JP2007005148A - 非水電解質二次電池用の正極、および非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用の正極、および非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 高容量化を達成しつつ高温貯蔵時における安全性に優れた非水電解質二次電池を構成するための正極と、該正極を有する非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】 正極活物質、導電助剤および結着剤を含有する正極合剤で構成された正極合剤層を有してなる非水電解質二次電池用の正極であって、正極合剤は、一般式Li(1+δ)MnNiCo(1−x−y)(0≦δ≦0.05、0.1<x≦0.5、0.1<y≦0.5、0.6<x+y≦1.0)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含有しており、比表面積が50〜1000m/gの炭素材料を導電助剤として含有しており、正極合剤2.5gを50gの中性の水に浸漬させたときの上澄み液を、濃度が0.01mol/lの硫酸で中和滴定して求められる中和滴定量(A)が、4.5ml以下である非水電解質二次電池用の正極と、該正極を有する非水電解質二次電池である。

Description

本発明は、非水電解質二次電池用の正極と、該正極を有する非水電解質二次電池に関するものである。
リチウムイオン電池に代表される非水電解質二次電池は、容量が大きく、かつ高電圧、高エネルギー密度であることから、ますます需要が増える傾向にある。そして、電池の高容量化や充電電圧の高電圧化も検討されており、電池の放電電力量の増加が見込まれている。
リチウムイオン電池などの非水電解質二次電池で使用されている正極は、例えば、正極活物質、導電助剤および結着剤にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤を加えて混合することにより、ペースト状やスラリー状の正極合剤含有組成物を調製し、この正極合剤含有組成物を集電体となる導電性基体の表面に塗布し、溶剤を乾燥除去すると共にプレス処理などを施し、厚みや密度の調整された正極合剤層を形成する工程を経て作製される。
このような正極を有する非水電解質二次電池の高容量化を達成する方法としては、例えば、正極の密度(正極合剤層の密度)を高めて、正極における正極活物質の充填量を増加させる方法や、充電電圧を高める方法などがある。このうち、前者の方法としては、例えば、正極に用いる導電助剤の添加量を少なくすることが考えられる。
導電助剤の添加量を少なくすると正極の導電性が低下することから電池特性にとって不利であるが、例えば、粒子径が小さく、比表面積が大きなカーボンブラック系の炭素材料を用いて、この問題を解決する試みがなされている。更に、4.5V以上の高電圧状態では、支持塩として汎用されているLiPFの錯イオン(PF6−)が黒鉛相間に挿入され、黒鉛粒子の導電性低下が起こることからも、正極の高容量化、充電電圧の高電圧化に向けて、黒鉛系の炭素材料よりも、非晶質炭素であるカーボンブラック系の導電助剤の適用が検討されている。
また、電池の高電圧充電を可能にしてより高容量化を達成するには、例えば、リチウム(Li)と、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)といった遷移金属とを含有するリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質に用いることも考えられる。このようなリチウム遷移金属複合酸化物は、電池の高温貯蔵性の向上にも寄与し得る。
ところで、正極合剤層においては、含有される各成分の分散の均一性を高めることが、正極活物質の利用率を向上させ、電池の容量をより高める観点から要求される。しかし、カーボンブラックなどの粒子径の小さな炭素材料は凝集し易いため、正極合剤層中における導電助剤の分散の均一性を高めるには、この正極合剤層を形成するための正極合剤含有組成物の段階で、導電助剤を含めた各成分をより均一に分散させておくことが望ましい。こうした観点から、特に粒子径の小さな炭素材料を導電助剤に用い、その添加量を低減させるにあたっては、強いせん断力をかけ得る分散装置を用いて各成分の混合物を混練することにより正極合剤含有組成物を調製する必要がある。
しかしながら、上記のようなリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用い、強いせん断力をかけつつ混練する方法で調製した正極合剤含有組成物によって作製した正極を用いて電池を構成すると、以下の問題が生じることが本発明者らの検討により判明した。上記のリチウム遷移金属複合酸化物は粒径が数μm程度の粒子状であり、更にこれらが凝集した2次粒子の状態で使用されることがあるが、このような正極活物質を用いて強いせん断力をかけつつ混練して正極合剤含有組成物を調製すると、1次粒子の崩落や2次粒子自体の破壊が生じて、正極活物質の比表面積が増大する。このように正極活物質の比表面積が増大すると、正極活物質の加水分解が促進されて炭酸リチウム(LiCO)や水酸化リチウム(LiOH)といったアルカリ成分が生成し、正極合剤含有組成物中のアルカリ成分量が増大してしまう。
炭酸リチウムや水酸化リチウムといったアルカリ成分量の多い正極合剤含有組成物を用いて正極合剤層を形成して正極を作製し、これを電池に用いると、例えば電池が高温環境下で貯蔵された際に、正極合剤層中に多量に残存しているこれらのアルカリ成分が分解して二酸化炭素(CO)や水素(H)といったガスが発生して電池の内圧を上昇させるために、電池の膨れが生じてしまう。
このような事情から、非水電解質二次電池において、正極密度の向上と高電圧充電による高容量化を達成しつつ、高温時の電池の膨れを抑制するには、正極合剤層における炭酸リチウムや水酸化リチウムといったアルカリ成分の量を低減する必要がある。
正極合剤層中のアルカリ成分量を低減する技術としては、例えば特許文献1に、正極合剤層形成用の組成物(正極合剤含有組成物)に有機酸を添加して、アルカリ成分を中和する方法が開示されている。
特開平9−306502号公報
ところが、正極合剤含有組成物に有機酸を添加した場合、アルカリ成分の中和に寄与しなかった未反応の有機酸が残存して正極合剤層中に取り込まれると、電池の高温貯蔵時に該有機酸自体が分解してガスを発生するなどの問題が生じてしまう。よって、こうしたアルカリ成分の中和以外の方法で、アルカリ成分の分解に起因する電池の膨れを抑制する技術が求められる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高容量化を達成しつつ高温貯蔵時における安全性に優れた非水電解質二次電池を構成するための正極と、該正極を有する非水電解質二次電池を提供することにある。
上記目的を達成し得た本発明の非水電解質二次電池用の正極は、正極活物質、導電助剤および結着剤を含有する正極合剤で構成された正極合剤層を有してなるものであって、 上記正極合剤は、下記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含有しており、かつ比表面積が50〜1000m/gの炭素材料を導電助剤として含有しており、上記正極合剤2.5gを50gの中性の水に浸漬させたときの上澄み液を、濃度が0.01mol/lの硫酸で中和滴定して求められる中和滴定量(A)が、4.5ml以下であることを特徴とするものである。
Li(1+δ)MnNiCo(1−x−y) (1)
[上記一般式(1)中、0≦δ≦0.05、0.1<x≦0.5、0.1<y≦0.5、0.6<x+y≦1.0、である。]
本発明の正極では、上記特定構造のリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用い、更に上記特定の比表面積を有する炭素材料を導電助剤として用いることにより、正極合剤層の高密度化と、この正極を有する電池での高電圧充電を可能にして、該電池の高容量化を達成すると共に、上記の中和滴定量(A)を満足させ、正極合剤層中に含有されるアルカリ成分量を制御し、電池の高温貯蔵時における電池内でのガス発生量を抑えて、電池の膨れを抑制し、その安全性を確保している。
また、本発明には、上記本発明の非水電解質二次電池用の正極を有する非水電解質二次電池も包含される。
本発明によれば、高容量であり、かつ高温貯蔵時における安全性に優れた非水電解質二次電池を提供できる。
本発明の非水電解質二次電池用の正極は、正極活物質、導電助剤および結着剤を含有する正極合剤で構成された正極合剤層を有してなり、該正極合剤2.5gを50gの中性の水に浸漬させたときの上澄み液を、濃度が0.01mol/lの硫酸で中和滴定して求められる中和滴定量(A)が、4.5ml以下である。
正極合剤を中性の水に浸漬させると、該正極合剤中に含有されているアルカリ成分の一部または全部が水中に溶け出す。このように正極の有する正極合剤を水に浸漬させることで水中に溶解し得るアルカリ成分は、該正極を備えた電池の高温貯蔵時におけるガス発生の要因となる。従って、正極の有する正極合剤を中性の水に浸漬させた際に水中に溶け出すアルカリ成分量が少なく、該水の上澄み液を上記濃度の硫酸で中和滴定したときの中和滴定量(A)が4.5ml以下であれば、該正極を備えた電池を高温環境下で貯蔵しても、ガス発生量が抑えられて、電池の膨れが抑制できる。中和滴定量(A)は、3.3ml以下であることがより好ましい。
すなわち、正極の有する正極合剤層中のアルカリ成分量を低減するには、例えば、正極合剤層を形成するための各材料中のアルカリ成分量を制御することも考えられる。しかしながら、上記の通り、強いせん断力をかけつつ混練することで、正極合剤層を形成するための正極合剤含有組成物を調製した場合には、調製時に炭酸リチウムや水酸化リチウムといったアルカリ成分が増加してしまう。図1および図2に正極合剤層の走査型電子顕微鏡写真を示しているが、正極合剤含有組成物の調製時に強いせん断力をかけつつ混練することで、図1に示すように、活物質粒子同士の衝突、摩擦により、粒子表面から崩落が起こって微粉末が生成し、導電助剤に取り囲まれた形で活物質の微粉末が存在している状態になる[図1中の矢印の箇所]。そのため、活物質の比表面積が増大して加水分解が進み、アルカリ成分が増加してしまう。このような理由により、単にアルカリ成分含有量の少ない材料を用いて正極を作製しても、正極作製工程中に正極合剤中のアルカリ成分量が増大してしまうことから、高温貯蔵時の電池の膨れを抑制することが困難である。一方で、強いせん断力をかけずに混練して調製した正極合剤含有組成物を用いて得られる正極合剤層を有する正極では、図2から見て取れるように活物質粒子の崩落による微粉末は生成しておらず、材料自体の有するアルカリ成分量と、正極の有しているアルカリ成分量は変化しない。そこで、本発明では、使用する材料中のアルカリ成分量ではなく、正極が有している正極合剤(正極合剤層)中のアルカリ成分量を制御することとし、これにより、高温貯蔵時の電池の膨れを抑えて、安全性を確保することに成功したのである。
本発明の正極は、例えば、正極合剤層が集電体(導電性基体)の片面または両面に形成された形態を有しているが、中和滴定量(A)の測定には、正極から正極合剤を剥離して、2.5gを計り取り、これを50gの中性の水(pHが7であってイオン交換法によって生成された、JIS K0557に規定されるA1以上の水)に、マグネティックスターラで15分撹拌しながら浸漬させ、30分間放置した後、これをろ過した上澄み液を用いた。中和測定は電位差滴定装置(AT−420:京都電子工業株式会社製)を用いた。中和滴定は上澄み液をマグネティックスターラで撹拌しながら、0.01mol/lの硫酸を間欠滴下して行った。このとき電位差(最大微分値の電位と最小微分値電位との差)が50mV以上となったとき、もしくは微分値差(最大微分値と最小微分値との差)が100mV/ml以上となったとき、これを終点として、その2点目を中和滴定量(A)とした。
すなわち、正極合剤層を浸漬した水(上澄み液)には、正極合剤層中に含有されているアルカリ成分である水酸化リチウムや炭酸リチウムが溶出する。上記の滴定によって、下記式(2)および(3)に示す反応により、これらのアルカリ成分のうち、全水酸化リチウムと炭酸リチウムの半分が中和される。更に滴定を続けると、下記式(4)に示すように、残りの炭酸塩が中和される。上記の中和滴定量(A)の測定では、下記式(4)の反応終了時点を中和終了とみなしており、このときの滴定量を、中和滴定量(A)としている。
LiOH+0.5HSO → 0.5LiSO+HO (2)
LiCO+0.5HSO → 0.5LiSO+LiHCO (3)
LiHCO+0.5HSO → 0.5LiSO+CO+HO (4)
中和滴定量(A)の下限については、少ないほど好ましく、0mlであることが最も好ましいが、通常は、0mlとすることは困難である。
また、本発明の正極における正極合剤は、正極活物質として、上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物(層状構造のリチウム遷移金属複合酸化物)を含有している。このような構造のリチウム遷移金属酸化物を用いることにより、正極容量、すなわち、電池容量を高めることができる。また、上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物は、高電圧下での安定性にも優れていることから、電池の高電圧充電も可能となるため、かかる点においても電池の高容量化が達成できる。
上記一般式(1)において、0≦δ≦0.05、0.1<x≦0.5、0.6<x+y≦1.0である。δが0未満であるか、xが0.5を超える場合には、リチウム遷移金属酸化物粒子が脆くなり、正極合剤含有組成物の調製時に崩壊し易くなって、アルカリ成分量の増大を引き起こすことがある。また、δが0.05を超えるか、xが0.1以下であると、正極活物質の合成時に反応せずに残留しているアルカリ成分が増加する。
なお、本発明の正極における正極活物質は、全てが上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物であってもよく、他の活物質を併用していてもよい。上記一般式(1)表されるリチウム遷移金属複合酸化物と併用できる他の活物質としては、例えば、スピネル型のリチウム・マンガン複合酸化物(LiMn2−p:ただし、M:Ti,Mg,Ca,Sr,Al,Ga,Zn,およびCuからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素,0≦p≦0.1)、コバルト酸リチウム(LiCo1−q:ただし、M:Ti,Mg,Zr,Nb,Mo,W,Al,Si,Ga,GeおよびSnからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素,0≦q≦0.1)などが挙げられる。このような他の活物質を併用する場合には、正極活物質全量中、上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物が、例えば、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
更に、本発明の正極における正極合剤は、導電助剤として、比表面積が50m/g以上1000m/g以下の炭素材料を使用する。このような比表面積を有する炭素材料であれば、電池特性の低下を抑制しつつ正極合剤中の含有量の低減が可能であるため、高密度の正極合剤層の形成が可能となり、電池の高容量化を達成できる。上記炭素材料の比表面積は、200m/g以上であることがより好ましく、また、800m/g以下であることがより好ましい。
正極合剤に使用し得る導電助剤としては、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など),人造黒鉛などのグラファイト類;アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカ−ボンブラック類;炭素繊維;などの炭素材料が挙げられる。本発明では、これらの炭素材料のうち、比表面積が上記範囲内にあるものが用いられるが、必要に応じて比表面積が上記範囲内に無いものや、炭素材料以外の導電助剤(例えば、金属繊維などの導電性繊維類;フッ化カーボン;アルミニウムなどの金属粉末類;酸化亜鉛;チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー類;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料;など)も併用することができる。上記炭素材料としては、比表面積が上記範囲内のものの入手が容易な点で、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラックが特に好ましい。
なお、比表面積が上記範囲内の炭素材料と、他の導電助剤(比表面積が上記範囲内にない炭素材料、または炭素材料以外の導電助剤)を併用する場合には、導電助剤全量中、比表面積が上記範囲内の炭素材料が、例えば、30質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
上記の正極活物質と上記の導電助剤を含有する正極合剤において、中和滴定量(A)を上記上限値以下に制御するには、下記の構成を採用することが好ましい。
上記のような比表面積の炭素材料は、その粒子径が小さく、凝集し易い。そのため、正極合剤層を形成するための正極合剤含有組成物の調製に当たっては、強いせん断力をかけつつ各成分の混合物を混練して、導電助剤の分散の均一性を高めることが要求される。しかしながら、強いせん断力をかけて正極合剤含有組成物を調製すると、上記一般式(1)で表されるリチウム含有複合酸化物粒子の崩壊などによって、アルカリ成分量が増大する。
上記リチウム含有複合酸化物粒子は、例えば、その表面に炭酸リチウムといったアルカリ成分で覆われているが、このような粒子(1次粒子)が崩壊などすると、アルカリ成分が付着していない新たな表面が生じ、該表面において、炭酸リチウムや水酸化リチウムといったアルカリ成分が生成する。また、上記リチウム含有複合酸化物は、1次粒子が凝集した2次粒子として使用される場合が多いが、このような2次粒子全体として見れば、その表面に炭酸リチウムが付着していても、個々の1次粒子の表面(特に、2次粒子の表面を形成していない1次粒子の表面)には、炭酸リチウムが付着していないことがあり、このような2次粒子から、1次粒子が崩落して、炭酸リチウムが付着していない表面が露出すると、該表面において、炭酸リチウムや水酸化リチウムといったアルカリ成分が生成する。
よって、本発明の正極に使用する正極活物質としては、アルカリ成分含有量の少ないものを使用すること、および上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物として、正極合剤含有組成物の調製時において、1次粒子の崩壊や表面研磨が生じにくく、また1次粒子が崩落し難い2次粒子を形成し得るものを用いること、が好ましい。
すなわち、本発明の正極に使用する正極活物質[上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物以外の他の活物質を併用している場合には、該他の活物質も含む全ての正極活物質]としては、例えば、該正極活物質2.5gを50gの中性の水に浸漬させたときの上澄み液を、濃度が0.01ml/lの硫酸で中和滴定して求められる中和滴定量(B)が3ml以下であることが好ましい。また、上記中和滴定量(A)と該中和滴定量(B)との関係が、(A)/(B)≦2となるものであることがより好ましい。
すなわち、中和滴定量(B)が上記のような値の正極活物質であれば、含有しているアルカリ成分量が少なく、また、中和滴定量(A)と中和滴定量(B)が上記の関係を満足する正極活物質であれば、正極合剤含有組成物の調製時におけるアルカリ成分の生成量が少ない。よって、上記のような特性を有する正極活物質を選択して用いることで、正極に係る正極合剤(正極合剤層)中のアルカリ成分量を低減して、中和滴定量(A)を上記上限値以下に制御することができる。なお、中和滴定量(B)の測定方法は、上記の中和滴定量(A)と同じである。中和滴定量(B)は、1ml以下であることがより好ましく、また、中和滴定量(B)の下限については、少ないほど好ましく、0mlであることが最も好ましいが、通常は、0mlとすることは困難である。更に(A)/(B)は、2以下であることが好ましく、1であることが最も好ましい。
また、正極活物質として用いる上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物は、その平均粒径[積算で50%となる粒径(D50)]が5μm以上、より好ましくは10μm以上であって、25μm以下、より好ましくは15μm以下であり、かつ比表面積が、0.1m/g以上、より好ましくは0.2m/g以上であって、0.4m/g以下、より好ましくは0.3以下m/gであることが望ましい。上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物がこのような形態を有している場合には、比較的強固であり、また、凝集性も向上するため、例えば、正極合剤含有組成物の調製の際に強いせん断力をかけて混練しても、該複合酸化物の1次粒子の崩壊が生じにくく、2次粒子からの1次粒子の崩落も抑えられるため、該調製によるアルカリ成分量の増大が抑制できる。更に、リチウム遷移金属複合酸化物粒子に付着しているアルカリ成分(炭酸リチウム)の量も少なくすることができる。よって、上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物として、このような形態のものを選択して用いることで、正極製造に用いる正極活物質の中和滴定量(B)を上記好適値に制御することが可能であり、更には、正極の有する正極合剤の中和滴定量(A)を上記所定値に制御できる。
なお、本明細書でいう上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物の平均粒径は、レーザー式の粒度分布測定装置(マイクロトラック社製「HRA(9320−X100)」」)を用いて、純水に試料を分散させ、光吸収モードの条件で、体積頻度の積算で50%となる粒径(D50)として求めた値である。また、本明細書でいう上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物の比表面積は、Nガス吸着を利用した1点式のBET測定装置(マウンテック社製「Macsorb HM−1201」)を用いて、前処理として、Nガスフロー中、150℃の環境下で1時間保持した後に測定することにより得られる値である。
本発明の正極に用いる結着剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体などのフッ素樹脂;スチレンブタジエンゴム(SBR);エチレン−アクリル酸共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体;エチレン−メタクリル酸共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体;エチレン−アクリル酸メチル共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体;エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体;などが挙げられ、これらの材料を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても構わない。これらの材料の中でも、PVDF、PTFEが特に好ましい。
本発明の正極は、上記の通り、正極活物質、導電助剤および結着剤を含有する正極合剤で構成される正極合剤層を、集電体となる導電性基体の片面または両面に形成した形態を有している。集電体としては、構成される電池において実質上化学的に安定な電子伝導体であれば特に制限されない。例えば、集電体を構成する材料としては、例えば、アルミニウムやその合金、ステンレス鋼、ニッケルやその合金、チタンやその合金、炭素、導電性樹脂などの他に、アルミニウムまたはステンレス鋼の表面にカーボンまたはチタンを処理させたものなどが用いられる。これらの中でも、アルミニウムおよびアルミニウム合金が特に好ましい。これらの材料は表面を酸化して用いることもできる。また、表面処理により集電体表面に凹凸を付けることが好ましい。集電体の形状としては、フォイルの他、フィルム、シート、ネット、パンチングされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体などが挙げられる。集電体の厚みは特に限定されないが、例えば、1〜500μmであることが好ましい。
正極合剤含有組成物(ペースト、スラリーなど)の調製方法としては、例えば、(1)導電助剤と結着剤と溶剤を予め強せん断分散装置で混練し、この分散体に正極活物質を添加して、更に強せん断分散装置で混練して調製する方法、(2)正極活物質と結着剤と溶剤との混合物を分散させてペースト状などの分散体とし、これとは別に導電助剤と結着剤と溶剤とを強せん断分散装置で混練して別分散体とし、前者の分散体に後者の別分散体を添加して更に分散させることにより調製する方法、(3)正極活物質と導電助剤と結着剤と溶剤との混合物を強せん断分散装置で混練して調製する方法、などが挙げられる。
正極合剤含有組成物の調製に用いる溶剤としては、例えば、NMPが挙げられる。
正極合剤含有組成物の調製に用いる上記の強せん断分散装置としては、例えば、混練のための2枚のブレードと1本の高速撹拌機を具備する三軸型のプラネタリーミキサー;混練のための2枚のブレードと2本の高速撹拌機を具備する四軸型のプラネタリーミキサー[浅田鉄工社製「プラネタリーディスパ(商品名)」など];三枚のブレードを有する三軸型のプラネタリーミキサー[井上製作所社製「トリミックス(商品名)」など];ミルに代表されるメディアミル;ニーダー;連続式2軸混練機;コロイドミル;ロールミル;塗料(正極合剤含有組成物)にジェット流を発生させ、液―液間のせん断により分散を行うホモジナイザー型分散機;機械精度を高め、3000〜20000min−1の高速運転可能な高速回転ホモジナイザー型分散機であるクレアミックス(商品名、エム・テクニック社製)やユニバーサルミキサー(商品名、パウレック社製);などが例示できる。
本発明の正極は、上記の手法によって調製された正極合剤含有組成物を、集電体の片面または両面に塗布し、乾燥して溶剤を除去した後、カレンダー成形などのプレス処理を施して、正極合剤層の厚みと密度を調整する工程を経て作製される。
このようにして得られる本発明の正極においては、正極合剤層の密度が、例えば、3.2g/cm以上、より好ましくは3.3g/cm以上であって、3.9g/cm以下であることが望ましい。正極の有する正極合剤層をこのように高密度とすることにより、該正極を有する電池をより高容量のものとすることができる。なお、ここでいう正極合剤層の密度は、以下の方法により測定されるものである。まず、正極を1cm×1cmの大きさに切り取り、マイクロメータで厚み(l)を、精密天秤で質量(m)を測定する。次に、正極合剤層を削り取り、集電体のみを取り出して、その集電体の厚み(l)と質量(m)を正極と同様に測定する。得られた厚みと質量から、以下の式によって正極合剤層密度(dca)を求める(なお、上記の厚みの単位はcm、質量の単位はgである)。
ca=(m−m)/(l−l
なお、正極合剤層の密度を求める方法は、必ずしも上記方法に限定されるものではなく、正確に求めることができるのであれば、他の方法を用いてもよい。ここで、正極合剤層中の成分組成としては、正極合剤層全量中、例えば、正極活物質の含有量が96〜99質量%、導電助剤の含有量が0.5〜1.5質量%、結着剤の含有量が0.5〜2.5質量%であることが好ましい。本発明の正極では、上記特定の比表面積を有する炭素材料を導電助剤に用いることで、正極合剤層中の導電助剤含有量を低減でき、これに伴って結着剤の含有量も低減できることから、正極合剤層の密度をより容易に高めることが可能であり、該正極を有する電池の高容量化を達成できる。
本発明の非水電解質二次電池は、上記本発明の正極を有していればよく、他の構成要素については、従来公知の非水電解質二次電池に採用されている各構成要素を適用することができる。
本発明の非水電解質二次電池の負極としては、例えば、負極活物質を含有する負極合剤層を集電体表面に形成してなるものが挙げられる。負極合剤層は、負極活物質の他に、結着剤や導電助剤(必要に応じて)を含有しており、例えば、負極活物質および結着剤(更には導電助剤)などを含む混合物(負極合剤)に、適当な溶剤を加えて十分に混練して得られる負極合剤含有組成物(スラリーなど)を、集電体表面に塗布し乾燥することで、所望の厚みとしつつ形成することができる。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛)、人造黒鉛、膨張黒鉛などの黒鉛材料;ピッチをか焼して得られるコークスなどの易黒鉛化性炭素質材料;フルフリルアルコール樹脂(PFA)やポリパラフェニレン(PPP)およびフェノール樹脂を低温焼成して得られる非晶質炭素などの難黒鉛化性炭素質材料;などの炭素材料が挙げられる。また、炭素材料の他に、リチウムやリチウム含有化合物も負極活物質として用いることができる。リチウム含有化合物としては、Li−Alなどのリチウム合金や、Si、Snなどのリチウムとの合金化が可能な元素を含む合金が挙げられる。更にSn酸化物やSi酸化物などの酸化物系材料も用いることができる。負極合剤全量中における負極活物質含有量は、例えば、97〜99質量%であることが好ましい。
導電助剤は、電子伝導性材料であれば特に限定されないし、使用しなくても構わない。導電助剤の具体例としては、アセチレンブラック;ケッチェンブラック;チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック類;炭素繊維;などの炭素材料の他、金属繊維などの導電性繊維類;フッ化カーボン;銅、ニッケルなどの金属粉末類;ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても構わない。これらの中でも、アセチレンブラックや炭素繊維が特に好ましい。負極に導電助剤を使用する場合には、負極合剤全量中における導電助剤含有量を1〜10質量%とすることが望ましい。
負極合剤層に係る結着剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。具体的には、例えば、上記本発明の正極に係る結着剤と同じ材料が使用でき、それらの材料を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても構わない。その中でも、PVDF、SBR、エチレン−アクリル酸共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または該共重合体のNaイオン架橋体が特に好ましい。負極合剤全量中における結着剤含有量は、例えば、1〜5質量%であることが望ましい。
負極に用いる集電体としては、本発明の非水電解質二次電池において、実質上、化学的に安定な電子伝導体であれば特に限定されない。かかる集電体を構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼、ニッケルやその合金、銅やその合金、チタンやその合金、炭素、導電性樹脂などの他に、銅またはステンレス鋼の表面にカーボンまたはチタンを処理させたものなどが用いられる。これらの中でも、銅および銅合金が特に好ましい。これらの材料は表面を酸化して用いることもできる。また、表面処理により集電体表面に凹凸を付けることが好ましい。集電体の形状としては、フォイルの他、フィルム、シート、ネット、パンチングされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体などが挙げられる。集電体の厚みは特に限定されないが、例えば、1〜500μmであることが好ましい。
なお、負極合剤層を形成するための負極合剤含有組成物に用い得る溶剤としては、例えば、水などが挙げられる。
本発明の非水電解質二次電池に係る非水電解質としては、例えば、下記の非水系溶媒中に、下記の無機イオン塩を溶解させることで調製した溶液(非水電解液)が使用できる。
溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、燐酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトンなどの非プロトン性有機溶媒を1種単独で、または2種以上を混合した混合溶媒として用いることができる。
非水電解質に係る無機イオン塩としては、例えば、LiClO 、LiPF 、LiBF 、LiAsF 、LiSbF 、LiCFSO 、LiCFCO 、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここでRfはフルオロアルキル基〕などのリチウム塩から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。このリチウム塩の電解液中の濃度としては、0.9〜1.8mol/lとすることが好ましく、1.0〜1.6mol/lとすることがより好ましい。
本発明の非水電解質二次電池内では、上記正極と上記負極との間に、上記の非水電解質を含ませたセパレータが配される。セパレータとしては、大きなイオン透過度および所定の機械的強度を有する絶縁性の微多孔性薄膜が用いられる。また、セパレータとしては、一定温度以上(例えば100〜140℃)で構成材料の溶融によって孔が閉塞し、抵抗を上げる機能を有するもの(すなわち、シャットダウン機能を有するもの)が好ましい。セパレータの具体例としては、耐有機溶剤性および疎水性を有するポリオレフィン系ポリマー(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、またはガラス繊維などの材料で構成されるシート(多孔質シート)、不織布若しくは織布;該ポリオレフィン系ポリマーの微粒子を接着剤で固着した多孔質体などが挙げられる。セパレータの孔径は、正負極より脱離した正負極の活物質、導電助剤および結着剤などが通過しない程度であることが好ましく、例えば、0.01〜1μmであることが望ましい。セパレータの厚みは、10〜300μmとすることが一般的であるが、本発明では、12〜25μmとすることが好ましい。また、セパレータの空孔率は、構成材料や厚みに応じて決定されるが、30〜80%であることが一般的である。
このようにして得られる本発明の非水電解質二次電池の正極は、リチウム金属基準で4.2〜4.5Vといった電圧まで充電しても安定しており、このような電圧のうち、より高電圧での充電を行うことで、更なる高容量化が達成できる。
以上のように、本発明の非水電解質二次電池は、高容量であり、かつ高温貯蔵時における安全性に優れていることから、こうした特性を活かして、主に角形電池が使用されるホータブル機器、例えば、携帯電話、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ポータブルオーディオプレイヤーなどの用途に好適に用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1
<正極の作製>
正極活物質には、Li1.00Mn0.34Ni0.33Co0.33で表されるリチウム遷移金属複合酸化物(マンガン・コバルト置換ニッケル酸リチウム)[すなわち、上記一般式(1)におけるδが0]を用いた。このリチウム遷移金属複合酸化物は、平均粒径が10μm、BET比表面積が0.25m/gであり、上記の方法によって測定した中和滴定量(B)は2.0mlであった。
上記のリチウム遷移金属複合酸化物と、アセチレンブラック[導電助剤、電気化学工業株式会社製「デンカブラック(商品名)」、粉状品、平均1次粒径(電子顕微鏡法):40nm、BET比表面積:65m/g、DBP吸油量:180cc/100g]と、PVDFのNMP溶液とを、固形分質量比98:1;1の比率で混合し、溶剤であるNMPを加えて、エム・テクニック社製の「クレアミックス CLM0.8(商品名)」を用いて、回転数:10000min−1で30分間処理を行い、ペースト状の混合物とした。この混合物に、溶剤であるNMPを更に加えて、回転数:10000min−1で15分間処理を行い、正極合剤含有組成物を調製した。
上記の正極合剤含有組成物を、集電体であるアルミニウム箔(厚み:15μm)の両面に塗布し、120℃で12時間真空乾燥を施し、更にプレス処理を施して、集電体の両面に、厚みが52μmの正極合剤層を有する正極を作製した。上記の方法によって求めたプレス処理後の正極合剤層の密度は、3.40g/cmであった。また、この正極における中和滴定量(A)を上記の方法によって測定した。結果を表1に示す。
<負極の作製>
天然黒鉛:97.5質量%、SBR:1.5質量%、およびカルボキシメチルセルロース(増粘剤):1質量%を、水を用いて混合してスラリー状の負極合剤含有組成物を調製した。この負極合剤含有組成物を、集電体である銅箔(厚み:8μm)の両面に塗布し、120℃で12時間真空乾燥を施し、更にプレス処理を施して、集電体の両面に、厚みが63μmの負極合剤層を有する負極を作製した。正極合剤層の密度測定方法と同じ方法で求めたプレス処理後の負極合剤層の密度は、1.65g/cmであった。
<電極体の作製>
上記の正極と負極とを、間にセパレータを挟んで重ね合わせ、これらを巻き取って電極体を作製した。セパレータには、厚みが18μmのポリエチレン製多孔膜を用いた。
<非水電解液の調製>
ECとMECとDECの混合溶媒(体積比が1:1:1)に、1mol/lの濃度でLiPFを溶解させて非水電解液(非水電解質)を調製した。
<電池の組み立て>
上記の電極体および非水電解液を用いて、角形非水電解質二次電池を組み立てた。組み立て方法は、まず、上記電極体の各端面に集電板を溶接により接合した。次に、集電板のリード部を蓋体に取り付けられている電極端子集電機構と接続した。その後、正極缶の内部に電極体を収容して、正極缶の開口部に蓋体を溶接固定した。最後に蓋体に設けられた注液孔から正極缶内に非水電解液を注入して、厚さ4mm、幅34mm、高さ50mmで、図3に示す構造で、図4に示す外観の角形非水電解質二次電池を作製した。
ここで図3および図4に示す電池について説明すると、正極1と負極2は上記のようにセパレータ3を介して渦巻状に巻回した巻回構造の電極体6として、角形の正極缶4に非水電解液とともに収容されている。ただし、図3では、煩雑化を避けるため、正極1や負極2の作製にあたって使用した集電体としての金属箔や非水電解液などは図示していない。
正極缶4はアルミニウム合金製で電池の外装材を構成するものであり、この正極缶4は正極端子を兼ねている。そして、正極缶4の底部にはポリエチレンシートからなる絶縁体5が配置され、上記正極1、負極2およびセパレータ3からなる電極体6からは、正極1および負極2のそれぞれ一端に接続された正極集電板7と負極集電板8が引き出されている。また、正極缶4の開口部を封口するアルミニウム合金製の蓋板9にはポリプロピレン製の絶縁パッキング10を介してステンレス鋼製の端子11が取り付けられ、この端子11には絶縁体12を介してステンレス鋼製のリード板(電極端子集電機構)13が取り付けられている。
そして、この蓋板9は上記正極缶4の開口部に挿入され、両者の接合部を溶接することによって、正極缶4の開口部が封口され、電池内部が密閉されている。
なお、蓋板9には、注液孔14が設けられており、電池組み立ての際には、この注液孔14から電池内に非水電解液が注入され、その後、注液孔14は封止される。よって、図3では、注液孔14と表現しているが、完成した電池においては、14は封止された注液孔の跡である。また、蓋板9には、防爆用の安全弁15が設けられている。
この実施例1の電池では、正極リード体7を蓋板9に直接溶接することによって正極缶4と蓋板9とが正極端子として機能し、負極リード体8をリード板13に溶接し、そのリード板13を介して負極リード体8と端子11とを導通させることによって端子11が負極端子として機能するようになっているが、正極缶4の材質などによっては、その正負が逆になる場合もある。
図4は上記図3に示す電池の外観を模式的に示す斜視図であり、この図4は上記電池が角形電池であることを示すことを目的として図示されたものであって、この図4では電池を概略的に示しており、電池の構成部材のうち特定のものしか図示していない。また、図3においても、電極体の内周側の部分は断面にしていない。
実施例2
正極活物質に、Li1.02Mn0.34Ni0.33Co0.33で表されるリチウム遷移金属複合酸化物[すなわち、上記一般式(1)におけるδが0.02]を用い、正極作製時のプレス処理の条件を調節して、正極合剤層の密度を表1に示すようにした他は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。実施例2で用いたリチウム遷移金属複合酸化物は、平均粒径が10μm、BET比表面積が0.30m/gであった。また、上記の方法によって測定した中和滴定量(B)を表1に示す。
実施例3
正極活物質に、Li1.05Mn0.34Ni0.33Co0.33で表されるリチウム遷移金属複合酸化物[すなわち、上記一般式(1)におけるδが0.05]を用い、正極作製時のプレス処理の条件を調節して、正極合剤層の密度を表1に示すようにした他は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。実施例3で用いたリチウム遷移金属複合酸化物は、平均粒径が10μm、BET比表面積が0.28m/gであった。また、上記の方法によって測定した中和滴定量(B)を表1に示す。
比較例1
正極活物質に、Li1.13Mn0.34Ni0.33Co0.33で表されるリチウム遷移金属複合酸化物[すなわち、上記一般式(1)におけるδが0.13]を用い、正極作製時のプレス処理の条件を調節して、正極合剤層の密度を表1に示すようにした他は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。比較例1で用いたリチウム遷移金属複合酸化物は、平均粒径が10μm、BET比表面積が0.25m/gであった。また、上記の方法によって測定した中和滴定量(B)を表1に示す。
比較例2
正極活物質に、Mn含有量が多いLi1.00Mn0.6Ni0.4で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を用い、正極作製時のプレス処理の条件を調節して、正極合剤層の密度を表1に示すようにした他は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。比較例2で用いたリチウム遷移金属複合酸化物は、平均粒径が10μm、BET比表面積が0.20m/gであった。また、上記の方法によって測定した中和滴定量(B)を表1に示す。
比較例3
正極活物質に、Ni含有量が多いLi1.00Ni0.8Co0.2で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を用い、正極作製時のプレス処理の条件を調節して、正極合剤層の密度を表1に示すようにした他は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。比較例3で用いたリチウム遷移金属複合酸化物は、平均粒径が10μm、BET比表面積が0.32m/gであった。また、上記の方法によって測定した中和滴定量(B)を、表1に示す。
参考例
正極活物質にコバルト酸リチウム(LiCoO)を用い、正極作製時のプレス処理の条件を調節して、正極合剤層の密度を表1に示すようにした他は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。
実施例1〜3および比較例1〜3の電池について、下記の各評価を行った。結果を表1に併記する。
<放電容量>
実施例1〜3および比較例1〜3の電池について、4.4V充電からの放電容量を測定した。測定においては、まず、0.2Aで4.4Vまで定電流充電を行い、その後、電流値が0.02Aとなるまで定電圧充電を行った。次に、0.2Aで3.0Vまで定電流放電を行って、電池容量(放電容量)を求めた。なお、充電後の正極の電位は、リチウム金属基準で4.3Vとなった。
<高温貯蔵後の電池膨れ>
実施例1〜3および比較例1〜3の電池で、上記の放電容量測定を実施したものと別の電池について、上記の放電容量測定と同じ条件で定電流−定電圧充電を行った後に、80℃の環境下で5日間貯蔵し、取り出した直後の電池の厚みを測定して、貯蔵前の電池の厚みからの変化(膨れ)を求めた。
表1に示す結果から明らかなように、上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質に用い、中和滴定量(A)が上記所定値を満足している実施例1〜3の電池では、放電容量が大きく、高容量化が達成されていると共に、80℃で5日間貯蔵した後における電池の膨れも、コバルト酸リチウムを正極活物質に用い、4.2Vの電圧に充電した参考例の電池と同等程度に抑制できている。なお、参考例の電池を上記実施例と同じく4.4Vまで充電した後に貯蔵試験を行ったところ、電池の膨れは1.85mmとなった。
実施例4〜6および比較例4〜5
正極活物質に、Li1.00Mn0.34Ni0.33Co0.33で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を用い、これらの平均粒径とBET比表面積を表2に示すようにし、また、正極作製時のプレス処理の条件を調節して、正極合剤層の密度を表2に示すようにした他は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。これらの電池に関して、実施例1と同様にして、中和滴定量(A)、中和滴定量(B)、放電容量、および高温貯蔵後の電池膨れを評価した。結果を表2に併記する。
表2に示す結果から明らかなように、平均粒径および比表面積が好適な上記一般式(1)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質に用いた実施例4〜6では、電池の高容量化が達成されており、更には、高温貯蔵後の膨れも抑制されている。これに対し、比較例4では、リチウム遷移金属複合酸化物の比表面積が大きく、2次粒子の凝集性が低いために、強いせん断力をかけて正極合剤含有組成物の調製を行ったことにより、2次粒子が崩壊し、アルカリ成分が生成して、正極の正極合剤層中に残存しているアルカリ成分量が増大し、これにより電池の高温貯蔵時にガス発生量が増大して電池の膨れが大きくなったものと推定される。また、比較例5では、リチウム遷移金属複合酸化物の比表面積が非常に大きいために、正極合剤含有組成物の調製前から、リチウム遷移金属複合酸化物中に含有されているアルカリ成分量が多く、これにより電池の高温貯蔵時にガス発生量が増大して電池の膨れが大きくなったものと推定される。
以上のように、高電圧での充電を可能とし、より高容量の非水電解質二次電池を構成するための正極として、正極活物質に特定構造のリチウム遷移金属複合酸化物を用い、正極合剤含有組成物を強いせん断力をかけて調製する工程を経て作製した該活物質の充填性を高めた高容量の正極を使用するに当たり、該正極の正極合剤中のアルカリ成分量を制御することで、電池の高温貯蔵時における膨れの発生を抑制して、安全性の高い電池を提供することができる。また、正極の正極合剤中のアルカリ成分量を制御するに当たっては、特定の形態を有し、予め含有しているアルカリ成分量が少なく、より強固な正極活物質粒子を用いることで、正極合剤含有組成物の調製時のアルカリ成分の増大も抑えて、正極合剤中のアルカリ成分量が少ない正極を得ることができる。
正極活物質粒子の崩落により生じた微粉末が存在している正極合剤層の走査型電子顕微鏡写真である。 正極活物質粒子の崩落による微粉末が生じていない正極合剤層の走査型電子顕微鏡写真である。 本発明の非水電解質二次電池の一例を模式的に示す図で、(a)はその平面図、(b)はその部分縦断面図である。 図3に示す非水電解質二次電池の斜視図である。
符号の説明
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 正極缶
5 絶縁体
6 電極体
7 正極集電板
8 負極集電板
9 蓋板
10 絶縁パッキング
11 端子
12 絶縁体
13 リード板
14 注液孔
15 安全弁

Claims (7)

  1. 正極活物質、導電助剤および結着剤を含有する正極合剤で構成された正極合剤層を有してなる非水電解質二次電池用の正極であって、
    上記正極合剤は、一般式Li(1+δ)MnNiCo(1−x−y)(0≦δ≦0.05、0.1<x≦0.5、0.1<y≦0.5、0.6<x+y≦1.0)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として含有しており、かつ比表面積が50〜1000m/gの炭素材料を導電助剤として含有しており、
    上記正極合剤2.5gを50gの中性の水に浸漬させたときの上澄み液を、濃度が0.01mol/lの硫酸で中和滴定して求められる中和滴定量(A)が、4.5ml以下であることを特徴とする非水電解質二次電池用の正極。
  2. 上記正極合剤層の密度が3.2〜3.9g/cmである請求項1に記載の非水電解質二次電池用の正極。
  3. 上記リチウム遷移金属複合酸化物として、平均粒径が5〜18μmであり、かつ比表面積が0.1〜0.4m/gのものを用いる請求項1または2に記載の非水電解質二次電池用の正極。
  4. 上記正極合剤に用いる上記正極活物質は、該正極活物質2.5gを50gの中性の水に浸漬させたときの上澄み液を、濃度が0.01ml/lの硫酸で中和滴定して求められる中和滴定量(B)が、3ml以下である請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池用の正極。
  5. 上記中和滴定量(A)と上記中和滴定量(B)との関係が、(A)/(B)≦2である請求項4に記載の非水電解質二次電池用の正極。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用の正極を有することを特徴とする非水電解質二次電池。
  7. 上記正極の充電終止電圧がリチウム金属基準で4.2〜4.5Vである請求項6に記載の非水電解質二次電池。
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