合物は、正極表面に被膜を形成し、この被膜が活性の高い正極と電解液との接触を防ぎ、電解液の分解を抑制し、ガス発生量の増加を抑制することができると思われる。しかも一般式(1)で表される化合物由来の正極表面皮膜は、一般式(1)から推察されるように酸素原子を多く含有し、リチウムイオン透過性に優れるので、良好なサイクル特性を維持しながら、高温保存時のガスの発生や容量低下が抑制できるものと推察される。
一方、エーテル結合のみを有するジメトシエタンなどの化合物では、化合物の酸化電位が低すぎるためか、高温保存後の電池特性の劣化が顕著となり、また、エステル結合のみを有するエチルアセテート等では、正極表面に皮膜を形成できないためか、ガス抑制効果がほとんどみられない。
本発明に係る非水系電解液は、本発明の効果を損ねない範囲で、分子内に不飽和結合を有する環状カーボネートや従来公知の過充電防止剤、脱酸剤、脱水剤などの種々の助剤を含有していてもよい。
分子内に不飽和結合を有する環状カーボネートは、負極の表面に安定な保護被膜を形成するため、電池のサイクル特性を向上させることができる。分子内に不飽和結合を有する環状カーボネートとしては、ビニレンカーボネート系化合物、ビニルエチレンカーボネート系化合物、メチレンエチレンカーボネート系化合物等が挙げられる。
ビニレンカーボネート系化合物としては、ビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、エチルビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4,5−ジエチルビニレンカーボネート、フルオロビニレンカーボネート、トリフルオロメチルビニレンカーボネート等が挙げられる。
ビニルエチレンカーボネート系化合物としては、ビニルエチレンカーボネート、4−メチル−4−ビニルエチレンカーボネート、4−エチル−4−ビニルエチレンカーボネート、4−n−プロピル−4−ビニルエチレンカーボネート、5−メチル−4−ビニルエチレンカーボネート、4,4−ジビニルエチレンカーボネート、4,5−ジビニルエチレンカーボネート等が挙げられる。
メチレンエチレンカーボネート系化合物としては、メチレンエチレンカーボネート、4,4−ジメチル−5−メチレンエチレンカーボネート、4,4−ジエチル−5−メチレンエチレンカーボネート等が挙げられる。
これらのうち、サイクル特性向上の点から、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネートが好ましく、特にビニレンカーボネートが好ましい。
これらは単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
2種類以上を併用する場合は、ビニレンカーボネートとビニルエチレンカーボネートとを併用するのが好ましい。
非水系電解液が分子内に不飽和結合を有する環状カーボネートを含有する場合、非水系電解液中におけるその割合は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、特に好ましくは0.3重量%以上、最も好ましくは0.5重量%以上である。分子内に不飽和結合を有する環状カーボネート化合物が少なすぎると、電池のサイクル特性を向上させるという効果を十分に発揮できない。また、分子内に不飽和結合を有する環状カーボネートは充電状態の正極材と反応しやすく、電解液が分子内に不飽和結合を有する環状カーボネートを含有すると、高温保存時にガスの発生量が増加するという問題があるが、一般式(1)で表される化合物と併用するとガス発生量の増加を抑制することができ、サイクル特性の向上とガス発生抑制の両立ができるので特に好ましい。しかし、分子内に不飽和結合を有する環状カーボネートの含有量が多すぎると、高温保存時にガス発生量が増大したり、低温での放電特性が低下する傾向にあるので、その上限は、通常8重量%以下、好ましくは4重量%以下、特に好ましくは3重量%以下である。
また、分子内に不飽和結合を有する環状カーボネートを含有する場合、一般式(1)で表わされる化合物と分子内に不飽和結合を有する環状カーボネートの重量比は、電解液を調製した段階で、通常1:0.1〜50、好ましくは1:0.5〜25である。
過充電防止剤としては、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2−フルオロビフェニル、o−シクロヘキシルフルオロベンゼン、p−シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分フッ素化物;2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソール、2,6−ジフルオロアニソール、3,5−ジフルオロアニソール等の含フッ素アニソール化合物等が挙げられる。
これらの中でビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物が好ましい。これらは2種類以上併用して用いてもよい。2種以上併用する場合は、特に、シクロヘキシルベンゼンとt−ブチルベンゼンやt−アミルベンゼンとの組み合わせや、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン等の酸素を含有しない芳香族化合物から選ばれるものと、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の含酸素芳香族化合物から選ばれるものとを併用するのが好ましい。
非水系電解液中における過充電防止剤の割合は、通常0.1重量%以上、好ましくは0.2重量%以上、特に好ましくは0.3重量%以上、最も好ましくは0.5重量%以上であり、上限は、通常5重量%以下、好ましくは3重量%以下、特に好ましくは2重量%以下である。過充電防止剤を含有させることにより、過充電等のときに電池の破裂・発火を抑制することができる。
一般にこれらの過充電防止剤は、電解液の溶媒成分よりも正極及び負極上で反応しやすいために、高温保存時においても電極の活性の高い部位で反応してしまい、これらの化合物が反応すると電池の内部抵抗が大きく上昇したり、ガス発生によって、高温保存後の放電特性を著しく低下させる原因となっていたが、本発明の電解液に添加した場合は、放電特性の低下を抑制することができる。
他の助剤としては、フルオロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、フェニルエチレンカーボネート、エリスリタンカーボネート、スピロ−ビス−ジメチレンカーボネート、メトキシエチル−メチルカーボネート等のカーボネート化合物;無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物及びフェニルコハク酸無水物等のカルボン酸無水物;2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ジビニル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等のスピロ化合物;エチレンサルファイト、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸エチル、ブスルファン、スルホラン、スルホレン、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、N,N−ジメチルメタンスルホンアミド、N,N−ジエチルメタンスルホンアミド等の含硫黄化合物;1−メチル−2−ピロリジノン、1−メチル−2−ピペリドン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン及びN−メチルスクシイミド等の含窒素化合物;ヘプタン、オクタン、シクロヘプタン等の炭化水素化合物、フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、ベンゾトリフルオライド等の含フッ素芳香族化合物などが挙げられる。これらは2種類以上併用して用いてもよい。
非水系電解液中におけるこれらの助剤の割合は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、特に好ましくは0.2重量%以上であり、上限は、通常5重量%以下、好ましくは3重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。これらの助剤を添加することにより、高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を向上させることができる。
(電解液の調製)
本発明に係る非水系電解液は、非水溶媒に、電解質、一般式(1)で表される化合物及び必要に応じて他の化合物を溶解することにより調製することができる。非水系電解液の調製に際しては、各原料は、予め脱水しておくのが好ましい。通常50ppm以下、好ましくは30ppm以下まで脱水するのがよい。
(リチウム二次電池)
本発明に係る非水系電解液は、電池の中でも二次電池用、特にリチウム二次電池用の電解液として用いるのに好適である。以下、この電解液を用いた本発明に係るリチウム二次電池について説明する。
本発明に係るリチウム二次電池は、上記本発明の電解液を用いて作製される以外は従来公知のリチウム二次電池と同様、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極及び正極、並びに非水電解液を含む非水系電解液電池であり、通常、正極と負極とを本発明に係る非水系電解液が含浸されている多孔膜を介してケースに収納することで得られる。従って、本発明に係る二次電池の形状は特に制限されるものではなく、円筒型、角型、ラミネート型、コイン型、大型等のいずれであってもよい。本発明に係るリチウム二次電池は、前述のように高温保存におけるガス発生量が少ないので、過充電等の異常時に電池内圧の上昇により作動する電流遮断装置を備えた電池の高温保存での電流遮断装置の異常作動を防止することができる。また、外装体の厚みが0.4mm以下で、外装体の材質が金属アルミニウム又はアルミニウム合金を主体とした電池においては、電池内圧の上昇による電池の膨れという問題が生じやすいが、本発明に係るリチウム二次電池では、ガス発生が少ないので、このような問題が生じるのを防止することができる。
負極活物質としては、リチウムを吸蔵・放出可能な炭素質材料や金属化合物、リチウム金属及びリチウム合金などを用いることができる。これらの負極活物質は、単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。なかでも好ましいものは炭素質材料、リチウムを吸蔵および放出可能な金属化合物である。
炭素質材料のなかでは、特に、黒鉛や黒鉛の表面を黒鉛に比べて非晶質の炭素で被覆したものが好ましい。
黒鉛は、学振法によるX線回折で求めた格子面(002面)のd値(層間距離)が0.335〜0.338nm、特に0.335〜0.337nmであるものが好ましい。また、学振法によるX線回折で求めた結晶子サイズ(Lc)は、通常30nm以上、好ましくは50nm以上、特に好ましくは100nm以上である。灰分は、通常1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0.1重量%以下である。
黒鉛の表面を非晶質の炭素で被覆したものとして好ましいのは、X線回折における格子面(002面)のd値が0.335〜0.338nmである黒鉛を核材とし、その表面に該核材よりもX線回折における格子面(002面)のd値が大きい炭素質材料が付着しており、かつ核材と核材よりもX線回折における格子面(002面)のd値が大きい炭素質材料との割合が重量比で99/1〜80/20であるものである。これを用いると、高い容量で、かつ電解液と反応しにくい負極を製造することができる。
炭素質材料の粒径は、レーザー回折・散乱法によるメジアン径で、通常1μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上、最も好ましくは7μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、最も好ましくは30μm以下である。
炭素質材料のBET法による比表面積は、通常0.3m2/g以上、好ましくは0.5
2/g以上、より好ましくは0.7m2/g以上、最も好ましくは0.8m2/g以上で
あり、通常25.0m2/g以下、好ましくは20.0m2/g以下、より好ましくは15.0m2/g以下、最も好ましくは10.0m2/g以下である。
また、炭素質材料は、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトルで分析し、1570〜1620cm-1の範囲にあるピークPAのピーク強度をIA、1300〜1400cm-1の範囲にあるピークPBのピーク強度をIBとした場合、IBとIAの比で表されるR値(=IB/IA)が、0.01〜0.7の範囲であるものが好ましい。また、1570〜1620cm-1の範囲にあるピークの半値幅が、26cm-1以下、特に25cm-1以下であるものが好ましい。
リチウムを吸蔵及び放出可能な金属化合物としては、Ag、Zn、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、P、Sb、Bi、Cu、Ni、Sr、Ba等の金属を含有する化合物が挙げられ、これらの金属は単体、酸化物、リチウムとの合金などとして用いられる。本発明においては、Si、Sn、Ge及びAlから選ばれる元素を含有するものが好ましく、Si、Sn及びAlから選ばれる金属の酸化物又はリチウム合金がより好ましい。
リチウムを吸蔵・放出可能な金属化合物あるいはこの酸化物やリチウムとの合金は、一般に黒鉛に代表される炭素材料に比較し、単位重量あたりの容量が大きいので、より高エネルギー密度が求められるリチウム二次電池には好適である。
正極活物質としては、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物材料などのリチウムを吸蔵・放出可能な材料が挙げられる。これらの化合物は、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiCo1−y、LiNi1−y、LiMn1−y等であり、ここでMは通常、Fe、Co、Ni、Mn、Mg、Cu、Zn、Al、Sn、B、Ga、Cr、V、Sr、Tiから選ばれる少なくとも1種であり、0.4≦x≦1.2、0≦y≦0.6であるものや、LiMnaNibCoc(但し、0.4≦x≦1.2、a+b+c=1)が挙げられる。
特にLiCo1−y、LiNi1−y、LiMn1−y等で表される、コバルト、ニッケル、マンガンの一部を他の金属で置き換えたものや、LiMnaNibCoc(但し、0.4≦x≦1.2、a+b+c=1、|a-b|<0.1)で表されるものは、その構造を安定化させることができるので好ましい。
正極活物質は単独で用いても、複数を併用しても良い。
活物質を結着する結着剤としては、電極製造時に使用する溶媒や電解液に対して安定な材料であれば、任意のものを使用することができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム等の不飽和結合を有するポリマー及びその共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等のアクリル酸系ポリマー及びその共重合体などが挙げられる。
電極中には、機械的強度や電気伝導度を高めるために増粘剤、導電材、充填剤などを含有させてもよい。
増粘剤としては、カルボキシルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、ガゼイン等が挙げられる。
導電材としては、銅又はニッケル等の金属材料、グラファイト又はカーボンブラック等の炭素材料などが挙げられる。
電極の製造は、常法によればよい。例えば、負極又は正極活物質に、結着剤、増粘剤、導電材、溶媒等を加えてスラリー化し、これを集電体に塗布、乾燥した後に、プレスすることによって形成することができる。
また、活物質に結着剤や導電材などを加えたものをそのままロール成形してシート電極としたり、圧縮成型によりペレット電極としたり、蒸着・スパッタ・メッキ等の手法で集電体上に電極材料の薄膜を形成することもできる。
負極活物質に黒鉛を用いた場合、負極活物質層の乾燥、プレス後の密度は、通常1.45g/cm3以上であり、好ましくは1.55g/cm3以上、特に好ましくは1.60g/cm3以上である。
また、正極活物質層の乾燥、プレス後の密度は、通常2.0g/cm3以上であり、好
ましくは3.0g/cm3以上である。
集電体としては各種のものが用いることができるが、通常は金属や合金が用いられる。負極の集電体としては、銅、ニッケル、ステンレス等が挙げられ、好ましいのは銅である。また、正極の集電体としては、アルミニウム、チタン、タンタル等の金属又はその合金が挙げられ、好ましいのはアルミニウム又はその合金である。
正極と負極の間には、短絡を防止するために多孔膜を介在させる。この場合、電解液は多孔膜に含浸させて用いる。多孔膜の材質や形状は、電解液に安定であり、かつ保液性に優れていれば、特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料とする多孔性シート又は不織布等が好ましい。
本発明に係る電池に使用する電池の外装体の材質も任意であり、ニッケルメッキを施した鉄、ステンレス、アルミニウム又はその合金、ニッケル、チタン、ラミネートフィルム等が用いられる。
本発明に係る電池の作動電圧は通常2V〜6Vの範囲である。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、下記実施例および比較例で得られた電池の各評価方法を以下に示す。
[容量評価]
リチウム二次電池を、電極間の密着性を高めるためにガラス板で挟んだ状態で、25℃において、0.2Cに相当する定電流で4.2Vまで充電した後、0.2Cの定電流で3Vまで放電した。これを3サイクル行って電池を安定させ、4サイクル目は、0.5Cの定電流で4.2Vまで充電後、4.2Vの定電圧で電流値が0.05Cになるまで充電を実施し、0.2Cの定電流で3Vまで放電して、初期放電容量を求めた。
ここで、1Cとは電池の基準容量を1時間で放電する電流値を表し、0.2Cとはその1/5の電流値を表す。
[高温保存特性の評価]
容量評価試験の終了した電池を、25℃において0.5Cの定電流で4.2Vまで充電後、4.2Vの定電圧で電流値が0.05Cになるまで充電し、その後、85℃で3日間保存した。電池を十分に冷却させた後、エタノール浴中に浸して体積を測定し、保存前後の体積変化から発生したガス量を求めた。
発生ガス量の測定後、25℃において0.2Cの定電流で3Vまで放電させて保存試験後の残存容量を測定し、初期放電容量を100とした場合の保存後の残存容量(%)を求めた。
残存容量の測定後、0.5Cの定電流で4.2Vまで充電し、さらに4.2Vの定電圧で電流値が0.05Cになるまで充電を行った後、0.2Cの定電流で3Vまで放電し、保存試験後の放電容量を測定した。
次に、0.5Cの定電流で4.2Vまで充電し、さらに4.2Vの定電圧で電流値が0.05Cになるまで充電を行った後、1Cの定電流で3Vまで放電させて高負荷放電容量を測定し、初期放電容量を100とした場合の保存後の高負荷放電容量(%)を求めた。
(実施例1)
[負極の製造]
X線回折における格子面(002面)のd値が0.336nm、結晶子サイズ(Lc)が652nm、灰分が0.07重量%、レーザー回折・散乱法によるメジアン径が12μm、BET法による比表面積が7.5m2/g、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマ
ンスペクトル分析から求めたR値(=IB/IAが)0.12、1570〜1620cm-1の範囲にあるピークの半値幅が19.9cm-1である天然黒鉛粉末94重量部とポリフッ化ビニリデン6重量部とを混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えスラリー状にした。このスラリーを厚さ12μmの銅箔の片面に均一に塗布、乾燥した後、負極活物質層の密度が1.6g/cm3になるようにプレスして負極とした。
[正極の製造]
LiCoO285重量部、カーボンブラック6重量部及びポリフッ化ビニリデン(呉羽
化学社製、商品名「KF−1000」)9重量部を混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えスラリー化し、これを厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に均一に塗布、乾燥した後、正極活物質層の密度が3.0g/cm3になるようにプレスして正極とした。
[電解液の製造]
乾燥アルゴン雰囲気下、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートとの混合物(容量比2:4:4)97重量部、ビニレンカーボネート2重量部及びジエチレングリコールジアセテート1重量部を混合し、次いで十分に乾燥したLiPF6を1.0モル/リットルの割合となるように溶解して電解液とした。
[リチウム二次電池の製造]
上記の正極、負極、及びポリエチレン製のセパレーターを、負極、セパレーター、正極、セパレーター、負極の順に積層して電池要素を作製した。この電池要素をアルミニウム(厚さ40μm)の両面を樹脂層で被覆したラミネートフィルムからなる袋内に正極負極の端子を突設させながら挿入した後、上記電解液を袋内に注入し、真空封止を行い、シート状電池を作製し、評価を行った。
電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(実施例2)
ジエチレングリコールジアセテートに代えて、トリエチレングリコールジアセテートを使用した以外、実施例1と同様にしてシート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(実施例3)
ジエチレングリコールジアセテートに代えて、ジエチレングリコールスクシネートを使用した以外、実施例1と同様にしてシート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(実施例4)
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートとの混合物97.5重量部、トリエチレングリコールジアセテート0.5重量部使用した以外、実施例2と同様にしてシート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(実施例5)
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートとの混合物96重量部、トリエチレングリコールジアセテート2重量部使用した以外、実施例2と同様にしてシート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(実施例6)
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートとの混合物94重量部、トリエチレングリコールジアセテート4重量部使用した以外、実施例2と同様にしてシート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(実施例7)
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートとの混合物97.5重量部、ジエチレングリコールスクシネート0.5重量部使用した以外、実施例3と同様にしてシート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(実施例8)
ジエチレングリコールスクシネートに代えて、トリエチレングリコールジメタクリレートを使用した以外、実施例7と同様にしてシート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(比較例1)
実施例1において、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートとの混合物を98重量部使用し、ジエチレングリコールジアセテートを使用しなかった以外同様にして、シート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(比較例2)
ジエチレングリコールジアセテートに代えて、ジメトキシエタンを使用した以外、実施例1と同様にしてシート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(比較例3)
ジエチレングリコールジアセテートに代えて、エチルアセテートを使用した以外、実施例1と同様にしてシート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(比較例4)
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートとの混合物88重量部、トリエチレングリコールジアセテート10重量部使用した以外、実施例2と同様にしてシート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
(比較例5)
ジエチレングリコールジアセテートに代えて、ジ酢酸エチレングリコールを使用した以外、実施例1と同様にしてシート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。電解液の成分及び評価結果を表−1、2に示す。
Figure 2007005242
Figure 2007005242
(実施例9/負極活物質にリチウムと合金を形成可能な金属を用いた例)
実施例1において、下記の方法で得られた負極および電解液を使用した以外同様にして、シート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表−3に示す。
[負極の製造]
Si粉末(平均粒径3μm)73重量部、Cu粉末(平均粒径2μm)8重量部、人造黒鉛粉末12重量部、ポリフッ化ビニリデン7重量部とを混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えスラリー化し、このスラリーを厚さ12μmの銅箔の片面に均一に塗布、乾燥後、プレスして負極とした。
[電解液の製造]
乾燥アルゴン雰囲気下、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジエチルカーボネートとの混合物(容量比2:4:4)98重量部、ビニレンカーボネート1重量部及びジエチレングリコールジアセテート1重量部を混合し、次いで十分に乾燥したLiPF6を1.0モル/リットルの割合となるように溶解して電解液とした。
(比較例6)
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジエチルカーボネートとの混合物を99重量部使用し、ジエチレングリコールジアセテートを使用しなかった以外実施例9と同様にして、シート状リチウム二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表−3に示す。
Figure 2007005242
表−1〜3から明らかなように、本発明に係る電池は、高温保存後のガスの発生量が少なく、電池特性にも優れていることがわかる。

Claims (6)

  1. 電解質及びこれを溶解する非水溶媒を含む非水系電解液において、該非水系電解液が下記一般式(1)で表される化合物を0.001重量%以上、5重量%以下の濃度で含有することを特徴とする非水系電解液。
    Figure 2007005242
    (式中、RおよびRはそれぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表すか、RとRは互いに結合して環を形成するが、R、R及び、これらが結合してできる連結基は鎖中にエーテル結合を有していてもよい。Rはエーテル結合を含む炭素数2〜12の2価の連結基を表す。ただし、R、RおよびRはそれぞれ独立して、フッ素原子で置換されていてもよい。)
  2. およびRはそれぞれ独立して、非置換の炭素数1〜6のアルキル基又は非置換の炭素数2〜8のアルケニル基である請求項1に記載の非水系電解液。
  3. 一般式(1)で表される化合物が、RとRが互いに結合して環を形成している化合物である請求項1に記載の非水系電解液。
  4. 不飽和結合を有する環状カーボネート化合物を0.01〜8重量%の割合で含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の非水系電解液。
  5. エチレンカーボネートと対称ジアルキルカーボネート類と非対称ジアルキルカーボネート類を含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の非水系電解液。
  6. リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極及び正極、並びに非水電解液を含む非水系電解液電池であって、非水系電解液電池が請求項1〜5の何れか一項に記載の非水系電解液を用いて作製されたものであることを特徴とする非水系電解液電池。
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